JP2001310275A - 木材の印刷装置、筋違用木材および筋違仕口の加工治具 - Google Patents

木材の印刷装置、筋違用木材および筋違仕口の加工治具

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JP2001310275A
JP2001310275A JP2000129810A JP2000129810A JP2001310275A JP 2001310275 A JP2001310275 A JP 2001310275A JP 2000129810 A JP2000129810 A JP 2000129810A JP 2000129810 A JP2000129810 A JP 2000129810A JP 2001310275 A JP2001310275 A JP 2001310275A
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Hiroyuki Tanaka
博之 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現場加工であっても筋違仕口の加工精度を高
め、壁耐力の低下を防止し得る木材の印刷装置、筋違用
木材および筋違仕口の加工治具を提供する。 【解決手段】 木材印刷システムでは、筋違を架ける間
隔および高さに応じた筋違仕口の形状を加工線L01、L
02を木材Wに印刷する。これにより、この木材Wには、
筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を
表す加工線L01、L02が付されるので、建築現場では、
この加工線L01、L02を木材Wに付ける必要がない。そ
のため、実寸合わせによるこのような線や印自体の誤差
を防止することができる。したがって、現場加工であっ
ても筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防止し
得る効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造建築物を構成
する筋違の仕口を加工するのに好適な木材の印刷装置、
筋違用木材および筋違仕口の加工治具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】わが国の木造建築構法の主流である軸組
構法では、図7に示すように、コンクリート製の基礎1
0の上に設けられた土台12に柱14を建て、梁や桁と
呼ばれる横架材16により四角形の枠組みを構成する。
そして、この枠組みの対角線にあたるところに筋違18
を架けている。これにより、地震や風による水平力に対
抗し得る壁耐力を備えた耐力壁を構成している。
【0003】ところで、この筋違18は、土台12、柱
14および横架材16からなる四角形の対角線上に位置
することから、その端部18aはそれぞれの直角内に収
まるように加工する必要がある。即ち、筋違18の両端
部18aを柱14に「傾ぎ突付け」し得るような加工を
その筋違仕口18b、18cに施すことを要する。そし
て、このような筋違仕口18b、18cの加工は、建築
現場において、施工中の土台12、柱14、横架材16
等に実際に筋違18となる木材を合わせながら行う、い
わゆる実寸合わせと呼ばれる工法により木材に付けられ
る線や印に従って行われるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな工法により現場加工された筋違仕口18b、18c
では、通常、筋違18は3m程度の長さに設定されてい
るため、筋違18自体の撓みや位置合わせの困難から加
工形状を案内する線や印自体に誤差を生じることがあ
る。そのため、このような誤差を含んだ線や印に従って
筋違仕口18b、18cを加工しても柱14や土台12
等に相応した傾ぎ突付けをすることができず、筋違仕口
18b、18cの形状のバラツキから筋違18のあそび
を招くことになる。つまり、耐力壁の耐力低下に繋がる
という問題がある。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、現場加
工であっても筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下
を防止し得る木材の印刷装置、筋違用木材および筋違仕
口の加工治具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の木材の印刷装置では、加工形状を案内す
る線又は印を木材に印刷する木材の印刷装置であって、
前記線又は印は、筋違を架ける間隔および高さに応じた
筋違仕口の形状を表すものであることを技術的特徴とす
る。
【0007】また、請求項2の筋違用木材では、請求項
1記載の木材の印刷装置によって、前記筋違を架ける間
隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す線又は印を
印刷したことを技術的特徴とする。
【0008】さらに、請求項3の筋違仕口の加工治具で
は、筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形
状を有する形状案内部と、前記形状案内部を木材の仕口
形成部に位置決めする位置決めガイドと、を備えること
を技術的特徴とする。
【0009】請求項1の発明に係る木材の印刷装置で
は、加工形状を案内する線又は印として、筋違を架ける
間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す線又は印
を木材に印刷する。これにより、この木材には、筋違を
架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す線
又は印が付されるので、建築現場では、筋違仕口の加工
形状を案内する線又は印を付ける必要がない。そのた
め、実寸合わせによるこのような線や印自体の誤差を防
止することができる。
【0010】請求項2の発明に係る筋違用木材では、筋
違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表
す線又は印が印刷されるから、建築現場では、筋違仕口
の加工形状を案内する線又は印を付ける必要がない。こ
れにより、実寸合わせによるこのような線や印自体の誤
差を防止することができる。
【0011】請求項3の発明に係る筋違仕口の加工治具
では、筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の
形状を有する形状案内部を、位置決めガイドにより木材
の仕口形成部に位置決めすることができる。これによ
り、建築現場においても、この形状案内部の案内により
筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を
表す線又は印を木材の仕口形成部に付けることができ
る。つまり、建築現場では、実寸合わせにより筋違仕口
の形状を表す線又は印を付ける必要がなくなるから、こ
のような線や印自体の誤差を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の木材の印刷装置、
筋違用木材および筋違仕口の加工治具の実施形態につい
て図を参照して説明する。まず、本発明の木材の印刷装
置を木材印刷システムに適用した実施形態を図1に基づ
いて説明する。図1に示すように、木材印刷システム2
0は、主に、コンベア装置30、印刷装置40および制
御コンピュータ70から構成されている。この木材印刷
システム20は、筋違用木材(以下「木材」という。)
Wを所定方向に搬送するとともに、その途中で、筋違仕
口の加工線等を木材Wに印刷するシステムである。
【0013】コンベア装置30は、主に、スプロケット
32とクロスバーコンベヤ34とから構成されている。
クロスバーコンベヤ34は、図示しない2条からなるチ
ェーンの間をバーにより連結して構成され、それぞれス
プロケット32、32の間に懸架されている。スプロケ
ット32は、図示しない駆動源により回転し得るように
構成されている。なお、この駆動源の稼働/停止および
運転速度は、制御コンピュータ70に管理されている。
そのため、後述する印刷制御装置44によるインクの噴
射と木材Wの搬送速度との同期制御を可能にしている。
また、本実施形態では、2機のコンベア装置30を直列
に配置したものを1組として、一方のコンベア装置30
を搬入用、他方のコンベア装置30を搬出用として用い
ている。
【0014】印刷装置40は、主に、位置センサ42、
印刷ヘッド43、印刷制御装置44から構成されてお
り、位置センサ42および印刷ヘッド43はコンベア装
置30、30の間に配置されている。位置センサ42
は、例えば赤外線カプラにより構成されている。この位
置センサ42は、コンベア装置30により搬送される木
材Wの先端および後端を検出し、その検出情報を制御コ
ンピュータ70に送出するものである。即ち、コンベア
装置30により搬送される木材Wの道筋を両側から挟む
ように1組の赤外線発光器/受光器を設けることによっ
て、その間を木材Wが通過しているか否かを赤外線受光
器による受光の有無として現れる出力信号から判断す
る。
【0015】印刷ヘッド43は、例えばインクジェット
方式を採用したもので、独立した複数の噴射口を有す
る。この複数の噴射口は、コンベア装置30により搬送
される木材Wの下面に向け、木材Wの長手方向に直角に
一列または千鳥状にに配置されている。これにより、木
材Wの幅方向にインクを吹き付け任意の線図を印刷する
ことができる。なお、この噴射制御は印刷制御装置44
により行われる。
【0016】印刷制御装置44は、印刷ヘッド43の複
数の噴射口から噴射されるインクによる印刷パターンを
主に制御するものである。制御コンピュータ70から制
御情報に従って所定の文字、記号、線、点等の任意の線
図を構成し得るように、前述したコンベア装置30によ
る木材Wの搬送速度と同期をとりながら、印刷ヘッド4
3の噴射制御を行う。
【0017】制御コンピュータ70は、主に、本体部7
1、表示部76、入力部78から構成されている。そし
て、本体部71には演算部72と記憶部74とが内蔵さ
れている。制御コンピュータ70では、後述するよう
に、所望とする筋違の長さに応じた筋違仕口の加工線を
演算部72により演算し得るような所定のプログラム、
各データ等を記憶部74に記憶している。
【0018】ここで、木材印刷システム20により、印
刷される筋違仕口の加工線について図2および図7を参
照しながら説明する。なお、図2(A) には、木材印刷シ
ステム20により加工線L01、L02が印刷された木材W
の平面図、そして図2(B) には木材Wの中心線kに対す
る加工線L01の角度θ1 、θ2 の関係を示す説明図がそ
れぞれ示されている。
【0019】図2(A) に示すように、木材Wは、前述し
た筋違18(図7参照)に加工される前段階の例えば断
面寸法が9cm×3cm、長さが3m程度の角材であり、無
垢材、集成材、LVL(Laminated Veneer Lumber )か
らなるものである。木材Wの表面は、加工線L01等をイ
ンクジェット印刷をするため、平滑である方がより好ま
しい。
【0020】このような木材Wに対して、次に示す式
(1)により求められる加工線L01等を印刷する。即
ち、図7に示す筋違18を架ける間隔wdとその高さhiと
に基づいて筋違18に必要な長さLgを算出する。
【0021】 Lg = √(wd2 + hi2) ・・・(1)
【0022】また図2(B) に示すように、木材Wの中心
線kに対する加工線L01の角度θ1、θ2 も、筋違18
を架ける間隔wdとその高さhiから、次式(2)、(3)
により算出する。なお、θ1 、θ2 の単位は度である。
【0023】 θ1 = tan-1(hi/wd) ・・・(2) θ2 = 90−θ1 ・・・(3)
【0024】具体例として、例えば筋違18を架ける間
隔wdを805mm、その高さhiを2725mmとすると、式
(1)より筋違18に必要な長さLgとして2841mmが
求められる。また木材Wの中心線kに対する加工線L01
の角度θ1 は、式(2)より73.5度、その余角θ2
は式(3)より16.5度として求められる。
【0025】なお、加工線L01は、線L01a と線L01b
により構成され、線L01b は線L01a に対して直交する
関係に位置している。このため、式(2)により求めた
θ1に基づいて得られる線L01a と中心線kとの交点を
起点に、線L01a に対して直角に引いた線が線L01b と
なる。したがって、式(3)を省略しても、線L01b、
ひいては加工線L01を得ることができる。
【0026】このようにして算出された筋違仕口18
b、18cの加工線L01、L02は、図2(A) に示すよう
に木材Wの表面に印刷され、また筋違18を架ける高さ
hiを示す数値(先の例示では2725)も加工線L01の
付近に併せて印刷される。なお、これらの加工線、数値
の印刷手順については、木材印刷システム20による作
動の説明のところで述べる。
【0027】建築現場では、このように印刷された加工
線L01、L02に従って木材Wの一端Waおよび他端Wb
を鋸等により加工すると、図7に示すような端部18a
に筋違仕口18b、18cを有する筋違18が出来上が
る。即ち、加工線L01、L02を構成する線L01a 、L02
a に沿って加工された端面は筋違仕口18bに対応し、
同様に線L01b 、L02bに沿って加工された端面は筋違
仕口18cに対応するように筋違18が形成される。こ
れにより、建築現場において、施工中の土台12、柱1
4、横架材16等に実際に筋違18となる木材を合わせ
ながら行う、実寸合わせをすることなく、筋違仕口18
b、18cの加工ができる。そのため、実寸合わせによ
るこのような線や印自体の誤差を防止することができ
る。したがって、現場加工であっても筋違仕口の加工精
度を高め、壁耐力の低下を防止し得る効果がある。
【0028】また、加工線L01、L02に加えて、加工線
L01の付近には筋違18を架ける高さhiを示す数値をも
印刷されるので、筋違18を架ける高さに対応して加工
線L01、L02の印刷された木材Wを、他の木材から容易
に区別することができる。これにより、木材Wの出荷時
あるいは建築現場において、木材Wを取り違えることな
く、適宜選択することができる。
【0029】続いて、木材印刷システム20の作動を図
1、図3および図4に基づいて説明する。なお、図3
は、木材印刷システム20により各加工線L11、L12、
L21、L22、L31、L32を印刷した木材Wを示す平面図
である。また図4は、木材印刷システム20の制御手順
を示すフローチャートである。
【0030】図1および図4に示すように、木材印刷シ
ステム20では、まず制御コンピュータ70の入力部7
8からオペレータにより「筋違を架ける間隔wdおよび高
さhi」が入力される(S10)。このステップS10に
より入力される情報は、前述した図2に示した木材Wの
ように1種類の筋違18に関する加工線L01、L02を印
刷する場合には、その所定の筋違18に関する限りの間
隔wdおよび高さhiとなるが、図3に示す木材Wのように
複数種類の筋違18に関する加工線を印刷する場合に
は、複数種類の筋違18に関する間隔wdおよび高さhiが
その種類分入力される。本実施形態では、3種類の筋違
18に関する加工線L11、L12、L21、L22、L31、L
32を印刷するため、「筋違を架ける間隔wdおよび高さh
i」の情報はそれぞれの筋違18に対応させた3種類分
を入力する。
【0031】次にステップS12により、入力された情
報(間隔wd、高さhi)に基づいて前述した式(1)、
(2)、(3)により筋違18の長さLg、木材Wの中心
線kに対する加工線の角度θ1 、θ2 を算出する。な
お、このステップS12により算出した筋違18の長さ
Lg、加工線の角度θ1 、θ2 は、その都度、演算するこ
となく、各要求ごとに予め算出しておいたものをデータ
ベースとして制御コンピュータ70の記憶部74に蓄
え、それを必要に応じて検索する処理手段を採っても良
い。これにより処理の高速化が図られ得る。
【0032】ステップS12による処理が完了すると、
ステップS14により、コンベア装置30に運転を開始
し、続くステップS16により木材Wの一端Waの検出
を待つ。そして、一端Waを検出すると、ステップS1
8により、既に算出した加工線L12、L22、L32(図4
ではLx2)を印刷する処理を行う。即ち、3種類の筋違
18に関する加工線L12、L22、L32を木材Wの一端W
aを起点に印刷するため、それぞれを異なる線種または
異なる色に分けて印刷するように、印刷装置40に印刷
指示を出す。本実施形態では、加工線L12を実線、加工
線L22を一点鎖線、加工線L32を破線に設定することに
よりそれぞれを区別している。
【0033】ステップS18による加工線L12、L22、
L32の印刷が完了すると、続くステップS20により筋
違18の長さLg1 に対応する位置、つまり長さLg1 の筋
違18の筋違仕口位置の検出を待つ。そして、当該筋違
仕口位置を検出すると、ステップS22によりそれに対
応する加工線L11(図4ではLx1)をその位置に印刷す
る処理を行う。即ち、筋違18に関する加工線L11を筋
違仕口位置に印刷するため、印刷装置40に印刷指示を
出す。これにより、一端Waから距離Lg1 の位置に筋違
18に関する加工線L11が実線によって印刷される。な
お、このとき、筋違18を架ける高さhiを示す数値27
25も加工線L11の付近に併せて印刷される。
【0034】次ステップS24では、筋違18に関する
加工線Lx1の印刷が全て終了したか否かを判断する。そ
して、印刷する加工線Lx1が残っていれば、ステップS
20により処理を戻し、筋違18の他の長さLg に対応
する位置の検出を待つ。一方、全て印刷が終了した場合
には、一連の処理を終了して木材Wの搬出に移る。
【0035】なお、筋違18に関する加工線L21および
加工線L31は、上述したステップS20、22により、
一端Waから距離Lg1 、Lg3 の位置にそれぞれ一点鎖
線、破線により印刷される。また筋違18を架ける高さ
hiを示す数値XXXX、YYYYもそれぞれ加工線L2
1、L31の付近に併せて印刷される。
【0036】また、このようにして印刷された加工線L
11、L12、L21、L22、L31、L32に従って木材Wの一
端Waおよび他端Wbを鋸等により加工すると、図7に
示すような端部18aに筋違仕口18b、18cを有す
る筋違18が出来上がる。即ち、加工線L11、L12に従
って木材Wを加工すると、線L11a 、L12a に沿って加
工された端面は筋違仕口18bに対応し、同様に線L11
b 、L12bに沿って加工された端面は筋違仕口18cに
対応するように筋違18が形成される。また同様に、加
工線L21、L22に従って木材Wを加工すると、線L21a
、L22a に沿って加工された端面は筋違仕口18bに
対応し、同様に線L21b 、L22bに沿って加工された端
面は筋違仕口18cに対応するように筋違18が形成さ
れる。さらに加工線L31、L32に従って木材Wを加工す
ると、線L31a 、L32a に沿って加工された端面は筋違
仕口18bに対応し、同様に線L31b 、L32bに沿って
加工された端面は筋違仕口18cに対応するように筋違
18が形成される。
【0037】このように木材印刷システム20による
と、一種類の筋違18に対応する筋違仕口18b、18
cの加工線L01、L02を木材Wに印刷するだけでなく、
複数の筋違18に対応する筋違仕口の加工線L11、L1
2、L21、L22、L31、L32、…をそれぞれの間隔wdお
よび高さhiに応じて木材Wに印刷することができる。こ
れにより、建築現場では、施工中の土台12、柱14、
横架材16等に実際に筋違18となる木材を合わせなが
ら行う実寸合わせをすることなく、1本の木材Wで、複
数種類の筋違18を加工し得るので、筋違を架ける間隔
wdおよび高さhiの種類ごとに木材Wを用意する必要がな
い。そのため、実寸合わせによるこのような線や印自体
の誤差を防止することができることに加えて、木材Wを
共用化することができる。したがって、現場加工であっ
ても筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防止し
得る効果に加え、木材Wの汎用性を高める効果がある。
【0038】なお、上述した木材印刷システム20で
は、加工線L01等を木材Wに印刷したが、本発明では、
「加工形状を案内する線又は印」であればこれに限られ
ることはなく、例えば点や特定の記号等であっても良
い。また点や記号等を異なる色で印刷することにより、
筋違の区別等をしても良い。いずれの場合も、木材Wを
加工する際の目印として、加工形状を案内することがで
きるので、上述した各効果と同様の効果が得られる。
【0039】引き続き、本発明の一実施形態に係る筋違
仕口の加工治具の構成を図5に基づいて説明する。この
加工治具50は、上述した木材Wの加工線L01等を木材
印刷システム20によることなく、建築現場においても
容易に引くことを可能にし得るものである。
【0040】図5(A) 、(B) に示すように、加工治具5
0は、樹脂、木材あるいは金属からなり、主に、位置決
めガイド部51と形状案内部56とから構成されてい
る。図5(A) に示すように、位置決めガイド部51は、
木材Wの幅よりも僅かに広く設定された開口を有するコ
字形状に、木材Wの端部Waを囲み得る板形状に形成さ
れている。即ち、木材Wの幅方向には側面ガイド52、
53が、また木材Wの軸方向には端面ガイド54が、そ
れぞれ位置するように位置決めガイド部51が構成され
ている。
【0041】一方、形状案内部56は、例えば木材Wの
加工線L01と同様の輪郭、つまり筋違の仕口形状部56
a、56bを有する平板状に形成されている。本実施形
態では、この仕口形状部56a、56bは、前述した式
(2)、(3)により求められた木材Wの中心線kに対
する加工線L01の角度θ1 、θ2 に対応するように、そ
れぞれ加工されている。そして、位置決めガイド部51
によって端部Waを囲まれた木材Wの仕口形成部上に、
このような仕口形状部56a、56bが位置するよう
に、位置決めガイド部51に形状案内部56が取り付け
られている。
【0042】このように加工治具50を構成することに
より、所望とする筋違18を架ける間隔wdおよび高さhi
に応じた仕口形状部56a、56bを位置決めガイド部
51により木材Wの仕口形成部に位置決めすることがで
きる。これにより、所望とする筋違18を架ける間隔wd
および高さhiに応じた加工線L01を木材Wの仕口形成部
に容易に付けることができる。
【0043】即ち、図5(B) に示すように、形状案内部
56の仕口形状部56a、56bに鉛筆Pを当てそれに
沿った線を描くことにより、木材Wの表面に所望とする
筋違18を架ける間隔wdおよび高さhiに応じた加工線L
01を容易に付けることができる。これにより、建築現場
では、実寸合わせにより筋違仕口の形状を表す線又は印
を付ける必要がなくなるから、このような線や印自体の
誤差を防止することができる。したがって、現場加工で
あっても筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防
止し得る効果がある。
【0044】なお、1つの加工治具50に対応する形状
案内部56の仕口形状部56a、56bは1種類である
から、種々の間隔wdおよび高さhiの違いに対応した加工
治具50を複数種類用意することによって、建築現場に
おいても、所望とする筋違18を架ける間隔wdおよび高
さhiに応じた加工治具50を選択すれば必要な加工線L
01を容易に付けることができる。
【0045】また、形状案内部56には、その仕口形状
部56a、56bの形状を他のものと容易に区別し得る
ため、間隔wd、高さhiおよび筋違長Lgが数値として明記
されている。例えば本実施形態では、この間隔wdは80
5mm、高さhiは2725mm、筋違長Lg2841mmである
ことから、形状案内部56の表面に「805−272
5」および「2841」の数値記載がされている。これ
により、建築現場では、筋違18を架ける間隔wd(80
5mm)および高さhi(2725mm)が特定できれば、必
要な加工治具50を選択することができ、しかも筋違1
8を切り出すための木材Wとして必要な長さLg(284
1mm)も即座に知ることができる。
【0046】さらに、上述した加工治具50は、木材W
の端部Waに対して加工線L01等を引くものであるが、
図6に示すように木材Wの端部Waに当接する端面ガイ
ドを省いた形状からなる加工治具60でも良い。つま
り、図6(A) 、(B) に示すように、平板状の金属板等を
木材Wの幅よりも僅かに幅広の開口を有する断面コ字形
状に折り曲げることにより、位置決めガイド部62、6
3を形成するとともに、木材Wの仕口形成部に当接し得
る形状案内部65に仕口形状部65a、65bを形成す
る。この仕口形状部65a、65bは、前述した加工治
具50の仕口形状部56a、56bと同様、例えば木材
Wの加工線L01と同様の輪郭を有するように形成されて
いる。本実施形態では、この仕口形状部65a、65b
は、前述した式(2)、(3)により求められた木材W
の中心線kに対する加工線L01の角度θ1 、θ2 に対応
するように、それぞれ加工されている。
【0047】このような加工治具60によると、加工治
具50による端面ガイド54のような木材Wに端部に当
接する部分がないため、木材Wの端部Waに限られるこ
となく、所望とする筋違18を架ける間隔wdおよび高さ
hiに応じた仕口形状部65a、65bを位置決めガイド
部62、63により木材Wの仕口形成部に位置決めする
ことができる。これにより、木材Wの仕口形成部が端部
以外の位置にあっても、所望とする筋違18を架ける間
隔wdおよび高さhiに応じた加工線L01を木材Wに容易に
付けることができる。したがって、現場加工であっても
筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防止し得る
効果がある。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明に係る木材の印刷装置で
は、加工形状を案内する線又は印として、筋違を架ける
間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す線又は印
を木材に印刷する。これにより、この木材には、筋違を
架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す線
又は印が付されるので、建築現場では、筋違仕口の加工
形状を案内する線又は印を付ける必要がない。そのた
め、実寸合わせによるこのような線や印自体の誤差を防
止することができる。したがって、現場加工であっても
筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防止し得る
効果がある。
【0049】請求項2の発明に係る筋違用木材では、筋
違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表
す線又は印が印刷されるから、建築現場では、筋違仕口
の加工形状を案内する線又は印を付ける必要がない。こ
れにより、実寸合わせによるこのような線や印自体の誤
差を防止することができる。したがって、現場加工であ
っても筋違仕口の加工精度を高め、壁耐力の低下を防止
し得る効果がある。
【0050】請求項3の発明に係る筋違仕口の加工治具
では、筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の
形状を有する形状案内部を、位置決めガイドにより木材
の仕口形成部に位置決めすることができる。これによ
り、建築現場においても、この形状案内部の案内により
筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を
表す線又は印を木材の仕口形成部に付けることができ
る。つまり、建築現場では、実寸合わせにより筋違仕口
の形状を表す線又は印を付ける必要がなくなるから、こ
のような線や印自体の誤差を防止することができる。し
たがって、現場加工であっても筋違仕口の加工精度を高
め、壁耐力の低下を防止し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る木材印刷システムの
構成を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る筋違用木材を示す図
で、図2(A) は平面図、図2(B) は筋違用木材の中心線
に対する加工線の角度関係を示す説明図である。
【図3】本実施形態に係る木材印刷システムにより各加
工線を印刷した筋違用木材を示す平面図である。
【図4】本実施形態に係る木材印刷システムの制御手順
を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る加工治具を示す図
で、図5(A) は平面図、図5(B)は図5(A) に示す5B
線矢視による側面図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る加工治具を示す図
で、図6(A) は平面図、図6(B) は図6(A) に示す6B
線矢視による側面図である。
【図7】在来軸組構法による筋違壁を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
12 土台 14 柱 16 横架材 18 筋違 18b、18c 筋違仕口 20 木材印刷システム(木材の印刷装
置) 30 コンベア装置 40 印刷装置 50、60 加工治具(筋違仕口の加工治具) 51,62、63 位置決めガイド部 56、65 形状案内部 70 制御コンピュータ W 木材(筋違用木材) L01、L02 加工線(加工形
状を有する線) L11、L12、L21、L22、L31、L32 加工線(加工形
状を有する線) wd 筋違をかける間隔 hi 筋違をかける高さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工形状を案内する線又は印を木材に印
    刷する木材の印刷装置であって、前記線又は印は、筋違
    を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口の形状を表す
    ものであることを特徴とする木材の印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の木材の印刷装置によっ
    て、前記筋違を架ける間隔および高さに応じた筋違仕口
    の形状を表す線又は印を印刷したことを特徴とする筋違
    用木材。
  3. 【請求項3】 筋違を架ける間隔および高さに応じた筋
    違仕口の形状を有する形状案内部と、 前記形状案内部を木材の仕口形成部に位置決めする位置
    決めガイドと、 を備えることを特徴とする筋違仕口の加工治具。
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