JP2001312370A - タッチパネル装置 - Google Patents

タッチパネル装置

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JP2001312370A
JP2001312370A JP2000132234A JP2000132234A JP2001312370A JP 2001312370 A JP2001312370 A JP 2001312370A JP 2000132234 A JP2000132234 A JP 2000132234A JP 2000132234 A JP2000132234 A JP 2000132234A JP 2001312370 A JP2001312370 A JP 2001312370A
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Kazuto Nakayama
和人 中山
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タッチパネルのタッチ位置を自動的に補正す
る。 【解決手段】 ブラケットにより、表示装置10にタッ
チパネル30が固定される。ブラケットには、表示画面
11の最小値の座標位置と最大値の座標位置とをタッチ
するように、2箇所に突起部が設けられている。装置起
動時に、プログラムメモリ55に格納された補正用プロ
グラムを実行すると、突起部でタッチされた表示画面1
1上の座標は、最初から制御部50に送られてきている
ので、この制御部50では、その座標と表示画面11の
解像度とを対応させることにより、両者のずれ量を算出
し、このずれ量を補正値として補正値記憶手段44に記
憶させる。通常動作時において、タッチパネル30の任
意の箇所を指等でタッチすると、このタッチ位置の座標
が座標値検出手段41で検出される。座標値補正手段4
3では、手段41で検出された座標値を、座標値補正手
段44に記憶された補正値で補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タッチパネルのタ
ッチ位置を自動的に補正できるタッチパネル装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図2(a)、(b)は従来のタッチパネ
ル装置の一例を示す構成図であり、同図(a)は全体
図、及び同図(b)はタッチパネルの正面図である。こ
のタッチパネル装置は、液晶表示装置(以下「LCD」
という。)、陰極線管(以下「CRT」という。)等の
表示装置1を有している。表示装置1の表面には、表示
部押さえブラケット2によってタッチパネル3が固定さ
れている。表示装置1の表面に実装されたタッチパネル
3は、このタッチパネル3の有効エリア以外の部分3
a,3bが表示部押さえブラケット2で押さえられて固
定されている。タッチパネル3にはタッチパネルコント
ローラ4が接続されると共に、このタッチパネルコント
ローラ4と表示装置1が制御部5に接続されている。タ
ッチパネルコントローラ4は、タッチパネル3の制御を
行い、制御部5のシリアルポート等と通信するためのデ
ータ変換を行う機能を有している。制御部5は、装置全
体を制御するものであり、例えばパーソナルコンピュー
タ(以下「PC」という。)等で構成されている。
【0003】このタッチパネル装置は、表示装置1の画
面に表示されているメニューやキーボード等の位置をタ
ッチパネル3の表面から指等で触れることにより、この
接触位置(即ち、タッチ位置)がタッチパネルコントロ
ーラ4を介して制御部5へ入力され、画面操作を行える
ようになっている。この種のタッチパネル装置では、通
常、タッチパネル固有の分解能と表示装置1の表示画面
の解像度とが同一でないので、これを表示画面の解像度
に合わせて変換する必要がある。このため、タッチパネ
ル3を取り付ける際に、このタッチパネル3のタッチ位
置と表示画面の表示位置を一致させるために補正を行う
必要があった。
【0004】補正方法としては、一般的に、制御部5内
に格納した補正用プログラムを用い、画面上のある位置
にカーソル等を表示し、これをタッチすることにより、
タッチパネル3の座標と表示画面の座標を対応させ、こ
の座標ずれを補正値としてタッチパネルコントローラ4
内の電気的消去可能なプログラムメモリ(以下「EEP
ROM」という。)等に記憶させる、あるいは制御部5
内のアプリケーションプログラムのパラメータファイル
にその値を書き込んでおくという処理を行っている。こ
の操作は、最低2箇所で行う必要があり、タッチパネル
装置を出荷する際(組立時)には常に補正操作を行って
いた。
【0005】図3は、図2のタッチパネル装置を用いた
補正操作の画面イメージを示す図である。なお、画面解
像度は、例えば640×480である。補正操作を行う
場合、まず、表示装置1の表示領域1aにおいて、画面
左上に十字のカーソルを表示させ、この中心を指でタッ
チする。画面の横軸をX軸、縦軸をY軸とし、この画面
上の座標が例えば(X5 ,Y5 )であれば、タッチパネ
ル3は押された位置の座標が(X5 ,Y5 )と認識でき
る。次に、右下にカーソルを表示させ、同様に指でタッ
チすることにより、画面上の座標が例えば(X63 4 ,Y
474 )あれば、タッチパネル3はその位置の座標を(X
634 ,Y474 )と認識する。2点が定まれば、この間の
座標の対応が計算できる。誤差を少なくするためには、
2点はなるべく最小値の座標(X0 ,Y0 )に近い点
と、最大値の座標(X639 ,Y479 )に近い点を選ぶこ
とが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
タッチパネル装置では、次のような課題があった。製品
出荷時(組立時)は、補正用プログラムによりタッチ位
置を補正しているが、例えば、ユーザ先でタッチパネル
3を交換した場合は、再度タッチ位置を補正する必要が
ある。ユーザが直接タッチパネル3を交換する場合に
は、ユーザがタッチパネル補正を行う必要があるが、こ
の際の操作ミス等によってタッチパネル3の補正に失敗
し、結果的にタッチパネル3が使えなくなるという課題
があった。また、装置組立時に必ずタッチパネル3の補
正をする必要があるため、この補正のための工数が必要
であった。本発明は前記従来技術がもっていた課題を解
決し、タッチパネルのタッチ位置を自動的に補正できる
タッチパネル装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの第1の発明は、タッチパネル装置に
おいて、表示データを所定の解像度で表示画面に表示す
る表示装置と、所定の分解能を有し、ブラケットにて前
記表示画面上に固定され、該表示画面上の有効検出エリ
ア内にタッチすると、このタッチ位置に対応するパネル
信号を出力する光透過性のタッチパネルと、前記ブラケ
ットに設けられ、前記表示画面に対応する座標位置が予
め設定された2箇所において該表示画面に接触する第1
及び第2の接触部と、有効検出エリア設定手段と、座標
値検出手段と、補正値算出手段と、座標値補正手段とを
備えている。
【0008】ここで、前記有効検出エリア設定手段は、
装置起動時に、前記第1の接触部の座標位置を検出する
ときには、前記第2の接触部の座標位置が前記有効検出
エリア外になるように該有効検出エリアを設定し、該第
2の接触部の座標位置を検出するときには、該第1の接
触部の座標位置が該有効検出エリア外になるように該有
効検出エリアを設定し、装置起動後は、該第1及び第2
の接触部が該有効検出エリア外になるように該有効検出
エリアを設定するものである。前記座標値検出手段は、
前記装置起動時において、前記有効検出エリア内の前記
第1の接触部に基づき前記タッチパネルから出力される
第1のパネル信号から該第1の接触部の座標値を検出し
た後、前記第2の接触部に基づき該タッチパネルから出
力される第2のパネル信号から該第2の接触部の座標値
を検出し、前記装置起動後において、該有効検出エリア
内でのタッチに基づき該タッチパネルから出力される第
3のパネル信号から該タッチ位置の座標値を検出するも
のである。前記補正値算出手段は、前記第1及び第2の
接触部の予め設定された座標位置と前記座標値検出手段
で検出された第1及び第2の接触部の座標値とから、前
記分解能と前記解像度のずれ量を求めてこのずれ量を除
去するための補正値を算出するものである。また、前記
座標値補正手段は、前記装置起動後は、前記接触位置の
座標値を前記補正値で補正して前記表示画面の座標値と
一致させるものである。
【0009】このような構成を採用したことにより、装
置起動時において、有効検出エリア設定手段により、ブ
ラケットに設けられた第2の接触部の座標値が有効検出
エリア外になるように設定されるので、該有効検出エリ
ア内の第1の接触部によってタッチパネルから第1のパ
ネル信号が出力される。この第1のパネル信号から、座
標値検出手段によって第1の接触部の座標値が検出され
る。次に、有効検出エリア設定手段により、ブラケット
に設けられた第1の接触部の座標位置が有効検出エリア
外になるように設定されるので、該第2の接触部に基づ
きタッチパネルから第2のパネル信号が出力される。こ
の第2のパネル信号から、座標値検出手段によって該第
2の接触部の座標値が検出される。補正値算出手段で
は、予め設定された第1及び第2の接触部の表示画面に
対応する座標位置と、座標値検出手段で検出された第1
及び第2の接触部の座標値とから、タッチパネルの分解
能と表示画面の解像度のずれを求めてこのずれ量を除去
するための補正値を算出する。装置起動後は、有効検出
エリア設定手段により、第1及び第2の接触部が有効検
出エリア外になるように設定される。そこで、タッチパ
ネルの有効検出エリア内を指等でタッチすれば、このタ
ッチパネルから第3のパネル信号が出力される。この第
3のパネル信号から座標値検出手段によってタッチ位置
の座標値が検出され、この座標値が、補正値算出手段で
算出された補正値によって補正される。これにより、タ
ッチパネルのタッチ位置と表示画面の表示位置とが一致
する。
【0010】第2の発明は、第1の発明のタッチパネル
装置において、前記第1及び第2の接触部は、前記タッ
チパネルが抵抗膜式構造のときには、該タッチパネルを
押下する突起部で構成し、前記タッチパネルが光学式構
造のときには、光を遮光する遮光部で構成している。こ
れにより、抵抗膜式のタッチパネルでは、ブラケットに
設けられた第1及び第2の突起部により、該タッチパネ
ルが押下されて第1及び第2のパネル信号が出力され
る。光学式タッチパネルの場合には、ブラケットに設け
られた第1及び第2の遮光部により、例えば、該タッチ
パネルと水平に発光されている光が遮られ、第1及び第
2のパネル信号が出力される。
【0011】第3の発明は、第1又は第2の発明のタッ
チパネル装置において、前記装置起動時において、補正
用プログラムによって前記有効検出エリア設定手段、前
記座標値検出手段、前記補正値算出手段、及び前記座標
値補正手段を動作させる構成にしている。これにより、
装置起動時において、補正用プログラムによって自動的
にタッチ位置の補正が行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態を示すタッチパネルの概略の構成図
である。また、図4(a)、(b)は図1のタッチパネ
ルとして抵抗膜式のタッチパネルを用いた抵抗膜式タッ
チパネル装置の外観図であり、同図(a)は全体図、及
び同図(b)はタッチパネルの正面図である。
【0013】図4に示すように、この抵抗膜式タッチパ
ネル装置は、表示データを所定の解像度(例えば、64
0×480)で表示画面に表示するLCD、CRT等の
表示装置10を有している。表示装置10の表示画面上
には、表示部押さえブラケット20によって抵抗膜式の
タッチパネル30が固定されて実装されている。表示部
押さえブラケット20には、2箇所に第1及び第2の接
触部(例えば、突起部)21,22が設けられ、タッチ
パネル30の取付時に、その2箇所の突起部21,22
が該タッチパネル30上の2点を押さえるような構造に
なっている。この2箇所の突起部21,22は、表示装
置10の表示画面において横軸をX軸、縦軸をY軸とし
た場合、表示画面の表示開始位置(即ち、画面の最小値
の座標(X0 ,Y0 ))と表示終了位置(即ち、画面の
最大値の座標(X639 ,Y479 ))を押さえるような位
置に設けられている。
【0014】抵抗膜式のタッチパネル30は、例えば、
ガラス電極の上に抵抗膜を張り合わせたような構造にな
っており、指等で押した場合、その部分の抵抗値が変化
することで、タッチ位置の座標を検出できる。タッチパ
ネル30にはタッチパネルコントローラ40が接続さ
れ、さらに表示装置10に制御部50が接続されてい
る。タッチパネルコントローラ40は、タッチパネル3
0の制御を行い、制御部50のシリアルポート等と通信
するためのデータ変換等を行うものである。制御部50
は、PC等で構成され、タッチパネルコントローラ40
から送られてくるタッチ位置のデータ等を入力すると共
に、表示装置10に対して表示データを表示させるため
の制御を行う機能を有している。
【0015】図1に示すように、タッチパネルコントロ
ーラ40は、タッチパネル30から送られてくるパネル
信号(即ち、第1の突起部21に対応する第1のパネル
信号S21、第2の突起部22に対応する第2のパネル
信号S22、指等でタッチした時の第3のパネル信号S
23)を入力する座標値検出手段41を有している。座
標値検出手段41は、入力された第1のパネル信号S2
1から第1の突起部21の座標値を検出し、入力される
第2のパネル信号S22から第2の突起部22の座標値
を検出し、さらに入力される第3のパネル信号S23か
らタッチ位置の座標値を検出する機能を有し、デコーダ
等によって構成されている。
【0016】座標値検出手段41には、タッチパネル3
0の有効検出エリアを変更するための有効検出エリア設
定手段42が接続されている。また、座標値検出手段4
1には、座標値補正手段43が接続され、この座標値補
正手段43に、補正値記憶手段44が接続されている。
座標値補正出手段43は、タッチパネル30のタッチ位
置と表示画面11の表示位置を一致させるための補正を
行うために、補正値記憶手段44に記憶された補正値に
基づき、座標値検出手段41で検出された座標値を補正
する機能を有している。
【0017】これらの有効検出エリア設定手段42、座
標値補正手段43、及び補正値記憶手段44は、データ
変換等を行うインタフェース45に接続されている。補
正値検出手段41、有効検出エリア設定手段42、及び
座標値補正手段43は、中央処理装置(以下「CPU」
という。)等で構成されている。補正値記憶手段44
は、EEPROM等のメモリで構成されている。インタ
フェース45と表示装置10は、制御部50に接続され
ている。
【0018】制御部50は、PC等で構成され、バス5
1を有している。バス51には、CPU52、表示制御
手段53、データメモリ54、プログラムメモリ55、
及びインタフェース56等が接続されている。CPU5
2は、タッチパネル装置全体をプログラム制御する機能
を有している。表示制御手段53は、CPU52によっ
て制御され、表示データを表示装置10の表示画面11
に表示する機能を有している。データメモリ54は、ワ
ーキングデータ等を格納するメモリであり、随時読み書
き可能なメモリ(以下「RAM」という。)等で構成さ
れている。
【0019】プログラムメモリ55は、補正用プログラ
ムや、パラメータファイルを含んだアプリケーションプ
ログラム等の各種のプログラムを格納するメモリであ
り、読み出し専用メモリ(以下「ROM」という。)等
で構成されている。インタフェース56は、CPU52
で制御され、表示装置10及びタッチパネルコントロー
ラ40に対して、データ等の入出力を行う機能を有して
いる。この制御部50には、ハードディスク装置等の補
助記憶装置、キーボード、マウス等の入力装置等も設け
られている。
【0020】図5(a)〜(c)は、図1及び図4に示
す抵抗膜式タッチパネル装置の動作を説明する図であ
る。以下、これらの図1、図4及び図5を参照しつつ、
抵抗膜式タッチパネル装置の動作を説明する。タッチパ
ネル30を表示装置10に取り付ける際に、表示部押さ
えブラケット20の第1及び第2の突起部21,22に
よって該タッチパネル30が2点で押さえられるので、
この2点がタッチ位置として制御部50のインタフェー
ス56へ伝達される。第1及び第2の突起部21,22
の位置は、表示画面11の表示開始位置と表示終了位置
になるように設定されているので、この第1及び第2の
突起部21,22によって表示画面11の最小値の座標
(X0 ,Y0 )と最大値の座標(X639 ,Y479 )がタ
ッチされることになる。
【0021】装置起動時に、制御部50内のプログラム
メモリ55に格納された補正用プログラムが、CPU5
2によって実行される。表示画面11の最大値の座標
(X63 9 ,Y479 )は、最初から制御部50内のインタ
フェース56に送られてきているので、CPU52で
は、その最大値の座標(X639 ,Y479 )と表示画面1
1の解像度とを対応させて両者のずれ量を求め、このず
れ量を除去するための補正値を算出し、インタフェース
56から出力する。インタフェース56から出力された
補正値は、タッチパネルコントローラ40内のインタフ
ェース45を介して、補正値記憶手段44に記憶され
る。
【0022】タッチパネル30からタッチ位置に対応す
るパネル信号S23が出力されると、このタッチ信号S
23が座標値検出手段41に入力され、タッチ位置の座
標値が検出され、この検出結果が座標値補正手段43へ
送られる。座標値補正手段43では、補正値記憶手段4
4に記憶された補正値に基づき、検出されたタッチ位置
の座標値を補正し、インタフェース45を介して制御部
50へ入力する。従って、自動的にタッチ位置の補正を
行うことができる。
【0023】ただし、タッチパネル30を表示装置10
に取り付ける際に、表示部押さえブラケット20の第1
及び第2の突起部21,22でタッチパネル30を同時
に2点押さえると、該タッチパネル30が正常に動作し
ないので、第1及び第2の突起部21,22のタッチ位
置を1点ずつ交互に読み取る必要がある。タッチパネル
30の有効検出エリア31は、有効検出エリア設定手段
42で変更できるので、この有効検出エリア31をずら
すことで、第1及び第2の突起部21,22のタッチ位
置を1点ずつ読み取る。この様子が図5(a)〜(c)
に示されている。
【0024】第1及び第2の突起部21,22のタッチ
位置の読み取りの手順としては、まず、画面左上の第1
の突起部21を検出するため、制御部50によって制御
される有効検出エリア設定手段42は、表示画面11の
下部数cm程度を検出無効になるように設定する。これ
により、タッチパネル30は突起部21にのみ反応する
ので、この反応結果であるパネル信号S21が出力さ
れ、座標値検出手段41でその座標値が検出され、座標
値補正手段43、及びインタフェース45を介して制御
部50へ送られる。これにより制御部50は、反応した
座標を表示画面11の(X0 ,Y0 )に設定する。
【0025】逆に、画面右下の第2の突起部22を検出
するために、有効検出エリア設定手段42は、表示画面
11の上部数cmを検出無効とし、反応した突起部22
の座標値が座標値検出手段41で検出され、この検出結
果が座標値補正手段43、及びインタフェース45を介
して制御部50へ送られる。制御部50では、反応した
突起部22の座標を表示画面11上の(X639
479 )に対応させる。そして、制御部50は、タッチ
パネル30の分解能と表示画面11の解像度のずれ量を
求め、このずれ量を除去するための補正値を算出し、こ
の補正値をタッチパネルコントローラ40の補正値記憶
手段44に記憶させる。
【0026】このようにして座標値を設定し、補正値を
補正値記憶手段44に記憶した後は、有効検出エリア設
定手段42により、第1及び第2の突起部21,22の
座標が有効検出エリア31外になるように設定される。
これは、上述したように、タッチパネル30は、2点以
上同時にタッチすると、正常に動作しなくなることに対
する対策である。このような対策を施しても、制御部5
0で用いられる通常のアプリケーションプログラムで
は、画面枠一杯までタッチパネル操作を要求することが
ないため、有効検出エリア31が狭くなっても、実際に
は問題が無い。また、図4(b)に示したように、構造
上、表示画面11の一部が欠けてしまうことになるが、
数ドット程度であれば、これも実際には問題となるほど
ではない。
【0027】タッチ位置の補正処理終了後の通常動作時
において、タッチパネル30の有効検出エリア31内を
指等でタッチすると、該タッチパネル30からタッチ信
号S23が出力され、タッチパネルコントローラ40内
の座標値検出手段41でそのタッチ位置の座標値が検出
され、座標値補正手段43へ送られる。座標値補正手段
43では、タッチパネル30のタッチ位置と表示画面1
1の表示位置を一致させるために、補正値記憶手段44
に記憶された補正値に基づき、検出された座標値を補正
し、インタフェース45を介して制御部50へ送る。こ
れにより、CPU52はタッチ位置に対する所定の入力
処理を行う。
【0028】この第1の実施形態では、次のような効果
がある。タッチパネル30を交換する際に、自動的にタ
ッチ位置の補正が行われるので、従来のようなプログラ
ム操作ミスによる誤動作を防止できる。しかも、従来の
ようにタッチ位置の補正のために人手で操作する必要が
無いので、組立及び調整工数を削減できる。
【0029】(第2の実施形態)図6(a)、(b)は
本発明の第2の実施形態を示す光学式タッチパネル装置
の外観図であり、同図(a)は全体図、及び同図(b)
はタッチパネルの正面図である。この図6(a)、
(b)において、第1の実施形態を示す図1、図4及び
図5中の要素と共通の要素には共通の符号が付されてい
る。この光学式タッチパネル装置では、図4の表示部押
さえブラケット20及び抵抗膜式タッチパネル30に代
えて、構成の異なる表示部押さえブラケット20A及び
光学式タッチパネル30Aを設けている。その他の構成
は、第1の実施形態と同様である。
【0030】表示装置10の表面には、表示部押さえブ
ラケット20Aによって光学式タッチパネル30Aが固
定されて実装されている。表示部押さえブラケット20
Aには、2箇所に第1及び第2の接触部(例えば、遮光
部)21A,22Aが設けられ、タッチパネル取り付け
時にその第1及び第2の遮光部21A,22Aがタッチ
パネル30A上に位置するように配置されている。
【0031】光学式タッチパネル30Aは、例えば、こ
のタッチパネル周辺に発光ダイオード(LED)等の発
光素子とフォトダイオード(PD)、フォトトランジス
タ等の受光素子とが、数十個対になって対向配置され、
タッチパネル表面と平行になるように光(例えば、赤外
線)を発光/受光させている。そして、発光素子から赤
外線を放出し、この赤外線を対向配置された受光素子で
受光して電気信号に変換する。発光素子と受光素子との
間に指等の障害物があれば、正常に受光できなくなるの
で、これによってタッチ位置の座標位置を検出するよう
になっている。このため、表示部押さえブラケット20
Aに設けられる遮光部21A,22Aは、タッチパネル
30Aと平行に発光されている赤外線を遮る構造になっ
ている。
【0032】図7(a)〜(c)は、図6の光学式タッ
チパネル装置の動作を説明するための図である。この光
学式タッチパネル装置では、タッチパネル30Aを表示
部押さえブラケット20Aによって表示装置10に取り
付ける際に、そのブラケット20Aに設けられた2箇所
の遮光部20A,22Aによってタッチパネル30A上
の光が遮られる。これは、第1の実施形態のように表示
画面11をタッチしていることと同様になるので、その
2つの遮光部21A,22Aの座標値を1点1点読み取
ることにより、自動的にタッチ位置の補正を行うことが
できる。
【0033】タッチ位置の補正方法は、第1の実施形態
とほぼ同様に、有効検出エリア設定手段42によって有
効検出エリア31Aを変更する。即ち、画面左上の遮光
部21Aの座標を設定する時には、タッチパネル30A
の下部数cmを無効とし、画面右下の遮光部22Aの座
標を設定する時には、タッチパネル30Aの上部の数c
mを無効とする。さらに、有効検出エリア設定手段42
により、運用時には第1及び第2の遮光部21A,22
Aとも無効になるように設定する。これにより、第1の
実施形態とほぼ同様の動作が行われる。
【0034】この第2の実施形態では、次のような効果
がある。第1の実施形態と同様に、タッチパネル30A
が光学式の場合でも、このタッチパネル30Aを交換す
る際に、自動的に補正が行われる。このため、プログラ
ム操作ミスによる誤動作を防止できる。しかも、タッチ
位置の補正のために人手で操作する必要が無いので、組
立及び調整工数を削減できる。
【0035】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、種々の変形や利用形態が可能である。この変形や利
用形態としては、例えば、次の(i)〜(iii)のような
ものがある。 (i) 表示部押さえブラケット20,20Aの突起部
21,22や遮光部21A,22Aは、表示画面11の
図示とは異なる位置に設けてもよく、さらにこの形状や
構造も変更できる。 (ii) タッチパネルコントローラ40及び制御部50
は、図示以外の種々の構成に変更できる。例えば、タッ
チパネルコントローラ40を制御部50内に設けたり、
あるいは該タッチパネルコントローラ40内の有効検出
エリア設定手段42等を制御部50内に設けるようにし
てもよい。 (iii) 本発明のタッチパネル装置は、例えば、スタン
ドアロンのタッチパネル式ディスプレイ方式へ応用した
り、あるいは顧客操作型情報端末へ実施形態のタッチパ
ネル30,30Aを組み込む際にも適用できる。その
他、種々の応用が可能である。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、ブラケットによって表示装置にタッチパネル
を固定する際に、このブラケットに設けられた第1及び
第2の接触部を表示画面に接触させ、装置起動時に2箇
所の接触部の座標を個々に読み取り、自動的にタッチ位
置の補正を行うようにしたので、タッチ位置の補正処理
を行う際に、従来のようなプログラム操作ミスによる誤
動作を防止できる。しかも、タッチ位置の補正処理を人
手で操作する必要が無いので、組立及び調整工数を削減
できる。
【0037】第2の発明によれば、第1及び第2の接触
部を第1及び第2の突起部で構成したので、この第1及
び第2の突起部によってタッチパネルが押下され、装置
起動時に2つの突起部の座標位置が個々に読み取られ、
簡単かつ的確にタッチ位置の補正を行うことができる。
また、第1及び第2の接触部を第1及び第2の遮光部で
構成したので、この第1及び第2の遮光部によって2箇
所で光が遮光され、装置起動時に2箇所の遮光部の座標
を個々に読み取ることで、簡単かつ的確にタッチ位置の
補正を行うことができる。第3の発明によれば、装置起
動時において補正用プログラムによって各手段を動作さ
せるようにしたので、装置起動時に補正用プログラムが
実行され、自動的にタッチ位置の補正を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すタッチパネル装
置の構成図である。
【図2】従来のタッチパネル装置を示す構成図である。
【図3】図2の補正操作の画面イメージを示す図であ
る。
【図4】図1の抵抗膜式タッチパネル装置を示す外観図
である。
【図5】図1及び図4の動作説明図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す光学式タッチパ
ネル装置の外観図である。
【図7】図6の動作説明図である。
【符号の説明】
10 表示装置 11 表示画面 20,20A 表示部押さえブラケット 21,22 突起部 21A,22A 遮光部 30 抵抗膜式タッチパネル 30A 光学式タッチパネル 31,31A 有効検出エリア 40 タッチパネルコントローラ 41 座標値検出手段 42 有効検出エリア設定手段 43 座標値補正手段 44 補正値記憶手段 50 制御部 52 CPU 53 表示制御手段 55 プログラムメモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 5/00 G09G 5/00 X 510 510H Fターム(参考) 5B087 AA02 AD01 CC12 CC26 CC34 CC36 DJ01 5C080 AA10 BB05 DD13 DD30 EE32 JJ01 JJ02 KK02 5C082 AA01 AA24 BA02 BA12 BD01 BD02 CB05 DA86 EA15 MM02 MM09 5G435 AA17 BB02 BB12 EE13 HH02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示データを所定の解像度で表示画面に
    表示する表示装置と、 所定の分解能を有し、ブラケットにて前記表示画面上に
    固定され、該表示画面上の有効検出エリア内に触れる
    と、この接触位置に対応するパネル信号を出力する光透
    過性のタッチパネルと、 前記ブラケットに設けられ、前記表示画面に対応する座
    標位置が予め設定された2箇所において該表示画面に接
    触する第1及び第2の接触部と、 装置起動時に、前記第1の接触部の座標位置を検出する
    ときには、前記第2の接触部の座標位置が前記有効検出
    エリア外になるように該有効検出エリアを設定し、該第
    2の接触部の座標位置を検出するときには、該第1の接
    触部の座標位置が該有効検出エリア外になるように該有
    効検出エリアを設定し、装置起動後は、該第1及び第2
    の接触部が該有効検出エリア外になるように該有効検出
    エリアを設定する有効検出エリア設定手段と、 前記装置起動時において、前記有効検出エリア内の前記
    第1の接触部に基づき前記タッチパネルから出力される
    第1のパネル信号から該第1の接触部の座標値を検出し
    た後、前記第2の接触部に基づき該タッチパネルから出
    力される第2のパネル信号から該第2の接触部の座標値
    を検出し、前記装置起動後において、該有効検出エリア
    内での接触に基づき該タッチパネルから出力される第3
    のパネル信号から該接触位置の座標値を検出する座標値
    検出手段と、 前記第1及び第2の接触部の予め設定された座標位置と
    前記座標値検出手段で検出された第1及び第2の接触部
    の座標値とから、前記分解能と前記解像度のずれ量を求
    めてこのずれ量を除去するための補正値を算出する補正
    値算出手段と、 前記装置起動後は、前記接触位置の座標値を前記補正値
    で補正して前記表示画面の座標値と一致させる座標値補
    正手段と、 を備えたことを特徴とするタッチパネル装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の接触部は、前記タッ
    チパネルが抵抗膜式構造のときには、該タッチパネルを
    押下する突起部で構成し、前記タッチパネルが光学式構
    造のときには、光を遮光する遮光部で構成したことを特
    徴とする請求項1記載のタッチパネル装置。
  3. 【請求項3】 前記装置起動時において、補正用プログ
    ラムによって前記有効検出エリア設定手段、前記座標値
    検出手段、前記補正値算出手段、及び前記座標値補正手
    段を動作させる構成にしたことを特徴とする請求項1又
    は2記載のタッチパネル装置。
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