JP2001308363A - 太陽電池モジュールおよびその製造方法、配線器具、配線方法、施工方法、並びに太陽電池付き建築物および太陽光発電装置 - Google Patents

太陽電池モジュールおよびその製造方法、配線器具、配線方法、施工方法、並びに太陽電池付き建築物および太陽光発電装置

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JP2001308363A
JP2001308363A JP2000127267A JP2000127267A JP2001308363A JP 2001308363 A JP2001308363 A JP 2001308363A JP 2000127267 A JP2000127267 A JP 2000127267A JP 2000127267 A JP2000127267 A JP 2000127267A JP 2001308363 A JP2001308363 A JP 2001308363A
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cell module
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Yoshitaka Nagao
吉孝 長尾
Kimitoshi Fukae
公俊 深江
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュールを設置し電気接続する時
に、電気出力手段を容易に露出でき、電気配線を簡単に
行えるようにする。 【解決手段】 光起電力素子1と充填材2と裏面部材4
とを積層することにより構成される太陽電池モジュール
において、電気出力手段5を、剥離可能な被覆手段6に
より被覆された状態で、充填材2を介して裏面部材4に
接着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュー
ルおよびその製造方法、配線器具、配線方法、施工方
法、並びに太陽電池付き建築物および太陽光発電装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化、化石燃料の枯渇、原
発事故や放射性廃棄物による放射能汚染等が問題となっ
ており、地球環境とエネルギーに対する関心が急速に高
まっている。このような状況のもと、太陽電池等の太陽
エネルギー収集装置は無尽蔵かつクリーンなエネルギー
源として期待されており、特に太陽電池は、近年、住宅
の屋根に設置できるものが提案され、普及が進みつつあ
る。
【0003】太陽電池を建築物等の屋根に設置する形態
としては、既設の屋根上に架台や、固定用部材を設置
し、その上に太陽電池パネルを固定する方法や、光起電
力素子を瓦や金属屋根と一体化し、屋根葺き材として野
地板上に設置するもの等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
太陽電池モジュールには、内部の光起電力素子が発生し
た電力を取り出すために端子取り出し箱を太陽電池モジ
ュールの裏面に取り付けて、この部分から電気出力線の
取り出しを行う必要があった。このために、太陽電池モ
ジュールと屋根等の設置面との間に空間を設けて取り出
す必要があるために、太陽電池モジュールを成形する必
要がある。また、運搬時や、施工時等の不慮の事故によ
り、端子取り出し箱が外力を受けて、外れてしまい、太
陽電池モジュールの修理や交換が必要になる。また、裏
面に鉄板等の支持部材を設けた場合は、孔あけ等が必要
になり、この部分で、火炎等が燃えぬけないような防火
性能を向上するために、ステンレス基板等で孔を覆う工
夫がされていた。
【0005】また、端子取り出し箱を設けない方法とし
て、特開平7−45852号公報では、可撓性基板上に
薄膜太陽電池を形成し、断面に出力導体が露出している
ルーフィングにガラス等の透光性の部材で被覆する方法
が提案されている。
【0006】しかしながら、建築物の屋根葺き材として
使用するためには、建築物の防耐火に配慮する必要があ
り、特に近隣火災からの飛び火を想定した延焼防止性能
が要求される。ガラスは不燃材ではあるが、飛び火等の
熱によりガラスが破損し、ルーフィングに着火する恐れ
がある。また、端子等の処理方法については特に開示さ
れていない。
【0007】端子部に関しては、特開平11−1720
6号公報では、従来の内部配線と外部リードを接続する
方法である内部配線を超音波カッターを使用して切断除
去する方法を改善するために、はとめ鋲を使用するが提
案されているが、特殊な道具を使用しなければならず、
また、電気接触に関して確実性に問題が生じる可能性が
ある。
【0008】また、特開平11−87754号公報では
内部配線の端子部にあらかじめ補強端子板を挿入してお
き、この部分にネジ等で接続する方法が提案されている
が、補強端子板を設ける等の工程が必要であり、手間や
コストがかかる。これらは、やはり保護フィルム等の薄
い部材に使用できる方法であり、またモジュール自体の
防火性能の点や、外部へのリード線を取り付けるために
端子カバーを取り付けて保護するという点では何ら問題
解決されていない。
【0009】本発明は、上記欠点を解決し、端子取り出
し箱を不要とし、生産性、施工性がよい太陽電池モジュ
ールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に成された本発明の構成は以下の通りである。
【0011】すなわち、本発明の太陽電池モジュール
は、少なくとも光起電力素子と充填材と裏面部材とを積
層することにより構成される太陽電池モジュールであっ
て、太陽電池モジュールの電気出力手段が、剥離可能な
被覆手段により被覆された状態で、前記充填材を介して
前記裏面部材に接着されていることを特徴としているも
のである。
【0012】上記本発明の太陽電池モジュールは、更な
る特徴として、「前記被覆手段は、前記電気出力手段よ
りも幅が広く、受光面側もしくは非受光面側のいずれか
片面、または両面に配設されていること」、「前記被覆
手段は、前記電気出力手段と接していない部分で他の被
覆手段と予め接着されているか、もしくは、前記電気出
力手段と粘着材料で貼り付けられていること」、「前記
充填材は熱可塑性樹脂であること」、「前記裏面部材が
耐炎層を形成していること」「前記裏面部材は、耐炎繊
維で構成されていること」、「前記裏面部材は、前記耐
炎繊維からなる耐炎層と、該耐炎繊維に充填材の含浸し
た防水層とが一体となって構成されていること」、「前
記太陽電池モジュールは、複数の太陽電池モジュールを
部分的に重ね合わせて用いるときに表面に露出する露出
領域と重ね合わせるべき非露出領域とから構成され、該
露出領域の非受光面側の一部に吸水防止層を具備するこ
と」、「少なくとも前記光起電力素子の受光面側に、表
面保護層を具備すること」、「前記電気出力手段の受光
面側に、表面保護層を具備すること」、「前記電気出力
手段は、可撓性を有すること」、「前記電気出力手段
は、金属板もしくは金属箔であること」「前記電気出力
手段に、複数の貫通孔があけられていること」、「前記
光起電力素子は、可撓性を有すること」、「前記光起電
力素子は、ステンレス基板上に形成されたアモルファス
シリコン光起電力素子であること」、「前記被覆手段に
より被覆された電気出力手段の少なくとも一部が、太陽
電池モジュールの可撓性を有する部分に設けられている
こと」、「前記可撓性を有する部分には、前記光起電力
素子が配設されていないこと」、を含むものである。
【0013】また、本発明の太陽電池モジュールの製造
方法は、少なくとも光起電力素子と充填材と裏面部材と
を積層することにより構成される太陽電池モジュールの
製造方法であって、光起電力素子に接続された電気出力
手段を剥離可能な被覆手段により被覆し、少なくとも該
光起電力素子と充填材と裏面部材とで構成した積層体を
加熱圧着することにより、前記被覆手段により被覆され
た電気出力手段を、充填材を介して前記裏面部材に接着
することを特徴としているものである。
【0014】上記本発明の太陽電池モジュールの製造方
法は、更なる特徴として、「前記被覆手段による前記電
気出力手段の被覆を、該被覆手段を該電気出力手段と接
していない部分で他の被覆手段と接着するか、もしく
は、該被覆手段を該電気出力手段に粘着材料で貼り付け
ることにより行うこと」、「前記被覆手段による前記電
気出力手段の被覆を接着により行う際、前記加熱温度以
下で接着しないこと」、「前記加熱温度は、300℃以
下であること」、「前記被覆手段として前記電気出力手
段よりも幅が広いものを用い、該被覆手段を、受光面側
もしくは非受光面側のいずれか片面、または両面に配設
すること」、「前記充填材は熱可塑性樹脂であるこ
と」、「前記裏面部材が耐炎層を形成していること」、
「前記裏面部材は、耐炎繊維で構成されていること」、
「前記裏面部材は、前記耐炎繊維からなる耐炎層と、該
耐炎繊維に充填材の含浸した防水層とが一体となって構
成されていること」、「前記太陽電池モジュールは、複
数の太陽電池モジュールを部分的に重ね合わせて用いる
ときに表面に露出する露出領域と重ね合わせるべき非露
出領域とから構成される太陽電池モジュールであって、
該露出領域の非受光面側の一部に吸水防止層を設けるこ
と」、「少なくとも前記光起電力素子の受光面側に、表
面保護層を設けること」、「前記電気出力手段の受光面
側に、表面保護層を設けること」、「前記電気出力手段
は、可撓性を有すること」、「前記電気出力手段は、金
属板もしくは金属箔であること」、「前記電気出力手段
に、複数の貫通孔があけられていること」、「前記光起
電力素子は、可撓性を有すること」、「前記光起電力素
子は、ステンレス基板上に形成されたアモルファスシリ
コン光起電力素子であること」、「前記被覆手段により
被覆された電気出力手段の少なくとも一部を、太陽電池
モジュールの可撓性を有する部分に設けること」、「前
記可撓性を有する部分には、前記光起電力素子を設けな
いこと」、を含むものである。
【0015】また、本発明の太陽電池モジュールの配線
器具は、上記本発明の太陽電池モジュールの内、特に可
撓性を有する部分が設けられている太陽電池モジュール
を対象とする配線器具であって、太陽電池モジュールの
可撓性を有する部分の上面において、1箇所又は複数箇
所で線状もしくは面状に接する防水領域と、少なくとも
該太陽電池モジュールの受光面との間に前記電気出力手
段の電気的接続を行う空間をなす配線保護領域とを有す
ることを特徴としているものである。また、前記配線保
護領域は、前記防水領域に連続して形成された凹部であ
ることを特徴とする。
【0016】また、本発明の太陽電池モジュールの別の
配線器具は、上記本発明の太陽電池モジュールの内、特
に可撓性を有する部分が設けられている太陽電池モジュ
ールを対象とする配線器具であって、上記本発明の配線
器具と組み合わせて使用するか、該配線器具と一体とな
っている太陽電池モジュールの配線器具であり、前記配
線保護領域の下部に位置し、太陽電池モジュールの可撓
性を有する部分の下面において、1箇所又は複数箇所で
線状もしくは面状で接する防水補助領域を有することを
特徴としているものである。また、前記防水補助領域
は、前記太陽電池モジュールの可撓性を有する部分を屈
曲させることを特徴とする。
【0017】また、これら本発明の太陽電池モジュール
の配線器具は、金属製導電部材からなることを特徴とす
る。
【0018】また、本発明の太陽電池モジュールの配線
方法は、上記本発明の太陽電池モジュールの配線方法で
あって、前記太陽電池モジュールの被覆手段を切断し前
記電気出力手段を露出させ、他の太陽電池モジュールの
電気出力手段もしくは、電気配線と接続することを特徴
としているものである。
【0019】上記本発明の太陽電池モジュールの配線方
法は、更なる特徴として、「前記被覆手段を設けた領域
の周辺部を残して可撓性を有する部分を切断して、前記
電気出力手段の絶縁部を形成し、該絶縁部の少なくとも
先端において電気出力手段を露出させ、他の太陽電池モ
ジュールの電気出力手段もしくは、電気配線と接続する
こと」、「前記可撓性を有する部分を、上記本発明の配
線器具の下に達するように配置し、前記配線を行う空間
において、他の太陽電池モジュールの電気出力手段もし
くは、電気配線と接続すること」、を含むものである。
【0020】また、本発明の太陽電池モジュールの施工
方法は、上記本発明の太陽電池モジュールを上記本発明
の配線器具を用いて施工する太陽電池モジュールの施工
方法であって、前記配線器具を、前記太陽電池モジュー
ルの下面と接する面の端に設置することを特徴としてい
るものである。
【0021】上記本発明の太陽電池モジュールの施工方
法は、更なる特徴として、「前記太陽電池モジュール
は、屋根下地上に設置され、前記配線器具は、屋根のケ
ラバもしくは下り棟に設けられること」、「前記太陽電
池モジュールは、屋根下地面上にアスファルト系下葺材
を敷設して設置すること」、を含むものである。
【0022】また、本発明の太陽電池付き建築物は、太
陽電池モジュールが屋根下地上または外壁に固定部材に
よって固定された太陽電池付き建築物において、前記太
陽電池モジュールは上記本発明の太陽電池モジュールで
あることを特徴としているものである。
【0023】上記本発明の太陽電池付き建築物は、更な
る特徴として、「前記太陽電池モジュールの電気配線は
上記本発明の配線器具内で行われていること」、「前記
太陽電池モジュールは、屋根下地面上にアスファルト系
下葺材を敷設して設置されていること」、を含むもので
ある。
【0024】また、本発明の太陽光発電装置は、上記本
発明の太陽電池モジュールと電力変換装置を有すること
を特徴としているものである。
【0025】
【作用】本発明によれば、太陽電池モジュールに設けら
れる電気出力手段の被覆手段が、電気出力手段から剥離
可能となっているために、太陽電池モジュールを設置し
電気接続する時に、電気出力手段を容易に露出すること
ができ、電気配線が容易になる。
【0026】また、太陽電池モジュールの運搬時等で
は、電線を取り出す部分も太陽電池モジュール内にある
ため、外部への電気取り出し部分の補強等を考慮する必
要がないため、端子取り出し箱は必要ない。このため、
部材が減り、生産性、コストが有利になる。
【0027】また、特に裏面部材として耐炎性能を持つ
耐炎層を有するものを用いた太陽電池モジュールでは、
防火性能が向上する。さらに端子取り出し箱がないため
に、太陽電池モジュールが屋根下地等の上に直接設置出
来るため、太陽電池モジュールと屋根下地等で構成され
る空間がほとんどできないため、酸素供給量を減らし、
屋根の防火性能をさらに向上することができる。
【0028】また、本発明の配線器具をケラバ等に設置
した場合、防水性を確保しながら、太陽電池モジュール
同士や太陽電池モジュールとインバータ等との電気接続
を行うことができ、電気配線工事や点検等が容易にな
り、かつ建築物の屋根等に設置した場合の美観等を損な
うことがない。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の太陽電池モジュールの一
構成例を図1及び図2に示す。図1は概略斜視図、図2
(a)は図1中のA−A’概略断面図、図2(b)は図
1中のB−B’概略断面図である。
【0030】本例の太陽電池モジュールは、光起電力素
子1を充填材2で被覆し、その受光面側に表面部材3、
非受光面側には、耐炎性能を持つ耐炎層を有する裏面部
材4で構成された構造となっている。
【0031】(光起電力素子1)本発明に用いられる光
起電力素子には特に限定はなく、シリコン半導体、化合
物半導体などを用いることができる。シリコン半導体の
中でも、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファ
スシリコン、薄膜多結晶シリコンや、その組み合わせの
構成などが使用できる。
【0032】また、該光起電力素子は、太陽電池モジュ
ール内において、所望の電圧、電流を得るために、いく
つかの太陽電池素子を直列あるいは並列接続して用いる
ことができる。また、光起電力素子の構造もウエハ状の
光起電力素子や、基板にステンレス、ガラスやフィルム
を使用した光起電力素子が使用できる。
【0033】(充填材2)充填材は、光起電力素子の凹
凸を樹脂で被覆し、光起電力素子を温度変化、湿度、衝
撃などの過酷な外部環境から保護し、表面部材や事面部
材と光起電力素子との接着を確保するために用いられ
る。したがって、耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐
寒性、耐衝撃性などが要求される。これを満たす樹脂と
して、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EM
A)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EE
A)、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられる。中
でもEVAは、従来の太陽電池モジュールの被覆材とし
てもっとも用いられている樹脂であるため、従来の充填
材の構成を大きく変えず高い信頼性が得られ、また、コ
スト的にも安価であることから、もっとも好ましい材料
である。
【0034】また、光起電力素子に耐候性がある場合等
で、光起電力素子を封止する必要がない場合、光起電力
素子を封止したものを裏面部材に貼り付ける場合等、裏
面部材との接着性のみが要求される場合には、充填材と
して接着材料もしくは粘着材料、を用いてもよい。この
場合、具体的には、ゴム系、シリコン系、アクリル系、
ビニルエーテル系等のものが挙げられるが、この中で
も、シリコン系、アクリル系の材料は、耐熱、耐候、電
気絶縁性にも優れるため、特に好ましい。接着材料もし
くは粘着材料は、被覆手段と全面もしくは、数箇所部分
的に用いて、所要の接着力を得る。
【0035】充填材として、上記材料を組み合わせて用
いても構わない。
【0036】さらに、光起電力素子と外部との電気絶縁
性を確保するために、充填材中に絶縁フィルムを挿入す
ることもできる。通常、裏面を有機高分子樹脂で充填す
るだけで、電気絶縁性を保つことができるが、有機高分
子樹脂の厚みにばらつきが起こりやすい光起電力素子の
構成の場合や、電気出力手段を被覆する被覆手段に電気
導電性のある部材を使用している場合には、ショートが
発生する可能性あるため、絶縁フィルムを使用すること
により更に安全性を確保することができる。
【0037】この絶縁フィルムの材料としては、外部と
十分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優
れ、熱膨張性、熱収縮に耐えられる、柔軟性を備えた材
料が好ましい。好適に用いられるフィルムとしては、ナ
イロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト等が挙げられる。
【0038】また、製造工程で、脱気を助けるために、
繊維材により構成されたシート部材を挿入することもで
きる。材料としては、ガラス繊維不織布、ガラス繊維織
布などを例示することができる。ガラス繊維不織布の方
がコストが有利で、充填材として熱可塑性樹脂を用いた
場合に、ガラス繊維間をこの熱可塑性樹脂により容易に
充填出来るのでより好ましい。
【0039】(表面部材3)表面部材は、太陽電池モジ
ュールの最表面に位置し、太陽電池モジュールを外部の
汚れから保護したり、外部からの傷つき、湿度等から保
護する外囲器として用いられる。したがって、透明性、
耐候性、耐汚染性、機械的強度などが要求される。この
ような要求を満たし、好適に用いられる材料としては、
ガラス、フッ素樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルムな
どが挙げられる。
【0040】特に、樹脂フィルムを用いた場合には、外
部からの衝撃により破損することがない。また、樹脂フ
ィルムは、ガラスと比較するとはるかに軽量な材料であ
るため、太陽電池モジュールの重量の軽量化が図れる。
すなわち、特に屋根に設置する場合には、耐震性に優れ
た建築物とすることができる。さらに、フィルム上にエ
ンボス処理を施すことで、太陽光の表面反射を低減する
ことができる。また、施工現場での加工もしやすい。こ
のような点から、表面部材としては、樹脂フィルムが好
適に用いられる。
【0041】樹脂フィルムにおいては、耐候性、耐汚染
性に特に優れていることからフッ素樹脂フィルムが特に
好ましい。具体的には、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポ
リフッ化ビニル樹脂あるいは四フッ化エチレン−エチレ
ン共重合体等がある。耐候性の観点では、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂が特に優れているが、耐侯性および機械的
強度の両立と透明性では、四フッ化エチレン−エチレン
共重合体が優れている。
【0042】前記充填材で用いる樹脂により接着される
場合、接着性改良のために、コロナ処理、プラズマ処
理、オゾン処理、UV照射、電子線照射、火炎処理など
の表面処理などをフィルムに行うことが望ましい。この
ほかにも、粘着シートのように、表面部材と充填材が一
体となっているものも使用できる。
【0043】なお、光起電力素子の基板としてガラスを
使用するものについては、ガラスを受光面側に使用する
ことにより、表面部材を兼ねることができる。また、使
用する場所により、充填材で、耐侯性、耐汚染性、機械
的強度を十分満たす場合や、表面に光触媒等の汚れ防止
層を使用した場合には省略できる。
【0044】(裏面部材4)裏面部材としては、耐炎性
能を持つ材料を使用することが好ましい。ここで、「耐
炎性能を持つ」とは、JISK7201に定める限界酸
素指数(LOI値)が、26.5以上のもので「空気中
で接炎しても、溶融、収縮が少なく、原形をほとんど保
持する性質」をもつもの、または、不燃性を有するもの
を言う。
【0045】耐炎性能を持つ材料を例示すれば、各種金
属板、金属箔、セメント成形板、スレート板、粘土成形
物、セラミック、ガラス繊維、セラミック繊維、各種金
属繊維、金属線や、アラミド繊維、ノポロイド繊維、ポ
リベンズイミダゾール繊維等の耐熱耐炎繊維や、難燃レ
ーヨン、難燃ポリエステル、防炎ウール、モダアクリ
ル、芳香性ポリアミド、炭素繊維等がある。
【0046】また、アクリロニトリル系繊維、レーヨン
繊維、ピッチ系繊維、フェノール系繊維などの有機繊維
を前駆体として、既知の方法によって耐炎化処理して得
られる耐炎化繊維等がある。これらの中でも、特殊アク
リル繊維を焼成炭化した炭素繊維の前駆体となる耐炎化
繊維は、限界酸素指数が50程度あり、炭素繊維のよう
な導電性はなく、コストも抑えることができ、絶縁性能
上、耐炎層としては好ましい。
【0047】繊維を使用する場合には不織布、フェル
ト、織物、ジャージィ等やメッシュ状に加工してシート
状にしたものを使用すると生産性がよい。なお、製造の
過程で、繊維をシート状にする際にバインダーを使用し
たものを使用したとしても、耐炎性能が確保されれば、
耐炎層を有する裏面部材として実施することができる。
ただし、充填材2で記載のように、樹脂が含浸したガラ
ス繊維不織布等は、樹脂が接炎時に溶融するため、耐炎
性能を持つことができず本発明の裏面部材としては好ま
しくない。
【0048】また、耐炎繊維を使用した場合には、上述
の充填材を含浸させた層と含浸させない層を作って、そ
れぞれ防水層と耐炎層とすることができる。また、裏面
に亜鉛鉄箔等の金属箔や金属板を設けた場合、フッ素樹
脂等の少量の被覆材料や、塗料等が非受光面側にあって
もよい。
【0049】(電気出力手段5)本発明で用いられる電
気出力手段は、光起電力素子どうしを接続する接続部材
としてや、光起電力素子に直接接続し、太陽電池モジュ
ールの外部に光起電力素子の発生した電力を取り出すた
めに設けられ、通常、正極と負極の電気出力手段が一組
になっている。このため導電性の部材であれば特に限定
はなく、通常、銅、銀、アルミニウム、ニッケル、すず
等や、これらをすず等でめっきしたものが使用される。
【0050】電気出力手段の形態としては、太陽電池モ
ジュールに接着したときに可撓性を有するように、電気
出力手段も可撓性を有するものが好ましく、例えばより
線や単線、箔や板状にしたものが好適である。特に太陽
電池モジュールにしたときに突起をなるべく少なくし外
観がよくなるようにするために箔や薄板が好ましい。ま
た、電気出力手段に予めネジ等が通る穴をあけておけ
ば、端子台等に接続する場合、便利である。
【0051】(被覆手段6)被覆手段は、電気出力手段
が太陽電池モジュールの製造中に接着せず、製造後にも
他の構成部材から容易に剥離できるようにするために取
り付けられるものならば特に限定はない。本発明での
「容易に剥離出来る」とは、分離状態である他、通常人
間が手で電気出力手段とその上または下に構成されてい
る部材を引っ張って剥離できるものであり、粘着状態も
含む。望ましくは、剥離強度が、10N/cm以下であ
る。特に粘着状態の場合には、剥離し、布等を介して指
で挟んで拭き取ったときに、電気出力手段にその他の構
成部材が、剥離面の50%以上残らないものとする。
【0052】これを実現する材料に、エチレン−テトラ
フルオロエチレン共重合体、ポリ3フッ化エチレン、ポ
リフッ化ビニル等のフッ素系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチ
レンナフタレート、ポリフェニルサルファイト、ナイロ
ン、シリコン、テフロン(登録商標)、テトロン(登録
商標)等の組成物がある。また、金属箔や金属板、ガラ
スの薄板や紙等のシートも使用できる。また、電気出力
手段に潤滑性液体のグリースやオイル、粉体や粘土を付
着させることでも形成できる。これらの材料を複数使用
してもよい。特に、フッ素系樹脂のシートは扱いやす
い。
【0053】このような剥離容易な状態にするには、モ
ジュール製造工程における加熱温度以下で、溶融し電気
出力手段に接着しないことが望ましい。さらに、被覆手
段と電気出力手段の間に充填材が含浸しないように予め
上下にある被覆手段とを接着しておいたり、被覆手段と
電気出力手段を弱い粘着材料で貼り付けておいてもよ
い。電気出力手段の両面に配置する場合は一枚の被覆手
段を折って使用してもよい。
【0054】また、上記の被覆手段と電気出力手段の代
わりに、これらが一体となっている絶縁電線等を使用し
てもよい。例えば、架橋ポリエチレン、フッ素ゴム、シ
リコーンゴム、フッ素樹脂等の絶縁電線が挙げられる。
【0055】次に本発明の太陽電池モジュールについて
施工状態をもとに説明する。
【0056】図3は、本発明の太陽電池モジュール30
1を屋根302に設置した例である。通常、屋根や壁面
のような面積が広い部分に取り付けた場合には、複数の
太陽電池モジュールで構成し、防水性を確保するために
太陽電池モジュール同士を重ねて施工する。この場合、
図4に示すように太陽電池モジュールごとに露出領域4
01と非露出領域402が生じる。
【0057】本発明においてはこの露出領域401の非
受光面側であって、図5(a)に示すように、重ね合わ
せる相手側太陽電池モジュールの非露出領域に対応する
位置に、吸水防止層501を設けることが好ましい。こ
の吸水防止層501は、太陽電池モジュールを重ねた部
分から、毛細管現象により、太陽電池モジュールより建
築物側に水が侵入するおそれがあるため、これを防ぎ建
築物を保護するものである。
【0058】例えば裏面部材として耐炎繊維を用い耐炎
層が露出した状態である場合には、耐炎層の空隙に上述
の充填材と同様の材料を含浸させたり、上述の表面保護
層に用いられる部材を貼り合わせたりすることで吸水防
止層501を設けることができる。また、これらを2種
類以上用いても構わない。
【0059】また、裏面部材として金属板等の表面が滑
らかなものを用いた場合には、図5(b)に示すよう
に、露出領域401の非受光面側にシリコンゴム502
を線状に付着させることにより吸水防止層とすることも
できる。
【0060】上記のように太陽電池モジュールの露出領
域の非受光面側の一部に裏面部材の耐炎層を被覆する吸
水防止層501があっても、他の太陽電池モジュールが
下にあり、耐炎性能を有する裏面部材503があるた
め、防火性能は確保される。
【0061】尚、通常このような吸水防止層501は、
図6の裏面図に示すように、露出領域の非受光面側であ
って太陽電池モジュールの周縁部に設けられる。
【0062】また、図8のように非露出領域において、
釘やビス801等で屋根下地や壁下地802等に固定す
る場合には、そのまま固定することもあるが、釘やビス
等の打ち付けすぎによる太陽電池モジュールの破損防止
のために、非露出領域等に金属板や金属箔等の固定補助
手段803を設けてもよい。さらに、固定をより確実に
する場合や、釘やビスを使わない場合には、固定手段と
して、接着材や粘着材を用いても構わない。
【0063】また、太陽電池モジュール同士を重ねた場
合には、防水層や表面保護層、吸水防止層で、毛細管現
象により水が吸い上げられる恐れがあり、水密性が確保
できない場合がある。このために、接着材料や粘着材料
により水密性を上げたり、図7のC部のように表面に凹
凸を設けたり、これらを併用することにより水密性を向
上することが出来る。接着材料としては、ゴム系、シリ
コン系、アクリル系、ビニルエーテル系等のものが挙げ
られるが、この中でも、シリコン系、アクリル系の材料
は、耐熱性や耐候性にも優れるため、特に好ましい。
尚、接着材料を使用する場合には、吸水防止層を省略し
てもよい。
【0064】また、ケラバや下り棟、棟等では、太陽電
池モジュールの雨仕舞が特に重要となる。この部分に、
配線器具を兼ねた雨仕舞の部材を取り付けることができ
る。尚、この部分に使用する太陽電池モジュールは、可
撓性を有し、この配線器具の内部または近辺で折り曲げ
ることができることが好ましく、また、この部分に電気
出力手段を設けることにより、点検等が容易になる。な
お、本発明でいう「可撓性を有する」とは、外部からの
力により、変形することができることであり、一旦外部
からの力を加えてから、加えない状態にした後の変形状
態は問わない。また、可撓性を有する部分は、なるべく
光起電力素子がない部分が望ましいが、光起電力素子お
よび充填材等の部材が可撓性を有する場合には、光起電
力素子の非受光面側に設けてもよい。
【0065】図9および図10は、この配線器具を取り
付けた断面図である。図9では、まず、アスファルトル
ーフィング904を敷いた屋根下地905上に太陽電池
モジュール903を屋根端部をはみ出るように設置し、
ケラバ部で下に折り曲げた。その上に防水領域901と
配線保護領域902を持った配線器具906によりケラ
バ部を覆うように取り付けた。
【0066】また、図10では防水補助領域1001を
持った配線器具1002をアスファルトルーフィング1
007を敷いた屋根下地1008上のケラバ部に取り付
け、太陽電池モジュール1006を屋根に設置し、この
配線器具1002の防水補助領域1001で上へ折り曲
げ、防水補助領域1001の上端部で再度下へ折り曲げ
た。この上に、配線保護領域1004と防水領域100
3を持った配線器具1005を上に被せた。この時、配
線器具1002は、ネジや釘、粘着材料、接着材料等を
用いて固定してもよいし、また、配線器具1005にお
いては、配線器具1002との嵌め合わせの構造を有し
ていて、ワンタッチで取り付けられてもよい。点検とい
う観点で言えば、配線器具1005はネジや嵌め合わせ
構造で取り付けられるのが好ましい。電気出力手段は、
この配線器具内で露出し、太陽電池モジュール同士もし
くは、接続箱やインバータ等に接続される。
【0067】なお、配線器具については、各種樹脂や、
各種金属等で成形されたものを使用することができる。
金属を用いた場合には、接地工事をすることで電気安全
性を向上することができる。また、これらの部材は、太
陽電池モジュールと接触する部分で、例えば、ゴムや樹
脂等の柔軟性のある部材を挟んで、更に防水性を高めた
り、傷等が付かない様な部材を入れてもよい。
【0068】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述するが本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0069】(実施例1)本実施例は、図11に示すよ
うな太陽電池モジュールを製造した例である。図11
(c)は、太陽電池モジュールの斜視図、図11
(a)、(b)は、それぞれ図11(c)中のA−
A’、B−B’における断面図である。
【0070】本実施例では、光起電力素子1101とし
て、厚さ125μmのステンレス基板上にアモルファス
シリコン半導体層を形成したアモルファスシリコン光起
電力素子、表面部材1103として、厚さ50μmのフ
ッ素樹脂フィルム、耐炎層を有する裏面部材1104と
して、アクリル系繊維を前駆体とした耐炎繊維(旭化成
工業(株)製 ラスタン(登録商標))を200g/m
2、厚さ約3mmのフェルトとしたもの使用した。充填
材1102は、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重
合体)を厚さ450μmのシート状に形成したものを光
起電力素子の受光面側に、厚さ230μmのものを、非
受光面側に用いた。また、裏面部材の一部分に、吸水防
止手段1105として、厚さ230μmのEVA樹脂を
設けた。このEVA樹脂は、太陽電池モジュール作成
後、耐炎層を有する裏面部材1104に含浸する。
【0071】また、太陽電池モジュールの端部で光起電
力素子がない部分には、電気出力手段1106として錫
めっきした銅の薄板を使用して、光起電力素子1101
と接続し、この電気出力手段1106の上下に、被覆手
段1107として厚さ50μmのフッ素樹脂フィルムを
積層した。充填材の構成は、上記と同じである。つま
り、被覆手段1107と電気出力手段1106の積層体
は、光起電力素子1101と同じ層にある。
【0072】太陽電池モジュールの作製は、図12およ
び図13に示した治具1201の上に離型用テフロンフ
ィルム1301を載置し、その上に、シートで帯状の充
填材1105、フェルト状の裏面部材1104、シート
状の充填材1102、表面部材1103と順に積み重ね
た積層体1302を載置する。さらにシリコンラバー1
303を被せ、この状態で不図示の真空ポンプを動作さ
せ、バルブ1202を開く。そうすると、シリコンラバ
ー1303はOリング1203と密着して、シリコンラ
バー1303とOリング1203と治具1201のアル
ミニウム製の板との間で密着した空間が形成され、その
中は真空状態となる。これにより、前記構成の積層体1
302はシリコンラバー1303を介して一様に大気圧
により治具に押し付けられる。
【0073】このような状態にある治具で、真空ポンプ
を動作させ、真空状態を保持したまま、加熱炉等に投入
する。加熱炉内の温度は、上記充填材の融点を超える温
度に保持されている。加熱炉内の充填材が融点を超えて
柔らかくなり、かつ、十分な接着力を発揮するための化
学変化が完了する時間が経過した後、加熱炉より、上記
真空状態に保持したままの治具を取り出す。これを室温
まで冷却した後、真空ポンプの動作を停止し、シリコン
ラバーを取り除くことにより真空状態より開放する。こ
のようにして太陽電池モジュールを得ることができる。
【0074】図15のように、この太陽電池モジュール
1501を、厚さ12mmの合板で構成した野地板15
04上にアスファルトルーフィング1503を敷き、そ
の上に葺いて、ドリルビス1502およびブチルテープ
1505により固定した。
【0075】また、ケラバ部においては、図16のよう
に配線器具を取り付けた。すなわち、太陽電池子ジュー
ル1503をケラバ部で下に折り曲げ、その上に防水領
域1602と配線保護領域1602を持った配線器具1
603によりケラバ部を覆うように取り付けた。このと
き、太陽電池モジュールから電気出力手段を取り出すの
は、図17のように、まず電気出力手段1106上でカ
ッターナイフ1701で表面に切り込みを入れて開口部
を設け、ここから電気出力手段1106を抜き出し、他
の太陽電池モジュールの電気出力手段もしくはケーブル
等の芯線に、通常電気工事で使用する圧着スリーブと圧
着工具により接続し、ビニルテープで巻いた。
【0076】以上のような断面をもった模擬屋根を図1
4のように製作した。
【0077】この模擬屋根において、米松約550gの
火種1401を、太陽電池モジュール1501に載せ、
風速3mの風を送り燃焼させた屋根防火試験では、試験
後の野地板裏面への燃えぬけがなく、防火上優れた結果
が得られた。これは、太陽電池モジュールのファイヤー
ブロッキング性能が優れていることと相俟って、太陽電
池モジュールの裏面まで充填材が含浸していないため
に、可燃物がない層があり、また、端子取り出し箱を裏
面に取り付ける必要がなく、アスファルトルーフィング
の上に太陽電池モジュールを接して設置することが出来
るため、アスファルトルーフィングと太陽電池モジュー
ルとの間の空気流通を遮断したことにより、野地板が燃
焼できなかったためである。これにより、本発明の太陽
電池モジュールの防火性能が実証できた。
【0078】(実施例2)本実施例は、図18に示すよ
うな太陽電池モジュールを製造した例である。図18
(c)は、太陽電池モジュールの斜視図、図11
(a)、(b)は、それぞれ図18(c)中のA−
A’、B−B’における断面図である。
【0079】本実施例では、光起電力素子および表面部
材として、ガラス基板上にアモルファスシリコン半導体
層を形成したアモルファスシリコン光起電力素子180
1、耐炎層を有する裏面部材1803として、アクリル
系繊維を前駆体とした耐炎繊維(旭化成工業(株)製
ラスタン(登録商標))を200g/m2、厚さ約3m
mのフェルトとしたもの使用した。充填材1802は、
EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体)をシート
状に形成したものを光起電力素子の裏面に用いて、図1
2及び図13に示した太陽電池用真空ラミネータにより
太陽電池モジュール1800を作製した。
【0080】このとき、裏面部材および充填材は光起電
力素子より大きくして光起電力素子の周辺にはみ出るよ
うに作成し、また、電気出力手段1804と被覆手段1
805は、このはみ出た部分(可撓性を有する部分)に
おいて、充填材1802により裏面部材1803接着
し、被覆した。電気出力手段1804には、錫めっきし
た銅の薄板を使用し、被覆手段1805としてポリエチ
レンテレフタレートのフィルムをこの薄板の上下に重ね
た。このとき、被覆手段は、電気出力手段よりも幅を広
くした。
【0081】この太陽電池モジュール1800を、図1
9のように屋根上に設置した。すなわち、厚さ12mm
の合板で構成した野地板1903上にアスファルトルー
フィング1904を敷き、その上に固定部材1902を
ドリルビス1905で配置しながら、太陽電池モジュー
ル1901を設置した。
【0082】ケラバ部は、図20のように、まず、配線
器具2001を固定し、この配線器具2001の防水補
助手段2003で太陽電池モジュール1800の可撓性
を有する部分(光起電力素子1801を形成していない
太陽電池モジュール周辺部)を屈曲させ、この上に配線
器具2002を被せた。なお配線器具2002を被せる
前に、太陽電池モジュールを防水補助手段2003より
配線空間側で図21のように電気出力手段1804およ
び被覆手段1805とその周辺部を残すように切断し、
この残った部分の先端部の電気出力手段を露出させるよ
うに、被覆手段、充填材及び裏面部材等の構成部材21
01をナイフ等で切断した。このように露出させた部分
を実施例1と同様に、圧着スリーブと圧着工具で、他の
太陽電池モジュールの電気出力手段や、ケーブルの芯線
と接続し、ビニルテープを巻いた。
【0083】このように作製した模擬屋根を実施例1と
同様、米松約550gの火種を太陽電池モジュールに載
せ、風速3mの風を送り燃焼させた屋根防火試験では、
表面のガラスに破損が認められたにも関わらず、試験後
の野地板裏面への燃えぬけがなく、防火上優れた結果が
得られた。これは、ガラスが破損しても、太陽電池モジ
ュールの耐炎層を有する裏面部材のファイヤーブロッキ
ング性能が優れており、火の粉その他の燃焼物が屋根上
のルーフィング材の上へ落下するのを防止し、ルーフィ
ングヘ火源が直接接触するのを防ぐことができたためで
ある。また、耐炎層を有する裏面部材がアスファルトル
ーフィングと接着するため、野地板に空気が供給されに
くいのも一因である。このようにして本発明の太陽電池
モジュールの効果が証明された。
【0084】また、図21に示したように、太陽電池モ
ジュールを被覆手段の周辺部を残して切断加工すること
で、電気出力手段と絶縁されるために、施工がし易く、
通常のケーブルと同様の作業を行うことができた。
【0085】(実施例3)本実施例は、図22のよう
に、光起電力素子2201として、ウエハ状の多結晶シ
リコン太陽電池を用い、表面部材2202にガラス板を
使用した。また、耐炎層を有する裏面部材2204とし
て、アクリル系繊維を前駆体とした耐炎繊維(旭化成工
業(株)製 ラスタン(登録商標))を200g/
2、厚さ約3mmのフェルトとしたもの使用した。充
填材2205は、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共
重合体)をシート状に形成したものを光起電力素子の表
裏に用いて、図12及び図13に示した太陽電池用真空
ラミネータにより太陽電池モジュールを作製した。
【0086】本実施例でも実施例2と同様に、裏面部材
および充填材は光起電力素子より大きくして光起電力素
子の周辺にはみ出るようにして、可撓性のある部分22
03を作成し、また、電気出力手段2206と被覆手段
2207は、この可撓性のある部分2203において、
充填材2205により裏面部材2204接着し、被覆し
た。電気出力手段2206には、錫めっきした銅の薄板
を使用し、被覆手段2207として上質紙をこの薄板の
上下に重ねた。このとき、被覆手段は、電気出力手段よ
りも幅を広くした。
【0087】この太陽電池モジュールを、実施例2と同
様の設置方法で屋根防火試験を行ったが、結果も実施例
2と同様、表面のガラスに破損が認められたにも関わら
ず、試験後の野地板裏面への燃えぬけがなく、防火上優
れた結果が得られた。
【0088】(実施例4)本実施例は、図23に示すよ
うな太陽電池モジュールを製造した例である。図23
(c)は、太陽電池モジュールの斜視図、図23
(a)、(b)は、それぞれ図23(c)中のA−
A’、B−B’における断面図である。
【0089】本実施例では、光起電力素子2301とし
て、厚さ125μmのステンレス基板上にアモルファス
シリコン半導体層を形成したアモルファスシリコン光起
電力素子、表面部材2302として、厚さ50μmのフ
ッ素樹脂フィルム、耐炎層を有する裏面部材2304と
して、厚さ0.4mmのガルバリウム鋼板を使用した。
【0090】また、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル
共重合体)を厚さ450μmのシート状に形成した充填
材2305とガラス繊維不織布(不図示)を光起電力素
子2301の表面に、厚さ230μmの同様の充填材2
309を光起電力素子2301の裏面に用いた。
【0091】また、裏面部材2304として用いたガル
バリウム鋼板は導電性であるため、さらにその裏面に絶
縁のためにポリエチレンテレフタレートを絶縁フィルム
2307として用い、裏面部材2304と絶縁フィルム
2307の間にEVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重
合体)を厚さ230μmのシート状に形成した充填材2
310を挿入して太陽電池モジュールを作成した。
【0092】なお、電気出力手段2312および被覆手
段2311は、光起電力素子2401のない部分に配置
し、光起電力素子同士を接続している接続部材と内部で
接続した。電気出力手段2312には、錫めっきした銅
の薄板を使用し、被覆手段2311は、その上下にセピ
オライトを主成分としたシートを重ねた。このとき、被
覆手段は、電気出力手段よりも幅を広くした。
【0093】このように作成した太陽電池モジュールを
野地板上にアスファルトルーフィングを敷いた上に設置
し、実施例2と同様の配線器具を介して、ケラバの処理
を行った。この時、電気出力手段は実施例1と同様に取
り出した。
【0094】(実施例5)本実施例は、図24に示すよ
うな太陽電池モジュールを製造した例である。図24
(a)は、太陽電池モジュールの上面図、図24(b)
は、図24(a)中のA−A’における断面図である。
図中、2401は光起電力素子、2402は電気出力手
段、2403は被覆手段、2404は表面部材、240
5は耐炎層を有する裏面部材、2406は充填材、24
07は裏面部材に充填材を含浸させた吸水防止層であ
る。
【0095】本実施例では、実施例1と同様の構成で、
電気出力手段2402とその被覆手段2403を光起電
力素子2401の下部に設けた。このように作成した太
陽電池モジュールを野地板上にアスファルトルーフィン
グを敷いた上に設置し、実施例2と同様の配線器具を介
して、ケラバの処理を行った。
【0096】この時、図25に示すように、電気出力手
段2402と被覆手段2403との周辺部を残して光起
電力素子2401の一部分も含めて充填材等を切り出し
た。そして、この被覆手段2403を更に、必要なだ
け、裏面部材側から切り出し、電気接続を行った。
【0097】(実施例6)本実施例は、図26のような
寄棟の屋根に、図27及び図28に示すように実施例1
と同様の構成の太陽電池モジュールを取り付けた例であ
る。尚、図27は図26中のE部分を表しており、図2
8は図27中のA−A’断面図である。
【0098】まず、太陽電池モジュール2701を、屋
根上に設置した。すなわち、厚さ12mmの合板で構成
した野地板2705上にアスファルトルーフィング27
06を敷き、固定部材(不図示)をドリルビスで適宜配
置しながら、太陽電池モジュール2701を設置した。
【0099】下り棟部分には図28に示すように配線器
具を取り付けた。まず、配線器具2703を固定し、こ
の配線器具2703の防水補助手段2704で太陽電池
モジュール2701の可撓性を有する部分(光起電力素
子を形成していない太陽電池モジュール周辺部)を屈曲
させ、この上に配線器具2702を被せた。なお配線器
具2702を被せる前に、太陽電池モジュールを防水補
助手段2704より配線空間側で電気出力手段および被
覆手段とその周辺部を残すように切断し、この残った部
分の先端部の電気出力手段を露出させるように、被覆手
段、充填材及び裏面部材等の構成部材をナイフ等で切断
した。このように露出させた部分を実施例1と同様に、
圧着スリーブと圧着工具で、他の太陽電池モジュールの
電気出力手段や、ケーブルの芯線と接続し、ビニルテー
プを巻いた。
【0100】(実施例7)本実施例は、図29に示すよ
うに実施例1と同様の構成の太陽電池モジュールを屋根
上に取り付けて、屋根の中央に、配線器具を取りつけた
例である。本実施例の様な構成は壁にも利用できる。
【0101】この場合、太陽電池モジュールの中央部に
電気出力手段が取れるように可撓性を有する部分を設け
ておけば、図30の断面図に示すような配線構造とする
ことができる。また、先の実施例と同様に太陽電池モジ
ュールの端部で接続する場合には、図31の断面図に示
すような配線構造となる。
【0102】尚、図29乃至図31中、2901は太陽
電池モジュール、2902及び2903は配線器具、2
904は野地板、2905はアスファルトルーフィング
である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明の太陽電池モ
ジュールは以下の効果を奏する。 (1)施工時に太陽電池モジュールから外部への電気出
力手段を容易に取り出すことができるため、端子取り出
し箱が不要であり、コスト的に有利であり、生産性が上
がる。また、梱包時や運搬時に突起がないために、梱包
が簡易になり、梱包費用を抑えることが出来る。 (2)特に、裏面部材として耐炎性をもつ耐炎繊維を用
いた場合には、防火性能が向上する。また、特に、充填
材に使用される樹脂が裏面部材において、その太陽電池
モジュールの非受光面側まで含侵していない場合には、
さらに防火性能が向上する。 (3)左右のケラバ等までの長さの太陽電池モジュール
を作成することにより、防火性に優れ、また、ケラバ等
に配線器具を設けることにより、電気配線や点検が容易
であり、また、防水性も確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの一構成例を模式
的に示す斜視図である。
【図2】図1の太陽電池モジュールの模式的断面図であ
る。
【図3】本発明の太陽電池モジュールを屋根面に設置し
た状態を模式的に示す斜視図である。
【図4】本発明の太陽電池モジュールを屋根面に設置し
た状態を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の太陽電池モジュールの重ね合わせ部の
例である。
【図6】本発明の太陽電池モジュールを裏面から見た概
略図である。
【図7】本発明の太陽電池モジュールの施工例である。
【図8】本発明の太陽電池モジュールの施工例である。
【図9】本発明の配線器具を取り付けた例である。
【図10】本発明の配線器具を取り付けた例である。
【図11】実施例1の太陽電池モジュールの断面図およ
び斜視図である。
【図12】実施例1の太陽電池モジュールを樹脂封止す
るために用いる治具の一例の斜視図である。
【図13】実施例1の太陽電池モジュールを樹脂封止す
るために治具上に充填材料を積層した状態を示す断面図
である。
【図14】防火性能試験の一例である。
【図15】実施例1の太陽電池モジュールを使用して防
火性能試験を行うための模擬屋根断面の一例である。
【図16】実施例1の模擬屋根のケラバ部である。
【図17】実施例1の太陽電池モジュールから電気出力
手段を取り出す手順を示す図である。
【図18】実施例2の太陽電池モジュールの断面図およ
び上面図である。
【図19】実施例2の太陽電池モジュールを使用して防
火性能試験を行うための模擬屋根断面の一例である。
【図20】実施例2の模擬屋根のケラバ部である。
【図21】実施例2の太陽電池モジュールから電気出力
手段を取り出す手順を示す図である。
【図22】実施例3の太陽電池モジュールの断面図であ
る。
【図23】実施例4の太陽電池モジュールの断面図およ
び斜視図である。
【図24】実雄例5の太陽電池モジュールの上面図およ
び断面図である。
【図25】実施例5の太陽電池モジュールの電気出力手
段を取り出した図である。
【図26】実施例6における屋根の概略図である。
【図27】実施例6において太陽電池モジュールを屋根
の下り棟部に取り付けた図である。
【図28】実施例6における下り棟部の断面図である。
【図29】実施例7における配線器具を取り付けた屋根
の外観図である。
【図30】実施例7における配線器具取り付け位置の断
面図である。
【図31】実施例7における配線器具取り付け位置の断
面図である。
【符号の説明】
1,110l,1801,2201,2301,240
1 光起電力素子 2,1102,1105,1802,2205,230
5,2309,2310,2406,2407 充填材 3,1103,1801,2202,2302,240
4 表面部材 4,503,1104,1803,2204,230
4,2405 裏面部材 5,1106,1804,2206,2312,240
2 電気出力手段 6,1107,1805,2207,2311,240
3 被覆手段 301,903,1006,1501,1800,27
01,2901 太陽電池モジュール 302,2702 屋根 401 露出領域 402 非露出領域 501 吸水防止層 502,2303 凹凸部 801,1502,1905 ドリルビス 701,802,905,1008,1504,190
3,2705,2904 野地板 803,固定補助手段 901,1003,1602,2004 防水領域 902,1004,1601,2002 配線保護領域 904,1007,1503,1904,2706,2
905 防水下葺材 906,1002,1005,1603,2001,2
005,2702,2703,2902,2903 配
線器具 1001,2003 防水補助領域 1201 治具 1202 バルブ 1203 Oリング 1301 離型用テフロンフィルム 1302 積層体 1303 シリコンラバー 1401 火種 1505 ブチルテープ 1701 カッターナイフ 1902 固定部材 2101 切り取る部分 2203 可撓性のある部分 2307 絶縁フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/04 M Fターム(参考) 2E108 KK04 LL01 NN07 5F051 AA02 AA03 AA04 AA05 BA15 BA18 EA04 EA05 EA17 EA18 GA02 GA05 JA02 JA04 JA05 JA06

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光起電力素子と充填材と裏面
    部材とを積層することにより構成される太陽電池モジュ
    ールにおいて、 該太陽電池モジュールの電気出力手段が、剥離可能な被
    覆手段により被覆された状態で、前記充填材を介して前
    記裏面部材に接着されていることを特徴とする太陽電池
    モジュール。
  2. 【請求項2】 前記被覆手段は、前記電気出力手段より
    も幅が広く、受光面側もしくは非受光面側のいずれか片
    面、または両面に配設されていることを特徴とする請求
    項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 前記被覆手段は、前記電気出力手段と接
    していない部分で他の被覆手段と予め接着されている
    か、もしくは、前記電気出力手段と粘着材料で貼り付け
    られていることを特徴とする請求項1又は2に記載の太
    陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 前記充填材は熱可塑性樹脂であることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の太陽電池
    モジュール。
  5. 【請求項5】 前記裏面部材が耐炎層を形成しているこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽
    電池モジュール。
  6. 【請求項6】 前記裏面部材は、耐炎繊維で構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の太陽電池モジュール。
  7. 【請求項7】 前記裏面部材は、前記耐炎繊維からなる
    耐炎層と、該耐炎繊維に充填材の含浸した防水層とが一
    体となって構成されていることを特徴とする請求項6に
    記載の太陽電池モジュール。
  8. 【請求項8】 前記太陽電池モジュールは、複数の太陽
    電池モジュールを部分的に重ね合わせて用いるときに表
    面に露出する露出領域と重ね合わせるべき非露出領域と
    から構成され、該露出領域の非受光面側の一部に吸水防
    止層を具備することを特徴とする請求項1乃至7のいず
    れかに記載の太陽電池モジュール。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記光起電力素子の受光面側
    に、表面保護層を具備することを特徴とする請求項1乃
    至8のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  10. 【請求項10】 前記電気出力手段の受光面側に、表面
    保護層を具備することを特徴とする請求項1乃至9のい
    ずれかに記載の太陽電池モジュール。
  11. 【請求項11】 前記電気出力手段は、可撓性を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の
    太陽電池モジュール。
  12. 【請求項12】 前記電気出力手段は、金属板もしくは
    金属箔であることを特徴とする請求項1乃至11のいず
    れかに記載の太陽電池モジュール。
  13. 【請求項13】 前記電気出力手段に、複数の貫通孔が
    あけられていることを特徴とする請求項12に記載の太
    陽電池モジュール。
  14. 【請求項14】 前記光起電力素子は、可撓性を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の
    太陽電池モジュール。
  15. 【請求項15】 前記光起電力素子は、ステンレス基板
    上に形成されたアモルファスシリコン光起電力素子であ
    ることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載
    の太陽電池モジュール。
  16. 【請求項16】 前記被覆手段により被覆された電気出
    力手段の少なくとも一部が、太陽電池モジュールの可撓
    性を有する部分に設けられていることを特徴とする請求
    項1乃至15のいずれかに記載の太陽電池モジュール。
  17. 【請求項17】 前記可撓性を有する部分には、前記光
    起電力素子が配設されていないことを特徴とする請求項
    16に記載の太陽電池モジュール。
  18. 【請求項18】 少なくとも光起電力素子と充填材と裏
    面部材とを積層することにより構成される太陽電池モジ
    ュールの製造方法において、 前記光起電力素子に接続された電気出力手段を剥離可能
    な被覆手段により被覆し、少なくとも該光起電力素子と
    充填材と裏面部材とで構成した積層体を加熱圧着するこ
    とにより、前記被覆手段により被覆された電気出力手段
    を、充填材を介して前記裏面部材に接着することを特徴
    とする太陽電池モジュールの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記被覆手段による前記電気出力手段
    の被覆を、該被覆手段を該電気出力手段と接していない
    部分で他の被覆手段と接着するか、もしくは、該被覆手
    段を該電気出力手段に粘着材料で貼り付けることにより
    行うことを特徴とする請求項18に記載の太陽電池モジ
    ュールの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記被覆手段による前記電気出力手段
    の被覆を接着により行う際、前記加熱温度以下で接着し
    ないことを特徴とする請求項19に記載の太陽電池モジ
    ュールの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記加熱温度は、300℃以下である
    ことを特徴とする請求項18乃至20のいずれかに記載
    の太陽電池モジュールの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記被覆手段として前記電気出力手段
    よりも幅が広いものを用い、該被覆手段を、受光面側も
    しくは非受光面側のいずれか片面、または両面に配設す
    ることを特徴とする請求項18乃至21のいずれかに記
    載の太陽電池モジュールの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記充填材は熱可塑性樹脂であること
    を特徴とする請求項18乃至22のいずれかに記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記裏面部材が耐炎層を形成している
    ことを特徴とする請求項18乃至23のいずれかに記載
    の太陽電池モジュールの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記裏面部材は、耐炎繊維で構成され
    ていることを特徴とする請求項18乃至24のいずれか
    に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記裏面部材は、前記耐炎繊維からな
    る耐炎層と、該耐炎繊維に充填材の含浸した防水層とが
    一体となって構成されていることを特徴とする請求項2
    5に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記太陽電池モジュールは、複数の太
    陽電池モジュールを部分的に重ね合わせて用いるときに
    表面に露出する露出領域と重ね合わせるべき非露出領域
    とから構成される太陽電池モジュールであって、該露出
    領域の非受光面側の一部に吸水防止層を設けることを特
    徴とする請求項18乃至26のいずれかに記載の太陽電
    池モジュールの製造方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも前記光起電力素子の受光面
    側に、表面保護層を設けることを特徴とする請求項18
    乃至27のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造
    方法。
  29. 【請求項29】 前記電気出力手段の受光面側に、表面
    保護層を設けることを特徴とする請求項18乃至28の
    いずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記電気出力手段は、可撓性を有する
    ことを特徴とする請求項18乃至29のいずれかに記載
    の太陽電池モジュールの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記電気出力手段は、金属板もしくは
    金属箔であることを特徴とする請求項18乃至30のい
    ずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  32. 【請求項32】 前記電気出力手段に、複数の貫通孔が
    あけられていることを特徴とする請求項31に記載の太
    陽電池モジュールの製造方法。
  33. 【請求項33】 前記光起電力素子は、可撓性を有する
    ことを特徴とする請求項18乃至32のいずれかに記載
    の太陽電池モジュールの製造方法。
  34. 【請求項34】 前記光起電力素子は、ステンレス基板
    上に形成されたアモルファスシリコン光起電力素子であ
    ることを特徴とする請求項18乃至33のいずれかに記
    載の太陽電池モジュールの製造方法。
  35. 【請求項35】 前記被覆手段により被覆された電気出
    力手段の少なくとも一部を、太陽電池モジュールの可撓
    性を有する部分に設けることを特徴とする請求項18乃
    至34のいずれかに記載の太陽電池モジュールの製造方
    法。
  36. 【請求項36】 前記可撓性を有する部分には、前記光
    起電力素子を設けないことを特徴とする請求項35に記
    載の太陽電池モジュールの製造方法。
  37. 【請求項37】 請求項16又は17に記載の太陽電池
    モジュールの可撓性を有する部分の上面において、1箇
    所又は複数箇所で線状もしくは面状に接する防水領域
    と、少なくとも該太陽電池モジュールの受光面との間に
    前記電気出力手段の電気的接続を行う空間をなす配線保
    護領域とを有することを特徴とする太陽電池モジュール
    の配線器具。
  38. 【請求項38】 前記配線保護領域は、前記防水領域に
    連続して形成された凹部であることを特徴とする請求項
    37に記載の太陽電池モジュールの配線器具。
  39. 【請求項39】 請求項37又は38に記載の配線器具
    と組み合わせて使用するか、該配線器具と一体となって
    いる太陽電池モジュールの配線器具であって、前記配線
    保護領域の下部に位置し、請求項16又は17に記載の
    太陽電池モジュールの可撓性を有する部分の下面におい
    て、1箇所又は複数箇所で線状もしくは面状で接する防
    水補助領域を有することを特徴とする太陽電池モジュー
    ルの配線器具。
  40. 【請求項40】 前記防水補助領域は、前記太陽電池モ
    ジュールの可撓性を有する部分を屈曲させることを特徴
    とする請求項39に記載の太陽電池モジュールの配線器
    具。
  41. 【請求項41】 金属製導電部材からなることを特徴と
    する請求項37乃至40のいずれかに記載の太陽電池モ
    ジュールの配線器具。
  42. 【請求項42】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
    太陽電池モジュールの配線方法であって、 前記太陽電池モジュールの被覆手段を切断し前記電気出
    力手段を露出させ、他の太陽電池モジュールの電気出力
    手段もしくは、電気配線と接続することを特徴とする太
    陽電池モジュールの配線方法。
  43. 【請求項43】 前記被覆手段を設けた領域の周辺部を
    残して可撓性を有する部分を切断して、前記電気出力手
    段の絶縁部を形成し、該絶縁部の少なくとも先端におい
    て電気出力手段を露出させ、他の太陽電池モジュールの
    電気出力手段もしくは、電気配線と接続することを特徴
    とする請求項42に記載の太陽電池モジュールの配線方
    法。
  44. 【請求項44】 前記可撓性を有する部分を、請求項3
    7乃至41のいずれかに記載の配線器具の下に達するよ
    うに配置し、前記配線を行う空間において、他の太陽電
    池モジュールの電気出力手段もしくは、電気配線と接続
    することを特徴とする請求項43に記載の太陽電池モジ
    ュールの配線方法。
  45. 【請求項45】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
    太陽電池モジュールを請求項37乃至41のいずれかに
    記載の配線器具を用いて施工する太陽電池モジュールの
    施工方法であって、 前記配線器具を、前記太陽電池モジュールの下面と接す
    る面の端に設置することを特徴とする太陽電池モジュー
    ルの施工方法。
  46. 【請求項46】 前記太陽電池モジュールは、屋根下地
    上に設置され、前記配線器具は、屋根のケラバもしくは
    下り棟に設けられることを特徴とする請求項45に記載
    の太陽電池モジュールの施工方法。
  47. 【請求項47】 前記太陽電池モジュールは、屋根下地
    面上にアスファルト系下葺材を敷設して設置することを
    特徴とする請求項46に記載の太陽電池モジュールの施
    工方法。
  48. 【請求項48】 太陽電池モジュールが屋根下地上また
    は外壁に固定部材によって固定された太陽電池付き建築
    物において、前記太陽電池モジュールは請求項1乃至1
    7のいずれかに記載の太陽電池モジュールであることを
    特徴とする太陽電池付き建築物。
  49. 【請求項49】 前記太陽電池モジュールの電気配線は
    請求項37乃至41のいずれかに記載の配線器具内で行
    われていることを特徴とする請求項48に記載の太陽電
    池付き建築物。
  50. 【請求項50】 前記太陽電池モジュールは、屋根下地
    面上にアスファルト系下葺材を敷設して設置されている
    ことを特徴とする請求項48又は49に記載の太陽電池
    付き建築物。
  51. 【請求項51】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
    太陽電池モジュールと電力変換装置を有することを特徴
    とする太陽光発電装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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