JP2001315651A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置Info
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Abstract
ータ電流の2乗の積算値に応じて、モータ電流の上限を
決定していたが、何度も据え切りするような狭い駐車場
での車庫入れの際には、操舵補助力が不足するという問
題があった。 【解決手段】 運転者の操舵力と車速をそれぞれトルク
センサ1及び車速センサ2によって検出し、これらを用
いて操舵力補助電流設定手段31により、モータの操舵
力補助電流を設定し、設定された操舵力補助電流と所定
のモータ電流基準値との偏差のべき関数に基づき、モー
タ電流上限値設定手段33により、モータ電流の上限値
を設定して、モータ駆動回路4によって駆動されるモー
タ電流を制限し、過熱保護を行うようにしている。
Description
者の操舵力をモータで補助する電動パワーステアリング
装置に関するものである。
助する電動パワーステアリング装置を効率よく過熱保護
する方法が種々考案されている。図16及び図17は、
実用新案第2586020号公報に示された従来の電動
パワーステアリング装置を示す図である。図16は、従
来の電動パワーステアリング装置を示す制御ブロック図
である。図16において、1は運転者の操舵力を検出す
るトルクセンサ、2は車両の速度を検出する車速セン
サ、3はマイクロプロセッサ、4はモータ駆動回路、5
はモータ駆動回路4によって駆動され、操舵補助力を発
生するモータ、6はモータ5に流れる電流を検出するモ
ータ電流検出手段である。31はトルクセンサ1が検出
した運転者の操舵力に応じて、運転者の操舵力を軽減す
るためのモータ電流を決める操舵力補助電流設定手段、
32はモータの慣性モーメントの影響を軽減するための
モータ電流を決める慣性補償電流設定手段、33はモー
タ電流やモータ駆動回路4を過熱保護するために、モー
タ電流の上限を決めるモータ電流上限値設定手段であ
り、31〜33は、マイクロプロセッサ3にてソフトウ
ェアで実現されるものである。
装置の電流上限値を説明する図である。次に、従来の電
動パワーステアリング装置の動作について説明する。運
転者が操舵すると、トルクセンサ1によって操舵力が検
出され、マイクロプロセッサ3にその信号が入力され
る。マイクロプロセッサ3は、車速センサ2が検出した
車速と、操舵力に基づいて、操舵力補助電流設定手段3
1によって、適切な操舵力が得られるように操舵力補助
電流を設定する。また、慣性補償電流設定手段32によ
って、モータの慣性モーメントの影響を軽減して、操舵
フィーリングを向上させるように慣性補償電流を設定す
る。操舵力補助電流は、モータ電流上限値設定手段33
にて、モータ電流検出手段6によって検出されたモータ
電流の2乗の積算値に応じて、図17の特性で決まる上
限値以下に制限される。上限値を制限された操舵力補助
電流と慣性補償電流は加算され、加算値とモータ電流検
出手段6によるモータ電流検出値が一致するようにフィ
ードバック制御されて、モータ駆動回路4によってモー
タ5が駆動される。
アリング装置では、電流の2乗値が発熱量と関連が深
く、過熱保護の指標として適切とされており、モータ電
流上限値設定手段33では、モータ電流の2乗の積算値
に応じて、モータ電流の上限を決定していた。ところ
が、実際には、モータないしコントローラの発熱部位に
おける損失は、電流のべき関数で近似でき、その指数は
1乗と2乗の間になる。よって、特に大電流域において
は、電流の2乗値を指標として過熱保護すると、保護が
過度になるという問題があった。その結果、何度も据え
切りするような狭い駐車場での車庫入れの際には、操舵
補助力が不足し、運転者の操舵力が増大するという問題
があった。
乗の積算値に応じて、モータ電流の上限を決めるものも
知られている。この場合、実用新案第2586020号
公報にも記載されているように、上限値設定が合理的で
はなく、モータ駆動回路4を余裕をもたせた設計とする
ことが必要であった。
は、一般的なDCモータの等価回路を示す図である。図
18において、7は電機子抵抗、8は電機子インダクタ
ンス、9はブラシ抵抗である。図19は、図18のDC
モータのブラシの電圧降下を説明する図である。
シの電圧降下をVbrとすると、モータの銅損Pmは下
式で表される。 Pm=Ra*Im2 +Vbr*Im ・・・・・・・・・・(1) ただし、 Pm: モータ銅損(W) Ra: 電機子抵抗(Ω) Im: 電機子電流(A) Vbr: ブラシ電圧降下(V) ここで、図19に示す通り、ブラシの電圧降下Vbr
は、電機子電流Imの増加とともに増加し、電機子電流
Imが所定値Im1以上になると、所定値Vbr1で飽
和する特性を持つ。すなわち、モータの発熱が問題とな
る電機子電流Im>所定置Im1の大電流域では、ブラ
シの電圧降下Vbrは、電機子電流Imに関わらず一定
になる。図19と(1)式から、モータ銅損Pmは、電
機子電流Imの2乗に比例する項と、電機子電流Imの
1乗に比例する項の和と見なせる。ゆえに、モータ銅損
Pmは電機子電流Imのべき関数として、 Pm≒C1*Imn1 ・・・・・・・・・・・・(2) ただし、 1≦n1≦2 C1: 任意の定数 と近似できる。
リングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
図20において、4はMOSFETQ1〜Q4からなる
モータ駆動回路、5はモータ、10はバッテリである。
図21は、図20のモータ駆動回路の電流波形を示す図
であり、MOSFETQ1とQ4をPWM駆動し、MO
SFETQ2とQ3をオフしている場合のモータ電流波
形である。図22は、従来の電動パワーステアリング装
置のモータ駆動回路のMOSFETの寄生ダイオードの
電圧降下を説明する図である。
いて説明する。MOSFETQ1とQ4がオンしている
期間では、経路I1によりモータ電流が流れる。MOS
FETQ1とQ4がオフしている期間では、MOSFE
TQ2とQ3の寄生ダイオードがオンし、経路I2によ
りモータ電流が流れる。ここで、MOSFETQ1〜Q
4の損失をそれぞれP1〜P4とし、スイッチング損失
を無視すれば、モータ駆動回路4の損失Pdは、下式で
表される。 Pd=P1+P2+P3+P4 ・・・・・・・・・・・(3) P1=P4=α*Ron*Im2 ・・・・・・・・・・・(4) P2=P3=(1−α)VF*Im ・・・・・・・・・・(5) ただし、 Pd:モータ駆動回路のスイッチング損失を除く損失
(W) P1: MOSFET Q1のスイッチング損失を除く
損失(W) P2: MOSFET Q2のスイッチング損失を除く
損失(W) P3: MOSFET Q3のスイッチング損失を除く
損失(W) P4: MOSFET Q4のスイッチング損失を除く
損失(W) α: Q1、Q4通流率 Ron: MOSFETオン抵抗(Ω) Im: モータ電流(=I1、I2)(A) VF: MOSFET寄生ダイオード順方向電圧(V) ここで、図22に示す通り、MOSFET寄生ダイオー
ド順方向電圧VFは、モータ電流Imの増加とともに増
加し、モータ電流Imが所定値Im2以上になると、所
定値VF1で飽和する特性を持つ。すなわち、モータ駆
動回路4の発熱が問題となるIm>Im2の大電流域で
は、MOSFET寄生ダイオード順方向電圧VFは、モ
ータ電流Imに関わらず一定になる。
動回路のスイッチング損失を除く損失Pdは、モータ電
流Imの2乗に比例する項と、モータ電流Imの1乗に
比例する項の和と見なせる。ゆえに、モータ駆動回路の
スイッチング損失を除く損失Pdは、モータ電流Imの
べき関数として、 Pd≒C2*Imn2・・・・・・・・・・・・・(6) ただし、 1≦n2≦2 C2: 任意の定数 と近似できる。
に、損失は、電流のべき関数で近似でき、指数は1乗と
2乗の間になる。ゆえに、電流の2乗値を発熱の指標と
すると、過熱保護が過度であった。また、モータ電流の
1乗の積算値に応じてモータ電流の上限を決める場合に
は、上限値設定が合理的ではなく、モータ駆動回路4を
余裕をもたせた設計とすることが必要であった。
ためになされたもので、適切な過熱保護を施し、据え切
りが繰り返された場合にも十分な操舵補助力を確保する
ことができる電動パワーステアリング装置を得ることを
目的とする。
ワーステアリング装置は、操舵力をモータで補助する電
動パワーステアリング装置において、モータ電流のべき
関数に基づき、モータ電流の上限値を設定するモータ電
流上限値設定手段を備え、上記べき関数の指数は、1<
指数<2の範囲にあるものである。
ーステアリング装置において、モータ電流とモータ電流
基準値との偏差のべき関数に基づき、モータ電流の上限
値を設定するモータ電流上限値設定手段を備えたもので
ある。
ーステアリング装置において、モータ電流のべき関数と
モータ電流のべき関数の基準値との偏差に基づき、モー
タ電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を
備えたものである。また、べき関数の指数は、1<指数
<2の範囲にある。また、モータ電流を検出するモータ
電流検出手段を備え、モータ電流はこのモータ電流検出
手段によって検出された電流を用いたものである。ま
た、べき関数は、多項式近似されるものである。
るものである。また、モータを駆動する複数のモータ駆
動方式を有するモータ駆動回路を備え、モータ駆動回路
の駆動方式に応じて、べき関数の定数を切り替えるもの
である。また、べき関数は、所定の関数により時間的に
遅延されて、モータ電流の上限値の設定に用いられるも
のである。
度上昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた
温度検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、温
度検出手段によって検出された温度に応じてモータ電流
の上限値を修正するものである。また、モータ電流上限
値設定手段は、複数のべき関数を用いて複数のモータ電
流の上限値を演算し、演算された複数のモータ電流の上
限値の内から一つを選定するものである。
いて説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
電動パワーステアリング装置の概略構成を示す図であ
る。図1において、1は運転者の操舵力を検出するトル
クセンサ、2は車両の速度を検出する車速センサ、3は
マイクロプロセッサ、4はモータ駆動回路、5はモータ
駆動回路4によって駆動され、操舵補助力を発生するモ
ータ、6はモータ5に流れる電流を検出するモータ電流
検出手段である。10はバッテリ、12は電動パワース
テアリングコントローラであり、トルクセンサ1、車速
センサ2が入力信号として接続され、モータ5が負荷と
して接続され、バッテリ10が電源として接続されてい
る。31はトルクセンサ1が検出した運転者の操舵力に
応じて、運転者の操舵力を軽減するためのモータ電流を
決める操舵力補助電流設定手段、33はモータ電流やモ
ータ駆動回路4を過熱保護するために、モータ電流の上
限を決めるモータ電流上限値設定手段である。34は操
舵力補助電流とモータ電流基準値の偏差のべき関数を演
算するモータ電流偏差べき関数演算手段、35はモータ
電流上限値設定手段33によって上限値を制限された操
舵力補助電流と、モータ電流検出手段6によるモータ検
出電流が一致するように、モータへの印加電圧を決める
モータ電流フィードバック制御器である。モータ電流上
限値設定手段33は、モータ電流偏差べき関数からモー
タ電流上限値を演算し、操舵力補助電流を所定の上限値
以下に制限する。電動パワーステリングコントローラ1
2は、マイクロプロセッサ3、モータ駆動回路4、モー
タ電流検出手段6からなり、マイクロプロセッサ3に
は、操舵力補助電流設定手段31、モータ電流上限値設
定手段33、モータ電流偏差べき関数演算手段34、モ
ータ電流フィードバック制御器35が、ソフトウェアに
て実装されている。マイクロプロセッサ3からのモータ
印加電圧指示は、モータ駆動回路4で電力増幅され、モ
ータ5を駆動する。
動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明
するフローチャートである。図3は、この発明の実施の
形態1による電動パワーステアリング装置のモータ電流
偏差べき関数を示す図である。図4は、この発明の実施
の形態1による電動パワーステアリング装置の操舵力補
助電流の特性を示す図である。図5は、この発明の実施
の形態1による電動パワーステアリング装置の過熱保護
特性を示す図である。
アリング装置の動作を、図2〜図5を参照しながら、図
2の処理に沿って説明する。なお、図2の処理を行うプ
ログラムは、実行周期を管理する上位のプログラムか
ら、一定周期毎に呼び出されるものとする。
する。ステップS2では、ステップS1で演算した車速
と、トルクセンサ1によって検出された運転者の操舵ト
ルクから、例えば図4に示すような特性に従い、操舵力
補助電流Isを演算する。ステップS1〜S2は、図1
の操舵力補助電流設定手段31の動作に相当する。
S5で演算した目標電流Iaと、所定のモータ電流基準
値Irefから、モータ電流偏差のべき関数として、モ
ータ電流漸減速度を演算する。ステップS4では、ステ
ップS3で演算したモータ電流漸減速度から、モータ電
流の上限値を演算する。ステップS5〜S7では、ステ
ップS2で求めた操舵力補助電流を、ステップS4で演
算したモータ電流の上限値以下に制限し、モータ目標電
流とする。
く説明する。ステップS3では、例えば下式に従い、過
熱保護するためのモータ電流漸減速度ΔIを、モータ目
標電流Iaと、モータ電流基準値Irefの偏差のべき
関数として求める。 ΔI=C3*sgn(Iref−Ia(k−1))* (|Iref−Ia(k−1)|)n ・・・・・(7) ただし、 C3:任意の定数 Ia(k−1):前回のモータ目標電流 (7)式は、例えば予め演算結果をデータテーブルとし
てROMに保持しておき、テーブルルックアップによっ
て求めればよい。図3に、Irefが10A、最大電流
が60Aで、指数n=1、1.5、2について、モータ
電流40A時のΔIが同じになるようにC3を選んだ場
合のモータ電流漸減速度ΔIの演算例を示す。図3か
ら、偏差の1乗に基づいて漸減速度を決めると、偏差の
1.5乗に基づいて漸減速度を決める場合に比べて、小
電流時に漸減速度が大きく、大電流時に漸減速度が小さ
くなることがわかる。ゆえに、偏差の1乗に基づいて漸
減速度を決め、小電流時に十分なアシスト力が得られる
ように漸減速度を小さく設定すると、大電流時の発熱に
耐えられる、余裕のある回路設計が必要である。また、
偏差の2乗に基づいて漸減速度を決めると、偏差の1.
5乗に基づいて漸減速度を決める場合に比べて、小電流
時に漸減速度が小さく、大電流時に漸減速度が大きくな
ることがわかる。ゆえに、偏差の2乗に基づいて漸減速
度を決め、小電流時の発熱に耐えられるように漸減速度
を大きく設定すると、大電流の漸減速度が大きすぎ、た
とえば据え切り等の大電流を必要とする場合に、十分な
アシスト力が得られなくなる。
テップS3で求めたモータ電流漸減速度ΔIから、過熱
保護するためのモータ電流上限値Imaxを求める。 Imax_ovh(k)=Imax_ovh(k−1)+ΔI ・・・・・・・(8) Imax(k)=min(Imax_sys,Imax_ovh) ・・・・・・・(9) ただし、Imax_ovhはΔIの積算から求まるモー
タ電流上限値、Imax_sysはシステム設計上のモ
ータ電流上限値である。Imax_ovhの初期値をI
max_sysより大きくしておくと、Imax1の漸
減開始後も、Imax1=Imax2となるまでの所定
時間は、モータ電流の上限値をImax_sysとする
ことができる。図5に、Imax_ovhの初期値が8
0A、Imax_sysが60Aで、図3に示す漸減速
度に従い、モータ電流上限値Imaxを演算した例を示
す。破線がImax_ovh、実線がImaxを表す。
また、細線は操舵力補助電流Isの要求値が60Aの場
合を示し、太線は30Aの場合を示す。図5から、偏差
の1乗に基づいてモータ電流上限値を決めると、偏差の
1.5乗に基づいてモータ電流上限値を決める場合に比
べて、操舵力補助電流の要求値が30Aの場合にモータ
電流が早く制限され、60Aの場合にモータ電流の制限
が遅くなることがわかる。ゆえに、偏差の1乗に基づい
て漸減速度を決め、小電流時に十分なアシスト力が得ら
れるように設定すると、大電流時の発熱に耐えられる、
余裕のある回路設計が必要である。一方、偏差の2乗に
基づいてモータ電流上限値を決めると、偏差の1.5乗
に基づいてモータ電流上限値を決める場合に比べて、操
舵力補助電流の要求値が30Aに場合に制限が遅れ、6
0Aの場合にモータ電流が早く制限されることがわか
る。ゆえに、偏差の2乗に基づいてモータ電流上限値を
決め、小電流時の発熱に耐えられるように設定すると、
大電流の漸減速度が大きすぎ、たとえば据え切り等の大
電流を必要とする条件下で、十分なアシスト力が得られ
なくなる。従って、べき関数の指数を、1<指数<2の
範囲に設定すれば、適切な過熱保護を行うことができ
る。
は、例えば連続通電できる電流を選ぶ。(8)式及び
(9)式によると、モータ電流上限値Imaxは、時間
とともにモータ電流基準値Irefに収束するので、上
記の通り設定すれば、据え切りを長時間繰り返した場合
でも、モータやコントローラが破壊に至ることがない。
求めた操舵力補助電流Isが、ステップS2で求めたモ
ータ電流上限値Imax以下となるようにクリップ処理
し、モータ目標電流Iaを求める。
モータ電流に応じて、モータ電流の上限値を設定し、モ
ータ目標電流を上記上限値以下に制限し、電動パワース
テアリングコントローラ12やモータ5を過熱保護して
いる。ステップS3は、図1のモータ電流偏差べき関数
演算手段34に相当し、ステップS4〜S7の処理は、
モータ電流上限値設定手段33に相当する。
求めたモータ目標電流が、モータ電流検出手段6で検出
したモータ検出電流と一致するように、例えば比例積分
制御等の手法により、モータ5への印加電圧を決め、モ
ータ駆動回路4を介してモータ5を駆動する。ステップ
S8は、図1のモータ電流フィードバック制御器35の
処理に相当する。
な過熱保護を施すことができ、大電流域から小電流域ま
で、ハードウェアの許容損失を余すことなく、操舵補助
力を与えることができる。
を予め演算してROMに保持し、テーブルルックアップ
によってモータ電流漸減速度ΔIを求めたが、これを近
似式を用いて演算してもよい。この方法によると、安価
なマイクロプロセッサでも十分演算可能な上、ROMに
保持するデータ量を減らすことができる。
この場合、例えばデータテーブルとしてROMに保持す
るデータ量を減らすことができる。また、実施の形態1
においては、モータ電流上限値Imaxをモータ目標電
流Iaに基づいて演算していたが、モータ電流上限値I
maxを、モータ電流検出手段6によるモータ電流検出
値に基づいて演算してもよい。この場合、例えば、モー
タ逆起電力等の外乱により、目標電流と検出電流の偏差
が大きくなる場合にも、適切な過熱保護を施すことがで
きる。
等、操舵フィーリングを改善する手法を用いてもよい。
この場合、操舵力補助電流と慣性補償電流の和に基づい
てモータ電流上限値を演算しても、操舵力補助電流だけ
に基づいてモータ電流上限値を演算してもよく、操舵力
補助電流と慣性補償電流の和に上限を設けても、操舵力
補助電流だけに上限を設けてもよい。
制御の目標値に上限値を設けたが、モータ5の印加電圧
の上限値としても等価である。この場合には、モータ電
流をオープンループで制御する場合にも適用できる。
護するためのモータ電流漸減速度を、(7)式にて、モ
ータ目標電流とモータ電流基準値の偏差のべき関数とし
て求めていたが、モータ電流のべき関数と、モータ電流
べき関数基準値の偏差から求めるようにしたのが、実施
の形態2である。
グコントローラのハードウェアやプログラムの構成は、
実施の形態1と全く同一であるので、説明を省略し、モ
ータ電流上限値の演算方法のみ説明する。実施の形態2
は、図2を援用して説明する。図6は、この発明の実施
の形態2による電動パワーステアリング装置のモータ電
流偏差べき関数を説明する図である。図7は、この発明
の実施の形態2による電動パワーステアリング装置の過
熱保護特性を説明する図である。
トのステップS3において、過熱保護するためのモータ
電流漸減速度ΔIを、例えば下式に従い、モータ電流I
aのべき関数と、モータ電流基準値Irefのべき関数
の偏差から求める。 ΔI=C4*(Irefn −Ia(k−1)n ) ・・・(10) ただし、 C4:任意の定数 Ia(k−1):前回のモータ目標電流 (10)式は、データテーブルとしてROMに保持して
も、多項式近似して演算してもよい。図6に、モータ電
流基準値Irefが10A、最大電流が60Aで、モー
タ電流40A時のΔIが、実施の形態1と同じになるよ
うにC4を選んだ場合のモータ電流漸減速度ΔIの演算
例を示す。また、図7に、(10)式で得られるモータ
電流漸減速度から、実施の形態1と同様にモータ電流上
限値を演算した例を示す。図6、図7から、実施の形態
2においても、実施の形態1と同様のモータ電流漸減速
度特性が得られることがわかる。
施の形態1と同様に、連続通電できる電流を選べば、例
えば据え切りを長時間繰り返した場合でも、モータやコ
ントローラは破壊に至ることなく、保護される。
りも演算が簡単であり、マイクロプロセッサ3としてよ
り安価なものを使用することができる上、実施の形態1
と同様の効果を得ることができる。
は、所定のモータ電流基準値とモータ電流の偏差をフィ
ードバックし、モータ電流上限値がモータ電流基準値に
漸減するように構成していたが、実施の形態3は、モー
タ電流から前向きにモータ電流上限値を求める構成とし
たものである。図8は、この発明の実施の形態3による
電動パワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説
明するフローチャートである。図9は、この発明の実施
の形態3による電動パワーステアリング装置の過熱保護
特性を説明する図である。
アリング装置の動作を、図8のフローチャートに基づい
て説明する。なお、実施の形態1と同様の動作ステップ
については、同じ番号を付している。
9は、実施の形態1と同様であり、説明を省略する。ス
テップS4では、まず、下式の通り、モータ電流のべき
関数の一次遅れI_lpfを演算する。 I_lpf(k)=I_lpf(k−1)+C5*(Ia(k−1)n −I_lpf(k−1)) ・・・・・(11) ただし、 C5:任意の定数 Ia(k−1):前回の目標電流 (11)式において、Ia(k−1)n は、データテー
ブルとしてROMに保持しても、多項式近似して演算し
てもよい。さらに、モータ電流のべき関数の一次遅れI
_lpfから、例えば図9に示す特性に従い、モータ電
流上限値Imaxを求める。
いて説明する。実施の形態1、2においては、漸減速度
を積分することによって、モータ電流通流からモータ電
流上限値漸減までの間に適切な時間遅れを設定してい
た。実施の形態3のように、モータ電流から前向きにモ
ータ電流上限値を求めると、大電流通流時にモータ電流
が即座に減少し、据え切り時等に操舵補助力を維持でき
ない恐れがある。そこで、モータ電流のべき関数に、所
定の時間遅れを持たせた上で、モータ電流上限値を演算
している。これにより、据え切り時等でも、適切な操舵
力を維持できる。
2と同様の効果が得られる上、実施の形態2よりもさら
に演算が簡単になる。また、モータ電流上限値の時間特
性の設定が容易になる。
3においては、モータ電流の過熱保護特性が1種類だけ
であったが、実施の形態4は、複数の過熱保護特性を切
り換えるようにしたものである。図10は、この発明の
実施の形態4による電動パワーステアリング装置のソフ
トウエアの動作を説明するフローチャートである。図1
1は、この発明の実施の形態4による電動パワーステア
リングコントローラのモータ駆動回路を示す図である。
図11において、4はMOSFETQ1〜Q4からなる
モータ駆動回路、5はモータ、10は電圧VBを出力す
るバッテリである。VFはMOSFET寄生ダイオード
順方向電圧、I1、I2はモータ電流の経路である。図
12は、図11のモータ駆動回路の電流波形を示す図で
ある。
用する場合、さまざまな駆動方式が知られている。図2
0はその一例であり、通流方向の一対のスイッチング素
子を上下ともにPWM駆動し、他の一対のスイッチング
素子を上下ともにオフする方式である。以下、この駆動
方式を上下PWM駆動と呼ぶ。図21は、上下PWM駆
動時のモータ電流波形である。また、別の駆動方式とし
て、例えば図11、図12に示すように、通流方向の一
対のスイッチング素子のうち、上側をPWM駆動、下側
をオンし、他の一対のスイッチング素子を上下ともオフ
する方式も知られている。以下、この駆動方式を片側P
WM駆動と呼ぶ。ブリッジ回路の駆動方式には、それぞ
れ長所・短所があり、複数の駆動方式を切り換えて使用
する電動パワーステアリング装置も知られている。
式によって異なる。たとえば、両側PWM駆動では、片
側PWM駆動に比べて、スイッチング損失が大きく、発
熱も大きい。従って、複数の駆動方式を切り換えて使用
する電動パワーステアリング装置においては、過熱保護
特性も切り換えることが望ましい。実施の形態4におい
ては、ブリッジ回路の複数の駆動方式と、複数の過熱保
護特性を切り換えて使う例を示す。なお、電動ステアリ
ングコントローラのハードウェアの構成は、実施の形態
1〜実施の形態3と全く同一であるので、説明を省略
し、モータ電流上限値の演算方法のみ説明する。
ローチャートに基づいて説明する。なお、実施の形態1
と同様の動作ステップについては同じ番号を付してい
る。
様であり、説明を省略する。ステップS9では、所定の
アルゴリズムで、モータ駆動回路駆動方式を選択する。
態1と同様に、(7)〜(9)式に従って、モータ電流
上限値を決める。このとき、ステップS9で選択した駆
動方式に応じて、モータ電流漸減速度を決める定数であ
るC3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換え
る。例えば、両側PWM駆動が選択されている場合に
は、損失が大きいので、速く、小さい電流までモータ電
流上限値が漸減するように、定数C3を大きく、モータ
電流基準値Irefを小さくする。また、片側PWM駆
動が選択されている場合には、損失が小さくので、ゆっ
くりと、大きな電流までしか電流上限値が漸減しないよ
うに、定数C3を小さく、モータ電流基準値Irefを
大きくする。
5〜S7で、モータ目標電流をステップS3〜S4で求
めた上限値以下に制限し、ステップS8で、ステップS
9で決めたモータ駆動回路駆動方式に従い、モータ5を
駆動する。
4の損失に応じた過熱保護特性が選択されるので、ハー
ドウェアをより限界近くまで使うことができる。
式の定数C3、モータ電流基準値Iref、指数nを切
り換えるものとし、一例として定数C3とモータ電流基
準値Irefの切換方法を説明したが、定数C3、モー
タ電流基準値Iref、指数nのいずれか一つだけを切
り換えてもよい。この場合、プログラムがより簡単にな
る。
限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従
うとしたが、実施の形態2または実施の形態3と同様
に、モータ電流上限値を演算してもよいことはいうまで
もない。
4では、主としてモータ電流からモータ電流上限値を演
算していたが、実施の形態5は、電動パワーステアリン
グ装置の所定の部位ないし周辺の温度を検出し、モータ
電流と検出温度からモータ電流上限値を演算する。図1
3は、この発明の実施の形態5による電動パワーステア
リング装置の概略構成を示す図である。図13におい
て、1〜6、10、12、31、33〜35は図1にお
けるものと同一のものである。13は電動パワーステア
リングコントローラ12内に設けられた温度検出手段で
ある。図14は、この発明の実施の形態5による電動パ
ワーステアリング装置のソフトウエアの動作を説明する
フローチャートである。
4のフローチャートを参照しながら説明する。ステップ
S1〜S2は、実施の形態1と同様であり、説明を省略
する。ステップS10では、温度検出手段13による温
度検出値を読み込む。
同様に、(7)〜(9)式に従ってモータ電流上限値を
決める。このとき、ステップS10で読み込んだ温度検
出値に応じて、モータ電流漸減速度を決める定数である
C3、モータ電流基準値Iref、指数nを切り換え
る。例えば、高温が検出されている場合には、モータ電
流上限値Imaxを速く減少させ、過熱保護しなければ
ならないので、定数C3を大きく、モータ電流基準値I
refを小さくする。また、低温が検出されている場合
には、まだ温度に余裕があるので、電流上限値が漸減し
ないように、定数C3を小さく、モータ電流基準値Ir
efを大きくする。
S5〜S7で、モータ目標電流をステップS3〜S4で
求めた上限値以下に制限し、ステップS8で、ステップ
S9で決めたモータ駆動回路駆動方式に従い、モータ5
を駆動する。
た過熱保護特性が選択されるので、ハードウェアをより
限界近くまで使うことができる。
(9)式の定数C3、モータ電流基準値Iref、指数
nを切り換えるものとし、一例として定数C3とモータ
電流基準値Irefの切換方法を説明したが、定数C
3、モータ電流基準値Iref、指数nのいずれか一つ
だけを切り換えてもよい。この場合、プログラムがより
簡単になる。
限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従
うとしたが、実施の形態2または実施の形態3と同様
に、モータ電流上限値を演算してもよいことはいうまで
もない。
ーステアリング作動中も温度を計測し、高温時には漸減
速度を大きく、ないしはモータ電流上限値を小さくする
構成としたが、使用条件によっては、電動パワーステア
リングコントローラ12起動時にのみ温度を測定し、測
定値に応じてモータ電流漸減特性を決める構成としても
よい。この構成では、電動パワーステアリングコントロ
ーラ12の自己発熱の影響を受けずに温度を測定できる
ので、車室内の温度に近い測定値が得られる。
器13を電動パワーステアリングコントローラ12に設
置し、電動パワーステアリングコントローラ12の周囲
ないし内部温度を計測する構成としたが、モータ5周辺
に設置し、モータ5の周囲ないし内部温度を計測する構
成としてもよい。この構成は、モータ5が電動パワース
テアリングコントローラ12よりも先に温度限界に到達
する場合に有効である。
5においては、モータ電流上限値を1種類だけ演算して
いたが、例えば過熱保護が必要な部位毎にモータ電流上
限値を演算し、複数のモータ電流上限値から所定の方法
で1つの上限値を選択する構成としてもよく、実施の形
態6は、このようにしたものである。図15は、この発
明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置の
ソフトウエアの動作を説明するフローチャートである。
ローチャートに基づいて説明する。なお、実施の形態1
と同様の動作ステップについては、同じ番号を付してい
る。また、ハードウェアの構成は、実施の形態1と同じ
であるので、その説明を省略する。
様に処理する。次いで、ステップS11〜S12では、
例えば電動パワーステアリングコントローラ12の過熱
保護に適切な定数C3、モータ電流基準値Iref、指
数nを(7)〜(9)式に適用し、第1のモータ電流上
限値Imax1を演算する。次に、ステップS13〜S
14では、例えばモータ5の過熱保護に適切な定数C
3、モータ電流基準値Iref、指数nを(7)〜
(9)式に適用し、第2のモータ電流上限値Imax2
を演算する。
11〜S14で求めたモータ電流上限値Imax1、I
max2のうち、小さい方の上限値を電動パワーステア
リング装置のモータ電流上限値Imaxとして選択す
る。以下、ステップS5〜S8は、実施の形態1と同様
に動作する。
アリング装置の発熱部位に応じた過熱保護特性が選択さ
れるので、ハードウェアをより限界近くまで使うことが
できる。
過熱保護特性から選択する構成としたが、3種類以上の
過熱保護特性から選択する方式とすれば、さらにきめ細
かく過熱保護特性を設定できる。例えば、モータ5の電
機子、整流子、電動パワーステアリングコントローラ1
2のモータ駆動回路4、マイクロプロセッサ3等、構成
部品毎に過熱保護特性を設定してもよい。
限値の演算式は、実施の形態1の(7)〜(9)式に従
うとしたが、実施の形態2〜実施の形態5と同様に、モ
ータ電流上限値を演算してもよく、異なる演算式を組み
合わせてもよい。また、複数のモータ電流上限値を演算
するにあたり、いずれの定数を変えて複数の漸減特性を
設定してもよいことはいうまでもない。
れているので、以下に示すような効果を奏する。操舵力
をモータで補助する電動パワーステアリング装置におい
て、モータ電流のべき関数に基づき、モータ電流の上限
値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え、べき関
数の指数は、1<指数<2の範囲にあるので、適切な過
熱保護を施しながら、操舵補助力を与えることができ
る。
ーステアリング装置において、モータ電流とモータ電流
基準値との偏差のべき関数に基づき、モータ電流の上限
値を設定するモータ電流上限値設定手段を備えたので、
適切な過熱保護を施しながら、操舵補助力を与えること
ができる。
ーステアリング装置において、モータ電流のべき関数と
モータ電流のべき関数の基準値との偏差に基づき、モー
タ電流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を
備えたので、演算を簡単にして、適切な過熱保護を施し
ながら、操舵補助力を与えることができる。
範囲にあるので、適切な過熱保護を行うことができる。
さらに、モータ電流を検出するモータ電流検出手段を備
え、モータ電流はこのモータ電流検出手段によって検出
された電流を用いたので、適切な過熱保護を施しなが
ら、操舵補助力を与えることができる。また、べき関数
は、多項式近似されるので、演算しやすくなる。
るので、演算しやすくなる。また、モータを駆動する複
数のモータ駆動方式を有するモータ駆動回路を備え、モ
ータ駆動回路の駆動方式に応じて、べき関数の定数を切
り替えるので、モータ駆動回路の駆動方式に応じた過熱
保護を行うことができる。
的に遅延されて、モータ電流の上限値の設定に用いられ
るので、据え切り時でも、適切な操舵力を維持できる。
度上昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた
温度検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、温
度検出手段によって検出された温度に応じてモータ電流
の上限値を修正するので、検出温度に応じた過熱保護を
行うことができる。
のべき関数を用いて複数のモータ電流の上限値を演算
し、演算された複数のモータ電流の上限値の内から一つ
を選定するので、発熱部位に応じて複数のモータ電流の
上限値を演算でき、より適切な過熱保護を行うことがで
きる。
テアリング装置の概略構成を示す図である。
テアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフロー
チャートである。
テアリング装置のモータ電流偏差べき関数を示す図であ
る。
テアリング装置の操舵力補助電流の特性を示す図であ
る。
テアリング装置の過熱保護特性を示す図である。
テアリング装置のモータ電流偏差べき関数を説明する図
である。
テアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
テアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフロー
チャートである。
テアリング装置の過熱保護特性を説明する図である。
ステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフロ
ーチャートである。
ステアリングコントローラのモータ駆動回路を示す図で
ある。
図である。
ステアリング装置の概略構成を示す図である。
ステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフロ
ーチャートである。
ステアリング装置のソフトウエアの動作を説明するフロ
ーチャートである。
制御ブロック図である。
上限値を説明する図である。
ある。
説明する図である。
ラのモータ駆動回路を示す図である。
図である。
タ駆動回路のMOSFETの寄生ダイオードの電圧降下
を説明する図である。
セッサ、4 モータ駆動回路、5 モータ、6 モータ
電流検出手段、7 電機子抵抗、8 電機子インダクタ
ンス、9 ブラシ抵抗、10 バッテリ、12 電動パ
ワーステアリングコントローラ、13 温度検出手段、
31 操舵力補助電流設定手段、32 慣性補償電流設
定手段、33 モータ電流上限値設定手段、34 モー
タ電流偏差べき関数演算手段、35 モータ電流フィー
ドバック制御器。
Claims (11)
- 【請求項1】 操舵力をモータで補助する電動パワース
テアリング装置において、モータ電流のべき関数に基づ
き、モータ電流の上限値を設定するモータ電流上限値設
定手段を備え、上記べき関数の指数は、1<指数<2の
範囲にあることを特徴とする電動パワーステアリング装
置。 - 【請求項2】 操舵力をモータで補助する電動パワース
テアリング装置において、モータ電流とモータ電流基準
値との偏差のべき関数に基づき、モータ電流の上限値を
設定するモータ電流上限値設定手段を備えたことを特徴
とする電動パワーステアリング装置。 - 【請求項3】 操舵力をモータで補助する電動パワース
テアリング装置において、モータ電流のべき関数とモー
タ電流のべき関数の基準値との偏差に基づき、モータ電
流の上限値を設定するモータ電流上限値設定手段を備え
たことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 【請求項4】 べき関数の指数は、1<指数<2の範囲
にあることを特徴とする請求項2または請求項3記載の
電動パワーステアリング装置。 - 【請求項5】 モータ電流を検出するモータ電流検出手
段を備え、モータ電流は上記モータ電流検出手段によっ
て検出された電流であることを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装
置。 - 【請求項6】 べき関数は、多項式近似されることを特
徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の電動
パワーステアリング装置。 - 【請求項7】 べき関数は、折れ線近似されることを特
徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の電動
パワーステアリング装置。 - 【請求項8】 モータを駆動する複数のモータ駆動方式
を有するモータ駆動回路を備え、上記モータ駆動回路の
駆動方式に応じて、べき関数の定数を切り替えることを
特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の電
動パワーステアリング装置。 - 【請求項9】 べき関数は、所定の関数により時間的に
遅延されて、モータ電流の上限値の設定に用いられるこ
とを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項記載
の電動パワーステアリング装置。 - 【請求項10】 電動パワーステアリング装置の温度上
昇に関連する個所の温度を検出するよう設けられた温度
検出手段を備え、モータ電流上限値設定手段は、上記温
度検出手段によって検出された温度に応じてモータ電流
の上限値を修正することを特徴とする請求項1〜請求項
9のいずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。 - 【請求項11】 モータ電流上限値設定手段は、複数の
べき関数を用いて複数のモータ電流の上限値を演算し、
上記演算された複数のモータ電流の上限値の内から一つ
を選定することを特徴とする請求項1〜請求項10のい
ずれか一項記載の電動パワーステアリング装置。
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