JP2001312863A - 符号化方法及び符号器、復号器 - Google Patents

符号化方法及び符号器、復号器

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JP2001312863A
JP2001312863A JP2000134228A JP2000134228A JP2001312863A JP 2001312863 A JP2001312863 A JP 2001312863A JP 2000134228 A JP2000134228 A JP 2000134228A JP 2000134228 A JP2000134228 A JP 2000134228A JP 2001312863 A JP2001312863 A JP 2001312863A
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JP2000134228A
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Tatsuya Hirai
達哉 平井
Takuji Nishitani
卓史 西谷
Nobuaki Nakai
信明 中井
Hiroshi Ide
博史 井出
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気ディスク等の記憶装置に対し符号系列を書
き込む場合には、フォーマット効率の観点から、できる
だけ符号化率の高い符号を用いることが望ましい。 【解決手段】本発明は、符号化率が19/20のMTR符号の
構成法を記すものである。本符号では、符号系列におけ
る“1"の連続数を4回以下に制限される。ただし、4回
連続する“1"については、ほとんどの位置で“1011110
1"の形でしかそれが存在できないという制約を設ける。
前もしくは後に制約のないまま4回連続する“1"が配置
されるのは、一つの20ビット符号語において、4個所だ
けとする。尚、前記規則を満たすようにするためと“0"
の連続長を短くするために、符号語と符号語の接続部に
対しても変換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、EEPR(Extended
−Extended Partial Response)伝送路に適した符号化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報処理装置における記憶装置と
しては、磁気ディスク装置を用いることが多かった。磁
気ディスク装置の内部は図1のようになっており、アー
ム102をボイスコイルモータ105で動かし、ヘッド103で
媒体100への書き込み及び読み出しを行う。図2には磁
気ディスク装置の主な電子回路部が示してある。インタ
フェース制御(200)は磁気ディスク装置とホストとの
インタフェース制御を行い、磁気ディスク装置コントロ
ーラ(201)はR/W動作の制御や磁気ディスク装置内に
あるバッファメモリの制御等を行う。VCM制御回路(20
3)はボイスコイルモータ(105)の制御を、スピンドル
制御回路(204)はスピンドルモータ(101)の制御を、
信号処理回路(205)は媒体との間で実際に送受信され
る信号の処理を行う。マイクロプロセッサ(202)は磁
気ディスク装置全体のシステム制御のために用いられ
る。
【0003】磁気ディスク装置の場合、媒体から読み出
されるデータは、媒体とヘッドの特性から、ノイズの乗
ったアナログ波形のデータとなる。この再生波形は、媒
体上で近接するデータからの干渉を反映したものとな
る。記録密度が高くなるにつれてこのような符号間干渉
は増大するので、高い密度で記録されたデータを再生す
る場合は、前後のデータから受けた干渉を考慮した復号
を行わないと、データ誤りが増大する。
【0004】そこで、従来はクラス4といわれる型の部
分応答(PR)チャネルと最大尤度(ML)検出法を組み合
わせた機能を信号処理回路(205)にもたせ、データ誤
りを少なくする方法が採られていた。クラス4と呼ばれ
るPRチャネルは、以下数1で特徴づけられるような伝送
路である。
【0005】
【数1】
【0006】数1において、特にN=1の場合をPRチャ
ネルと呼ぶ場合が多い。PRチャネルは現在から見て2時
刻前までのビットと干渉をもたせるようなチャネルであ
るため、現在の出力は、過去2ビットのパターンと現在
の入力ビットによって決定される。
【0007】PRチャネルと最大尤度検出法の組み合わせ
及びその効果については、例えば “Viterbi Detection of Class IV Partial Response o
n a Magnetic RecordingChannel", R.W.Wood and D.A.Peterson,pp.454−461,IEEE trans.
Commun,.Com−34,5,May,1986 “Modulation and Coding for Information Storage",
P.Siegel and J.K,Wolf,pp.68−86,IEEE communication
s Magazine, Dec,1991 「ディジタルビデオ記録技術」江藤良純,三田誠一,土
井信数,日刊工業新聞社,pp.36−87 に記述がある。
【0008】これに対し、拡張型PR(Extended PRある
いはEPR)チャネル、拡張型PRチャネルを更に拡張した
チャネル(Extended−Extended PRあるいはEEPR)チャ
ネルと最大尤度検出法の組み合わせる方法も提案されて
いる。EPRML及びEEPRMLは、PRMLの場合より多くの過去
の情報を用いて復号を行うので、記録密度が高くなるに
従って、PRMLよりデータ誤りを低く抑えることができ
る。例えば「有色雑音の相関を考慮したPRML方式の誤り
率」,大沢寿,佐伯勲,岡本好弘電子情報学会論文志vo
l.J77−C−II,No.6,June,1994 “Viterbi Detector Including PRML and EPRML" T.Sugawara, M.Yamagishi,H.Mutoh,K.Shinoda,Y.Mizosh
ita IEEE trans.Magn.vol.29,No.6,Nov.1993 に、EPRチャネル及びPRチャネルにおける誤り発生率
の、記録密度に対する振る舞いの理論的記述がある。
【0009】EPRチャネル及びEEPRチャネルは、数1に
おいてN=2,N=3の場合にそれぞれ相当し、以下数
2及び数3で特徴づけられるようなチャネルである。
【0010】
【数2】
【0011】
【数3】
【0012】EPRチャネルやEEPRチャネルと組み合わせ
て用いられているブロック符号化方法としては、GCR符
号がある。GCR符号は、符号系列中の“0"の連続数を制
限することによって、信号列の位相決定を容易にするよ
うにしたものである。GCR符号の詳細は、特開昭63−118
21号公報に記載されている。
【0013】GCR符号とは別に、チャネルのユークリッ
ド距離特性に注目して構成した符号もいくつか発表され
ている。これらの符号についての説明を行う前に、チャ
ネルのユークリッド距離の考え方及び最尤復号について
説明する。以降では、特に断らない限り「距離」という
ことばは、EEPRチャネル出力でのユークリッド距離を指
すものとする。
【0014】数2から明らかなように、EPRチャネルは
現在から見て3時刻前までの信号値と干渉を持たせるよ
うなチャネルである。このため、現在の出力は過去3ビ
ットのパターンと現在の入力ビットによって決定され
る。EPRチャネルに対する入出力値をトレリス線図とし
て表した場合の状態数は8となる。同様に、EEPRチャネ
ルは現在から見て4時刻前までの信号値と干渉をもたせ
るようなチャネルであり、その状態数は16となる。EEPR
チャネルのトレリス線図を図3に示す。同図において、
「状態」は現在受信した信号値を含む過去4ビットのパ
ターンとして定義される。各「状態」の右側に括弧で記
した4ビットがこれを表している。このビットパターン
は、左から右へ向かうにつれて、過去から現在の信号値
を表す。各々の状態には、入力側と出力側にそれぞれ2
本ずつのブランチが存在する。このブランチは、それぞ
れの状態において、“0"が入力(出力)されるか“1"が
入力(出力)されるかに対応している。各ブランチに対
応する入出力値の関係は、偶数番号の入出力値が各状態
から発せられるブランチのうちの上側のブランチに対応
し、奇数番号の入出力値が各状態から発せられるブラン
チのうちの下側のブランチに対応している。例えば、現
在の状態がS0(300)であったときに、EEPRチャネルに
対して“0"が入力されると、チャネルからの出力はやは
り“0"となり(320)、次の時刻の状態はS1(301)にな
る。
【0015】EEPRチャネルの場合の最尤復号化は、以下
数4に記すACS(Add−Compare−Select;加算−比較−選
択)プロセスを行うことによって達成される。
【0016】
【数4】
【0017】上式において、各状態で計算されるのは、
各々のブランチに対するメトリックMである。メトリッ
クとは、実際のチャネル出力とトレリス線図上の各ブラ
ンチに対応した出力値との間のユークリッド距離(両者
の差の2乗)の各時点までの累積値である。数2におい
て、Mの右上及びzの右下につけられた添え字(nある
いはn+1)は時刻を、右下につけられた添え字は状態の
番号(0から15のいずれか)を、zはチャネルからの実
際の出力値を表している。また、“min"は、その右側に
括弧の中に書かれている“,"で区切られた複数の式の
うち、値が最小となるものを選択することを意味する。
数4では、最終的にメトリック値の大小関係だけが問題
になるので、全ての式において共通に現れる実際のチャ
ネル出力値の2乗にあたる項(z^2)は差し引くことが
できる。その結果、数4は右端にある16個の式に簡略化
される。
【0018】数4に従って、各時刻毎に、それぞれの状
態においてメトリックが最小となるブランチが最適なパ
スとして選択される。最終的には、時刻0からつながっ
た一本のパス以外は途中で切れる。このつながったパス
を生き残りパスという。生き残りパスに沿った出力値の
系列が、元のデータ系列に最も近い系列と判断される。
EPRチャネル出力における最小ユークリッド距離(ある
一つの状態を発し、ある有限時間の後に同時にある一つ
の状態に行き着くような2つのパスの間のユークリッド
距離の差のうち最小のもので、最小自由距離ともいう)
は4である。これは1ビットだけ異なる2つの系列がEP
Rチャネルに入力された場合に得られる。これに対し、E
EPRチャネルのユークリッド距離は小さい方から、6,
8,10…となる。EEPRチャネル出力において距離が6及
び8となるのは、1ビットだけ異なる2つの系列が入力
された場合ではなく、2つの入力系列の間の距離が、以
下数5,数6,数7,数8のようになる場合である。
【0019】距離6:
【0020】
【数5】
【0021】距離8:
【0022】
【数6】
【0023】
【数7】
【0024】
【数8】
【0025】EEPRチャネルへの入力において1ビットだ
け異なる2つの系列の距離は10となる。このような誤り
に相当する系列の組が絶対に発生しないようにすること
は、物理的に不可能である。これに対し、上記のような
距離が6あるいは8離れた系列の組については、チャネ
ルへの入力系列に適切な制約を設けることにより、それ
らが発生しないようにすることができる。現在までに、
このような効果をもつ符号化方法がいくつか提案されて
いる。その一例として、MTR(Maximum Transition Ru
n)符号がある。MTR符号とは、符号系列において連続す
る“1"の数が、2以下に制限されるような符号化方法で
ある。この制約は、符号系列を数9に示すようなプリコ
ーダへ通した場合、出力系列において“1010"及び“010
1"という部分系列の発生を抑える。これにより、上記の
ような距離6及び距離8となる誤りは発生しなくなる。
【0026】
【数9】
【0027】MTR符号とEEPRチャネルを組み合わせて用
いた場合、EEPRチャネルのトレリス線図においては、
“1010"及び“0101"部分系列に対応する状態は存在しな
い。従って、このときのトレリス線図は図4に示すよう
なものとなる。図4が図3と異なる点は、部分系列“01
01"と“1010"に対応した状態のS6(305)とS11(310)
が存在しないために、この2つの状態から発せられるブ
ランチ470,471,480,481と、この2つの状態へ向かうブ
ランチ465,481,470,486が存在しないことである。図4
ではこれらは破線にして示してある。従って、この場合
の最尤復号化は、以下数10に記すような14状態に対する
ACSプロセスを実行することによって行われる。
【0028】
【数10】
【0029】また、図3では320から351はEEPRチャネル
に対する入力と出力を表していたが、図4における420
から451は数5に記したプリコーダの影響を考慮し、プ
リコーダへの入力とEEPRチャネルからの出力を記してあ
る。
【0030】上記のような制約をもつMTR符号は、キャ
パシティ(最大符号化率の理論値)が0.8791…となるこ
とが知られている。一例として、符号化率が6/7である
もの(6ビットの入力系列を7ビットの符号語へ変換す
る方法)が発表されている。 “Design of Rate 6/7 Maximum Transition Run Code"
Barret Brickner and Jaekyun Moon, pp.2749−2751,IEEE Trans. Magn.,vol.33,No.5,Sept.1
997 EEPRチャネルに対しては、より高い符号化率のMTR符号
も提案されている。符号化率8/9のものは、 “An 8/9 Rate Time−Varying Trellis Code for High
Density Magnetic Recording"William G.Bliss, pp.2746−2748,IEEE Trans.Magn.,vol.33,No.5,Sept.19
97 “Distance Enhancing Codes for Digital Recording"P
aul H.Siegel Digests of the Magnetic Recording Conference(TMR
C),1997 にその記述がある。このMTR符号は、6/7MTR符号とは制
約が一部異なる。6/7MTR符号系列では、1が3回連続
すること(以下ではTビットと略す)は許されなかった
のに対し、9/10MTR符号による符号系列では、1時刻お
きにTビットが存在することを許すものである。このた
め、トレリス線図の形状は時間的に変化する。具体的に
は、14状態(“0101"と“1010"が無い場合)と16状態を
交互に繰り返してゆくような形態となる。
【0031】また、これとは別に符号化率が9/10,10/
11のMTR符号も提案されている。符号化率が9/10のもの
に関しては、 “Time−varying MTR Codes for High Density Magneti
c Recording"Kelly K.Fitzpatrick,Cory S.Modlin, Digests of GLOBECOM'97 pp.1250−1253 に、10/11のものに関しては、特開平11−355149号公報
に記述がある。これらの符号化方式は、符号語系列の全
体において、前後に何の制約もなくTビットを配置でき
るビット位置と、“10111"もしくは“11101"の形でしか
Tビットを配置できないビット位置を特定し、符号語系
列が全体としてこれを満たすようにするような符号化方
法である。
【0032】以上に記した符号は、どれもEEPRチャネル
において距離が6,8となる系列の組が存在しないような
ものである。これに対し、距離6の系列の組の一部だけ
存在することを許したような、符号化率が16/17の符号
化方式が、特開平11−243345号公報に記されている。こ
の符号化は、Tビットが任意の位置で存在することを許
すような符号化方法である。この符号は、以前に記した
6/7,8/9,9/10,10/11の各MTR符号に比べると距離特
性は劣化するが、符号化率を高くできるという利点をも
つ。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】EEPRチャネルの最小ユ
ークリッド距離は6である。このチャネルに対し、“1"
の連続数を2回以下に制限する、あるいは“1"の連続数
を3回以下に制限し、3回連続する“1"は1ビットおき
にだけ配置する、あるいは“1"の連続数を3回以下に制
限し、“1"が3回連続する場合は、前後に何の制約もな
くそれを配置できるビット位置と、“10111"もしくは
“11101"の形でしかそれを配置できないビット位置を特
定する、等の制約を設けた符号系列を1/(1−D)プリコ
ードして、それを前記EEPRチャネルに入力すると、その
出力では、ユークリッド距離が6,8の系列の組は存在し
なくなる。しかし、このような制約をもつ符号は、符号
化率が10/11のものまでしか見出されていない。また、
“1"の連続数を3回以下に制限した符号系列を、1/(1
−D)プリコードして前記EEPRチャネルに入力した場
合、ユークリッド距離が6の系列の組の一部は発生して
しまうが、符号化率は16/17まで高めることができる。
しかし、磁気ディスク等の記憶装置に対し符号系列を書
き込む場合には、フォーマット効率の観点から、できる
だけ符号化率の高い符号を用いることが望ましい。本目
的を達成するために、本明細書に記載する符号化を提案
する。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は、符号化率が19
/20のMTR符号の構成法を記すものである。本符号で
は、符号系列における“1"の連続数を4回以下に制限さ
れる。ただし、4回連続する“1"については、ほとんど
の位置で“10111101"の形でしかそれが存在できないと
いう制約を設ける。前もしくは後に制約のないまま4回
連続する“1"が配置されるのは、一つの20ビット符号語
において、4個所だけとする。尚、前記規則を満たすよ
うにするためと“0"の連続長を短くするために、符号語
と符号語の接続部に対しても変換を行う。
【0035】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明は、EEPRチャ
ネルにおいて、ユークリッド距離が6及び8である入力
系列の組の一部が存在しない、符号化率が19/20の符号
の構成法に関するものである。
【0036】従来例でも述べたように、EEPRチャネル出
力における2つの系列の最小ユークリッド距離は6であ
る。これは、2つの系列の差が、数5に記したようなパ
ターンになるような系列から得られる。同様に、系列の
差が数6,数7,数8のいずれかになるような2つの系
列のユークリッド距離は8となる。尚、従来例にも述べ
たように、2つのEEPRチャネル出力系列のユークリッド
距離の種類は、小さい方から6,8,10,…である。
【0037】初めに、距離が6離れた系列の組につい
て、表1を用いて詳細に説明する。表1は、前後2ビッ
トを含んだユークリッド距離が6となる2つの系列を記
している。
【0038】
【表1】
【0039】上記表1において、距離が6離れた系列の
組は、(1−0a,1−0b),(1−1a,1−1b),(1−2a,1−2b),(1
−3a,1−3b),(1−4a,1−4b),(1−5a,1−5b),(1−6a,1−
6b),(1−7a,1−7b),(1−8a,1−8b),(1−9a,1−9b)の、
プライムのついていない10組である。1−0a',1−0b'等
の'(プライム)のついた系列は、前記1−0a,1−0b等の
プライムのない系列に、1−D操作を行い絶対値化した
ものである。プライム無しの系列をy,プライム付きの
系列をxとすると、xとyとの関係は数11のようにな
る。尚、数11において、mod2はmodulo2を、absは絶対
値を表す。
【0040】
【数11】
【0041】MTR符号は1/(1−D)mod2プリコーダと一
体で用いられるものであり、ゆえにこのプライム無しの
系列がMTR符号系列にも相当する。以降では、特に断ら
ない限り、プリコーダは1/(1−D)mod2演算器を指す
ものとする。上記表1からわかる通り、プライム無しの
系列での“0"から“1"へのビット値の連続反転数は、プ
ライム付きの系列での“1"の連続数と同数となる。
【0042】次に、本符号の位相的な特性について説明
する。本符号は、“1"の最大連続長を4回に制限すると
いう特徴をもつ。以下では、“1"が4回連続するビット
部分列のことをQビット、3回連続するビット部分列T
ビットと呼ぶことにする。
【0043】表1から明らかように、“1"の連続数を4
以下とするという制約の下では、“1"の連続数が3回の
ビット部分列の組である(1−2a,1−2b),(1−7a,1−7b)
を除去することは不可能である。そこで、表1中の残り
の8種の系列の組、すなわち、(1−0a,1−0b),(1−1a,1
−1b),(1−3a,1−3b),(1−4a,1−4b),(1−5a,1−5b),(1
−6a,1−6b),(1−8a,1−8b),(1−9a,1−9b)に注目す
る。これらの組のうち、系列の少なくとも一方において
Qビットが“111100"もしくは“001111"の形で含まれる
ものが4個ある。(1−1a,1−1b),(1−4a,1−4b),(1−5
a,1−5b),(1−8a,1−8b)がそれにあたる。そこで、Qビ
ットが存在する場合は、必ず“10111101"の形でしか許
さないことにすれば、これらの系列の組が存在しなくな
る。この制約を与えた結果、残る距離6の組は(1−0a,1
−0b),(1−2a,1−2b),(1−3a,1−3b),(1−6a,1−6b),(1
−7a,1−7b),(1−9a,1−9b)の6種のみとなる。
【0044】距離が8である系列の組については、表
2,表3に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】表2中の(2−*a,2−*b)の組は、数6に示
した誤りベクトルを生成する系列の組において、前後に
2ビットずつを加えた、最も長さが短い(m=2の場
合)ものを示している。*は、0から15のうちのいずれ
かの値をとる。この表から明らかように、“1"の最大連
続長を4とすること、及びQビットを“10111101"形で
しか許さないこと、の2つの制約により、数6に示した
ような誤りベクトルを生成しうる系列の全ての組は存在
しなくなる。尚、数6及び数7においてmが3以上とな
る場合は、プライム無しの系列における連続反転数が5
回を超えるため、そのような誤りベクトルを生成する系
列の組は全て存在しない。表3は、数8に示した誤りベ
クトルを生成する組において、上記制約だけでは除去で
きない系列の組を示している。同表中の*は、“0",“1"
のどちらの場合も、本符号化では除くことができないこ
とを示す。この表から、数8に示した誤りベクトルを生
成しうる系列の組のうち、およそ10%((16+8+1+1
+8+16+8+8+16+4+4+16+8+8)/210
だけが、本符号化において存在する距離8の系列の組と
なる。数8に示した誤りベクトルは、数6や数7に記し
たm=2の場合の誤りベクトルに比べ拘束長が長いの
で、存在確率そのものが小さい。従って、本符号化にお
いて除去できない距離8の系列の組の数の全体に占める
割合は、実際には10%より小さな値となる。
【0048】以上に説明したように、“10111101"の形
でQビットを配置することを許しても、距離6の系列の
組については60%、距離8の系列の組については最大で
も10%のものしか存在しないことになる。以下では、上
記位相的構造をほぼ保つ符号化率19/20の符号の実際の
構成方法について説明する。
【0049】本実施例に述べる19/20MTR符号は、“0",
“10",“110",“111011"のいずれかで始まり、“0",“0
1",“011",“110111"のいずれかで終わる20ビットの符
号語から構成される。前記の通り、Qビットは、“1011
1101"の形でのみ配置される。そのビット位置を、図5
に示す。
【0050】図5には、3つの20ビット符号語が連続し
ている様子を示す。尚、以降の全ての図では、一つの20
ビット符号語の最上位ビット(550)を#0ビット、2番
目のビット(551)を#1ビット、以下同様に最下位ビッ
ト(569)まで同様の名前で呼ぶことにする。最下位ビ
ットは#19ビット(569)である。本符号において“1011
1101"形でQビットを配置するビット位置は、#2(506),#
3(507),#5(508),#6(509),#7(510),#8(511),#9(512),#10
(513),#11(514),#13(515),#14(516)とする。ただし、#2
ビットで“10111101"を配置するといった時は、“10111
101"中のQビットの先頭が#2ビットであるという意味で
ある。いいかえると、“10111101"は、#0ビットから#7
ビットにまたがっているということである。Qビットの
先頭ビットが#1ビットである場合(505)には、#0ビッ
トから#6ビットにわたって、“10111101"形でのみQビ
ットの配置を許すことにする。同様に、Qビットの先頭
ビットが#15ビットである場合(517)には、#13ビット
から#19ビットにわたって、“1011110"形でのみQビッ
トの配置を許すことにする。本符号では、符号語の先頭
もしくは終端にQビットがある符号語は採用していない
ので、連続する二つの符号語にまたがる“10111101"列
(500,504,518,521)は、直接的には発生しない。そこ
で、連続する符号語間で生じた本符号にとって不都合な
いくつかのビット列や、“0”が長時間連続するような
ビット列の変換先として、これらを用いることにする。
図5において明らかように、#4ビット及び#12ビットに
はQビットを配置しない。これは、この位置にQビット
を配置することを許さなくても、2^(20−1)=524288個
の符号語を得ることができるからである。先に述べた通
り、Qビットは符号の距離特性を劣化させるので、でき
るだけ少ないことが望ましい。尚、本符号化方法におい
てはQビットを許さない位置を#4ビット及び#12ビット
としたが、この2つのビット位置は、524288個の符号語
が得られる限り、他の位置にとってもよい。
【0051】前記条件に従って符号語の選択を行った場
合、連続する二つの符号語の接続部において、“1"が5
回以上連続する場合が発生する。このような場合は、表
4に記すような変換を行う。これにより、“1"の連続長
は、必ず4以下に制限することができる。
【0052】
【表4】
【0053】以上に記した制約を満たす20ビット符号語
は、全部で525095個存在する。この中から、524288個の
符号語を選択し、0から524287までの全ての19ビットの
入力のいずれかに対応させることにより、19/20MTR符
号化が達成できる。符号語の選択方法は任意であるが、
以下にその一例を示す。
【0054】EEPRチャネルにおいては、カタストロフ系
列と呼ばれる系列の組が存在する。これは、ある一つの
チャネル出力の系列に対応する元の符号系列が、複数存
在するような場合のことである。EEPRチャネルでは、そ
の出力系列が0→−2→0→+2→0→−2…を繰り返
していく場合、それに対応する符号系列には1→1→0
→0→1→1…と0→0→1→1→0→0…の2種類が
存在する。ビタビアルゴリズムのような最尤復号アルゴ
リズムに従ってデータを復号する場合、このような系列
が無限に続くと、復号値で確定できないか、全ての復号
結果が誤ってしまうという可能性がある。そこで、この
ような系列を発生しうる4つの符号を、前記525095個の
符号を除いておく必要がある。4つの符号については、
表5に記す。
【0055】
【表5】
【0056】次に、符号語系列における“0"の連続長を
短くするために以下に記す方法を用いる。符号語の接続
部において“0"が多数連続する場合に対しては、表6に
記すような変換を行う。
【0057】
【表6】
【0058】表6に記した変換規則の下では、符号語の
接続部において生じる最も長い“0"の連続は、前の符号
語の終端部もしくは後側符号語の先頭部に、6ビット
“0"が連続した場合である。この場合、反対側の符号語
の先頭部に続く“0"の連続数によって、接続部における
最長の“0"の連続数が決まる。ここでは、符号語の先頭
部及び終端部における“0"の連続長が11以上のものは全
て除去する。この中には、全ビットが0である符号語も
当然含まれる。この制約により、連続する二つの符号語
の接続部において生じる最長の“0"の連続数は16にな
る。更に、#0ビット及び#19ビットを含まない位置での
“0"の連続についても制約を与える。このようなビット
位置での“0"の最大連続長は16とし、17ビット以上“0"
が連続するような符号語は全て除去する。
【0059】以上の制約を満たす符号語は、全部で5243
15個存在する。これらの符号語は、20ビットの符号語を
8+4+8ビットに分解した見地からは、表7及び表8
を用いて表現される。
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】表7は、20ビット符号語の後半8ビットの
部分符号語群を示している。前半の8ビット部について
は、表7に示した部分符号語のMSBからLSBまでをすべて
入れかえた部分符号によって表現される。同表におい
て、No.は部分符号語に対してつけた番号を、Bin.は部
分符号語の二進数表現を、Dec.は十進表現したものを示
している。この表に示したように、前記制約を満たす8
ビット部分符号語は、全部で201個存在する。
【0063】表8は、表7に示した8ビット部分符号語
と、中央の4ビット部分符号語を組み合わせて20ビット
符号語を構成した場合の、各内訳を示したものである。
【0064】同表中最左列(8000)は、同列の右隣にあ
る中央部4ビット(8001)のビット列に対して配置する
ことが許されないビット列を、#7ビットから#0へ向かっ
て表したものである。例えば、中央4ビットが“0000"
であった場合、前側8ビットとして“00000000"や“**0
11110"(*は任意)のビット列を配置することは許され
ていない。表中の(8020,8021,8022,8023)は全てが
“0"のビット列“00000000"を表している。左から三番
目の列(8002)は、最左列(8000)と同様の意味であ
る。ただし、配置が許されないビット列の番号は、#12
から#19へ向かうものである。表中の四角で囲った4つ
(8030,8031,8032,8033,8034,8035)については、配置
が許されないものではなく、許される部分列を示してい
る。ただし、8031については#7ビットが“1"の場合の
み、8032については#12ビットが“1"の場合のみ許され
る。
【0065】列8003と列8004は、それぞれ列8000と列80
02で禁止された以外の8ビット部分符号語の、表7にお
けるNo.の始値と終値を表している。中央部4ビット
が、“0111"及び“1000"の場合は若干の注意が必要であ
る。前述の通り、中央部4ビットが“0111"だった場合
に、#12,#13,#14ビットが“101"であった場合は、#7ビ
ットは“1"である必要がある。このことは、表8中のセ
ル8012,8013に示してある。中央部が同じように“0111"
だった場合に、#12ビットが“0"であった場合は、#2〜#
7ビットは“011110"でなければよい。このことは、セル
8040と8041に示してある。全く同様に、中央部4ビット
が“1110"であった場合の部分符号語のNoについては、
セル8044,8045,8046,8047に示してある。
【0066】列8005と列8006は、それぞれ列8003と列80
04において指定された8ビット部分符号語数の数を表し
ている。列8007は、列8005と列8007を掛け合わせた数を
示している。これは、列8000,8001,8002に記した制約を
満たす20ビット符号語の総数に相当する。列8008は、列
8007で得られた符号語数から除かれる符号語の数を示し
ている。除かれる条件は、以前に述べた“0"の連続長制
限及びカタストロフ系列生成符号語であるかどうかであ
る。空白の場合、除かれる符号語はないことを意味す
る。列8009は、列8007から列8008に記した符号語を引い
た残りである。これらの符号語の総和は、先に述べたと
おり524315個である。2^19=524288に対して、余剰な符
号語数は27個である。除く符号語は以下表9に示すが、
これに限るものではない。
【0067】
【表9】
【0068】以上述べた方法により決定された524288個
の20ビット符号語を、524288個の19ビットのいずれかに
対応させることにより、19/20MTR符号は構成できる。1
9/20MTR符号の符号器を実際に回路化する場合は、0か
ら524287までの入力を、表7から表9によって構成され
る符号語に、小さいものから順に割り当てるような論理
を組めばよい。図6に、そのような符号器の一例を示
す。ただし、符号器はここに記すようなものである必要
はない。図6の各ブロックの説明は、表4,表5,表
7,表10,表11を用いて行う。表11は、“0"の連続長が
長い符号やカタストロフ系列となる符号に割り当てられ
た入力に対する、例外処理を表している。
【0069】
【表10】
【0070】
【表11】
【0071】19ビットの入力x(600)は、まず19/20
変換部690に入力される。初めに、入力値判定器601が、
xが表10中の1000列に記してある条件のいずれかに当て
はまるかを判定する。その判定結果から、グローバルオ
フセット値e_o.g(610)の値を決定し、加算器620にお
いて、入力に対し加算する。加算器620の出力x'(601)
は、演算器611入力される。同演算器では、表10中の列1
003,列1005、及び表11中の列1103,列1104に従って、除
算,剰余計算,加算,減算のいずれかを行う。同表にお
ける“/"は除算結果を、“%"は剰余を求めるための演
算を表している。e_cntl(631)は、演算器611において
行うべき演算を制御するための信号線である。この演算
結果を、以下ではポインタ値と呼ぶ。得られたポインタ
値は、e_ptrl(640),e_ptr_r(641)として出力され
る。加算器621,622では、e_ptrl(640),e_ptr_r(64
1)に対して、それぞれローカルオフセット値e_o.l(63
2,表10中の列1004),e_o.r(633,表10中の列1006)
がそれぞれ加算される。最終的なポインタ値e_ptr'l(6
42)とe_ptr'.r(643)は、表7に記した8ビット部分
符号語のNo.となる。8/8エンゴータ(612,613)で
は、e_ptr'l(642)とe_ptr'.r(643)の値を、表7中
の8ビット部分符号語へ変換する。変換された部分符号
語は、20ビット符号語のうちの#0から#7ビットと、#12
から#19ビットである。以上の演算と並行して、符号語
の中央部4ビット(#8ビットから#11ビット)を、入力値
判定器610において決定しておく。求められた中央部4
ビットは、e_cntr(634)として出力され、マルチプレ
クサ625において、前述の16ビットとまとめられる。以
上により、一つの19ビット入力から一つの20ビット符号
語が得られる。
【0072】得られた符号語は、接続部変換部691へ送
られる。同変換部において、送信路603には符号語の#7
から#11ビットを、送信路604には符号語の先頭部である
#0から#6ビットを、送信路605には終端部である#12から
#19ビットが得られる。ブロック623,624は共に遅延器で
ある。接続部変換器614では、一時刻前の符号語の終端
部と、新しく入力されてきた符号語の先頭部を用いて、
連続する符号語の接続部の変換を行う。変換規則は、表
4及び表5に従う。先頭部が変換された新しい符号語
は、#7から#11ビットとマルチプレクサ626においてまと
められ、遅延器624において一時刻待たされる。次時刻
において、符号語の残りの部分が決定され送信路651に
出力されると、それらはマルチプレクサ627においてま
とめられ、送信路606に出力される。
【0073】次に、図7に復号器の一例を示す。符号器
同様、復号器もここに記すようなものである必要はな
い。図7の各ブロックの説明は、表4,表5,表7,表
12,表13,表14を用いて行う。表13は、表12に記した例
外処理の逆演算を行うための一覧を記したものである。
表14は、表12に記した条件0から条件6の詳細を記した
ものである。表12における“&"は論理積を、“|"は論
理和を表している。
【0074】
【表12】
【0075】
【表13】
【0076】
【表14】
【0077】20ビットの符号語は、まず接続部逆変換部
790へ送られる。同変換部において、送信路701には符号
語の#7から#11ビットを、送信路702には符号語の先頭部
である#0から#6ビットを、送信路703には終端部である#
12から#19ビットが送られる。ブロック710,711は共に遅
延器である。接続部逆変換器720では、一時刻前の符号
語の終端部と、新しく入力されてきた符号語の先頭部を
用いて、連続する符号語の接続部の逆変換を行う。これ
は、表4及び表5に記した変換を逆に行うものである。
先頭部を逆変換した新しい符号語は、#7から#11ビット
とマルチプレクサ712においてまとめられ、遅延器711に
おいて一時刻待たされる。次時刻において、残りの終端
部が逆変換により決定され送信路651に出力されると、
それらはマルチプレクサ713においてまとめられ、送信
路706に出力される。
【0078】接続部の逆変換が終わった符号語列は、20
/19逆変換部791に入力される。まず、入力値判定器721
が、Y'が表13中の1300列に記してある条件のいずれか
に当てはまるかを判定する。その間に、符号語の先頭部
y0,…,y7(740)と終端部y12,…,y19(741)は8/8デコ
ーダ(722,723)に入力され、表7に記したポインタ値
が求められる。得られた二つのポインタ値に対し、それ
ぞれローカルオフセット値d_o.l(742,表12中の列120
1)及びd_o.r(743,表12中の列1202)が、加算器730及
び731において加えられる。演算器724では、ローカルオ
フセット値が加えられた二つのポインタ値を用いて、表
12中の列1203に記した演算を行う。d_cntl(744)は、
演算器724において行うべき演算を、制御するための信
号線である。演算器724の出力に対しては、グローバル
オフセット値745が加算器732において加えられ、y'に
対する19ビット値が求められる。
【0079】本実施例において説明した符号化率19/20
のMTR符号は、EEPRチャネルを有するシステムに対して
有効なものである。以下では、磁気ディスク装置を例に
とり説明するが、本符号はその他の媒体を有するシステ
ムに対しても適用可能である。
【0080】磁気ディスク装置とは、主に図1及び図2
に示すような構成要素からなるものである。各々の構成
要素については、従来例で既に説明した通りである。通
常の磁気ディスク装置の場合、前記MTR符号器,同復号
器,EEPRチャネル部,及び最尤復号器は信号処理回路
(205)内に設けられている。
【0081】以下では、19/20MTR符号器,同復号器,E
EPRチャネル及び最尤復号器を有する信号処理回路のブ
ロック図例(図8)を示し、その動作について説明す
る。
【0082】まず、書き込み時の動作について説明す
る。ホストCPUもしくはホストコンピュータ内のDMAコン
トローラから記憶装置に対して書き込み要求が生じた場
合、該データ及び書き込み命令はホストコンピュータ内
のシステムバス800を流れる。該バスを流れたデータ及
び書き込み命令は、記憶装置内にあって該バス800との
間のインタフェース制御を行うインタフェース801によ
ってラッチされた後、磁気ディスク装置コントローラ80
2へ送られる。インタフェース801から送られた書き込み
命令とデータを記憶装置コントローラ802が受信する
と、同コントローラ802は該データに対してはエラーチ
ェック及び訂正用の冗長ビット(ECC)の付加を行い、
ライトゲート830をアサートする。このアサートによっ
て10/11MTR符号器803,R/Wコントーラ810がライトモ
ードに入る。磁気ディスク媒体820への実際のR/Wは、R
/Wコントローラ820が行う。
【0083】次に読み出し時の動作について説明する。
ホスト内CPUからの読み出し要求は、システムバス800の
一部を流れ、それがインタフェース801によってラッチ
された後、磁気ディスク装置コントローラ802へ送られ
る。磁気ディスク装置コントローラ802は読み出し要求
を受信すると、リードゲート831をアサートする。この
アサートによって19/20MTR符号復号器833,最尤復号器
832,R/Wコントローラ810を含むEEPRチャネル部全体が
リードモードに入る。
【0084】リードモードに入ると、まずR/Wコントロ
ーラ810が必要なデータを媒体から読み出し、それをPR
等化器830へ送る。PR等化器830では、受信した信号系列
をPR信号系列へ等化する。等化された信号系列は(1+D)
^2チャネルへ送られ、ここを通過した信号系列はEEPRチ
ャネルの出力系列となる。EEPRチャネル出力系列は、最
尤復号器832へ送られ、最尤復号化される。最尤復号化
されたデータ系列は19/20MTR符号復号器833へ送られ、
ここで信号処理回路部850への入力データ系列へ復号さ
れる。その後、復号されたデータ系列は磁気ディスク装
置コントローラ802へ送られ、同コントローラ内のECC制
御部で発生した誤りの検出及び訂正が行われた後、ホス
トCPUへ送られる。
【0085】
【発明の効果】本実施例に述べた符号化方法は、符号系
列における“1"の連続数を4回以下に制限するものであ
る。更に、符号系列中において存在する4回連続する
“1"については、ほとんどの位置で“10111101"の形で
しかそれが存在できないという制約が与えられる。4回
連続する“1"に対し、その前後に前述のような制約のな
いまま配置するのは、一つの20ビット符号語において4
個所だけである。このような制約を満たす符号として、
符号化率19/20の符号を構成することができる。これ
は、従来用いられていた符号に比べ、性能的な劣化が少
なく、しかも冗長度が小さいという特徴をもつ。本符号
を、様々な記憶媒体や通信手段において用いた場合、フ
ォーマット効率や通信効率を高くすることができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気ディスク記憶装置の内部の一例を示
す図である。
【図2】従来の磁気ディスク記憶装置の電子回路部の一
例を示す図である。
【図3】EEPRチャネルのトレリス線図である。
【図4】従来のMTR符号を用いた場合のEEPRチャネルの
トレリス線図である。
【図5】3つの20ビット符号語が連続している様子を示
す図である。
【図6】信号処理回路ブロックの例を示す図である。
【図7】本発明を達成するMTR符号器のブロック図であ
る。
【図8】本発明を達成するMTR復号器のブロック図であ
る。
【符号の説明】
101…磁気ディスク円盤、102…スピンドルモータ、103
…アーム、104…ヘッド、105…ボイスコイルモータ、10
6…R/Wアンプ、201…インタフェース制御、202…ハー
ドディスクコントローラ、203…マイコン、204…VCM制
御回路、205…スピンドル制御、206…信号処理回路、30
0…状態S0、301…状態S1、302…状態S2、303…状態S3、
304…状態S4、305…状態S5、306…状態S6、307…状態S
7、308…状態S8、309…状態S9、310…状態S10、311…状
態S11、312…状態S12、313…状態S13、314…状態S14、3
15…状態S15、320〜351…S0〜S15の各ブランチに対応す
るEEPRチャネルへの入力値とEEPRチャネルからの出力
値、360〜391…S0〜S15の各状態から発せられるブラン
チ、400…状態S0、401…状態S1、402…状態S2、403…状
態S3、404…状態S4、405…状態S5(ただし存在しな
い)、406…状態S6、407…状態S7、408…状態S8、409…
状態S9、410…状態S10(ただし存在しない)、411…状
態S11、412…状態S12、413…状態S13、414…状態S14、4
15…状態S15、420〜451…S0〜S15の各ブランチに対応す
るMTR符号器からの出力値とEEPRチャネルからの出力
値、460〜491…S0〜S15の各状態から発せられるブラン
チ、500〜522…20ビットのMTR符号語において、4回連
続する“1"を含む部分列に対してふられたビット番号、
530…一時刻前の符号語、531…現時刻の符号語、532…
一時刻後の符号語、550…現時刻の符号のMSB、551…現
時刻の符号のMSBの1ビット後ろのビット、552…現時刻
の符号のLSB、600…19ビット入力値及び入力線、601…
加算器出力、602…19/20変換器出力及び出力線、603…
602出力のうち#7から#11ビット(現時刻)、604…602出
力のうち#7から#11ビット(現時刻)、605…602出力の
うち#12から#19ビット(現時刻)、606…最終的な19/2
0MTR符号出力及び出力線、610…入力値判定器、611…除
算,剰余,加算,減算のいずれかを行う演算器、612,61
3…表7に基づく8/8エンゴータ、614…接続部変換器、
620,621,622…加算器、623,624…遅延器、625,626,627
…マルチプレクサ、630…グローバルなオフセット値及
びその送信線、631…演算器制御信号及び信号線、632…
符号語における#0から#7ビットを決定するためのポイン
タ値に対するローカルなオフセット値及びその送信線、
633…符号語における#12から#19ビットを決定するため
のポインタ値に対するローカルなオフセット値及びその
送信線、634…符号語における#8から#11ビット値及びそ
の送信線、640…符号語における#0から#7ビットを決定
するためのポインタ値及びその送信線、641…符号語に
おける#12から#19ビットを決定するためのポインタ値及
びその送信線、642…符号語における#0から#7ビットを
決定するためのポインタ値(ただしローカルなオフセッ
トが加算されたもの)及びその送信線、643…符号語に
おける#12から#19ビットを決定するためのポインタ値
(ただしローカルなオフセットが加算されたもの)及び
その送信線、644…符号語における#0から#7ビット値及
びその送信線、645…符号語における#12から#19ビット
値及びその送信線、650…現時刻の符号の#0から#6ビッ
ト値(接続部変換が行われたもの)及びその送信線、65
1…一時刻前の符号語の#12から#19ビット値(接続部変
換が行われたもの)及びその送信線、700…20ビット符
号入力値及び入力線、702…19/20変換器出力及び出力
線、701…700入力のうちの#7から#11ビット(現時
刻)、702…700入力のうちの#7から#11ビット(現時
刻)、703…700入力のうちの#12から#19ビット(現時
刻)、704…現時刻の符号の#0から#6ビット値(接続部
逆変換が行われたもの)及びその送信線、705…一時刻
前の符号語の#12から#19ビット値(接続部逆変換が行わ
れたもの)及びその送信線、706…接続部逆変換が行わ
れた20ビット符号語及びその送信線、707…最終的な19
ビット復号結果及びその出力線、710,711…遅延器、71
2,713…マルチプレクサ、714…デュプレクサ、720…接
続部逆変換器、721…入力値判定器、722,723…表7に基
づく8/8デコーダ、730,731,732…加算器、740…符号語
における#0から#7ビット値及びその送信線、741…符号
語における#12から#19ビット値及びその送信線、742…7
50ポインタ値に対するオフセット値及びその送信線、74
3…751ポインタ値に対するオフセット値及びその送信
線、744…演算器制御信号及び信号線、745…グローバル
なオフセット値及びその送信線、750…符号語における#
0から#7ビット値から逆算されたポインタ値及びその送
信線、751…符号語における#12から#19ビット値から逆
算されたポインタ値及びその送信線、752…符号語にお
ける#0から#7ビット値から逆算されたポインタ値(ただ
しローカルなオフセットが加算されたもの)及びその送
信線、753…符号語における#12から#19ビット値から逆
算されたポインタ値(ただしローカルなオフセットが加
算されたもの)及びその送信線、754…724演算器出力及
びその送信線、800…ホスト内システムバス、801…イン
タフェース部、802…磁気ディスク装置コントローラ、8
03…19/20MTR符号器、804…プリコーダ、810…リード
/ライトアンプ、820…磁気ディスク媒体、830…PR等化
器、831…(1+D)^2チャネル、832…最尤復号器、833…1
9/20MTR復号器、840…EEPRチャネル部、850…信号処理
回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 信明 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 (72)発明者 井出 博史 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体グループ内 Fターム(参考) 5B001 AA13 AB03 AC01 AD03 5D044 BC01 CC04 GL20 GL21 GL32 5K029 AA01 CC07 DD04 EE12 GG03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 16種類の4ビットの列に対し、表8に記
    す条件を満たすような2つの8ビット部分符号語を、表
    7に記載の201個の部分符号語から選択し、前記3つの
    部分符号語を前記条件の下で結合させることで構成され
    る524315個の符号から、524244個の符号語を選択し、 選択した524244個の符号語と524288個の19ビットのビッ
    ト列との間の一対一対応を定め、 連続して入力されるビット系列を、19ビット毎に、上記
    524244個の符号語のいずれかに、上記対応関係に従って
    対応させ、 上記対応によって得られた符号語系列における連続する
    2つの符号語の接続部における、前方の符号語の最下位
    ビットを含み連続する4ビットと、後方の符号語の符号
    語の最上位ビットを含み連続する6ビットが、0011と11
    1011、1011と111011のいずれかの関係に相当する場合、 前記前方符号語側の4ビットと後方符号語側の6ビット
    を、それぞれ101111と0100、101111と0101のビット列に
    変更し、符号語の最下位ビットを含み連続する6ビット
    と、後方の符号語の符号語の最上位ビットを含み連続す
    る4ビットが、110111と1100、110111と1101のいずれか
    の関係に相当する場合、 前記前方符号語側の4ビット後方符号語側の6ビット
    を、それぞれ0010と111101、1010と111101のビット列に
    変更し、 符号語の最下位ビットを含み連続する6ビットと、後方
    の符号語の符号語の最上位ビットを含み連続する6ビッ
    トが、110111と111011の関係に相当する場合、 前記前方符号語側の6ビットと後方符号語側の6ビット
    を、101111と011101ビット列に変更し、 符号語の最下位ビットを含み連続する4ビットと、後方
    の符号語の符号語の最上位ビットを含み連続する7ビッ
    トが、全て0であった場合、 前記前方符号語側の4ビットと後方符号語側の7ビット
    と、0110と1111010のビット列に変更し、符号語の最下
    位ビットを含み連続する7ビットと、後方の符号語の符
    号語の最上位ビットを含み連続する4ビットが、全て0
    であった場合、 前記前方符号語側の7ビットと後方符号語側の4ビット
    を、0101111と0110のビット列に変更することを特徴と
    する符号化方法。
  2. 【請求項2】 連続的に入力されるデータ系列を、 請求項1に記載の符号化方法に従って、19ビット毎に20
    ビットの符号語に変換する、及び請求項1に記載の符号
    化を逆に行い、20ビット符号語を19ビットのビット列に
    復号することを特徴とするコーデック回路。
  3. 【請求項3】 第1の信号経路、及び第2の信号経路と
    を備え、 上記第1の信号経路は、請求項2記載のエンコーダ機能
    を有するコーデック回路と、 上記エンコーダ回路を介して与えられる符号語を変換す
    るためのプリコーダとを含み、 上記第2の信号経路は、あらかじめ定められた応答特性
    を有するチャネルと、上記チャネルを介して与えられる
    信号を最尤復号するための最尤復号器と、請求項2記載
    のデコーダ機能を有するコーデック回路とを含むことを
    特徴とする信号処理回路。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の信号処理回路を有するこ
    とを特徴とする記憶装置。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体と、 上記磁気記録媒体に譲歩を読み書きするためのヘッド
    と、 上記ヘッドから読み書きされるデータを変換する、請求
    項10記載のデータチャネルとを備え、 外部から与えられる情報が、上記第1の信号経路を介し
    て、上記ヘッドに与えられ、 上記ヘッドにより読み出される信号が、上記第2の信号
    経路を介して、外部に出力されることを特徴とする記憶
    装置。
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