JPH0641047B2 - 形鋼用穿孔機の原点位置補正方法 - Google Patents

形鋼用穿孔機の原点位置補正方法

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JPH0641047B2
JPH0641047B2 JP63308578A JP30857888A JPH0641047B2 JP H0641047 B2 JPH0641047 B2 JP H0641047B2 JP 63308578 A JP63308578 A JP 63308578A JP 30857888 A JP30857888 A JP 30857888A JP H0641047 B2 JPH0641047 B2 JP H0641047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、形鋼穿孔機の原点位置補正方法に係り、特に
短尺のH形鋼や溝形鋼等の形鋼に鋲孔を穿孔するのに好
適な原点位置補正方法に関する。
「従来の技術」 従来の形鋼用穿孔機には、既に本出願人が提案した特開
昭60−48204号の如く、形鋼の左側領域に複数の
鋲孔を穿孔する場合にあっては、形鋼の左端面を、門型
フレームの可動範囲の左側に設定した左原点に位置合せ
をし、又形鋼の右側領域に複数の鋲孔を穿孔する時に
は、形鋼の右端面を、門型フレームの可動範囲の右側に
設定した右原点に位置合せをした後、バイスにて形鋼を
固定する。そして、コンピュータ内蔵の制御装置内に鋲
孔の穿孔位置を入力させておき、この穿孔位置に関する
情報に基づき、制御装置が門型フレーム、及び該門型フ
レームに移動可能に装着した3組のドリルユニットの移
動を制御し、各ドリルユニットにより形鋼のフランジや
ウェーブの所定位置に鋲孔を穿孔する。又、上記穿孔機
は、形鋼の左端と右端との間のセンターを、門型フレー
ムの可動範囲の中央のセンター原点に位置合せして、バ
イスにより形鋼を固定した後、制御装置により門型フレ
ーム及び各ドリルユニットの移動を制御して、形鋼のセ
ンター領域に複数の鋲孔を穿孔できるようにもなってい
る。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、ビル等の建築物は、予め工場等の別の場
所で形鋼から成る柱やはりなどを製造し、建築現場で柱
やはりなどを高力ボルト接合して組み付けているが、特
に柱に溶接したはりにあっては、短尺な形鋼を用いてお
り、該はりに長尺の形鋼のはりの継手板と高力ボルトと
で接合することがある。このような短尺の形鋼に鋲孔を
穿設する場合は、該形鋼の左端や右端を左原点や右原
点、更にはセンター原点に位置合せしようとすると、バ
イスへのつかみ代が無かったり、又は充分なつかみ代を
確保できず、この状態のままでは穿孔加工を施すことが
できなかった。これを第11図および第12図に基づい
て説明すると、先ず第11図は形鋼1の右端に穿孔する
場合であるが、前記のように、通常においては形鋼1の
右端2を、図面上黒丸で示した形鋼用穿孔機に設けられ
る右原点の位置合わせをして穿孔するのであるが、第1
1図に示す例においては、形鋼1の右端2を右原点位置
まで延出して位置合わせを行うと、バイス8による形鋼
1のつかみ代(破線で示す1a部分)を充分に取れない
かまたはつかみ代が全くない状態となる。同じように第
12図に示す形鋼1の左端へ穿孔を行う場合において
も、形鋼1の左端3を黒丸で示した左原点に位置合わせ
を行うために左原点まで延出すると、バイト8による形
鋼1のつかみ代(破線で示す1a部分)を充分に取れな
いかまたは全く無い状態となる。
このため従来においては、第11図に示す形鋼1の右端
に穿孔を行う場合にあっては、右端面2から所定距離離
れて穿孔位置を通る位置にけがき線4を付し、このけが
き線4と黒丸で示した前記左原点を示す後述する投光機
から照射された一条のレーザー光線7とを一致させるこ
とで位置決めを行い、また、図12に示す形鋼1の左端
面に穿孔を行う場合にあっては、左端面3から所定距離
離れて穿孔位置を通る位置にけがき線4を付し、このけ
がき線4と黒丸で示した前記右原点を示す後述する投光
機から照射された一条のレーザー光線7とを一致させる
ことで位置決めを行い、穿孔のための制御動作はけがき
線4を基準として行うようにしていた。このような位置
決めを行うことによって、短尺な形鋼1であってもバイ
ス8のつかみ代(破線で示す1a,1a部分)を得るこ
とができた。
「発明の解決しようとする課題」 一方、制御装置は、左原点5、若しくは右原点6に形鋼
1の左端面、若しくは右端面2を位置合せした時の穿孔
位置が入力されていることから、内部に入力された情報
をそのまま利用することができない。従って、短尺の形
鋼1に鋲孔9を穿孔する場合は、左原点や右原点に位置
合せのためのけがき線を、その都度付さねばならず、こ
のけがき線を付す際に誤差の発生を招くばかりか、長尺
の形鋼に穿孔する位置及び穿孔パターンが同じであって
も、その制御装置内の情報をそのまま利用することがで
きず、それ専用の穿孔位置の情報を入力させて、加工作
業を行わねばならないといった煩瑣な作業が強いられて
いた。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みて、バイスでのつま
み代が充分に得られることはもとより、長尺の形鋼の同
じ穿孔位置に関する制御装置に関する情報を利用でき
て、穿孔作業を行うための煩瑣な段取り作業を必要とせ
ず、利用する上で便利な形鋼用穿孔機の原点位置補正方
法を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明は上記の目的を達成するために、ベース台上に載
置されて当該ベース台上を形鋼の長手方向と平行に移動
するコ字形状の門型フレームと、上記門型フレームに沿
って該門型フレームの移動方向以外の向きに移動する、
形鋼の一端のフランジ部を穿孔するための第1のドリル
ユニットと該形鋼の他端のフランジ部を穿孔するための
第2のドリルユニットと該形鋼のウェーブ部を穿孔する
ための第3のドリルユニットを備え、上記門型フレーム
の可動範囲の左側に形鋼の左端領域に鋲孔を穿孔する際
の位置決めの基準とする左原点、及び門型フレームの可
動範囲の右側に形鋼の右端領域に鋲孔を穿孔する際の位
置決めの基準とする右原点をそれぞれ設定した形鋼用穿
孔機において、形鋼の鋲孔を穿孔する領域の長さに見合
う距離だけ左原点及び右原点から門型フレームの可動範
囲の中央側にシフトさせたシフト左原点及びシフト右原
点をそれぞれ設定し、予め制御装置に入力させてある左
原点若しくは右原点を基準とする鋲孔位置に、上記シフ
ト左原点及びシフト右原点の各シフト量を算入させてな
ることを特徴とする形鋼用穿孔機の原点位置補正方法と
するものである。
「作用」 短尺の形鋼に鋲孔を穿孔する場合に、左原点若しくは右
原点を門型フレームの可動範囲の中央側に向かってシフ
トさせ、このシフトさせた新たに設定したシフト左原点
若しくはシフト右原点を基準にして穿孔加工のために制
御装置が門型フレーム及びドリルユニットを制御動作さ
せる。この時、制御装置内に予め入力されてある長尺の
形鋼の鋲孔を穿孔するため同じ穿孔位置に関する情報を
シフト右原点若しくはシフト右原点のシフト量を算入さ
せて利用する。
「実施例」 以下に、本発明に係る形鋼用穿孔機の原点位置補正方法
の一実施例を図面に基づき説明する。まず、原点位置補
正方法を実施する形鋼用穿孔機の構成について説明すれ
ば、第1図及び第2図において、11はベース台であ
る。該ベース台11には、形鋼Aを挾圧し固定するため
の固定バイス12と可動バイス13とを有している。可
動バイス13は、まずハンドル14を回してスクリュー
ロッド15により支持部材16を形鋼Aに近接させた
後、油圧シリンダ17を動作させて固定バイス12に対
して形鋼Aを挾圧するようになっている。可動バイス1
3には、その移動量によって形鋼Aのウェーブ幅を計測
するワイヤー式ウェーブ幅計測装置18を連繋させてあ
る。更にベース台11には、形鋼Aウェーブにロッドを
当接させて、そのロッドの伸長量によりウェーブハイト
を計測するウェーブハイト計測装置19を付設さてあ
る。ベース台11上には、ガイドレールとリニアモーシ
ョンベアリングとから成る摺動機構20を介在させて、
倒立コの字形状の門型フレーム21を形鋼Aの長手方向
(X軸方向)に移動自在に装着する。門型フレーム21
のX軸方向の移動は、サーボモータ22によりボールス
クリュー機構23を介して行われるようになっている。
門型フレーム21の脚柱21bとベース台11との間に
はロック装置24を介在させる。ロック装置24は、脚
柱21bに付設したロック用ロッドを、ベース台11側
に据え付けた油圧シリンダで動作する挾圧部材が挾圧し
て脚柱21bの不用意な移動を不能に固定するものであ
る。門型フレーム21の一方の脚柱21aには、ガイド
レールとリニアモーションベアリングとから成る摺動機
構25を介在させて高さ方向(Z軸方向)に移動自在に
第1のドリルユニット26を装着する。第1のドリルユ
ニット26のZ軸方向の移動は、サーボモータ27によ
りボールスクリュー機構28を介して行われるようにな
っている。第1のドリルユニット26は、ドリルツール
29を回転させためのギアードモータ30と、ドリルツ
ール29を穿孔のために送り動作させる油圧シリンダ3
1とから成っている。門型フレーム21の横架材21c
の一側には、ガイドレールとリニアモーションベアリン
グとから成る摺動機構32を介在させて、第1のスライ
ドベース33を形鋼Aのフランジ相互間の距離方向(Y
軸方向)に移動自在に装着する。第1のスライドベース
33のY軸方向の移動は、ギアードモータ34によって
台形ネジ機構35を介して行われるようになっており、
その移動距離がワイヤ36を介してメカニカルカウンタ
37に表示されるようになっている。第1のスライドベ
ース33には、ガイドレールとリニアモーションベアリ
ングとから成る摺動機構38を介在させて、第2のドリ
ルユニット39を高さ方向(Z軸方向)に移動自在に装
着させてある。第2のドリルユニット39のZ軸方の移
動は、サーボモータ40によりボールスクリュー機構4
1を介して行われるようになっている。第2のドリルユ
ニット39は、ドリルツール42を回転させるためのギ
アードモータ43と、ドリルツール42を穿孔のために
送り動作させる油圧シリンダ44とから成っている。上
記第1のスラドベース33のY軸方向の移動は、第2の
ドリルユニット39のドリルツール42を形鋼Aのウェ
ーブ幅に対応させて位置の調節をするものであるから、
さほど精密性を必要としないので、サーボモータに頼ら
ずギアードモータ34によって行うようにしてある。更
に門型フレーム21の横架材21cには、ガイドレール
とリニアモーションベアリングとから成る摺動機構45
を介在させて、第2のスライドベース46をY軸方向に
移動自在に装着する。第2のスライドベース46のY軸
方向の移動は、サーボモータ47によりボールスクリュ
ー機構48を介して行われるようになっている。第2の
スライドベース46には、第3のドリルユニット49を
据付ける。第3のドリルユニット49は、ドリルツール
50を回転させるためのギアードモータ51と、ドリル
ツール50を穿孔のために送り動作させる油圧シリンダ
57とから成っている。上記各ドリルツール29,4
2,50は1平面内に位置させてあり、かつこの平面内
において形鋼Aに向けて1条のレーザー光線を放射する
レーザー光線放射器52が門型フレーム21に取付けて
ある。
尚、第2図において、53はハンドル54により回転す
る繰入れローラ、55は受けローラである。
次に、上記構成の形鋼用穿孔機の動作について説明す
る。まず、長尺の形鋼Aに鋲孔を穿孔する場合について
説明すれば、形鋼Aの左端領域に複数の鋲孔を穿孔する
ときには、形鋼Aの左端を、第3図及び第5図に示す如
く、門型フレーム21の可動範囲lの左原点Pに位置
合せして、形鋼Aを固定バイス12と可動バイス13と
で固定する。形鋼Aの左端を左原点Pに位置合せする
ときは、門型フレーム21を制御装置56からの指令
で、左原点Pで高速で復帰させ、次いでレーザー光線
放射器52からレーザー光線を形鋼Aのフランジに向け
て投光し、該レーザー光線と形鋼Aの左端とを一致させ
ることで行うことができる。次いで、制御装置56に予
め入力させた鋲孔位置(鋲孔パターンを含む)に従い門
型フレーム21、第1のドリルユニット26乃至第3の
ドリルユニット49を制御して所定数の鋲孔を所定位置
に穿孔する。この時、制御装置56は、ウェーブ幅計測
装置18やウェーブハイト計測装置19からの計測値を
取込んで鋲孔位置を算出することは勿論である。形鋼A
の右端領域に鋲孔を穿孔するときは、第3図及び第7図
に示す如く、門型フレーム21をその可動範囲の右側に
設定した右原点Pまで高速で復帰させた後、レーザー
光線放射器52からのレーザー光線と形鋼Aの右端とを
位置合せして、固定バイス12と可動バイス13とで形
鋼Aを固定する。次いで、制御装置56からの指令で門
型フレーム21、第1のドリルユニット26乃至第3の
ドリルユニット49を制御して、形鋼Aの右端領域の所
定位置に所定数の鋲孔を穿孔する。形鋼Aのセンター領
域に鋲孔を穿孔するときは、形鋼Aの左端と右端との間
の中央に、予めけがき線を付しておいき、一方、門型フ
レーム21の可動範囲lの中央に設定したセンター原点
に高速で復帰させた後に、レーザー光線放射器52
からレーザー光線を放射させる。該レーザー光線とけが
き線とを位置合せして形鋼Aを固定バイス12と可動バ
イス13とで固定する。次いで、上記と同様に制御装置
56により門型フレーム21、第1のドリルユニット2
6乃至第3のドリルユニット49を制御して、形鋼Aの
センター領域の所定位置に所定数の鋲孔を穿孔する。
尚、門型フレーム21を各原点P〜Pに復帰させる
時は、各原点P〜Pを越えるまで高速で移動させ、
次いで低速移動させて各原点P〜Pに正確に位置決
めさせるようになっている。
次に、短尺な形鋼Aに鋲孔を穿孔するときに、該形鋼A
の左端を左原点Pに、若しくは形鋼Aの右端を右原点
に、更にはセンター原点Pに位置合せを行う場
合、前記従来の技術において説明したように、固定バイ
ス12及び可動バイス13に対するつかみ代を充分に確
保できないか又は全くつかみ代を取ることができない。
これをさらに詳細に説明する。形鋼Aの、たとえば、右
端に穿孔する場合には、この右端を前記のように右原点
に位置合わせするわけであるが、短尺な形鋼Aを、
右原点Pに位置合わせしようとすると、第3図に示す
ように、少なくとも1=1+1だけの長さが必要
である。ここで、1は右原点Pから形鋼Aを固定す
るための左側の固定バイス12及び可動バイス13まで
の距離、1はこの左側の固定バイス12及び可動バイ
ス13が形鋼Aを固定するために必要な最小のつまみ代
である。形鋼Aの左端に位置合わせをしようとする場合
においては前記の逆位置にて同様に考えられる。また、
形鋼Aの左端若しくは右端をセンター原点Pに位置合
せを行うような場合においては、固定バイス12及び可
動バイス13へのつまみ代を充分に確保できない短いも
のもある。
そこで、本願においては、第11図に示す形鋼1の右端
2に穿孔する例においては、左原点5をセンター側にシ
フトさせたシフト左原点を設定し、このシフト左原点に
形鋼1の右端2を合わせ、穿孔は、左端穿孔用プラグラ
ムを左右逆位置にミラー化したプログラムにて行う。形
鋼1の両端の穿孔は、鋲孔振り分け中心に対して左右同
一配列で孔径も同一の場合が多いことから、穿孔データ
を左右逆位置にミラー化することにより同一の穿孔プロ
グラムが使用可能である。第12図に示す形鋼1の左端
に穿孔する例においても、右原点6をセンター側にシフ
トさせたシフト右原点を設定し、このシフト右原点に形
鋼1の左端3を合わせ、右端穿孔用プログラムを逆位置
にミラー化したプログラムにて穿孔を行う。
このように、左原点5をシフトさせたシフト左原点に形
鋼1の右端2を合わせ、右原点をシフトさせたシフト右
原点に形鋼1の左端を合わせて穿孔を行うことから、そ
のシフト量は、形鋼1の左または右端部からX軸方向
(図面上の左右方向)に最も遠い位置にある穿孔位置ま
での距離がシフト量となる。例えば、第11図において
は、形鋼1の右端部2からX軸方向の最も遠い穿孔位置
である左原点位置5にある穿孔位置までの距離がシフト
量として設定される。
以上のように原点を移動させた場合の穿孔位置の演算に
ついて説明する。
第4図において、左原点Pからセンター原点Pを通
り右原点Pまでの前記門型フレーム21の可動範囲を
,左原点Pをシフトさせたシフト左原点位置をS
L,右原点Pをシフトさせたシフト右原点位置をSR
とする。こを場合、シフト左原点SLは、左原点P
0起点として計算され、センター原点P側にXOだけ
シフトさせてあり、従って、シフト量XOとシフト左原
点SLと表示現在値としてのXLは同一となり、XO=
XL=SL…(1)式となる。また、シフト右原点SRに
ついえても、右原点Pからセンター原点P側にXO
だけシフトさせた位置になるが、この場合の0起点は前
記左原点Pであり、このシフト右原点SRの表示現在
値XRは左原点Pを基準に算出され、これにより、X
R=1−XO…(2)となる。
ここで、通常の長尺な形鋼Aを穿孔する場合の設定値で
あり、形鋼Aの左端を基準にした穿孔位置の制定値Sに
基づいて、シフト左原点SLからX軸方向(つまり穿孔
の進行方向である図面上左方向)への穿孔位置の目標値
XMLを算出すると、目標値XML=SL−S(設定
値)…(3)式となる。一方、シフト右原点SRを基準に
してX軸方向(図面上右方向)の穿孔位置の目標値XM
Rは、XMR=(1−SR)+S(設定値)…(4)式
となる。
このため門型フレーム21は、シフト左原点SL、又は
シフト右原点SRを基準にして穿孔加工をするときに、
上記目標値XML,XMRに従って制御動作される。第
1のドリルユニット26乃至第3ドリルユニット49の
Z軸方向及びY軸方向の設定値は、従来通りのまま利用
できる。因にY軸方向の制御動作の基準は、固定バイス
12の表面にしてあり、又、Z軸方向の制御動作の基準
は、形鋼Aを受る右けローラ55の上部にしてある。制
御装置56内への設定値Sの入力方法は、グラフィック
データ方法とGコードデータ方法との2種類採用してい
る。グラフィックデータ方法は、予め定めた穿孔パター
ンをディスプレイ装置に描写させ、鋲孔間の距離など穿
孔に必要とするデータをディスプレイ装置にて指示させ
て、キーボードにより入力する。一方、Gコードデータ
方式は、第5図及び第8図に示すOの如く、X軸方
向,Y軸方向及びY軸方向の交差する形鋼Aの一点O
を基準にして数値を入力する方法である。何れの方法に
おいても制御装置56内部での演算処理に際しては、O
を基準にして算出する。第6図に示す如く短尺の形鋼
Aの右端領域に、左端領域と対称の鋲孔パターンで穿孔
する時は、左端領域についての情報を基準Oから制御
動作ができるように上記目標値XMRの如く演算処理を
する。
次に、短尺の形鋼Aに鋲孔を穿孔する制御動作を、第9
図及び第10図に基づいて説明する。第9図に示すステ
ップ1でスタートさせれば、ステップ2の演算ループで
予め入力されてある穿孔位置の情報(設定値S)に基づ
いて、シフト左原点SL又はシフト右原点SRからの目
標値XML,XMRを算出する。次いで、目標値XM
L,XMRに基づて、ステップ3の位置決めループで門
型フレーム21を位置決めし、ステップ4の出力コント
ロールで穿孔動作を制御する。ステップ5で総ての鋲孔
の穿孔が終了したか否かを判定し、まだ穿孔していない
鋲孔があればステップ2に戻って次の鋲孔の位置を算出
し、以後総ての鋲孔の穿孔が終了するまでステップ2か
らステップ5までを繰返す。総ての鋲孔の穿孔が終了す
ると、ステップ6に進み、門型フレーム21を穿孔加工
の基準としたシフト左原点SL、又はシフト右原点SR
に戻し、ステップ7で穿孔加工が終了する。
上記ステップ2の演算ループでは、第10図に示す如き
処理動作が行われる。即ち、ステップ1で演算指令が入
力されると、ステップ2でグラフイックデータによるG
コードデータによるかの判定が行われる。グラフィック
データによる場合は、ステップ3で指定した穿孔パター
ンの各鋲孔位置が入力されているプログラムナンバーか
ら、形鋼Aのフランジ及びフェーブの各鋲孔位置のデー
タ(設定値S)を取出す。次にステップ4に進み、ここ
で何れのシフト原点かを判定する。シフト左原点SLの
場合は、ステップ5で、ステップ4において取出した設
定値Sに基づいて上記の如く、フランジに関するX軸方
向の鋲の鋲孔位置の目標値XMLFを算出し、又ステッ
プ6でウェーブに関するX軸方向の鋲孔位置の目標値X
MLWを算出する。上記目標値XMLFのFはフランジ
に関する旨を、又目標値XMLWのWはウェーブに関す
る旨を示したもので、それぞれ計算式は上述の(3)式及
び(4)式の通りである。次いでステップ7では、フラン
ジとウェーブとの何れかを優先して穿孔するか、又は同
時に穿孔できるかの優先順位を設定し、更にステップ8
でY軸方向及びZ軸方向の鋲孔位置を算出する。ここで
第1のドリルユニット26のZ軸方向の穿孔すべき鋲孔
位置をZとし、第2のドリルユニット39のZ軸方向
の穿孔すべき鋲孔位置をZとしてある。次に第9図の
ステップ3の位置決めループに進む。一方、シフト右原
点SRの場合は、ステップ4からステップ9に進み、ス
テップ4で取出した設定値Sに基づいて上記の如くフラ
ンジに関するX軸方向の鋲孔位置の目標値XMRFを算
出し、又ステップ10ではウェーブに関するX軸方向の
鋲孔位置の目標値XMRWを算出する。ステップ11で
はフランジ及びウェーブの何れかを優先して穿孔する
か、又は同時に穿孔するかを決定し、上記ステップ8を
進み、更に第9図に示すステップ3に進む。一方、ステ
ップ2でGコードデータである旨を判定すると、ステッ
プ12で、予め入力されてある指定のプラグラムナンバ
ーから穿孔すべき鋲孔位置(設定値S)を取り出し、次
に、ステップ13で何れのシフト原点であるかを判定
し、シフト左原点SLである場合には、ステップ14に
進み、ここでステップ13で取出した情報(設定値S)
に基づき、上記の如きX軸方向の目標値XMLを算出
し、更に、ステップ15で他のY軸方向及びZ軸方向の
目標値を算出し、第9図に示すステップ3の位置決めル
ープに進む。シフト右原点SRである場合には、ステッ
プ13からステップ16に進み、ここでステップ12で
取出した情報(設定値S)に基づきX軸方向の鋲孔位置
の目標値XRMを算出し、上記ステップ15に進む。
「発明の効果」 以上の如く、本発明に係る形鋼用穿孔機の原点位置補正
方法によれば、短尺の形鋼であっても、バイスに対する
充分なつかみ代が得られ、かつ鋲孔位置が同一の長尺の
形鋼の穿孔に関する情報を利用できて、けがき線による
誤差の発生も少なく、又穿孔作業を行うための煩瑣な段
取り作業を必要としないなど頗る便利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る原点位置補正方法を実施する形
鋼用穿孔機の側面図、第2図は、第1図の形鋼用穿孔機
の平面図、第3図は、第1図の形鋼用穿孔機の左原点等
の各原点位置及びドリルユニットの可動範囲を示す正面
図、第4図は、左原点及び右原点に対するシフト左原点
及びシフト右原点の位置関係を示す説明図、第5図は、
左原点を基準にして穿孔をする際の形鋼の位置合せを示
す説明図、第6図は、シフト左原点を基準にして穿孔す
る際の形鋼の位置合せを示す説明図、第7図は、右原点
を基準にして穿孔する際の形鋼の位置合せを示す説明
図、第8図は、シフト右原点を基準にして穿孔する際の
形鋼の位置合せを示す説明図、第9図は、シフト左原点
及びシフト右原点に基づく加工の処理動作を示すフロー
チャート、第10図は、第9図の演算ループ内の処理動
作を示すフローチャート、第11図及び第12図は、従
来の短尺な形鋼を穿孔する方法を示す説明図である。 11……ベース台、12……固定バイス 13……可動バイス、21……門型フレーム 26……第1のドリルユニット 39……第2のドリルユニット 49……第3のドリルユニット A……形鋼

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース台上に載置されて当該ベース台上を
    形鋼の長手方向と平行に移動するコ字形状の門型フレー
    ムと、 上記門型フレームに沿って該門型フレームの移動方向以
    外の向きに移動する、形鋼の一端のフランジ部を穿孔す
    るための第1のドリルユニットと該形鋼の他端のフラン
    ジ部を穿孔するための第2のドリルユニットと該形鋼の
    ウェーブ部を穿孔するための第3のドリルユニットを備
    え、 上記門型フレームの可動範囲の左側に形鋼の左端領域に
    鋲孔を穿孔する際の位置決めの基準とする左原点、及び
    門型フレームの可動範囲の右側に形鋼の右端領域に鋲孔
    を穿孔する際の位置決めの基準とする右原点をそれぞれ
    設定した形鋼用穿孔機において、 形鋼の鋲孔を穿孔する領域の長さに見合う距離だけ左原
    点及び右原点から門型フレームの可動範囲の中央側にシ
    フトさせたシフト左原点及びシフト右原点をそれぞれ設
    定し、予め制御装置に入力させてある左原点若しくは右
    原点を基準とする鋲孔位置に、上記シフト左原点及びシ
    フト右原点の各シフト量を算入させてなることを特徴と
    する形鋼用穿孔機の原点位置補正方法。
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