JP2001314172A - 免疫賦活化組成物 - Google Patents

免疫賦活化組成物

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Takeshi Takahashi
高橋  毅
Mamoru Totsuka
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敏志 八村
Takaji Yajima
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Tamotsu Kuwata
有 桑田
Shuichi Uenokawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腸管上皮におけるサイトカイン産生を亢進す
ることにより、腸管免疫系の機能低下の改善、予防、あ
るいは免疫賦活化が期待できる核酸組成物を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 核酸組成物の経口摂取により、IELに
おけるαβ-IELとγδ-IELのサブセット構成比率
において、γδ-IELの発現比率が高められる方向に
シフトすること、また、核酸組成物の経口摂取により、
小腸上皮において、IFN-γ、IL-2、IL-7、お
よびTGF-βの産生が亢進すること、さらにまた、核
酸組成物の経口摂取により、抗原特異的分泌型IgA抗
体産生が誘導されることを見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、核酸組成物を有効
成分として含む免疫賦活作用を有する飲食品および該飲
食品の製造のための核酸組成物の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】腸管は、食物を消化吸収し必要な栄養素
やエネルギーを得る消化器官であるとともに、有益な食
物成分に対する免疫応答を可能な限り抑制する一方で、
有害な病原微生物や各種トキシンに対しては免疫防御応
答を速やかに惹起する第一級の免疫器官でもある。
【0003】腸管の免疫器官を総称して腸管関連リンパ
組織(gut-associated lymphoid tissue : GALT)
という。GALTは、パイエル板、腸間膜リンパ球、粘
膜固有層、および腸管上皮細胞からなり、たがいに協調
的に働いている。この中で、抗原の侵入ルートとして特
に重要と考えられるのがパイエル板と腸管上皮である。
【0004】腸管免疫系において、有害な病原微生物や
毒素などに対する防御機構として代表的ものがIgA抗
体産生を主体とした局所免疫応答であり、有益な食品を
受け入れる機構の代表的なものが経口免疫寛容である。
【0005】IgA抗体は、病原菌の腸管粘膜からの侵
入阻止、毒素の中和、アレルゲンの侵入阻止などの働き
をしている。これらの抗原はパイエル板から取り込ま
れ、抗原特異的なT細胞の作用により、B細胞がIgA
抗体産生細胞に分化し、さらにB細胞が粘膜固有層に移
動してIgA抗体分泌細胞に分化する。
【0006】一方、もう一つの抗原侵入ルートとして考
えられている腸管上皮は、腸管上皮細胞(intestinal e
pithelial cells : IEC)とその間に埋め込まれた形
で存在する巨大なT細胞集団である腸管上皮内リンパ球
(intraepithelial lymphocytes : IEL)からなる。
IELはそのほとんどがT細胞である。T細胞が抗原を
認識する分子すなわちTCR分子は、α鎖とβ鎖からな
るαβTCRとγ鎖とδ鎖からなるγδTCRの2種類
がある。IELのT細胞は、パイエル板や粘膜固有層を
構成する細胞とは大きく性質が異なっている。その多く
は胸腺には依存せず、腸管独自の選択を受けていると推
測され、末梢にはほとんど存在しないγδTCR(γδ
-IEL)やCD8ααホモダイマーを発現しているの
が多数存在する。現在IELが認識している抗原、機能
についてはほとんど明らかにされていない。しかしなが
ら、腸管免疫応答において最前線に存在する小腸上皮
が、局所的IgA抗体産生誘導や経口免疫寛容など特徴
的な腸管免疫応答において重要な役割を担っていること
は容易に考えられる。そこで、GALTについて、小腸
上皮を構成する上皮細胞とIELとの間のサイトカイン
とそのレセプターを介した粘膜細胞間の相互作用につい
て活発な研究がなされてきている。
【0007】例えば、γδ-IELはケラチノサイト成
長因子(keratinocyte growth factor : KGF)を産
生し、上皮細胞の成長、増殖をコントロールしている
(Boismenu, R. and Havran, W. L.: Sience, 266: 125
3, 1994)、TCRδ-/-マウスでは、上皮細胞の発達が
低下している(Komano, H.: et al.: Proc. Natl. Aca
d.Sci., 92: 6147-6151, 1995)、逆に上皮細胞が分泌
するインターロイキン7(IL-7)が、γδ-IELの
成長、活性化因子として深く関与している(Fujihashi,
K.: et al.: Proc. Natl. Acad. Sci., 93: 3613, 199
6)、IL-7やIL-7レセプター特異的遺伝子が欠落
しているマウスでは、これら粘膜系γδ-IELの発達
の低下や欠損が認められる、マウスの上皮細胞は、幹細
胞成長因子(stem cell factor : SCF)を産生し、
このSCFはγδ-IELの増殖と分化に深く関わって
いる(Puddington, L. et al.: Immunity 1: 733, 199
4)、IL-2とIL-7によりγδ-IELが相乗的に増
殖する(Fujihashi, K. et al.: Proc. Naqtl. Acad. S
ci., 93: 3613, 1996)、上皮細胞の産生するTGF-β
がIgAへのクラススイッチ因子としてIg遺伝子のμ
鎖からα鎖への遺伝子変換を促すシグナルを提供する
(Sonoda, E. et al.: J. Exp. Med., 170: 1415, 198
9)、などの報告がある。
【0008】したがって、小腸上皮におけるサイトカイ
ン産生亢進をとおして、腸管免疫系の免疫機能を増強す
ることが考えられる。そしてこのようなサイトカイン産
生亢進作用を有する経口性組成物は、腸管免疫系の機能
低下の予防、改善、あるいは免疫活性の賦活化に有用で
あると考えられる。これまで、経口経腸的な核酸投与、
あるいは経静脈的な核酸成分投与が免疫能に及ぼす効果
についての報告(宇佐美 眞・他:化学と生物. 36(10)
: 620, 1998)はあるが、核酸成分の経口摂取が腸管上
皮におけるサイトカイン産生に及ぼす効果についての報
告は見当たらない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、腸管上皮に
おけるサイトカイン産生を亢進することにより、腸管免
疫系の機能低下の改善、予防、あるいは免疫賦活化が期
待できる核酸組成物を提供することを課題とする。さら
に本発明は該核酸組成物の有効量を含有する経口性組成
物を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、核酸組成物の経口
摂取により、IELにおけるαβ-IELとγδ-IEL
のサブセット構成比率において、γδ-IELの発現比
率が高められる方向にシフトすることを見出した。ま
た、核酸組成物の経口摂取により、小腸上皮において、
IFN-γ、IL-2、IL-7、およびTGF-βの産生
が亢進することを見出した。さらにまた、核酸組成物の
経口摂取により、抗原特異的分泌型IgA抗体産生が誘
導されることを見出した。
【0011】すなわち、本発明は、(1) 核酸組成物
を有効成分として含む免疫賦活作用を有する飲食品、
(2) 核酸組成物が、高分子核酸、ポリヌクレオチ
ド、ヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸塩基からなる群
から選ばれる核酸組成物である(1)の飲食品、(3)
核酸組成物が、ヌクレオチドおよびヌクレオシドの混
合物である(1)または(2)の飲食品、(4) ヌク
レオチドが、シチジル酸、グアニル酸、アデニル、ウリ
ジル酸、およびイノシン酸の少なくとも1つ、または2
つ以上を含む(3)の飲食品、(5) ヌクレオシド
が、シチジン、グアノシン、アデノシン5、ウリジン、
およびイノシンの少なくとも1つ、または2つ以上を含
む(3)の飲食品、(6) 免疫賦活作用が、腸管免疫
系における腸管上皮細胞間Tリンパ球(IEL)のαβ
-IELとγδ-IELのサブセット構成比を、γδ-I
ELを高める方向にシフトする(1)の飲食品、(7)
免疫賦活作用が腸管上皮におけるIFN-γ、IL-
2、IL-7、およびTGF-βの産生亢進である(1)
の飲食品、(8) 免疫賦活作用がマクロファージおよ
び脾細胞におけるIL-12の産生亢進である(1)の
飲食品、(9) 免疫賦活作用が細胞性免疫増強で
(6)〜(8)のいずれかの飲食品、(10) 免疫賦
活作用が整腸作用、抗腫瘍作用、抗変異作用、血圧低下
作用、抗潰瘍作用、脂質代謝改善作用である(1)また
は(6)〜(8)のいずれかの飲食品、(11) 食
品、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、特定保健用
食品、経腸栄養食品、経腸栄養剤、医薬品部外品からな
る群から選ばれる(1)〜(11)のいずれかの飲食
品、(12) (11)の飲食品を製造するための核酸
組成物の使用、に関する。以下本発明を詳細に説明す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】T細胞はサイトカインの分泌によ
り機能を発揮する。タンパク質抗原を経口投与し、T細
胞応答を誘導し、産生されるサイトカインや抗体産生ヘ
ルパー機能などを解析する場合、免疫能増強のためアジ
ュバントを共に投与するのが通常である。この場合、ア
ジュバントの影響を否定できない。タンパク質抗原の経
口投与に対するT細胞応答は、アジュバントなしで投与
した場合に相当する。最近、アジュバントを用いずにタ
ンパク質抗原を経口投与した場合の弱いT細胞応答を、
TCR遺伝子を導入したTCR-トランスジェニック
(TCR-Tg)マウスを用いることにより解析するこ
とが可能となった。通常のマウスでは、抗原特異的T細
胞の頻度が極めて低く、解析が困難であるのに対し、T
CR-Tgマウスでは、単一の抗原を認識するT細胞の
頻度が極めて高い。そこで本発明者らは、通常のマウス
の他に、卵白アルブミン(OVA)を認識するTCRを
発現するTCR-Tgマウス(OVA-TCR Tgマウ
ス)を用い、核酸の経口摂取が腸管免疫系におけるT細
胞応答に及ぼす影響を調べた。
【0013】以下本発明を試験例に基づき説明するが、
本発明は、これらの試験例に限定されるものではなく、
当業者であるならば、本試験例に基づいて導き出される
本発明のさらなる技術の広がりをも当然含まれる。
【0014】1) 核酸の経口摂取がIELにおけるT
細胞サブセット構成に及ぼす影響 マウスの腸管に存在するIELの80〜90%はCD3
+T細胞であり(これは、他の生体部位に分布するT細
胞の半数以上がCD4+T細胞であることを考えると際
だった特徴である)、γδ-IELが末梢血リンパ球と
比較して非常に多く、約半数を占める。抗CD4抗体お
よび抗CD8抗体を用いてCD3+T細胞を染色する
と、1)CD4-CD8+群(CD8+)、2)CD4+
D8+群、3)CD4-CD8-群、および4)CD4+
D8-群(CD4+)の4つのサブセットに分類できる。
また、この4つのサブセット群においてαβ-IELは
CD4+群、CD8+群、CD4+CD8+群に存在し、γ
δ-IELはCD4-CD8 +群、CD4-CD8-群のみ
に認められる。マウスIELにおけるT細胞サブセット
の全体像を把握しやすいように表1に示した。
【0015】
【表1】
【0016】核酸を添加した食餌を、通常のマウスに2
週間自由に経口摂取させた後、IELにおけるTCRサ
ブセット構成を、フローサイトメトリー(FACS)で
解析した。
【0017】核酸摂取群におけるαβ-IELの発現率
(%)は、核酸非摂取群(対照群)のそれよりも有意
(p<0.05)に低くなり、逆にγδ-IELの発現
率は、対照群のそれよりも有意(p<0.05)に高く
なった(図1)。これを、核酸摂取群におけるαβ-I
EL/γδ-IELの発現比、対照群におけるαβ-IE
L/γδ-IELの発現比で比較すると、核酸摂取群の方
が対照群よりも有意(p<0.05)に低下した(図
2)。これらの結果は、核酸を添加した食餌を経口摂取
すると、IELにおけるαβ-IELとγδ-IELの構
成比が、γδ-IELが高められる方法にシフトするこ
とを示している。
【0018】さらに、αβ-IELおよびγδ-IELの
それぞれにおけるCD4とCD8の発現比率をFACS
で個体別に解析した。
【0019】αβ-IELにおける核酸摂取群のCD8
αα+の発現率(%)が、対照群のそれよりも有意(p
<0.05)に低くなったのに対し、γδ-IELにお
ける核酸摂取群のCD8αα+の発現比率(%)は、対
照群のそれよりも有意(p<0.05)に高くなった
(図3)。
【0020】データは示さないが、核酸摂取群と対照群
との間で、αβ-IELにおけるCD8αβ+の発現比率
には差は認められなかったこと、CD4+、CD4+CD
+、の発現比率は、核酸摂取群と対照群で変わらなか
ったこと、γδ-IELにおけるCD4-CD8-は、核
酸摂取群で僅かに増加したが、対照群と有意差はなかっ
たことから、核酸摂取群において、αβ-IELにおけ
るCD8αα+の構成比率が低くなり、γδ-IELにお
けるCD8αα+の構成比率が高くなることと、αβ-I
ELとγδ-IELの構成比率が、γδ-IELの発現比
率が高められる方向にシフトすることとは相関している
ことを示していると考えられる。したがって、核酸の経
口摂取は、胸腺外でのγδ-IEL発達・分化を促進す
ると考えられる。
【0021】さらに、タンパク質抗原の経口摂取が、I
ELにおけるTCRサブセットの発現、およびCD4と
CD8発現に及ぼす影響を、主要な食物アレルゲンであ
る卵白アルブミン(OVA)に特異的なT細胞抗原レセ
プター(TCR)をもつトランスジェニックマウス(O
VA-TCR Tg)で調べた。
【0022】核酸を含む食餌とともにOVA含む水を自
由に摂取したOVA-TCR TgマウスからIELを調
製し、TCRサブセット構成、およびαβ-IELとγ
δ-IELにおけるそれぞれのCD4とCD8サブセッ
ト発現を、FACSで個体別に解析した。
【0023】経口抗原存在下でも、αβ-IELとγδ-
IELの構成比は、核酸の経口摂取により、γδ-IE
Lが高められる方向に有意(p<0.05)にシフトし
た(図4)。CD8αα+の発現率(%)についても、
γδ-IELにおけるCD8αα +の発現率は、対照群の
それよりも有意(p<0.05)に高くなった(図
5)。しかしながら、核酸摂取群、対照群ともにαβ-
IELの発現比率が、通常マウスの場合に比較して著明
に増加した(図1と4参照)。
【0024】一方、八村らは、OVAを経口摂取したO
VATCR-Tgマウスでは、OVA特異的CD4+-I
ELが増殖し、IEL全体に占める割合が増加すること
を明らかにしている(八村敏志・他:日本農芸化学会
誌, 73(5): 523-527, 1999)。
【0025】2) 核酸の経口摂取が腸管上皮における
サイトカイン産生に及ぼす影響 核酸を添加した食餌とともにOVAを含む水を自由に摂
取したOVA-TCRTgマウスから調製したIEL
と、未感作のBALB/cマウスから調製しマイシンC
処理した脾細胞(抗原提示細胞)とを、OVAの存在
下、あるいは非存在下で共培養すると、核酸摂取群にお
いて、OVA特異的IFN-γおよびIL-2の産生増強
が観察された(図6および7)。
【0026】これは、核酸の経口摂取は、IEL中の抗
原特異的なTh1タイプの細胞の増殖応答を誘導するこ
とを示していると考えられる。
【0027】核酸の経口摂取はマウスの小腸上皮細胞の
IL-7産生を有意(p<0.01)に増強する(図
8)。
【0028】また、核酸を添加した食餌とともにOVA
を含む水を自由に摂取したOVA-Tgマウスの小腸上
皮細胞のIL-7産生およびTGF-β産生は、核酸摂取
により有意(p<0.01)に増強した(図9および1
0)。
【0029】3) 核酸の経口摂取が抗原特異的IgA
抗体産生に及ぼす影響
【0030】核酸の経口摂取は、腸管における抗原特異
的IgA抗体の産生を対照群に比較して有意(p<0.
05)に増強した(図11)。
【0031】ヌクレオチドをマウスに経口摂取させ、脾
臓細胞や腹腔マクロファージのp70型のIL-12に与え
る影響を、生物学的測定法(Bioassay法)で検討した。
また、in vitroでヌクレオチドとともにマクロファージ
を培養し、その上清中のIL-12活性をBioassay法で
測定した。腹腔マクロファージのIL-12活性は、L
PS刺激下でヌクレオチド投与群の方がヌクレオチド非
投与群に比べて有意に高くなった(図12)。また、in
vitroでヌクレオチドとともに腹腔マクロファージを培
養した場合のIL-12活性は、ヌクレオチドを添加し
ていない場合に比べて、有意差は見られないものの高く
なる傾向が見られた(図13)。
【0032】脾臓リンパ細胞のIL-12活性は、ヌク
レオチド投与群の方がヌクレオチド非投与群に比べて有
意に高くなった(図14)。
【0033】以上のことから、核酸組成物の経口摂取
は、マクロファージなどによるIL-12産生を促進
し、IL-12はナイーブT細胞からTh1細胞への分
化の促進、抹消血からIFN-γ産生を誘導することか
ら、生体内でのTh1/Th2バランスをTh1優位に
シフトすることが期待される。その結果、Th1/Th
2バランスが波綻し、Th2優位に変異すること起因す
る疾患、例えば、アレルギー疾患や自己免疫疾患に対し
て、核酸組成物を含む飲食品を日常の食生活のなかで摂
取することにより、その予防、改善あるいは治療が期待
できる。
【0034】また、IL-12は、静止期のT細胞およ
びNK細胞からのIFN-γの産生誘導、NK細胞活性
の亢進、LAK細胞活性の誘導、静止期T細胞のレクチ
ン刺激による細胞増殖亢進などが知られており、核酸組
成物を含む飲食品を日常の食生活のなかで摂取すること
により、生体内での微生物および腫瘍細胞に対する排除
能を高め、IFN-γの産生増強をとおしてウイルスや
腫瘍細胞に対する防御能を高めることが期待される。
【0035】これらの結果から、核酸の経口摂取は、
1)IELにおけるT細胞のαβ-IELサブセットと
γδ-IELサブセットの構成比がγδ-IEL優位に高
められ、それは、γδ-IELにおけるCD8αα+の比
率の増加と、αβ-IELにおけるCD8αα+の比率の
減少と相関しており、2)IELにおいて、抗原特異的
IL-2およびIFN-γの産生を促進し、3)腸管上皮
細胞におけるIL-7およびTGF-βの産生を促進し、
4)抗原特異的IgA抗体産生を誘導する、5)IL-
12産生を増強することが示された。
【0036】一方、本発明者らは、ヌクレオチドを含む
食餌を経口摂取したマウスは、1)パイエル板Tリンパ
球のマイトジェン刺激に対する増殖応答能およびIgA
産生能が、ストレス下(絶食)で促進されること、2)
血清中のIgE産生が抑制されること、3)IgG1/
IgG2aが低下すること、4)脾細胞のIFN-γの産
生が促進され、IL-4産生が抑制されること、を示し
た(特開平9-323979)。さらにその後、本発明者らは、
ヌクレオチドを含む食餌を経口摂取したマウスの血清中
では、1)カゼイン特異的IgG1は変化なかったが、
IgG2aは高まったこと、2)卵白アルブミン(OV
A)特異的IgG1は変化なかったが、IgG2aは高
くなり、またOVA特異的IgEは低下したこと、3)
血清中の全IgEが低くなったこと、を示した(特開平
11-35468)。
【0037】一方、γδ-IELはKGFを産生し小腸
上皮細胞の成長、増殖を制御している(Boismenu, R. &
Havran, W.L.: Science, 266: 1253, 1994; Komano,
H. etal.: Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 92: 6147, 1
995)、分泌型IgA産生を促進する(Fujihashi, K. e
t al.: J. Exp. Med., 183: 1929, 1996)、経口免疫寛
容の誘導に必要である(Ke, Y. et al.: J. Immunol.,
158: 3610-3618, 1997)、などから、IELにおけるγ
δ-IELの発現が高まる方向へシフトは、腸管免疫系
の賦活化に重要であると考えられる。
【0038】また、Th1細胞の産生するIFN-γ
は、上皮細胞の基底膜側に発現している分泌成分(sere
ctory component: SC)産生に深く関与している(Tag
uchi,T. et al.: J. Immunol., 3736, 1991)。このS
CとIgA形質細胞が産生する2量体のIgAは結合し
て分泌型IgAを形成する。
【0039】また、上皮細胞のIL-7は、γδ-IEL
のIL-7レセプター(IL-7R)を介してγδ-IE
Lの分化・増殖に重要な役割を果たす(Fujihashi, K.
et al.: Eur. J. Immunol., 27: 2133, 1997)。さら
に、IL-2とIL-7は胸腺由来のγδ-IELやαβ-
IELに対して活性化因子として働いている(Okazaki,
et al.: J. Immunol., 143: 2917, 1989)。
【0040】また、TGF-βは、免疫抑制性のサイト
カインとして知られており、これを分泌するT細胞は経
口免疫寛容における調節性T細胞として、免疫応答を抑
制していることが示唆されている(八村敏志・他:日本
農芸化学会誌, 73(5): 523-527, 1999)。また、TGF
-βは、IgAへのクラススイッチを行うことが知られ
ており(Sonoda, E. et al.: J. Exp. Med., 170: 141
5, 1989)、腸管におけるIgAへの関与も示唆されて
いる。
【0041】ところで、CD4+ヘルパーT細胞は、産
生するサイトカインプロフィルとそれに基づくエフェク
ター機能によって、IL-2やIFN-γを産生するTh
1細胞と、IL-4やIL-5、IL-10を産生するT
h2細胞に分類される。このTh1とTh2のバランス
の破綻は、がん、感染症、アレルギー、自己免疫疾患、
動脈硬化など、さまざまな免疫病の発症に関与している
ほか、ストレスと免疫、移植免疫、妊娠免疫にも重要な
因子であることが知られている。核酸の経口摂取は、こ
のTh1とTh2のバランスにおけるTh2優位へのバ
ランス破綻を、Th1の発現を高めることにより、該バ
ランスを改善することが期待される。
【0042】結論として、有効量の核酸の経口摂取によ
り、腸管免疫系に抗原特異的な分泌型IgA抗体産生を
促進して、有害な病原体などに対する防御能を高め、一
方、抗原特異的な経口免疫寛容を効果的に誘導し、さら
に、Th1/Th2細胞のバランスの破綻を改善し、結
果、腸管免疫系、あるいは全身免疫系を賦活化すること
が期待される。
【0043】本明細書における“核酸の有効量”は、例
えば、IELにおけるγδ-IELの発現比率が高めら
れること、腸管上皮におけるIFN-γ、IL-2、IL
-7、およびTGF-βの産生が促進されること、抗原特
異的IgA抗体の産生が促進されること、血清中の抗原
特異的IgE抗体産生やtotalIgE抗体産生が抑
制されること、脾細胞におけるIL-4産生が抑制され
ること、IgG1/IgG2aの比が低下すること、等
を指標にして、公知のアッセイによりその有効量を決定
し、さらに臨床症状等を勘案して、有効摂取量を決定す
ることができる。
【0044】経口的に摂取された核酸は、膵液中のリボ
ヌクレアーゼ、デオキシリボヌクレアーゼによって加水
分解を受け、ヌクレオチドになり、ホスファーターゼに
よってリン酸がはずれてヌクレオシドになり、さらにヌ
クレオシダーゼによって分解されて核酸塩基と五炭糖に
なる。胃腸からの吸収は、ヌクレオチド、ヌクレオシド
として行われる。
【0045】ここでいう塩基は、アデニン、グアニン、
ヒポキサンチン、キサンチン、シトシン、ウラシル、チ
ミンのことである。ここでいうヌクレオシドは、ウリジ
ン、アデノシン、グアノシン、シチジン、リポチミジ
ン、デオキシアデノシン、デオキシグアノシン、デオキ
シウリジン、デオキシシチジン、チミジン、イノシン、
キサントシンのことである。
【0046】ここでいうヌクレオチドは、ヌクレオシド
の糖部分にリン酸がエステル結合で結合している化合物
のことで、結合するリン酸の位置はどこでもよく、結合
するリン酸の数もいくつでもよい。また、例えば、1つ
のリン酸が 5'、3' 位の両方に結合する化合物もヌクレ
オチドに含める。この場合も結合するリン酸の数や位置
はどこでもよい。
【0047】ここでいう核酸は、RNA、DNAなどの
ポリヌクレオチドや上記したヌクレオチドが結合したポ
リヌクレオチドのことである。本発明の核酸は、アデノ
シン-n'-一リン酸、シチジン-n'-一リン酸、グアノシン
-n'-一リン酸、ウリジン-n'-一リン酸、チミジン-n'-一
リン酸、およびイノシン-n'-一リン酸の1種または2種
以上を含む核酸組成物を意味する。ここでn'は2'、
3'、または5'を示す。
【0048】本発明の核酸組成物は、特定の組み合わせ
の核酸を有効成分として含有するものであり、組み合わ
せを遊離形で示すと、次のとおりである。なお、核酸成
分は、IUPAC-IUB規定、あるいは当該分野にお
ける慣用記号にしたがう。
【0049】すなわち、アデノシンーリン酸(AMP)
/シチジンーリン酸(CMP)/グアノシンーリン酸
(GMP)/ウリジンーリン酸(UMP)/イノシン-
n'-一リン酸(IMP)の各組み合わせである。これら
の組み合わせにおける各成分としては、公知のヌクレオ
シド、ヌクレオチド類、またはこれらの無毒性塩が含ま
れる。
【0050】また、核酸成分の配合割合を、例えば核酸
のモル比で表せば、モル比は、上記のアッセイ系で、核
酸成分の種類、配合量等を決定し、さらに患者の病態等
を勘案して決定することができる。これらの好ましい組
み合わせの1例としては、モル比として、IMP:AM
P:GMP:CMP:UMP:AMP=1〜4:1〜
4:1〜4:1〜4である。さらに好ましい一つの例と
して、GMP:CMP:UMP:IMP=1:3〜4:
1〜2:1〜3である。
【0051】これらの核酸塩基のうちでの最適な核酸塩
基の選択、あるいは組み合わせは、当業者であれば、上
記アッセイ系で適切に決定することが可能である。した
がって、そのようにして得られた核酸組成物も本発明に
包含される。
【0052】核酸はその由来に制限はなく、例えば、酵
母、細菌、乳、魚介類、動物、植物由来が挙げられる。
飲食品タイプの核酸組成物として使用する場合には、有
効量の核酸成分(その処理物)をそのまま、使用した
り、他の食品ないし食品成分と併用したりして適宜常法
にしたがって使用できる。有効量の核酸成分を用いる本
発明に係る組成物は、固体状(粉末、顆粒状その他)、
ペースト状、液状ないし懸濁状のいずれでもよいが、甘
味料、酸味料、ビタミン剤その他ドリンク剤製造に常用
される各種成分を用いて、健康ドリンクに製剤化すると
好適である。
【0053】腸管免疫系の賦活化(抗原特異的IgA抗
体産生や免疫寛容)を目的として、核酸の有効量を、食
品、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、特定保健用
食品、経腸栄養食品、あるいは経腸栄養剤等の医薬品製
剤や医薬部外品製造のために配合することができる。そ
れは周知・慣用技術である。
【0054】プリン・ピリミジンの成人1日の必要量
は、450〜700mgとされ、また、尿酸に蓄積を生じない最
大安全量は、4g/日とされている(Rudolph, F.B. et a
l.: Nutrition, 6 : 45, 1990)。
【0055】[試験例] 以下、核酸の経口摂取が免疫
系に及ぼす影響についての試験例を示すが、本発明はこ
れらの試験例に限定されるものではない。
【0056】統計処理 データの統計的有意差は、Student's testによつて決定
した。p<0.05における値を有意とみなした。
【0057】フローサイトメトリー 一次抗体は、ビオチン化抗マウスTCRβ(H57-59
7)(PharMingen, SanDiego, CA, U.S.A)、ビオチン化
抗マウスCD4(H129.19)(PharMingen)、およ
びビオチン化抗マウスIL-2R抗体(CD25)(7D
4)(PharMingen)、を用いた。インキュベーションは全
て遮光下に行った。細胞は、一次抗体、あるいはアイソ
タイプコントロール抗体とともに、氷上で30分間イン
キュベートした。Hank's平衡塩類溶液で細胞を洗浄
後、Fluorescein isothiocyanate(FITC)標識抗マ
ウスTCRδ抗体(GL3)(Cedar Lane Lab.)、FIT
C標識抗マウスCD4(H129.19)(PharMinge
n)、phycoerythrin(PE)標識抗マウスCD8α(5
3-6.7)(GIBCO,Grand Island, NY, U.S.A)、FIT
C標識抗マウスCD8β(Y8.77)(Seikagaku Co.,
Tokyo, Japan)、PE標識抗マウスTCRβ、(H87-
597)(PharMingen)、およびstreptavidin-Red 670(GI
BCO)、とともに氷上で30分間インキュベートした。細
胞は、遠心して洗浄した。染色細胞は、3カラーによる
フローサイトメトリー(Becton Dickinson FACSort)で
IELsサブセットを解析した。解析には、Lysis IIソ
フトウエアを用いた。
【0058】サイトカインアッセイ(ELISA) アッセイバッファーとして3%ポリエチレングリコール
6000(Nacalai Tesque Inc., Japan)を含むリン酸
緩衝液(pH7.4)を用いた(アッセイバッファ
ー)。洗浄バッファーには、0.05%Tween-20
を含むリン酸緩衝液(pH7.4)(PBS-0.05%
Tween)を用いた。IFN-γ、およびIL-2は、
ELISA法(enzyme-linked immunosorbentassay)で
測定した。ラット抗マウスIFN-γ抗体(6A2)(Ph
arMingen)、ラット抗マウスIL-2抗体(JES6-1
A12)(PharMingen)と、ビオチン化ラット抗マウスI
FN-γ抗体(XMG1.2)(PharMingen)、ビオチン化
ラット抗マウスIL-2抗体(JES6-5H4)(PharM
ingen)を用いた。0.05M-Tris緩衝液(pH8.
9)で希釈したラット抗マウスIFN-γ抗体(1μg/
ml)、あるいは0.1M-NaHCO3で希釈したラット抗マ
ウスIL-2抗体(1μg/ml)を、マイクロタイター
プレート(Nunc, Roskilde, Denmark)の各ウエルに分
注した。4℃で一晩インキュベートし、抗体をウエルに
吸着させた。ウエルを洗浄後、5%FCSを含むアッセ
イバッファーを加え、室温1時間ブロックした。ウエル
を洗浄後、アッセイバッファーで希釈した培養上清を各
ウエルに加え、2時間インキュベートした。ウエルを洗
浄後、アッセイバッファーで希釈したビオチン化抗マウ
スIFN-γ抗体、またはビオチン化抗マウスIL-2抗
体を各ウエルに加え、2時間インキュベートした。洗浄
後、アッセイバッファーで希釈したアルカリホスファタ
ーゼ標識ストレプトアビジン(Zymed Lab., South San
Francisco, CA, U. S.A)を各ウエルに加え反応させ
た。ウエルを洗浄後、基質溶液[0.1Mジエタノール
アミン緩衝液(pH9.8)に溶解した0.1%4ニトロフ
ェニルホスフェイト(Tokyo Kasei Co.)]を各ウエル
に加え、室温で1時間インキュベートした。5N-NaOH
を加えて反応を停止し、405nmにおける吸収度を測
定した。IL-7およびTGF-βは、ELISA法で測
定した。
【0059】0.1M-NaHCO3で希釈した抗マウスIL-7
抗体溶液(2μg/ml)(Genzyme)をマイクロタイター
プレート(Nunc)の各ウエルに分注し、4℃一晩インキ
ュベートし、抗体をウエルに吸着させた。ウエルを洗浄
後、10%OVAを含むアッセイバッファーをウエルに
加え、室温1時間ブロックした。ウエルを洗浄後、0.1
%Tween20を含むアッセイバッファーで希釈した
培養上清をウエルに加え、2時間インキュベートした。
ウエルを洗浄後、0.1%Tween20を含むアッセイ
バッファーで希釈したのヒツジ抗マウスIL-7抗体(1
μg/ml)(R and D, Minneapolis, MN, USA)を各ウ
エルに加え2時間インキュベートした。ウエルを洗浄
後、0.1%Tween20を含むアッセイバッファー
で希釈したビオチン化抗ヒツジIgG抗体を各ウエルに
加え、15分間反応させた。ウエルを洗浄後、アッセイ
バッファーで希釈したアルカリホスファターゼ標識スト
レプトアビジンを各ウエルに加えた。ウエルを洗浄後、
IFN-γおよびIL-2と同様に、基質溶液を各ウエル
に加え、405nmにおける吸収度を測定した。
【0060】[試験例1]IELのTCRサブセット発
現に及ぼす影響 3週齢の雌性BALB/cマウス[SLC,Hamamatsu, J
apan]は、ヌクレオチド非添加食餌[NT(−)]群(n
=4)、およびヌクレオチド添加食餌[NT(+)]群
(n=4)、の2群にランダムに分けた。NT(−)、あ
るいはNT(+)を、それぞれ2週間自由摂取させた。ヌ
クレオチド[Yamasa Co.(Chosi, Japan)]組成を表2
に示す。
【0061】
【表2】
【0062】また該ヌクレオチドを含みホエータンパク
質(WPI)[Davisco, International Inc.(Le Sueu
r, MN, U.S.A)]を基本とした食餌組成を表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】食餌の摂取後、小腸を摘出し、IELを、
Nannoらの方法(Nanno, M. et al.:J. Immunol., 153:
2014-2020, 1994)にしたがって調製した。マウスから
小腸を摘出した。腸管腔内容物を洗い流した後、ポリエ
チレンチューブを貫通させ、一端を固定し、内腔が外側
になるように反転した。反転した腸管を4等分し、5%
ウシ胎仔血清(FCS)を含むHBSS45mlを入れ
た50mlコニカルチューブに移し、37℃で45分
間、水平方向に135rpm振とうした。振とう後、ガ
ラスウールカラムで濾過して異物を取り除き、細胞を回
収した。細胞は、30%パーコール(Pharmacia, Uppsa
la, Sweden)に浮遊させ、1800rpmで25分間遠
心した。パーコールを用いた密度勾配遠心(1800r
pmで25分間遠心)により、44%と70%パーコー
ルの境界に集積したIELを採取した。IELの生存C
D3+T細胞は、>90%であった。得られたIELの
TCRサブセット構成を、フローサイトメトリー(FA
CS)で個体別に解析した。αβ-IELのNT(−)群
とNT(+)群における発現率、およびγδ-IELのN
T(−)群とNT(+)群における発現率を図1に示す。ま
た、NT(−)群におけるαβ-IELとγδ-IELの発
現比、およびNT(+)群におけるαβ-IELとγδ-I
ELの発現比を図2に示す。αβ-IELの発現率
(%)は、NT(+)群がNT(−)群のそれよりも有意
(p<0.05)に低くなり、γδ-IELの発現率
は、NT(+)群がNT(−)群のそれよりも有意(p<
0.05)に高くなった(図1)。NT(+)群のαβ-
IELとγδ-IELの発現比は、NT(−)群のαβ-I
ELとγδ-IELの発現比よりも有意(p<0.0
5)に低下した(図2)。以上の結果、核酸の経口摂取
は、αβ-IELとγδ-IELのバランスを、γδ-I
EL優位に誘導することが明らかとなった。
【0065】[試験例2]IELのCD4、CD8サブ
セット発現に及ぼす影響 αβ-IELは、CD8αα+、CD8αβ+、CD4+
およびCD4+CD8αα+の4つのサブセットに分類さ
れるのに対し、γδ-IELは、ほとんどがCD8αα+
で残りがCD4-CD8-ある(表1参照)。試験例1
の、αβ-IELとγδ-IELのCD4とCD8の発現
率を、FACSで個体別に解析した(図3)。結果、α
β-IELにおいては、NT(+)群のCD8αα+の発現
比率がNT(−)群のそれよりも有意に低下し、逆にγδ
-IELにおいては、NT(+)群のCD8αα+の発現比
率がNT(−)群のそれよりも有意に高くなった。一方、
αβ-IELにおけるCD8αβ+の発現比率とγδ-I
ELにおけるCD8αβ+の発現比率には差は認められ
なかった(データは示さない)。また、CD4+、CD
+CD8+、およびCD4-CD8-の発現比率は、NT
(+)群とNT(−)群で変わらなかった。γδ-IELC
D4-CD8-は、NT(+)群で僅かに増加したが有意差
はなかった(データは示さない)。
【0066】これらの結果は、核酸の経口摂取による、
γδ-IELサブセットの優位な誘導が、γδ-IELに
おけるCD8αα+の有意(p<0.05)な上昇およびα
β-IELにおけるCD8αα+の有意(p<0.05)
な低下、と相関していることを示している。
【0067】[試験例3]IELのTCRサブセット発
現に及ぼす影響 卵白アルブミン(OVA)特異的TCRを発現するTC
Rトランスジェニックマウス(OVATCR-Tgマウ
ス)(OVA23-3;Sato, T. et al.: Eur.J. Immu
n., 24: 1512-1516, 1994)を用いた。
【0068】3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウス
は、NT(−)群(n=10)、およびNT(+)群(n=7)の
2群に分けた。NT(−)、あるいはNT(+)を4週間自
由摂取させた。この期間中、2%OVAを含む水を自由
摂取させた。その後、OVA-TCR Tgマウスは殺
し、腸を摘出し、試験例1と同様にIELを調製した。
【0069】IELのTCRサブセットの発現比率
(%)、およびαβ-IELとγδ-IELのCD4とC
D8サブセットの発現比率を、FACSで個体別に解析
した。αβ-IELのNT(−)群とNT(+)群における
発現率、およびγδ-IELのNT(−)群とNT(+)群
における発現率を図4に示す。また、αβ-IELのN
T(−)群とNT(+)群におけるCD8αα+サブセット
発現比率、およびγδ-IELのNT(−)群とNT(+)
群におけるCD8αα+サブセット発現比率、を図5に
示す。
【0070】図5にNT(−)群のαβ-IELにおける
CD8αα+サブセット発現比率、γδ-IELにおける
それらの発現比率をそれぞれ示す。OVA-TCR Tg
マウスの場合、抗原の経口摂取により、IELにおける
αβ-IELサブセットの発現比率が、抗原を摂取しな
い場合に比較して、図1と図4に示すように、NT(−)
群においては約48%から約83%、NT(+)群におい
ては約40%から約77%と顕著に増加した。しかし、
NT(+)群におけるγδ-IELの発現比率はNT(−)
群におけるそれに比較して有意に高く(図4)、これ
は、NT(+)群のγδ-IELにおけるCD8αα+の発
現比率が、NT(−)群におけるそれに比較して有意に高
い(図5)ことと相関している。すなわち、抗原の経口
摂取により、IELにおいて抗原特異的CD4+T細
胞、が顕著に増加するが、核酸と経口摂取は、IELの
TCRサブセット構成を、核酸を経口摂取しない場合に
比較して、γδ-IEL優位に誘導することが明らかと
なった。
【0071】[試験例4]IELにおける抗原特異的サ
イトカイン産生に及ぼす影響 試験例3におけるOVA-TCR Tgマウスから得たI
ELは、10%非働化FCS、ペニシリン100U/m
l、ストレプトマイシン100μg/ml、メルカプトエ
タノール5×10-5M、および2mM L-グルタミンを
含むRPMI1640培地(Nissui, Pharmaceutical C
o., Tokyo)に、5.0×105細胞/1.0ml浮遊さ
せ、96ウエルプレートに、それぞれ、0.2ml/ウエ
ルまいた(duplicate)。
【0072】一方、抗原提示細胞として用いる脾細胞
は、以下のように調製した。未感作のBALB/cマウ
スから脾臓を無菌的に摘出し、細かくきざんだ。細胞
(1×108細胞)は、50μg/mlのマイトマイシン
C(SIGMA, St. Louis, MO, U.S.A)を含む1mlのR
PMI 1640培地培養液中で、37℃、45分間イ
ンキュベートした。細胞は、0.83%NH4Cl溶液に
浮遊させ、赤血球を溶解除去した。つぎに、細胞浮遊液
は、ステンレススチールのメッシュに通し、均一の細胞
浮遊液を得た。細胞は、RPMI-1640培地で2回
洗浄した。マイトマイシンC処理した脾細胞(5×10
5細胞)とT細胞とを、50μM濃度のOVA(Seikaga
ku Co.)の存在下、あるいは非存在下、5%CO2/95
%airの湿潤条件下で、37℃2日間培養した。培養
後、培養上清は、遠心して集め、−25℃で貯蔵した。
上清中のIFN-γ、およびIL-2レベルをELISA
法で測定した。IFN-γについて図6に、IL-2につ
いて図7に示す。OVA特異的IFN-γの産生増強
が、NT(−)群と比較して、有意な差はないがNT(+)
群で観察された。NT(+)群におけるOVA特異的IL
-2産生は、NT(−)群よりも有意(p<0.05)に高
かった。
【0073】[試験例5]腸管上皮細胞のIL-7産生
に及ぼす影響 3週齢のBALB/cマウスにNT(−)(n=8)とNT
(−)(n=9)をそれぞれ2週間自由摂取させた。その
後、小腸を摘出し小腸上皮細胞を調製した。小腸上皮細
胞の培養は、Perreaultらの方法(Perreaul, N. and Be
aulieu, J. F. :Exp. Cell. Res., 245: 34-42, 1998)
にしたがった。小腸を縦に開き、PBSで洗浄し、4つ
のセグメントにカットした。これらのセグメントは、1
0mlのice-cold MatriSperse(Collaborative Biomedi
calProducts, Becton Dickinson Lab.)を含む15-ml
チューブに移した。小腸は、4℃で8〜10時間攪拌な
しでインキュベートした。つぎに、各チューブは、穏や
かに振って上皮細胞を分離した。浮遊液は、PBSで2
回洗浄(4℃、1200rpm、8分間)した。10%
FCS、ペニシリン100U/ml、ストレプトマイシ
ン100μg/ml、メルカプトエタノール5×10-5
Mおよび2ml-グルタミンを添加した96ウエルプレ
ート中のRPMI 1640培地に浮遊させた。これら
の上皮細胞は、5%CO2インキュベーターに入れ、3
7℃で16時間培養した。培養上清のIL-7レベル
は、Sharmaらの方法(Sharma, S. et al.: Gene Therap
y., 4: 1361-1370, 1997)にしたがい、ELISA法で
測定した(図8)。NT(+)群において、小腸上皮細胞
のIL-7産生が、NT(−)群のそれに比較して有意
(p<0.01)に増強していることが認められる。す
なわち、核酸の経口摂取は小腸上皮細胞のIL-7産生
を増強することが明らかとなった。
【0074】[試験例6]核酸の経口摂取が腸管上皮細
胞のIL-7およびTGF-β産生に及ぼす影響 3週齢の雌性OVA-TCR TgマウスにNT(−)(n
=8)とNT(+)(n=8)をそれぞれ4週間自由摂取
させた。実験期間中、2%OVAを添加した水を自由に
摂取させた。その後、小腸を摘出し、4℃で8時間マト
リスパーゼ中に静置した。静置後、軽く振とうし、腸管
を除き、マトリスパーゼ中の小腸上皮細胞を2回洗浄し
た。洗浄後、小腸上皮細胞を10%FCS含有RPMI
-1640培地またはFCSを含まないRPMI-1640培地で
16時間培養した。培養後、上清中のIL-7およびT
GF-βをELISAで測定した。その結果、小腸上皮
細胞のIL-7産生は、NT(+)食群の方がNT(-)食群
に比べて有意(p<0.01)に高くなった(図9)。
また、小腸上皮細胞のTGF-β産生も、NT(+)食群の
方がNT(-)食群に比べて有意(p<0.05)有意に高
くなった(図10)。
【0075】[試験例7]抗原特異的IgA抗体産生に
及ぼす影響 3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウス にNT(−)
(n=18)とNT(+)(n=16)を自由摂取させ
た。実験期間中、2%OVAを添加した水を自由に摂取
させた。6、7、8週齢で糞便を採取し、OVA特異的
IgA抗体をELISA法で測定した。結果を図11に
示す。OVA特異的IgA抗体は、8週齢でNT(+)食
群の方が有意に高くなった。したがって、核酸の経口摂
取は、腸管免疫系の抗原特異的IgAの産生を増強する
ことが明らかとなった。
【0076】[試験例8]マクロファージの機能に及ぼ
す影響 Whey Protein Isolate(WPI)をタンパク源としたヌ
クレオチド無添加の食餌 (NT(-)食) および以下の割
合で配合したヌクレオチドを0.4%添加した食餌 (N
T(+)食) をそれぞれ1群6匹でOVA-TCR Tgマ
ウスに3週齢から自由摂取させた。なお、このとき2%
OVA水溶液を自由摂取させた。チオグリコレートを腹
腔投与し、投与後4日後(7週齢)に腹腔マクロファー
ジを採取した。このマクロファージをLPS(0.1μg/m
lおよび1μg/ml)刺激下で2日間培養し、その上清のI
L-12活性をBioassay法で測定した。マウスIL-12
のbioassayは、Skeenら (Skeen, M.J.ら, J Immunol 15
6:1196 - 1206, 1996) の方法で行った。すなわち、9
6ウェルプレートに10μg/mlの抗IL-12p40抗体をコ
ーティングした。ウェルを洗浄し、様々な濃度のリコン
ビナントIL-12 (rIL-12) 、脾臓またはマクロ
ファージの培養上清をウェルに加え、プレートを一晩イ
ンキュベートした。正常マウスの脾臓細胞を、CO2イン
キュベーター中で37℃2日間の培養後、培養上清を回収
し、IFN-γ濃度をELISAで測定した。既知のrIL-1
2濃度とIFN-γ濃度との検量線から上清中のIL-1
2濃度を外挿した。コーティングした抗体に、IL-1
2p40とp70が結合するが、IL-12p70だけがIFN-
γ産生を誘導できる。その結果、LPS濃度が0.1μg/m
lでも1μg/mlいずれでも、IL-12活性については、
NT(+)食群の方が、NT(-)食群より有意に高くなった
(図12)。
【0077】[試験例9]マクロファージの機能に及ぼ
す影響 8週齢の雌性BALB/cマウスにチオグリコレートを腹
腔投与し、4日後(7週齢)、腹腔マクロファージを採
取した。この腹腔マクロファージをヌクレオチド(0〜
10μg/ml)とともに1日間培養し、その上清中のIL
-12活性をBioassay法で測定した。その結果、0.32
〜10μg/mlのヌクレオチドを添加したときのIL-1
2活性は、ヌクレオチドを添加していない場合に比べ
て、有意差は見られないものの高くなる傾向が見られた
(図13)。
【0078】[試験例10]脾細胞におけるサイトカイ
ン産生に及ぼす影響 Whey Protein Isolateをタンパク源としたヌクレオチド
無添加の食餌 (NT(-)食) および上記の割合で配合し
たヌクレオチドを0.4%添加した食餌 (NT(+)食) を
それぞれ3週齢のOVA-TCR Tgマウス(1群6
匹)に、2%OVA水溶液とともに自由摂取させ、7週
齢で脾臓細胞を採取した。この脾臓細胞をOVA(100
μg/ml)刺激下で2日間培養し、その上清のIL-12活
性をBioassay法で測定した。その結果、脾臓細胞のIL
-12活性については、NT(+)食群の方が、NT(-)食群
より有意に高くなった (図14)。
【0079】
【実施例】 以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。
【0080】[実施例1]核酸関連物質として、下記の
配合割合の核酸混合物を0.01%の割合で市販の育児用
調製粉乳(明治乳業 (株) 製)に配合した。 シチジン5' - 一リン酸 1.62g/kg グアノシン5' - 一リン酸 0.57g/kg イノシン5' - 一リン酸 1.10g/kg ウリジン5'-一リン酸 0.71g/kg 粉乳1gあたり、0.1mg、好ましくは0.01〜4mgを使用す
ればよい。また、一般に核酸関連物質の構成成分である
塩基は、魚介類や肉などの食品に含まれているので安全
である。したがって、上記範囲を越えて使用しても何ら
差し支えはないし、予防ないし保健を目的とする場合
は、上記範囲よりも少量使用してもよい。また、育児用
粉乳以外の飲食品を調製する場合も、上記範囲を参考に
してヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸 または塩基の
使用量を定めればよい。
【0081】[実施例2]アレルゲンとなるタンパク質
を酵素分解した育児用調製粉乳(明治乳業 (株) 製; 調
製粉乳A、調製粉乳B)に、ヌクレオチド、ヌクレオシ
ド、核酸(RNA、DNA) またはその構成成分である塩基の
混合物0.01%を配合した。この場合、調製粉乳Aは乳清タ
ンパク質を酵素分解し、調製粉乳Bはカゼインを酵素分
解したものである。しかし、酵素分解するタンパク質に
制限はないし、分解に用いる酵素にも制限はない。製品
の配合組成は下記表1の通りである。なお、ヌクレオチ
ドの配合割合は実施例1の通りである。なお、本発明に
よる育児用粉乳を製造するにあたり、核酸関連物質の構
成成分である塩基は、上記の使用量を1例として使用す
ることができるが、本発明においては、粉乳1gあたり、
0.1mg、好ましくは0.01〜4mgを使用すればよい。また、
上記範囲を越えて使用しても何ら差し支えはないし、予
防ないし保健を目的とする場合は、上記範囲よりも少量
使用してもよい。
【0082】[実施例3]ビタミンC40gまたはビタミン
Cとクエン酸の等量混合物40g、グラニュー糖100g、コー
ンスターチと乳糖の等量混合物60gに、ヌクレオチド、
ヌクレオシド、核酸 (RNA、DNA)またはその構成成分で
ある塩基を40g加えて十分に混合した。混合物を袋に詰
め、1袋1.5gのスティック状栄養健康食品を100袋製造し
た。
【0083】[実施例4]次の配合によりTCRγδ陽性
T細胞とTCRαβ陽性T細胞の比率を高める製剤を製造
した。(1)ヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DN
A)またはその構成成分である塩基50g、(2)ラクトース90
g、(3)コーンスターチ29g、(4)ステアリン酸マグネシウ
ム1g。先ず、(1)、(2)、(3) (但し17g) を混合し、(3)
(但し7g) から調製したペーストとともに顆粒化し
た。得られた顆粒に (3) (但し5g) と (4) を加えてよ
く混合し、この混合物を圧縮錠剤機により圧縮して、1
錠あたりヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DN
A)またはその構成成分である塩基を10mg含有する錠剤10
0個を製造した。投与量は、患者の症状、年齢によって
も異なるが、0.1〜1500mg/kg/dayで1日1〜4回投与す
る。本発明において用いるヌクレオチド、ヌクレオシ
ド、核酸 (RNA、DNA)、塩基は、本来食品由来のもので
あり、既述のように安全性にはほとんど問題はなく、し
たがって、上記容量を越えて、投与しても差し支えはな
い。また、健康の維持増進、保健栄養剤等としてこれを
利用する場合は、上記容量より少ない量を長期間にわた
って服用すればよい。また、既述のように本発明による
錠剤は、経口投与以外の方法でも投与することができる
が、静脈投与および筋肉投与の場合は0.01〜1200mg/kg/
dayである。
【0084】[実施例5]次の配合を用意した。(1)ヌ
クレオチド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DNA)またはそ
の構成成分である塩基 1g、(2)塩化ナトリウム 8g、(3)
クロロブタノール 4g、(4)炭酸水素ナトリウム 1g。全
成分を蒸留水1000mlに溶解し、これを500mlの点滴ビン2
本に分注し、TCRγδ陽性T細胞とTCRαβ陽性T細胞の
比率を高め、IgA抗体の産生を促進する製剤を製造し
た。
【0085】[実施例6]次の配合を用意した。(1)ヌ
クレオチド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DNA)またはそ
の構成成分である塩基 0.5g、(2)殺菌乳 1l 。(1)を(2)
に無菌的に混合し、ビン詰めした。本発明においては、
殺菌乳 1l あたり、(1)を 0.01〜10gを混合すればよ
い。
【0086】[実施例7]実施例1の配合割合のヌクレ
オチドを有効成分として用い、下記に示す組成にて皮膚
外用剤を調製した。処方例の配合中、「適量」とは、全
体で100%重量になる量を意味する。
【0087】 処方例1 クリーム(1) A (重量%) モノステアリン酸 ポリエチレングリコール(40.E.O) 2.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5.0 ステアリン酸 5.0 ベヘニルアルコール 1.0 流動パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 1 0.0 ビタミンE 0.1 ヌクレオチド 1.0 B グリセリン 5.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
してクリームを製造した。
【0088】 処方例2 クリーム(2) A (重量%) モノステアリン酸 ポリエチレングリコール(40.E.O) 2.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5.0 ステアリン酸 5.0 ベヘニルアルコール 1.0 流動パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 10.0 ビタミンE 0.2 ヌクレオチド 0.5 B グリセリン 5.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
してクリームを製造した。
【0089】 処方例3 乳液 A (重量%) モノステアリン酸 ポリオキシエチレンソルビタン(20.E.O) 1.0 モノステアリン酸 ポリオキシエチレンソルビタン(60.E.O) 0.5 親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0 ステアリン酸 0.5 ベヘニルアルコール 0.5 アボガド油 4.0 トリオクタン酸グリセリル 4.0 ヌクレオチド 5.0 B 1, 3 - ブチレングリコール 5.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
して乳液を製造した。
【0090】 処方例4 化粧水 A (重量%) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60.E.O) 8.0 エタノール 15.0 ヌクレオチド 0.1 エチルパラベン 0.1 クエン酸 0.1 クエン酸ナトリウム 0.3 1, 3 - ブチレングリコール 4.0 エデト酸二ナトリウム 0.01 精製水 適量 上記の各成分を混合、均一に撹拌、溶解し、化粧水を製
造した。
【0091】 処方例5 親水性軟膏 A (重量%) ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0 グリセリンモノステアレート 10.0 流動パラフィン 10.0 ワセリン 4.0 セタノール 5.0 ヌクレオチド 3.0 B プロピレングリコール 10.0 メチルパラベン 0.1 精製水 適量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
して親水性軟膏を製造した。本発明においては、実施例
1の配合割合のヌクレオチドだけでなく、ヌクレオチ
ド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DNA)またはその構成成
分である塩基いずれを用いてもよい。また、上記範囲を
越えて使用しても何ら差し支えはないし、上記範囲より
も少量使用してもよい。好ましくは、皮膚外用剤1gあた
り、ヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸 (RNA、DNA)ま
たはその構成成分である塩基を0.1〜100mg使用すればよ
い。
【0092】
【発明の効果】核酸組成物の経口摂取により、IELに
おけるαβ-IELとγδ-IELのサブセット構成比が
γδ-IELが高められる方向にシフトすることが明ら
かにされた。さらに、核酸組成物の経口摂取により、腸
管上皮におけるサイトカイン(IL-2、IL-7、IF
N-γ、TGF-βなど)の産生が亢進することが明らか
にされた。さらに、腸管における抗原特異的分泌型Ig
A抗体の産生が亢進することが明らかにされた。これら
の結果、有効量の核酸の経口摂取により、腸管免疫系に
抗原特異的な分泌型IgA抗体産生を促進して、有害な
病原体などに対する防御能を高め、一方、抗原特異的な
経口免疫寛容を効果的に誘導し、さらに、Th1/Th
2細胞のバランスの破綻を改善し、結果、腸管免疫系、
あるいは全身免疫系を賦活化することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3週齢の雌性BALB/cマウスに、ヌクレ
オチド非添加食餌[NT(−)]、あるいはヌクレオチド
添加食餌[NT(+)]を、2週間自由摂取させた後の、
NT(−)群におけるTCRαβ+IELとTCRγδ+
細胞との構成比率(%)、およびNT(+)群におけるT
CRγδ+T細胞とTCRγδ+T細胞との構成比率
(%)、をそれぞれ示す(平均値±SE;p<0.0
5)。
【図2】 同上の、NT(−)群におけるIELのTCR
αβ+T細胞とTCRγδ+IELとの比、およびNT
(+)群におけるTCRαβ+T細胞とTCRγδ+T細胞
との比、をそれぞれ示す(平均値±SE;*p<0.0
5)。
【図3】 同上のIELのCD4分子およびCD8分子
の発現パターンのうち、NT(−)群におけるTCRαβ
+CD8αα+T細胞とTCRγδ+CD8αα+IELの
構成比率(%)、およびNT(+)群におけるTCRαβ
+CD8αα +T細胞とTCRγδ+CD8αα+T細胞と
の構成比率(%)、をそれぞれ示す(平均値±SE;*
<0.05)
【図4】 3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウスに、
NT(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVA添加した
水とともに、4週間自由摂取させた後のNT(−)群にお
けるTCRαβ+T細胞とTCRγδ+T細胞との構成比
率(%)、およびNT(+)群におけるTCRαβ+T細
胞とTCRγδ+T細胞との構成比率(%)、をそれぞ
れ示す(平均値±SE;p<0.05)。
【図5】 同上のIELのCD4分子、およびCD8分
子の発現パターンのうち、NT(−)群におけるTCRα
β+CD8αα+T細胞とTCRγδ+CD8αα+T細胞
の構成比率(%)、およびNT(+)群におけるTCRα
β+CD8αα+T細胞とTCRγδ+CD8αα+T細胞
の構成比率(%)、をそれぞれ示す(平均値±SE;*
<0.05)
【図6】 3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウスに、
NT(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVAを添加し
た水とともに、4週間自由摂取させた後のNT(−)群に
おけるIELのインターフェロン-γ(IL-γ)産生、
あるいはNT(+)群におけるIL-γ産生をそれぞれ示
す(平均値±SE)。
【図7】 同上のNT(−)群におけるIELのインター
ロイキン2(IL-2)産生、あるいはNT(+)群にお
けるIL-2産生をそれぞれ示す。(平均値±SE;p<
0.05)。
【図8】 3週齢の雌性BALB/cマウスに、NT
(−)、あるいはNT(+)を2週間自由摂取させた後のN
T(−)群における小腸上皮細胞のインターロイキン7
(IL-7)産生、あるいはNT(+)群における小腸上
皮細胞のインターロイキン7(IL-7)産生をそれぞ
れ示す。(平均値±SE;p<0.01)。
【図9】 経口摂取されたヌクレオチドが、OVA-TCR Tg
マウス (n=10) の小腸上皮細胞のIL-7産生に与える
影響(**; p <0.01)を示す。(平均値±SD)
【図10】 経口摂取されたヌクレオチドがOVA-T
CR Tgマウス(n=4) のIELのTGF-β産生に与え
る影響(*; p <0.05)を示す。(平均値±SD)
【図11】 3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウス
に、NT(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVA添加
した水とともに、自由摂取させ、6、7、および8週齢
で、糞中のOVA特異的なIgA抗体量を測定した結果
を示す(平均値±SE;p<0.05)
【図12】 3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウス
に、NT(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVA添加
した水とともに4週間自由摂取させ後(7週齢)の腹腔
マクロファージのIL-12産生を示す(平均値±SE;
p<0.05)。
【図13】 3週齢の雌性BALB/cマウスに、NT
(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVA添加した水と
ともに4週間自由摂取させ後(7週齢)の腹腔マクロフ
ァージのIL-12産生を示す(平均値±SE;p<0.0
5)。
【図14】3週齢の雌性OVA-TCR Tgマウスに、
NT(−)、あるいはNT(+)を、2%のOVA添加した
水とともに4週間自由摂取させ後(7週齢)の脾細胞の
IL-12産生を示す(平均値±SE;p<0.05)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/708 A61K 31/708 31/7088 31/7088 A61P 1/04 A61P 1/04 1/14 1/14 3/06 3/06 9/12 9/12 35/00 35/00 37/04 37/04 (72)発明者 八村 敏志 東京都文京区本郷5−28−2−601 (72)発明者 矢島 高二 神奈川県小田原市成田540番地 明治乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 桑田 有 神奈川県小田原市成田540番地 明治乳業 株式会社栄養科学研究所内 (72)発明者 上野川 修一 埼玉県春日都市増田新田400−8 Fターム(参考) 4B001 AC99 EC05 4B018 LB07 LB08 LE01 LE03 LE05 MD44 ME02 ME04 ME08 ME11 4C086 AA01 AA02 EA16 EA17 EA18 MA01 MA04 NA14 ZA42 ZA68 ZA73 ZB09 ZB26 ZC33

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸組成物を有効成分として含む免疫賦
    活作用を有する飲食品。
  2. 【請求項2】 核酸組成物が、高分子核酸、ポリヌクレ
    オチド、ヌクレオチド、ヌクレオシド、核酸塩基からな
    る群から選ばれる核酸組成物である請求項1に記載の飲
    食品。
  3. 【請求項3】 核酸組成物が、ヌクレオチドおよびヌク
    レオシドの混合物である請求項1または2に記載の飲食
    品。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチドが、シチジル酸、グアニル
    酸、アデニル、ウリジル酸、およびイノシン酸の少なく
    とも1つ、または2つ以上を含む請求項3に記載の飲食
    品。
  5. 【請求項5】 ヌクレオシドが、シチジン、グアノシ
    ン、アデノシン5、ウリジン、およびイノシンの少なく
    とも1つ、または2つ以上を含む請求項3に記載の飲食
    品。
  6. 【請求項6】 免疫賦活作用が、腸管免疫系における腸
    管上皮細胞間Tリンパ球(IEL)のαβ-IELとγ
    δ-IELのサブセット構成比を、γδ-IELを高める
    方向にシフトする請求項1に記載の飲食品。
  7. 【請求項7】 免疫賦活作用が腸管上皮におけるIFN
    -γ、IL-2、IL-7、およびTGF-βの産生亢進で
    ある請求項1に記載の飲食品。
  8. 【請求項8】 免疫賦活作用がマクロファージおよび脾
    細胞におけるIL-12の産生亢進である請求項1に記
    載の飲食品。
  9. 【請求項9】 免疫賦活作用が細胞性免疫増強である請
    求項6〜8のいずれかに記載の飲食品。
  10. 【請求項10】 免疫賦活作用が整腸作用、抗腫瘍作
    用、抗変異作用、血圧低下作用、抗潰瘍作用、脂質代謝
    改善作用である請求項1または請求項6〜8のいずれか
    に記載の飲食品。
  11. 【請求項11】 食品、健康食品、機能性食品、栄養補
    助食品、特定保健用食品、経腸栄養食品、経腸栄養剤、
    医薬品部外品からなる群から選ばれる請求項1〜11の
    いずれかに記載の飲食品。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の飲食品を製造する
    ための核酸組成物の使用。
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