JP2001308087A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents
成膜方法及び成膜装置Info
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- JP2001308087A JP2001308087A JP2000126537A JP2000126537A JP2001308087A JP 2001308087 A JP2001308087 A JP 2001308087A JP 2000126537 A JP2000126537 A JP 2000126537A JP 2000126537 A JP2000126537 A JP 2000126537A JP 2001308087 A JP2001308087 A JP 2001308087A
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- JP
- Japan
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- film
- tantalum
- gas
- raw material
- film forming
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- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーボンが含まれないカーボンフリーのタン
タル含有膜を堆積する成膜方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウエハ等の被処理体Wの表面に、
タンタル酸化膜などのゲート酸化膜8を堆積するに際し
て、原料として常温で固体の五塩化タンタルを溶媒、例
えばジエチル硫黄に配位結合状態で溶解させて、これを
気化して処理室へ供給する。プロセス温度は、ジエチル
硫黄自体が分解しないような比較的低温に設定する。こ
れにより、カーボンが含まれないカーボンフリーのタン
タル含有膜を堆積する。
タル含有膜を堆積する成膜方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウエハ等の被処理体Wの表面に、
タンタル酸化膜などのゲート酸化膜8を堆積するに際し
て、原料として常温で固体の五塩化タンタルを溶媒、例
えばジエチル硫黄に配位結合状態で溶解させて、これを
気化して処理室へ供給する。プロセス温度は、ジエチル
硫黄自体が分解しないような比較的低温に設定する。こ
れにより、カーボンが含まれないカーボンフリーのタン
タル含有膜を堆積する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンタル酸化膜や
タンタル窒化膜などのタンタル含有膜を堆積させるため
の成膜方法及び成膜装置に関する。
タンタル窒化膜などのタンタル含有膜を堆積させるため
の成膜方法及び成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体デバイスを製造するに
は、半導体ウエハに成膜処理やパターンエッチング処理
を繰り返し行なって所望のデバイスを製造するが、中で
も成膜技術は、半導体デバイスが高密度化及び高集積化
するに伴ってその仕様、すなわちデザインルールが年々
厳しくなっており、例えばデバイス中のキャパシタの絶
縁膜やゲート絶縁膜のように非常に薄い酸化膜などに対
しても更なる薄膜化が要求され、これと同時に更に高い
絶縁性が要求されている。
は、半導体ウエハに成膜処理やパターンエッチング処理
を繰り返し行なって所望のデバイスを製造するが、中で
も成膜技術は、半導体デバイスが高密度化及び高集積化
するに伴ってその仕様、すなわちデザインルールが年々
厳しくなっており、例えばデバイス中のキャパシタの絶
縁膜やゲート絶縁膜のように非常に薄い酸化膜などに対
しても更なる薄膜化が要求され、これと同時に更に高い
絶縁性が要求されている。
【0003】これらの絶縁膜としては、シリコン酸化膜
やシリコンナイトライド膜等を用いることができるが、
最近にあっては、より絶縁特性の良好な材料として、金
属酸化膜、例えばタンタル酸化膜(Ta2 O5 )等が用
いられる傾向にある。この金属酸化膜は、薄くても信頼
性の高い絶縁性を発揮できる。この金属酸化膜を形成す
るには、例えばタンタル酸化膜を形成する場合を例にと
って説明すると、成膜用の原料として、タンタルの金属
アルコキシドであるペンタエトキシタンタル(Ta(O
C2 H5 )5 )を用い、これをヘリウムガス等でバブリ
ングしながら供給して半導体ウエハを例えば410℃程
度のプロセス温度に維持し、真空雰囲気下でCVD(C
hemical Vapor Deposition)
によりタンタル酸化膜(Ta2 O5 )を成膜させてい
る。
やシリコンナイトライド膜等を用いることができるが、
最近にあっては、より絶縁特性の良好な材料として、金
属酸化膜、例えばタンタル酸化膜(Ta2 O5 )等が用
いられる傾向にある。この金属酸化膜は、薄くても信頼
性の高い絶縁性を発揮できる。この金属酸化膜を形成す
るには、例えばタンタル酸化膜を形成する場合を例にと
って説明すると、成膜用の原料として、タンタルの金属
アルコキシドであるペンタエトキシタンタル(Ta(O
C2 H5 )5 )を用い、これをヘリウムガス等でバブリ
ングしながら供給して半導体ウエハを例えば410℃程
度のプロセス温度に維持し、真空雰囲気下でCVD(C
hemical Vapor Deposition)
によりタンタル酸化膜(Ta2 O5 )を成膜させてい
る。
【0004】このタンタル酸化膜をゲート絶縁膜等に用
いる時のデバイス構造の一例は図3に示すようになされ
ている。すなわち、例えばシリコン基板等よりなる半導
体ウエハWの表面に、ソース2とドレイン4が形成され
ており、このソース2とドレイン4との間の表面に、薄
いSiO2 等よりなる界面膜6を介してタンタル酸化膜
(Ta2 O5 )をゲート絶縁膜8として形成している。
そして、このゲート絶縁膜8上に、ゲート電極との化学
反応を防止するために例えばTiN膜よりなるバリヤメ
タル層10を介して例えばAl(アルミニウム)やW
(タングステン)よりなるゲート電極12を積層して、
ゲートが構成される。上記ゲート絶縁膜8の下地の界面
膜6は、このゲート絶縁膜8の界面準位密度を所定の範
囲内に押さえ込む必要から下層のシリコン面との整合を
図るために設けた膜である。
いる時のデバイス構造の一例は図3に示すようになされ
ている。すなわち、例えばシリコン基板等よりなる半導
体ウエハWの表面に、ソース2とドレイン4が形成され
ており、このソース2とドレイン4との間の表面に、薄
いSiO2 等よりなる界面膜6を介してタンタル酸化膜
(Ta2 O5 )をゲート絶縁膜8として形成している。
そして、このゲート絶縁膜8上に、ゲート電極との化学
反応を防止するために例えばTiN膜よりなるバリヤメ
タル層10を介して例えばAl(アルミニウム)やW
(タングステン)よりなるゲート電極12を積層して、
ゲートが構成される。上記ゲート絶縁膜8の下地の界面
膜6は、このゲート絶縁膜8の界面準位密度を所定の範
囲内に押さえ込む必要から下層のシリコン面との整合を
図るために設けた膜である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記タンタ
ル酸化膜よりなるゲート絶縁膜8は、絶縁膜としては比
較的特性が優れているのであるが、成膜温度としては比
較的温度が低い例えば410℃程度で成膜を行なってい
るにもかかわらず、原料ガスとして用いられるペンタエ
トキシタンタル(Ta(OC2 H5 )5 )中のエトキシ
基(OC2 H5 )が熱分解してこれに含まれるカーボン
(C)が僅かではあるがタンタル酸化膜中に取り込まれ
てしまうことは、避けることができなかった。このた
め、この膜中に取り込まれたカーボンに起因して、リー
ク電流が増大してしまって、電気的特性を十分に向上さ
せることができない、といった問題があった。本発明
は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決す
べく創案されたものである。本発明の目的は、カーボン
が含まれないカーボンフリーのタンタル含有膜を堆積す
る成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
ル酸化膜よりなるゲート絶縁膜8は、絶縁膜としては比
較的特性が優れているのであるが、成膜温度としては比
較的温度が低い例えば410℃程度で成膜を行なってい
るにもかかわらず、原料ガスとして用いられるペンタエ
トキシタンタル(Ta(OC2 H5 )5 )中のエトキシ
基(OC2 H5 )が熱分解してこれに含まれるカーボン
(C)が僅かではあるがタンタル酸化膜中に取り込まれ
てしまうことは、避けることができなかった。このた
め、この膜中に取り込まれたカーボンに起因して、リー
ク電流が増大してしまって、電気的特性を十分に向上さ
せることができない、といった問題があった。本発明
は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決す
べく創案されたものである。本発明の目的は、カーボン
が含まれないカーボンフリーのタンタル含有膜を堆積す
る成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、タンタル
含有膜を堆積させる新たな原料について鋭意研究した結
果、常温で固体の五塩化タンタル(TaCl5 )をジエ
チル硫黄(S(C2 H5 )2 )に溶解して用いることに
より、カーボンフリーなタンタル含有膜を堆積させるこ
とができる、という知見を得ることにより本発明に至っ
たものである。請求項1に規定する発明は、真空引き可
能になされた処理室内で被処理体の表面にタンタル含有
膜を堆積させる成膜方法において、原料として五塩化タ
ンタルを用いるようにしたものである。このように五塩
化タンタルを原料として用いることにより、カーボンが
取り込まれないカーボンフリーのタンタル含有膜を形成
することが可能となる。このため、例えばリーク電流の
少ない電気的特性の良好なタンタル酸化膜などを形成す
ることが可能となる。
含有膜を堆積させる新たな原料について鋭意研究した結
果、常温で固体の五塩化タンタル(TaCl5 )をジエ
チル硫黄(S(C2 H5 )2 )に溶解して用いることに
より、カーボンフリーなタンタル含有膜を堆積させるこ
とができる、という知見を得ることにより本発明に至っ
たものである。請求項1に規定する発明は、真空引き可
能になされた処理室内で被処理体の表面にタンタル含有
膜を堆積させる成膜方法において、原料として五塩化タ
ンタルを用いるようにしたものである。このように五塩
化タンタルを原料として用いることにより、カーボンが
取り込まれないカーボンフリーのタンタル含有膜を形成
することが可能となる。このため、例えばリーク電流の
少ない電気的特性の良好なタンタル酸化膜などを形成す
ることが可能となる。
【0007】この場合、請求項2に規定するように、例
えば前記原料は、溶媒に溶解されており、この原料が溶
解された溶媒を蒸気化して前記処理室に供給する。請求
項3に規定するように、例えば前記溶媒は、ジエチル硫
黄である。また、請求項4に規定するように、前記堆積
させる時の温度は、前記溶媒の熱分解温度よりも低い温
度である。これにより、タンタル含有膜の堆積時に溶媒
が熱分解されないので、膜中にカーボンが取り込まれる
ことを防止することが可能となる。また、請求項5に規
定するように、前記タンタル含有膜は、タンタル酸化膜
(Ta2 O5 )またはタンタル窒化膜(TaN)の内の
いずれか一方である。
えば前記原料は、溶媒に溶解されており、この原料が溶
解された溶媒を蒸気化して前記処理室に供給する。請求
項3に規定するように、例えば前記溶媒は、ジエチル硫
黄である。また、請求項4に規定するように、前記堆積
させる時の温度は、前記溶媒の熱分解温度よりも低い温
度である。これにより、タンタル含有膜の堆積時に溶媒
が熱分解されないので、膜中にカーボンが取り込まれる
ことを防止することが可能となる。また、請求項5に規
定するように、前記タンタル含有膜は、タンタル酸化膜
(Ta2 O5 )またはタンタル窒化膜(TaN)の内の
いずれか一方である。
【0008】この場合、請求項6に規定するように、前
記タンタル含有膜がタンタル酸化膜の場合には、前記処
理室内には、添加ガスとしてO2 、O3 、N2 O、N
O、H2 Oの内の少なくともいずれか1つを供給する。
また、請求項7に規定するように、前記タンタル含有膜
がタンタル窒化膜の場合には、前記処理室内には、添加
ガスとしてNH3 を供給する。請求項8に規定する発明
は、上記方法発明を実施するための装置発明であり、被
処理体に対して所定の成膜処理を施す成膜装置におい
て、真空引き可能になされた処理室と、前記被処理体を
前記処理室内において支持する被処理体支持手段と、前
記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理室内へ原料
ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記処理室内へ添
加ガスを供給する添加ガス供給手段とを備えたことを特
徴とする成膜装置である。
記タンタル含有膜がタンタル酸化膜の場合には、前記処
理室内には、添加ガスとしてO2 、O3 、N2 O、N
O、H2 Oの内の少なくともいずれか1つを供給する。
また、請求項7に規定するように、前記タンタル含有膜
がタンタル窒化膜の場合には、前記処理室内には、添加
ガスとしてNH3 を供給する。請求項8に規定する発明
は、上記方法発明を実施するための装置発明であり、被
処理体に対して所定の成膜処理を施す成膜装置におい
て、真空引き可能になされた処理室と、前記被処理体を
前記処理室内において支持する被処理体支持手段と、前
記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理室内へ原料
ガスを供給する原料ガス供給手段と、前記処理室内へ添
加ガスを供給する添加ガス供給手段とを備えたことを特
徴とする成膜装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る成膜方法及
び成膜装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明方法を実施する成膜装置を示す構成図であ
る。ここでは、タンタル含有膜としてタンタル酸化膜
(Ta2O5)を熱CVDにより成膜する場合について説
明する。この成膜装置20は、実際に膜を堆積する成膜
装置本体22と、これに成膜ガスとして液体原料を気化
状態で供給する原料ガス供給手段としての原料供給系2
4とにより主に構成される。
び成膜装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明方法を実施する成膜装置を示す構成図であ
る。ここでは、タンタル含有膜としてタンタル酸化膜
(Ta2O5)を熱CVDにより成膜する場合について説
明する。この成膜装置20は、実際に膜を堆積する成膜
装置本体22と、これに成膜ガスとして液体原料を気化
状態で供給する原料ガス供給手段としての原料供給系2
4とにより主に構成される。
【0010】上記成膜装置本体22は、有天井の円筒体
状の石英製の処理容器(処理室)26を有しており、こ
の処理容器26の下端部は開放されて開口部28が形成
され、この外周には、接合用のフランジ部30が設けら
れる。この処理容器26は、内側に加熱手段として加熱
ヒータ32を配設した円筒体状の断熱材34により被わ
れており、加熱炉を形成している。処理容器26の下部
側壁には、原料ガスを導入するための原料ガス導入ノズ
ル36と、添加ガスとして例えばO2 を導入するための
添加ガス導入ノズル(添加ガス供給手段)38とがそれ
ぞれ貫通させて設けられると共に、これらの各ノズル3
6、38は処理容器26の側壁に沿って天井部まで延在
されており、天井部より各ガスをそれぞれ流量制御しつ
つ噴出するようになっている。尚、図示されていない
が、パージガスとして不活性ガス、例えばN2 ガスを導
入するノズル等も設けられる。更に、処理容器26の下
部側壁には、処理容器26内の雰囲気を排出するための
比較的大口径の排気口40が形成されており、この排気
口40には、排気ポンプを介設した図示しない排気系が
接続される。
状の石英製の処理容器(処理室)26を有しており、こ
の処理容器26の下端部は開放されて開口部28が形成
され、この外周には、接合用のフランジ部30が設けら
れる。この処理容器26は、内側に加熱手段として加熱
ヒータ32を配設した円筒体状の断熱材34により被わ
れており、加熱炉を形成している。処理容器26の下部
側壁には、原料ガスを導入するための原料ガス導入ノズ
ル36と、添加ガスとして例えばO2 を導入するための
添加ガス導入ノズル(添加ガス供給手段)38とがそれ
ぞれ貫通させて設けられると共に、これらの各ノズル3
6、38は処理容器26の側壁に沿って天井部まで延在
されており、天井部より各ガスをそれぞれ流量制御しつ
つ噴出するようになっている。尚、図示されていない
が、パージガスとして不活性ガス、例えばN2 ガスを導
入するノズル等も設けられる。更に、処理容器26の下
部側壁には、処理容器26内の雰囲気を排出するための
比較的大口径の排気口40が形成されており、この排気
口40には、排気ポンプを介設した図示しない排気系が
接続される。
【0011】この処理容器26のフランジ部30の最外
周は、例えばステンレス製のベースプレート42により
支持されて、処理容器26の全体を保持している。そし
て、この処理容器26の下端部の開口部28は、例えば
ボートエレベータのごとき昇降機構44により昇降可能
になされた石英製のキャップ部46により開閉可能にな
されている。このキャップ部46上に、半導体ウエハW
を所定のピッチで多段に載置した石英製の被処理体支持
手段としてウエハボート48が保温筒50を介して載置
されており、キャップ部46の昇降によって処理容器2
6内に対してロード或いはアンロードできるようになっ
ている。
周は、例えばステンレス製のベースプレート42により
支持されて、処理容器26の全体を保持している。そし
て、この処理容器26の下端部の開口部28は、例えば
ボートエレベータのごとき昇降機構44により昇降可能
になされた石英製のキャップ部46により開閉可能にな
されている。このキャップ部46上に、半導体ウエハW
を所定のピッチで多段に載置した石英製の被処理体支持
手段としてウエハボート48が保温筒50を介して載置
されており、キャップ部46の昇降によって処理容器2
6内に対してロード或いはアンロードできるようになっ
ている。
【0012】一方、原料ガス導入手段としての前記原料
供給系24は、原料として常温で固体の五塩化タンタル
(TaCl5 )を用いており、この五塩化タンタルを溶
媒として例えばジエチル硫黄(S(C2 H5 )2 )に溶
解させている。実際には、上記五塩化タンタルは、ジエ
チル硫黄と化学式TaCl5 ・S(C2 H5 )2 で示さ
れるように配位結合された状態でおり、あたかも溶解さ
れた様相を呈している。このような液体原料52を原料
タンク54内に密閉状態で貯留している。尚、上記液体
原料52の気化温度は150℃程度、この液体原料52
がTaCl5 とS(C2 H5 )2 とに分解を開始する温
度は200℃程度、また、S(C2 H5)2 自体が分解
を開始する温度は600℃程度である。上記原料タンク
54には、必要に応じて溶媒用加熱ヒータ56を設けて
おり、この原料材料52を流れ易い温度、例えば20〜
100℃程度に加熱している。
供給系24は、原料として常温で固体の五塩化タンタル
(TaCl5 )を用いており、この五塩化タンタルを溶
媒として例えばジエチル硫黄(S(C2 H5 )2 )に溶
解させている。実際には、上記五塩化タンタルは、ジエ
チル硫黄と化学式TaCl5 ・S(C2 H5 )2 で示さ
れるように配位結合された状態でおり、あたかも溶解さ
れた様相を呈している。このような液体原料52を原料
タンク54内に密閉状態で貯留している。尚、上記液体
原料52の気化温度は150℃程度、この液体原料52
がTaCl5 とS(C2 H5 )2 とに分解を開始する温
度は200℃程度、また、S(C2 H5)2 自体が分解
を開始する温度は600℃程度である。上記原料タンク
54には、必要に応じて溶媒用加熱ヒータ56を設けて
おり、この原料材料52を流れ易い温度、例えば20〜
100℃程度に加熱している。
【0013】この原料タンク54の気相部には、加圧管
58の先端が上部より導入されており、この加圧管58
にはレギュレータのような圧力制御器60及び及び開閉
弁62が介設されて、加圧気体として例えばHeガスを
原料タンク54内の気相部へ導入し得るようになってい
る。また、この原料タンク54と気化手段としての気化
器64の入口との間は例えばステンレス管よりなる液体
原料供給通路66により連絡され、この気化器64の出
口と上記成膜装置本体22の原料ガス導入ノズル36を
連絡するようにして例えばステンレス管よりなる原料ガ
ス通路68が設けられている。上記供給通路66の原料
導入口66Aは原料タンク54内の液体原料52中に浸
漬させて底部近傍に位置されて、加圧管58からの加圧
気体により液体原料52を供給通路66内に加圧搬送し
得るようになっている。
58の先端が上部より導入されており、この加圧管58
にはレギュレータのような圧力制御器60及び及び開閉
弁62が介設されて、加圧気体として例えばHeガスを
原料タンク54内の気相部へ導入し得るようになってい
る。また、この原料タンク54と気化手段としての気化
器64の入口との間は例えばステンレス管よりなる液体
原料供給通路66により連絡され、この気化器64の出
口と上記成膜装置本体22の原料ガス導入ノズル36を
連絡するようにして例えばステンレス管よりなる原料ガ
ス通路68が設けられている。上記供給通路66の原料
導入口66Aは原料タンク54内の液体原料52中に浸
漬させて底部近傍に位置されて、加圧管58からの加圧
気体により液体原料52を供給通路66内に加圧搬送し
得るようになっている。
【0014】この液体原料供給通路66は、その途中に
開閉弁70及び液体マスフロー制御器72を介設して、
上記気化器64への液体原料52の供給量を制御できる
ようになっている。また、この液体マスフロー制御器7
2の上流側の液体原料供給通路66には、パージ用の不
活性ガスとして例えばN2 ガスを導入するパージガス導
入管74が接続されており、このパージガス導入管74
の途中には開閉弁76を介設している。上記気化器64
の直ぐ下流側の原料ガス通路68には、原料ガスの供給
を遮断する開閉弁78が設けられる。そして、この気化
器64よりも下流側の原料ガス通路68には、上記開閉
弁78も含めて例えばテープヒータよりなる保温用ヒー
タ80が巻回されており、原料ガスの液化温度よりも高
く、且つ分解温度よりも低い温度、例えば150〜60
0℃の範囲内で保温するようになっている。
開閉弁70及び液体マスフロー制御器72を介設して、
上記気化器64への液体原料52の供給量を制御できる
ようになっている。また、この液体マスフロー制御器7
2の上流側の液体原料供給通路66には、パージ用の不
活性ガスとして例えばN2 ガスを導入するパージガス導
入管74が接続されており、このパージガス導入管74
の途中には開閉弁76を介設している。上記気化器64
の直ぐ下流側の原料ガス通路68には、原料ガスの供給
を遮断する開閉弁78が設けられる。そして、この気化
器64よりも下流側の原料ガス通路68には、上記開閉
弁78も含めて例えばテープヒータよりなる保温用ヒー
タ80が巻回されており、原料ガスの液化温度よりも高
く、且つ分解温度よりも低い温度、例えば150〜60
0℃の範囲内で保温するようになっている。
【0015】また、上記気化器64には、気化用ガス導
入管82が接続されており、気化用ガスとして不活性ガ
ス、例えばHeガスを流量制御器84により流量制御し
つつ供給するようになってる。また、この気化用ガス導
入管82にも途中に開閉弁86が介設されている。上記
気化用ガスとしてはHeの他にN2 やArも用いること
ができる。
入管82が接続されており、気化用ガスとして不活性ガ
ス、例えばHeガスを流量制御器84により流量制御し
つつ供給するようになってる。また、この気化用ガス導
入管82にも途中に開閉弁86が介設されている。上記
気化用ガスとしてはHeの他にN2 やArも用いること
ができる。
【0016】次に、以上のように構成された成膜装置を
用いて行なわれる本発明方法について説明する。まず、
昇降機構44を降下させたアンロード状態において、ウ
エハボート48に未処理の半導体ウエハWを多段に載置
し、昇降機構44を上昇駆動させる。尚、これらの半導
体ウエハWには、前工程にて、図3に示すような界面膜
6が形成されている。これにより、キャップ部46は次
第に上昇して多数枚、例えば8インチウエハを50〜1
50枚程度を多段に載置したウエハボート48は処理容
器26の下端開口部28より内部へ搬入してロードさ
れ、最終的にこの開口部28はキャップ部46により閉
じられて、処理容器26内を密閉することになる。
用いて行なわれる本発明方法について説明する。まず、
昇降機構44を降下させたアンロード状態において、ウ
エハボート48に未処理の半導体ウエハWを多段に載置
し、昇降機構44を上昇駆動させる。尚、これらの半導
体ウエハWには、前工程にて、図3に示すような界面膜
6が形成されている。これにより、キャップ部46は次
第に上昇して多数枚、例えば8インチウエハを50〜1
50枚程度を多段に載置したウエハボート48は処理容
器26の下端開口部28より内部へ搬入してロードさ
れ、最終的にこの開口部28はキャップ部46により閉
じられて、処理容器26内を密閉することになる。
【0017】そして、半導体ウエハWをプロセス温度で
ある例えば410℃程度に昇温して維持しつつ処理容器
26内を真空引きし、所定のプロセス圧力、例えば40
Pa程度に維持する。このように、処理容器26内を真
空引きし、所定の圧力で維持したならば、次に、添加ガ
ス導入ノズル38からO2 ガスを、原料ガス導入手段2
4の原料ガス導入ノズル36から原料ガス、すなわちT
aCl2 ・S(C2 H5 )2 のガスをそれぞれ流量制御
しつつ処理容器26内へ導入して、図3に示すようなゲ
ート絶縁膜8を形成するためにタンタル酸化膜を堆積さ
せる。この時の反応式は以下のように表される。 4[TaCl5 ・S(C2 H5 )2 ]+5O 2 → 2
Ta2 O5 +10Cl2 ↑+4S(C2 H5 )2 ↑
ある例えば410℃程度に昇温して維持しつつ処理容器
26内を真空引きし、所定のプロセス圧力、例えば40
Pa程度に維持する。このように、処理容器26内を真
空引きし、所定の圧力で維持したならば、次に、添加ガ
ス導入ノズル38からO2 ガスを、原料ガス導入手段2
4の原料ガス導入ノズル36から原料ガス、すなわちT
aCl2 ・S(C2 H5 )2 のガスをそれぞれ流量制御
しつつ処理容器26内へ導入して、図3に示すようなゲ
ート絶縁膜8を形成するためにタンタル酸化膜を堆積さ
せる。この時の反応式は以下のように表される。 4[TaCl5 ・S(C2 H5 )2 ]+5O 2 → 2
Ta2 O5 +10Cl2 ↑+4S(C2 H5 )2 ↑
【0018】ここで、上記原料ガスの供給動作について
説明する。この供給動作は、原料タンク54に接続され
ている加圧管58、液体原料供給通路66及び気化器6
4に接続されている気化用ガス導入管82にそれぞれ介
設した各開閉弁62、70及び86を開状態として液体
原料52を流してこれを気化し、形成された原料ガスを
処理装置本体22内に流すことにより行なわれる。すな
わち、原料タンク54内に、圧力制御されたHeガス等
の加圧ガスを導入することにより、この圧力で液状のT
aCl2 ・S(C2 H5 )2 よりなる液体原料52が液
体マスフロー制御器72により流量制御されつつ液体原
料供給通路66内を圧送される。この時の加圧ガスの圧
力量は、例えば490000Pa(5kgf/cm2 )
程度であり、また、液体原料52の供給量は、例えば数
mg/min程度である。また、原料タンク54内の液
体原料52は必要に応じて溶媒用加熱ヒータ56により
暖められて粘性が低下しているので、比較的スムーズに
液体原料供給通路66内を圧送することができる。圧送
された液体原料は、気化器64にて、例えば0〜500
0sccm程度に流量制御された、Heガス等の気化用
ガスにより気化されて原料ガスになって、更に原料ガス
通路68を下流側に流れて行き、原料ガス導入ノズル3
6から処理容器26内に導入される。この時、この原料
ガス通路68は保温用ヒータ80により再液化温度より
も高い所定の温度、例えば160℃程度に加熱されてい
るので、気化した原料ガスが再液化することも、或いは
熱分解することもなく、処理容器26内へ導入されるこ
とになる。これにより、前述のようにタンタル酸化膜が
ウエハW上に堆積されることになる。
説明する。この供給動作は、原料タンク54に接続され
ている加圧管58、液体原料供給通路66及び気化器6
4に接続されている気化用ガス導入管82にそれぞれ介
設した各開閉弁62、70及び86を開状態として液体
原料52を流してこれを気化し、形成された原料ガスを
処理装置本体22内に流すことにより行なわれる。すな
わち、原料タンク54内に、圧力制御されたHeガス等
の加圧ガスを導入することにより、この圧力で液状のT
aCl2 ・S(C2 H5 )2 よりなる液体原料52が液
体マスフロー制御器72により流量制御されつつ液体原
料供給通路66内を圧送される。この時の加圧ガスの圧
力量は、例えば490000Pa(5kgf/cm2 )
程度であり、また、液体原料52の供給量は、例えば数
mg/min程度である。また、原料タンク54内の液
体原料52は必要に応じて溶媒用加熱ヒータ56により
暖められて粘性が低下しているので、比較的スムーズに
液体原料供給通路66内を圧送することができる。圧送
された液体原料は、気化器64にて、例えば0〜500
0sccm程度に流量制御された、Heガス等の気化用
ガスにより気化されて原料ガスになって、更に原料ガス
通路68を下流側に流れて行き、原料ガス導入ノズル3
6から処理容器26内に導入される。この時、この原料
ガス通路68は保温用ヒータ80により再液化温度より
も高い所定の温度、例えば160℃程度に加熱されてい
るので、気化した原料ガスが再液化することも、或いは
熱分解することもなく、処理容器26内へ導入されるこ
とになる。これにより、前述のようにタンタル酸化膜が
ウエハW上に堆積されることになる。
【0019】この時のプロセス条件は、原料液体の流量
が0.05〜50ml/minの範囲内、O2 ガスの流
量が1000sccm程度であり、プロセス圧力は前述
のように例えば40Pa程度である。そして、プロセス
温度は、原料ガスであるTaCl2 ・S(C2 H5 )2
の配位結合がTaCl2 とS(C2 H5 )2 とに分解を
開始する温度、すなわち約200℃以上であってS(C
2 H5 )2 自体が熱分解を開始する温度、すなわち略6
00℃までの範囲内の温度、例えば410℃に設定す
る。
が0.05〜50ml/minの範囲内、O2 ガスの流
量が1000sccm程度であり、プロセス圧力は前述
のように例えば40Pa程度である。そして、プロセス
温度は、原料ガスであるTaCl2 ・S(C2 H5 )2
の配位結合がTaCl2 とS(C2 H5 )2 とに分解を
開始する温度、すなわち約200℃以上であってS(C
2 H5 )2 自体が熱分解を開始する温度、すなわち略6
00℃までの範囲内の温度、例えば410℃に設定す
る。
【0020】以上のようにプロセス温度を設定すること
により、前述した化学式に示したようにタンタル酸化膜
がウエハWの表面に堆積される。この時、プロセス温度
は溶媒であるジエチル硫黄(S(C2 H5 )2 )の熱分
解温度よりも低く設定しているので、これ自体が熱分解
することがなく、気体としてそのまま排出されてしま
う。従って、熱分解に起因するカーボンが発生しないの
で、堆積するタンタル酸化膜中にカーボンが取り込まれ
ることを防止することが可能となり、リーク電流の少な
い、電気的特性の良好なタンタル酸化膜を得ることがで
きる。上記実施例では、バッチ式の成膜装置本体22に
本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これを
図2に示すように枚葉式の成膜装置本体に適用するよう
にしてもよい。すなわち、図2に示す成膜装置90で
は、枚葉式の成膜装置本体92に対して、図1において
説明したと同様な構造の原料ガス導入手段としての原料
供給系24を設けている。
により、前述した化学式に示したようにタンタル酸化膜
がウエハWの表面に堆積される。この時、プロセス温度
は溶媒であるジエチル硫黄(S(C2 H5 )2 )の熱分
解温度よりも低く設定しているので、これ自体が熱分解
することがなく、気体としてそのまま排出されてしま
う。従って、熱分解に起因するカーボンが発生しないの
で、堆積するタンタル酸化膜中にカーボンが取り込まれ
ることを防止することが可能となり、リーク電流の少な
い、電気的特性の良好なタンタル酸化膜を得ることがで
きる。上記実施例では、バッチ式の成膜装置本体22に
本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これを
図2に示すように枚葉式の成膜装置本体に適用するよう
にしてもよい。すなわち、図2に示す成膜装置90で
は、枚葉式の成膜装置本体92に対して、図1において
説明したと同様な構造の原料ガス導入手段としての原料
供給系24を設けている。
【0021】上記成膜装置本体92は、例えばアルミニ
ウムにより筒体状に成形された処理容器(処理室)94
を有しており、この処理容器94の底部の周辺部には、
排気口95が設けられて、図示しない真空引きポンプに
より容器内部を真空引き可能としている。この処理容器
94内には、被処理体支持手段として非導電性材料、例
えばアルミナ製の円板状の載置台96が設けられ、この
載置台96上に被処理体として例えば半導体ウエハWを
載置するようになっている。
ウムにより筒体状に成形された処理容器(処理室)94
を有しており、この処理容器94の底部の周辺部には、
排気口95が設けられて、図示しない真空引きポンプに
より容器内部を真空引き可能としている。この処理容器
94内には、被処理体支持手段として非導電性材料、例
えばアルミナ製の円板状の載置台96が設けられ、この
載置台96上に被処理体として例えば半導体ウエハWを
載置するようになっている。
【0022】上記載置台96には、加熱手段として例え
ば、SiCによりコーティングされたカーボン製の抵抗
発熱体98が埋め込まれており、この上面側に載置され
る半導体ウエハを所望の温度に加熱し得るようになって
いる。尚、ウエハを加熱する手段として上記抵抗発熱体
98に替え、ハロゲンランプ等の加熱ランプを用いて加
熱するようにしてもよい。また、処理容器94の天井部
には、原料ガス供給手段の一部を構成するシャワーヘッ
ド100が気密に取り付けられており、上記シャワーヘ
ッド100は載置台96の上面の略全面を覆うように対
向させて設けられている。このシャワーヘッド100に
は、上記原料ガス供給手段24の原料ガス通路68の先
端と、例えばO2 などの添加ガスを供給する添加ガス供
給手段としての添加ガス供給通路102の先端とがそれ
ぞれ接合されており、処理容器94内に原料ガスや添加
ガス等をシャワー状に導入するようになっている。そし
て、この処理容器94には、ゲートバルブ104を介し
て真空引き可能になされたロードロック室106が接合
されている。
ば、SiCによりコーティングされたカーボン製の抵抗
発熱体98が埋め込まれており、この上面側に載置され
る半導体ウエハを所望の温度に加熱し得るようになって
いる。尚、ウエハを加熱する手段として上記抵抗発熱体
98に替え、ハロゲンランプ等の加熱ランプを用いて加
熱するようにしてもよい。また、処理容器94の天井部
には、原料ガス供給手段の一部を構成するシャワーヘッ
ド100が気密に取り付けられており、上記シャワーヘ
ッド100は載置台96の上面の略全面を覆うように対
向させて設けられている。このシャワーヘッド100に
は、上記原料ガス供給手段24の原料ガス通路68の先
端と、例えばO2 などの添加ガスを供給する添加ガス供
給手段としての添加ガス供給通路102の先端とがそれ
ぞれ接合されており、処理容器94内に原料ガスや添加
ガス等をシャワー状に導入するようになっている。そし
て、この処理容器94には、ゲートバルブ104を介し
て真空引き可能になされたロードロック室106が接合
されている。
【0023】このように構成された枚葉式の成膜装置9
0においても、図1において説明したと同様にカーボン
が取り込まれることのないタンタル酸化膜を堆積するこ
とができる。以上の実施例では、添加ガスとしてO2 を
用いたが、これに限定されずに原料ガスと反応し、タン
タル酸化膜を形成できるガスならばどのようなガスでも
よく、例えばO3 、N2 O、NO、H2 O等を用いるこ
とができる。
0においても、図1において説明したと同様にカーボン
が取り込まれることのないタンタル酸化膜を堆積するこ
とができる。以上の実施例では、添加ガスとしてO2 を
用いたが、これに限定されずに原料ガスと反応し、タン
タル酸化膜を形成できるガスならばどのようなガスでも
よく、例えばO3 、N2 O、NO、H2 O等を用いるこ
とができる。
【0024】また、以上の実施例では、タンタル含有膜
としてタンタル酸化膜を堆積させる場合を例にとって説
明したが、これに限定されず、例えばタンタル窒化膜
(TaN)を堆積する場合にも本発明を適用することが
できる。このタンタル窒化膜は例えばバリヤメタル等に
用いることができ、これを成膜する場合には、添加ガス
としてO2 等に代えてアンモニア(NH3 )ガスを用
い、以下のような化学式によりタンタル窒化膜を堆積さ
せる。2TaCl5 ・S(C2 H5 )2 +2NH3 →2
TaN+2S(C2 H5 )2+3H2 +5Cl2また、本
実施例では、被処理体として半導体ウエハを用いた場合
を例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基
板、LCD基板等も用いることができる。
としてタンタル酸化膜を堆積させる場合を例にとって説
明したが、これに限定されず、例えばタンタル窒化膜
(TaN)を堆積する場合にも本発明を適用することが
できる。このタンタル窒化膜は例えばバリヤメタル等に
用いることができ、これを成膜する場合には、添加ガス
としてO2 等に代えてアンモニア(NH3 )ガスを用
い、以下のような化学式によりタンタル窒化膜を堆積さ
せる。2TaCl5 ・S(C2 H5 )2 +2NH3 →2
TaN+2S(C2 H5 )2+3H2 +5Cl2また、本
実施例では、被処理体として半導体ウエハを用いた場合
を例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基
板、LCD基板等も用いることができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成膜方法
及び成膜装置によれば、次のように優れた作用効果を発
揮することができる。本発明によれば、溶媒に溶解され
た五塩化タンタルを原料として用いることにより、カー
ボンが取り込まれないカーボンフリーのタンタル含有膜
を形成することができる。このため、例えばリーク電流
の少ない電気的特性の良好なタンタル酸化膜などを形成
することができる。
及び成膜装置によれば、次のように優れた作用効果を発
揮することができる。本発明によれば、溶媒に溶解され
た五塩化タンタルを原料として用いることにより、カー
ボンが取り込まれないカーボンフリーのタンタル含有膜
を形成することができる。このため、例えばリーク電流
の少ない電気的特性の良好なタンタル酸化膜などを形成
することができる。
【図1】本発明方法を実施する成膜装置を示す構成図で
ある。
ある。
【図2】本発明の他の実施例の成膜装置を示す構成図で
ある。
ある。
【図3】タンタル酸化膜をゲート絶縁膜等に用いる時の
デバイス構造の一例を示す図である。
デバイス構造の一例を示す図である。
20 成膜装置 22 成膜装置本体 24 原料供給系(原料ガス供給手段) 26 処理容器(処理室) 32 加熱ヒータ(加熱手段) 36 原料ガス導入ノズル 38 添加ガス導入ノズル(添加ガス供給手段) 48 ウエハボート(被処理体支持手段) 90 成膜装置 92 成膜装置本体 94 処理容器(処理室) 96 載置台(被処理体支持手段) 98 抵抗発熱体(加熱手段) 102 添加ガス供給通路(添加ガス供給手段) W 半導体ウエハ(被処理体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崔 東均 山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢650番地 東京 エレクトロン株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA03 AA13 AA14 BA17 BA38 BA42 CA04 CA12 FA10 5F045 AA03 AB31 AC03 AC11 AC12 AD08 AF03 AF07 DP03 DP19 EE02 EK07 EK11 5F058 BA11 BC03 BC09 BD05 BD12 BF02 BF24 BF29 BF30 BF43 BG02 BG03
Claims (8)
- 【請求項1】 真空引き可能になされた処理室内で被処
理体の表面にタンタル含有膜を堆積させる成膜方法にお
いて、原料として五塩化タンタルを用いるようにしたこ
とを特徴とする成膜方法。 - 【請求項2】 前記原料は、溶媒に溶解されており、こ
の原料が溶解された溶媒を蒸気化して前記処理室に供給
することを特徴とする請求項1記載の成膜方法。 - 【請求項3】 前記溶媒は、ジエチル硫黄であることを
特徴とする請求項2記載の成膜方法。 - 【請求項4】 前記堆積させる時の温度は、前記溶媒の
熱分解温度よりも低い温度であることを特徴とする請求
項2または3記載の成膜方法。 - 【請求項5】 前記タンタル含有膜は、タンタル酸化膜
(Ta2 O5 )またはタンタル窒化膜(TaN)の内の
いずれか一方であることを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載の成膜方法。 - 【請求項6】 前記タンタル含有膜がタンタル酸化膜の
場合には、前記処理室内には、添加ガスとしてO2 、O
3 、N2 O、NO、H2 Oの内の少なくともいずれか1
つを供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
かに記載の成膜方法。 - 【請求項7】 前記タンタル含有膜がタンタル窒化膜の
場合には、前記処理室内には、添加ガスとしてNH3 を
供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
記載の成膜方法。 - 【請求項8】 被処理体に対して所定の成膜処理を施す
成膜装置において、真空引き可能になされた処理室と、
前記被処理体を前記処理室内において支持する被処理体
支持手段と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、前記
処理室内へ原料ガスを供給する原料ガス供給手段と、前
記処理室内へ添加ガスを供給する添加ガス供給手段とを
備えたことを特徴とする成膜装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126537A JP2001308087A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 成膜方法及び成膜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000126537A JP2001308087A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 成膜方法及び成膜装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001308087A true JP2001308087A (ja) | 2001-11-02 |
Family
ID=18636305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000126537A Pending JP2001308087A (ja) | 2000-04-26 | 2000-04-26 | 成膜方法及び成膜装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001308087A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007000186A1 (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-04 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Deposition method of ternary films |
WO2008129508A2 (en) * | 2007-04-20 | 2008-10-30 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Deposition of transition metal carbide containing films |
JP2011522114A (ja) * | 2008-06-24 | 2011-07-28 | インテル・コーポレーション | バリア蒸着のための液相分子自己組織化および形成構造 |
-
2000
- 2000-04-26 JP JP2000126537A patent/JP2001308087A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007000186A1 (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-04 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Deposition method of ternary films |
JP2008545061A (ja) * | 2005-06-29 | 2008-12-11 | レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード | 3成分膜の新規な堆積方法 |
JP4870759B2 (ja) * | 2005-06-29 | 2012-02-08 | レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード | 3成分膜の新規な堆積方法 |
WO2008129508A2 (en) * | 2007-04-20 | 2008-10-30 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Deposition of transition metal carbide containing films |
WO2008129508A3 (en) * | 2007-04-20 | 2008-12-18 | Air Liquide | Deposition of transition metal carbide containing films |
JP2011522114A (ja) * | 2008-06-24 | 2011-07-28 | インテル・コーポレーション | バリア蒸着のための液相分子自己組織化および形成構造 |
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