JP2001317962A - R/dコンバータ - Google Patents

R/dコンバータ

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JP2001317962A
JP2001317962A JP2000137361A JP2000137361A JP2001317962A JP 2001317962 A JP2001317962 A JP 2001317962A JP 2000137361 A JP2000137361 A JP 2000137361A JP 2000137361 A JP2000137361 A JP 2000137361A JP 2001317962 A JP2001317962 A JP 2001317962A
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JP2000137361A
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Kenji Hara
憲二 原
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Yaskawa Electric Corp
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路の集積化を容易にし、高い信頼性を実現
でき、検出精度の向上を図り得るR/Dコンバータを提
供することを目的とする。 【解決手段】 位置検出器の2相の角度信号出力15
1,152をA/Dコンバータ101によってディジタ
ル変換し、単位時間で刻まれる時間毎にCPU103に
よって角度データを算出し、パルス出力回路107で
は、CPU103から単位時間毎に出力される角度デー
タDATAに基づきその増加分のデータをパルス列に変
換し、角度データDATAの符号および変換パルス列に
基づき、回転方向毎のパルス列を生成し、該回転方向毎
のパルス列に応じてアップダウンカウンタ109のアッ
プ/ダウン計数を行い、さらに、その出力の最下位ビッ
トと最下位から2番目のビットとの排他的論理和を第1
相とし、最下位から2番目のビットを第2相として、2
相のパルス信号161,162を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の位置に対
応する回転角に応じて振幅が正弦波状に変化する位置検
出器の2相の角度信号出力を入力して、2相のパルス信
号を出力するR/Dコンバータに係り、特に、ディジタ
ル回路で構成することにより回路の集積化を容易にした
R/Dコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】移動体の位置に対応する回転角に応じて
振幅が正弦波状に変化する位置検出器の2相の角度信号
出力(sinθ,cosθ)を入力して、2相(A相,
B相)のパルス信号を出力する従来のR/Dコンバータ
としては、例えば図4に示すようなものがある。図4に
おいて、従来のR/Dコンバータは、乗算型D/Aコン
バータ401,402、オペアンプ403、コンパレー
タ404、アップダウンカウンタ405およびROM4
06を備えた構成である。ここで、入力信号151,1
52は、レゾルバ等の位置検出器から供給されるもの
で、移動体の位置に対応する回転角に応じて振幅が正弦
波状に変化する2相の角度信号(それぞれsinθ,c
osθ)である。またROM406内には、予め位相角
φに応じた正弦波(sinφ)データSFDおよび余弦
波(cosφ)データCFDが記憶されている。このよ
うな従来のR/Dコンバータにおいて、先ず、乗算型D
/Aコンバータ401,402では、sinθ,cos
θのデータをD/A変換し、アナログマルチプライヤー
で乗算している。すなわち、乗算型D/Aコンバータ4
01により、入力信号151(sinθ)と余弦波(c
osφ)データCFDが乗算されて乗算結果(sinθ
cosφ)453が求められ、また、乗算型D/Aコン
バータ402により、入力信号152(cosθ)と正
弦波(sinφ)データSFDが乗算されて乗算結果
(cosθsinφ)454が求められる。次に、オペ
アンプ403では、乗算結果(sinθcosφ)45
3を端子(+)に、乗算結果(cosθsinφ)45
4を端子(−)にそれぞれ入力して差分を取っており、
これにより、sinθcosφ−cosθsinφ=s
in(θ−φ)が演算結果455として得られる。ここ
で、移動体の位置に対応する検出角度θとROM406
内の推定角度φとの位相差をΔθとすると、Δθ=θ−
φで表され、オペアンプ403は、演算結果455とし
てsin(θ−φ)=sinΔθを出力することにな
る。なお、Δθが−π/4<Δθ<π/4の範囲内にあ
れば、sinΔθ=Δθと見做すことができる。このオ
ペアンプ403の演算結果455、即ちsin(θ−
φ)=Δθをコンパレータ404にかけて、該コンパレ
ータ404の出力でアップダウンカウンタ405を駆動
し、アップダウンカウンタ405の計数結果を推定角度
(φ)データBDTとして得る。この推定角度(φ)デ
ータBDTは次回のROM406アクセス用のデータで
あり、ROM406から余弦波(cosφ)データCF
Dおよび正弦波(sinφ)データSFDを読み出し
て、それぞれ乗算型D/Aコンバータ401,402に
供給し、数回の演算の繰り返しによって検出角度θと推
定角度φの位相差Δθが0になるようにサーボを組んで
いる。なお、検出角度θと推定角度φの位相差Δθが0
になった時のアップダウンカウンタ405の計数結果、
即ち推定角度(φ)データBDTの下位ビットにより2
相(A相,B相)のパルス信号161,162を生成し
ている。つまり、推定角度データBDTの最下位ビット
と最下位から2番目のビットとの排他的論理和をゲート
XOR2により得てパルス信号出力161(A相)と
し、推定角度データBDTの最下位から2番目のビット
をパルス信号出力162(B相)としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のR/Dコンバータにあっては、アナログ回路やディ
スクリートの回路で構成されるので、部品点数が多く、
信頼性の点で問題があった。また、位置検出の精度を向
上させるために、正弦波データや余弦波データを記憶し
ているROM406に補正テーブルを組み込む構成とす
る場合には、ROMのテーブル構成が複雑になるという
問題もあった。さらに、ASIC(Application Specif
ic Integrated Circuit)等による集積化が困難である
という事情もあった。本発明は、上記従来の問題点や事
情に鑑みてなされたものであって、移動体の位置に対応
する回転角に応じて振幅が正弦波状に変化する位置検出
器の2相の角度信号出力を入力して、2相のパルス信号
を出力するR/Dコンバータにおいて、既存のモノリシ
ック化された汎用のディジタル回路要素で構成すること
により回路の集積化を容易にし、高い信頼性を実現で
き、しかも補正テーブルを容易に組み込んで検出精度の
向上を図り得るR/Dコンバータを提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係るR/Dコンバータは、移動
体の位置に対応する回転角に応じて振幅が正弦波状に変
化する位置検出器の2相の角度信号出力を入力して、2
相のパルス信号を出力するR/Dコンバータにおいて、
前記位置検出器の2相の角度信号出力をディジタル値に
変換するA/Dコンバータと、単位時間で刻まれる時間
毎に、前記2相の角度信号のディジタル値に基づき角度
データを算出する演算手段と、前記演算手段から単位時
間毎に出力される角度データに基づき、該角度データの
増加分のデータをパルス列に変換するパルス出力手段
と、前記角度データの符号および前記パルス出力手段の
パルス列に基づき、回転方向毎のパルス列を生成するパ
ルス弁別手段と、前記パルス弁別手段の回転方向毎のパ
ルス列に応じてアップ/ダウンの計数を行うアップダウ
ンカウンタと、前記アップダウンカウンタの出力の最下
位ビットと最下位から2番目のビットとの排他的論理和
を第1相のパルス信号出力とし、前記最下位から2番目
のビットを第2相のパルス信号出力とする出力手段とを
具備するものである。
【0005】また、請求項2に係るR/Dコンバータ
は、請求項1に記載のR/Dコンバータにおいて、前記
パルス出力手段は、前記角度データについて、クロック
に基づき加算動作を繰り返し行って、該加算動作により
生じるオーバーフローを出力するDDA(Digital Diff
erential Analizer)を具備するものである。また、請
求項3に係るR/Dコンバータは、請求項1に記載のR
/Dコンバータにおいて、前記パルス出力手段は、前記
角度データの値に基づきクロックを分周したパルス出力
を生成するBRM(Binary Rate Multipier)を具備す
るものである。さらに、請求項4に係るR/Dコンバー
タは、請求項1、2または3に記載のR/Dコンバータ
において、補正データを保持する記憶手段を具備し、前
記演算手段は、前記記憶手段内に保持されている補正デ
ータを参照して前記角度データを補正するものである。
【0006】本発明の請求項1、2および3に係るR/
Dコンバータでは、移動体の位置に対応する回転角に応
じて振幅が正弦波状に変化する位置検出器の2相の角度
信号出力を入力して、2相のパルス信号を出力するR/
Dコンバータにおいて、位置検出器の2相の角度信号出
力をA/Dコンバータによってディジタル値に変換し、
該2相の角度信号のディジタル値に基づき、単位時間で
刻まれる時間毎に演算手段によって角度データを算出
し、パルス出力手段では、演算手段から単位時間毎に出
力される角度データに基づき、該角度データの増加分の
データをパルス列に変換し、パルス弁別手段では、角度
データの符号およびパルス出力手段のパルス列に基づ
き、回転方向毎のパルス列を生成し、該パルス弁別手段
の回転方向毎のパルス列に応じてアップダウンカウンタ
におけるアップ/ダウンの計数を行い、さらに出力手段
により、アップダウンカウンタの出力の最下位ビットと
最下位から2番目のビットとの排他的論理和を第1相の
パルス信号出力とし、最下位から2番目のビットを第2
相のパルス信号出力として、2相のパルス信号を得てい
る。このように、本発明のR/Dコンバータを構成する
A/Dコンバータ、演算手段、パルス出力手段、パルス
弁別手段、アップダウンカウンタおよび出力手段は全
て、既存のモノリシック化された汎用のディジタル回路
要素を組み合わせて実現できるので、R/Dコンバータ
の回路の集積化を容易にし、また高い信頼性を実現でき
る。
【0007】また特に、請求項2に係るR/Dコンバー
タでは、パルス出力手段を、角度データについて、クロ
ックに基づき加算動作を繰り返し行って、該加算動作に
より生じるオーバーフローを出力するDDAによって実
現するのが望ましく、また、請求項3に係るR/Dコン
バータでは、パルス出力手段を、角度データの値に基づ
きクロックを分周したパルス出力を生成するBRMによ
って実現するのが望ましい。さらに、請求項4に係るR
/Dコンバータでは、補正データを保持する記憶手段を
備えて、演算手段によって行われる2相の角度信号のデ
ィジタル値に基づく角度データの算出を、記憶手段内に
保持されている補正データを参照して角度データを補正
しながら行うようにしている。このように本発明のR/
Dコンバータは、補正テーブル(記憶手段)を容易に組
み込むことができ、また該補正テーブルの組み込みによ
り検出精度を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のR/Dコンバータ
の実施の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の
実施形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。な
お、各実施形態のR/Dコンバータは、移動体の位置に
対応する回転角に応じて振幅が正弦波状に変化する位置
検出器の2相の角度信号出力(sinθ,cosθ)を
入力して、2相(A相,B相)のパルス信号を出力する
ものである。
【0009】〔第1の実施形態〕図1は本発明の第1の
実施形態に係るR/Dコンバータの全体構成図である。
同図において、本実施形態のR/Dコンバータは、A/
Dコンバータ101と、演算手段としてのCPU103
と、記憶手段としてのEEPROM105と、パルス出
力手段およびパルス弁別手段としてのパルス出力回路1
07と、アップダウンカウンタ109と、出力手段とし
ての排他的論理和ゲートXOR1とを備えた構成であ
る。
【0010】A/Dコンバータ101は、入力信号出力
151,152をディジタル値に変換する。ここで、入
力信号151,152は、レゾルバ等の位置検出器から
供給されるもので、移動体の位置に対応する回転角に応
じて振幅が正弦波状に変化する位置検出器の2相の角度
信号(それぞれsinθ,cosθ)である。またCP
U103は、所定の単位時間で刻まれる時間毎に、2相
の角度信号151(sinθ),152(cosθ)の
ディジタル値に基づき角度データDATAを算出する。
具体的には、2相の角度信号データの比(sinθ/c
osθ)からtanθを求め、arctanθの演算を
行うか、或いは関数テーブルを参照して検出角度θを求
める。そして、この現単位時間における検出角度と前の
単位時間における検出角度との角度差を角度データDA
TAとして出力する。なお、EEPROM105には位
置検出器の誤差を補正するための補正テーブルが記憶さ
れており、CPU103は、必要ならば演算によって求
めた検出角度θに該EEPROM105から読み出した
補正データを重畳して検出角度θを求めるようにしても
良い。次に、パルス出力回路107は、CPU103か
ら単位時間毎に出力される角度データDATAに基づ
き、該角度データの増加分のデータをパルス出力手段に
よってパルス列に変換し、さらにパルス弁別手段によ
り、角度データDATAの符号(正または負)並びにパ
ルス出力手段によって変換されたパルス列に基づき、回
転方向毎のパルス列UDX,DDXを生成する。パルス
出力手段およびパルス弁別手段の具体的な構成および動
作については、後で詳細に説明する。次に、アップダウ
ンカウンタ109は、パルス出力回路107から出力さ
れる回転方向毎のパルス列UDX,DDXに応じてアッ
プ/ダウンの計数を行う。さらに、出力手段において
は、アップダウンカウンタ109の出力の最下位ビット
と最下位から2番目のビットとの排他的論理和をゲート
XOR1でとって第1相のパルス信号出力161(A
相)とし、また、アップダウンカウンタ109の出力の
最下位から2番目のビットを第2相のパルス信号出力1
62(B相)とする。
【0011】次に、パルス出力回路107の具体的な回
路構成およびその動作について、図2を参照して説明す
る。図2は、本実施形態のR/Dコンバータにおけるパ
ルス出力回路107、アップダウンカウンタ109およ
び出力手段の詳細な回路構成図である。図2において、
本実施形態のR/Dコンバータにおけるパルス出力回路
107の内、パルス出力手段は、第1バッファ201、
第2バッファ202、加算器(ALU)205、nビッ
トのレジスタ206、並びにレジスタ206と同一ビッ
ト数のカウンタ203を備えて構成されている。また、
パルス出力回路107のパルス弁別手段はパルス弁別回
路207であり、アップダウンカウンタ109および出
力手段については、図1と同一である。つまり、本実施
形態のパルス出力手段は、CPU103から出力される
nビットの角度データDATAについて、クロックCP
に基づき加算動作を繰り返し行って、該加算動作により
生じるオーバーフローを出力するnビットDDAを用い
た構成である。先ず、このパルス出力手段の動作につい
て詳しく説明する。
【0012】先ず、CPU103において使用されてい
るクロックCPが一定周期で送られてきており、nビッ
トのカウンタ203では、該クロックCPに基づいて計
数動作が行われる。カウンタ203のリップルキャリー
出力端子RCからの出力は、カウンタ203がオーバー
フローした(例えば、n=10ビットであれば計数値が
3FFHに達した)ときに有効となる割込み信号INT
である。この割込み信号INTはCPU103に対する
割込み信号であり、CPU103はこの割込み信号IN
Tによる割込み処理として、第1バッファ201対して
に新しい角度データDATAを出力する。また、割込み
信号INTは第2バッファ202のクロック入力端子C
Kにも供給されており、第2バッファ202におけるデ
ータ更新を行う。また、nビットの第1バッファ201
では、CPU103からの書込み制御信号#WRBUF
のタイミングで角度データDATAが書き込まれ、その
出力を第2バッファ202に供給している。また、nビ
ットの第2バッファ202では、カウンタ203からの
割込み信号INTのタイミングで第1バッファ201の
出力が書き込まれ、その出力を加算器(ALU)205
の一方の入力Aに供給している。次に、加算器(AL
U)205およびnビットのレジスタ206は、クロッ
クCPに基づき加算動作を繰り返し行って、該加算動作
により生じるオーバーフローOVFを出力する半積分器
(DDA)であり、例えば10ビットの半積分器では、
1024のパルスを計数して演算が一周することになり
(これはレジスタ206の内容が0になることを意味す
る)、入力データ(角度データDATA)の値と同数の
パルスを持つオーバーフロー信号OVFが発生すること
になる。
【0013】次に、パルス弁別回路207では、角度デ
ータDATAの符号(正または負)並びにパルス出力手
段によって変換されたパルス列に基づき、クロックCP
に同期した回転方向毎のパルス列UDX,DDXを生成
する。つまり、第2バッファ202の最上位ビットが角
度データDATAの符号ビットSGNであるので、符号
ビットSGNが0(“L”レベル)の時は、オーバーフ
ロー信号OVFを正回転方向パルス列UDXに反映さ
せ、符号ビットSGNが1(“H”レベル)の時は、オ
ーバーフロー信号OVFを負回転方向パルス列DDXに
反映させる。次に、アップダウンカウンタ109は、パ
ルス弁別回路207から出力される回転方向毎のパルス
列UDX,DDXに応じてアップ/ダウンの計数を行
う。つまり、正回転方向パルス列UDXによってアップ
カウントを、負回転方向パルス列DDXによってダウン
カウントを行なう。さらに、アップダウンカウンタ10
9の出力の最下位ビットと最下位から2番目のビットと
の排他的論理和をゲートXOR1でとって第1相のパル
ス信号出力161(A相)とし、また、アップダウンカ
ウンタ109の出力の最下位から2番目のビットを第2
相のパルス信号出力162(B相)として、2相のパル
ス出力が得られることになる。
【0014】以上説明したように、本実施形態のR/D
コンバータでは、A/Dコンバータ101、CPU10
3、EEPROM105、(第1バッファ201、第2
バッファ202、カウンタ203、加算器(ALU)2
05、レジスタ206、レジスタ206およびパルス弁
別回路207を備えて構成される)パルス出力回路10
7、アップダウンカウンタ109、並びに排他的論理和
ゲートXOR1を備えて構成されるので、既存のモノリ
シック化された汎用のディジタル回路要素を組み合わせ
て実現でき、R/Dコンバータの回路の集積化を容易に
し、また集積化によって高い信頼性を実現できる。さら
に、補正テーブルをEEPROM105に容易に組み込
むことができるので、検出精度を向上させることができ
る。
【0015】〔第2の実施形態〕次に、本発明の第2の
実施形態に係るR/Dコンバータについて説明する。本
実施形態のR/Dコンバータの全体構成については、第
1の実施形態と同じく図1に示される構成である。した
がって、ここではパルス出力回路107の具体的な回路
構成およびその動作についてのみ、図3を参照して説明
する。図3は、本実施形態のR/Dコンバータにおける
パルス出力回路107、アップダウンカウンタ109お
よび出力手段の詳細な回路構成図である。
【0016】図3において、本実施形態のR/Dコンバ
ータにおけるパルス出力回路107の内、パルス出力手
段は、第1バッファ301、第2バッファ302、並び
にnビットのバイナリーレートマルチプライアー(以
下、BRMという)303を備えて構成されている。ま
た、第1の実施形態と同様に、パルス出力回路107の
パルス弁別手段はパルス弁別回路207であり、アップ
ダウンカウンタ109および出力手段については、図1
と同等である。つまり、本実施形態のパルス出力手段
は、CPU103から出力されるnビットの角度データ
DATAに基づき、クロックCPを分周したパルス出力
POUTを生成するnビットBRM303を用いた構成
である。先ず、このパルス出力手段の動作について詳し
く説明する。
【0017】先ず、nビットの第1バッファ201で
は、CPU103からの書込み制御信号#WRBUFの
タイミングで角度データDATAが書き込まれ、その出
力を第2バッファ202に供給している。また、nビッ
トの第2バッファ202では、BRM303のイネーブ
ル出力端子#EOから出力されるオーバーフロー信号C
HKのタイミングで第1バッファ201の出力が書き込
まれ、その出力をBRM303に供給している。次に、
BRM303では、第2バッファ202の出力(角度デ
ータDATA)に基づき、クロックCPを分周したパル
ス出力POUTを生成する。ここで、クロックCPは、
CPU103において使用され一定周期で送られてくる
ものである。また、パルス出力POUTの周波数fout
は、クロックCPの周波数をf,n=10ビット,10
ビット角度データDATAの値をM(0≦M≦102
3)とするとき、fout=f・M/1024である。ま
た、図中の端子#EIはイネーブル入力端子、端子#S
TBはストローブ入力端子、端子#EOはイネーブル出
力端子である。なお、10ビットBRM303のイネー
ブル出力端子#EOからの出力は、内部の10ビットカ
ウンタの計数値が3FFHに達したときに有効となり、
そのタイミングで第2バッファ302が更新されること
になる。
【0018】次に、パルス弁別回路207では、第1の
実施形態と同様に、角度データDATAの符号(正また
は負)並びにBRM303によって変換されたパルス出
力POUTに基づき、クロックCPに同期した回転方向
毎のパルス列UDX,DDXを生成する。つまり、第2
バッファ302の最上位ビットが角度データDATAの
符号ビットSGNであるので、符号ビットSGNが0
(“L”レベル)の時は、オーバーフロー信号OVFを
正回転方向パルス列UDXに反映させ、符号ビットSG
Nが1(“H”レベル)の時は、オーバーフロー信号O
VFを負回転方向パルス列DDXに反映させる。さら
に、アップダウンカウンタ109および出力手段の動作
については、第1の実施形態と同等であるので説明を省
略する。
【0019】以上説明したように、本実施形態のR/D
コンバータでは、A/Dコンバータ101、CPU10
3、EEPROM105、(第1バッファ301、第2
バッファ302、BRM303およびパルス弁別回路2
07を備えて構成される)パルス出力回路107、アッ
プダウンカウンタ109、並びに排他的論理和ゲートX
OR1を備えて構成されるので、既存のモノリシック化
された汎用のディジタル回路要素を組み合わせて実現で
き、R/Dコンバータの回路の集積化を容易にして、さ
らに集積化によって高い信頼性を実現できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のR/Dコ
ンバータによれば、移動体の位置に対応する回転角に応
じて振幅が正弦波状に変化する位置検出器の2相の角度
信号出力を入力して、2相のパルス信号を出力するR/
Dコンバータにおいて、位置検出器の2相の角度信号出
力をA/Dコンバータによってディジタル値に変換し、
該2相の角度信号のディジタル値に基づき、単位時間で
刻まれる時間毎に演算手段によって角度データを算出
し、パルス出力手段では、演算手段から単位時間毎に出
力される角度データに基づき、該角度データの増加分の
データをパルス列に変換し、パルス弁別手段では、角度
データの符号およびパルス出力手段のパルス列に基づ
き、回転方向毎のパルス列を生成し、該パルス弁別手段
の回転方向毎のパルス列に応じてアップダウンカウンタ
におけるアップ/ダウンの計数を行い、さらに出力手段
により、アップダウンカウンタの出力の最下位ビットと
最下位から2番目のビットとの排他的論理和を第1相の
パルス信号出力とし、最下位から2番目のビットを第2
相のパルス信号出力として、2相のパルス信号を得るこ
ととし、本発明のR/Dコンバータを構成するA/Dコ
ンバータ、演算手段、パルス出力手段、パルス弁別手
段、アップダウンカウンタおよび出力手段が全て、既存
のモノリシック化された汎用のディジタル回路要素を組
み合わせて実現できるので、R/Dコンバータの回路の
集積化を容易にし、また集積化によって高い信頼性を実
現し得るR/Dコンバータを提供することができる。ま
た、補正テーブル(記憶手段)を容易に組み込むことが
でき、演算手段によって行われる2相の角度信号のディ
ジタル値に基づく角度データの算出を、記憶手段内に保
持されている補正データを参照して角度データを補正し
ながら行うことにより検出精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施形態に係るR/
Dコンバータの全体構成図である。
【図2】第1の実施形態のR/Dコンバータにおけるパ
ルス出力回路、アップダウンカウンタおよび出力手段の
詳細な回路構成図である。
【図3】第2の実施形態のR/Dコンバータにおけるパ
ルス出力回路、アップダウンカウンタおよび出力手段の
詳細な回路構成図である。
【図4】従来のR/Dコンバータの構成図である。
【符号の説明】
101 A/Dコンバータ 103 CPU(演算手段) 105 EEPROM(記憶手段) 107 パルス出力回路(パルス出力手段,パルス弁
別手段) 109 アップダウンカウンタ XOR1 排他的論理和ゲート(出力手段) 151 角度信号(sinθ) 152 角度信号(cosθ) 161 第1相のパルス信号出力(A相) 162 第2相のパルス信号出力(B相) DATA 角度データ UDX 正回転方向パルス列 DDX 負回転方向パルス列 201 第1バッファ 202 第2バッファ 203 カウンタ 205 加算器(ALU) 206 レジスタ 207 パルス弁別回路 CP クロック INT 割込み信号 OVF オーバーフロー信号 SGN 符合ビット POUT パルス出力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の位置に対応する回転角に応じて
    振幅が正弦波状に変化する位置検出器の2相の角度信号
    出力を入力して、2相のパルス信号を出力するR/Dコ
    ンバータにおいて、 前記位置検出器の2相の角度信号出力をディジタル値に
    変換するA/Dコンバータと、 単位時間で刻まれる時間毎に、前記2相の角度信号のデ
    ィジタル値に基づき角度データを算出する演算手段と、 前記演算手段から単位時間毎に出力される角度データに
    基づき、該角度データの増加分のデータをパルス列に変
    換するパルス出力手段と、 前記角度データの符号および前記パルス出力手段のパル
    ス列に基づき、回転方向毎のパルス列を生成するパルス
    弁別手段と、 前記パルス弁別手段の回転方向毎のパルス列に応じてア
    ップ/ダウンの計数を行うアップダウンカウンタと、 前記アップダウンカウンタの出力の最下位ビットと最下
    位から2番目のビットとの排他的論理和を第1相のパル
    ス信号出力とし、前記最下位から2番目のビットを第2
    相のパルス信号出力とする出力手段と、を有することを
    特徴とするR/Dコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記パルス出力手段は、前記角度データ
    について、クロックに基づき加算動作を繰り返し行っ
    て、該加算動作により生じるオーバーフローを出力する
    DDA(Digital Differential Analizer)を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のR/Dコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記パルス出力手段は、前記角度データ
    の値に基づきクロックを分周したパルス出力を生成する
    BRM(Binary Rate Multipier)を有することを特徴
    とする請求項1に記載のR/Dコンバータ。
  4. 【請求項4】 補正データを保持する記憶手段を有し、 前記演算手段は、前記記憶手段内に保持されている補正
    データを参照して前記角度データを補正することを特徴
    とする請求項1、2または3に記載のR/Dコンバー
    タ。
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