JP2001314365A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP2001314365A
JP2001314365A JP2000133232A JP2000133232A JP2001314365A JP 2001314365 A JP2001314365 A JP 2001314365A JP 2000133232 A JP2000133232 A JP 2000133232A JP 2000133232 A JP2000133232 A JP 2000133232A JP 2001314365 A JP2001314365 A JP 2001314365A
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信幸 鈴木
Miho Suzuki
美保 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臨床医学の分野において口腔や内臓などの生
体組織を撮像する内視鏡装置において、内視鏡観察によ
る迅速な検査・診断を可能とする。 【解決手段】 撮像素子2に至る光学系が二分されるよ
うに当該撮像素子2の前方にハーフミラー11を斜めに
配設し、ハーフミラー11の前方および左側方に2個の
液晶シャッタ6、7を設ける。撮像素子2が撮影した画
像を表示する画像表示装置3、4を2台設ける。各液晶
シャッタ6、7を時分割で高速に切り替えて交互に開閉
させる同期式液晶駆動回路9を設け、各液晶シャッタ
6、7の開閉状態に同期する形で各光学系の画像をそれ
ぞれ各画像表示装置3、4に交互に表示させる分配機1
0を設ける。これにより、撮像素子2が多眼化されて死
角が減少するため、1個の撮像素子2で2箇所の検査部
位の画像を同時に撮影し、これらの画像をそれぞれの画
像表示装置3、4に同時に表示しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に臨床医学の分
野において口腔や内臓などの生体組織を撮像するための
内視鏡装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の内視鏡装置の一例を示す使
用状態図であり、(a)は生体組織の正面の検査部位を
撮像するときの図、(b)はそのときに画像表示装置に
表示された画像、(c)は生体組織の側面の検査部位を
撮像するときの図、(d)はそのときに画像表示装置に
表示された画像である。
【0003】従来この種の内視鏡装置1としては、図5
に示すように、CCD(電荷結合素子)等の撮像素子2
と、モニタ等の画像表示装置3と、これら撮像素子2お
よび画像表示装置3を制御する制御回路とを具備したも
のが広く用いられていた。そして、口腔や内臓などの生
体組織Bを観察して検査・診断すべく、この内視鏡装置
1を稼働させると、生体組織Bの検査部位P1、P2の
画像が撮像素子2によって撮影され、その画像が画像表
示装置3に表示されるので、この画像表示装置3上の画
像を観ながら生体組織の検査・診断を実施していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは撮像
素子2の視野角に限界があることから、この限界を越え
て生体組織Bを広範囲にわたって同時に撮像することは
できない。例えば、図5(a)に示すように、生体組織
Bの正面の検査部位P1に撮像素子2を向けると、図5
(b)に示すように、その検査部位P1の画像は得られ
るものの、生体組織Bの側面の検査部位P2は正しく撮
像されず、また、図5(c)に示すように、生体組織B
の側面の検査部位P2に撮像素子2を向ければ、図5
(d)に示すように、その検査部位P2の画像は得られ
るが、生体組織Bの正面の検査部位P1は正しく撮像さ
れない。しかも、撮像素子2の向きを変えるのに要する
時間だけ2箇所の検査部位P1、P2の撮像時刻がずれ
てしまう。その結果、内視鏡装置1による生体組織Bの
検査・診断を迅速に行えないという不都合があった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、撮像素
子で同時に撮像しうる視野を広げることにより、内視鏡
観察による迅速な検査・診断を可能とする内視鏡装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、撮像素子の
多眼化を実現すべく、複数箇所の検査部位を時分割で高
速に切り替えて撮像することに着目した。
【0007】すなわち、本発明に係る内視鏡装置(1)
は、撮像素子(2)に至る光学系が二分されるように当
該撮像素子の前方にハーフミラー(11)を斜めに配設
し、このハーフミラーの近傍に2個の液晶シャッタ
(6、7)をそれぞれ前記各光学系を透遮光しうるよう
に設け、前記撮像素子が撮影した画像を表示する画像表
示装置(3、4)を2台設け、前記各液晶シャッタを時
分割で高速に切り替えて交互に開閉させる切替開閉手段
(9)を設け、前記各液晶シャッタの開閉状態に同期す
る形で前記各光学系の画像をそれぞれ前記各画像表示装
置に交互に表示させる分配手段(10)を設けて構成さ
れる。ここで、「各液晶シャッタを時分割で高速に切り
替え」るとは、各画像表示装置に表示される画像の表示
/非表示の切り替わりに観察者が気付かない程度の短い
時間で各液晶シャッタを切り替えることを意味する。
【0008】こうした構成を採用することにより、撮像
素子が多眼化されて死角が減少するため、1個の撮像素
子で2箇所の検査部位の画像を同時に撮影し、これらの
画像をそれぞれの画像表示装置に同時に表示することが
可能となるように作用する。
【0009】また、複数個のハーフミラー(11、1
2)を採用し、これらハーフミラーによって生成される
光学系の総数に対応した台数の画像表示装置(3、4、
5)を採用して構成される。かかる構成により、撮像素
子の多眼化がさらに進んで視野が広がり、各画像表示装
置に同時に表示される画像が増えるように作用する。
【0010】さらに、ハーフミラー(11、12)を回
動自在に支持して構成される。かかる構成により、ハー
フミラーの反射角度が適宜変化し、所望の検査部位を撮
像することが可能となるように作用する。
【0011】なお、括弧内の符号は図面において対応す
る要素を表す便宜的なものであり、したがって、本発明
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。このこ
とは「特許請求の範囲」の欄についても同様である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】<第1の実施形態>図1は本発明に係る内
視鏡装置の第1の実施形態を示すブロックダイアグラ
ム、図2は図1に示す内視鏡装置の使用状態図であり、
(a)は生体組織の2箇所の検査部位を撮像するときの
図、(b)および(c)はそのときに各画像表示装置に
表示された各検査部位の画像である。
【0014】この内視鏡装置1は、図1に示すように、
CCD(電荷結合素子)等の撮像素子2を有しており、
撮像素子2の前方にはハーフミラー11が斜め45°に
固定される形で配設されている。ハーフミラー11の前
方および左側方にはそれぞれ液晶シャッタ6、7が付設
されており、これら液晶シャッタ6、7には同期式液晶
駆動回路9が切替開閉手段として接続されている。同期
式液晶駆動回路9には分配機10が分配手段として接続
されており、分配機10には2台のモニタ等の画像表示
装置3、4が接続されて左右に並ぶ形で設置されてい
る。ここで、ハーフミラー11は、光の一部を透過して
一部を反射する性質を有している。また、液晶シャッタ
6、7は、液晶のON/OFF動作によって液晶透過光
の偏光状態を変化させ、偏光素子との組み合わせで透過
光を制御することができる。
【0015】内視鏡装置1は以上のような構成を有する
ので、口腔や内臓などの生体組織Bを観察して検査・診
断する際には、図2(a)に示すように、この生体組織
B内に撮像素子2をハーフミラー11および液晶シャッ
タ6、7とともに挿入し、所定位置に位置決めする。
【0016】この状態で、同期式液晶駆動回路9は2個
の液晶シャッタ6、7を時分割で高速に(例えば、1/
120〜1/60秒間隔で)切り替えて交互に開閉させ
る。すると、一方の液晶シャッタ6が開いている瞬間は
当該液晶シャッタ6を通過する光学系のみが有効となる
ので、生体組織Bの正面にある検査部位P1の画像情報
がハーフミラー11を透過して撮像素子2に取り込ま
れ、他方の液晶シャッタ7が開いている瞬間は当該液晶
シャッタ7を通過する光学系のみが有効となるので、生
体組織Bの左側面にある検査部位P2の画像情報がハー
フミラー11で反射して撮像素子2に到達する。そし
て、同期式液晶駆動回路9は分配機10に対して、いず
れの液晶シャッタ6、7が開放状態となっているかを逐
次知らせる。これを受けて分配機10は、液晶シャッタ
6、7の開閉状態に同期する形で、一方の液晶シャッタ
6が開いている間に得た検査部位P1の画像情報を次々
と一方の画像表示装置3に送出するとともに、他方の液
晶シャッタ7が開いている間に得た検査部位P2の画像
情報を次々と他方の画像表示装置4に送出する。その結
果、生体組織Bの正面にある検査部位P1の画像が一方
の画像表示装置3に、生体組織Bの左側面にある検査部
位P2の画像が他方の画像表示装置4に同時に表示され
ることになる。
【0017】このとき、正確には、ある瞬間において、
一方の画像表示装置3に検査部位P1の画像が表示され
ると同時に、他方の画像表示装置4は非表示となり、次
の瞬間において、一方の画像表示装置3は非表示となる
と同時に、他方の画像表示装置4に検査部位P2の画像
が表示され、さらに次の瞬間においてはまた、一方の画
像表示装置3に検査部位P1の画像が表示されると同時
に、他方の画像表示装置4は非表示となり、以降こうし
た画像の表示/非表示の切替を各画像表示装置3、4で
繰り返すが、この切替動作は高速で行われるため、観察
者の目には2台の画像表示装置3、4にそれぞれ検査部
位P1、P2の画像が連続して表示されているように映
る。
【0018】このように、内視鏡装置1を用いた生体組
織Bの観察に際しては、撮像素子2が多眼化されて死角
が減少することから、1個の撮像素子2で2箇所の検査
部位P1、P2の画像を同時に撮影し、これらの画像を
それぞれの画像表示装置3、4に同時に表示することが
できる。その結果、撮像素子2で同時に撮像しうる視野
が広がり、内視鏡装置1による生体組織Bの検査・診断
を迅速に行うことが可能となる。
【0019】なお、上述した第1の実施形態において
は、ハーフミラー11を1枚だけ備えた内視鏡装置1に
ついて説明したが、ハーフミラー11の枚数は1枚に限
るわけではなく、2枚以上のハーフミラー11を用いる
ことも可能である。以下、第2の実施形態として、2枚
のハーフミラー11を具備した内視鏡装置1について説
明する。但し、上述した第1の実施形態と同じ部分につ
いては、その説明を省略する。
【0020】<第2の実施形態>図3は本発明に係る内
視鏡装置の第2の実施形態を示す使用状態図であり、
(a)は生体組織の3箇所の検査部位を撮像するときの
図、(b)、(c)および(d)はそのときに各画像表
示装置に表示された各検査部位の画像である。
【0021】この内視鏡装置1では、図3(a)に示す
ように、撮像素子2の前方に2枚のハーフミラー11、
12が前後にずれて斜め45°に固定される形で配設さ
れている。一方のハーフミラー11の前方および右側方
にはそれぞれ液晶シャッタ6、7が付設されており、他
方のハーフミラー12の左側方には液晶シャッタ8が付
設されている。また、分配機10には、図3(b)〜
(d)に示すように、3台のモニタ等の画像表示装置
3、4、5が接続されている。
【0022】したがって、この場合は、図3(b)に示
すように、生体組織の正面にある検査部位P1の画像が
画像表示装置3に、図3(c)に示すように、生体組織
の右側面にある検査部位P2の画像が画像表示装置4
に、図3(d)に示すように、生体組織の左側面にある
検査部位P3の画像が画像表示装置5に同時に表示され
ることになる。そのため、上述した第1の実施形態と比
べてさらに迅速に内視鏡装置1による検査・診断を行う
ことができる。
【0023】また、上述した第1の実施形態において
は、ハーフミラー11が撮像素子2に対して斜め45°
に固定された内視鏡装置1について説明したが、ハーフ
ミラー11は必ずしも斜め45°に固定する必要はな
い。以下、第3の実施形態として、回動自在のハーフミ
ラー11を具備した内視鏡装置1について説明する。但
し、上述した第1の実施形態と同じ部分については、そ
の説明を省略する。
【0024】<第3の実施形態>図4は本発明に係る内
視鏡装置の第3の実施形態を示す使用状態図である。
【0025】この内視鏡装置1では、図4に示すよう
に、撮像素子2の前方にハーフミラー11が回動自在に
支持された形で配設されている。
【0026】そのため、撮像素子2の挿入位置が多少ず
れた場合でも、生体組織Bの左側面にある検査部位P2
を狙ってハーフミラー11を適宜回動させれば、この検
査部位P2の画像を正しく撮影することができる。よっ
て、内視鏡装置1の使い勝手がよくなり、内視鏡観察に
よる検査・診断の迅速化に寄与する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮像素子2に至る光学系が二分されるように当該撮像素
子2の前方にハーフミラー11を斜めに配設し、このハ
ーフミラー11の近傍に2個の液晶シャッタ6、7をそ
れぞれ前記各光学系を透遮光しうるように設け、前記撮
像素子2が撮影した画像を表示する画像表示装置3、4
を2台設け、前記各液晶シャッタ6、7を時分割で高速
に切り替えて交互に開閉させる切替開閉手段(同期式液
晶駆動回路9など)を設け、前記各液晶シャッタ6、7
の開閉状態に同期する形で前記各光学系の画像をそれぞ
れ前記各画像表示装置3、4に交互に表示させる分配手
段(分配機10など)を設けて構成したので、撮像素子
2が多眼化されて死角が減少するため、1個の撮像素子
2で2箇所の検査部位P1、P2の画像を同時に撮影
し、これらの画像をそれぞれの画像表示装置3、4に同
時に表示しうることから、内視鏡観察による迅速な検査
・診断を実施することが可能となる。
【0028】また、複数個のハーフミラー11、12を
採用し、これらハーフミラー11、12によって生成さ
れる光学系の総数に対応した台数の画像表示装置3、
4、5を採用して構成すれば、撮像素子2の多眼化がさ
らに進んで視野が広がり、各画像表示装置3、4、5に
同時に表示される画像が増えることから、内視鏡観察に
よる検査・診断を一層迅速に行うことができる。
【0029】さらに、ハーフミラー11、12を回動自
在に支持して構成すると、ハーフミラー11、12の反
射角度が適宜変化し、所望の検査部位P1、P2を撮像
することが可能となるので、内視鏡装置1の使い勝手が
よくなり、ひいては内視鏡観察による検査・診断を一層
迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内視鏡装置の第1の実施形態を示
すブロックダイアグラムである。
【図2】図1に示す内視鏡装置の使用状態図であり、
(a)は生体組織の2箇所の検査部位を撮像するときの
図、(b)および(c)はそのときに各画像表示装置に
表示された各検査部位の画像である。
【図3】本発明に係る内視鏡装置の第2の実施形態を示
す使用状態図であり、(a)は生体組織の3箇所の検査
部位を撮像するときの図、(b)、(c)および(d)
はそのときに各画像表示装置に表示された各検査部位の
画像である。
【図4】本発明に係る内視鏡装置の第3の実施形態を示
す使用状態図である。
【図5】従来の内視鏡装置の一例を示す使用状態図であ
り、(a)は生体組織の正面の検査部位を撮像するとき
の図、(b)はそのときに画像表示装置に表示された画
像、(c)は生体組織の側面の検査部位を撮像するとき
の図、(d)はそのときに画像表示装置に表示された画
像である。
【符号の説明】
1……内視鏡装置 2……撮像素子 3、4、5……画像表示装置 6、7、8……液晶シャッタ 9……切替開閉手段(同期式液晶駆動回路) 10……分配手段(分配機) 11、12……ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H040 GA02 GA11 4C061 BB05 BB07 CC06 FF40 FF47 HH51 LL02 NN01 NN05 PP11 VV04 WW10 XX02 5C054 AA02 CA04 CC02 CG02 CH02 EA01 HA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子(2)に至る光学系が二分され
    るように当該撮像素子の前方にハーフミラー(11)を
    斜めに配設し、 このハーフミラーの近傍に2個の液晶シャッタ(6、
    7)をそれぞれ前記各光学系を透遮光しうるように設
    け、 前記撮像素子が撮影した画像を表示する画像表示装置
    (3、4)を2台設け、 前記各液晶シャッタを時分割で高速に切り替えて交互に
    開閉させる切替開閉手段(9)を設け、 前記各液晶シャッタの開閉状態に同期する形で前記各光
    学系の画像をそれぞれ前記各画像表示装置に交互に表示
    させる分配手段(10)を設けたことを特徴とする内視
    鏡装置。
  2. 【請求項2】 複数個のハーフミラー(11、12)を
    採用し、これらハーフミラーによって生成される光学系
    の総数に対応した台数の画像表示装置(3、4、5)を
    採用したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装
    置。
  3. 【請求項3】 ハーフミラー(11、12)を回動自在
    に支持したことを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の内視鏡装置。
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