JP2001318210A - 光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents

光拡散シート及びこれを用いたバックライトユニット

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JP2001318210A
JP2001318210A JP2000138746A JP2000138746A JP2001318210A JP 2001318210 A JP2001318210 A JP 2001318210A JP 2000138746 A JP2000138746 A JP 2000138746A JP 2000138746 A JP2000138746 A JP 2000138746A JP 2001318210 A JP2001318210 A JP 2001318210A
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diffusion sheet
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light
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Masakazu Kamikita
正和 上北
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Keiwa Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性を維持しつつ、耐熱性及び熱的寸法安
定性を向上させることができ、ランプの発熱によっても
撓みが発生しにくい光拡散シート、及び、かかる光拡散
シートを用いて輝度ムラの発生を低減するバックライト
ユニットの提供を目的とするものである。 【解決手段】 透明な基材層3と光拡散層5を備えた光
拡散シート1であって、光拡散層5がバインダー7中に
ビーズ9と無機超微粒子11とが分散したものであり、
無機超微粒子11の表面に有機ポリマーが固定されてい
ることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置のバ
ックライトユニットに組み込まれる光拡散シート及びこ
れを用いたバックライトユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、液晶層を背面から照ら
して発光させるバックライト方式が普及し、液晶層の下
面側にバックライトユニットが装備されている。かかる
バックライトユニット50は、一般的には図4(a)に
示すように、光源としての棒状のランプ51と、このラ
ンプ51に端部が沿うように配置される方形板状の導光
板52と、この導光板52の表面側に積層された複数枚
の光学シート53とを装備している。この光学シート5
3はそれぞれ、屈折、拡散等の特定の光学的性質を有す
るものであり、具体的には、導光板52の表面側に配設
される光拡散シート54、光拡散シート54の表面側に
配設されるプリズムシート55などが該当する。
【0003】このバックライトユニット50の機能を説
明すると、まず、ランプ51より導光板52に入射した
光線は、導光板52裏面の反射ドット又は反射シート
(図示されず)及び各側面で反射され、導光板52表面
から出射される。導光板52から出射した光線は光拡散
シート54に入射し、拡散され、光拡散シート54表面
より出射される。その後、光拡散シート54から出射さ
れた光線は、プリズムシート55に入射し、プリズムシ
ート55の表面に形成されたプリズム部55aによっ
て、略真上方向にピークを示す分布の光線として出射さ
れる。このように、ランプ51から出射された光線が、
光拡散シート54によって拡散され、またプリズムシー
ト55によって略真上方向にピークを示すように屈折さ
れ、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明する
ものである。
【0004】また図示していないが、上述のプリズムシ
ート55の集光特性を考慮し、プリズムシート55の表
面側にさらに光拡散シートやプリズムシートを配設する
バックライトユニットもある。
【0005】上述の構造を有するバックライトユニット
50の光拡散シート54としては、図4(b)に示すよ
うな基材層56と光拡散層57とが積層されたものが一
般的に用いられており、光拡散層57は合成樹脂からな
るバインダー58中に合成樹脂、ガラス等からなるビー
ズ59が分散した構造を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光拡散シー
ト54は一般的に合成樹脂で形成されているため、熱に
よる変形を受けやすいという欠点を有している。一方、
光線発生源であるランプ51は発光と同時に発熱する。
一般的には、光拡散シート54のうちランプ51近傍
は、80℃から90℃程度の温度下に曝される。このた
め、光拡散シート54が熱変形を起こして部分的に撓ん
でしまい、その結果、画面の輝度ムラが発生してしまう
という問題がある。
【0007】そのため、光拡散シート54における光拡
散層57のバインダー58中に無機微粒子を分散含有さ
せることによって、耐熱性の向上を図る技術が開発され
ているが(例えば、特開平7−5305号公報参照)、
(a)無機微粒子の分散性が悪く、十分な耐熱性を得る
ことができない、(b)無機微粒子とバインダー58と
の密着性が十分でなく、両者の界面に微小な隙間が生
じ、強度及び光線の透過性が低下するという問題があ
る。
【0008】本発明はこれらの不都合に鑑みてなされた
ものであり、透明性を維持しつつ、耐熱性及び熱的寸法
安定性を向上させることができ、ランプの発熱によって
も撓みが発生しにくい光拡散シート、及び、かかる光拡
散シートを用いて輝度ムラの発生を低減するバックライ
トユニットの提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた発明は、透明な基材層と光拡散層とを備えた
光拡散シートであって、上記光拡散層がバインダー中に
ビーズと無機超微粒子とが分散したものであり、上記無
機超微粒子の表面に有機ポリマーが固定されていること
を特徴とするものである。ここで、「固定」とは、単な
る接着および付着を意味するものではなく、有機ポリマ
ーと無機微粒子の間で化学結合が生成していることを意
味し、従って、無機微粒子を任意の溶剤で洗った洗液中
に有機ポリマーが検出されない。
【0010】当該光拡散シートによれば、無機超微粒子
の分散含有によって光拡散層の見かけ上の結晶化度を上
昇させ、耐熱性を高めることができ、その結果光拡散シ
ートの熱による撓みを抑えることができる。また、耐熱
性の向上のために分散含有させるものが超微粒子である
ため、透明性を阻害する度合いが少ない。さらに、バイ
ンダー中に分散させる無機超微粒子は、その表面に有機
ポリマーが固定されていることから、バインダーを構成
する有機マトリックスに対して良好な親和性を有し、表
面硬度、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、耐汚染性等の被膜
物性の良い光拡散層を形成することができる。
【0011】また、上記課題を解決するためになされた
別の発明は、透明な基材層と光拡散層とスティッキング
防止層とを備えた光拡散シートであって、上記スティッ
キング防止層がバインダー中にビーズと無機超微粒子と
が分散したものであり、上記無機超微粒子の表面に有機
ポリマーが固定されていることを特徴とするものであ
る。
【0012】当該光拡散シートによれば、上述の光拡散
層と同様に、スティッキング防止層の見かけ上の結晶化
度を上昇させて耐熱性を高めることができ、光拡散シー
トの撓みを抑えることができる。また、上記光拡散層と
同様に、バインダーと無機超微粒子との親和性が高いの
で、表面硬度、耐候性等の高いスティッキング防止層を
形成することができる。
【0013】上記無機超微粒子の平均粒径としては5n
m以上100nm以下が好ましい。かかる範囲の平均粒
径にすると、無機超微粒子が可視光の波長より小さく、
透明性を完全に維持することができる。
【0014】上記有機ポリマーが固定された無機超微粒
子中にアルコキシ基を0.01mmol/g以上50m
mol/g以下含有するとよい。無機超微粒子に固定す
る有機ポリマーにこの程度のアルコキシ基を含有させる
ことで、無機超微粒子とバインダーを構成する有機マト
リックスとの親和性や、有機マトリックス中での無機超
微粒子の分散性を向上させる作用がある。
【0015】上記有機ポリマーが水酸基を含有するもの
とし、上記バインダーが多官能イソシアネート化合物、
メラミン化合物およびアミノプラスト樹脂から選択され
る1種又は2種以上のものを含有するものとするとよ
い。この手段によれば、バインダーと有機ポリマーとが
架橋構造によって結合されることから、保存安定性、耐
汚染性、可とう性、耐候性、保存安定性等の良好な被膜
物性の塗膜を与えることができ、得られる被膜も光沢が
あるため好ましい。
【0016】上記無機超微粒子としてコロイダルシリカ
を用いるとよい。コロイダルシリカによれば、光拡散層
を形成する樹脂組成物の攪拌を中断してもこの樹脂組成
物の粘度を大幅に上昇させることが無く、樹脂組成物の
調製作業や塗工作業が容易である。
【0017】無機超微粒子の配合量としては、バインダ
ー中のポリマー分100部に対して10部以上200部
以下が好ましい。ここで、「部」で示す数値は質量を基
準とした比を意味する。かかる範囲の配合量とすること
で、透明性や強度などの光拡散シートとして必要な機能
を維持しつつ、上述の耐熱性及び熱的寸法安定性の向上
作用を十分に達成することができる。
【0018】従って、(a)ランプと、(b)このラン
プから発せられる光線を表面側へ導く略方形板状の導光
板と、(c)この導光板の表面側に配設される光拡散シ
ートとを装備する液晶表示装置用のバックライトユニッ
トにおいて、光拡散シートに上記本発明の光拡散シート
を用いると、光拡散シートの熱による撓みが少ないた
め、液晶表示装置の輝度ムラを抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態
に係る光拡散シートを示す模式的断面図、図2は図1の
光拡散シート1が組み込まれたバックライトユニットを
説明する模式的断面図、図3は図1の光拡散シートとは
異なる形態に係る光拡散シートを示す模式的断面図であ
る。
【0020】図1の光拡散シートは、基材層3と、この
基材層3の表面に積層された光拡散層5とから構成され
ている。
【0021】基材層3は、光線を透過させる必要がある
ので透明、特に無色透明のものであれば特に限定される
ものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセ
テート、耐候性塩化ビニル等の合成樹脂から形成されて
いる。基材層3の厚みは特には限定されないが、例えば
50μm以上250μm以下とされる。基材層3の厚み
が上記範囲未満であると、光拡散層5を形成する樹脂組
成物を塗工した際にカールが発生しやすくなってしまう
ことがある。逆に、基材層3の厚みが上記範囲を超える
と、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、
またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表
示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
【0022】光拡散層5は、バインダー7、このバイン
ダー7中に分散するビーズ9及び無機超微粒子11から
構成されている。この無機超微粒子11の分散により、
光拡散シート1の見かけ上の結晶化度を上昇させ、光拡
散シート1の耐熱性を高めることができ、その撓みを抑
えることができる。また、光拡散層5にビーズ9を分散
させることにより、この光拡散層5を裏側から表側に透
過する光線を均一に拡散させることができる。さらに、
ビーズ9の一部は、その上端がバインダー7から突出し
ている。このようにバインダー7に埋設されているビー
ズ9と突出しているビーズ9とを設けることにより、光
線をより良く拡散させることができる。光拡散層5の厚
み(ビーズ9を除いたバインダー7部分の厚みを意味
し、図1においてT1で表される。)は特には限定され
ないが、例えば10μm以上30μm以下程度とされて
いる。
【0023】無機超微粒子11を分散させることにより
光拡散シート1の見かけ上の結晶化度を上昇させること
ができる理由は詳細には不明であるが、無機超微粒子1
1が結晶性高分子の結晶部分と同様の挙動を示し、バイ
ンダーに用いられる高分子の分子鎖の熱的運動を妨げる
ためと推定される。
【0024】ビーズ9は略球形であり、その材質として
は、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド
等が挙げられる。ビーズ9は光拡散シート1を透過する
光線量を多くするため透明とするのが好ましく、特に無
色透明とするのが好ましい。
【0025】ビーズ9の平均粒径は、1μm以上50μ
m以下が好ましく、2μm以上20μm以下が特に好ま
しい。平均粒径が上記範囲未満であると、光拡散効果が
不十分となってしまうことがある。逆に、平均粒径が上
記範囲を越えると、光拡散層5を形成する樹脂組成物の
塗工が困難となってしまうことがある。
【0026】光拡散層5におけるビーズ9の配合量は、
バインダー7中のポリマー分100重量部に対して10
重量部以上500重量部以下が好ましく、10重量部以
上300重量部以下が特に好ましい。配合量が上記範囲
未満であると、光拡散効果が不十分となってしまうこと
がある。逆に、配合量が上記範囲を越えると、光拡散層
5を形成する樹脂組成物の塗工が困難となってしまうこ
とがある。
【0027】バインダー7に用いられるポリマーとして
は、例えばアクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリエステ
ル、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミドイミ
ド、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、(メタ)ア
クリル系樹脂、(メタ)アクリル−スチレン系樹脂、
(メタ)アクリル−ポリエステル系樹脂等の(メタ)ア
クリル単位を含む有機ポリマーを必須成分とするものが
好適である。またバインダー7中には、上記のポリマー
の他、例えば可塑剤、安定化剤、劣化防止剤、分散剤、
帯電防止剤等が配合されてもよい。なお、バインダー7
は光線を透過させる必要があるので透明とされており、
特に無色透明が好ましい。
【0028】無機超微粒子11は、任意の元素で構成さ
れる無機物の超微粒子であって、その表面に有機ポリマ
ーが固定されており、バインダー7中での分散性やバイ
ンダー7との親和性の向上を図っている。
【0029】無機超微粒子11を構成する無機物として
は、特に限定されるものではなく、無機酸化物が好まし
い。この無機酸化物は、金属元素が主に酸素原子との結
合を介して3次元のネットワークを構成した種々の含酸
素金属化合物と定義される。また無機酸化物を構成する
金属元素としては、たとえば、元素周期律表II〜VI族か
ら選ばれる元素が好ましく、元素周期律表III〜V族か
ら選ばれる元素がさらに好ましい。その中でも、Si、
Al、Ti及びZrから選択される元素が特に好まし
く、金属元素がSiであるコロイダルシリカが、無機超
微粒子として最も好ましい。また無機超微粒子11の形
状は、球状、針状、板状、鱗片状、破砕状等の任意の粒
子形状でよく、特に限定されない。
【0030】上記有機ポリマーについては、その分子
量、形状、組成、官能基の有無等に関して特に限定はな
く、任意の有機ポリマーを使用することができる。また
有機ポリマーの形状については、直鎖状、分枝状、架橋
構造等の任意の形状のものを使用することができる。
【0031】かかる有機ポリマーを構成する具体的な樹
脂としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルお
よびこれらの共重合体やアミノ基、エポキシ基、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基等の官能基で一部変性した樹
脂等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂、
(メタ)アクリル−スチレン系樹脂、(メタ)アクリル
−ポリエステル系樹脂等の(メタ)アクリル単位を含む
有機ポリマーを必須成分とするものが好適である。
【0032】なお、無機超微粒子11は、微粒子内に有
機ポリマーを包含していてもよい。このことにより、無
機超微粒子11のコアである無機物に適度な軟度および
靱性を付与することができる。
【0033】上記無機超微粒子11の平均粒径として
は、5nm以上100nm以下が好ましく、5nm以上
50nm以下が特に好ましい。これは、無機超微粒子1
1の平均粒径が上記範囲未満では、無機超微粒子11の
表面エネルギーが高くなり、凝集等が起こりやすくなる
ためであり、逆に、平均粒径が上記範囲を超えると、短
波長の影響で白濁し、光拡散シート1の透明性を完全に
維持することができなくなることからである。
【0034】上記有機ポリマーにはアルコキシ基を含有
するものを用いるとよく、その含有量としては有機ポリ
マーを固定した無機超微粒子1g当たり0.01mmo
l以上50mmol以下が好ましい。かかるアルコキシ
基により、バインダー7を構成するマトリックス樹脂と
の親和性や、バインダー7中での分散性を向上させるこ
とができる。
【0035】ここでいうアルコキシ基は、微粒子骨格を
形成する金属元素に結合したRO基を示す。このRは置
換されていてもよいアルキル基であり、微粒子中のRO
基は同一であっても異なっていてもよい。Rの具体例と
しては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル等が挙げられる。無機超微粒子を構成す
る金属と同一の金属アルコキシ基を用いるのが好まし
く、無機超微粒子がコロイダルシリカである場合には、
シリコンを金属とするアルコキシ基を用いるのが好まし
い。
【0036】有機ポリマーを固定した無機超微粒子11
中の有機ポリマーの含有率については、特に制限される
ものではないが、無機超微粒子11を基準にして0.5
質量%以上50質量%以下が好ましい。
【0037】上述のように無機超微粒子11に固定する
有機ポリマーとして水酸基を有するものを用い、バイン
ダー7を構成するマトリックス樹脂として水酸基と反応
するような官能基を2個以上有する多官能イソシアネー
ト化合物、メラミン化合物およびアミノプラスト樹脂か
ら選ばれる少なくとも1種のものを用いるとよい。これ
により、無機超微粒子11とバインダー7とが架橋構造
で結合され、保存安定性、耐汚染性、可とう性、耐候
性、保存安定性等が良好になり、さらに得られる被膜が
光沢を有するものとなる。
【0038】光拡散層5における無機超微粒子11の配
合量は、バインダー7中のポリマー分100部に対して
10部以上200部以下が好ましく、10部以上100
部以下が特に好ましい。無機超微粒子11の配合量が上
記範囲未満であると、光拡散シート1の熱変形を十分に
は防止できなくなってしまうことがある。逆に、配合量
が上記範囲を越えると、光拡散層5を形成する樹脂組成
物の塗工が困難となってしまうことがある。
【0039】図2は、図1の光拡散シート1が組み込ま
れたバックライトユニット13の構成を説明するための
模式図である。このバックライトユニット13は、光線
発生源としてのランプ15と、このランプ15の側方に
配置されてランプ15から発せられる光線を表側方向に
導く導光板17と、その導光板17の表側に積層された
光拡散シート1とを備えている。なお、図2では説明の
便宜上導光板17と光拡散シート1とが離間して表され
ているが、実際は導光板17の表側面と光拡散シート1
の裏側面とは当接している。
【0040】このバックライトユニット13において、
光線19はまずランプ15から発せられ、導光板17の
内部に導かれる。次に、この光線19は導光板17の裏
側の反射ドット又は反射シート(図示されず)及び側面
で反射され、上方の光拡散シート1に導かれる。そし
て、光線19は光拡散シート1を通過する際に均一に拡
散され、さらに上方の偏向膜(図示されず)等に送られ
る。
【0041】このバックライトユニット13において、
ランプ15は発光と同時に発熱し、ランプ15周辺は8
0℃から90℃程度の温度となる。このため、光拡散シ
ート1のランプ15近傍(図2中の左端付近)は高温下
に曝されるが、この光拡散シート1は光拡散層5に無機
超微粒子11が配合されているので、熱による撓みを起
こしにくく、その結果、液晶表示装置の画面の輝度ムラ
が抑えられる。また、無機超微粒子11の平均粒径が可
視波長より数段小さいので、光線透過率を低減すること
もなく、その結果、無機超微粒子11の添加によって液
晶表示装置の輝度の低下を招くこともない。
【0042】図3は光拡散シート21は、基材層3、こ
の基材層3の表側に設けられた光拡散層5及び基材層3
の裏面に設けられたスティッキング防止層23から構成
されている。基材層3及び光拡散層5の構成は、図1に
示された実施形態のものと同等である。
【0043】スティッキング防止層23は、バインダー
25と、このバインダー25中に分散するビーズ27及
び無機超微粒子29とから構成されている。かかるバイ
ンダー25、ビーズ及び無機超微粒子29の材質は、光
拡散層5に用いられているものと同等である。スティッ
キング防止層23にも無機超微粒子29を分散させるこ
とにより、光拡散シート21の見かけ上の結晶化度をさ
らに上昇させることができる。その結果、光拡散シート
21の耐熱性を高めることができ、撓みを抑えることが
できる。また、当該無機超微粒子29も、上記図1の光
拡散シート1の無機超微粒子11と同様に、表面に有機
ポリマーが固定されているので、バインダー25に対し
て良好な親和性を有し、表面硬度、耐熱性、耐摩耗性、
耐候性、耐汚染性などの被膜物性の良いスティッキング
防止層23を形成することができる。なお、スティッキ
ング防止層23の厚み(ビーズ27を除いたバインダー
25部分の厚みを意味し、図3中においてT2で表
す。)は特には限定されないが、例えば1μm以上10
μm以下程度とされている。
【0044】ビーズ27の配合量は比較的少量とされて
いるので、ビーズ27は互いに離間してバインダー25
中に分散している。そして、ビーズ27の多くはその下
端がバインダー25から突出している。この光拡散シー
ト21を導光板17(図2参照)と積層すると、突出し
たビーズ27下端が導光板17の表面に当接する。従っ
て、光拡散シート21の裏面の全面が導光板17と当接
することがない。これにより、光拡散シート21と導光
板17とのスティッキングが防止され、液晶表示装置の
画面の輝度ムラが抑えられる。
【0045】この光拡散シート21では、光拡散層5と
スティッキング防止層23との両方に無機超微粒子1
1、29を分散させているが、光拡散層5のみに微少無
機充填剤11を分散させてもいいし、スティッキング防
止層23のみに無機超微粒子29を分散させてもよい。
もちろん、光拡散層5とスティッキング防止層23との
両方に無機超微粒子11、29を分散させる方が、光拡
散シート21の撓みをより確実に抑えることができるの
で好ましい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光拡散シ
ートによれば、耐熱性が高く、熱による撓みを抑えるこ
とができる。また、有機ポリマーを固定した無機超微粒
子がバインダーを構成する有機マトリックスに対して良
好な親和性を有し、表面硬度、耐熱性、耐摩耗性、耐候
性、耐汚染性等の被膜物性の良い塗膜を形成することが
できる。従って、当該光拡散シートを用いたバックライ
トユニットは、輝度ムラの発生を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光拡散シートを示す
模式的断面図である。
【図2】図1の光拡散シート1が組み込まれたバックラ
イトユニットを説明する模式的断面図である。
【図3】図1の光拡散シートとは異なる形態に係る光拡
散シートを示す模式的断面図である。
【図4】(a)は一般的なバックライトユニットを示す
模式的斜視図で、(b)は従来の一般的な光拡散シート
を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 光拡散シート 3 基材シート 5 光拡散層 7 バインダー 9 ビーズ 11 無機超微粒子 13 バックライトユニット 15 ランプ 17 導光板 19 光線 21 光拡散シート 23 スティッキング防止層 25 バインダー 27 樹脂ビーズ 29 無機超微粒子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基材層と光拡散層とを備えた光拡
    散シートであって、上記光拡散層がバインダー中にビー
    ズと無機超微粒子とを分散したものであり、上記無機超
    微粒子の表面に有機ポリマーが固定されていることを特
    徴とする光拡散シート。
  2. 【請求項2】 透明な基材層と光拡散層とスティッキン
    グ防止層とを備えた光拡散シートであって、上記スティ
    ッキング防止層がバインダー中にビーズと無機超微粒子
    とを分散したものであり、上記無機超微粒子の表面に有
    機ポリマーが固定されていることを特徴とする光拡散シ
    ート。
  3. 【請求項3】 上記無機超微粒子の平均粒径が5nm以
    上100nm以下である請求項1又は請求項2に記載の
    光拡散シート。
  4. 【請求項4】 上記有機ポリマーが固定された無機超微
    粒子中にアルコキシ基を0.01mmol/g以上50
    mmol/g以下含有する請求項1、請求項2又は請求
    項3に記載の光拡散シート。
  5. 【請求項5】 上記有機ポリマーが水酸基を含有するも
    のであり、 上記バインダーが、多官能イソシアネート化合物、メラ
    ミン化合物およびアミノプラスト樹脂から選択される1
    種又は2種以上のものを含有する請求項1から請求項4
    のいずれか1項に記載の光拡散シート。
  6. 【請求項6】 上記無機超微粒子がコロイダルシリカで
    ある請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光拡
    散シート。
  7. 【請求項7】 無機超微粒子の配合量が、バインダー中
    のポリマー分100部に対して10部以上200部以下
    である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光
    拡散シート。
  8. 【請求項8】 ランプと、 このランプから発せられる光線を表面側へ導く略方形板
    状の導光板と、 この導光板の表面側に配設された請求項1から請求項7
    のいずれか1項に記載の光拡散シートとを装備する液晶
    表示装置用のバックライトユニット。
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