JP2001316689A - 熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法 - Google Patents
熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法Info
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- JP2001316689A JP2001316689A JP2000136891A JP2000136891A JP2001316689A JP 2001316689 A JP2001316689 A JP 2001316689A JP 2000136891 A JP2000136891 A JP 2000136891A JP 2000136891 A JP2000136891 A JP 2000136891A JP 2001316689 A JP2001316689 A JP 2001316689A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼材、非鉄金属材等の被加工材料の、熱間圧
延において、工具と材料の双方又は一方に、直接塗布又
はエアースプレー方式、ウォーターインジェクション方
式等によって給油された場合、潤滑性不足を原因とする
工具の肌荒れや摩耗を起こさない熱間圧延油組成物を提
供する。 【解決手段】 特定の有機酸性リン酸エステルと、特定
の有機脂肪族アミンとの油溶性塩を、0.01〜20質
量%含有することを特徴とする熱間圧延油組成物;さら
に基油及び基グリースの少なくとも1種を含む上記熱間
圧延油組成物;鋼又は特殊鋼用である上記熱間圧延油組
成物;上記熱間圧延油組成物を、被加工材料の熱間圧延
の際に工具表面に給油して、工具表面の焼き付き、摩
耗、肌荒れを、防止することを特徴とする熱間圧延方
法。
延において、工具と材料の双方又は一方に、直接塗布又
はエアースプレー方式、ウォーターインジェクション方
式等によって給油された場合、潤滑性不足を原因とする
工具の肌荒れや摩耗を起こさない熱間圧延油組成物を提
供する。 【解決手段】 特定の有機酸性リン酸エステルと、特定
の有機脂肪族アミンとの油溶性塩を、0.01〜20質
量%含有することを特徴とする熱間圧延油組成物;さら
に基油及び基グリースの少なくとも1種を含む上記熱間
圧延油組成物;鋼又は特殊鋼用である上記熱間圧延油組
成物;上記熱間圧延油組成物を、被加工材料の熱間圧延
の際に工具表面に給油して、工具表面の焼き付き、摩
耗、肌荒れを、防止することを特徴とする熱間圧延方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材や非鉄金属材
料の熱間圧延油組成物に関し、さらに詳細には工具表面
への鋼材の焼付や、工具表面の摩耗、肌荒れ等を防止す
る熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法に関するものであ
る。
料の熱間圧延油組成物に関し、さらに詳細には工具表面
への鋼材の焼付や、工具表面の摩耗、肌荒れ等を防止す
る熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、炭素鋼やステンレス鋼等の鋼材や
アルミニウムやチタン等の非鉄金属材の熱間圧延では、
工具の保護のため、高温塑性加工用潤滑剤が使用され効
果をおさめている。この潤滑剤としては、高温で潤滑効
果のある黒鉛、ガラス、窒化硼素、雲母、二硫化モリブ
デン、酸化鉄、フッ素化黒鉛、炭酸カルシウムなどの固
体潤滑剤;硫化油脂、硫化オレフィン、ジンクジアルキ
ルジチオホスフェート、リン酸エステル等の極圧剤;鉱
油、油脂、油脂重合体、合成エステル等の油性向上剤;
メタクリレートコポリマーやブチレンブタジエンコポリ
マー等の付着性向上剤兼流動点降下剤等の少なくとも1
種、又はこれにさらに、酸化防止剤(アルファナフチル
アミン、ジターシャリブチルフェノール等)を加えたも
のが一般に使用されている。
アルミニウムやチタン等の非鉄金属材の熱間圧延では、
工具の保護のため、高温塑性加工用潤滑剤が使用され効
果をおさめている。この潤滑剤としては、高温で潤滑効
果のある黒鉛、ガラス、窒化硼素、雲母、二硫化モリブ
デン、酸化鉄、フッ素化黒鉛、炭酸カルシウムなどの固
体潤滑剤;硫化油脂、硫化オレフィン、ジンクジアルキ
ルジチオホスフェート、リン酸エステル等の極圧剤;鉱
油、油脂、油脂重合体、合成エステル等の油性向上剤;
メタクリレートコポリマーやブチレンブタジエンコポリ
マー等の付着性向上剤兼流動点降下剤等の少なくとも1
種、又はこれにさらに、酸化防止剤(アルファナフチル
アミン、ジターシャリブチルフェノール等)を加えたも
のが一般に使用されている。
【0003】前記の熱間圧延加工では、鋼材や非鉄金属
等の被加工材料の温度は、700〜1200℃の領域に
ある。このような温度では、上記の極圧剤や、油性向上
剤では、酸化や熱分解が起こり、潤滑面で十分な効果を
発揮できない。このため、熱間圧延加工では冷間圧延加
工に比べ、十分な潤滑効果を得ることが難しい。特開平
6−33085号公報には、有機酸性リン酸エステルの
芳香族アミン塩を鋼用熱間圧延油に含有させること、及
び特開平11−222596号公報には特定のアルキル
フォスフォン酸とアミンとの反応生成物を熱間圧延油に
含有させることが提案されているが、これらの潤滑剤の
潤滑性能も必ずしも十分なものとはいえなかった。
等の被加工材料の温度は、700〜1200℃の領域に
ある。このような温度では、上記の極圧剤や、油性向上
剤では、酸化や熱分解が起こり、潤滑面で十分な効果を
発揮できない。このため、熱間圧延加工では冷間圧延加
工に比べ、十分な潤滑効果を得ることが難しい。特開平
6−33085号公報には、有機酸性リン酸エステルの
芳香族アミン塩を鋼用熱間圧延油に含有させること、及
び特開平11−222596号公報には特定のアルキル
フォスフォン酸とアミンとの反応生成物を熱間圧延油に
含有させることが提案されているが、これらの潤滑剤の
潤滑性能も必ずしも十分なものとはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鋼
材、非鉄金属材等の被加工材料の、熱間圧延において、
工具と材料の双方又は一方に、直接塗布又はエアースプ
レー方式、ウォーターインジェクション方式等によって
給油された場合、潤滑性不足を原因とする工具の肌荒れ
や摩耗を起こさない熱間圧延油組成物を提供することで
ある。
材、非鉄金属材等の被加工材料の、熱間圧延において、
工具と材料の双方又は一方に、直接塗布又はエアースプ
レー方式、ウォーターインジェクション方式等によって
給油された場合、潤滑性不足を原因とする工具の肌荒れ
や摩耗を起こさない熱間圧延油組成物を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記一
般式(A)で示される有機酸性リン酸エステルと、下記
一般式(B)で示される有機脂肪族アミンとの油溶性塩
を、0.01〜20質量%含有することを特徴とする熱
間圧延油組成物により達成される。 (式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素原子数
1〜6の直鎖又は分岐アルキル基及び水素原子から選ば
れ、但し、R1及びR2の少なくとも1は炭素原子数1〜
6の直鎖又は分岐アルキル基である。式(B)中、R3、R
4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数6〜18の直鎖又
は分岐アルキル基及び水素原子から選ばれ、但し、
R3、R4及びR5の少なくとも1は炭素原子数6〜18
の直鎖又は分岐アルキル基である。) 本発明の熱間圧延油組成物は好ましくは、基油及び基グ
リースの少なくとも1種を含有する。
般式(A)で示される有機酸性リン酸エステルと、下記
一般式(B)で示される有機脂肪族アミンとの油溶性塩
を、0.01〜20質量%含有することを特徴とする熱
間圧延油組成物により達成される。 (式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素原子数
1〜6の直鎖又は分岐アルキル基及び水素原子から選ば
れ、但し、R1及びR2の少なくとも1は炭素原子数1〜
6の直鎖又は分岐アルキル基である。式(B)中、R3、R
4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数6〜18の直鎖又
は分岐アルキル基及び水素原子から選ばれ、但し、
R3、R4及びR5の少なくとも1は炭素原子数6〜18
の直鎖又は分岐アルキル基である。) 本発明の熱間圧延油組成物は好ましくは、基油及び基グ
リースの少なくとも1種を含有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用される基油として
は、鉱油(スピンドル油、マシン油、シリンダー油
等)、合成エステル(脂肪酸オクチルエステル、トリメ
チロールプロパン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトー
ル脂肪酸エステル等)、油脂(なたね油、牛脂、豚脂
等)、重合油脂(大豆重合油、菜種重合油、ヒマシ重合
油等)等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。こ
れらの基油は、いずれもロールと材料の間に潤滑膜を形
成し、摩擦係数を下げ、工具の肌荒れや、焼き付きを抑
制する働きがある。
は、鉱油(スピンドル油、マシン油、シリンダー油
等)、合成エステル(脂肪酸オクチルエステル、トリメ
チロールプロパン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトー
ル脂肪酸エステル等)、油脂(なたね油、牛脂、豚脂
等)、重合油脂(大豆重合油、菜種重合油、ヒマシ重合
油等)等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。こ
れらの基油は、いずれもロールと材料の間に潤滑膜を形
成し、摩擦係数を下げ、工具の肌荒れや、焼き付きを抑
制する働きがある。
【0007】本発明に使用される基グリースとしては、
リチウム石けんや、アルミニウム石けんなどの金属石け
ん系増ちょう剤や、ポリウレアや有機ベントナイトなど
の非石けん系増ちょう剤の内、1種あるいは2種以上を
増ちょう剤とし、鉱油及び、ジオクチルセバケートやペ
ンタエリスリトールラウリン酸テトラエステルなどの合
成油の内、1種あるいは2種以上を基油とするものが望
ましい。これらの基グリースは、いずれもロールと材料
の間に潤滑膜を形成し、摩擦係数を下げ、工具の肌荒れ
や、焼き付きを抑制する働きがある。本発明の熱間圧延
油組成物において、基油及び/又は基グリースの添加量
は、熱間圧延油組成物中10.0質量%以上が望ましく、
より好ましくは10.0〜99.0質量%である。尚、基グ
リースを熱間圧延油組成物に添加する場合、該組成物中
に増ちょう剤が0.1質量%以上存在することが好まし
い。
リチウム石けんや、アルミニウム石けんなどの金属石け
ん系増ちょう剤や、ポリウレアや有機ベントナイトなど
の非石けん系増ちょう剤の内、1種あるいは2種以上を
増ちょう剤とし、鉱油及び、ジオクチルセバケートやペ
ンタエリスリトールラウリン酸テトラエステルなどの合
成油の内、1種あるいは2種以上を基油とするものが望
ましい。これらの基グリースは、いずれもロールと材料
の間に潤滑膜を形成し、摩擦係数を下げ、工具の肌荒れ
や、焼き付きを抑制する働きがある。本発明の熱間圧延
油組成物において、基油及び/又は基グリースの添加量
は、熱間圧延油組成物中10.0質量%以上が望ましく、
より好ましくは10.0〜99.0質量%である。尚、基グ
リースを熱間圧延油組成物に添加する場合、該組成物中
に増ちょう剤が0.1質量%以上存在することが好まし
い。
【0008】本発明に使用する、上記一般式(A)で示
される有機酸性リン酸エステルと、上記一般式(B)で
示される有機脂肪族アミンとの油溶性塩(以下「有機酸
性リン酸エステル−脂肪族アミン塩」とも称する)は、
1種でもよいし、2種以上を併用してもよい。式(A)で
示される有機酸性リン酸エステルは脂肪族アルコールと
リン酸との酸性エステルである。式中、R1、R2のアル
キル基は、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐アルキル
基、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐アルキ
ル基であり、中でも直鎖アルキル基が好ましい。有機酸
性リン酸エステルはモノエステルでもジエステルでもよ
く、とくにジエステルが好ましい。本発明で使用する有
機酸性リン酸エステル−脂肪族アミン塩としては、例え
ば、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンとの
1:1及び/又は1:2の油溶性塩が挙げられる。有機
酸性リン酸エステルの具体例としては、モノメチルリン
酸エステル、ジメチルリン酸エステル、ジブチルリン酸
エステル、及びそれらの混合物等が挙げられる。
される有機酸性リン酸エステルと、上記一般式(B)で
示される有機脂肪族アミンとの油溶性塩(以下「有機酸
性リン酸エステル−脂肪族アミン塩」とも称する)は、
1種でもよいし、2種以上を併用してもよい。式(A)で
示される有機酸性リン酸エステルは脂肪族アルコールと
リン酸との酸性エステルである。式中、R1、R2のアル
キル基は、炭素原子数1〜6の直鎖又は分岐アルキル
基、好ましくは炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐アルキ
ル基であり、中でも直鎖アルキル基が好ましい。有機酸
性リン酸エステルはモノエステルでもジエステルでもよ
く、とくにジエステルが好ましい。本発明で使用する有
機酸性リン酸エステル−脂肪族アミン塩としては、例え
ば、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンとの
1:1及び/又は1:2の油溶性塩が挙げられる。有機
酸性リン酸エステルの具体例としては、モノメチルリン
酸エステル、ジメチルリン酸エステル、ジブチルリン酸
エステル、及びそれらの混合物等が挙げられる。
【0009】式(B)で示される有機脂肪族アミンにおい
て、式中R3、R4、R5のアルキル基は、それぞれ独立
に炭素原子数6〜18の直鎖又は分岐アルキル基から選
ばれ、とくに直鎖アルキル基が好ましい。該脂肪族アミ
ンは、モノ−、ジ−、トリ−アルキルアミンのいずれで
もよい。好ましくはトリ−アルキルアミンが挙げられ
る。有機酸性リン酸エステルに対して、1種あるいは2
種以上の有機脂肪族アミンを反応させてもよい。使用す
る有機脂肪族アミンの具体例としては、tri−C12-14ア
ルキルアミン、tri−iso−C12-14アルキルアミン、tri
−C16-18アルキルアミン、tri−C6-8アルキルアミン
等が挙げられる。
て、式中R3、R4、R5のアルキル基は、それぞれ独立
に炭素原子数6〜18の直鎖又は分岐アルキル基から選
ばれ、とくに直鎖アルキル基が好ましい。該脂肪族アミ
ンは、モノ−、ジ−、トリ−アルキルアミンのいずれで
もよい。好ましくはトリ−アルキルアミンが挙げられ
る。有機酸性リン酸エステルに対して、1種あるいは2
種以上の有機脂肪族アミンを反応させてもよい。使用す
る有機脂肪族アミンの具体例としては、tri−C12-14ア
ルキルアミン、tri−iso−C12-14アルキルアミン、tri
−C16-18アルキルアミン、tri−C6-8アルキルアミン
等が挙げられる。
【0010】本発明に使用する有機酸性リン酸エステル
−脂肪族アミン塩は、常法で製造することができる。例
えば、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンとの
1:1あるいは1:2の油溶性塩が生成するような割合
で、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンを混合
する。本発明に使用する有機酸性リン酸エステル−脂肪
族アミン塩は、市販品を使用することができる。本発明
の熱間圧延油組成物には、有機酸性リン酸エステル−脂
肪族アミン塩を0.01〜20質量%、好ましくは0.
1〜5質量%含有させることが望ましい。
−脂肪族アミン塩は、常法で製造することができる。例
えば、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンとの
1:1あるいは1:2の油溶性塩が生成するような割合
で、有機酸性リン酸エステルと有機脂肪族アミンを混合
する。本発明に使用する有機酸性リン酸エステル−脂肪
族アミン塩は、市販品を使用することができる。本発明
の熱間圧延油組成物には、有機酸性リン酸エステル−脂
肪族アミン塩を0.01〜20質量%、好ましくは0.
1〜5質量%含有させることが望ましい。
【0011】本発明の熱間圧延油組成物は、潤滑油添加
剤を加えることによって、より潤滑性を向上させること
が可能である。このような添加剤の具体例としては、極
圧剤(ジンクジアルキルジチオホスフェート、モリブデ
ンカーバメート、オクチル酸コバルト等の亜鉛、モリブ
デン、コバルト等を含有する油溶性有機金属化合物、硫
化油脂、ジドデシルポリサルファイド等の硫黄系化合
物、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エ
ステル等のリン化合物)、粘度指数向上剤(ポリイソブ
チレン、ポリメタクリレート等)、酸化防止剤(アルフ
ァナフチルアミン、ジターシャリブチルフェノール等)
が挙げられる。具体的にはこの内、1種又は2種以上を
添加分散し、使用する。これらの添加剤の使用量は特に
制限されないが通常、熱間圧延油組成物中1〜30質量
%である。
剤を加えることによって、より潤滑性を向上させること
が可能である。このような添加剤の具体例としては、極
圧剤(ジンクジアルキルジチオホスフェート、モリブデ
ンカーバメート、オクチル酸コバルト等の亜鉛、モリブ
デン、コバルト等を含有する油溶性有機金属化合物、硫
化油脂、ジドデシルポリサルファイド等の硫黄系化合
物、リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性リン酸エ
ステル等のリン化合物)、粘度指数向上剤(ポリイソブ
チレン、ポリメタクリレート等)、酸化防止剤(アルフ
ァナフチルアミン、ジターシャリブチルフェノール等)
が挙げられる。具体的にはこの内、1種又は2種以上を
添加分散し、使用する。これらの添加剤の使用量は特に
制限されないが通常、熱間圧延油組成物中1〜30質量
%である。
【0012】本発明の熱間圧延油組成物を適用すること
ができる被加工材料としては、炭素鋼などの普通鋼材、
ステンレス鋼及び珪素鋼などの特殊鋼材、アルミニウ
ム、チタン及び銅などの非鉄金属材が挙げられる。ま
た、本発明の熱間圧延油組成物を適用することができる
ロールの種類としては、ハイスロール、HIP ロール、ア
ダマイトロール、ハイクロムロール、ニッケルグレーン
ロールなどがある。
ができる被加工材料としては、炭素鋼などの普通鋼材、
ステンレス鋼及び珪素鋼などの特殊鋼材、アルミニウ
ム、チタン及び銅などの非鉄金属材が挙げられる。ま
た、本発明の熱間圧延油組成物を適用することができる
ロールの種類としては、ハイスロール、HIP ロール、ア
ダマイトロール、ハイクロムロール、ニッケルグレーン
ロールなどがある。
【0013】本発明の熱間圧延方法は、本発明の熱間圧
延油組成物を、一般に潤滑剤ポンプとして使用される、
ギヤー方式や、プランジャー方式のポンプによって、ロ
ールと材料の双方あるいは、片方にエアースプレーや、
ウオーターインジェクション方式によって給油するもの
であり、これにより、鋼材などの熱間圧延時のロールの
焼きつきや、摩耗や、肌荒れを防止することができる。
給油量は0.01〜1.0L/分程度が適当である。
延油組成物を、一般に潤滑剤ポンプとして使用される、
ギヤー方式や、プランジャー方式のポンプによって、ロ
ールと材料の双方あるいは、片方にエアースプレーや、
ウオーターインジェクション方式によって給油するもの
であり、これにより、鋼材などの熱間圧延時のロールの
焼きつきや、摩耗や、肌荒れを防止することができる。
給油量は0.01〜1.0L/分程度が適当である。
【0014】本発明の熱間圧延油組成物は、撹拌機を有
するステンレス製加熱釜に、基油、基グリース、有機酸
性リン酸エステル−脂肪族アミン塩、潤滑油添加剤等
を、所望の質量比率で投入し、50〜80℃で30分〜
2時間攪拌することにより容易に製造できる。
するステンレス製加熱釜に、基油、基グリース、有機酸
性リン酸エステル−脂肪族アミン塩、潤滑油添加剤等
を、所望の質量比率で投入し、50〜80℃で30分〜
2時間攪拌することにより容易に製造できる。
【0015】
【実施例】本発明を、鋼材の熱間圧延を例として、以下
実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【実施例1〜14及び比較例1〜6】撹拌機を有するス
テンレス製加熱釜に、基油、有機酸性リン酸エステル−
脂肪族アミン塩を、表1〜2に示す質量比率で投入し、
60℃で1時間攪拌し、外観が透明の熱間圧延油組成物
を製造した。また、表3の比較例1〜4も同様にして、
但し、比較例2及び3では有機脂肪族アミンの代わりに
芳香族アミンを使用して、比較のための熱間圧延油組成
物も製造した。なお、比較例4は有機酸性リン酸エステ
ル−脂肪族アミン塩を30質量%使用するものである。
次に、これらの熱間圧延油組成物を、二重式熱間圧延機
のロール表面に液状潤滑油用給油ポンプを用いたウォー
ターインジェクション方式による潤滑剤給油設備を用い
て、下記の熱間圧延条件及び熱間圧延油組成物で給油し
た。さらなる比較として、市販熱間圧延油(キュードー
ルHR−30:協同油脂(株)製)を使用した比較例5、及
び水のみを使用した比較例6を行った。
テンレス製加熱釜に、基油、有機酸性リン酸エステル−
脂肪族アミン塩を、表1〜2に示す質量比率で投入し、
60℃で1時間攪拌し、外観が透明の熱間圧延油組成物
を製造した。また、表3の比較例1〜4も同様にして、
但し、比較例2及び3では有機脂肪族アミンの代わりに
芳香族アミンを使用して、比較のための熱間圧延油組成
物も製造した。なお、比較例4は有機酸性リン酸エステ
ル−脂肪族アミン塩を30質量%使用するものである。
次に、これらの熱間圧延油組成物を、二重式熱間圧延機
のロール表面に液状潤滑油用給油ポンプを用いたウォー
ターインジェクション方式による潤滑剤給油設備を用い
て、下記の熱間圧延条件及び熱間圧延油組成物で給油し
た。さらなる比較として、市販熱間圧延油(キュードー
ルHR−30:協同油脂(株)製)を使用した比較例5、及
び水のみを使用した比較例6を行った。
【0016】 熱間圧延条件及び熱間圧延油組成物給油量 圧延ロール ハイスピードスチールロール (初期中心線平均表面粗さRa=0.2μm) 150mmΦ×150mmL 速度 14mpm 圧延材 SUS430鋼板 厚さ4mm×幅25mm×長さ100mm 100本(ロールの同一箇所にて圧延した) 鋼材加熱温度 700℃、1000℃ 圧下率 12% 仕上げ厚さ 3.6mm 熱間圧延油組成物給油ポンプの型式 プランジャーポンプ 熱間圧延油組成物給油量 上下ロールに0.1 L/分/stand 希釈水量 1 L/分/stand ロール水切り板 ゴム製
【0017】[熱間圧延油組成物の評価]上記の熱間圧
延試験終了後、ロールの摩耗及び肌荒れ状態を、日本工
業規格JIS B0651で規定される触針式表面粗さ測定器に
より、JIS B0651で定義される中心線平均粗さ(Ra)を
測定した。Raが大きいほどロール表面状態が悪いこと
を示す。また、圧延前の初期中心線平均粗さはRa=0.2
μmになるよう調整した。結果を表1〜3に併せて示
す。
延試験終了後、ロールの摩耗及び肌荒れ状態を、日本工
業規格JIS B0651で規定される触針式表面粗さ測定器に
より、JIS B0651で定義される中心線平均粗さ(Ra)を
測定した。Raが大きいほどロール表面状態が悪いこと
を示す。また、圧延前の初期中心線平均粗さはRa=0.2
μmになるよう調整した。結果を表1〜3に併せて示
す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】(1)精製鉱油 ISO VG46 (2)トリメチロールプロパントリオレート (3)ジメチルリン酸エステル−tri−C12-14アルキルア
ミン塩(1:1) (4)モノメチルリン酸エステル−tri−C12-14アルキル
アミン塩(1:2) (5)ジブチルリン酸エステル−tri−C12-14アルキルア
ミン塩(1:1) (6)ジメチルリン酸エステル−tri−iso−C12-14アルキ
ルアミン塩(1:1) (7)ジメチルリン酸エステル−tri−C16-18アルキルア
ミン塩(1:1) (8)ジメチルリン酸エステル−tri−C6-8アルキルアミ
ン塩(1:1) (9)モノメチルリン酸エステル−4−tert-ドデシルベン
ゼンアミン塩(1:2) (10)ジメチルリン酸エステル−4−tert-ドデシルベン
ゼンアミン塩(1:1) (11)硫化油脂 (12)ジオクチルポリサルファイド (13)高塩基性カルシウムスルフォネート(塩基価 400mg
KOH/g) (14) 高塩基性カルシウムサリシレート(塩基価 320mgK
OH/g)
ミン塩(1:1) (4)モノメチルリン酸エステル−tri−C12-14アルキル
アミン塩(1:2) (5)ジブチルリン酸エステル−tri−C12-14アルキルア
ミン塩(1:1) (6)ジメチルリン酸エステル−tri−iso−C12-14アルキ
ルアミン塩(1:1) (7)ジメチルリン酸エステル−tri−C16-18アルキルア
ミン塩(1:1) (8)ジメチルリン酸エステル−tri−C6-8アルキルアミ
ン塩(1:1) (9)モノメチルリン酸エステル−4−tert-ドデシルベン
ゼンアミン塩(1:2) (10)ジメチルリン酸エステル−4−tert-ドデシルベン
ゼンアミン塩(1:1) (11)硫化油脂 (12)ジオクチルポリサルファイド (13)高塩基性カルシウムスルフォネート(塩基価 400mg
KOH/g) (14) 高塩基性カルシウムサリシレート(塩基価 320mgK
OH/g)
【0022】
【発明の効果】本発明の熱間圧延油組成物は、鋼材など
の熱間圧延加工において、従来の熱間圧延油組成物に比
べ、工具の焼きつき、摩耗や、肌あれの抑制に効果があ
る。
の熱間圧延加工において、従来の熱間圧延油組成物に比
べ、工具の焼きつき、摩耗や、肌あれの抑制に効果があ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 50:10 C10N 50:10
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(A)で示される有機酸性リ
ン酸エステルと、下記一般式(B)で示される有機脂肪
族アミンとの油溶性塩を、0.01〜20質量%含有す
ることを特徴とする熱間圧延油組成物。 (式(A)中、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素原子数
1〜6の直鎖又は分岐アルキル基及び水素原子から選ば
れ、但し、R1及びR2の少なくとも1は炭素原子数1〜
6の直鎖又は分岐アルキル基である。式(B)中、R3、R
4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数6〜18の直鎖又
は分岐アルキル基及び水素原子から選ばれ、但し、
R3、R4及びR5の少なくとも1は炭素原子数6〜18
の直鎖又は分岐アルキル基である。) - 【請求項2】 さらに基油及び基グリースの少なくとも
1種を含む請求項1記載の熱間圧延油組成物。 - 【請求項3】 鋼又は特殊鋼用である請求項1又は2記
載の熱間圧延油組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の熱間
圧延油組成物を、被加工材料の熱間圧延の際に工具表面
に給油して、工具表面の焼き付き、摩耗、肌荒れを、防
止することを特徴とする熱間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000136891A JP2001316689A (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | 熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18644763
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JP2000136891A Pending JP2001316689A (ja) | 2000-05-10 | 2000-05-10 | 熱間圧延油組成物及び熱間圧延方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001316689A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009040954A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Daido Chem Ind Co Ltd | マグネシウム及びマグネシウム合金の温間加工用潤滑剤組成物 |
JP2010065135A (ja) * | 2008-09-10 | 2010-03-25 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | アルミニウム熱間鍛造用潤滑離型剤、及びそれを用いたアルミニウム熱間鍛造方法 |
-
2000
- 2000-05-10 JP JP2000136891A patent/JP2001316689A/ja active Pending
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