JP2001309672A - 静電アクチュエータおよびインクジェットヘッド - Google Patents
静電アクチュエータおよびインクジェットヘッドInfo
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- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/135—Nozzles
- B41J2/14—Structure thereof only for on-demand ink jet heads
- B41J2002/14411—Groove in the nozzle plate
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- B41J2002/14491—Electrical connection
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高低差のある位置に引き出されている共通電
極および個別電極を、配線基板に簡単に接合でき、か
つ、高密度電極配線が可能なインクジェットヘッドを提
案すること。 【解決手段】 インクジェットヘッド1は、共通電極端
子部37が表面に形成されたキャビティ基板3と、一定
間隔で個別電極端子部42Aが表面44に形成された電
極ガラス基板4を有し、共通電極端子部37は、外部と
の接続用のフレキシブル配線基板7に形成された共通電
極接続用端子部73aに接続され、接続用端子部73a
は、フレキシブル配線基板7上の配線基板6との接合部
72aへ導通している。個別電極端子部42Aは、Si基
板よりなる配線基板6の配線接合部67aに接続され
る。高密度配線可能な配線基板6を用いて段差を有する
共通電極37と個別電極42Aに対して簡単に配線接続
できる。
極および個別電極を、配線基板に簡単に接合でき、か
つ、高密度電極配線が可能なインクジェットヘッドを提
案すること。 【解決手段】 インクジェットヘッド1は、共通電極端
子部37が表面に形成されたキャビティ基板3と、一定
間隔で個別電極端子部42Aが表面44に形成された電
極ガラス基板4を有し、共通電極端子部37は、外部と
の接続用のフレキシブル配線基板7に形成された共通電
極接続用端子部73aに接続され、接続用端子部73a
は、フレキシブル配線基板7上の配線基板6との接合部
72aへ導通している。個別電極端子部42Aは、Si基
板よりなる配線基板6の配線接合部67aに接続され
る。高密度配線可能な配線基板6を用いて段差を有する
共通電極37と個別電極42Aに対して簡単に配線接続
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度化に有利な
電極配線接続構造を備えた静電アクチュエータに関し、
更には、インクジェットヘッド等の静電アクチュエータ
を適用したデバイスに関するものである。
電極配線接続構造を備えた静電アクチュエータに関し、
更には、インクジェットヘッド等の静電アクチュエータ
を適用したデバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータ、例えば静電アクチ
ュエータを適用したインクジェットヘッドは、複数のイ
ンクノズルと、各インクノズルに連通したインク圧力室
と、各インク圧力室の底部に形成された振動板とを備え
ている。また、各振動板には、一定の間隔をおいて、電
極基板表面に形成した個別電極が対峙している。振動板
が形成されている基板(キャビティ基板)はシリコン等
の導電性基板であり、共通電極として機能する。従っ
て、当該共通電極と各個別電極の間に電圧を印加して、
これらの間に静電気力を発生させると、振動板が面外方
向に振動して、インクノズルからインク液滴を吐出させ
ることが可能である。
ュエータを適用したインクジェットヘッドは、複数のイ
ンクノズルと、各インクノズルに連通したインク圧力室
と、各インク圧力室の底部に形成された振動板とを備え
ている。また、各振動板には、一定の間隔をおいて、電
極基板表面に形成した個別電極が対峙している。振動板
が形成されている基板(キャビティ基板)はシリコン等
の導電性基板であり、共通電極として機能する。従っ
て、当該共通電極と各個別電極の間に電圧を印加して、
これらの間に静電気力を発生させると、振動板が面外方
向に振動して、インクノズルからインク液滴を吐出させ
ることが可能である。
【0003】ここで、共通電極および個別電極には給電
用の配線を接続する必要がある。このための配線方法と
しては、例えば特開平6−47915号公報に開示され
ているように、インクジェットヘッドの電極端子部をワ
イヤーボンディングによりフレキシブル配線基板(FP
C)に接続するものが知られている。
用の配線を接続する必要がある。このための配線方法と
しては、例えば特開平6−47915号公報に開示され
ているように、インクジェットヘッドの電極端子部をワ
イヤーボンディングによりフレキシブル配線基板(FP
C)に接続するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来におけ
る電極の配線接続方法では次のような問題がある。ま
ず、静電アクチュエータを適用したインクジェットヘッ
ドの高密度化を図ると、各個別電極の配線密度も上げる
必要がある。しかしながら、従来の配線接続方法では、
例えばワイヤーボンディングにおいてはボンディングパ
ット幅を一定値以下に狭くできない等、配線密度を高め
ることが困難である。また、一般に、個別電極の引き出
し位置と共通電極の引き出し位置には高低差があるの
で、剛体基板表面に配線パターンが形成された構成の電
極基板を用いて、これらの電極との配線接続を行うこと
が困難である。
る電極の配線接続方法では次のような問題がある。ま
ず、静電アクチュエータを適用したインクジェットヘッ
ドの高密度化を図ると、各個別電極の配線密度も上げる
必要がある。しかしながら、従来の配線接続方法では、
例えばワイヤーボンディングにおいてはボンディングパ
ット幅を一定値以下に狭くできない等、配線密度を高め
ることが困難である。また、一般に、個別電極の引き出
し位置と共通電極の引き出し位置には高低差があるの
で、剛体基板表面に配線パターンが形成された構成の電
極基板を用いて、これらの電極との配線接続を行うこと
が困難である。
【0005】本発明の課題は、このような従来の問題点
を解消可能な静電アクチュエータおよびインクジェット
ヘッドを提案することにある。
を解消可能な静電アクチュエータおよびインクジェット
ヘッドを提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、第1の電極が形成されている第1の基
板と、前記第1の電極に対向配置されている第2の電極
が形成されている第2の基板とを有し、これらの電極間
に電圧を印加することにより発生する静電気力によっ
て、前記基板を相対変位させるようになっている静電ア
クチュエータにおいて、前記第1の電極に形成した第1
の電極端子部と、前記第2の電極に形成された第2の電
極端子部と、前記第1及び第2の電極端子部に電気的に
接続を行なうための配線基板と、前記配線基板に電気的
に接続を行なうためのフレキシブル配線基板とを有して
おり、前記第1の電極端子部と前記配線基板とを前記フ
レキシブル配線基板を介して接続し、前記第2の電極端
子部と前記配線基板を接続することにより、電気的に接
続することを特徴としている。また、前記第1の電極端
子部は、前記第1の基板における前記第2の基板に対向
している側とは反対側の表面に形成され、前記第2の電
極端子部は、前記第2の基板における前記第1の基板に
対向している対向表面に形成されており、前記第1の電
極端子部が形成された面と、前記第2の電極端子部が形
成された面に、段差のある構成であることを特徴として
いる。このように構成した本発明の静電アクチュータに
おいては、前記第1の電極端子部は、前記接続用電極端
子部から前記フレキシブル配線基板を介して配線基板に
接続し、前記第2の電極端子部は、同一平面上に配置さ
れている電極端子部を前記配線基板の同一平面上に配置
されている接合部に単に重ね合わせて接続すればよいの
で、配線接続を簡単に行うことができる。また、これら
の構成に加えて、前記配線基板は、前記第2の電極端子
部が形成されている基板と同一あるいは小さな熱膨張係
数の素材からなる基板本体と、この基板本体の表面に絶
縁層を介して形成された引き出し用の配線パターンと、
この配線パターンに形成された前記接合部とを備えてい
ることを特徴としている。
めに、本発明は、第1の電極が形成されている第1の基
板と、前記第1の電極に対向配置されている第2の電極
が形成されている第2の基板とを有し、これらの電極間
に電圧を印加することにより発生する静電気力によっ
て、前記基板を相対変位させるようになっている静電ア
クチュエータにおいて、前記第1の電極に形成した第1
の電極端子部と、前記第2の電極に形成された第2の電
極端子部と、前記第1及び第2の電極端子部に電気的に
接続を行なうための配線基板と、前記配線基板に電気的
に接続を行なうためのフレキシブル配線基板とを有して
おり、前記第1の電極端子部と前記配線基板とを前記フ
レキシブル配線基板を介して接続し、前記第2の電極端
子部と前記配線基板を接続することにより、電気的に接
続することを特徴としている。また、前記第1の電極端
子部は、前記第1の基板における前記第2の基板に対向
している側とは反対側の表面に形成され、前記第2の電
極端子部は、前記第2の基板における前記第1の基板に
対向している対向表面に形成されており、前記第1の電
極端子部が形成された面と、前記第2の電極端子部が形
成された面に、段差のある構成であることを特徴として
いる。このように構成した本発明の静電アクチュータに
おいては、前記第1の電極端子部は、前記接続用電極端
子部から前記フレキシブル配線基板を介して配線基板に
接続し、前記第2の電極端子部は、同一平面上に配置さ
れている電極端子部を前記配線基板の同一平面上に配置
されている接合部に単に重ね合わせて接続すればよいの
で、配線接続を簡単に行うことができる。また、これら
の構成に加えて、前記配線基板は、前記第2の電極端子
部が形成されている基板と同一あるいは小さな熱膨張係
数の素材からなる基板本体と、この基板本体の表面に絶
縁層を介して形成された引き出し用の配線パターンと、
この配線パターンに形成された前記接合部とを備えてい
ることを特徴としている。
【0007】上記構成により、配線基板側の線膨張係数
が、静電アクチュエータ側の電極端子部が形成されてい
る基板素材の線膨張係数と同一あるいはそれよりも小さ
いので、これらの間を接続するために双方を重ね合わせ
て加熱加圧する際に、双方の端子部の相対位置の変動を
抑制できる。さらに、これらの構成に加えて、前記第2
の電極端子部と前記配線基板の接続部が、導電性粒子を
介在して重ね合わされて、電気的に接続されていること
を特徴としている。上記構成により、導電性粒子が対向
する部位の導通を確保することが可能となる。また更
に、前記配線基板は、前記基板本体の表面における前記
接合部に隣接する位置に溝部が形成されていることを特
徴としている。上記構成により、双方の電極を接続する
ための接着剤溜り用の溝部が形成されているので、余分
な接着剤を溝部に収容でき、導電性粒子を双方の電極端
子間で確実に挟み込んで導通を確保することが可能とな
る。よって、高密度で電極配線接続を行うことが可能に
なる。次に、前記第2の電極端子部が形成されている基
板と、前記配線基板の基板本体とを同一素材とすること
が望ましい。一方、本発明はインクジェットヘッドに関
するものであり、当該インクジェットヘッドは、当該イ
ンクノズルに連通していると共に底面が面外方向に変位
可能な振動板とされているインク圧力室が形成されたキ
ャビティ基板と、前記振動板に対して所定の間隔で対向
配置された電極基板とを有し、これらキャビティ基板お
よび電極基板の間に発生する静電気力により前記振動板
を振動させ、前記インクノズルからインク液滴を吐出可
能な構成となっている。
が、静電アクチュエータ側の電極端子部が形成されてい
る基板素材の線膨張係数と同一あるいはそれよりも小さ
いので、これらの間を接続するために双方を重ね合わせ
て加熱加圧する際に、双方の端子部の相対位置の変動を
抑制できる。さらに、これらの構成に加えて、前記第2
の電極端子部と前記配線基板の接続部が、導電性粒子を
介在して重ね合わされて、電気的に接続されていること
を特徴としている。上記構成により、導電性粒子が対向
する部位の導通を確保することが可能となる。また更
に、前記配線基板は、前記基板本体の表面における前記
接合部に隣接する位置に溝部が形成されていることを特
徴としている。上記構成により、双方の電極を接続する
ための接着剤溜り用の溝部が形成されているので、余分
な接着剤を溝部に収容でき、導電性粒子を双方の電極端
子間で確実に挟み込んで導通を確保することが可能とな
る。よって、高密度で電極配線接続を行うことが可能に
なる。次に、前記第2の電極端子部が形成されている基
板と、前記配線基板の基板本体とを同一素材とすること
が望ましい。一方、本発明はインクジェットヘッドに関
するものであり、当該インクジェットヘッドは、当該イ
ンクノズルに連通していると共に底面が面外方向に変位
可能な振動板とされているインク圧力室が形成されたキ
ャビティ基板と、前記振動板に対して所定の間隔で対向
配置された電極基板とを有し、これらキャビティ基板お
よび電極基板の間に発生する静電気力により前記振動板
を振動させ、前記インクノズルからインク液滴を吐出可
能な構成となっている。
【0008】この場合、前記キャビティ基板は前記第1
の基板であり、このキャビティ基板が前記第1の電極と
して機能する共通電極であり、前記電極基板は前記第2
の基板であり、この第2の基板における前記インク圧力
室の底面に対向している表面には前記第2の電極として
機能する個別電極が形成されていることを特徴としてい
る。この構成のインクジェットヘッドによれば、共通電
極および個別電極を、剛体基板上に配線パターンが形成
された構成の共通の配線基板に接続することが容易にな
る。また、高密度で配線接続することができ、インクジ
ェットヘッドの高密度での多ノズル化にとってきわめて
有利となる。
の基板であり、このキャビティ基板が前記第1の電極と
して機能する共通電極であり、前記電極基板は前記第2
の基板であり、この第2の基板における前記インク圧力
室の底面に対向している表面には前記第2の電極として
機能する個別電極が形成されていることを特徴としてい
る。この構成のインクジェットヘッドによれば、共通電
極および個別電極を、剛体基板上に配線パターンが形成
された構成の共通の配線基板に接続することが容易にな
る。また、高密度で配線接続することができ、インクジ
ェットヘッドの高密度での多ノズル化にとってきわめて
有利となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したインクジェットヘッドの一実施例を説明す
る。 (全体構成)図1は本例のインクジェットヘッドの全体
構成を示す斜視図、図2はそのII−II線で切断した部分
の概略断面図である。これらの図に示すように、本例の
インクジェットヘッド1は、シリコン単結晶基板からな
るノズル基板2と、同じくシリコン単結晶基板からなる
キャビティ基板3と、電極ガラス基板4とを貼り合わせ
ることにより構成されている。キャビティ基板3には、
複数のインク圧力室31と、各インク圧力室31にイン
クを供給するための共通インク室32が形成されてい
る。各インク圧力室31の底面部分には面外方向に弾性
変位可能な振動板33が形成されている。
を適用したインクジェットヘッドの一実施例を説明す
る。 (全体構成)図1は本例のインクジェットヘッドの全体
構成を示す斜視図、図2はそのII−II線で切断した部分
の概略断面図である。これらの図に示すように、本例の
インクジェットヘッド1は、シリコン単結晶基板からな
るノズル基板2と、同じくシリコン単結晶基板からなる
キャビティ基板3と、電極ガラス基板4とを貼り合わせ
ることにより構成されている。キャビティ基板3には、
複数のインク圧力室31と、各インク圧力室31にイン
クを供給するための共通インク室32が形成されてい
る。各インク圧力室31の底面部分には面外方向に弾性
変位可能な振動板33が形成されている。
【0010】ノズル基板2の側においては、キャビティ
基板3に接合されている裏面21に、各インク圧力室3
1に連通した複数のインクノズル22と、各インク圧力
室31を共通インク室32に連通しているインク供給口
23が形成されている。さらに、当該ノズル基板2の表
面24には、共通インク室32に対応する部分に、凹部
25が形成されている。これらの凹部25は表面24の
側に広がった所定の深さの四角錐台形状をしており、そ
の底面部分は面外方向に弾性変位可能なダイヤフラム2
6とされている。
基板3に接合されている裏面21に、各インク圧力室3
1に連通した複数のインクノズル22と、各インク圧力
室31を共通インク室32に連通しているインク供給口
23が形成されている。さらに、当該ノズル基板2の表
面24には、共通インク室32に対応する部分に、凹部
25が形成されている。これらの凹部25は表面24の
側に広がった所定の深さの四角錐台形状をしており、そ
の底面部分は面外方向に弾性変位可能なダイヤフラム2
6とされている。
【0011】キャビティ基板3の裏面3aに対して、陽
極接合あるいは接着接合により貼り付けられた電極ガラ
ス基板4においては、各振動板33に対峙する部分に凹
部41が形成され、各凹部41の底面には振動板33に
対峙したITOからなる個別電極42が形成されてい
る。
極接合あるいは接着接合により貼り付けられた電極ガラ
ス基板4においては、各振動板33に対峙する部分に凹
部41が形成され、各凹部41の底面には振動板33に
対峙したITOからなる個別電極42が形成されてい
る。
【0012】キャビティ基板3における両端に位置して
いる凹部25A、25Bは、底面にインクノズル22よ
りも小さな径のフィルタ孔(図示せず)が一定の密度で
多数個形成された構成のインク取り入れ口とされてい
る。
いる凹部25A、25Bは、底面にインクノズル22よ
りも小さな径のフィルタ孔(図示せず)が一定の密度で
多数個形成された構成のインク取り入れ口とされてい
る。
【0013】これらのインク取り入れ口(凹部)25
A、25Bには、それぞれ、インク供給管29の接続部
30が接続されている(図2参照)。外部に配置されて
いる不図示のインク供給源から供給されるインクは、イ
ンク取り入れ口25A、25Bを経由して、共通インク
室32に供給される。
A、25Bには、それぞれ、インク供給管29の接続部
30が接続されている(図2参照)。外部に配置されて
いる不図示のインク供給源から供給されるインクは、イ
ンク取り入れ口25A、25Bを経由して、共通インク
室32に供給される。
【0014】キャビティ基板3に形成したインク圧力室
31の底面を規定している振動板33は共通電極として
機能する。このキャビティ基板3と、各個別電極42と
の間に、駆動電圧印加手段50によって駆動電圧を印加
すると、電圧が印加された個別電極42に対峙している
振動板33が静電気力によって個別電極42に吸引され
て振動し、これに伴ってインク圧力室31の容積変化が
起こり、インクが共通インク室32からインク供給口2
3を経てインク圧力室31へ流入する。インク圧力室3
1内の圧力が最大となった時点で電圧を解除すると、振
動板33は復元力により復元し、インクノズル21から
インク液滴の吐出が行われる。
31の底面を規定している振動板33は共通電極として
機能する。このキャビティ基板3と、各個別電極42と
の間に、駆動電圧印加手段50によって駆動電圧を印加
すると、電圧が印加された個別電極42に対峙している
振動板33が静電気力によって個別電極42に吸引され
て振動し、これに伴ってインク圧力室31の容積変化が
起こり、インクが共通インク室32からインク供給口2
3を経てインク圧力室31へ流入する。インク圧力室3
1内の圧力が最大となった時点で電圧を解除すると、振
動板33は復元力により復元し、インクノズル21から
インク液滴の吐出が行われる。
【0015】インクノズル21からインク液滴が吐出す
ると同時にインク供給口23を経て共通インク室32へ
もインクが流出する。この際、共通インク室32で発生
する圧力は、ダイヤフラム26が弾性変位することによ
り吸収される。ここで、共通電極37および個別電極4
2Aに対する給電は、これらに対して後述のように異方
性導電接着剤5を介して接合された配線基板6および当
該配線基板6に接合されたフレキシブル配線基板7を経
由して行われる。 (電極配線接続部分)次に、本例のインクジェットヘッ
ド1の共通電極および個別電極に対する配線接続部分を
詳細に説明する。図1を参照して説明すると、電極ガラ
ス基板4は、キャビティ基板3の端面35から横方向に
突出した突出部分43を備え、当該突出部分43の露出
表面44は個別電極42が形成されている凹部41の底
面と同一平面であり、当該露出表面44には、各個別電
極42から引き出したITOからなる一定幅の個別電極
端子部42Aが一定間隔で形成されている。表面が絶縁
層35で覆われているキャビティ基板3は、ノズル基板
2の端面27から横方向に突出した突出部分34を備
え、当該突出部分34の露出表面36に共通電極端子部
37が形成されている。共通電極端子部37は白金等の
金属をスパッタにより付着させて形成されている。個別
電極端子部42Aは同一平面上に並んでいるため、端子
部42Aに対する接合部が同一平面上にパターニングさ
れている配線基板6を用いて、端子部42Aとの接合状
態を簡単に形成できる。図3はフレキシブル配線基板7
を接合部形成側から見た場合の斜視図である。図に示す
ように、フレキシブル配線基板7には、外部との電気的
な接合を行なう接合部71と、配線基板6との接合部7
2が形成されている。その接合部72の端部に共通電極
接続用の接合部72aと、接合部72aからフレキシブ
ル配線基板7の一部である経路74を通る金属配線73
が形成され、その金属配線73における接合部72aと
は反対側の端部に共通電極接続用端子部73aが形成さ
れている。このとき、接合用端子部73aは、フレキシ
ブル配線基板7において、接合部72と同じ面に形成さ
れている。共通電極接合用端子部73aは、共通電極端
子部37に、導電性接着剤を介して重ね合わされて接合
される。このとき、経路74は、共通電極端子部37と
共通電極接続用端子部73aを対向させるために折り曲
げられている。この様に、共通電極接続用端子部73a
を、共通電極接続用端子部73aと配線基板7を繋ぐ金
属配線73の経路74を折り曲げて共通電極端子部37
に接続する様にしたので、フレキシブル配線基板7は端
子部を片方の面のみに形成するだけで良いので、フレキ
シブル配線基板7を作製し易いという利点がある。ま
た、共通電極接続用端子部73aを、共通電極接続用端
子部73aと配線基板7を繋ぐ金属配線73の経路74
を捻って共通電極端子部37に接続することもできる。
この場合も、フレキシブル配線基板7の端子部を片面だ
けに形成すればよく、フレキシブル配線基板7を作製し
やすい。共通電極接続用端子部73aと配線基板7を繋
ぐ金属配線73の経路74を、捻るよりも、折り曲げて
接続する方が、フレキシブル配線基板7の接続の過程お
よび接続後の形状と位置がより安定し、接続のための加
工が容易になるため、共通電極端子部73aと共通電極
端子部37の接続は、共通電極接続用端子部73aと配
線基板7を繋ぐ金属配線73の経路74を折り曲げた方
がより容易に行なえる。従って、配線基板6と共通電極
端子部37の電気的な接続は、個別電極端子部42Aと
は別の経路から単独で行なうため、個別電極端子部42
Aと共通電極端子部37の形成位置に高低差があって
も、容易に行なえる。図4は配線基板6を配線パターン
形成側から見た場合の斜視図であり、図5はそのインク
ジェットヘッド側への接続端部の断面形状を示す部分断
面図である。これらの図に示すように、配線基板6は、
矩形のシリコン等からなる基板本体61と、絶縁膜61
aで覆われた基板本体61の表面62に搭載されたイン
クジェットヘッド駆動用のICチップ63とを有してい
る。インクジェットヘッド駆動用のICチップ63は外
部駆動回路から駆動信号と選択データ信号を受けて、共
通電極37と個別電極42Aをそれぞれ駆動する信号を
出力する。基板本体61の一端64とICチップ63の
間を繋ぐように、細密な金属配線パターン65が表面6
2に形成されており、この金属配線パターン65を構成
している1本の金属配線66が、フレキシブル配線基板
7に設けられた共通電極接続用の接合部72aへの接続
用のものであり、その端部が共通電極接続用接合部66
aとされている。残りの配線群67が個別電極接続用の
ものであり、それらの端部が個別電極接合部67aとさ
れている。共通電極接続用の接合部66aはフレキシブ
ル配線基板7の端部に形成されている接合部72aの先
端に一致するように配置されており、各個別電極接合部
67aも各個別電極端子部42Aの先端接合部に一致す
る間隔で配置されている。ここで、個別電極接合部67
aの両側には、一定の幅および深さの接着剤溜め用の溝
部68が形成されている。この構成の端部64に、導電
性粒子を含む導電性接着剤5を塗布し、ここに、インク
ジェットヘッド側の個別電極端子部42Aを重ね合わせ
て加熱加圧した際に、これらの溝部68が余分な接着剤
5の溜り部となるので、余分な接着剤が接合部分以外に
はみ出して、同時に重ね合わされた接合部分間では、接
着剤の厚みが導電性粒子の直径より薄くなるので、端子
間では導電性粒子により確実に電気的接続が確保され
る。更に、これら溝部に流入し、硬化した接着剤5によ
り配線基板6と電極ガラス基板4はアンカー効果により
強固に固着される。よって、配線基板6と電極ガラス基
板4の接続において、振動や、外力により十分な強度を
確保することが可能となる。次に、基板本体61の反対
側の端部69とICチップ63の間には、これらを繋ぐ
ように外部接続用配線パターン70およびフレキシブル
配線基板7上の接合部72aへ接続される接合部66a
が形成されており、この配線パターン70は異方性導電
接着剤5により、フレキシブル配線基板7の配線パター
ンに接合される。ここで、配線基板本体61とフレキシ
ブル配線基板7、および配線基板本体61と電極ガラス
基板4とのそれぞれの接続は、同一の異方性導電接着剤
5により接続される。また、これらの接続で、それぞれ
の加熱温度を異ならせる必要がある場合には、硬化温度
又は軟化温度の異なる異方性導電接着剤を用いてもよ
い。この場合、先に接続を完了するフレキシブル配線基
板7との接続にはより軟化温度の高い接着剤を用いる。
なお、図5(A)に示すような矩形断面の溝部68を形
成するためには、基板本体61を単結晶シリコンから形
成し、その表面62が(110)結晶面となるようすれ
ばよい。このようにすれば、当該表面は、KOH水溶液
やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液に対して垂
直方向(基板厚さ方向)に大きな結晶方位依存性をもつ
ので、隣りあう配線接合部の間隔に左右されずにアンダ
ーカットのきわめて少ない溝部を形成できる。ここで、
溝部68の深さは、溝68と電極ガラス基板4の表面4
4で規定される容積が、塗布または仮貼り付けされた導
電性接着剤5に含まれている接着剤の容積以上となるよ
うにに設定すれば、余分な接着剤を確実に捕捉できるの
で好ましい。溝部38の断面形状は、図5(B)に示す
ようにV形となるようにしてもよい。この場合は、単結
晶シリコンから基板本体61Aを形成し、その表面62
Aを(100)結晶面とする。この表面にKOH水溶液
やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液を用いて異
方性エッチングを施すと、(100)面54.74度を
なすV形断面の溝部68Aを形成できる。配線基板本体
61は単結晶シリコンで形成した。基板本体61の素材
としては、この他に、電極ガラス基板4の素材であるホ
ウ珪酸ガラスと同一の素材としてもよい。この場合、配
線基板本体61の素材と電極ガラス基板4の素材が同一
であるので、異方性導電接着剤5により加熱接着する際
の熱による伸びと収縮をそれぞれ等しくすることが可能
となるため、細密な配線接続端子間のこれらの伸縮によ
るズレとそれによる接続不良がなくなる。また、接続後
の温度変化によって発生する熱応力も殆ど無いため、ヒ
ートショックに対する接続の信頼性も確保可能となる。
配線基板本体61と電極ガラス基板4の素材を同一にす
ることにより、更に、接続部の電気的、機械的接続の信
頼性を向上することが可能となる効果がある。 (その他の実施の形態)上記の説明は、本発明をインク
ジェットヘッドに適用した例であるが、本発明は、イン
クジェットヘッド以外の反射型の投射機(プロジェク
タ)の反射板駆動素子であるデジタルミラーデバイス
(DMD)等の静電アクチュエータに対しても同様に適
用できる。また、更に、本発明を静電型の圧力センサー
や温度センサー等の静電センサーに対しても同様に適用
できる。
ると同時にインク供給口23を経て共通インク室32へ
もインクが流出する。この際、共通インク室32で発生
する圧力は、ダイヤフラム26が弾性変位することによ
り吸収される。ここで、共通電極37および個別電極4
2Aに対する給電は、これらに対して後述のように異方
性導電接着剤5を介して接合された配線基板6および当
該配線基板6に接合されたフレキシブル配線基板7を経
由して行われる。 (電極配線接続部分)次に、本例のインクジェットヘッ
ド1の共通電極および個別電極に対する配線接続部分を
詳細に説明する。図1を参照して説明すると、電極ガラ
ス基板4は、キャビティ基板3の端面35から横方向に
突出した突出部分43を備え、当該突出部分43の露出
表面44は個別電極42が形成されている凹部41の底
面と同一平面であり、当該露出表面44には、各個別電
極42から引き出したITOからなる一定幅の個別電極
端子部42Aが一定間隔で形成されている。表面が絶縁
層35で覆われているキャビティ基板3は、ノズル基板
2の端面27から横方向に突出した突出部分34を備
え、当該突出部分34の露出表面36に共通電極端子部
37が形成されている。共通電極端子部37は白金等の
金属をスパッタにより付着させて形成されている。個別
電極端子部42Aは同一平面上に並んでいるため、端子
部42Aに対する接合部が同一平面上にパターニングさ
れている配線基板6を用いて、端子部42Aとの接合状
態を簡単に形成できる。図3はフレキシブル配線基板7
を接合部形成側から見た場合の斜視図である。図に示す
ように、フレキシブル配線基板7には、外部との電気的
な接合を行なう接合部71と、配線基板6との接合部7
2が形成されている。その接合部72の端部に共通電極
接続用の接合部72aと、接合部72aからフレキシブ
ル配線基板7の一部である経路74を通る金属配線73
が形成され、その金属配線73における接合部72aと
は反対側の端部に共通電極接続用端子部73aが形成さ
れている。このとき、接合用端子部73aは、フレキシ
ブル配線基板7において、接合部72と同じ面に形成さ
れている。共通電極接合用端子部73aは、共通電極端
子部37に、導電性接着剤を介して重ね合わされて接合
される。このとき、経路74は、共通電極端子部37と
共通電極接続用端子部73aを対向させるために折り曲
げられている。この様に、共通電極接続用端子部73a
を、共通電極接続用端子部73aと配線基板7を繋ぐ金
属配線73の経路74を折り曲げて共通電極端子部37
に接続する様にしたので、フレキシブル配線基板7は端
子部を片方の面のみに形成するだけで良いので、フレキ
シブル配線基板7を作製し易いという利点がある。ま
た、共通電極接続用端子部73aを、共通電極接続用端
子部73aと配線基板7を繋ぐ金属配線73の経路74
を捻って共通電極端子部37に接続することもできる。
この場合も、フレキシブル配線基板7の端子部を片面だ
けに形成すればよく、フレキシブル配線基板7を作製し
やすい。共通電極接続用端子部73aと配線基板7を繋
ぐ金属配線73の経路74を、捻るよりも、折り曲げて
接続する方が、フレキシブル配線基板7の接続の過程お
よび接続後の形状と位置がより安定し、接続のための加
工が容易になるため、共通電極端子部73aと共通電極
端子部37の接続は、共通電極接続用端子部73aと配
線基板7を繋ぐ金属配線73の経路74を折り曲げた方
がより容易に行なえる。従って、配線基板6と共通電極
端子部37の電気的な接続は、個別電極端子部42Aと
は別の経路から単独で行なうため、個別電極端子部42
Aと共通電極端子部37の形成位置に高低差があって
も、容易に行なえる。図4は配線基板6を配線パターン
形成側から見た場合の斜視図であり、図5はそのインク
ジェットヘッド側への接続端部の断面形状を示す部分断
面図である。これらの図に示すように、配線基板6は、
矩形のシリコン等からなる基板本体61と、絶縁膜61
aで覆われた基板本体61の表面62に搭載されたイン
クジェットヘッド駆動用のICチップ63とを有してい
る。インクジェットヘッド駆動用のICチップ63は外
部駆動回路から駆動信号と選択データ信号を受けて、共
通電極37と個別電極42Aをそれぞれ駆動する信号を
出力する。基板本体61の一端64とICチップ63の
間を繋ぐように、細密な金属配線パターン65が表面6
2に形成されており、この金属配線パターン65を構成
している1本の金属配線66が、フレキシブル配線基板
7に設けられた共通電極接続用の接合部72aへの接続
用のものであり、その端部が共通電極接続用接合部66
aとされている。残りの配線群67が個別電極接続用の
ものであり、それらの端部が個別電極接合部67aとさ
れている。共通電極接続用の接合部66aはフレキシブ
ル配線基板7の端部に形成されている接合部72aの先
端に一致するように配置されており、各個別電極接合部
67aも各個別電極端子部42Aの先端接合部に一致す
る間隔で配置されている。ここで、個別電極接合部67
aの両側には、一定の幅および深さの接着剤溜め用の溝
部68が形成されている。この構成の端部64に、導電
性粒子を含む導電性接着剤5を塗布し、ここに、インク
ジェットヘッド側の個別電極端子部42Aを重ね合わせ
て加熱加圧した際に、これらの溝部68が余分な接着剤
5の溜り部となるので、余分な接着剤が接合部分以外に
はみ出して、同時に重ね合わされた接合部分間では、接
着剤の厚みが導電性粒子の直径より薄くなるので、端子
間では導電性粒子により確実に電気的接続が確保され
る。更に、これら溝部に流入し、硬化した接着剤5によ
り配線基板6と電極ガラス基板4はアンカー効果により
強固に固着される。よって、配線基板6と電極ガラス基
板4の接続において、振動や、外力により十分な強度を
確保することが可能となる。次に、基板本体61の反対
側の端部69とICチップ63の間には、これらを繋ぐ
ように外部接続用配線パターン70およびフレキシブル
配線基板7上の接合部72aへ接続される接合部66a
が形成されており、この配線パターン70は異方性導電
接着剤5により、フレキシブル配線基板7の配線パター
ンに接合される。ここで、配線基板本体61とフレキシ
ブル配線基板7、および配線基板本体61と電極ガラス
基板4とのそれぞれの接続は、同一の異方性導電接着剤
5により接続される。また、これらの接続で、それぞれ
の加熱温度を異ならせる必要がある場合には、硬化温度
又は軟化温度の異なる異方性導電接着剤を用いてもよ
い。この場合、先に接続を完了するフレキシブル配線基
板7との接続にはより軟化温度の高い接着剤を用いる。
なお、図5(A)に示すような矩形断面の溝部68を形
成するためには、基板本体61を単結晶シリコンから形
成し、その表面62が(110)結晶面となるようすれ
ばよい。このようにすれば、当該表面は、KOH水溶液
やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液に対して垂
直方向(基板厚さ方向)に大きな結晶方位依存性をもつ
ので、隣りあう配線接合部の間隔に左右されずにアンダ
ーカットのきわめて少ない溝部を形成できる。ここで、
溝部68の深さは、溝68と電極ガラス基板4の表面4
4で規定される容積が、塗布または仮貼り付けされた導
電性接着剤5に含まれている接着剤の容積以上となるよ
うにに設定すれば、余分な接着剤を確実に捕捉できるの
で好ましい。溝部38の断面形状は、図5(B)に示す
ようにV形となるようにしてもよい。この場合は、単結
晶シリコンから基板本体61Aを形成し、その表面62
Aを(100)結晶面とする。この表面にKOH水溶液
やエチレンジアミン水溶液等のエッチング液を用いて異
方性エッチングを施すと、(100)面54.74度を
なすV形断面の溝部68Aを形成できる。配線基板本体
61は単結晶シリコンで形成した。基板本体61の素材
としては、この他に、電極ガラス基板4の素材であるホ
ウ珪酸ガラスと同一の素材としてもよい。この場合、配
線基板本体61の素材と電極ガラス基板4の素材が同一
であるので、異方性導電接着剤5により加熱接着する際
の熱による伸びと収縮をそれぞれ等しくすることが可能
となるため、細密な配線接続端子間のこれらの伸縮によ
るズレとそれによる接続不良がなくなる。また、接続後
の温度変化によって発生する熱応力も殆ど無いため、ヒ
ートショックに対する接続の信頼性も確保可能となる。
配線基板本体61と電極ガラス基板4の素材を同一にす
ることにより、更に、接続部の電気的、機械的接続の信
頼性を向上することが可能となる効果がある。 (その他の実施の形態)上記の説明は、本発明をインク
ジェットヘッドに適用した例であるが、本発明は、イン
クジェットヘッド以外の反射型の投射機(プロジェク
タ)の反射板駆動素子であるデジタルミラーデバイス
(DMD)等の静電アクチュエータに対しても同様に適
用できる。また、更に、本発明を静電型の圧力センサー
や温度センサー等の静電センサーに対しても同様に適用
できる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静電アク
チュエータおよびインクジェットヘッドでは、対向電極
である第1および第2の電極の電極端子部を、それぞれの
電極が設けられた第1および第2の基板において、同じ
方向を向く平面上に設け、当該第1の電極端子部は、外
部接続用のフレキシブル配線基板に設けた接続用電極端
子部に電気的に接続し、当該第2の電極端子部は、配線
基板に形成されている接合部に重ね合わせて電気的に接
合し、当該配線基板を当該フレキシブル配線基板に接合
するようにしている。また、配線基板を電極端子部が形
成されている基板と同一あるいはそれよりも小さな熱膨
張係数の素材から形成すると共に、当該配線基板に微少
間隔で形成した配線接合部の隣接位置には接着剤溜まり
用の溝部を形成するようにしている。本発明によれば、
構造的に不可避な段差のある位置に引き出されている静
電アクチュエータの第1および第2の電極の電極端子部
の内、第2の電極端子部は配線基板に直接接続し、第1
の電極端子部は、可撓性のある、駆動装置との接続用の
フレキシブル配線基板を介して配線基板に接続を行なう
ため、剛体基板上に配線パターンが形成された構成の電
極基板を、簡単に、かつ確実に、配線接続を行なうこと
が出来る。また、配線接続時における加熱による熱変形
により、電極端子部が配線基板側の配線接合部とずれて
しまうこともない。しかも、溝部が形成されているの
で、余分な導電性接着剤に含まれている余剰な接着剤が
当該溝部に収納され、接続配線間の導電性粒子による電
気的接続を確実なもとのとし、接続の信頼性を確保する
ことができる。従って、電極端子部を微細配置できるの
で、高密度で多ノズルを配置したインクジェットヘッド
等の配線接続部として採用するのに適している。
チュエータおよびインクジェットヘッドでは、対向電極
である第1および第2の電極の電極端子部を、それぞれの
電極が設けられた第1および第2の基板において、同じ
方向を向く平面上に設け、当該第1の電極端子部は、外
部接続用のフレキシブル配線基板に設けた接続用電極端
子部に電気的に接続し、当該第2の電極端子部は、配線
基板に形成されている接合部に重ね合わせて電気的に接
合し、当該配線基板を当該フレキシブル配線基板に接合
するようにしている。また、配線基板を電極端子部が形
成されている基板と同一あるいはそれよりも小さな熱膨
張係数の素材から形成すると共に、当該配線基板に微少
間隔で形成した配線接合部の隣接位置には接着剤溜まり
用の溝部を形成するようにしている。本発明によれば、
構造的に不可避な段差のある位置に引き出されている静
電アクチュエータの第1および第2の電極の電極端子部
の内、第2の電極端子部は配線基板に直接接続し、第1
の電極端子部は、可撓性のある、駆動装置との接続用の
フレキシブル配線基板を介して配線基板に接続を行なう
ため、剛体基板上に配線パターンが形成された構成の電
極基板を、簡単に、かつ確実に、配線接続を行なうこと
が出来る。また、配線接続時における加熱による熱変形
により、電極端子部が配線基板側の配線接合部とずれて
しまうこともない。しかも、溝部が形成されているの
で、余分な導電性接着剤に含まれている余剰な接着剤が
当該溝部に収納され、接続配線間の導電性粒子による電
気的接続を確実なもとのとし、接続の信頼性を確保する
ことができる。従って、電極端子部を微細配置できるの
で、高密度で多ノズルを配置したインクジェットヘッド
等の配線接続部として採用するのに適している。
【図1】本発明を適用したインクジェットヘッドを示す
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1のII−II線で切断した部分の断面図であ
る。
る。
【図3】図1のフレキシブル配線基板を接合部形成側か
ら見た斜視図である。
ら見た斜視図である。
【図4】図1の配線基板を配線パターン形成側から見た
斜視図である。
斜視図である。
【図5】(A)および(B)はそれぞれ、図4の配線基
板に形成された溝部の断面形状を示すための部分断面図
である。
板に形成された溝部の断面形状を示すための部分断面図
である。
1 インクジェットヘッド 2 ノズル基板 3 キャビティ基板 4 電極ガラス基板 5 導電性接着剤(異方性導電接着剤) 6 配線基板 7 フレキシブル配線基板 22 ノズル 34 キャビティ基板の突出部分 36 露出表面 37 共通電極端子部 42 個別電極 42A 個別電極の電極端子部 44 ガラス基板の表面 61 基板本体 62 基板本体の表面 63 ICチップ 64 電極端子部に対する接合側の端部 65 配線パターン 66 共通電極接合用の金属配線 66a 配線接合部 67 個別電極接合用の金属配線 67a 配線接合部 68、68A 溝部 70 フレキシブル配線基板接合用の金属配線 71 外部接続用の接合部 72 配線接合部 72a 共通電極接続用の配線接合部 73 共通電極接続用の金属配線 73a 共通電極接続用端子部 74 金属配線の経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 正寛 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF35 AF93 AG05 AG12 AG54 AG55 AG75 AG77 AG89 AG90 AG92 AG93 AP02 AP22 AP25 AP28 AP34 AP52 AQ01 AQ02 BA03 BA15
Claims (8)
- 【請求項1】第1の電極が形成されている第1の基板
と、前記第1の電極に対向配置されている第2の電極が
形成されている第2の基板とを有し、これらの電極間に
電圧を印加することにより発生する静電気力によって、
前記基板を相対変位させるようになっている静電アクチ
ュエータにおいて、 前記第1の電極に形成した第1の電極端子部と、前記第
2の電極に形成された第2の電極端子部と、前記第1及
び第2の電極端子部に電気的に接続を行なうための配線
基板と、前記配線基板と駆動回路とを電気的に接続する
ためのフレキシブル配線基板とを有しており、前記第1
の電極端子部と前記配線基板とを前記フレキシブル配線
基板を介して接続し、前記第2の電極端子部と前記配線
基板を接続することによって、電気的に接続されている
ことを特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項2】請求項1において、 前記第1の基板における前記第2の基板に対向している
側とは反対側の表面に前記第1の電極端子部を設け、前
記フレキシブル配線基板に前記第1の電極端子部との接
続用電極端子部を設け、前記第1の電極端子部と前記接
続用電極端子部とを異方性導電接着剤で接続し、前記接
続用電極端子部と、前記第2の基板における前記第1の
基板に対向している対向表面に形成された第2の電極端
子部とを、前記配線基板に電気的に接続することを特徴
とする静電アクチュエータ。 - 【請求項3】請求項1ないし2のいずれかの項におい
て、 前記フレキシブル配線基板と前記配線基板とを接続する
ための接合部と、前記接続用電極端子部を、前記フレキ
シブル配線基板の同一表面上に設け、前記フレキシブル
配線基板を捻るもしくは折り曲げて前記第1の電極端子
部に接続することによって、前記配線基板と前記第1の
電極端子部とを電気的に接続することを特徴とする静電
アクチュエータ。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかの項におい
て、 前記第1の電極端子部と前記第2の電極端子部と前記配
線基板と前記フレキシブル配線基板が異方性導電接着剤
を介在して重ね合わされて、電気的に接続されているこ
とを特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかの項におい
て、 前記配線基板は、前記第2の電極端子部が形成されてい
る基板と同一あるいは小さな熱膨張係数の素材からなる
基板本体と、この基板本体の表面に絶縁層を介して形成
された配線パターンと、この配線パターンに形成された
接合部とを備えていることを特徴とする静電アクチュエ
ータ。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のうちのいずれかの項
において、 前記配線基板は、前記基板本体の表面における前記接合
部に隣接する位置に溝部が形成されていることを特徴と
する静電アクチュエータ。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のうちいずれかの項に
おいて、 前記第2の電極端子部が形成されている基板と、前記配
線基板の基板本体とが同一素材から形成されていること
を特徴とする静電アクチュエータ。 - 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかの項におい
て、 インクノズルに連通していると共に底面が面外方向に変
位可能な振動板とされているインク圧力室が形成された
キャビティ基板と、前記振動板に対して所定の間隔で対
向配置された電極基板とを有し、これらキャビティ基板
および電極基板の間に発生する静電気力により前記振動
板を振動させ、前記インクノズルからインク液滴を吐出
可能となっており、 前記キャビティ基板は前記第1の基板であり、このキャ
ビティ基板が前記第1の電極として機能する共通電極で
あり、前記電極基板は前記第2の基板であり、この第2
の基板における前記インク圧力室の底面に対向している
表面には前記第2の電極として機能する個別電極が形成
されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000121460A JP2001309672A (ja) | 2000-04-21 | 2000-04-21 | 静電アクチュエータおよびインクジェットヘッド |
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---|---|---|---|
JP2000121460A JP2001309672A (ja) | 2000-04-21 | 2000-04-21 | 静電アクチュエータおよびインクジェットヘッド |
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---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2000
- 2000-04-21 JP JP2000121460A patent/JP2001309672A/ja not_active Withdrawn
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