JP2001315657A - 電動パワーステアリング装置の制御装置。 - Google Patents
電動パワーステアリング装置の制御装置。Info
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Abstract
電流フィードバック制御をするか、フィードフォーワー
ド制御をするもののいずれかであった。これらは、応答
が遅くてモータの内部で発生する高い周波数の外乱に対
応できないか、あるいは理論的には可能でも、実機とし
て構成することが困難であるなどのため、ハンドルフィ
ーリングが悪化したり、異音が生じたりするという問題
があった。 【解決手段】 モータ10の駆動電圧指令値とモータ1
0の実電流とから、モータ10内に生じている外乱電圧
成分を演算して求める外乱電圧推定オブザーバ15を設
け、この外乱電圧から、所定のゲインを有する第2の電
流制御器5を介して第2の信号をえる。一方電流フィー
ドバック制御を行う第1の電流制御器3を設け、この出
力である第1の信号と、前記第2の信号とを加算して駆
動電圧指令値を得る。
Description
ル操作により生じる操舵トルクを電動モータにより補助
する、自動車用の電動パワーステアリング装置の制御装
置に関するものである。
ンドル)を小さな力で操作出来るようにするため、ハン
ドルに働く運転者の力を他の駆動装置の力を用いて補助
する装置があり、パワーステアリング装置と呼ばれてい
る。そして、他の駆動装置として電動モータ(以下モー
タ)を用いるものがある。図11は三菱電機技報 VO
L.70 No9 1996 43〜49頁に記載され
た、従来の電動パワーステアリング装置の制御装置のブ
ロック図である。図11において、1は図示しないステ
アリングのコラム軸に装着した操舵トルクセンサに接続
された操舵トルク検出器、8は操舵トルク検出器1の出
力を受けてその位相を補償する位相補償器である。ま
た、14は図示しない車軸の回転などを検出して車速信
号を出力するセンサに接続された車速検出器、2は位相
補償器8の出力と車速検出器14の出力の両方を受け
て、必要な操舵トルクを決定する操舵トルク制御器であ
る。
値を発生するために必要なモータの電流値を決定するモ
ータ電流決定器、3は加減算器13を備えた電流フィー
ドバツク制御器、4はモータ電流決定器7の出力を伝達
する電流フィードフォーワード制御器、19は加算器1
2を備えモータの電流を制御するモータ駆動器、10は
このパワーステアリング装置の駆動モータ、11はモー
タ10の電流値を検出して加減算器13へ負帰還させる
モータ電流検出器である。
ルクが操舵トルク検出器1により検出され、位相補償器
8で位相遅れを補償し、その出力を操舵トルク制御器2
に入力する。更に車速検出器14で検出した車速信号を
操舵トルク制御器2に入力し、両入力に基づきドライバ
がハンドルを操作して発生させた操舵トルクを補助する
トルク値を決定する。そして、この補助するべきトルク
値をモータ電流決定器7へ入力し、目標電流を決定す
る。この目標電流にもとづき電流フィードフォーワード
制御器4の出力と、電流フィードバック制御器3の出力
とを加算器12で加算し、該加算結果をモータ駆動器1
9へ入力し、モータ10の出力トルクが所望のトルクと
なるように制御する。また、モータ10の電流はモータ
電流検出器11により実電流値として検出され、フィー
ドバツク制御器3へ加算器13を介してフィードバツク
される。
モータの場合)の微小振動や、モータ駆動器19の転流
(モータ駆動器19がチョッパなどのいわゆるオンオフ
制御方式である場合)などによる電圧脈動(これらを総
称して以下、外乱と呼ぶ)により、印加されている電圧
の平均値が一定であっても、モータ10の電流値が脈動
することがあり、モータ10の異音発生、不快なハンド
ルの振動などとなって運転者に不快感を与える。勿論、
外乱に対抗して目標電流値を維持する公知の方法として
は電流フィードバツク制御器3のゲインを上げる方法が
あるが、制御系全体の高い周波数でのゲインが高くなる
ことにより、1KHz前後の高周波動作音が増加する弊
害もあるので安易にゲインを上げることはできない。
フィードバツク制御を行わずに制御装置を構成する方法
として、例えば特開平8−310417号公報に記載さ
れた制御装置のブロック構成(伝達関数ブロック図)を
図12に示す。図に於いて、Iは目標電流指令値、iは
モータの現在の電流値である。50は制御対象であるモ
ータ、50aは比例定数Kで、バッテリの基準電圧VB
Sに対するその時点でのバッテリの電圧VBAの比で、
バッテリ電圧の変動により生ずるPWM信号のデューテ
ィ比に対する印加電圧のゲインを表している。50bは
モータ要素である。51はフィードフォーワード補償器
で電流指令値Iに対するモータ電流iの応答特性を定義
するもの、52は加算器でフィードフォーワード補償器
51の出力U1とフィルタ57の出力da’とを加算し
てU2を出力するもの、55は使用するモータの特性P
=1/(Ls+R)の逆関数、即ち(L*s+R*)の
回路要素である。
要素52の出力U2との差daを、フィルター57、Q
=1/(T1 S+1)へ入力し、フィルター57の出力
をフィードフォーワード補償器51の出力U1から減算
する。これにより制御対象のモータ50のもつ変動分
と、モータ50の回転により発生する逆起電力KTωの
変動分は補償されるように構成されている。しかし、こ
のシステムは、実際に使用されるモータのコイルインピ
ーダンスPの逆関数(L*s+R*)を実現して回路要
素55を構成するには、100Hz以上の周波数帯域に
およぶ完全微分の演算が必要なため、実際に自動車の車
載機器として実現する上で、ノイズやA/D変換器の分
解能の影響を受けやすく理論どうりの効果が得られない
場合が多いという問題がある。
アリング装置の制御装置は、以上のように構成されてい
るので、次のような課題がある。 1)電流フィードバツク制御を行うものでは、要するに
応答速度が遅くて、高い周波数の外乱を押さえることが
出来ない。また、応答速度を上げると不安定になるため
上げることが出来ないという問題点があるため、モータ
のブラシの微小振動や、モータ駆動器19の転流ノイズ
などによる電圧変動などの外乱により、モータの電流値
が変動することがあり、モータの異音発生、不快なハン
ドルの振動などとなって運転者に不快感を与える。ま
た、容易に電流フィードバツク制御器のゲインを上げる
ことができない。
では、応答速度は早いが、実際に使用されるモータのコ
イルインピーダンスPの逆関数L*s+R*を実現する
には、100Hz以上の周波数帯域におよぶ完全微分の
演算が必要なため、実際に自動車の車載機器として実現
するにはノイズやA/D変換器の分解能の影響を受けや
すく理論式どうりの効果が得られない場合が多く、実用
に供し難い。
ためになされたもので、使用するモータに生ずる種々の
外乱に対応できる応答速度を容易に得ることが出来、実
用に供することが可能で、外乱の影響をほとんど受けな
いようにした電動パワーステアリング装置の制御装置を
得ることを目的とする。
ーステアリング装置の制御装置は、運転者の操作により
ハンドル軸に生じる操舵トルクを電動機により補助する
電動パワーステアリング装置の制御装置であって、電動
機に流す目標電流値を決定する目標電流決定手段、目標
電流値と電動機の現在の電流値との差にもとづく第1信
号を出力する第1の電流制御器、電動機に印加する電圧
と電動機の現在の電流値とから、電動機に生じている外
乱電圧に対応する第2信号を出力する外乱電圧演算手段
と、第1信号と第2信号とを加算して、電動機に印加す
るべき電圧に対応する電圧基準信号を出力する加算器と
を備えたものである。
じる操舵トルクをブラシ付きの直流電動機により補助す
る電動パワーステアリング装置の制御装置であって、直
流電動機の電機子に流す目標電流値を決定する目標電流
決定手段、目標電流値と直流電動機の現在の電流値との
差にもとづく第1信号を出力する第1の電流制御器、直
流電動機の電機子の端子間電圧を検出する端子間電圧検
出器、 端子間電圧と電動機の現在の電流値とから、電
動機に生じている外乱電圧に対応する第2信号を出力す
る外乱電圧演算手段と、第1信号と第2信号とを加算し
て、電動機に印加するべき電圧に対応する電圧基準信号
を出力する加算器とを備えたものである。
じる操舵トルクを電動機により補助する電動パワーステ
アリング装置の制御装置であって、電動機の電機子に流
す目標電流値を決定する目標電流決定手段、目標電流値
と電動機の現在の電流値との差にもとづく第1信号を出
力する第1の電流制御器と、電動機に印加するべき電圧
に対応する電圧基準信号または電機子の端子間電圧から
予め記憶した電機子のコイルインピーダンスと電機子の
現在の電流値との積を減算して、電動機に発生している
外乱電圧に対応する第2信号を出力する外乱電圧演算手
段と、第1信号と第2信号とを加算して、電動機に印加
する電圧に対応する電圧基準信号を出力する加算器とを
備えた者である。
号は、あらかじめ定めた所定のゲインを乗じるととも
に、予め定めた所定の上限または下限値に制限する第2
の電流制御器を介して第1信号に加算されるようにした
ものである。
性を備えたものである。
子コイルインピーダンス特性とステップ状外乱電圧の和
を電流モデルとしたものである。
子コイルインピーダンス特性と正弦波状外乱電圧の和を
電流モデルとしたものである。
子コイルインピーダンス特性と時間に対する多項式で表
される外乱電圧の和を電流モデルとしたものである。
か、その出力側のすくなくとも一方にハイパスフィルタ
ーを備えたものである。
ーダンスと電機子の現在の電流値との積を求める手段
は、モータ電流に対応する信号を電機子コイルインピー
ダンスの逆モデルと等価のフィルターに通すこととした
ものである。
態1による電動パワーステアリング装置の制御装置の構
成を図1に示す。図に於いて20は目標電流決定手段で
あり、操舵トルクと車速信号から目標電流を決定する
(図の一点罫線部分)部分であるが、従来の図11と同
じなので説明は簡単にする。図に於いて、1は図示しな
いステアリングのコラム軸に装着した操舵トルクセンサ
に接続された操舵トルク検出器、8は操舵トルク検出器
1の出力を受けてその位相を補償する位相補償器であ
る。また、14は図示しない車軸の回転などを検出して
車速信号を出力するセンサに接続された車速検出器、2
は位相補償器8の出力と、車速検出器14の出力の両方
を受けて必要な操舵トルクを決定する操舵トルク制御
器、7は操舵トルク制御器2の決定したトルク値を発生
するために必要なモータの電流値を決定するモータ電流
決定器である。9は制御対象であるモータの電機子コイ
ル、10はモータの軸、11はモータの電流を検出する
モータ電流検出器である。
制御器であるが、以下、第1の電流制御器という。15
は外乱電圧推定オブザーバであり、モータ駆動指令電圧
Vrefと実電流値Iactが入力され、これらをもと
に外乱電圧Vを推定する。16はハイパスフィルター、
5は第2の電流制御器でありその特性は図2に示すよう
に、入力に対して一定値を乗じるとともに所定のレベル
でリミッタにより制限されるものである。12aは加算
器で第1、第2のの電流制御器3、5の出力を加算す
る。
3のフローチャートにより説明する。目標電流Iref
と実電流Iactとの差を加減算器13で演算し、第1
の電流制御器3へ入力する。第1の電流制御器3内で、
予めROMに記憶している比例ゲインKpと、積分ゲイ
ンKiを用いて、比例積分演算を行う。微分要素があっ
ても構わないがここでは微分ゲインをゼロとして説明す
る。第1の電流制御器3の出力である駆動基準電圧Vd
FBと第2の電流制御器5の出力である外乱補償電圧V
dFFとを、加算器12aで加算してモータ駆動指令電
圧Vrefとし、更にここから外乱電圧Vdist1と
モータの逆起電力Vbを減算した実入力値Vcをモータ
の電機子コイル9へ入力する。
cに応じた電圧をモータに印加し、モータ10に流れた
電流はモータ電流検出器11により実電流値として検出
され、第1の制御器(フィードバック制御器)3へ加減
算器13を介して入力される。
する。外乱電圧推定オブザーバ15はコイルインピーダ
ンス特性と外乱電圧の和として構成したモータ10の電
流挙動のモデルを持つ。外乱電圧Vdistの動特性が
(1)式で与えられるステップ状であるものとしてモー
タの電流挙動をモデル化すると(2)式のようになる。
この電流挙動モデル(2)式の中の状態量である外乱電
圧Vdistを外乱電圧推定オブザーバにより推定す
る。
正準系に変換する。この(3)式に対する外乱電圧推定
オブザーバの基本式は(4),(5)式のようになる。
モータの抵抗値Rm、インダクタンス値Lmに対する係
数を代入したものが外乱電圧推定オブザーバの機能を表
す演算式となる。外乱電圧推定オブザーバ15は、この
式に実電流Iact,駆動指令電圧Vrefを入力し、
外乱電圧推定値Vdistを算出するものである。式
(4)で重み係数g1,g2は外乱電圧推定オブザーバ
15の出力が安定になるように値を予め決めておく。
ゼロではない。そして逆起電力も電流制御系内において
は外乱の一つであるから、トータルの外乱電圧はVb+
Vdist となる。ここで逆起電力Vbは操
舵速度に比例する。そして操舵速度の周波数範囲は高く
とも3Hz程度であるので、周波数20〜200Hzの
ブラシ振動や、転流リップルによる外乱電圧とは周波数
帯域が1桁以上異なる。そこで外乱電圧推定オブザーバ
15の出力をハイパスフィルター16で処理して、モー
タの逆起電圧Vbの成分を取り除き、本来の外乱電圧の
みを推定する。理解を助けるため図5に実際の外乱電圧
の波形と外乱電圧オブザーバ15による演算の結果の波
形とを示す。高い精度で実際の波形に極めて近い演算結
果が得られるている。
動作はROMに記憶したプログラムをCPUにより実行
する。この動作フローを図3のフローチャートにより説
明する。ステップ101で操舵トルクセンサの信号を操
舵トルクThdlとして読込み、メモリに記憶する。ス
テップ102で操舵トルクThdlに基づき予め定めら
れたテーブルデータに基づき目標電流Irefをテーブ
ルルックアップする。ステップ103でモータ実電流I
actを読み込みメモリに記憶する。ステップ104で
該モータ実電流Iactと目標電流Irefとの電流偏
差ΔI=Iref−Iactを演算する。ステップ10
5で該電流偏差ΔIに基づき、比例、積分演算し、駆動
基準電圧VdFBを決定し、第1の電流制御器3の出力
として記憶する。ステップ106でモータ実電流Iac
tとモータ駆動指令電圧Vrefとを外乱電圧推定オブ
ザーバに入力し、外乱電圧推定値Vdistを前述の説
明のように演算する。なお、モータ駆動指令電圧Vre
fは電源投入と同時にゼロにリセットする。ステップ1
07で外乱電圧推定値Vdistを次式のハイパスフィ
ルタの演算式で処理し、低周波成分を除去する。ここで
τは定数であり、除去する周波数帯域に対して予め設定
し記憶しておく。
力VdistHPに基づき、予め記憶しておいた図3に
示すVdistHPとVdFFとの関係に基づき外乱補
償電圧VdFFをテーブルルックアップにより決定し、
その値を第2の電流制御器5の出力として記憶する。ス
テップ109でステップ105で演算した第1の電流制
御器3の出力VdFBと、ステップ108で演算した第
2の電流制御器5の出力VdFFとを加算しモータ駆動
指令電圧Vrefを演算する。ステップ110で該モー
タ駆動指令電圧Vrefにもとづきモータ駆動回路へ駆
動信号を出力する。以上の処理ルーチンは所定の周期毎
に実施され、外乱や目標値変化があっても常にモータ電
流を目標値に制御することが出来る。
は、必ずしも図2に示すものに限るものではなく、例え
ば図4に示すように、VdistHPの値に応じて切り
替わる複数段のゲインを持つようにしてもよい。この場
合も、所定のレベル以上の出力はリミッタ値により制限
する。
表される位相進みフィルターとしてもよい。(7)式に
於いてKFFは第2の電流制御ゲイン、τ1とβはフィ
ルター定数で、0<β<1であり、位相を進ませる周波
数帯域に対して予め設定し、記憶しておく。このフィル
ターは実電流Iactの検出遅れや端子間電圧検出の遅
れなどの位相遅れを補償するものである。
ハイパスフィルター16の接続順序は図6に示すよう
に、逆であってもよい。即ち、外乱電圧推定オブザーバ
15の出力をまず第2の電流制御器5に入力し、次にハ
イパスフィルター16に入力しこの出力を加算点12a
入力してもよい。
(1)式で与えられるステップ状であるものとして、モ
ータ10の電流挙動をモデル化したが、次式(8)で与
えられる周波数ωの正弦波状であるとして外乱電圧推定
オブザーバ15を構成してもよい。
の外乱電圧波形を同定して決定した次式(9)で表され
るものとして外乱電圧推定オブザーバ15を構成しても
よい。ここでC1,C2,C3は実際の外乱電圧波形を
同定して定めた定数である。なお、外乱電圧推定オブザ
ーバ15とハイパスフィルター16とは、この発明に言
う外乱電圧演算手段である。
ステアリング装置の制御装置の構成を図7で、動作を図
8により説明する。なお、目標電流を決定するまでの部
分(目標電流決定手段20)は実施の形態1の図1と同
じなので図7では記載を省略しているが、同様に使用さ
れている。図7において6は端子間電圧検出器、16
c、16dはハイパスフィルターである。この構成の場
合、外乱電圧推定オブザーバ15aで使用する演算式は
実施の形態1の式(4)(5)のVrefをVTに置き
換えたものとなる。これ以外は実施の形態1と同じなの
で説明を省略する。
チャートである。ステップ101から105及び、ステ
ップ108から110は図3のフローと同じなので説明
を省略する。ステップ206で端子間電圧VTを端子間
電圧検出器6で検出し、ハイパスフィルター16dで処
理してメモリに記憶する。ステップ207で端子間電圧
VTとモータ電流検出器11が検出した実電流Iact
をハイパスフィルター16cで処理したものとを外乱電
圧推定オブザーバ15aに入力し、実施の形態1の
(4)(5)式を、前述のとおり、VrefをVTに置
き換えた式により外乱電圧推定値を演算する。以後は実
施の形態1の図3のステップ108以後と同じである。
なお、外乱電圧推定オブザーバ15aとハイパスフィル
ター16c,16dとはこの発明に言う外乱電圧演算手
段である。
ワーステアリング装置の制御装置の構成を図9に、動作
を説明するフローチャートを図10に示す。なお、目標
電流を決定するまでの部分(目標電流決定手段20)は
実施の形態1の図1と同じなので図7では記載を省略し
ているが、同様に使用されている。外乱電圧推定オブザ
ーバ15bと第2の電流制御器5との間にハイパスフィ
ルター16がない点を除けば、構成は実施の形態1の図
1と同じ構成である。外乱電圧推定オブザーバ15bの
演算内容は実施の形態1の図1のものとも、実施の形態
2の図7のものとも異なっている。
Iactと、モータ電流指令値Vrefとの間には、下
記(10)式が成立する。
式を変形した(11)式で明らかなように、実電流Ia
ctをモータのコイルインピーダンスの逆モデル(Lm
s+Rm)に通して、コイルでの電圧損失を求め、モー
タ駆動指令値Vrefとの誤差から推定するように外乱
電圧推定オブザーバ15bを構成する。
て説明する。ステップ101から105及び、ステップ
108から110は図3のフローと同じなので説明は簡
単にする。ステップ307で実電流Iactとモータ駆
動指令値Vrefをメモリから読みだし、(11)式に
基づいて外乱電圧推定オブザーバ15bが演算を行う。
ステップ108では、ステップ105で演算した第1の
電流制御器3の出力VdFBと、ステップ307で演算
した第2の電流制御器5の出力VdFFとを加算し、モ
ータ駆動指令電圧Vref=VdFB+VdFFを演算
する。以後は実施の形態1の図3のステップ109以後
と同じである。
メインルーチンの中で所定の周期で実施されるので、外
乱や目標値変更があっても、モータ電流を常に目標値に
制御することができる。
装置の制御装置は、電動機に働く外乱電圧を印加電圧に
対する電流値から演算し、この外乱電圧を補償する電圧
を電動機に印加するよう構成したので、外乱による電流
の脈動が無く、運転フィーリングも快適な電動パワース
テアリング装置が得られる。
流値とから演算したので、ブラシの接触不良にもとづく
外乱電圧をキャンセルすることができる。
ら、電機子コイルインピーダンスと電流値の積を減算し
て求めたので、外乱電圧を容易にキャンセルすることが
できる。
外乱電圧は、所定のゲインと、上下限制限を有する第2
の電流制御器を介して使用されるので、極端に大きい異
常な外乱により制御が攪乱されることがない。
性を備えているので、高い周波数の外乱も補償すること
ができる。
ルを電機子コイルインピーダンス特性とステップ状外乱
電圧の和としたので演算が容易である。
ルを電機子コイルインピーダンス特性と正弦波状外乱電
圧の和としたので、実際に外乱電圧波形を観察した結果
から容易に演算することができる。
ルを電機子コイルインピーダンス特性と時間に対する多
項式で表される外乱電圧の和としたので、論理的に推定
できる外乱電圧に対して演算が容易である。
出力側の少なくとも一方にハイパスフィルターを備えて
いるので、フィードバツク制御系が対応出来ない高い周
波数の外乱電圧に対する電流の変動を抑制できる。
との積を求める手段として、電機子コイルインピーダン
スの逆モデルと等価のフィルタに電機子電流に対応する
信号を流すことで得ているので、演算が容易である。
リング装置の制御装置の構成図である。
る。
である。
の説明図である。
る。
の制御装置の構成図である。
である。
の制御装置の構成図である。
トである。
装置の構成図であるる。
装置の構成図であるる。
第1の電流制御器、 5 第2の電流制御器、7
モータ電流決定器、 8 位相補償器、 19 モータ
駆動器、9 モータコイル、 10 モータ軸、
11 モータ電流検出器、12、12a 加算器、 1
3 加減算器、 14 車速検出器、15、15a、1
5b 外乱電圧推定オブザーバ、16 ハイパスフィ
ルター。
Claims (10)
- 【請求項1】 運転者の操作によりハンドル軸に生じる
操舵トルクを電動機により補助する電動パワーステアリ
ング装置の制御装置であって、 前記電動機に流す目標電流値を決定する目標電流決定手
段、 前記目標電流値と前記電動機の現在の電流値との差にも
とづく第1信号を出力する第1の電流制御器、 前記電動機に印加する電圧と前記電動機の現在の電流値
とから、前記電動機に生じている外乱電圧に対応する第
2信号を出力する外乱電圧演算手段と、 前記第1信号と前記第2信号とを加算して、前記電動機
に印加するべき電圧に対応する電圧基準信号を出力する
加算器とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリ
ング装置の制御装置。 - 【請求項2】 運転者の操作によりハンドル軸に生じる
操舵トルクをブラシ付きの直流電動機により補助する電
動パワーステアリング装置の制御装置であって、 前記直流電動機の電機子に流す目標電流値を決定する目
標電流決定手段、 前記目標電流値と前記直流電動機の現在の電流値との差
にもとづく第1信号を出力する第1の電流制御器、 前記直流電動機の前記電機子の端子間電圧を検出する端
子間電圧検出器、 前記端子間電圧と前記電動機の現在の電流値とから、前
記電動機に生じている外乱電圧に対応する第2信号を出
力する外乱電圧演算手段と、 前記第1信号と前記第2信号とを加算して、前記電動機
に印加するべき電圧に対応する電圧基準信号を出力する
加算器とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリ
ング装置の制御装置。 - 【請求項3】 運転者の操作によりハンドル軸に生じる
操舵トルクを電動機により補助する電動パワーステアリ
ング装置の制御装置であって、 前記電動機の電機子に流す目標電流値を決定する目標電
流決定手段、 前記目標電流値と前記電動機の現在の電流値との差にも
とづく第1信号を出力する第1の電流制御器と、 前記電動機に印加するべき電圧に対応する電圧基準信号
または前記電機子の端子間電圧から予め記憶した前記電
機子のコイルインピーダンスと前記電機子の現在の電流
値との積を減算して、前記電動機に発生している外乱電
圧に対応する第2信号を出力する外乱電圧演算手段と、 前記第1信号と前記第2信号とを加算して、前記電動機
に印加する電圧に対応する電圧基準信号を出力する加算
器とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング
装置の制御装置。 - 【請求項4】 外乱電圧演算手段が出力する第2信号
は、あらかじめ定めた所定のゲインを乗じるとともに、
予め定めた所定の上限または下限値に制限する第2の電
流制御器を介して第1信号に加算されることを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動パワース
テアリング装置の制御装置。 - 【請求項5】 第2の電流制御器は位相進み補償特性を
備えたものであることを特徴とする請求項4に記載の電
動パワーステアリング装置の制御装置。 - 【請求項6】 外乱電圧演算手段は、電動機の電機子コ
イルインピーダンス特性とステップ状外乱電圧の和を電
流モデルとしたことを特徴とする請求項1または2に記
載の電動パワーステアリング装置の制御装置。 - 【請求項7】 外乱電圧演算手段は、電動機の電機子コ
イルインピーダンス特性と正弦波状外乱電圧の和を電流
モデルとしたことを特徴とする請求項1または2に記載
の電動パワーステアリング装置の制御装置。 - 【請求項8】 外乱電圧演算手段は、電動機の電機子コ
イルインピーダンス特性と時間に対する多項式で表され
る外乱電圧の和を電流モデルとしたことを特徴とする請
求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置の
制御装置。 - 【請求項9】 外乱電圧演算手段は、その入力側か、そ
の出力側のすくなくとも一方にハイパスフィルターを備
えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。 - 【請求項10】 予め記憶した電機子のコイルインピー
ダンスと電機子の現在の電流値との積を求める手段は、
モータ電流に対応する信号を電機子コイルインピーダン
スの逆モデルと等価のフィルターに通すことであること
を特徴とする請求項3に記載の電動パワーステアリング
装置の制御装置。
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