JP2001303557A - 柱状体及び柱状体継手 - Google Patents

柱状体及び柱状体継手

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JP2001303557A
JP2001303557A JP2000117517A JP2000117517A JP2001303557A JP 2001303557 A JP2001303557 A JP 2001303557A JP 2000117517 A JP2000117517 A JP 2000117517A JP 2000117517 A JP2000117517 A JP 2000117517A JP 2001303557 A JP2001303557 A JP 2001303557A
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JP
Japan
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elastic ring
ring key
groove
key
columnar body
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Application number
JP2000117517A
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English (en)
Inventor
Koichi Suiho
幸一 水穂
Kimisuke Tagano
公甫 多賀野
Masanori Katayama
雅教 片山
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前記弾性リングキーが嵌入係合する所定の溝
部以外の対向する溝部に引っかかって筒部と軸部との嵌
合操作が阻害されるのを防止できる柱状体技術を提供す
る。 【解決手段】 嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部
22もしくは外向き溝部12内に弾性リングキー3を取
付け、嵌合操作に伴って内向き溝部22と外向き溝部1
2の両方にまたがる状態に前記弾性リングキー3が嵌入
して抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11の少
なくとも一方を、端部に設けてある柱状体であって、外
向き溝部12もしくは内向き溝部22内に弾性リングキ
ー3を取り付けたときに、弾性リングキー3を同心状に
位置保持すると共に、筒部21と軸部11との嵌合操作
に伴う弾性リングキー3の径変化を許容する弾性リング
キー保持手段Hを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、地滑り抑
止杭や、支持杭、構造体の柱等に使われる柱状体に関
し、詳しくは、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に
対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせ
て各別に形成し、前記内向き溝部もしくは前記外向き溝
部内に弾性リングキーを取付け、嵌合操作に伴って前記
内向き溝部と前記外向き溝部の両方にまたがる状態に前
記弾性リングキーが嵌入して抜け止め状態に係合し合う
筒部と軸部の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状
体やその柱状体に使用される柱状体継手に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の柱状体及び柱状体継手と
しては、軸部の軸部外周面部に形成の外向き溝部もしく
は筒部の筒部内周面部に形成の内向き溝部内に弾性リン
グキーを取り付けて、前記筒部と前記軸部との嵌合操作
に伴って、前記弾性リングキーが、前記軸部外周面部も
しくは筒部内周面部との接当により径変形を起こしなが
ら前記弾性リングキーを取り付けた溝部内に押し込ま
れ、前記弾性リングキーが嵌入係合する所定の溝部が対
向する位置に来たときに前記径変形が解除され、前記弾
性リングキーが前記外向き溝部と前記内向き溝部とにま
たがる状態に嵌入係合して互いに嵌合した隣り合う柱状
体の前記筒部と前記軸部とを抜け止め状態に接続自在に
構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の柱状体
及び柱状体継手によれば、弾性リングキーを取り付けた
外向き溝部もしくは内向き溝部の溝部の深さは、嵌合操
作に伴う弾性リングキーの径変形を許容して溝部内に弾
性リングキーを収容できるように弾性リングキーの巾以
上に形成されているため、筒部と軸部との嵌合操作時に
柱状体どうしの芯合わせが正しく行われていたとして
も、単に弾性リングキーを溝部内に嵌入配置しているだ
けでは、柱状体が傾いたり、振動を受けたりしたとき
に、前記弾性リングキーを同心状に位置保持することが
できず、芯ズレを生じて弾性リングキーの一方が取り付
けた溝部内から柱状体の径方向外側もしくは径方向内側
に移動する虞がある。例えば、図10に示すように、外
向き溝部12に取り付けた弾性リングキー3の一方が、
芯ズレにより柱状体の径方向外側に飛び出していると、
筒部21内へ軸部11を嵌入する嵌合操作時において弾
性リングキー3が嵌入係合する所定の内向き溝部22よ
りも軸部嵌入方向における一つ手前の内向き溝部22の
溝側壁22Aに引っかかり易くなって、筒部21と軸部
11との嵌合操作が阻害される虞がある。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、弾性リングキーを外向き溝部もしくは内向き溝部
内に同心状に位置保持してその芯ズレを防止し、筒部と
軸部との嵌合操作時に前記弾性リングキーが嵌入係合す
る所定の溝部以外の対向する溝部の溝側壁に引っかかっ
て筒部と軸部との嵌合操作が阻害されるのを防止できる
柱状体及び柱状体継手を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の発明
の特徴構成は図1〜4に例示するごとく、互いに嵌合自
在で、嵌合状態で径方向に対向する内向き溝部22と外
向き溝部12とを、周方向に沿わせて各別に形成し、前
記内向き溝部22もしくは前記外向き溝部12内に弾性
リングキー3を取付け、嵌合操作に伴って前記内向き溝
部22と前記外向き溝部12の両方にまたがる状態に前
記弾性リングキー3が嵌入して抜け止め状態に係合し合
う筒部21と軸部11の少なくとも一方を、端部に設け
てある柱状体であって、前記外向き溝部12もしくは前
記内向き溝部22内に前記弾性リングキー3を取り付け
たときに、前記弾性リングキー3を同心状に位置保持す
ると共に、前記筒部21と前記軸部11との嵌合操作に
伴う前記弾性リングキー3の径変化を許容する弾性リン
グキー保持手段Hを設けてあるところにある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は図1〜4に例
示するごとく、互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に
対向する内向き溝部22と外向き溝部12とを、周方向
に沿わせて各別に形成し、前記内向き溝部22もしくは
前記外向き溝部12内に弾性リングキー3を取付け、嵌
合操作に伴って前記内向き溝部22と前記外向き溝部1
2の両方にまたがる状態に前記弾性リングキー3が嵌入
して抜け止め状態に係合し合う筒部21と軸部11とか
ら成り、柱状体の端部に取付けるための柱状体継手であ
って、前記外向き溝部12もしくは前記内向き溝部22
内に前記弾性リングキー3を取り付けたときに、前記弾
性リングキー3を同心状に位置保持すると共に、前記筒
部21と前記軸部11との嵌合操作に伴う前記弾性リン
グキー3の径変化を許容する弾性リングキー保持手段H
を設けてあるところにある。
【0007】請求項3の発明の特徴構成は図2〜4に例
示するごとく、前記弾性リングキー保持手段Hが、弾性
体10により形成されているところにある。
【0008】請求項4の発明の特徴構成は図5に例示す
るごとく、前記弾性リングキー保持手段Hが、ある一定
以上の力が加わると破壊されるように設定してある接着
剤20により形成されているところにある。
【0009】尚、上述のように、図面との対照を便利に
するために符号を記したが、該記入により本発明は添付
図面の構成に限定されるものではない。
【0010】〔作用及び効果〕請求項1の発明により、
前記外向き溝部もしくは前記内向き溝部内に前記弾性リ
ングキーを取り付けたときに、前記弾性リングキーを同
心状に位置保持すると共に、前記筒部と前記軸部との嵌
合操作に伴う前記弾性リングキーの径変化を許容する弾
性リングキー保持手段を設けてあるから、前記弾性リン
グキーの芯ズレが防止されて前記筒部と前記軸部との嵌
合操作が阻害されるのを防止できると共に、前記筒部と
前記軸部との嵌合操作に伴って所定の前記内向き溝部と
前記外向き溝部とにまたがる状態に前記弾性リングキー
を嵌入係合させることができる。つまり、前記弾性リン
グキーが、前記弾性リングキー保持手段により前記外向
き溝部もしくは前記内向き溝部内に同心状に位置保持さ
れているから、柱状体が傾いたり、振動を受けたりした
としても前記弾性リングキーの一方が、取り付けた溝部
内から柱状体の径方向外側もしくは径方向内側に移動す
るといった芯ズレが防止され、前記筒部内へ前記軸部を
嵌入する嵌合操作時において前記弾性リングキーが嵌入
係合する所定の溝部以外の対向する溝部の溝側壁に引っ
かかることなく前記軸部外周面もしくは前記筒部内周面
に案内されて径変形を起こすことができる。このとき、
前記弾性リングキー保持手段が、前記弾性リングキーの
径変形を許容するように設定されているから、前記弾性
リングキーは、対向する軸部外周面部もしくは筒部内周
面部との接当により径変形しながら取り付けた溝部内に
押し込まれて収容され、前記弾性リングキーが嵌入する
所定の溝部が対向する位置に来たときに前記径変形が解
除されて前記内向き溝部と前記外向き溝部とにまたがる
状態に嵌入して、互いに嵌合した隣り合う柱状体の前記
筒部と前記軸部とを抜け止め状態に接続することができ
る。その結果、柱状体どうしの嵌合接続操作の操作性を
向上させることができる柱状体を提供できるようになっ
た。
【0011】請求項2の発明により、前記外向き溝部も
しくは前記内向き溝部内に前記弾性リングキーを取り付
けたときに、前記弾性リングキーを同心状に位置保持す
ると共に、前記筒部と前記軸部との嵌合操作に伴う前記
弾性リングキーの径変化を許容する弾性リングキー保持
手段を設けてあるから、前記弾性リングキーの芯ズレが
防止されて前記筒部と前記軸部との嵌合操作が阻害され
るのを防止できると共に、前記筒部と前記軸部との嵌合
操作に伴って所定の前記内向き溝部と前記外向き溝部と
にまたがる状態に前記弾性リングキーを嵌入係合させる
ことができる。つまり、前記弾性リングキーが、前記弾
性リングキー保持手段により前記外向き溝部もしくは前
記内向き溝部内に同心状に位置保持されているから、柱
状体が傾いたり、振動を受けたりしたとしても前記弾性
リングキーの一方が、取り付けた溝部内から柱状体の径
方向外側もしくは径方向内側に移動するといった芯ズレ
が防止され、前記筒部内へ前記軸部を嵌入する嵌合操作
時において前記弾性リングキーが嵌入係合する所定の溝
部以外の対向する溝部の溝側壁に引っかかることなく前
記軸部外周面もしくは前記筒部内周面に案内されて径変
形を起こすことができる。このとき、前記弾性リングキ
ー保持手段が、前記弾性リングキーの径変形を許容する
ように設定されているから、前記弾性リングキーは、対
向する軸部外周面部もしくは筒部内周面部との接当によ
り径変形しながら取り付けた溝部内に押し込まれて収容
され、前記弾性リングキーが嵌入する所定の溝部が対向
する位置に来たときに前記径変形が解除されて前記内向
き溝部と前記外向き溝部とにまたがる状態に嵌入して、
互いに嵌合した隣り合う柱状体の前記筒部と前記軸部と
を抜け止め状態に接続することができる。その結果、柱
状体どうしの嵌合接続操作の操作性を向上させることが
できる柱状体継手を提供できるようになった。
【0012】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明による作用効果を叶えることができるのに加え
て、前記弾性リングキー保持手段が、弾性体により形成
されているから、前記弾性リングキーの芯ズレを防止で
きると共に、前記弾性リングキーの径変形を許容するこ
とができる。つまり、例えば、前記弾性リングキーの自
然移動を防止でき、かつ、前記筒部と前記軸部との嵌合
操作に伴って作用する前記弾性リングキーの径変形力を
弾性変形して許容することができる弾性力に設定形成さ
れた弾性体を使用することによって、同心状に配置した
前記弾性リングキーの移動を前記弾性体により規制する
ことができ、前記弾性リングキーの芯ズレが防止されて
前記筒部と前記軸部との嵌合操作が阻害されるのを防止
することができると共に、前記筒部と前記軸部との嵌合
操作に伴う、対向する前記軸部外周面部もしくは筒部内
周面部との接当による径変形を、前記弾性体が弾性変形
することによって許容することができるから、前記筒部
と前記軸部との嵌合操作だけで前記内向き溝部と前記外
向き溝部とにまたがる状態に前記弾性リングキーを嵌入
係合させることができる。その結果、柱状体どうしの嵌
合接続操作の操作性を向上させることができるようにな
った。
【0013】請求項4の発明によれば、請求項1又は2
の発明による作用効果を叶えることができるのに加え
て、前記弾性リングキー保持手段が、ある一定以上の力
が加わると破壊されるように設定してある接着剤により
形成されているから、容易に前記弾性リングキーを同心
状に位置保持することができると共に、前記弾性リング
キーの径変形を許容することができる。つまり、予め、
前記弾性リングキーを取り付けようとしている前記外向
き溝部もしくは前記内向き溝部の溝内壁に接着剤を塗布
して前記弾性リングキーをその溝部内に同心状に配置す
るか、又は、前記弾性リングキーを溝部内に同心状に配
置してから、前記弾性リングキーとその溝内壁との間に
前記接着剤を硬化させるだけの操作で、前記弾性リング
キーを同心状に位置保持することができるため、芯ズレ
が防止され、前記筒部と前記軸部との嵌合操作が阻害さ
れるのを防止できると共に、前記筒部内へ前記軸部を嵌
入する嵌合操作時における対向する前記軸部外周面部も
しくは前記筒部内周面部との接当による前記弾性リング
キーの径変形力によって、前記接着剤が破壊されるよう
にその接着力を設定しておくことにより、前記筒部と前
記軸部との嵌合操作に伴う前記弾性リングキーの径変形
を許容することができるから、前記筒部と前記軸部との
嵌合操作だけで前記内向き溝部と前記外向き溝部とにま
たがる状態に前記弾性リングキーを嵌入係合させること
ができる。その結果、柱状体どうしの嵌合接続操作の操
作性を向上させることができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明に関する柱状体の一
種である地滑り抑止杭の実施の形態を図面に基づいて説
明する。尚、図面において従来例と同一の符号で表示し
た部分は、同一又は相当の部分を示している。図1は、
一方の杭端部に円筒状の筒部21を設けると共に、他方
の杭端部に小径円筒状の軸部11を設けて、杭軸芯X方
向で隣り合う杭Aの筒部21と軸部11とを互いに抜け
止め状態で接続自在に構成してある地滑り抑止用の杭A
を示し、この杭Aをクレーン等で吊り下げて、必要数の
杭Aどうしを接続しながら、地盤に予め掘削した縦孔に
挿入し、中空部E及び柱状体外周部にコンクリート等の
充填材を充填して、地盤を補強できるようにしてある。
【0015】図1に示すように、本発明の杭Aは、遠心
鋳造法で鋳造した円筒状の鋳鋼管1の一方の端部に、筒
部21を備えた筒部継手部4を溶接接続すると共に、鋳
鋼管1の他方の端部に、軸部11を備えた軸部継手部5
を溶接接続して、全長に亘って略一定の外径を備えた円
筒状に形成してあり、筒部継手部4を上側に向けて地中
に埋設するように構成し、軸部11の外周面に複数(本
実施例では3段)の環状の外向き溝部12を設けると共
に、筒部21の内周面に複数(本実施例では3段)の環
状の内向き溝部22を設け、夫々の外向き溝部内に進退
自在に取り付けた複数(本実施例では3つ)の弾性リン
グキー3を、筒部21と軸部11との嵌合操作に伴っ
て、内向き溝部22と外向き溝部12とにまたがる状態
に嵌入し、互いに嵌合した隣り合う杭Aの筒部22と軸
部11とを抜け止め状態で接続自在に構成してある。
【0016】また、筒部継手部4,軸部継手部5を構成
する鋼は、いずれも鋳鋼管1を形成する鋼よりも高強度
に構成してある。
【0017】尚、本発明にいう弾性リングキー3の
「巾」とは、その弾性リングキー3を径方向に縦断した
ときの径方向の長さであり、「深さ」とは、各杭Aに対
して径方向に引退する距離を指すものとする。
【0018】以下に実施形態の一例を図2〜4に示す手
順に従って説明する。予め、図2(イ)に示すように、
杭Aの軸部継手部5に備えられた軸部11のテーパー面
13Tに形成してある軸部外周面部13に環状の外向き
溝部12を設けると共に、他の杭Aの筒部継手部4に備
えられた筒部21のテーパー面23Tに形成してある筒
部内周面部23に環状の内向き溝部22を設け、自然状
態で内径が外向き溝部12の入り口の径よりも小さく、
かつ、外径が内向き溝部22の入り口の径よりも大き
な、バネ材からなるCリング形状の弾性リングキー31
(弾性リングキー3の一例)の各々を弾性リングキー保
持手段Hを介して夫々の外向き溝部12内に取り付け
る。
【0019】前記弾性リングキー保持手段Hは、発泡樹
脂9(弾性リングキー保持手段Hの一例)等の弾性体1
0により形成されており、弾性リングキー31を外向き
溝部12内において同心状に配置されるように所定の位
置に保持する役目を果たしている。外向き溝部12内へ
の弾性リングキー31の取り付けは、弾性リングキー3
1が外向き溝部12内に同心状に配置されるようにジグ
等を用いて固定して、Cリング状の弾性リングキー31
のリングが切れている部分から、弾性リングキー31と
溝壁で囲まれた外向き溝部12内に発泡樹脂材を充填硬
化させた後にジグ等の固定を取り外す一連の作業により
行われる。尚、各外向き溝部12の深さは、弾性リング
キー31の巾と発泡樹脂9が弾性変形もしくは塑性変形
したときの巾を足したものよりも大に形成しておくと共
に、内向き溝部22の深さは、弾性リングキー31の巾
よりも小に形成しておく。
【0020】そして、図2(ロ),図3(イ)に示すよ
うに、杭A同士の嵌合操作に伴って、軸部11の外向き
溝部12内に取り付けた弾性リングキー31が、テーパ
ー面23Tに形成してある筒部内周面部23との接当に
よって縮径誘導されて、発泡樹脂9を弾性変形もしくは
塑性変形させながら外向き溝部12内に押し込まれ、図
2の(ハ),図3(ロ)に示すように、内向き溝部22
が対向する所定の外向き溝部12の位置に来たときに外
向き溝部12と内向き溝部22とにまたがる状態に弾性
リングキー31が嵌入して、筒部21と軸部11とが互
いに係合連結された状態になる。この一連の嵌合操作に
おいて、弾性リングキー31は、発泡樹脂9によって同
心状に位置保持されているから、接続作業時において柱
状体が傾いたり、振動を受けたとしても図4の二点差線
で示したように外向き溝部12に取り付けた弾性リング
キー31の一方が芯ズレを起こして杭の径方向外側へ飛
び出すといったことが防止され、弾性リングキー31が
嵌入係合する所定の溝部以外の対向する内向き溝部22
の溝側壁22Aに引っかかって筒部21と軸部11との
嵌合操作が阻害されるといったことが防止される。
【0021】〔別実施形態〕以下に他の実施形態を説明
する。 〈1〉弾性リングキー保持手段は、先の実施形態で説明
した発泡樹脂材を充填して硬化させるものだけではな
く、図5に示すように、ある一定以上の力が加わると破
壊されるように設定してある接着剤20により形成され
ているものでも良い。また、上記接着剤に限るものでは
なく、例えば、ある一定以上の力が加わると破壊される
ような強度を有した溶接を部分的に施したものであって
も良い。 〈2〉尚、本件における筒部と軸部との嵌合面の形状
は、先の実施形態で説明した母線を同じにした一連のテ
ーパー面で形成したものに限らず、図6に示すような母
線の異なる複数のテーパー面23T、13Tを段階的に
並べて形成されたものの他、図7に示すように、内径の
異なる複数の筒部内周面部23を、柱状体端側ほど大径
になる階段状に形成すると共に、対向する軸部11に、
外形の異なる複数の軸部外周面部13を、柱状体端側ほ
ど小径になる階段状に形成して互いが嵌合するように形
成したものであっても良い。また、弾性リングキー3の
数も複数のものに限らず、図8に示すように単一の弾性
リングキー3によるものであっても良い。即ち、隣り合
う柱状体どうしの芯合わせが正しく行われていたとして
も、弾性リングキーの軸芯がズレていた場合に、弾性リ
ングキーが、対向する柱状体端部もしくは嵌入係合する
所定の溝部以外の対向する溝部内の溝側壁に引っかかっ
てしまって筒部と軸部との嵌合操作が阻害されるような
嵌合面を有したものであるなら本発明が適用可能となる
ため、その嵌合面の形状及び弾性リングキーの数を問う
ものではない。 〈3〉弾性リングキー3は先の実施形態で説明したCリ
ング形状のものに限るものではなく、複数の分割キー部
材32(弾性リングキー3の一例)によるものでも良
い。例えば、図9(イ)(ロ)に示すように、各分割キ
ー部材32は、横断面形状が矩形の鋼製の長尺体を円弧
状に湾曲させて、外向き溝部12内と分割キー部材32
とをバネ材33又は板バネ等(弾性リングキー保持手段
Hの一例)で連結して分割キー部材32の夫々を同心状
に位置保持すると共に、筒部21と軸部11との嵌合操
作に伴う前記分割キー部材32の径変形を許容するもの
であっても良い。 〈4〉弾性リングキー保持手段は、上記構成に限らず、
例えば、弾性リングキーを外向き溝部に取り付ける場
合、弾性リングキーの内径と同じ径の大きさの外周面を
有したスポンジゴム等の弾性体(弾性体の一例)により
形成されているものでも良い。これだと、弾性体を外向
き溝部内に付設した後に弾性リングキーを嵌めるだけで
弾性リングキーが同心状に配置支持され、その移動が規
制されるから芯ズレを防止することができると共に、筒
部内へ軸部を嵌入する嵌合操作時における弾性リングキ
ーの径変形を、弾性体の弾性変形もしくは塑性変形によ
って許容することができる。(弾性リングキーを内向き
溝部に取り付ける場合には、弾性リングキーの外形と同
じ大きさの内周面を有した弾性体を内向き溝部内に付設
した後に弾性リングキーを嵌めることにより行う。)ま
た、弾性リングキーの内径もしくは外形と同じ周面を有
した弾性体の形状は、溝部内の全周に亘る形状に設ける
必要はなく、周方向に分割した複数形状のものを配置し
て弾性リングキーを同心状に保持すると共に、径変形を
許容するものであっても良い。 〈5〉弾性リングキー保持手段は、上記構成に限らず、
例えば、弾性リングキーを同心状に位置保持できると共
に、ある一定以上の力が加わると挫屈して筒部と軸部と
の嵌合操作に伴う弾性リングキーの径変形を許容するこ
とができる挫屈部位を有した支持体を設けたものであっ
ても良い。 〈6〉また、キー部材の取り付け場所は、外向き溝部内
に限るものではなく、内向き溝部内に取り付けたもので
あっても良い。 〈7〉前記実施形態で説明した柱状体は上記構成に限ら
ず、鋳鋼管の代わりに鋼管又はコンクリートと鋼管の複
合管等で形成されたものであっても良い。 〈8〉前記実施形態で説明した筒部継手および軸部継手
は上記構成に限らず、鋳鋼製の代わりに鍛造製でも良い
し、また、別体に形成した継手部を溶接で接続するもの
に限らず、柱状体と一体形成されたものであっても良
い。 〈9〉本発明の柱状体は、地すべり抑止杭の他に、支持
杭、構造体の柱等にも使用できる。 〈10〉柱状体は先の実施形態で説明した柱状体の一端
部に筒部を設けると共に、他端部に軸部を設けた構成の
ものに限らず、柱状体の両端部夫々に筒部を設けた筒部
柱状体、又は柱状体の両端部夫々に軸部を設けた軸部柱
状体を構成するものであっても良い。これだと、クレー
ン等で吊り下げて柱状体どうしを接続する際に、前記筒
部柱状体と前記軸部柱状体とを交互に吊り下げるだけで
互いの向きを気にすることなく嵌合連結することができ
る。また、柱状体の一端部にだけ、筒部もしくは軸部の
何れか一つを設けた構成のものであっても良い。この構
成では筒部一つだけを設けた柱状体と、軸部一つだけを
設けた柱状体とのペアで使用され、二本の柱状体だけを
接続する柱状体連結において、無駄な継手部を設ける必
要が無くなるため経費を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による柱状体の半部断面全
体側面図
【図2】本発明の一実施形態による柱状体の接続作用を
説明する縦断部分側面図
【図3】本発明の一実施形態による柱状体の接続作用を
説明するキー部材の横断平面図
【図4】本発明の一実施形態による柱状体の接続作用を
説明する要部拡大縦断側面図
【図5】別実施形態による柱状体の接続作用を説明する
要部拡大縦断側面図
【図6】別実施形態による柱状体の接続作用を説明する
要部拡大縦断側面図
【図7】別実施形態による柱状体の接続作用を説明する
要部拡大縦断側面図
【図8】別実施形態による柱状体の接続作用を説明する
要部拡大縦断側面図
【図9】別実施形態による柱状体の接続作用を説明する
要部拡大縦断側面図
【図10】従来例による柱状体の接続作用を説明する要
部拡大縦断側面図
【符号の説明】
3 弾性リングキー 10 弾性体 11 軸部 12 外向き溝部 13 軸部外周面部 21 筒部 22 内向き溝部 23 筒部内周面部 A 柱状体 H 保持手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 雅教 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 Fターム(参考) 2D041 AA02 BA54 DB02 DB05 DB12 DB13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に
    対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせ
    て各別に形成し、前記内向き溝部もしくは前記外向き溝
    部内に弾性リングキーを取付け、嵌合操作に伴って前記
    内向き溝部と前記外向き溝部の両方にまたがる状態に前
    記弾性リングキーが嵌入して抜け止め状態に係合し合う
    筒部と軸部の少なくとも一方を、端部に設けてある柱状
    体であって、前記外向き溝部もしくは前記内向き溝部内
    に前記弾性リングキーを取り付けたときに、前記弾性リ
    ングキーを同心状に位置保持すると共に、前記筒部と前
    記軸部との嵌合操作に伴う前記弾性リングキーの径変化
    を許容する弾性リングキー保持手段を設けてある柱状
    体。
  2. 【請求項2】 互いに嵌合自在で、嵌合状態で径方向に
    対向する内向き溝部と外向き溝部とを、周方向に沿わせ
    て各別に形成し、前記内向き溝部もしくは前記外向き溝
    部内に弾性リングキーを取付け、嵌合操作に伴って前記
    内向き溝部と前記外向き溝部の両方にまたがる状態に前
    記弾性リングキーが嵌入して抜け止め状態に係合し合う
    筒部と軸部とから成り、柱状体の端部に取付けるための
    柱状体継手であって、前記外向き溝部もしくは前記内向
    き溝部内に前記弾性リングキーを取り付けたときに、前
    記弾性リングキーを同心状に位置保持すると共に、前記
    筒部と前記軸部との嵌合操作に伴う前記弾性リングキー
    の径変化を許容する弾性リングキー保持手段を設けてあ
    る柱状体継手。
  3. 【請求項3】 前記弾性リングキー保持手段が、弾性体
    により形成されている請求項1記載の柱状体又は請求項
    2記載の柱状体継手。
  4. 【請求項4】 前記弾性リングキー保持手段が、ある一
    定以上の力が加わると破壊されるように設定してある接
    着剤により形成されている請求項1に記載の柱状体又は
    請求項2記載の柱状体継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016156125A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 新日鐵住金株式会社 鋼管杭の回転抑止構造
KR20190108780A (ko) * 2018-03-15 2019-09-25 정성필 에스디 네일링 공법

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