JP2001304554A - コンロ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、肉がおいしく早く焼ける温度を保
持でき、しかも、油や肉汁が火源に滴下せず、煙が出に
くく、それ故屋内でも使用が可能となり、炭火などの火
源の取り扱いや処理も極めて簡便となる全く新しい構造
の画期的なコンロを提供すること。 【解決手段】 機体７に架設配設する焼網部３の中央
に、炭や蒔などの火源１を収納する有底筒状の収納筒部
２を配設して、この収納筒部２の周囲を囲むように焼網
部３が配設される構成とし、前記収納筒部２は前記火源
１を収納したままでも前記焼網部３に対して若しくは前
記機体７に対して着脱自在に構成し、前記火源１若しく
はこの火源１によって加熱される部分からの輻射熱によ
って、焼網部３に載せた肉が焼かれるように構成したコ
ンロ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバーベキュ
ーコンロなどのコンロに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】屋内で
炭火を使ってのバーベキューの時、一番困るのは肉から
滴る油によって発生する煙である。その反面バーベキュ
ーの醍醐味は焼網に肉を載せた時のジューという音と肉
に付いた焼網の網目である。そして遠赤外線で焼いた満
足感である。

【０００３】実験の結果ジューという音を出す為には焼
網の表面温度が１７０°Ｃ以上、更に肉に焼網の網目を
つけるには焼網の表面温度が１８０°Ｃ以上であること
が条件になる。

【０００４】また、焼網の表面温度が１２０°Ｃ以下で
は肉は焼けない。１２０°Ｃ〜１５０°Ｃの場合肉は焼
けるが、時間がかかり過ぎ、食べる方が待てない。

【０００５】次に肉から滴る油や肉汁が炭火に直接滴下
または触れない限り煙が生じないといっても過言ではな
い。

【０００６】従って、焼肉時煙の出ない、出難いバーベ
キューコンロの発明のポイントは焼網の温度を１７０°
Ｃ以上に保持できる構成であって、しかも肉から滴る油
や肉汁が炭火に直接滴下しない、または触れさせない構
成とすることである。

【０００７】本発明は、コンロの試作実験・研究を繰り
返す中で、このようなポイントを見い出すと共に、この
点を解決し、肉がおいしく早く焼ける温度を保持でき、
しかも、油や肉汁が火源に滴下せず、煙が出にくく、そ
れ故屋内でも使用が可能となり、炭火などの火源の取り
扱いや処理も極めて簡便となる全く新しい構造の画期的
なコンロを提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００９】機体７に架設配設する焼網部３の中央に、
炭や蒔などの火源１を収納する有底筒状の収納筒部２を
配設して、この収納筒部２の周囲を囲むように焼網部３
が配設される構成とし、前記収納筒部２は前記火源１を
収納したままでも前記焼網部３に対して若しくは前記機
体７に対して着脱自在に構成し、前記火源１若しくはこ
の火源１によって加熱される部分からの輻射熱によっ
て、焼網部３に載せた肉が焼かれるように構成したこと
を特徴とするコンロに係るものである。

【００１０】また、炭や蒔などの火源１を収納する収納
筒部２の周囲を囲むように焼網部３を設け、この焼網部
３の下方に焼網部３に載せた肉から滴り落ちる肉汁や油
を前記火源１とは接触することなく受け止める受止部４
を前記機体７に設けた構成としたことを特徴とする請求
項１記載のコンロに係るものである。

【００１１】また、前記収納筒部２と前記焼網部３とが
接触するように構成し、前記火源１若しくはこの火源１
によって加熱される部分からの輻射熱と、前記火源１若
しくはこの火源１によって加熱される部分に接触する焼
網部３への伝導熱とによって、焼網部３に載せた肉が焼
かれるように構成したことを特徴とする請求項１，２の
いずれか１項に記載のコンロに係るものである。

【００１２】また、接地部６を有する機体７に、肉から
滴り落ちる肉汁や油を受け止めるの受止部４を設け、こ
の受止部４の上方に前記肉を載せる焼網部３を架設配設
し、この焼網部３の中央部に火源１を収納する前記収納
筒部２を配設して、収納筒部２を焼網部３の中央部に立
設状態に配設したことを特徴とする請求項１〜３のいず
れか１項に記載のコンロに係るものである。

【００１３】また、前記焼網部３の中央部に筒状の前記
収納筒部２を嵌合配設する凹部若しくは穴部を設けて嵌
合部５を設け、この嵌合部５に前記収納筒部２を嵌合し
て収納筒部２を立設状態に設けると共に、この収納筒部
２と周囲の焼網部３とが接触するように構成したことを
特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載のコンロ
に係るものである。

【００１４】また、前記収納筒部２にこの収納筒部２を
持ち上げるための取手20を設けたことを特徴とする請求
項１〜５のいずれか１項に記載のコンロに係るものであ
る。

【００１５】

【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
（発明をどのように実施するか）を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。

【００１６】火源１として例えば炭火を収納筒部２内に
収納して、この収納筒部２を焼網部３の中央に配設する
ことで、焼網部３の直下に火源１が位置せず、火源１を
収納した収納筒部２の周囲に焼網部３が配設される。従
って、焼網部３に載せる肉は、後述する透孔８を介して
火源１若しくは火源１で加熱される収納筒部２による輻
射熱、更には例えば焼網部３は火源１と直接若しくは火
源１により加熱される部分である収納筒部２と接触させ
ることによる焼網部３への伝導熱とによって、十分に肉
が焼ける高温で焼かれることとなる。

【００１７】しかも、火源１は焼網部３の直下になく、
収納筒部２に収納され焼網部３の中央に配されるため、
肉から出る肉汁や油は火源１に滴り落ちることはなく、
機体７内に設けた受皿や内容器などの受止部４に受け止
められ、煙はほとんど出ない。従って、屋内での使用も
可能となる。

【００１８】また、機体７に接地脚を接地部６として設
けたり、受止部４と機体７の底部とを断熱することで機
体７の底部が熱くならないため、卓上コンロとしての実
用性を向上させることもできる。

【００１９】また、焼網部３の中央部の嵌合部５に収納
筒部２を嵌合して立設保持するように構成すれば、極め
て簡易な構成で実現できることとなる。

【００２０】また、この収納筒部２は有底筒状として火
源１を収納したままでも、焼網部３から持ち上げて着脱
あるいは、焼網部３と共に機体７から着脱できるため、
火起しや後始末などが容易となり、この収納筒部２自体
がいわば炭入れ容器となり、火源の取り扱いや処理が極
めて簡便となる。

【００２１】

【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。

【００２２】本実施例は、火源１として炭火を収納する
縦長の収納筒部２の周囲を囲むように焼網部３を機体７
上に架設状態に設けた構成として、前記火源１若しくは
この火源１によって加熱される部分からの輻射熱と、前
記火源１若しくはこの火源１によって加熱される部分で
ある収納筒部２に接触することによる焼網部３への伝導
熱とによって、焼網部３に載せた肉が高温で焼かれるよ
うに構成している。

【００２３】具体的には、本実施例では、冷却作用も果
たす通気孔15を多数形成した周側板７Ａの底部に底板７
Ｂを設け、この底板７Ｂに接地部６（ゴム脚を採用した
接地脚）を垂設して、テーブルなどの接地面に対して底
板７Ｂを浮上状態に配することができる機体７に構成
し、この機体７の周側板７Ａの上部に上部枠７Ｃを設
け、この上部枠７Ｃの内周縁は上面より一段低くして架
設係止部７Ｄを設けている。この架設係止部７Ｄに、肉
から滴り落ちる肉汁や油を受け止める受皿（内容器）と
しての通気孔16を有する受止部４を架設し、更にこの受
止部４の上方に前記肉を載せるワイヤー３Ａによる網部
材で構成した焼網部３を架設配設し、この焼網部３の中
央部に火源１を収納する有底の縦長円筒状の収納筒体で
構成した収納筒部２を配設して、収納筒部２を焼網部３
の中央部に立設状態に配設している。

【００２４】この収納筒部２は、焼網部３の高さより高
く上方へ突設する構成とし、ドラフト効果を高め、また
この収納筒部２に炭火１を収納することでこの炭火１が
焼網部３より低い位置から同等の高さに配されると共
に、更に炭火１を多く入れることで焼網部３より高い位
置にも配されるように構成し、この炭火１若しくはこの
炭火１によって加熱される収納筒部２の輻射熱によって
焼網部３上の肉が上下から輻射熱を受け良好に焼けるよ
うに構成している。

【００２５】また、本実施例ではこの収納筒部２の周面
に多数の透孔８を設け、底部には目皿９（排灰機能と通
気機能を有する通気孔17を設けた閉塞目皿９）を設け、
通気が良好となり火源１に空気が供給されて高温に維持
できると共に、この透孔８によって火源１による輻射熱
が良好となり、本実施例では肉の上からも下からも輻射
熱によって肉が焼かれるようにしている。しかも、焼網
部３を収納筒部２と接触させることで、焼網部３への熱
伝導も良好とし、焼網部３が高温となって、良好な温度
に焼網部３を保持できるようにしている。

【００２６】また、本実施例では、前記焼網部３をドー
ナツ形状として中央部に嵌合用の穴を形成して嵌合部５
を設け、この嵌合部５に前記収納筒部２を上方から差し
込み嵌合して収納筒部２を立設状態に設け、この収納筒
部２と周囲の焼網部３とが接触するように構成してい
る。

【００２７】具体的には、収納筒部２の周面部に係止用
リブ10（ビード）を設け、この係止用リブ10を焼網部３
の中央側内縁に係止させて収納筒部２を挿入嵌合係止
し、この係止用リブ10によって収納筒部２を焼網部３に
よって支承保持されるように構成している。即ち、焼網
部３の中央部に設けた嵌合部５に収納筒部２を着脱自在
に嵌合して、焼網部３の中央部に収納筒部２が立設状態
に保持すると共に、この収納筒部２を焼網部３によって
支承する構成とし、この収納筒部２を立設保持した焼網
部３を機体７に架設している。

【００２８】本実施例では、収納筒部２と焼網部３との
接触部となるこの係止用リブ10を大きくして接触面積を
増大させ、焼網部３への熱伝導が一層良好となるように
している。

【００２９】従って、例えば収納筒部２の上部開口部か
ら火源１を投入して着火あるいは着火した火源１を投入
して収納筒部２内に火源１を収納して、この収納筒体２
を焼網部３の嵌合部５に嵌合係止し、焼網部３上に肉を
載せると、、前述のように焼網部３上の肉は、この火源
１並びに火源１により加熱される収納筒部２による輻射
熱によって上下から良好に焼けると共に、本実施例では
焼網部３の嵌合部５の形成内縁が係止用リブ10によって
収納筒部２と接触するため、火源１による焼網部３への
熱伝導も一層良好となり、焼網部３を高温に保持でき、
肉を一層良好に焼けることとなる。

【００３０】また、外気は機体７の周側板７Ａの通気孔
15，内容器（受止部４）の通気孔16，収納筒部２の透孔
８あるいは目皿９の通気孔17を介して流入し、収納筒部
２の透孔８や収納筒部２の上部開口部あるいはこれを閉
塞する蓋部12の通孔18より排出し、空気供給が良好とな
り火源１の燃焼を維持でき、高温に保持できる。

【００３１】また、この火源１や収納筒部２による輻射
熱は、受止部４の内面で反射し、肉を下方からも良好に
焼けるようにしている。

【００３２】また、この収納筒部２の周面の透孔８を焼
網部３の高さに対して上下位置に多数設けることで、火
源１からの直接的な輻射熱が良好に肉へ照射され、肉は
上下から強い輻射熱を受けることとなり、一層良好に肉
が焼けることとなる。

【００３３】また、本実施例では前述のように機体７の
上部枠７Ｃによって上部周縁に架設係止部７Ｄを設け、
この架設係止部７Ｄに受止部４となる内容器４を着脱自
在に架設配設し、この内容器４上に更に前記中央に嵌合
部５を設けた焼網部３を着脱自在に架設係止する構成と
している。

【００３４】そして、この焼網部３の中央の嵌合部５に
支承状態に収納筒部２を嵌合し、焼網部３の中央に煙突
状の火入れ部を形成した構成としている。従って、焼網
部３上の肉を載せると、中央上下からの輻射熱と焼網部
３への伝導熱によって肉が高温で良好に焼け、しかも肉
から滴り落ちる肉汁や油は、下方の受止部４に受け止め
られ、火源１に接触することがなく、煙りは出ない。

【００３５】また、本実施例では、収納筒部２の上部開
口部を閉塞する通孔18を有する蓋部12上で野菜などの油
が滴り落ちないものを焼けるように構成している。

【００３６】また、本実施例において、前記収納筒部２
は、短筒体２Ａをビードによって差し込み係合すること
で継合した構成とし、分解（分離）した短筒体２Ａを逆
さ係合して全体長を収納時に短くできるように構成して
も良い。

【００３７】また、焼網部３を外側へ向かってやや傾斜
するように構成することで一層火源１や収納筒部２に肉
汁や油が接触しないように構成しても良く、また受止部
４には水を貯留させる水留部を設け、油や肉汁を水で受
け止めて、受止部４を取り外してこの油などを受け止め
た水を捨てることで使用後の清掃が容易となるようにし
ても良い。またこの場合水留部13により断熱効果が良好
となり、特にゴム脚を用いた接地部６によって底上げす
る上に、本実施例では周側板17Ａの通気孔15による冷却
作用並びにこの断熱効果の向上によって卓上形としての
実用性を一層向上させることができる。

【００３８】また、焼網部３の外周部に取手11を設け
て、焼網部３を持ち上げることで収納筒部２と共に機体
７から取り除き、受止部４を着脱できるようにしても良
い。

【００３９】また、本実施例では、前記収納筒部２にこ
の収納筒部２を持ち上げるための取手20を設けている。
具体的には、短筒体２Ａを差し込み嵌合した重合部に取
手20を取り付けて短筒体２Ａを継合連結すると共に、取
手20を設けている。従って、火源１を収納したままで
も、焼網部３から持ち上げて着脱あるいは、焼網部３と
共に機体７から着脱できるため、火起しや後始末などが
容易となり、この収納筒部２自体がいわば炭入れ容器と
なり、火源の取り扱いや処理が極めて簡便となる。

【００４０】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、肉
がおいしく早く焼ける温度を保持でき、しかも、油や肉
汁が火源に滴下せず、煙が出にくく、それ故屋内でも使
用が可能となり、炭火などの火源の取り扱いや処理も極
めて簡便となる全く新しい構造の画期的なコンロとな
る。

【００４１】また、請求項２記載の発明においては、油
や肉汁は受止部に受け止められ、火源に確実に接触しな
いように構成でき、前記作用・効果を確実に発揮する一
層秀れたコンロとなる。

【００４２】また、請求項３記載の発明においては、輻
射熱に加えて焼網部への伝導熱も高くなり、高温で肉を
焼けることとなり一層秀れたコンロとなる。

【００４３】また、請求項４記載の発明においては、焼
網部も受止部も架設する構成のため、配設が容易とな
り、着脱自在とすることで収納や清掃も容易となる。

【００４４】また、請求項５記載の発明においては、肉
を中央の上下から輻射熱で加熱できるため、高温を保持
でき、一層良好に肉を焼くことができる秀れたコンロと
なる。

【００４５】また、請求項６記載の発明においては、収
納筒部の着脱が一層簡便となり、火源を収納したままで
も、焼網部から持ち上げて着脱あるいは、焼網部と共に
機体から着脱できるため、火起しや後始末などが容易と
なり、この収納筒部自体がいわば灰入れ容器となり、火
源の取り扱いや処理が極めて簡便となる極めて画期的な
コンロとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の斜視図である。

【図２】本実施例の分解斜視図である。

【図３】本実施例の使用状態での断面図である。

【符号の説明】

１ 火源 ２ 収納筒部 ３ 焼網部 ４ 受止部 ５ 嵌合部 ６ 接地部 ７ 機体 20 取手

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体に架設配設する焼網部の中央に、炭
   や蒔などの火源を収納する有底筒状の収納筒部を配設し
   て、この収納筒部の周囲を囲むように焼網部が配設され
   る構成とし、前記収納筒部は前記火源を収納したままで
   も前記焼網部に対して若しくは前記機体に対して着脱自
   在に構成し、前記火源若しくはこの火源によって加熱さ
   れる部分からの輻射熱によって、焼網部に載せた肉が焼
   かれるように構成したことを特徴とするコンロ。
2. 【請求項２】 炭や蒔などの火源を収納する収納筒部の
   周囲を囲むように焼網部を設け、この焼網部の下方に焼
   網部に載せた肉から滴り落ちる肉汁や油を前記火源とは
   接触することなく受け止める受止部を前記機体に設けた
   構成としたことを特徴とする請求項１記載のコンロ。
3. 【請求項３】 前記収納筒部と前記焼網部とが接触する
   ように構成し、前記火源若しくはこの火源によって加熱
   される部分からの輻射熱と、前記火源若しくはこの火源
   によって加熱される部分に接触する焼網部への伝導熱と
   によって、焼網部に載せた肉が焼かれるように構成した
   ことを特徴とする請求項１，２のいずれか１項に記載の
   コンロ。
4. 【請求項４】 接地部を有する機体に、肉から滴り落ち
   る肉汁や油を受け止めるの受止部を設け、この受止部の
   上方に前記肉を載せる焼網部を架設配設し、この焼網部
   の中央部に火源を収納する前記収納筒部を配設して、収
   納筒部を焼網部の中央部に立設状態に配設したことを特
   徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載のコンロ。
5. 【請求項５】 前記焼網部の中央部に筒状の前記収納筒
   部を嵌合配設する凹部若しくは穴部を設けて嵌合部を設
   け、この嵌合部に前記収納筒部を嵌合して収納筒部を立
   設状態に設けると共に、この収納筒部と周囲の焼網部と
   が接触するように構成したことを特徴とする請求項１〜
   ４のいずれか１項に記載のコンロ。
6. 【請求項６】 前記収納筒部にこの収納筒部を持ち上げ
   るための取手を設けたことを特徴とする請求項１〜５の
   いずれか１項に記載のコンロ。