JP2001317142A - コンクリート構造体の施工方法とその構造体 - Google Patents

コンクリート構造体の施工方法とその構造体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】建築物の基礎、壁、柱等のコンクリート構造物
に関わり、複数のパネル体を積層させた構造物におい
て、経済的でかつ接合力の強化され、通気性、蓄熱性を
よくする。 【解決手段】裏側に複数のリブを設けて曲げ強度の強化
された複数個のパネル体を対向して配置し、この対向さ
れたパネル体及び上下方向に配置されたパネル体間の一
方のパネル体のリブ上に断熱材を設け、この断熱材の設
けられたパネル体と対向する他方のパネル体との間に結
合具を取り付け一体化した枠とし、この枠内にコンクリ
ートを流し込み構造物を構成する。この構成により、パ
ネル体と流し込まれたコンクリートとの接合力を高め、
さらに、断熱材と一方のパネル体のリブ間に空気層を形
成し、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築用のコンクリー
ト構造体の施工方法とその構造体に関する。更に詳しく
は、リブをパネル体の幅方向に設け、このリブに断熱材
を取り付けたパネル体と断熱材を取り付けないパネル体
との間を相互に結合体で結合し、この結合されたパネル
体間にコンクリートを流し込みパネル体と一体化し、且
つ断熱材取り付け部のリブ間に空気層を有する空間部を
設けたコンクリート構造体の施工方法とその構造体の構
成に関わる。
【0002】
【従来の技術】一般にコンクリートを用いて種々の構造
物を構築する場合、例えば土台、壁、柱等の基礎となる
ものにおいては、予め木製等の型枠を構造物に合わせて
設置し、この型枠内にコンクリートを流し込み、このコ
ンクリートが乾燥し固まった後に型枠を取り外すと、硬
化したコンクリート体がその構造物として形成されてい
た。この場合、通常コンクリート体の強度を確保するた
め鉄筋等を必要に応じて入れている。
【0003】コンクリート体としてはその表面を仕上げ
てそのまま使用する場合と、このコンクリート体にさら
に建築材を付加して建築物を構築する場合があり、建築
物によってその構成は異なる。この方法は従来から一般
に行われている方法で、型枠の設置や取り外しを現場で
人手によって行う。
【0004】このようにして構築される構造体は、外壁
部に空気層を有するようにするために従来は、コンクリ
ート構造体を形成した上で先ず断熱材を貼り、胴ぶちを
取り付け、最後に外装仕上げ材を施工する工程で行って
きた。この一連の工事をするために、型枠工、鉄筋工、
コンクリート工、解体工、断熱材貼り工、大工、左官
工、塗装工、シール・防水工等の9職種が必要であっ
た。
【0005】また最近はコンクリート構造体を形成する
方法の一つとして、前記のような型枠を使用せず、プレ
ート状の枠そのものを構造物の一部としてコンクリート
と一体化し構築する方法が提案されている。その例とし
て例えば特開昭59−10640号がある。
【0006】この方法は構造物の一部となる平板のコン
クリート製型枠パネルを予め成形しておき、このパネル
を厚さ方向に間隔をおいて配置しまた上下方向にも配置
し枠となし、このパネル間を結合具により結合した後、
コンクリートを流し込み構造物を形成する方法である。
この例では断熱材として合成樹脂発泡体層をパネルの裏
面に付け、さらに結合部を有する断面C字状の型枠パネ
ルを対向して配置し、2つの結合部に跨って固定具を結
合させている。また上下方向の位置規制はスペーサによ
って行っている。
【0007】他の例として特公昭62−4496号は前
記同様に成形板間にコンクリートを流し込む構築方法の
一つであるが、前記固定具の形態を変えたものとして提
案されている。即ち相対するコンクリート製の成形板に
フックを設け、このフックに針金状の結合具を成形板の
上下及び対向する成形板間に跨がせて結合させる構成に
なっている。このようにコンクリートを枠間に流し込
み、枠と一体化して構築物を形成するのは公知である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の方法
は経済的、技術的にも又作業能率の上でも満足できるも
のではなかった。即ち前者においては、型枠の設置、取
り外しを現場でしかも人手を介して行わねばならず、型
枠の設定に工数を要し、作業能率の面で問題があった。
又流し込んだコンクリートが乾燥し硬化するまで表面の
仕上げ等の工事はできず、さらに型枠の取り外しの時間
も考慮すると工事期間が長期化し経済的に問題となって
いた。
【0009】又型枠を固定するために外周の補強も行う
必要があり、作業スペースも必要としていた。構築物の
良否が作業環境によって左右されるおそれもあった。さ
らに構造物は流し込んだコンクリートそのものであるた
め緻密性に欠け強度上問題があり、コンクリートそのも
のの材質も現場作業に左右される場合が多いので、欠陥
構造物になるおそれもあった。
【0010】コンクリート構造体に通気や蓄熱層を持た
せる従来のやり方は、構造体の外側の露出する面に断熱
層を設ける方法で、いわゆる外断熱、蓄熱層工法によっ
ている。しかしこの工法は多くの行程を要し、断熱層中
に露点が発生し湿気が断熱層に溜まり、結果として外断
熱効果は著しく減少する。次に後者の場合は、型枠をコ
ンクリート製にして一体化するとしても、従来の型枠を
そのままプレート状の平板パネルとしているものであっ
て、構造体そのものを強化するまでに至っていない。
【0011】従ってパネルと流し込まれるコンクリート
の接合部は、直線的な面となり接合力の点で問題があっ
た。パネルそのものも平板であるので曲げ強度に問題が
あり、特に薄いものは欠けて破損するおそれもあり、技
術的構成の上でも問題があった。さらに、リブを有して
いないので、断熱材との間に空気層を構成するものでは
なく、空気層の必要がある場合は、従来どおり構造体が
完成した後に外側に別作業の工程で設けなければならな
かった。
【0012】又パネル間を結合する結合具も種々提案さ
れているが、厚さ方向及び幅方向にパネルを連結する手
段としていずれも部品が複数になり、しかもその形状が
複雑になっていた。また、胴ブチを取り付け仕上げ材を
施工する方法は、金属製の釘やボルトによっていた。こ
のため金属製の結合具は、熱貫流比抵抗が少なく熱橋
(熱伝導)の原因となっていた。
【0013】このように従来の金属製の結合具では、コ
ンクリート構造体に完全な外断熱、通気、蓄熱層工事を
行うことは難しかった。このため取り付け作業に時間を
要し、思うように工期を短縮できず、経済的に高価にな
る傾向があった。
【0014】本発明は、このような技術背景にもとづい
てなされたものであり、パネル間にコンクリートを流し
込み一体化してコンクリート構造物を形成する後者の方
法に関わり、組立が容易で、強度が強化され、かつ表面
の仕上げを不要とし断熱性、通気性に優れた建築用コン
クリート構造物の提供にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のような手段を採る。本発明のコンク
リート構造体の施工方法は、裏面に幅方向に複数のリブ
を線状に配設成形されたパネル体と、前記パネル体の前
記複数のリブの厚さ方向先端部に跨って配置される断熱
材と、厚さ方向に前記リブを相対させ間隔をおいて配置
される前記パネル体及び上下方向に配置される前記パネ
ル体を相互に結合させる結合体と、前記結合体で結合さ
れた前記パネル体間にあって他方のパネル体との間にコ
ンクリートを流し込むコンクリート構造体の施工方法で
あって、前記パネル体の前記複数のリブの厚さ方向先端
部間に跨って断熱材を配置し、前記コンクリートが流し
込まれたとき、前記断熱材で被覆された前記パネル体の
リブ間に空気層を有する空間部を構成することを特徴と
する。
【0016】本発明のコンクリート構造体は、建築用構
造物であって、裏面に幅方向に複数のリブを線状に配設
成形されたパネル体と、前記パネル体の前記複数のリブ
の厚さ方向先端部に跨って配置される断熱材と、厚さ方
向に前記リブを相対させ間隔をおいて配置される前記パ
ネル体及び上下方向に配置される前記パネル体を相互に
結合させる結合体と、前記結合体で結合された前記パネ
ル体間にあって前記断熱材と離間する他方のパネル体と
の間に流し込まれるコンクリートとからなり、前記コン
クリートが流し込まれたとき、前記断熱材で被覆された
前記パネル体の前記リブ間に空気層を有する空間部が形
成されていることを特徴とする。
【0017】前記パネル体は、高圧プレス加工によって
成形されるコンクリート体であると強度が確保されるの
でより効果的で良い。前記リブには幅方向両端部に前記
結合体を係合させる係合部を設けるようにしたものであ
っても良い。更に、前記結合体は前記パネル体の係合部
に係合するための突起部を有し略H字形状をなしている
と良い。更に、前記リブは前記パネル体の長手方向に略
等間隔で対称的に配置されていると良い。前記結合体は
一体成形された合成樹脂製であると良い。この合成樹脂
には、コンクリートと熱伝導性、熱膨張率を可能な限り
一致させるために高強度繊維等を混入させたものであっ
ても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しながら説明する。図1に示すパネル体1は、本発
明の基本となるもので構造物の単位要素であり、高圧プ
レス加工によるコンクリート製のものである。このパネ
ル体1を説明する上で、次のように定義する。即ち、図
1に示すよう、パネル体1の(イ)を長手方向とし、
(ロ)を幅方向とし、(ハ)を厚さ方向とする。
【0019】このパネル体1は、高圧プレス成形された
薄肉コンクリート製で、例えば、本例では大きさが長さ
600mm、幅300mm、厚さ30mmで、質量が約8kg程
度のものを成形すれば、容易に人手で持ち運びが可能で
ある。図1はパネル体1の外表面となり露出する表面A
と裏面Bを示している。パネル体1は構造体の外壁をな
すもので、一定の品質と強度を要求される。実験の結
果、高圧プレス成形の有用性は実証されている。コンク
リート強度は水セメント比で決まるため、一般にはでき
るだけ水セメント比を小さくするようにしている。
【0020】高圧プレスの場合、プレス時に水と空気を
絞り出すので、当初の配合で水セメント比が大きくなっ
てもプレス後は水セメント比が小さくなる利点を有す
る。実験結果では、水セメント比、50,40,30%
で作ったモルタル製品の圧縮強度は、プレス力5N/m
2では65,68,70N/mm2(プレスなしで、3
5,40,50N/mm2)と向上し、さらにプレス力
10N/mm2においても80,82,83N/mm2
圧縮強度が向上した。
【0021】高圧プレス加工することによりこのパネル
体1を緻密にし、品質を一定なものにしている。成形は
約10N/mm2のプレス力を与えて行う。成形後、室
内養生、蒸気養生過程を経て硬化完成させる。パネル体
1の圧縮強度は前述のとおり80N/mm2以上、曲げ
強度は10N/mm2以上である。このパネル体1は成
形後、塗装などの仕上げを施しておけば、後で外装仕上
げを行う必要はない。
【0022】また、壁の内側に相当するパネル体1
(8)に、備長炭、けい藻土、ゼオライト、活性炭など
吸着性や調湿の高い素材を入れると、室内に有機ガスを
発生させ快適な湿度を保たせ、健康によい室を構成する
ことができる。 図1のパネル体1の表面Aは平壁面に
なっており、構造物の表面となる。図2のパネル体1の
裏面Bは構造物の内側になる部分で、本発明の特徴であ
るリブ2を有している。このリブ2はパネル面に対し厚
さ方向内側に突起状に根元をR形状にして張り出したも
のである。このリブ2は根元から先端部にかけて細くテ
ーパ状になっている。
【0023】また、このリブ2はパネル体1に幅方向に
連続的に線状をなし、ほぼ等間隔で複数設けられてい
る。実施例では直線状に設けられているが、角度を有す
る線状であってもよく、また曲線を有する線状であって
もよい。また実施の形態の図において、リブ2は細い形
状になっているが厚みのあるものであってもよい。この
ようにこのリブ2を設けることにより、リブ2を有する
パネル面の表面積が大きくなり、流し込まれるコンクリ
ートとの接合力(付着力)が高まることになる。さらに
このリブ2をパネル体1に設けたことにより、パネル体
1の単体としての曲げ強度を高めることになり、作業中
にパネル体1を破損させてしまうおそれはなくなった。
【0024】また、リブ2を設けることはコンクリート
構造体を形成した後、地震等の災害に対しても耐久性を
向上させることに役だっている。このリブ2はコンクリ
ート構造体が完成された場合、コンクリート構造体の内
部に埋没するので目に触れることはない。またこのリブ
2には幅方向の両サイドに後述する結合体、即ち結合具
3を取り付けるための切り欠き状の係合部4が形成され
ている。
【0025】この係合部4は取り付けられる結合具3の
形状に合わせて形成されている。即ち、この係合部4は
前記パネル体1の中央部では切り欠き面が両面とも厚さ
方向に平行なくぼみ6として設けられ、さらにこのくぼ
み6の下部に結合具3の突起部5が挿入される穴11が
設けられている(図2参照)。従って、結合具3はパネ
ル体1の厚さ方向に平行に取り付けられる。
【0026】また、前記パネル体1の長手方向の端部に
は、切り欠き面が他方の面に対し45度の角度で厚さ方
向に開口する状態でくぼみ7が設けられ、同様にこのく
ぼみ7の下部に穴11が設けられている。従って、結合
具3はパネル体1の厚さ方向に45度傾いて取り付けら
れる。
【0027】前記パネル体1は前述のように高精度の高
圧プレス成形をされているので、寸法精度はよく、例え
ば±0.25mm以内にできる。従って係合部4の寸法
も高精度になる。前記リブ2はパネル体1に対称に配置
されているので、幅方向の向きを変えても同じ構成なっ
ている。従って現場でパネル体1の向きを気にせず作業
ができる。
【0028】また、建築物等の構造物の内部に組み込ま
れるパネル体1を図3で示すごとく、リブ2のないパネ
ル体8で構成することもできる。この場合、薄い軽量の
パネルとすることができ、使用材料は、木炭、ケイ藻
土、ゼオライト、ケイ酸ソーダを含むコンクリートであ
る。従って、調湿、脱臭など室内環境を快適にする場合
に効果的である。しかし、特に吸水率が高いので、外壁
など雨水や水のかかるところには使用できない。成形は
約5N/mm2のプレス力を与え、室内養生、蒸気養生
過程を経て硬化することによって行う。製品の圧縮強度
は40N/mm2以上である。
【0029】断熱材9を挿入する場合は、図2に示すよ
うに、この断熱材9を前記複数のリブ2の先端部に跨っ
て取り付ける。この断熱材9は、例えば合成樹脂発泡体
等で構成される。この断熱材9は予め前記パネル体1に
取り付けておいてもよく、現場の現状に合わせ、後で取
り付けてもよい。また、気候の厳しい寒冷地で施工する
場合は、断熱材9を厚くするとよい。
【0030】この断熱材9の取り付けによって、前記パ
ネル体1の壁面との間にリブ2の高さ分のすき間、即ち
空気層である通気層10が生じる。このため、完成され
たコンクリート構造体は断熱性と通気性がよくなる。こ
の通気層10は、断熱材9中の有害な湿気を取り除くた
めの換気層となる。
【0031】建築等の構造物の壁になる部分は、前記パ
ネル体1を厚さ方向、長手方向及び上下方向に積み重ね
合わせて枠を構成しコンクリートを流し込み施工される
が、このときこのパネル体1間に相互に跨って結合具3
を取り付ける。この結合具3は図4に示すように、略H
字形状をなし、平板の両端に外方に向かって各2つの突
起部5を有するものである。この突起部5はパネル体1
の穴11に挿入される大きさに設定されている。
【0032】この結合具3の材質は特定するものでない
が、本実施例の結合具3は合成樹脂製としている。この
場合、合成樹脂製の結合具3でパネル体1をベースに構
造物を形成したとき、外壁からの熱貫入を抑制すること
ができる。合成樹脂の種類としては、エンジニアリング
プラスチックと呼ばれているものが望ましいが、機械的
強度を高めるため、又熱膨張率をコンクリートと可能な
限り一致させるために、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊
維等の高強度繊維等を混入させたものであっても良い。
【0033】この結合具3をパネル体1に取り付けると
きは、この結合具3の突起部5を前記パネル体1の係合
部4の穴11に押し込む。この押し込み量はパネル体1
に押し込まれたとき結合具幅の半分になる。この結合具
3を厚さ方向の前記相対するパネル体1の各々に、また
上下方向のパネル体1に跨って次々と押し込んで結合す
れば枠は完成である。結合具3の取り付け数は、建築物
の構成に応じ選定すればよいが、数が多ければ強度を増
加させることができる。さらに具体的に説明すると、パ
ネル体1と断熱材9をモルタル目地で接着しながら立て
て並べ、パネル体1相互を結合具3で結合する。
【0034】結合具3はパネル体1の係合部4に係合す
るための突起部5を有する略H字形状をなしているた
め、立て並べたパネル体1の係合部4にもモルタルを充
鎮し結合具3の突起部5を差し込む。このようにして一
体の型枠を容易につくることができる。結合具3は、係
合部4すべてに設置してもよいが、コンクリート流し込
みの側圧に耐える範囲で設置すれば充分である。結合具
3は、外部から結合具3を伝って入る水の侵入を防ぐた
め、外側の底部12は斜め勾配になっている。
【0035】中心部は流れる水を遮断できるように突出
した形状とし、上部には鉄筋をはめ込むための凹状のく
ぼみ13を有し、また曲げ剛性と断熱材保持のためのリ
ブ22を形成している。
【0036】さらに、結合具3を合成樹脂製にしたこと
で、熱伝導比抵抗は金属製に比し200〜300倍の性
能向上が可能である。このようにして、一群の型枠とな
る壁を1段組立後、横筋を結合具3の凹部に長手方向に
置くことの繰り返しでパネル体1の壁体は容易に組み立
つ。最上段までパネル壁を組立後、幅方向の鉄筋を挿入
し、コンクリート21を上から流し込みコンクリート構
造体が完成する。
【0037】図5は結合具の他の実施例を示したもの
で、図に示す結合具14は丸棒をコ字形に折り曲げたも
のを背中合わせに付着させ略H字形状にしたものであ
る。この例の場合は金属性のものに適用すると有効であ
り、金属であると枠体を強度的に補強する役目をなす。
又、構成が簡単なので、応急の場合に現場で作成するこ
とも可能である。ただし、金属の場合は熱伝導比抵抗が
少なく熱橋を生じてしまう欠点はある。本発明は基本的
に以上説明したパネル体、断熱材、結合具の部品で成り
立っている。後は前記枠にコンクリートを流し込むだけ
である。
【0038】図6は型枠の基本的な組み合わせを示して
おり、結合具3を対向する2つのパネル体1に厚さ方向
に平行に跨がせた型枠の形態を示している。結合具3は
パネル体1に厚さ方向に平行な係合部6にぴったりはま
り込んでいるので、この型枠がゆがむようなことはな
い。
【0039】一方のパネル体1のリブ2の先端部に断熱
材9を取り付け、この断熱材9は他方のパネル体1と相
対している。コンクリート21は断熱材9と他方のパネ
ル体1の間に流し込まれる。前記断熱材9と一方のパネ
ル体1のリブ間の空間が形成れ、この空間部は空気層で
ある通気層10を形成している。図6の結合具3の形状
は簡略的に図示しているが、正確な形状は図3に示して
いる。
【0040】パネル体1を上下方向に積み上げる場合
も、前述のように結合具3の突起部5をパネル体1の係
合部4に同様にはめ込み枠を形成していく。このように
結合具3をH字形状にしたことで構成が単純化され、横
方向にも上下方向にも自由にパネル体1を組み合わせる
ことができる。
【0041】図7は横方向に組み合わせた場合の例を示
し、パネル体1の幅方向上部よりみた平面図である。結
合具3を3個使用しており、対向する内壁用のパネル体
1と断熱材9との間にコンクリート21を流し込まれた
状態を示している。流し込まれたコンクリート21は断
熱材9で遮断され外壁用パネル体1までには達しないの
で、前述のように断熱材9と外壁用パネル体1との間の
リブ間に空気層である通気層10が形成される。。
【0042】図8は上下方向にパネル体1を組み合わせ
た例を示した断面図である。上下のパネル体1を結合具
3で結合している。上下パネル体1の合わせ目はモルタ
ル目地で行う。前述したように、結合具3の凹状のくぼ
み13に鉄筋23を長手方向にはめ込んでいる。さら
に、幅方向にも鉄筋24を入れている。図9はパネル体
1を積層した一例である。基礎体25の上にブロック状
にパネル体1を積み上げていく状態を示している。従来
のブロック積みと異なり、パネル体1での積層であり、
後でコンクリートを内部に連続して挿入するので、パネ
ル体1の継ぎ目部分はコンクリートで一体化され強固な
構成となる。
【0043】図10はコンクリート構造体の角部の施工
例を示している。内側のパネル体1の角15を干渉しな
い範囲で一部カットして使用すれば、角部用として別途
用意する必要はなく同一のパネル体1をコンクリート構
造体の角の部分にも共用で使えることを示している。た
だし、結合具3は角部を補強するために長さの短い結合
具16,17を特別に準備する必要はある。
【0044】これら結合具16,17をパネル体1に結
合させる場合は、45度斜め方向に跨って設置すればよ
く、前記パネル体1の45度にくぼみ7に結合具16,
17を挿入して角部に配置されたパルネ体1を相互に固
定することになるる。またこの枠をさらに強固にする方
法として次のような構成も可能である。図11は2枚の
パネル体1で構成されたものを1セットとした場合の他
の施工例を示した平面図で、結合具3をパネル体1面に
対して直角方向に跨がせる他に、斜め方向にも結合具1
8を跨がせて取り付けた構成である。この場合、一部結
合具の長さは異なってくる。この場合パネル体1の相互
のずれによって生じる力を結合具18で受けるので、型
枠としてはずれが生じるおそれはなく、より強固なもの
となる。
【0045】また図12は他の施工例を示した平面図
で、対向する複数のパネル体1をパネル体1の長さの半
分位置をずらし、交互に配置して前述のように、直角方
向及び斜め方向に結合具3,18を跨がせた構成であ
る。この場合は隣接するパネル体1間の結合が強固にな
る。コンクリート構造体の角の部分は前述のように同一
のパネル体の隅の角部を一部カットして施工するのを基
本とするが、図13のように角用の専用パネル体を構成
体の幅に応じて予め準備しておけば外観上仕上げのよい
コンクリート構成体ができる。角部外側用19は、角部
の外側に使用するものであり、角部の内側に使用する角
部内側用20のパネル体のブロックを示している。
【0046】さらに標準になるものと異なる長さのパネ
ル体1をいくつか準備しておくと、例えば半分の長さの
パネル体1等を予め成形しておくと、はみ出し部分の補
充用に使用でき、配置上の組み合わせに余裕が出て作業
が楽になる。次に作用について説明する。本発明は前述
のとおりの構成であり、枠を組み立てるのは人手によ
る。現場において、平らになった面に所定のパネル体を
配置し、位置が定まったところで、断熱材を入れ、補強
用の鉄筋を挿入し、続いて結合具を次々とはめ込み、さ
らにパネル体を積み重ね同様の施行を繰り返し壁を構成
する。枠の構成が完成した後、この枠内にコンクリート
を流し込み完成させる。以上本発明の実施例について説
明してきたが、本発明の具体的構成はこの実施例に限定
されるものではない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンクリ
ート構造体の施工方法とその構造体は、リブを有するパ
ネル体と略H字形状の結合具のみで枠を構成できるの
で、構成が単純であり、作業時間の短縮が図られ、また
作業の煩雑さもないので、工期短縮になり経済的であ
る。パネル体は裏面にリブを構成しているので、パネル
体の強度を増す。またパネル体は高圧プレスにより成形
されているので、緻密で高品質なものができる。
【0048】断熱材をリブの上端部に跨って取り付けた
とき、パネル体裏面と断熱材の間にリブの高さ分のすき
間、即ち空気層ができる。この結果、断熱材そのものに
よる断熱効果に加え、このすき間があることで、通気性
がよく湿気対策の向上にも効果がある。
【0049】また結合具は合成樹脂とした場合、構造物
を構成するとき外壁からの熱貫入を抑制するのに効果が
ある。またこの結合具は水平方向のみならず上下方向の
結合の役目も同時に果たしている。構成が簡素で扱いが
容易なので、作業ミスを防止できる。さらに、鉄筋コン
クリートの蓄熱体量を正のエネルギーとし活用すると、
冷暖房負荷のない構造体を合わせもつことができる。こ
の結果、この構造体は経済性に優れ、高蓄熱性、高耐久
性、高耐火性、耐水性、耐震性、耐風性、などの効果を
有することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の基本をなすパネル体の表面を
示した外観図である。
【図2】図2は、本発明の基本をなすパネル体の裏面を
表し、リブの構成を示し、断熱材の取り付けを示した外
観図である。
【図3】図3は、リブのないパネル体を示した外観図で
ある。
【図4】図4は、結合具を示した平面図である。
【図5】図5は、結合具の他の実施例を示した平面図で
ある。
【図6】図6は、結合具を直角方向に配設してパネル体
を結合したことを示す外観図である。
【図7】図7は、パネル体を横方向に配設した平面図で
ある。
【図8】図8は、パネル体を上下方向に配設した断面図
である。
【図9】図9は、複数のパネル体を積層した外観図であ
る。
【図10】図10は、パネル体を横方向に配設した構成
の角部を示した平面図
【図11】図11は、結合具を斜め方向に結合した例を
示す平面図である。
【図12】図12は、長手方向に位置のずれた複数のパ
ネル体を結合具で結合した例を示す平面図である。
【図13】図3は、角部の専用パネル体を結合具で結合
した例を示す平面図である。
【符号の説明】
1…パネル体 2…リブ 3…結合具 4…係合部 5…突起部 6,7…くぼみ 9…断熱材 10…通気層 11…穴 16,17…結合具 21…コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 曜子 神奈川県相模原市下九沢1764番14号棟101 号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏面に幅方向に複数のリブを線状に配設成
    形されたパネル体と、 前記パネル体の前記複数のリブの厚さ方向先端部に跨っ
    て配置される断熱材と、 厚さ方向に前記リブを相対させ間隔をおいて配置される
    前記パネル体及び上下方向に配置される前記パネル体を
    相互に結合させる結合体と、 前記結合体で結合された前記パネル体間にあって他方の
    パネル体との間にコンクリートを流し込むコンクリート
    構造体の施工方法であって、 前記パネル体の前記複数のリブの厚さ方向先端部間に跨
    って断熱材を配置し、 前記コンクリートが流し込まれたとき、前記断熱材で被
    覆された前記パネル体のリブ間に空気層を有する空間部
    を構成することを特徴とするコンクリート構造体の施工
    方法。
  2. 【請求項2】建築用構造物であって、裏面に幅方向に複
    数のリブを線状に設成形されたパネル体と、 前記パネル体の前記複数のリブの厚さ方向先端部に跨っ
    て配置される断熱材と、 厚さ方向に前記リブを相対させ間隔をおいて配置される
    前記パネル体及び上下方向に配置される前記パネル体を
    相互に結合させる結合体と、 前記結合体で結合された前記パネル体間にあって前記断
    熱材と離間する他方のパネル体との間に流し込まれるコ
    ンクリートとからなり、 前記コンクリートが流し込まれたとき、前記断熱材で被
    覆された前記パネル体の前記リブ間に空気層を有する空
    間部が形成されていることを特徴とするコンクリート構
    造体。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記パネル体は高圧プレス加工によって成形されるコン
    クリート体であることを特徴とするコンクリート構造
    体。
  4. 【請求項4】請求項2において、 前記リブには幅方向両端部に前記結合体を係合させる係
    合部を設けるようにしたことを特徴とするコンクリート
    構造体。
  5. 【請求項5】請求項2において、 前記結合体は前記パネル体の係合部に係合するための突
    起部を有し略H字形状をなしていることを特徴とするコ
    ンクリート構造体。
  6. 【請求項6】 請求項2において、 前記リブは前記パネル体の長手方向に略等間隔で対称的
    に配置されていることを特徴とするコンクリート構造
    体。
  7. 【請求項7】請求項2または5において、 前記結合体は一体成形された合成樹脂製であることを特
    徴とするコンクリート構造体。
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