JP2001313427A - 熱電変換材料の製造方法 - Google Patents

熱電変換材料の製造方法

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JP2001313427A
JP2001313427A JP2001044817A JP2001044817A JP2001313427A JP 2001313427 A JP2001313427 A JP 2001313427A JP 2001044817 A JP2001044817 A JP 2001044817A JP 2001044817 A JP2001044817 A JP 2001044817A JP 2001313427 A JP2001313427 A JP 2001313427A
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thermoelectric conversion
conversion material
hot pressing
bismuth
manufacturing
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JP2001044817A
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Nobuyori Kano
伸自 狩野
Ryuma Fuda
龍馬 附田
Yuichi Abu
裕一 阿武
Isamu Yashima
勇 八島
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアの密度が低く、移動度が高く、性能
指数を大幅に向上させた熱電変換材料の製造方法を提供
する。 【解決手段】 ビスマス、テルル、セレン及びアンチモ
ンの少なくとも2種以上及び必要に応じてドーパントを
混合、溶融し、次いで得られた合金塊を粉砕後、ホット
プレスする熱電変換材料の製造方法であって、上記粉砕
及びホットプレスをCn 2n+1OH又はCn 2n+2CO
(nは1、2又は3)で示される溶媒の存在下で行うこ
とを特徴とする熱電変換材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペルチェ効果ある
いはゼーベック効果を利用した熱電変換素子の原料とな
る熱電変換材料の製造方法に関し、詳しくは粉砕、ホッ
トプレス時に特定の溶媒を存在させることにより、性能
指数を大幅に向上させた熱電変換材料の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ペルチ
ェ効果を利用した熱電変換素子は、熱電発電、温度セン
サー等の広範な用途に使用されている。
【0003】この熱電変換素子の原料となる熱電変換材
料の性能は、下記に示すように、ゼーベック係数α、熱
伝導率κ及び比抵抗ρ(又は電気伝導率σ)により導か
れる性能指数Zを用いて評価される。
【0004】Z=α2 /(ρ・κ)=α2 ・σ/κ、す
なわち、熱電変換材料の高性能化(性能指数を大きくす
る)のためには、ゼーベック係数が高く、かつ比抵抗及
び熱伝導率が共に小さいことが必要である。
【0005】Bi、Te、Se及びSb元素からなる群
より選択された少なくとも2種類以上の元素を含有する
合金に適当なドーパントを添加したP型あるいはN型熱
電変換素子を得るための熱電変換材料の製造方法の一例
として、下記の方法が採用されている。
【0006】すなわち、この方法は、Bi、Te、Se
あるいはSb粉末とドーパントを所定量秤量した粉末を
混合、溶融し、得られた合金塊を粉砕して合金粉末とし
た後、焼結させて得られた焼結体を熱電変換材料とする
ものである。
【0007】このような焼結方法として、ホットプレス
焼結、常圧焼結、真空焼結、ガス圧焼結、プラズマ焼
結、熱間静水圧プレス(HIP)等が採用されるが、へ
き開によるクラックが入りにくく、機械的強度に優れた
ホットプレスが有効である。
【0008】しかし、このようにホットプレス等により
得られた熱電変換材料の性能指数Zは所望範囲よりも低
く、高い性能指数Zを有する熱電変換材料の作製が望ま
れている。特にp型熱電変換素子の性能指数Zは3.0
×10-3-1を超えているのに対し、n型熱電変換素子
の性能指数Zは2.5×10-3-1程度あり、n型熱電
変換素子のさらなる性能指数の向上が望まれていた。
【0009】従って、本発明の目的は、キャリアの密度
が低く、移動度が高く、性能指数を大幅に向上させた熱
電変換材料の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、検討の結
果、混合、溶融して得られた合金塊を粉砕し、またホッ
トプレスする際に特定の溶媒を存在させることによっ
て、上記目的が達成し得ることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、ビスマス、テルル、セレン及びアンチモンの少なく
とも2種以上及び必要に応じてドーパントを混合、溶融
し、次いで得られた合金塊を粉砕後、ホットプレスする
熱電変換材料の製造方法であって、上記粉砕及びホット
プレスをCn 2n+1OH又はCn 2n+2CO(nは1、
2又は3)で示される溶媒の存在下で行うことを特徴と
する熱電変換材料の製造方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の製造方法を詳細に
説明する。本発明では、熱電変換材料の構成元素として
ビスマス、テルル、セレン及びアンチモンの少なくとも
2種以上が用いられる。
【0013】また目的とするn型熱電変換素子、p型熱
電変換素子を得るために、必要に応じてドーパントを用
いる。このようなドーパントとしては、BiF3 、Bi
Cl 3 、BiBr3 、BiI3 、TeCl4 、Te
2 、TeI4 、TeBr4 、SeCl4 、SeB
4 、SeI4 、SbF3 、SbCl3 、SbCl5
SbBr3 、Se及びTeを挙げることができる。
【0014】これら熱電変換材料の構成元素及びドーパ
ントを所定量秤量したものを配合する。この配合物を溶
融させ、溶融状態で混合した後、冷却して合金塊を得
る。
【0015】次に、得られた合金塊をCn 2n+1OH又
はCn 2n+2CO(nは1、2又は3)で示される溶媒
中で振動ミル等を用いて粉砕を行い、平均粒径0.5〜
50μmの合金粉末とする。
【0016】上記Cn 2n+1OH又はCn 2n+2CO
(nは1、2又は3)で示される溶媒とは、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、アセトアルデヒド、ア
セトン、メチルエチルケトンであり、好ましくはメタノ
ールである。このような溶媒を用いることによって、熱
電変換材料の性能指数Zが向上する。
【0017】このような溶媒は次の物性を有することが
好ましい。すなわち、誘電率(20℃)は21.4%以
上、双極子モーメントは1.68×10-16 c.s.u
以上、分子量は58.1以下、沸点は55〜79℃であ
る。
【0018】次に、粉砕された合金粉末を上記溶媒の存
在下でホットプレスする。ホットプレスは非酸化性ガス
雰囲気、例えばアルゴンガス雰囲気で400〜600
℃、0.1〜10時間行うことが望ましい。このように
溶媒の存在下でホットプレスを行うことによって、熱電
変換材料の性能指数Zが向上する。
【0019】このようにして焼結体からなる熱電変換材
料が得られる。このような熱電変換材料としては、具体
的にはテルル化ビスマス、セレン化ビスマス、テルル化
アンチモン、セレン化アンチモン、イオウ化ビスマス、
イオウ化アンチモン等であり、これらを単独又は組み合
わせて用いる。これらテルル化ビスマス、セレン化ビス
マス等の単独多結晶材料又は固溶体多結晶材料は、例え
ばペルチェ素子等の冷却、発熱、発電の熱電変換素子の
材料として用いられるものである。このような熱電変換
材料を用いることによって、良好な特性を有する熱電変
換素子、特にn型熱電変換素子が得られる。
【0020】そして、この熱電変換素子は、金属電極と
接合して熱電変換モジュールとされる。この熱電変換モ
ジュールは、そのペルチェ効果を利用して各種熱機関や
工場の廃熱からの電力変換回収、小型の発電機、構造が
簡易な冷暖房システム、冷蔵庫に有用であり、特にCP
Uの冷却モジュールとして有用である。
【0021】
【実施例】以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説
明する。
【0022】〔実施例1〜4及び比較例1〕セレン化ビ
スマス(Bi2 Se3 )とテルル化ビスマス(Bi2
3 )とを15:85(モル比)の合金比となるよう
に、テルル、ビスマス、アンチモンのフレークを秤量し
た。また、ドーパントとしてのヨウ化テルルを所定量を
秤量した。これら秤量した材料は黒鉛ルツボにて、アル
ゴンガス中、750℃、2時間溶融し、目的組成の合金
塊を得た。
【0023】この合金塊を表1に示す溶媒中で振動ミル
にて粉砕し、平均粒径8μmの合金粉末を得た。次い
で、表1に示す溶媒の存在下、アルゴンガスと水素ガス
(1%)の混合ガス雰囲気で300kg/cm2 の圧力
下、590℃、1時間ホットプレスを行った。
【0024】このようにして得られた熱電変換材料のゼ
ーベック係数、比抵抗、熱伝導率、出力因子、性能指
数、キャリア密度及び移動度を表1に示す。なお、移動
度はホール測定と抵抗率を組み合わせることによって求
めた。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示されるように、実施例1〜4の熱
電変換材料は、比較例1の熱電変換材料に比較して、キ
ャリア密度が低く、移動度が高い。特に、溶媒としてメ
タノールを用いた実施例1はその向上効果が顕著であ
る。なお、性能指数は0.01の相違で3℃程度の冷却
能力に差を有する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によって得られた熱電変換材料は、キャリア密度が低
く、移動度が高く、また良好な性能指数を有する。従っ
て、この熱電変換材料は、熱電変換素子としてそのペル
チェ効果を利用して種々の分野に適用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 35/16 H01L 35/16 (72)発明者 阿武 裕一 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 八島 勇 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスマス、テルル、セレン及びアンチモ
    ンの少なくとも2種以上及び必要に応じてドーパントを
    混合、溶融し、次いで得られた合金塊を粉砕後、ホット
    プレスする熱電変換材料の製造方法であって、 上記粉砕及びホットプレスをCn 2n+1OH又はCn
    2n+2CO(nは1、2又は3)で示される溶媒の存在下
    で行うことを特徴とする熱電変換材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ホットプレスが非酸化性ガス雰囲気
    で行われる請求項1に記載の熱電変換材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 n型熱電変換素子として用いられる請求
    項1又は2記載の方法により製造された熱電変換材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6840844B2 (en) 2002-02-14 2005-01-11 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. Process for preparing p-type thermoelectric material
CN105200520A (zh) * 2015-10-09 2015-12-30 广东工业大学 一种制备Bi2(SexTe1-x)3单晶纳米片的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6840844B2 (en) 2002-02-14 2005-01-11 Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. Process for preparing p-type thermoelectric material
CN105200520A (zh) * 2015-10-09 2015-12-30 广东工业大学 一种制备Bi2(SexTe1-x)3单晶纳米片的方法

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