JP2000040968A - 符号化方法および符号化装置、復号化方法および復号化装置、並びに提供媒体 - Google Patents

符号化方法および符号化装置、復号化方法および復号化装置、並びに提供媒体

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JP2000040968A
JP2000040968A JP10207372A JP20737298A JP2000040968A JP 2000040968 A JP2000040968 A JP 2000040968A JP 10207372 A JP10207372 A JP 10207372A JP 20737298 A JP20737298 A JP 20737298A JP 2000040968 A JP2000040968 A JP 2000040968A
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Hiroyuki Ino
浩幸 井野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号化器を小型にし、高速に動作させる。 【解決手段】 mビットのデータをnビットの符号に符
号化する符号化方法において、nビットの符号は、符号
シーケンスが受けるADSとRDSの制限を表した有限状態遷
移図に従って生成された符号であり、有限状態遷移図に
おけるnビットの符号が始点とする状態の集合に含まれ
る2つの状態は、有限状態遷移図の中心点に対して対称
な位置に存在するか、有限状態遷移図の中心点を通過す
るADS軸に対して対称な位置に存在するか、有限状態遷
移図の中心点を通過するRDS軸に対して対称な位置に存
在するかのうちのいずれかであり、mビットのデータ
は、符号が始点とする状態の集合に含まれる所定の状態
を始点とするnビットの符号語に符号化され、符号が始
点とする状態の集合に含まれる他の状態を始点とするn
ビットの符号語は、符号化された符号語をさらに変換す
ることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化方法および
符号化装置、復号化方法および復号化装置、並びに提供
媒体に関し、特に、例えば、ビデオデータ、オーディオ
データ、およびその他のディジタルデータを、磁気ディ
スク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク、およ
び相変化ディスクなどの記録媒体に記録し、これを再生
する場合などに用いて好適な符号化方法および符号化装
置、復号化方法および復号化装置、並びに提供媒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】ビデオデータおよびオーディオデータを
ディジタル的に磁気ディスク、光ディスク、および光磁
気ディスクなどのディスクや磁気テープに記録再生する
場合、できるだけ高密度にしかも信頼性高くデータが記
録できるようにすることが望まれる。このためには、パ
ーシャルレスポンス方式と最尤復号(最尤検出)を組み
合わせたPRML(Partial Response signaling with Maxim
um Likelihood detection)方式が好適であることが知ら
れており、PRMLによれば、より高密度で信頼性の高い記
録が可能となる。ディジタルデータの記録には、一般
に、パーシャルレスポンス(1,1)やパーシャルレス
ポンス(1,0,−1)が用いられ、最尤復号の方法と
しては、通常、ビタビ復号(ビタビ検出)が用いられ
る。
【0003】さらに、パーシャルレスポンス方式と符号
化技術を組み合わせることによって、自由2乗ユークリ
ッド距離(squared free euclidean distance)d2 free
を増大させ、パーシャルレスポンスチャンネルの出力上
でのSNR(Signal to Noise Ratio)を改善して、高密度で
信頼性の高い記録を可能にする技術が知られており、こ
れは、TCPR(Trellis Coded Partial Response)と呼ばれ
ている。この技術によってつくられる符号はトレリス符
号と呼ばれている。
【0004】ここで、自由2乗ユークリッド距離d2
freeとは、パーシャルレスポンスチャンネルの出力シー
ケンスを表すトレリス線図(以下、検出トレリス(Detec
tor Trellis)と呼ぶ。ビタビ検出は、この検出トレリス
に基づいて行われる)上で、ある共通の状態から始ま
り、ある共通の状態で終わる、2つの異なったパス同士
の最小ユークリッド距離のことである。尚、始まりと終
わりの状態は同一でなくてもよい。
【0005】例えば、パーシャルレスポンス(1,0,
−1)(以下、PR4と略記する)においては、従来のビ
ットバイビット(bit by bit)検出方式のd2 freeを1と
すると、ビタビ検出を行うことによって、d2 freeを2
にすることが可能である(PR4ML)。ここで、PR4MLとは、
PR4と最尤復号(ビタビ検出)を組み合わせた方式のこ
とである。このd2 freeは、その値が大きいほどSNRを改
善することができ、それだけ高密度で信頼性の高い記録
が可能になることを意味する。さらに、例えば、PR4に
ついては、d2 freeを4にする実用的なトレリス符号も
知られている(TCPR4)。ここで、TCPR4とは、PR4にトレ
リス符号を組み合わせた方式のことである。
【0006】ところで、符号の電力密度(power densit
y)のヌル(null)点と伝送路の伝達関数のヌル点とを一致
させることにより、d2 freeを増大させることができる
という理論が知られており、この理論に基づいてつくら
れたトレリス符号はMSN(Matched Spectral Null)符号と
呼ばれる。
【0007】例えば、PR4においては、その伝達関数が
直流成分と記録レート(1/TC,TCは1符号ビットの
時間幅(ビット周期))の1/2の周波数成分(いわゆ
るナイキスト周波数)でヌルになっている。従って、符
号の電力密度の直流成分とナイキスト周波数の一方また
は両方をヌルにすることにより、d2 freeを増大させる
ことができる。
【0008】また、例えば、パーシャルレスポンス
(1,1)(以下、PR1と略記する)においては、その
伝達関数がナイキスト周波数成分でヌルになっている。
従って、符号の電力密度のナイキスト周波数成分をヌル
にすることにより、d2 freeを増大させることができ
る。
【0009】ここで、符号ビット「1」または「0」
に、それぞれシンボル「+1」または「−1」を割り当
てて、符号シーケンスの開始時点(始点)若しくは無限
大の過去から現時点までのシンボルの総和をとったも
の、即ち、RDS(Running DigitalSum)は、上述の直流成
分を評価する指標であり、RDSが一定の範囲に収まって
いれば、符号の電力密度の直流成分がヌルになることを
表している。
【0010】また、RDSの場合と同様に、符号ビットに
割り当てられたシンボル「+1」または「−1」に、1
ビットおきに「−1」を乗じたものの開始時点若しくは
無限大の過去から現時点までのシンボルの総和をとった
もの、即ち、ADS(Alternating Digital Sum)は、上述の
ナイキスト周波数成分を評価する指標であり、ADSが一
定の範囲に収まっていれば、符号の電力密度のナイキス
ト周波数成分がヌルになることを表している。
【0011】ところで、PR1のように、その伝達関数が
直流成分を有する場合、一般的に、符号の電力密度の直
流成分をヌルにすることが要求される。即ち、例えば、
再生系に、微分特性を有する磁気記録再生においては、
再生信号からビタビ検出により符号を検出する際に、基
準レベルのふらつきに起因したエラーが発生しないよう
にするため、また、例えば、光ディスクや光磁気ディス
クの記録再生においては、ディスク装置のサーボ制御に
おけるトラッキングエラー信号等の各種のエラー信号に
変動が生じないようにするため、記録信号である符号に
直流成分が含まれないようにすることが要求される。
【0012】このため、例えば、ディジタルオーディオ
テープレコーダ(DAT)で採用されている8/10変換符
号(Rate 8/10 Code)では、RDSの振幅値(RDSの最大値−
RDSの最小値)であるDSV(Digital Sum Variation)を有
限にして、符号の電力密度が直流成分を持たないように
し、しかもなるべくDSVを小さくする制御が行われてい
る。ここで、DSVが小さければ小さいほど符号の電力密
度の低域成分が抑圧される。DSV制御が行われた符号
は、DCフリー符号と呼ばれている。
【0013】また、コンパクトディスク(CD)プレーヤで
採用されているEFM(Eight-to-Fourteen Modulation)で
も、完全なDCフリー化ではないが、その電力密度の低域
成分を抑圧するため、DSVをなるべく小さくする制御が
行われている。
【0014】さらに、PRML方式を適用する場合、ビタビ
検出時のパスメモリの長さが問題になる。パスメモリ
は、ビタビ検出の結果が確定するまで検出の仮判定値を
蓄えておく記憶装置であり、検出結果(復号結果)が確
定するまでの時間間隔に比例した長さ(記憶容量)が必
要となる。
【0015】ビタビ検出の結果が確定するまでの時間間
隔、即ち、パスメモリの長さは、通常、準破局的系列(Q
uasi-Catastrophic sequences)(以下、QCシーケンスと
いう)をなくし、さらに最小距離エラーイベント(minim
um-distance error events)の最大長をなるべく短くす
るように符号を構成することによって制御される。
【0016】ここで、最小距離エラーイベントとは、一
般的に検出トレリス上でd2 freeをなすシーケンスに起
因するエラーイベントのことを指している。QCシーケン
スとは、トレリス線図上でお互いの2乗ユークリッド距
離が累積されずに無限に存在する(続く)二つ以上の異
なったパス同士のことである。例えば、符号系列101010
…に対して、トレリス線図上で状態の遷移が111…、333
…、555…であるパスが無限に続く場合、これらの3つ
のパスをQCシーケンスという。QCシーケンスは、それら
の各パス間の距離が、いつまでたっても累積されずゼロ
であるため、これらのシーケンスのうち、どのシーケン
スが正しいかが判定できず、即ち、パスを確定できず、
従って、QCシーケンスが生じると、ビタビ検出の結果を
確定することができない。
【0017】ビタビ検出を行う装置を、実際に実現する
場合、無限大のパスメモリを持つことは不可能であり、
また、なるべく短いパスメモリを持つことが、コストや
占有空間の大きさ(装置規模)、および消費電力等の面
から必要とされる。そこで、次のような、QCシーケンス
をなくす工夫がなされる。
【0018】即ち、例えば、8/10符号をPR1に適用
した場合においては、NRZI(Non Return to Zero Invert
ed)前のデータ系列の1の連続数を制限することによっ
て、QCシーケンスをなくすことができる。
【0019】一方、記録信号である符号の、いわゆるT
min(同一シンボルの最小連続長)およびTmax(同一シ
ンボルの最大連続長)も、その符号の性能を評価する指
標として重要であり、例えば、Tmaxはなるべく小さい
方が望ましい。
【0020】即ち、例えば、磁気記録再生においては、
maxが大きいとオーバライト時の消去率が問題になる
ことがある。また、アジマス記録を行った時には、隣接
トラックからのクロストークが大きくなり、再生データ
の質を悪化させる。さらに、PLL(Phase Locked Loop)に
ついては、Tmaxが大きいと、同期をとるための情報が
少なくなってしまい、誤動作の原因になる。
【0021】ところで、上述のPR4との組み合わせにお
いて、d2 freeを4にするMSN符号の一つとして、“パー
ティショニング(partitioning)”と呼ばれる方法による
8/10レートのMSN符号(Partitioned-MSN符号)が、L.
Fredrickson,R.Karabed,J.Rae,P.Siegel,H.Thapar and
R.Wood,“Improved Trellis-Coding for Partial-Respo
nse Channels”,IEEE Transaction on Magnetics,Vol.3
1,No.2,March 1995,pp.1141-1148で提案されている。こ
の符号は、それまで報告されている同じ8/10レート
のMSN符号、例えば、USP5,095,484やH.Thapar,J.Rac,C.
Shung,R.Karabed andP.Siegel,“On the performance o
f a Rate 8/10 Matched Spectral NullCode for Class-
4 Partial Response”,IEEE Transaction on Magnetic
s,Vol.28,No.5,September 1992,pp.2883-2888に掲載さ
れているMSN符号などより、パスメモリの長さを短くす
ることができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PR1とPR4と
を比較した場合、PR1の方が高域の伝達関数が抑圧され
ており、高域ノイズの強調が少ないため、高線密度化に
適している。このことは、H.Ino and Y.Shinpuku,“8/1
0PR1ML for High Density and High Rate Tape Strage
Systems”,IEEE Transaction on Magnetics,Vol.31,No.
6,November 1995,pp.3036-3038やH.Ino,S.Higashino, a
nd Y.Shinpuku,“Performance of Trellis-Coded Class
-1 Partial Response”,IEEE Transaction on Magnetic
s,Vol.33,No.5,September 1997,pp.2752-2754などにお
いてすでに報告されている。
【0023】ところで、本件出願人は、PR1、さらには
伝達関数がナイキスト周波数にヌル点を持つパーシャル
レスポンスに応用することを目的とした、変換効率(符
号化率)が4/5のトレリス符号である16/20MSN
符号を先に提案している(特願平9−64231号)。
この符号の電力密度は、ナイキスト周波数でヌルとなっ
ており、さらに、直流(DC)でもヌルとなっている。
この符号をPR1に適用した場合(TCPR1)、符号化を行わな
いときのd2 freeを2とすると、d2 freeを4にすること
が可能である。そして、最小距離エラーイベントの最大
長は5符号長(1符号長は20ビット)であり、同一シ
ンボルの最大連続長は10である。
【0024】この場合、最小距離エラーイベントの最大
長は5符号長であるから、必要とされるパスメモリの長
さも5符号長程度であるが、ハードウェアの規模やコス
ト等の面から、パスメモリの長さをさらに短くすること
が望まれる。
【0025】一方、前述したPR4に適用することを目的
としたPartitioned-MSN符号のインターリーブ後の符号
は、PR4だけでなく、PR1に対しても適用することができ
る。これは、インターリーブ後の符号の電力密度が、直
流は勿論、そのナイキスト周波数でもヌルになってお
り、さらに、QCシーケンスの発生を防止する機構がTC
PR1にも通用するからである。電力密度の直流成分がヌ
ルであることからDCフリー符号となっているし、ナイ
キスト周波数成分がヌルであることから、TCPR1に対し
てもd2 freeを4にすることができる。また、TCPR1に、
このPartitioned-MSN符号を適用した場合、GTD(General
ized Truncation Depth)は40ビットとなり、前述の1
6/20MSN符号における5符号長(100ビット)と
比べてかなり小さくなる。
【0026】ここで、GTDとは、検出トレリス上に存在
する、あらゆる共通の状態を始点とするパスのペアの2
乗ユークリッド距離が、自由2乗ユークリッド距離d2
free(例えば、前述のPartitioned-MSN符号の場合は
4)に達するまでの最大長のことである。但し、共通の
状態を始点とするパスのペアのうち、少なくとも一方
は、符号シーケンスであるとする。このGTDは、検出ト
レリスが時変である場合に用いられ、最小距離エラーイ
ベントの最大長と同じく、必要とされるパスメモリの長
さを示す指標となる。
【0027】しかしながら、Partitioned-MSN符号によ
るTCPR1の場合、その検出時において、TCPR4と同じ方
法、即ち、前述のL.Fredrickson,R.Karabed,J.Rae,P.Si
egel,H.Thapar and R.Wood,“Improved Trellis-Coding
for Partial-Response Channels”,IEEE Transaction
on Magnetics,Vol.31,No.2,March 1995,pp.1141-1148に
記載されている方法を用いると、TCPR1の検出トレリス
の中に、符号シーケンスに対応しない余分な状態遷移が
含まれてしまい、そのうちの一部がQCシーケンスとな
ってしまうという課題があった。
【0028】そこで、本件出願人は、特願平8−329
376号や前述のH.Ino,S.Higashino, and Y.Shinpuku,
“Performance of Trellis-Coded Class-1 Partial Res
ponse”,IEEE Transaction on Magnetics,Vol.33,No.5,
September 1997,pp.2752-2754で、Partitioned-MSN符号
を、その伝達関数がナイキスト周波数にヌル点を持つパ
ーシャルレスポンスに適用した場合、その検出トレリス
上からQCシーケンスを有効になくす方法を先に提案し
ている。尚、ここで取り上げたPartitioned-MSN符号の
同一シンボルの最大連続長は10である。
【0029】しかしながら、前述の方法では、検出トレ
リス上からQCシーケンスを取り除くために付加的な処
理が必要であり、これがビタビ検出器の高速化の妨げに
なるという課題があった。また、Partitioned-MSN符号
の同一シンボルの最大連続長は、さらに小さい方が望ま
しい。
【0030】図12は、従来の符号化器の構成例を示し
ている。先ず、16ビットのデータ語は、符号化回路1
01に入力される。符号化回路101は、16ビットの
データ語から20ビットの符号語への対応付けがなされ
ており、入力データ語を符号語に変換する。レジスタ1
02は、符号語生成のために、状態遷移図における終点
の状態を記憶する。レジスタ102の出力は、符号化回
路101にフィードバックされ、符号化回路101は、
データ語と前回の符号語における終点の状態に基づい
て、符号語を生成する。20ビットの符号語と符号語の
終点の状態は、パラレル/シリアル変換器103に供給
され、パラレル/シリアル変換器103は、供給された
データをシリアルデータに変換して出力する。
【0031】図13は、従来の復号化器の構成例を示し
ている。復号化回路111は、20ビットの符号語が入
力されると、16ビットのデータ語に変換して出力す
る。
【0032】しかしながら、図12の符号化器において
は、前回の符号語における終点の状態が確定しないと、
今回の符号語を生成できないため、符号化器を高速化す
ることができないという課題があった。
【0033】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、その伝達多項式がナイキスト周波数にヌ
ル点を持つパーシャルレスポンスに適用可能なMSN符号
を、生成する符号化器を高速にすることができるように
するものである。
【0034】また、同一シンボルの最大連続長が小さい
MSN符号を提供することができるようにするものであ
る。
【0035】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の符号化
方法は、mビットのデータをnビットの符号に符号化す
る符号化方法において、nビットの符号は、符号シーケ
ンスが受けるADSとRDSの制限を表した有限状態遷移図に
従って生成された符号であり、有限状態遷移図における
nビットの符号が始点とする状態の集合に含まれる2つ
の状態は、有限状態遷移図の中心点に対して対称な位置
に存在するか、有限状態遷移図の中心点を通過するADS
軸に対して対称な位置に存在するか、有限状態遷移図の
中心点を通過するRDS軸に対して対称な位置に存在する
かのうちのいずれかであり、mビットのデータは、符号
が始点とする状態の集合に含まれる所定の状態を始点と
するnビットの符号語に符号化され、符号が始点とする
状態の集合に含まれる他の状態を始点とするnビットの
符号語は、符号化された符号語をさらに変換することに
より得られたものであることを特徴とする。
【0036】請求項16に記載の符号化装置は、mビッ
トのデータをnビットの符号に符号化する符号化装置に
おいて、入力されたmビットのデータ語を符号が始点と
する状態の集合に含まれる予め決定された1つの状態を
始点とするnビットの符号語に変換する符号化手段と、
符号化手段から供給される符号語に基づいて、符号語の
終点の状態および型を調べる符号語検査手段と、符号語
検査手段から供給される終点の状態を、符号語変換手段
が出力する符号語の終点の状態に変換する終点状態変換
手段と、終点状態変換手段が出力する終点状態を1符号
語分記憶し、符号語変換手段が次回出力する符号語の始
点の状態を出力する記憶手段と、記憶手段から供給され
る符号語の始点の状態および符号語検査手段から供給さ
れる符号語の型に基づいて、符号化手段から供給される
符号が始点とする状態の集合に含まれる予め決定された
1つの状態を始点とするnビットの符号語を、符号が始
点とする状態の集合に含まれる他の状態を始点とするn
ビットの符号語に変換する符号語変換手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0037】請求項17に記載の復号化方法は、nビッ
トの符号をmビットのデータに復号する復号化方法にお
いて、nビットの符号は、符号シーケンスが受けるADS
とRDSの制限を表した有限状態遷移図に従って生成され
た符号であり、有限状態遷移図におけるnビットの符号
が始点とする状態の集合に含まれる2つの状態は、有限
状態遷移図の中心点に対して対称な位置に存在するか、
有限状態遷移図の中心点を通過するADS軸に対して対称
な位置に存在するか、有限状態遷移図の中心点を通過す
るRDS軸に対して対称な位置に存在するかのうちのいず
れかであり、符号が始点とする状態の集合に含まれるい
ずれかの状態を始点とするnビットの符号語を、符号が
始点とする状態の集合に含まれる予め決定された1つの
状態を始点とする他のnビットの符号語に変換し、mビ
ットのデータ語は、変換された符号語を復号することに
より得られたものであることを特徴とする。
【0038】請求項32に記載の復号化装置は、nビッ
トの符号をmビットのデータに復号する復号化装置にお
いて、入力されたnビットの符号語が始点とする状態と
型を調べる符号語検査手段と、符号語検査手段から供給
される符号語の始点の状態および型に基づいて、入力さ
れた符号が始点とする状態の集合に含まれるいずれかの
状態を始点とするnビットの符号語を、符号が始点とす
る状態の集合に含まれる予め決定された1つの状態を始
点とする別のnビットの符号語に変換する符号語変換手
段と、符号語変換手段で変換された符号語をmビットの
データ語へ復号する復号化手段とを備えることを特徴と
する。
【0039】請求項33に記載の提供媒体は、mビット
のデータを符号化することにより得られたnビットの符
号が記録された提供媒体において、nビットの符号は、
符号シーケンスが受けるADSとRDSの制限を表した有限状
態遷移図に従って生成された符号であり、有限状態遷移
図におけるnビットの符号が始点とする状態の集合に含
まれる2つの状態は、有限状態遷移図の中心点に対して
対称な位置に存在するか、有限状態遷移図の中心点を通
過するADS軸に対して対称な位置に存在するか、有限状
態遷移図の中心点を通過するRDS軸に対して対称な位置
に存在するかのうちのいずれかであることを特徴とす
る。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した記録再
生装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0041】符号化器1は、例えば、図2に示すよう
に、16ビットのデータ語を20ビットの符号語に変換
する符号化回路21、符号化回路21が出力する符号語
を別の符号語に変換する符号語変換回路22、符号語変
換回路22が出力するパラレルデータをシリアルデータ
に変換するパラレル/シリアル(P/S)変換器23、
符号化回路21が出力する符号語から、その終点の状態
(end-state)と型を調べる符号語検査回路24、符号化
回路21から出力される符号語が終点とする状態を、符
号語変換回路22から出力される符号語が終点とする状
態に変換する終点状態変換回路25、終点状態変換回路
25が出力する終点の状態を1符号語分記憶し、符号語
変換回路22が次に出力する符号語が始点とする状態を
出力するレジスタ26により構成される。
【0042】符号化器1には、例えば、光ディスク、光
磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、相変化ディ
スクなどのメディア3に記録すべき情報系列(バイナリ
データ)としての、例えば、ビデオデータや、オーディ
オデータ、その他のデータが、16ビット単位で入力さ
れるようになされており、符号化器1は、その16ビッ
トのデータ語を、符号長20ビットの符号語に変換し
(符号化し)、記録アンプ(REC.Amp)2に出力するよう
になされている。記録アンプ2は、符号化器1からのシ
リアルデータとしての符号シーケンスを増幅し、メディ
ア3に記録するようになされている。
【0043】再生アンプ(PB.Amp)4は、メディア3から
の再生信号を増幅し、イコライザアンプ(EQ.Amp)5に供
給するようになされている。イコライザアンプ5は、再
生アンプ4からの再生信号を波形等化し、標本化器6と
PLL回路9とに供給するようになされている。標本化器
6は、イコライザアンプ5からの再生信号を、PLL回路
9からのクロックにしたがって標本化(サンプリング)
し、その結果得られる標本値を、TCPR用ビタビ検出器7
とPRML用ビタビ検出器10に出力するようになされてい
る。TCPR用ビタビ検出器7は、標本化器6より供給され
る標本値から符号シーケンスを検出し(ビタビ復号
し)、その検出結果(ビタビ復号結果)を復号化器8に
供給するようになされている。
【0044】復号化器8は、例えば図3に示すように、
入力された符号語が始点とする状態とその符号語の型を
調べる符号語検査回路31、符号語検査回路31の出力
に基づいて入力された符号語を別の符号語に変換する符
号語変換回路32、変換された符号語の復号を行う復号
化回路33により構成され、20ビットの符号語を元の
16ビットのデータ語に復号するようになされている。
【0045】PLL回路9は、イコライザアンプ5からの
再生信号に基づいてクロックを生成し、標本化器6、TC
PR用ビタビ検出器7、復号化器8、PRML用ビタビ検出器
10、およびSYNC検出器11に出力するようになされて
おり、標本化器6、TCPR用ビタビ検出器7、復号化器
8、PRML用ビタビ検出器10、およびSYNC検出器11
は、このPLL回路9からのクロックに従って動作するよ
うになされている。
【0046】PRML用ビタビ検出器10は、標本化器6よ
り供給される標本値から符号シーケンスを検出し(ビタ
ビ復号し)、その検出結果(ビタビ復号結果)をSYNC検
出器11に供給するようになされている。
【0047】SYNC検出器11は、PRML用ビタビ検出器1
0より供給される符号シーケンスからSYNCパターン(シ
ンボル同期パターン)を検出し、その検出結果をTCPR用
ビタビ検出器7および復号化器8に供給するようになさ
れている。
【0048】次に、その動作について説明する。
【0049】符号化器1に入力された16ビットのデー
タ語は、予め定められたデータ語と符号語の対応づけに
従って20ビットの符号語に変換される。尚、ここで、
この符号語がとることのできるADSとRDSの値は、後述す
る7つの制約を満たしていなければならない。
【0050】符号語に対する制約1「符号シーケンス
(符号語の連なり)のADSの最大振幅(最大変化幅)は
10であり、かつ、RDSの最大振幅(最大変化幅)は1
0でなければならない」を設定する。
【0051】上述の符号語に対する制約1は、符号シー
ケンスのADSとRDSの最大振幅を有限にすることから、こ
の制約に基づいて符号を設計すれば、その符号の電力密
度はナイキスト周波数および直流(DC)でヌルにな
る。即ち、その伝達関数がナイキスト周波数または直流
(DC)でヌル点を持つパーシャルレスポンスに対する
MSN符号を設計することができる。
【0052】例えば、符号語に対する制約1に基づいた
符号をその伝達関数がナイキスト周波数でヌル点を持つ
PR1に適用した場合、符号化を行わないときのd2 free
2とすると、d2 freeを4にすることが可能である。ま
た、この符号はDCフリーであり、そのDSVは10以
下、同一シンボルの最大連続長も10以下となる。
【0053】図4は、符号シーケンスが満足しなければ
ならないADSとRDSの制約を示した有限状態遷移図(FSTD
(Finite-State Transition Diagram))である。符号化器
1において符号化される符号語は、このFSTDに基づいた
20回の状態遷移よりなるパス(状態遷移の連なり)か
ら選択される。
【0054】次に、具体的に20ビットの符号語を選択
するため、図4の状態にさらに必要な制約を加えてい
く。最初に符号語が始点とする状態(start states)の選
択を行う。尚、図4において、符号語が始点とする状態
の選び方は多数考えられるが、ここでは、以下の3つ
(始点選択の制約A乃至C)の始点選択の制約に従って
始点を選択する。
【0055】始点選択の制約A「始点として選ばれた状
態の集合に含まれる元の数が複数である場合、その集合
に含まれる2つの状態は、(1)FSTDの中心点(図4で
は、状態(5,5))に対して対称な位置に存在する
か、FSTDの中心点を通過するADS軸(図4では、RDS=5
である軸)に対して対称な位置に存在するか、FSTDの中
心点を通過するRDS軸(図4では、ADS=5である軸)に
対して対称な位置に存在するかのうち、いずれかである
こと、または、(2)FSTDの中心点に対して対称な位置
に存在するか、ADS=RDSである軸に対して対称な位置に
存在するか、ADS=RDSである軸と直交する軸に対して対
称な位置に存在するかのうち、いずれかであることを満
足しなければならない」を設定する。尚、ここで、状態
は(ADS,RDS)で表される。
【0056】始点選択の制約B「始点として選ばれた状
態の集合は、そこに含まれる元を始点としたときに、そ
のそれぞれに対して全ての元が符号語の終点となること
ができるものでなければならない」を設定する。
【0057】始点選択の制約C「始点として選ばれた状
態の集合に含まれるそれぞれの元から、その集合に含ま
れる全ての元までの異なるパスの数が、必要とされる符
号語の数を満足していなければならない。尚、始点とし
て選ばれた状態の集合に、ADSの値が異なる元が含まれ
ていた場合、前述したパーティショニングを行った上で
のパスの数が必要とされる符号語の数を満足していなけ
ればならない」を設定する。
【0058】始点選択の制約Aは、異なる状態を始点と
する符号間の交換を容易にするためのものである。始点
選択の制約Aのいずれか1つの状態を始点とする符号語
から、残りの状態を始点とする符号語を生成することは
容易である(詳細は後述する)。また、始点選択の制約
Aに従う始点の状態の数は、最大4個である。
【0059】本実施の形態では、ADSとRDSの最大振幅は
ともに10としている。図4において、FSTDの中心点は
状態(5,5)である。一般的に、ADSとRDSの最大振幅
がともに偶数である場合、ADSとRDSの制限を表したFSTD
は、その中心点に対して対称な構造となる。しかし、AD
SとRDSの最大振幅の一方または両方が奇数である場合
は、その対称性が崩れる(この場合、FSTDの中心となる
状態が存在しない)。このことは、FSTDを描くことによ
り、容易に確かめられる。異なる状態を始点とする符号
間の交換は、実はFSTDの対称性を利用して行っており、
対称構造が崩れると符号間の変換に無駄が生じてしまう
ため、ADSとRDSの最大振幅はともに偶数としている。
【0060】始点選択の制約Aが設けられている理由
は、異なる状態を始点とする符号間の交換を容易にする
ためである。これには、以下の2つの利点がある。一つ
は、符号化器1および復号化器8の回路規模を小さくす
ることができる。なぜなら、符号化器1においては、デ
ータ語を符号語に変換するための対応表を、1つの状態
を始点とする符号に対してだけ持てばよく、復号化器に
おいては、符号語をデータ語に変換するための対応表
を、1つの状態を始点とする符号に対してだけ持てばよ
いからである。例えば、従来の符号化器においては、始
点として選ばれた状態の集合に含まれる全ての元を始点
とする符号の対応表が記憶されなければならないが、図
2においては、符号化回路21は、始点として選ばれた
状態の集合に含まれる状態のうち、ある1つの状態を始
点とする符号の変換表だけを記憶し、残りの状態を始点
とする符号は、符号語変換回路22によって生成され
る。新しく追加された符号語変換回路22、符号語検査
回路24、および終点状態変換回路25は、ごく簡単な
処理を行っており、その回路規模は小さい。
【0061】もう一つの利点は、符号化器1の動作速度
を向上させることができる。一般的に、装置の中でルー
プ構成をなしている部分がその装置の動作速度を決定す
る。そして、ループ内の処理が複雑であればあるほど、
その装置の動作速度は遅くなる。図2においては、レジ
スタ26の出力から、終点状態変換回路25を経て、レ
ジスタ26の入力に至るループが存在するが、その中
で、終点状態変換回路25の処理が簡単であるため、符
号化器1をより高速に動作させることができる。
【0062】始点選択の制約Bについて説明する。図4
における状態を以下の4つの集合(S0乃至S3)に分類
する。
【0063】S0={(1,1),(1,5),(1,
9),(3,3),(3,7),(5,1),(5,
5),(5,9),(7,3),(7,7),(9,
1),(9,5),(9,9)}
【0064】S1={(0,4),(0,8),(2,
2),(2,6),(2,10),(4,0),(4,
4),(4,8),(6,2),(6,6),(6,1
0),(8,0),(8,4),(8,8),(10,
2),(10,6)}
【0065】S2={(1,3),(1,7),(3,
1),(3,5),(3,9),(5,3),(5,
7),(7,1),(7,5),(7,9),(9,
3),(9,7)}
【0066】S3={(0,2),(0,6),(2,
0),(2,4),(2,8),(4,2),(4,
6),(4,10),(6,0),(6,4),(6,
8),(8,2),(8,6),(8,10),(1
0,0),(10,4),(10,8)}
【0067】上記4つの集合間には、共通の元は存在し
ない。ここで、例えば、集合S0に含まれる任意の状態
を始点としたときの状態遷移を考える。この場合、時刻
1には集合S1に含まれるいずれかの状態に、時刻2に
は集合S2に含まれるいずれかの状態に、時刻3には集
合S3に含まれるいずれかの状態に遷移し、時刻4には
再び集合S0に含まれるいずれかの状態に戻る。その後
はS0→S1→S2→S3→S0という状態遷移を繰り返
す。尚、ここで、時刻0は符号語が始点をとる時刻を表
している。20ビットの符号語が終点をとる時刻は20
であり、今回の符号語の時刻20は、次回の符号語が始
点をとる時刻0に一致する。
【0068】上述のように、ADSとRDSの制限を表したFS
TDにおいては、状態を共通の元を持たない4つの集合に
分類でき、4時刻周期でこれら4つの集合を遷移する。
本実施の形態において、符号の符号長は20ビット(4
の倍数)であるから、例えば、集合S0に含まれる状態
を始点として選択した場合、終点の状態は再び集合S0
に含まれることになる。
【0069】次に、集合S0に含まれる状態と集合S1
含まれる状態をともに始点として選択した場合を考え
る。符号化の初期値として集合S0に含まれる状態を始
点としたとすると、最初の符号語の終点は集合S0に含
まれる状態となる。次の符号語の始点はこの状態でなけ
ればならないから、結局、符号語の始点および終点とし
て、集合S0に含まれる状態しか使われないことにな
る。これでは、始点および終点として集合S1に含まれ
る状態を選択した意味がなくなる。また、符号化の初期
値として集合S1に含まれる状態を始点としたとする
と、集合S0に含まれる状態を選択した意味がなくな
る。従って、始点とする状態は、集合S0乃至S3のう
ち、いずれか1つの集合から選択しなければならない。
【0070】始点選択の制約Cについて説明する。この
制約は当然のものである。なぜなら、パスの数が足りな
ければ、一部のデータ語に対して対応させる符号語がな
くなってしまい、その結果として符号化ができなくなる
からである。本実施の形態において、始点とする状態1
つに対して、終点とする全ての状態までの必要とされる
異なるパスの数は216個である。基本的には、始点とす
る状態がFSTDの中心点に近い方が、そこから全ての終点
とする状態までのパスの数は多くなる。また、パスの数
は選択された終点とする状態の数に依存し、終点とする
状態の数が多いほどその数は多くなる。
【0071】次に、前述の始点選択の制約A乃至Cのう
ち、制約Aと制約Bを満足する選択例1乃至6を挙げ、
これが制約Cを満足するか否かを確認する。
【0072】選択例1は、状態(5,5)を始点として
選択した場合である。状態(5,5)は、図4に示した
FSTDの中心点であり、始点として1つ状態を選択する場
合、最も多く符号語がとれるはずである。しかし、状態
(5,5)からとることのできる符号語の数を調べてみ
ると、55404個しかなく、制約Cを満足していな
い。
【0073】選択例2は、状態(5,3)と状態(5,
7)を始点として選択した場合である。状態(5,3)
を始点とし、状態(5,3)または状態(5,7)を終
点とする符号語の数は83025個であり、状態(5,
7)を始点とし、状態(5,3)または状態(5,7)
を終点とする符号語の数も83025個である。従っ
て、状態(5,3)と状態(5,7)は、符号語の始点
として使える可能性がある。また、状態(5,3)と状
態(5,7)に類似した状態(5,1)と状態(5,
9)は、FSTDの中心点より離れる方向であるので、候補
となる符号語の数は少なくなる。実際に調べた符号語の
数は、27783個で制約Cを満足していない。
【0074】選択例3は、状態(3,5)と状態(7,
5)を始点として選択した場合である。状態(3,5)
を始点とし、状態(3,5)または状態(7,5)を終
点とする符号語の数は57375個であり、制約Cを満
足していない。
【0075】選択例4は、状態(4,4)と状態(6,
6)を始点として選択した場合である。状態(4,4)
を始点とし、状態(4,4)または状態(6,6)を終
点とする符号語の数は57834個であり、制約Cを満
足していない。
【0076】尚、2つの状態を始点および終点として選
択する場合、上述の選択例2乃至4以外は、FSTDの中心
点から、より離れることから制約Cを満足しないことは
明らかである。
【0077】選択例5は、状態(3,3)、状態(3,
7)、状態(7,3)および状態(7,7)を始点とし
て選択した場合である。状態(3,3)または状態
(7,7)を始点とし、状態(3,3)、状態(3,
7)、状態(7,3)および状態(7,7)のうち、い
ずれかを終点とする符号語の数は88992個であり、
制約Cを満足している。状態(3,7)または状態
(7,3)を始点とし、状態(3,3)、状態(3,
7)、状態(7,3)および状態(7,7)のうち、い
ずれかを終点とする符号語の数は82944個であり、
制約Cを満足している。
【0078】選択例6は、状態(3,5)、状態(5,
3)、状態(5,7)および状態(7,5)を始点とし
て選択した場合である。状態(5,3)または状態
(5,7)を始点とし、状態(3,5)、状態(5,
3)、状態(5,7)および状態(7,5)のうち、い
ずれかを終点とする符号語の数は111051個であ
り、制約Cを満足している。一方、状態(3,5)また
は状態(7,5)を始点とし、状態(3,5)、状態
(5,3)、状態(5,7)および状態(7,5)のう
ち、いずれかを終点とする符号語の数は50814個で
あり、制約Cを満足していない。
【0079】尚、4つの状態を始点および終点として選
択する場合、上述の選択例5および6以外は、FSTDの中
心点から、より離れることから符号語の数は少なくな
る。実際に調べてみると、選択例5以外は制約Cを満足
しない。
【0080】また、上述の選択例1乃至6の他に、3つ
の状態を始点とすることも考えられるが、これについて
は利点が見当たらないため、ここでは取り上げない。
【0081】従って、始点選択の制約A乃至Cを満足す
るのは、選択例2および5ということになる。選択例2
は、パーティショニングを行わなくてもよい選び方の中
で、最も符号語が多くとれる例であり、選択例5は、全
体の選び方の中で、最も符号語が多くとれる例である。
本実施の形態においては、符号語の数が最も多くとれる
選択例5を始点の選び方とする。
【0082】即ち、符号語に対する制約2「FSTDにおい
て、時刻0および時刻20における状態は、状態(3,
3)、状態(3,7)、状態(7,3)および状態
(7,7)の4状態でなければならない」を設定する。
【0083】ところで、本実施の形態においては、QC
シーケンスを防止するための規則としてパーティショニ
ングを用いている。符号の電力密度がナイキスト周波数
でヌルとなるために必要な制約はADSに対するものであ
り、ビタビ検出もADSの情報を使って行われる。従っ
て、パーティショニングもADSに対して行われる。
【0084】パーティショニングによれば、状態(3,
3)、状態(3,7)、状態(7,3)および状態
(7,7)の4状態を始点とする符号のうち、ADSが3
の状態を始点とする符号語は、いずれか1つの時刻にAD
Sが3以下にならず、ADSが7の状態を始点とする符号語
は、同じいずれか1つの時刻にADSが7以上にならな
い。
【0085】上述の制限を受ける時刻は、一般的に遅い
時刻とした方が、符号語の数は多くとれる。しかし、時
刻を遅くしていくと、始点からその時刻までの異なるパ
スの数が増える。そこで、本実施の形態においては、J.
W.Rae,G.S.Christinansen,P.Siegel,R.Karabed,H.Thapa
r,and S.Shih,“Design and Performance of a VLSI120
Mb/s Trellis-Coded Partial Response Channel”,IEEE
Transactions on Magnetics,Vol.31,No.2,March 1995,
pp.1208-1214に提案されている手法の一部をビタビ検出
器に適用することを前提に、制限を受ける時刻を7とす
る。
【0086】即ち、符号語に対する制約3「(1)時刻
0にADSが3である状態からスタートしたパスは、時刻
7にADSが0である状態およびADSが2である状態を通過
してはならない。(2)時刻0にADSが7である状態か
らスタートしたパスは、時刻7にADSが8である状態お
よびADSが10である状態を通過してはならない。」を
設定する。
【0087】本実施の形態において、状態(3,3)ま
たは状態(7,7)を始点としたときの符号語の数は8
8992個、状態(3,7)または状態(7,3)を始
点としたときの符号語の数は82944個である。本発
明で必要とされる符号語の数は65536個であり、い
ずれにしてもかなりの数の符号語が余ることになる。
【0088】そこで、符号の同一シンボルの最大連続長
を10より小さくする。図4のFSTDにおいて、同一ビッ
トが最も長く連続するのは、RDSが1ずつ増加し、最小R
DS(RDSの最小値)から最大RDS(RDSの最大値)に遷移
する場合と、RDSが1ずつ減少し、最大RDSから最小RDS
に遷移する場合である。従って、同一ビットは、最も長
い場合で10個連続する。
【0089】符号の同一シンボルの最大連続長を9とす
るためには、図4のFSTDにおいて、RDSが0である状態
を出発して10回の状態遷移で、RDSが10である状態
に到達することを禁止するとともに、RDSが10である
状態を出発して10回の状態遷移で、RDSが0である状
態に到達することを禁止すればよい。尚、符号の同一シ
ンボルの最大連続長を8にすることは、候補となる符号
語の数が不足しているため不可能である。
【0090】符号語に対する制約4「(1)時刻0にRD
Sが3である状態からスタートしたパスは、(a)時刻
3にRDSが0である状態を通過しない、(b)時刻7にR
DSが10である状態を通過しない、(c)時刻5におけ
るRDSが0である状態から、RDSが1ずつ増加して、時刻
15におけるRDSが10である状態に遷移しない、
(d)時刻7におけるRDSが0である状態から、RDSが1
ずつ増加して、時刻17におけるRDSが10である状態
に遷移しないの4つを満足しなければならない。(2)
時刻0にRDSが7である状態からスタートしたパスは、
(a)時刻3にRDSが10である状態を通過しない、
(b)時刻7にRDSが0である状態を通過しない、
(c)時刻5におけるRDSが10である状態から、RDSが
1ずつ減少して、時刻15におけるRDSが0である状態
に遷移しない、(d)時刻7におけるRDSが10である
状態から、RDSが1ずつ減少して、時刻17におけるRDS
が0である状態に遷移しないの4つを満足しなければな
らない。」を設定する。
【0091】符号化回路21から出力された20ビット
の符号語は、符号語検査回路24に供給され、その符号
語の型および終点が調べられる。型および終点は、供給
された符号語の始点のADSとRDSの値を初期値として、符
号語の始点側のビットから順次ADSとRDSの値を演算して
いく過程およびその結果から知ることができる。ADSとR
DSの演算方法は、前述の定義から明らかである。
【0092】符号語回路21で符号化される符号語の始
点のRDSが3であるとすると、RDSの値を順次演算してい
く過程で、RDSが6より大きくなるか否かで、その符号
語の型を判定する。本実施の形態においては、RDSが6
より大きくならない場合を「型0」、RDSが6より大き
くなる場合を「型1」とする。ところで、RDSの初期値
が3であることから、RDSが6より大きくなる場合、時
刻4以降(時刻4を含む)のいずれかの時刻に必ずRDS
が7となる。しかもRDSが7となる可能性のある時刻
は、RDSの定義上、偶数時刻だけである。このことか
ら、時刻4以降の偶数時刻にRDSの値が7になったか否
かで符号語の型を判定する。
【0093】上述のように、符号語回路21で符号化さ
れる符号語の始点である状態のRDSが3である場合は、
符号語の型をRDSが7になるか否かで判定するが、符号
語回路21で符号化される符号語の始点である状態のRD
Sが7である場合は、符号語の型をRDSが3になるか否か
で判定する。詳細は後述する。ADSとRDSを符号語の最後
のビットまで求めた結果が、その符号語の終点の状態を
表していることは明らかである。
【0094】図5は、符号語回路21で符号化される符
号語の始点が状態(3,3)である場合の符号語検査回
路24の具体的な回路構成例を示している。
【0095】先ず、符号語間の区切りで、RDS用3ビッ
トUP/DOWNカウンタ44およびADS用3ビットUP/DOWNカ
ウンタ50が初期化され、1にセットされる。また、比
較器45の出力がリセットされる。その後、入力された
20ビットの符号語は、パラレル/シリアル変換器41
で、始点側から2ビットずつに区切られ、順次送り出さ
れる。送出された2ビットのデータは、EXNOR42およ
びAND43にそれぞれ供給され、演算される。EXNOR42
の出力は、RDS用3ビットUP/DOWNカウンタ44のENABLE
端子に供給され、AND43の出力は、RDS用3ビットUP/D
OWNカウンタ44のUP/DOWN端子に供給される。RDS用3
ビットUP/DOWNカウンタ44は、RDSを順次演算する。
【0096】また、パラレル/シリアル変換器41から
送出された2ビットのデータは、始点からみて遅い時刻
側のビットが、インバータ47で反転され、EXNOR48
およびAND49にそれぞれ供給され、演算される。EXNOR
48の出力は、ADS用3ビットUP/DOWNカウンタ50のEN
ABLE端子に供給され、AND49の出力は、ADS用3ビット
UP/DOWNカウンタ50のUP/DOWN端子に供給される。ADS
用3ビットUP/DOWNカウンタ50は、ADSを順次演算す
る。
【0097】符号語の最後まで演算して得られたADSとR
DSの値は、それぞれLSBから2ビット目がとられ、符号
語間の区切りで終点用レジスタ51に格納される。RDS
用3ビットUP/DOWNカウンタ44の出力は、比較器45
に供給され、符号語の最後まで順次3と比較される。そ
して、1回でも一致した場合には比較器1の出力は1に
セットされ、符号語間の区切りで型用レジスタ46に格
納される。型用レジスタ46の出力および終点用レジス
タ51の出力は、符号語の型および終点として、符号語
検査回路24から出力される。
【0098】尚、符号語回路21で符号化される符号語
の始点のADSが7である場合は、ADS用3ビットUP/DOWN
カウンタ50の初期値は3とされる。また、符号語回路
21で符号化される符号語の始点のRDSが7である場合
は、RDS用3ビットUP/DOWNカウンタ44の初期値は3と
され、比較器45では1と比較される。
【0099】図5においては、ADSとRDSの値を2ビット
まとめて順次演算していく構成となっている。これは、
ADSとRDSがその定義の性質上、2ビットまとめて演算す
るのが最も効率的であるためである。1ビットずつ順次
演算していく場合、ADSとRDSの値を「+1」にするか
「−1」にするかの操作を20回繰り返すことになる。
一方、2ビットまとめて順次演算していく場合、「+
2」にするか、「−2」にするか、または何もしないか
の操作を10回繰り返すことになる。ここで、「+2」
と「−2」は、「+1」と「−1」に置き換えても構わ
ない。「+1」と「−1」の操作は、UP/DOWNカウンタ
で実現できるが、1ビットずつ順次演算していく場合、
UP/DOWNカウンタは0乃至10のカウントを行えるもの
(4ビットのカウンタ)でなければならない。一方、2
ビットまとめて順次演算していく場合、0乃至4のカウ
ントを行えるもの(3ビットのカウンタ)でよい。即
ち、2ビットまとめて演算する構成は、1ビットずつ演
算する構成に比較して、操作の回数が半分で済み、UP/D
OWNカウンタのビット幅を1ビット削減することができ
る。
【0100】ところで、符号語の型と終点を予め調べて
おき、符号語と一緒に符号化回路21に記憶させておく
ことも可能である。この場合、符号語検査回路24は、
不要となるが、符号化回路21の回路規模は増大する。
【0101】符号語検査回路24から出力された符号語
が終点とする状態は、終点状態変換回路25に供給され
る。終点状態変換回路25は、供給された終点の状態
を、レジスタ26に格納されている符号語変換回路22
から今回出力される符号語が始点とする状態(符号語変
換回路22から前回出力された符号語が終点とした状
態)に基づいて、符号語変換回路22から今回出力され
る符号語が終点とする状態を演算する。終点状態変換回
路25から出力された終点の状態は、レジスタ26に格
納され、次回、符号語変換回路22から出力される符号
語が始点とする状態とされる。
【0102】符号語変換回路22から今回出力される符
号語が始点とする状態が、符号化回路21から今回出力
される符号語が始点とする状態と、点または軸に対して
対称な位置にある場合、符号語変換回路22から今回出
力される符号語が終点とする状態は、符号化回路21か
ら今回出力される符号語が終点とする状態と、点または
軸に対して対称な位置にある。従って、符号化回路21
から出力される符号語が終点とする状態は、点または軸
に対して対称な位置にある状態に変換される。即ち、符
号語変換回路22から出力される符号語が始点とする状
態(符号語検査回路24の出力)と、符号化回路21か
ら出力される符号語が始点とする状態(レジスタ26の
出力)を比較した結果が異なっていた場合、異なってい
る要素(ADSまたはRDS)に対応した符号化回路21から
出力される終点の状態の要素が別の値(3は7に、7は
3に)に変換される。
【0103】本実施の形態においては、始点および終点
のADSおよびRDSは、3または7の2通りしか存在しな
い。このことは、始点および終点のADSおよびRDSをとも
に1ビットで表せることを意味している。
【0104】そこで、符号化回路21から出力される符
号語が始点とする状態を(0,0)とし、他の始点およ
び終点とする状態は、そのADSおよびRDSの値が符号化回
路21から出力される符号語が始点とするADSおよびRDS
の値と同じである場合は0、異なる場合は1で表すこと
にする。例えば、符号化回路21が符号化する符号語の
始点が状態(3,3)である場合、状態(3,3)は状
態(0,0)と、状態(3,7)は状態(0,1)と、
状態(7,3)は状態(1,0)と、状態(7,7)は
状態(1,1)と表現される。
【0105】上述のように表現すれば、終点状態変換回
路25では、レジスタ26の出力(符号語変換回路22
から出力される符号語が始点とする状態)の各ビットを
みて、1である場合、それに対応した符号語検査回路2
4の出力ビットを反転すればよい。これは、それぞれの
ビットについて、mod2の加算をすることに他ならない。
即ち、図6に示すように、mod2加算器(EXOR)61およ
び62を用いて、終点状態の変換が行える。
【0106】次に、符号語変換回路22について説明す
る。符号化回路21から出力される符号語、符号語検査
回路24から出力される符号語の型、およびレジスタ2
6から出力される始点とする状態は、符号語変換回路2
2に供給される。符号語変換回路22は、符号語の型に
基づいて、例えば、始点が状態(0,0)である符号語
を、レジスタ26が示す状態を始点とする符号語に変換
する。
【0107】符号語変換回路22から出力される符号語
が始点とする状態が、符号化回路21から出力される符
号語が始点とする状態と、点または軸に対して対称な位
置に存在する場合、符号化回路21から出力される符号
語は、始点乃至終点、対象となる点または軸と対象な位
置にある状態を遷移する符号語へ変換される。但し、図
4の構造上、FSTDの中心点を通過するADS軸またはRDS軸
について、変換後の状態遷移を始点から順次考えた場
合、偶数時刻には軸対称な位置にある状態に遷移できる
が、奇数時刻には軸対称な位置にある状態に遷移できな
い。そこで、本発明では、FSTDの中心点を通過するADS
軸またはRDS軸に対する変換の場合、符号化回路21か
ら出力される符号語は、始点乃至終点、偶数時刻では対
象となる軸と対称な位置にある状態を遷移し、奇数時刻
では偶数時刻に遷移する状態から一意に定まる状態を遷
移する符号語へ変換されるものとする。これにより、始
点の状態が点または軸に対して対称な位置に存在する符
号語の間の変換が可能となる。また、符号語変換回路2
2で変換された符号語には、変換前の符号語(符号化回
路21から出力された符号語)に割り当てられているデ
ータ語がそのまま割り当てられることになる。
【0108】しかしながら、復号化のことを考慮する
と、一部の符号語には上述の変換規則を適用するべきで
はない。
【0109】符号語割り当ての制約「(1)始点とする
状態が異なる同一の符号語は、同一のデータ語に割り当
てられていなければならない。(2)全ビット反転関係
にある符号語は、同一のデータ語に割り当てられてられ
ていなければならない。」を設定する。
【0110】符号語割り当ての制約(1)について説明
する。ある状態を始点とする符号C1に含まれる符号語
11と、別の状態を始点とする符号C2に含まれる符号
語c21が同じ符号語である場合、符号語c11をデータD
に含まれるデータ語d1、符号語c21をデータDに含ま
れる別のデータ語d2に割り当てると、復号時に符号語
の始点を知ることができない。従って、符号語c11また
は符号語c21が得られた場合、データ語d1とd2のどち
らに復号したらよいか判断できない。
【0111】本実施の形態においては、復号時に符号語
検査回路31で符号語の始点を調べるが、符号語検査回
路31において、同一の符号語における始点の状態を識
別することは、それらのADSとRDSの遷移が全く同じであ
るため、不可能である。このことは、点または軸に対し
て対称な状態を始点とする符号の中に同じ符号語が存在
し、しかもこれらが別のデータ語に割り当てられていた
とすると、どのデータ語に復号したよいのか判断できな
いことを意味している。
【0112】例えば、ある状態を始点とする符号C1
含まれる、その始点またはそれを通過する軸に対して対
称である2つの符号語C11およびC12を考える。ここ
で、C11およびC12が、それぞれ別のデータ語d1とd2
に割り当てられていたとする。このC11およびC12を、
FSTDの中心点またはそれを通過する前述の軸と平行な軸
に対して対称である符号語C21およびC22に変換したと
すると、C21およびC22は、それぞれデータ語d1とd2
に割り当てられたことになる。
【0113】ところで、符号語C11とC12は、点または
軸に対して対称であり、符号語C12とC22も点または軸
に対して対称である。点対称な変換または同一方向の軸
に対称な変換を2回行うと、元の符号語に戻ることは明
らかであるので、C11とC22は同じ符号語であることに
なる。従って、C11とC22は同じデータ語に割り当てら
れなければならないが、符号語変換規則に基づいた変換
を行ってしまうと、別のデータ語d1とd2に割り当てら
れてしまう。
【0114】本実施の形態においては、図4のFSTDの中
心点を通過するADS軸に対して対称な状態を始点とする
符号の中に同じ符号語が存在する。これらは、同一のデ
ータ語に割り当てられていなければならない。しかしな
がら、全ての符号語に対して前述の符号語変換規則を適
用すると、異なったデータ語に割り当てられてしまう。
また、FSTDの中心点そのものおよびFSTDの中心点を通過
するRDS軸に対称な状態を始点とする符号の中には、符
号語に対する制約3より、同一の符号語は存在しない。
【0115】次に、符号語割り当ての制約(2)につい
て説明する。符号語C11とC31が全ビット反転関係にあ
るとし、C11がデータ語d1に、C31がデータ語d2に割
り当てられていたとする。ここで、C11とC31は別の符
号語であるから、本来全ての記録再生装置において記録
と再生の極性が正しく管理されていれば、問題なく復号
できる。しかし、記録時の極性と再生時の極性が反転し
ていた場合、例えば、復号時にC11を受信した時に、デ
ータ語d1ではなく、データ語d2に誤って復号してしま
う。
【0116】個々の記録再生装置の極性を全て管理する
ことは煩雑であることや、検出方法によっては磁化の向
きではなく磁化の反転を検出するため極性を識別できな
いことがあり、NRZ記録の場合、全ビット反転した関係
にある符号語は、同じデータ語に割り当てられるのが一
般的である。
【0117】ある状態を始点とする符号C1に含まれ
る、その始点を通過する軸に対して対称である2つの符
号語C11とC12を考える。ここで、C11とC12が、それ
ぞれ別のデータ語d1とd2に割り当てられていたとす
る。このC11とC12を、FSTDの中心点を通過する前述の
軸と直交する軸に対して対称である符号語C31とC32
変換したとすると、C31とC32は、それぞれデータ語d
1とd2に割り当てられたことになる。
【0118】ところで、符号語C11とC12は軸に対して
対称であり、符号語C12とC32はそれと直交する軸に対
して対称である。直交する軸に対して1回ずつ変換を行
うと、全ビット反転した符号語となることは明らかであ
るため、C11とC32は全ビット反転した符号語であるこ
とになる。従って、C11とC32は、同じデータ語に割り
当てられなければならないが、符号語変換規則に基づい
た変換を行うと、別のデータ語d1とd2に割り当てられ
てしまう。
【0119】本実施の形態においては、全ビット反転関
係にある符号語は、FSTDの中心点に対して対称な状態を
始点とする符号間と、FSTDの中心点を通過するRDS軸に
対して対称な状態を始点とする符号間に存在する。これ
らは、同一のデータ語に割り当てられなければならな
い。FSTDの中心点に対する変換は、符号語変換規則より
全ビット反転であり、全ビット反転関係にある符号語は
同一のデータ語に割り当てられるので問題がない。しか
し、FSTDの中心点を通過するRDS軸に対する変換は、全
ての符号語に対して符号語変換規則を適用すると、異な
ったデータ語に割り当てられてしまうことがある。ま
た、各状態を始点とする符号そのものの中、およびFSTD
の中心点を通過するADS軸に対して対称な状態を始点と
する符号語間には、符号語に対する制約3より、全ビッ
ト反転関係にある符号語は存在しない。
【0120】前述の符号語割り当ての制約(1)を満足
するためには、以下の2つが考えられる。(a)符号語
11とC12を同一のデータ語d1に割り当てておくか、
またはC11とC12のうち、どちらかを符号語として使用
しない。(b)C11に対してC12が存在する場合、C11
とC12の符号語変換を行わない。
【0121】(a)の場合、符号語変換規則をそのまま
適用できるが、(b)の場合、符号語変換規則に一部修
正が必要となる。(a)と(b)を比較した場合、
(b)の方が無駄になる符号語が少なくて済む。
【0122】前述の符号語割り当ての制約(2)を満足
するためには、以下の2つが考えられる。(a)符号語
11とC12を同一のデータ語d1に割り当てておくか、
またはC11とC12のうち、どちらかを符号語として使用
しない。(b)C11に対してC12が存在する場合、C11
とC12の符号語変換は全ビット反転とする。
【0123】(a)の場合、符号語変換規則をそのまま
適用できるが、(b)の場合、符号語変換規則に一部修
正が必要となる。
【0124】そこで、符号語変換規則を以下のように修
正する。(1)ある符号語にその始点またはそれを通過
する軸に対して対称な符号語が存在する場合、その符号
語はFSTDの中心点またはそれを通過する前述した軸と平
行な軸に対しての変換を行わない。この場合、符号語変
換回路22は、入力された符号語をそのまま出力する。
(2)ある符号語にその始点を通過する軸に対して対称
な符号語が存在する場合、その符号語に対して、FSTDの
中心点を通過する前述した軸と直交する軸に対しての変
換を行う場合、全ビット反転とする。
【0125】本実施の形態においては、前述したよう
に、FSTDの中心点を通過するADS軸に対して対称な状態
を始点とする符号の中に同じ符号語が存在し、FSTDの中
心点を通過するRDS軸に対して対称な状態を始点とする
符号の中に全ビット反転関係にある符号語が存在する。
従って、符号語変換規則の修正項目(1)および(2)
の対象となる軸は、FSTDの中心点を通過するADS軸とな
る。
【0126】符号語に軸対称な符号語が存在する場合と
は、その符号語の始点から終点までの偶数時刻の状態全
てに対して、軸対称な状態が存在する場合である。本実
施の形態において、ある符号語にその始点を通過するAD
S軸と平行な軸に対して対象な符号語が存在する場合と
は、RDSが3である状態を始点とする符号語では、そのR
DSが6以下の場合、RDSが7である状態を始点とする符
号語では、そのRDSが4以上の場合である。
【0127】これが前述した符号語の型である。符号化
回路21で符号化される符号語が始点とするRDSが3で
ある場合、その符号語のRDSが6以下であれば型は0、
7以上であれば型は1とする。符号化回路21で符号化
される符号語が始点とするRDSが7である場合、その符
号語のRDSが4以上であれば型は0、3以下であれば型
は1とする。
【0128】図7は、符号語変換回路22の回路構成例
を示している。符号語変換規則および符号語変換規則の
修正により、符号語変換器72で行われる符号語の変換
を図9を参照しながら説明する。始点の状態(0,0)
の場合は、符号語の変換は行われない。従って、符号語
変換回路22に入力された符号語はそのまま出力され
る。
【0129】始点の状態(0,1)の場合は、符号語の
型が0のとき、符号語変換規則の修正項目(1)に従っ
て、符号語の変換は行われない。符号語の型が1のと
き、符号語変換規則に従って、符号語を2ビット単位で
10個に区切り、そのそれぞれについて、00は11
に、11は00に変換する。
【0130】始点の状態(1,0)の場合は、符号語の
型が0のとき、符号語変換規則の修正項目(2)に従っ
て、符号語の全ビットを反転する。符号語の型が1のと
き、符号語変換規則に従って、符号語を2ビット単位で
10個に区切り、そのそれぞれについて、01は10
に、10は01に変換する。
【0131】始点の状態(1,1)の場合、符号語変換
規則に従って、符号語の全ビットを反転する。
【0132】ところで、図9に従って符号語の変換を行
うと、符号化回路21から出力される固定の状態を始点
とする符号が、符号語に対する制約3および制約4を守
っていたとしても、符号語変換回路22から出力される
それとは異なる状態を始点とする一部の符号語が符号語
に対する制約3および制約4を破ってしまうことがあ
る。
【0133】符号語に対する制約3は、ADSの遷移だけ
を考えた場合、ADS方向の中心を通過する時間方向の軸
に対して対象な構造をしており、符号語に対する制約4
は、RDSの遷移だけを考えた場合、RDS方向の中心を通過
する時間方向の軸に対して対象な構造をしている。従っ
て、符号語変換規則が完全に軸対称な変換を許すのであ
れば、符号語変換規則に従って符号語の変換を行って
も、制約3および制約4を破ってしまうことはあり得な
い。しかし、図4の構造上(即ち、ADSとRDSの性質
上)、完全に軸対称な変換が不可能であることより、符
号語変換規則に基づいた変換が制約を破ることがあり得
る。また、符号語変換規則の修正が軸対称な変換ではな
いことは明らかであり、符号語変換規則の修正に基づい
た変換が制約を破ることがあり得る。
【0134】従って、符号語変換規則に従ってFSTD上の
始点乃至終点のパスを変換したときに、変換語のパスが
与えられた制約を破ってしまう場合、それに対応する変
換前のパスは禁止される。
【0135】本実施の形態においては、符号化回路21
に記憶される符号語を選択するために、以下の制約5乃
至7を設定する。これにより、軸に対称な始点を持つ符
号語間の変換を行っても、上述した制約違反はなくな
る。
【0136】符号語に対する制約5「(1)符号化回路
21で符号化される符号の始点が状態(3,3)である
場合、時刻0にこの状態からスタートしたパスのうち、
時刻6でのADSが3かつ時刻7でのADSが4かつ時刻8で
のADSが3であるパスは、いずれの時刻にもRDSが7にな
ってはならない。(2)符号化回路21で符号化される
符号の始点が状態(3,7)である場合、時刻0にこの
状態からスタートしたパスのうち、時刻6でのADSが3
かつ時刻7でのADSが4かつ時刻8でのADSが3であるパ
スは、いずれの時刻にもRDSが3になってはならない。
(3)符号化回路21で符号化される符号の始点が状態
(7,3)である場合、時刻0にこの状態からスタート
したパスのうち、時刻6でのADSが7かつ時刻7でのADS
が6かつ時刻8でのADSが7であるパスは、いずれの時
刻にもRDSが7になってはならない。(4)符号化回路
21で符号化される符号の始点が状態(7,7)である
場合、時刻0にこの状態からスタートしたパスのうち、
時刻6でのADSが7かつ時刻7でのADSが6かつ時刻8で
のADSが7であるパスは、いずれの時刻にもRDSが3にな
ってはならない。」を設定する。
【0137】符号語に対する制約6「(1)符号化回路
21で符号化される符号の始点のRDSが3である場合、
時刻0にこの状態からスタートしたパスのうち、時刻3
でのRDSが6であるパスは、いずれかの時刻にRDSが7と
ならなければならない。(2)符号化回路21で符号化
される符号の始点のRDSが7である場合、時刻0にこの
状態からスタートしたパスのうち、時刻3でのRDSが4
であるパスは、いずれかの時刻にRDSが3とならなけれ
ばならない。」を設定する。
【0138】符号語に対する制約7「(1)符号化回路
21で符号化される符号の始点のRDSが3である場合、
時刻0にこの状態からスタートしたパスは、(a)時刻
2でのRDSが1かつ時刻3でのRDSが2かつ時刻4でのRD
Sが1かついずれかの時刻にRDSが7以上とならない
(b)時刻4でのRDSが1かつ時刻5でのRDSが2かつ時
刻6でのRDSが1かつ時刻14でのRDSが9かつ時刻15
でのRDSが8かつ時刻16でのRDSが9にならない(c)
時刻6でのRDSが1かつ時刻7でのRDSが2かつ時刻8で
のRDSが1かつ時刻16でのRDSが9かつ時刻17でのRD
Sが8かつ時刻18でのRDSが9にならない(d)時刻6
でのRDSが9かつ時刻7でのRDSが8かつ時刻8でのRDS
が9にならないを満足しなければならない。(2)符号
化回路21で符号化される符号の始点のRDSが7である
場合、時刻0にこの状態からスタートしたパスは、
(a)時刻2でのRDSが9かつ時刻3でのRDSが8かつ時
刻4でのRDSが9かついずれかの時刻にRDSが3以下とな
らない(b)時刻4でのRDSが9かつ時刻5でのRDSが8
かつ時刻6でのRDSが9かつ時刻14でのRDSが1かつ時
刻15でのRDSが2かつ時刻16でのRDSが1にならない
(c)時刻6でのRDSが9かつ時刻7でのRDSが8かつ時
刻8でのRDSが9かつ時刻16でのRDSが1かつ時刻17
でのRDSが2かつ時刻18でのRDSが1にならない(d)
時刻6でのRDSが1かつ時刻7でのRDSが2かつ時刻8で
のRDSが1にならない。」を設定する。
【0139】符号語に対する制約5は、符号語変換規則
に従って符号語の変換を行ったときに、符号語に対する
制約3を破らないようにするために設定されている。符
号語に対する制約6は、符号語変換規則の修正に従って
符号語の変換を行ったときに、符号語に対する制約4を
破らないようにするために設定されている。符号語に対
する制約7は、符号語変換規則に従って符号語の変換を
行ったときに、符号語に対する制約4を破らないように
するために設定されている。
【0140】上述の符号語に対する制約1乃至7を満足
する符号語は各始点ともそれぞれ70773個あり、こ
の中から65536個の符号語が選択される。このよう
にして、選ばれた符号化回路21で符号化される16ビ
ットのデータ語は、1対1の関係で20ビットの符号語
に割り当てられる。
【0141】図10および図11は、符号化回路21で
符号化される始点が状態(3,3)である場合のデータ
語と符号語の対応づけの一部を示している。左欄には1
6ビットのデータ語を16進数で、右欄には20ビット
の符号語を2進数でそれぞれ示している。
【0142】符号語変換回路22が出力する20ビット
の符号語は、パラレル/シリアル(P/S)変換器23
に供給される。P/S変換器23において、符号語変換
回路22からのパラレルデータとしての20ビットの符
号語が、シリアルデータに変換されて出力される。
【0143】シリアルデータとされた20ビットの符号
語列は、記録アンプ2を介してメディア3に記録され
る。
【0144】メディア3が再生されると、それにより得
られる再生信号は、再生アンプ4において、増幅された
後、イコライザアンプ5において等化され、標本化器6
とPLL回路9に供給される。
【0145】PLL回路9は、入力された再生信号からク
ロックを生成し、生成したクロックを、標本化器6、TC
PR用ビタビ検出器7、復号化器8、PRML用ビタビ検出器
10、およびSYNC検出器11に供給する。
【0146】標本化器6では、イコライザアンプ5から
の外乱の加わった3値の再生信号が、PLL回路9より供
給されるクロックに同期して標本化される。そして、そ
の結果得られる標本値が、TCPR用ビタビ検出器7および
PRML用ビタビ検出器10に供給され、これにより、もと
の2元符号が検出される。
【0147】PRML用ビタビ検出器10で検出された符号
語列は、SYNC検出器11に供給され、SYNCパターンが検
出される。そして、その結果得られる符号語に対する同
期信号が、TCPR用ビタビ検出器7に供給され、その同期
がとられる。
【0148】TCPR用ビタビ検出器7は、符号語に対する
制約2および制約3に対応して、時変構造(時刻によっ
て構造が変わる)をしているため、20ビットの符号語
の境界が分からないと検出を開始できない。そのため、
TCPRのビタビ検出を開始する前に、PRML用ビタビ検出器
10でビット列を検出し、そのビット列からSYNC検出器
11で符号の境界を検出することが必要とされる。尚、
PRML用ビタビ検出器10は、時不変の構造であるため、
符号語に対する同期信号を必要としない。
【0149】TCPR用ビタビ検出器7で検出された20ビ
ットの符号語は、復号化器8に供給され、元の16ビッ
トのデータ語に復号される。
【0150】復号化器8に入力された符号語の始点とし
ては、状態(3,3)、状態(3,7)、状態(7,
3)、状態(7,7)の全てに可能性がある。しかしな
がら、本実施の形態において、復号化回路33で復号す
る符号語の始点はいずれか1つの状態である。従って、
復号化回路33で正しく復号するためには、予め復号化
器8に入力された符号語を復号化回路33が復号できる
符号語に変換しておかなければならない。そのために
は、入力された符号語の始点および型を知らなければな
らない。
【0151】復号化器8に入力された符号語は、符号の
始点および型を調べる回路である符号語検査回路31に
入力される。符号語検査回路31においては、状態
(3,3)、状態(3,7)、状態(7,3)、状態
(7,7)のうちのいずれか1つが始点だったと仮定し
て、入力された符号語のADSとRDSの遷移が調べられる。
【0152】符号語の始点のADSは、調べられたADSの遷
移が符号語に対する制約3を満足しているか否かで知る
ことができる。符号語に対する制約3を満足していれ
ば、予め仮定した始点のADSは正しかったことになり、
満足していなければ、仮定した始点のADSは間違ってい
たことになる。
【0153】符号語の始点のRDSは、調べられたRDSの遷
移が符号語に対する制約1を満足しているか否かで知る
ことができる。RDSが異なる状態を始点とする符号間に
は共通の符号語が存在している。従って、RDSの遷移が
制約1を満足している場合は、これら共通の符号語に関
して、始点のRDSを特定することができない。しかし、
符号語変換規則の修正で、始点のRDSが異なる同一の符
号語は同一のデータ語に割り当てているため、始点のRD
Sが間違っていたとしても復号結果は同じであり、結局R
DSを特定しなくてもよいことになる。共通ではない符号
語に関しては、RDSの遷移が制約1を満足していれば、
予め仮定した始点のRDSは正しかったことになり、制約
1を満足していなければ仮定した始点のRDSが間違って
いたことになる。
【0154】符号語の型は、前述した型の定義より、始
点として仮定した状態を通過するADS方向の軸に対して
対称な符号語が存在す対称な符号語が存在するか否かで
判定することができる。本実施の形態においては、対称
な符号語が存在する場合、符号語の型は0とされ、対称
な符号語が存在しない場合、符号語の型は1とされる。
【0155】符号語検査回路31では以下の処理が行わ
れる。始点のADSが3であると仮定した場合、時刻7のA
DSを調べ、これが3より大きいときは入力された符号語
の始点のADSは3であるとし、3より小さいときは符号
語の始点のADSは7であるとする。
【0156】始点のADSが7であると仮定した場合、時
刻7のADSを調べ、これが7より小さいときは入力され
た符号語の始点のADSは7であるとし、7より大きいと
きは符号語の始点のADSは3であるとする。
【0157】始点のRDSが3であると仮定した場合、RDS
の遷移を調べ、これがいずれの時刻にも−1とならない
ときは入力された符号語の始点のRDSは3であるとし、
そうでないときは入力された符号語の始点のRDSは7で
あるとする。
【0158】始点のRDSが3であると仮定した場合、RDS
の遷移を調べ、これがいずれの時刻にも−1にも7にも
ならないときは符号語の型は0であるとし、そうでない
ときは1であるとする。
【0159】始点のRDSが7であると仮定した場合、RDS
の遷移を調べ、これがいずれの時刻にも11とならない
ときは入力された符号語の始点のRDSは7であるとし、
そうでないときは入力された符号語の始点のRDSは3で
あるとする。
【0160】始点のRDSが7であると仮定した場合、RDS
の遷移を調べ、これがいずれの時刻にも3にも11にも
ならないときは符号語の型は0であるとし、そうでない
ときは1であるとする。
【0161】図8は、符号化回路21で符号化された符
号語の始点が状態(3,3)である場合の符号語検査回
路31の構成例を示している。
【0162】先ず、符号語間の区切りで、RDS用3ビッ
トUP/DOWNカウンタ84およびADS用3ビットUP/DOWNカ
ウンタ90が初期化され、1にセットされる。また、比
較器85および比較器91の出力がリセットされる。そ
の後、入力された20ビットの符号語は、パラレル/シ
リアル変換器81で、始点側から2ビットずつに区切ら
れ、順次送り出される。送出された2ビットのデータ
は、EXNOR82およびAND83にそれぞれ供給され、演算
される。EXNOR82の出力は、RDS用3ビットUP/DOWNカ
ウンタ84のENABLE端子に供給され、AND83の出力
は、RDS用3ビットUP/DOWNカウンタ84のUP/DOWN端子
に供給される。RDS用3ビットUP/DOWNカウンタ84は、
RDSを順次演算する。
【0163】また、パラレル/シリアル変換器81から
送出された2ビットのデータは、始点からみて遅い時刻
側のビットが、インバータ87で反転され、EXNOR88
およびAND89にそれぞれ供給され、演算される。EXNOR
88の出力は、ADS用3ビットUP/DOWNカウンタ90のEN
ABLE端子に供給され、AND89の出力は、ADS用3ビット
UP/DOWNカウンタ90のUP/DOWN端子に供給される。ADS
用3ビットUP/DOWNカウンタ90は、ADSを順次演算す
る。
【0164】RDS用3ビットUP/DOWNカウンタ84の出力
は、比較器85に供給され、符号語の最後まで順次3お
よび7と比較される。そして、どちらか1回でも一致し
た場合には比較器85の出力の一つが1にセットされ、
符号語間の区切りで型用レジスタ86に格納される。ま
た、7との比較で、一回でも一致した場合には比較器8
5の出力の残りが1にセットされ、符号間の区切りで始
点用レジスタ92のLSB側に格納される。
【0165】一方、ADS用3ビットUP/DOWNカウンタ90
の出力は、比較器91に供給され、符号語の6ビット目
まで演算して得られたカウンタ値と符号語の7ビット目
から、カウンタ値が1でかつ7ビット目の反転が0か、
カウンタ値が0か、カウンタ値が7か、カウンタ値が6
か否かが調べられる。そして、いずれか一つが真である
場合、比較器91の出力が1にセットされ、符号語間の
区切りで、始点用レジスタ92のMSB側に格納される。
型用レジスタ86の出力および始点用レジスタ92の出
力は、符号語の型および始点として、符号語検査回路3
1から出力される。
【0166】符号語検査回路31から出力された符号語
の始点と型は、符号語変換回路32に供給される。ま
た、符号語変換回路32には、20ビットの符号語がそ
のまま入力される。そして、符号語変換回路32は、符
号の始点および型に基づいて、入力された符号語を、復
号化回路33が復号する符号語へと変換する。変換の方
法は、図9と同じである。即ち、符号語変換回路32
は、符号語変換回路22と同じものである。
【0167】符号語変換回路32によって変換された符
号語は、復号化回路33において、符号化回路21で対
応づけられていた元の16ビットのデータ語に復号され
る。
【0168】尚、本発明の主旨を逸脱しない範囲におい
て、さまざまな変形や応用例が考え得る。従って、本発
明の要旨は、本実施の形態に限定されるものではない。
【0169】尚、本明細書中において、上記処理を実行
するコンピュータプログラムをユーザに提供する提供媒
体には、磁気ディスク、CD-ROMなどの情報記録媒体の
他、インターネット、ディジタル衛星などのネットワー
クの伝送媒体も含まれる。
【0170】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の符号化方
法および請求項16に記載の符号化装置によれば、デー
タ語から符号化されるのは予め決定された1つの状態を
始点とする符号語だけであり、他の状態を始点とする符
号語はさらに変換することにより得られる。従って、符
号化器を小型にし、高速に動作させることが可能とな
る。
【0171】請求項17に記載の復号化方法および請求
項32に記載の復号化装置によれば、入力された符号語
は予め決定された1つの状態を始点とする符号語に変換
され、データ語は、符号語を復号することにより得られ
る。従って、復号化器を小型にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化方法および復号化方法を応用し
た記録再生装置の一実施の形態の構成を示すブロック図
である。
【図2】図1の符号化器1の構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】図1の復号化器8の構成例を示すブロック図で
ある。
【図4】有限状態遷移図である。
【図5】図2の符号語検査回路24の構成例を示すブロ
ック図である。
【図6】図2の終点状態変換回路25の構成例を示す回
路図である。
【図7】図2の符号語変換回路22の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】図3の符号語検査回路31の構成例を示すブロ
ック図である。
【図9】符号語変換回路22で行われる符号語の変換表
である。
【図10】符号化回路21で符号化される始点が状態
(3,3)である場合のデータ語と符号語の対応づけを
示している。
【図11】図10の続きを示している。
【図12】従来の符号化器を示す図である。
【図13】従来の復号化器を示す図である。
【符号の説明】
1 符号化器, 2 記録アンプ, 3 メディア,
4 再生アンプ, 5イコライザアンプ, 6 標本化
器, 7 TCPR用ビタビ検出器, 8 復号化器, 9
PLL回路, 10 PRML用ビタビ検出器, 11 SYN
C検出器,22,101 符号化回路, 22,32
符号語変換回路, 23,41,71,81,103
PS変換器, 24,31 符号語検査回路, 25 終
点状態変換回路, 26,102 レジスタ, 33,
111 復号化回路, 44,84 RDS用3ビットUP/
DOWNカウンタ, 45,85,91 比較器, 46,
86 型用レジスタ, 50,90 ADS用3ビットUP/
DOWNカウンタ, 51終点用レジスタ, 72 符号語
変換器, 73 SP変換器, 92 始点用レジスタ

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mビットのデータをnビットの符号に符
    号化する符号化方法において、 前記nビットの符号は、符号シーケンスが受けるADSとR
    DSの制限を表した有限状態遷移図に従って生成された符
    号であり、 前記有限状態遷移図における前記nビットの符号が始点
    とする状態の集合に含まれる2つの状態は、前記有限状
    態遷移図の中心点に対して対称な位置に存在するか、前
    記有限状態遷移図の中心点を通過するADS軸に対して対
    称な位置に存在するか、前記有限状態遷移図の中心点を
    通過するRDS軸に対して対称な位置に存在するかのうち
    のいずれかであり、 前記mビットのデータは、前記符号が始点とする状態の
    集合に含まれる所定の状態を始点とするnビットの符号
    語に符号化され、 前記符号が始点とする状態の集合に含まれる他の状態を
    始点とするnビットの符号語は、前記符号化された符号
    語をさらに変換することにより得られたものであること
    を特徴とする符号化方法。
  2. 【請求項2】 前記ADSの最大値または最小値を、それ
    ぞれ最大ADSまたは最小ADSとする場合、最大ADSと最小A
    DSとの差は、2の倍数であるとし、 前記RDSの最大値または最小値を、それぞれ最大RDSまた
    は最小RDSとする場合、最大RDSと最小RDSとの差は、2
    の倍数であることを特徴とする請求項1に記載の符号化
    方法。
  3. 【請求項3】 前記nを4の倍数とし、前記有限状態遷
    移図上の状態を(ADS,RDS)で表し、(最小ADS+最大A
    DS)/2を中心ADSとし、(最小RDS+最大RDS)/2を
    中心RDSとする場合、前記符号が始点とする状態は、状
    態(中心ADS−2,中心RDS−2)、状態(中心ADS−
    2,中心RDS+2)、状態(中心ADS+2,中心RDS−
    2)、および状態(中心ADS+2,中心RDS+2)の4状
    態であることを特徴とする請求項2に記載の符号化方
    法。
  4. 【請求項4】 前記mは16であり、前記nは20であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の符号化方法。
  5. 【請求項5】 前記最大ADSと最小ADSとの差は10であ
    るとともに、前記最大RDSと最小RDSとの差は10である
    ことを特徴とする請求項4に記載の符号化方法。
  6. 【請求項6】 前記符号語が始点をとる時刻を0とした
    とき、時刻0にADSが中心ADS−2である状態を出発した
    パスは、時刻7にADSが中心ADS−2以下である状態に到
    達せず、時刻0にADSが中心ADS+2である状態を出発し
    たパスは、時刻7にADSが中心ADS+2以上である状態に
    到達しないことを特徴とする請求項5に記載の符号化方
    法。
  7. 【請求項7】 前記有限状態遷移図上で、前記RDSが最
    小RDSである状態を出発して10回の状態遷移で最大RDS
    である状態に到達することを禁止するとともに、前記RD
    Sが最大RDSである状態を出発して10回の状態遷移で最
    小RDSである状態に到達することを禁止することを特徴
    とする請求項5に記載の符号化方法。
  8. 【請求項8】 前記有限状態遷移図の中心点に対して対
    称な位置にある状態を始点とする符号語間の変換は、変
    換される前の符号語が始点乃至終点にとる各状態と、変
    換された後の符号語が始点乃至終点にとる各状態が、前
    記中心点に対して対称な位置となるようになされるこ
    と、即ち、符号語の全ビットを反転することであること
    を特徴とする請求項7に記載の符号化方法。
  9. 【請求項9】 前記有限状態遷移図の中心点を通過する
    ADS軸に対して対称な位置にある状態を始点とする符号
    語間の変換は、変換される前の符号語が始点乃至終点の
    偶数時刻にとる各状態と、変換された後の符号語が始点
    乃至終点の偶数時刻にとる各状態が、中心点を通過する
    ADS軸に対して対称な位置となり、変換された後の符号
    語が奇数時刻にとる各状態は、変換された後の符号語が
    偶数時刻にとる状態から一意に定まる状態となるように
    なされること、即ち、符号語を始点側のビットから2ビ
    ット単位で区切り、そのそれぞれに対して00は11
    に、01は01に、10は10に、11は00にするこ
    とを特徴とする請求項7に記載の符号化方法。
  10. 【請求項10】 前記有限状態遷移図の中心点を通過す
    るRDS軸に対して対称な位置にある状態を始点とする符
    号語間の変換は、変換される前の符号語が始点乃至終点
    の偶数時刻にとる各状態と、変換された後の符号語が始
    点乃至終点の偶数時刻にとる各状態が、中心点を通過す
    るRDS軸に対して対称な位置となり、変換された後の符
    号語が奇数時刻にとる各状態は、変換された後の符号語
    が偶数時刻にとる状態から一意に定まる状態となるよう
    になされること、即ち、符号語を始点側のビットから2
    ビット単位で区切り、そのそれぞれに対して00は00
    に、01は10に、10は01に、11は11にするこ
    とを特徴とする請求項7に記載の符号化方法。
  11. 【請求項11】 所定の符号語が始点乃至終点の各時刻
    にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状態
    に対して対称な状態が存在する場合、前記所定の符号語
    に対しては、中心点に対する変換は行わないことを特徴
    とする請求項8に記載の符号化方法。
  12. 【請求項12】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するADS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するADS軸に対
    する変換は行わないことを特徴とする請求項9に記載の
    符号化方法。
  13. 【請求項13】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するRDS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するRDS軸に対
    する変換は行わないことを特徴とする請求項10に記載
    の符号化方法。
  14. 【請求項14】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するRDS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するADS軸に対
    する変換は全ビット反転であることを特徴とする請求項
    9に記載の符号化方法。
  15. 【請求項15】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するADS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するRDS軸に対
    する変換は全ビット反転であることを特徴とする請求項
    10に記載の符号化方法。
  16. 【請求項16】 mビットのデータをnビットの符号に
    符号化する符号化装置において、 入力されたmビットのデータ語を前記符号が始点とする
    状態の集合に含まれる予め決定された1つの状態を始点
    とするnビットの符号語に変換する符号化手段と、 前記符号化手段から供給される符号語に基づいて、符号
    語の終点の状態および型を調べる符号語検査手段と、 前記符号語検査手段から供給される終点の状態を、符号
    語変換手段が出力する符号語の終点の状態に変換する終
    点状態変換手段と、 前記終点状態変換手段が出力する終点状態を1符号語分
    記憶し、符号語変換手段が次回出力する符号語の始点の
    状態を出力する記憶手段と、 前記記憶手段から供給される符号語の始点の状態および
    前記符号語検査手段から供給される符号語の型に基づい
    て、前記符号化手段から供給される前記符号が始点とす
    る状態の集合に含まれる予め決定された1つの状態を始
    点とするnビットの符号語を、前記符号が始点とする状
    態の集合に含まれる他の状態を始点とするnビットの符
    号語に変換する符号語変換手段とを備えることを特徴と
    する符号化装置。
  17. 【請求項17】 nビットの符号をmビットのデータに
    復号する復号化方法において、 前記nビットの符号は、符号シーケンスが受けるADSとR
    DSの制限を表した有限状態遷移図に従って生成された符
    号であり、 前記有限状態遷移図における前記nビットの符号が始点
    とする状態の集合に含まれる2つの状態は、前記有限状
    態遷移図の中心点に対して対称な位置に存在するか、前
    記有限状態遷移図の中心点を通過するADS軸に対して対
    称な位置に存在するか、前記有限状態遷移図の中心点を
    通過するRDS軸に対して対称な位置に存在するかのうち
    のいずれかであり、 前記符号が始点とする状態の集合に含まれるいずれかの
    状態を始点とするnビットの符号語を、前記符号が始点
    とする状態の集合に含まれる予め決定された1つの状態
    を始点とする他のnビットの符号語に変換し、mビット
    のデータ語は、前記変換された符号語を復号することに
    より得られたものであることを特徴とする復号化方法。
  18. 【請求項18】 前記ADSの最大値または最小値を、そ
    れぞれ最大ADSまたは最小ADSとする場合、最大ADSと最
    小ADSとの差は、2の倍数であるとし、 前記RDSの最大値または最小値を、それぞれ最大RDSまた
    は最小RDSとする場合、最大RDSと最小RDSとの差は、2
    の倍数であることを特徴とする請求項17に記載の復号
    化方法。
  19. 【請求項19】 前記nを4の倍数とし、前記有限状態
    遷移図上の状態を(ADS,RDS)で表し、(最小ADS+最
    大ADS)/2を中心ADSとし、(最小RDS+最大RDS)/2
    を中心RDSとする場合、前記符号が始点とする状態は、
    状態(中心ADS−2,中心RDS−2)、状態(中心ADS−
    2,中心RDS+2)、状態(中心ADS+2,中心RDS−
    2)、および状態(中心ADS+2,中心RDS+2)の4状
    態であることを特徴とする請求項18に記載の復号化方
    法。
  20. 【請求項20】 前記mは16であり、前記nは20で
    あることを特徴とする請求項19に記載の復号化方法。
  21. 【請求項21】 前記最大ADSと最小ADSとの差は10で
    あるとともに、前記最大RDSと最小RDSとの差は10であ
    ることを特徴とする請求項20に記載の復号化方法。
  22. 【請求項22】 前記符号語が始点をとる時刻を0とし
    たとき、時刻0にADSが中心ADS−2である状態を出発し
    たパスは、時刻7にADSが中心ADS−2以下である状態に
    到達せず、時刻0にADSが中心ADS+2である状態を出発
    したパスは、時刻7にADSが中心ADS+2以上である状態
    に到達しないことを特徴とする請求項21に記載の復号
    化方法。
  23. 【請求項23】 前記有限状態遷移図上で、前記RDSが
    最小RDSである状態を出発して10回の状態遷移で最大R
    DSである状態に到達することを禁止するとともに、前記
    RDSが最大RDSである状態を出発して10回の状態遷移で
    最小RDSである状態に到達することを禁止することを特
    徴とする請求項21に記載の復号化方法。
  24. 【請求項24】 前記有限状態遷移図の中心点に対して
    対称な位置にある状態を始点とする符号語間の変換は、
    変換される前の符号語が始点乃至終点にとる各状態と、
    変換された後の符号語が始点乃至終点にとる各状態が、
    前記中心点に対して対称な位置となるようになされるこ
    と、即ち、符号語の全ビットを反転することであること
    を特徴とする請求項23に記載の復号化方法。
  25. 【請求項25】 前記有限状態遷移図の中心点を通過す
    るADS軸に対して対称な位置にある状態を始点とする符
    号語間の変換は、変換される前の符号語が始点乃至終点
    の偶数時刻にとる各状態と、変換された後の符号語が始
    点乃至終点の偶数時刻にとる各状態が、中心点を通過す
    るADS軸に対して対称な位置となり、変換された後の符
    号語が奇数時刻にとる各状態は、変換された後の符号語
    が偶数時刻にとる状態から一意に定まる状態となるよう
    になされること、即ち、符号語を始点側のビットから2
    ビット単位で区切り、そのそれぞれに対して00は11
    に、01は01に、10は10に、11は00にするこ
    とを特徴とする請求項23に記載の復号化方法。
  26. 【請求項26】 前記有限状態遷移図の中心点を通過す
    るRDS軸に対して対称な位置にある状態を始点とする符
    号語間の変換は、変換される前の符号語が始点乃至終点
    の偶数時刻にとる各状態と、変換された後の符号語が始
    点乃至終点の偶数時刻にとる各状態が、中心点を通過す
    るRDS軸に対して対称な位置となり、変換された後の符
    号語が奇数時刻にとる各状態は、変換された後の符号語
    が偶数時刻にとる状態から一意に定まる状態となるよう
    になされること、即ち、符号語を始点側のビットから2
    ビット単位で区切り、そのそれぞれに対して00は00
    に、01は10に、10は01に、11は11にするこ
    とを特徴とする請求項23に記載の復号化方法。
  27. 【請求項27】 所定の符号語が始点乃至終点の各時刻
    にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状態
    に対して対称な状態が存在する場合、前記所定の符号語
    に対しては、中心点に対する変換は行わないことを特徴
    とする請求項24に記載の復号化方法。
  28. 【請求項28】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するADS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するADS軸に対
    する変換は行わないことを特徴とする請求項25に記載
    の復号化方法。
  29. 【請求項29】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するRDS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するRDS軸に対
    する変換は行わないことを特徴とする請求項26に記載
    の復号化方法。
  30. 【請求項30】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するRDS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するADS軸に対
    する変換は全ビット反転であることを特徴とする請求項
    25に記載の復号化方法。
  31. 【請求項31】 所定の符号語が始点乃至終点の偶数時
    刻にとる状態全てに、前記所定の符号語が始点とする状
    態を通過するADS軸に対称な状態が存在する場合、前記
    所定の符号語に対しては、中心点を通過するRDS軸に対
    する変換は全ビット反転であることを特徴とする請求項
    26に記載の復号化方法。
  32. 【請求項32】 nビットの符号をmビットのデータに
    復号する復号化装置において、 入力されたnビットの符号語が始点とする状態と型を調
    べる符号語検査手段と、 前記符号語検査手段から供給
    される符号語の始点の状態および型に基づいて、入力さ
    れた前記符号が始点とする状態の集合に含まれるいずれ
    かの状態を始点とするnビットの符号語を、前記符号が
    始点とする状態の集合に含まれる予め決定された1つの
    状態を始点とする別のnビットの符号語に変換する符号
    語変換手段と、 前記符号語変換手段で変換された符号語をmビットのデ
    ータ語へ復号する復号化手段とを備えることを特徴とす
    る復号化装置。
  33. 【請求項33】 mビットのデータを符号化することに
    より得られたnビットの符号が記録された提供媒体にお
    いて、 前記nビットの符号は、符号シーケンスが受けるADSとR
    DSの制限を表した有限状態遷移図に従って生成された符
    号であり、 前記有限状態遷移図における前記nビットの符号が始点
    とする状態の集合に含まれる2つの状態は、前記有限状
    態遷移図の中心点に対して対称な位置に存在するか、前
    記有限状態遷移図の中心点を通過するADS軸に対して対
    称な位置に存在するか、前記有限状態遷移図の中心点を
    通過するRDS軸に対して対称な位置に存在するかのうち
    のいずれかであることを特徴とする提供媒体。
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