JP2001302983A - 塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents

塗料組成物及び塗膜形成方法

Info

Publication number
JP2001302983A
JP2001302983A JP2000120816A JP2000120816A JP2001302983A JP 2001302983 A JP2001302983 A JP 2001302983A JP 2000120816 A JP2000120816 A JP 2000120816A JP 2000120816 A JP2000120816 A JP 2000120816A JP 2001302983 A JP2001302983 A JP 2001302983A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
coating film
coated
resin
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000120816A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nagano
裕幸 永野
Shigeru Nakamura
茂 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2000120816A priority Critical patent/JP2001302983A/ja
Publication of JP2001302983A publication Critical patent/JP2001302983A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】隠蔽性がすぐれ、しかもキラキラとした光輝感
と光干渉性を示す新規な意匠性にすぐれた塗膜を形成す
る塗料及びそれを用いた塗膜形成方法を提供する。 【構成】表面が酸化チタンで被覆された光干渉性アルミ
ニウムフレークを含有することを特徴とする塗料組成
物、及び被塗物にこの塗料組成物及びクリヤ塗料を順次
塗り重ねることを特徴とする塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が酸化チタン
で被覆された光干渉性アルミニウムフレークを用いた新
規な塗料組成物及びそれを使用した塗膜形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】アルミニウムフレ−クや雲母
フレ−クなどを含有せしめた塗料を塗装してメタリック
塗膜や光干渉塗膜を形成することは公知であり、その塗
膜はキラキラとした光輝感や光干渉性を示し、ソリッド
カラ−塗膜に比べて意匠性にすぐれており、自動車外板
部などの上塗り塗装に広く採用されている。
【0003】しかしながら、自動車外板部などの色彩的
意匠性に対する要望が個性的、かつ多様化しており、従
来のメタリック調や光干渉調の塗膜では見られない、新
規な色彩的意匠性の塗膜を形成し得る塗料の開発が強く
望まれている。
【0004】本発明の目的はこれらの要望を満たし、こ
れまでのメタリック調や光干渉調の塗膜とは全く異な
り、隠蔽性がすぐれ、しかもキラキラとした光輝感と光
干渉性を示す新規な意匠性にすぐれた塗膜を形成する塗
料及びそれを用いた塗膜形成方法を開発することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、これまでのメ
タリック調や光干渉調の塗膜とは全く異なり、隠蔽性が
すぐれ、キラキラとした光輝感と光干渉性を示す新規な
意匠性にすぐれた塗膜を形成する塗料及びそれを用いた
塗膜形成方法に関し、その特徴は、表面が酸化チタンで
被覆された光干渉性アルミニウムフレークを光輝材とし
て使用するところにあり、その結果、その目的を達成す
ることができ、本発明を完成するに至った。
【0006】しかして本発明によれば、表面が酸化チタ
ンで被覆された光干渉性アルミニウムフレークを含有す
ることを特徴とする塗料組成物(以下、「本組成物」と
いう)が提供される。さらに本発明は、被塗物に本組成
物及びクリヤ塗料を順次塗り重ねることを特徴とする塗
膜形成方法(以下、「本方法」という)についても提供
する。
【0007】
【発明の実施の態様】以下に、本組成物及び本方法につ
いて、詳細に説明をする。
【0008】本組成物は、表面が酸化チタンで被覆され
た光干渉性アルミニウムフレーク(以下、「干渉性アル
ミフレーク」という)を含有する塗料組成物であり、具
体的には、干渉性アルミフレーク及び樹脂組成物を主成
分とし、さらに必要に応じて、その他の光輝性顔料、着
色顔料、有機溶剤、水などを適宜含有せしめてなる粉状
又は液状の塗料組成物である。
【0009】干渉性アルミフレークは表面が酸化チタン
で被覆された光干渉性アルミニウムフレークであり、そ
の形状はりん片状粒子であり、光は殆どもしくは全く透
過せず、そして、光が酸化チタン層を透過しアルミニウ
ム表面にあたって反射するので、キラキラとした光輝感
及び光干渉性を示す。つまり、かかる干渉性アルミフレ
ークを含有する塗膜は、隠蔽性がすぐれているので薄膜
塗装が可能となり、しかも光輝感及び光干渉性がすぐれ
ている。
【0010】干渉性アルミフレークの構造は、芯部がア
ルミニウムフレークであって、その表面を酸化チタンで
被覆されているフレーク状粒子である。
【0011】干渉性アルミフレークの芯部を構成するア
ルミニウムフレークとして、例えば、金属アルミニウム
をスタンプミル法、乾式ボールミル法などにより機械的
に粉砕してフレーク状にしたものが使用できる。その粉
砕時に潤滑剤としてステアリン酸、オレイン酸などの長
鎖の脂肪酸を用いて、アルミニウムフレーク表面をこれ
らの潤滑剤で被覆してなるリーフィング型又はノンリー
フィング型のアルミニウムフレークが適用できる。これ
らのアルミニウムフレーク自体はキラキラとしており、
光輝感にすぐれている。アルミニウムフレークの形状は
リン片状であり、大きさは、一般的に、長手方向が2〜
50μm、特に10〜40μm、厚さは0.001〜2
μm、特に0.01〜1.0μmの範囲内が好ましい。
また、アルミニウムフレークの表面を被覆するための酸
化チタンとしては、TiO2を主成分とするルチル型又
はアナターゼ型の塗料用白色顔料が使用でき、その平均
粒径は5μm以下、特に0.01〜1μmが好ましい。
【0012】酸化チタンによるアルミニウムフレークの
表面の被覆は、それ自体既知の方法で行なうことがで
き、例えば、特許第2742260号に記載されている
ように、チタニウムを含有する加水分解性化合物を使用
して行なうことができる。酸化チタンの被覆量は、アル
ミニウムフレーク100重量部あたり、5〜40重量
部、特に10〜30重量部の範囲内が好ましく、その膜
厚は100〜500μm、特に200〜300μmの範
囲内が好ましい。
【0013】本組成物における樹脂組成物としては、通
常の塗料樹脂組成物が使用でき、特に熱硬化性樹脂組成
物が好適である。具体的には、水酸基、カルボキシル
基、エポキシ基などの架橋性官能基を有するポリエステ
ル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂など
の基体樹脂、及びメラミン樹脂、(ブロック)ポリイソ
シアネ−ト化合物、エポキシ化合物、カルボキシル基含
有化合物などの架橋剤からなる組成物があげられる。こ
れらの樹脂組成物は、それを粉砕して粉末状で、又は有
機溶剤及び(又は)水に溶解又は分散せしめて液状とし
て使用することができる。
【0014】干渉性アルミフレークと樹脂組成物との比
率は、特に制限されず目的に応じて任意に選択できる
が、樹脂組成物100重量部(固形分)あたり、干渉性
アルミフレークは1〜100重量部、特に3〜50重量
部の範囲内が好ましい。
【0015】本組成物における有機溶剤としては、塗料
用溶剤であれば特に制限されず、例えば、炭化水素系溶
剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコ−ル系溶
剤、エ−テル系溶剤などがあげられる。
【0016】本組成物は、干渉性アルミフレークと樹脂
組成物と混合し、粉末状に粉砕してなる粉体塗料として
使用することができ、またはこれらの成分を有機溶剤及
び(又は)水に溶解又は分散して液状塗料としても使用
することができる。
【0017】本組成物には、上記の成分に加え、さらに
必要に応じて、干渉性アルミフレーク以外のその他の光
輝性顔料、沈降防止剤、静電助剤などを含有させること
も可能である。
【0018】このうち、光輝性顔料としては、例えば、
粉末状のアルミニウム(蒸着アルミも含まれる)、マイ
カ、酸化アルミニウム、グラファイトなどがあげられ、
これらの形状はフレーク状、薄片状が好ましく、これら
の配合比率は干渉性アルミフレーク100重量部あた
り、0.1〜200重量部、特に1〜100重量部の範
囲内が適している。
【0019】沈降防止剤としては、脂肪酸アマイドワッ
クス、酸化ポリエチレンなどがあげられ、これらの配合
量は、固形分比で、干渉性アルミフレーク100重量部
あたり、50重量部以下、特に1〜30重量部の範囲内
が適している。
【0020】本組成物は、金属製又はプラスチック製
の、乗用車、トラック、オ−トバイ、バスなどの自動車
車体外板部、電気製品外板部などに、直接に、又はこれ
らの被塗物にカチオン電着塗料などの下塗り塗料、さら
には中塗り塗料などをあらかじめ塗装した後に、塗装す
ることができる。このうち金属製被塗物は、あらかじめ
りん酸塩、クロム酸塩などで化成処理しておくことが好
ましい。下塗り塗料及び中塗り塗料としては特に制限さ
れず、それ自体既知の塗料が使用できる。
【0021】本組成物は、これらの被塗物(下塗り塗
装、さらには中塗り塗料を塗装したものも含む)に、静
電塗装、エアレススプレ、エアスプレなどで塗装するこ
とができ、その塗装膜厚は、一般に、硬化塗膜として5
〜40μm、特に10〜25μmが適している。
【0022】本組成物による単独塗膜は、隠蔽製性がす
ぐれ、かつキラキラとした光輝感と光干渉性を示す新規
な意匠性にすぐれた塗膜を形成する。
【0023】さらに本発明は、被塗物に本組成物及びク
リヤ塗料を順次塗り重ねることを特徴とする塗膜形成方
法(本方法)についても提供する。
【0024】本方法は、本組成物を使用してなる下記の
塗膜形成方法を包含している。
【0025】方法1:被塗物に本組成物を塗装し、つい
でその塗面にトップクリヤ塗料を塗装する2コート仕上
げによる塗膜形成方法。
【0026】方法2:被塗物に、ベース塗料、本組成物
及びトップクリヤ塗料を順次塗装する3コート仕上げに
よる塗膜形成方法。
【0027】方法3:被塗物に、ベース塗料、本組成
物、クリヤ塗料及びトップクリヤ塗料を順次塗装する4
コート仕上げによる塗膜形成方法。
【0028】方法1は、被塗物に本組成物及びトップク
リヤ塗料を順次塗り重ねることを特徴とする2コート仕
上げによる塗膜形成方法である。
【0029】方法1において、被塗物として金属製又は
プラスチック製の乗用車、トラック、オ−トバイ、バス
などの自動車車体外板部、電気製品外板部などがあげら
れる。又、これらの被塗物をりん酸塩、クロム酸塩など
で化成処理してし、さらにそれ自体既知のカチオン電着
塗料などの下塗り塗料、及び中塗り塗料などを塗装し、
硬化したものも被塗物として使用できる。
【0030】トップクリヤ塗料は、無色透明又は有色透
明の塗膜を形成する熱硬化性塗料が好ましく、具体的に
は、熱硬化性樹脂組成物及び有機溶剤を含有し、さらに
必要に応じ着色顔料、メタリック顔料、紫外線吸収剤な
どを配合してなる塗料があげられる。
【0031】熱硬化性樹脂組成物として、例えば、水酸
基、カルボキシル基、シラノ−ル基、エポキシ基などの
架橋性官能基を含有するアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコ
ン含有樹脂などの基体樹脂およびこれらの官能基と反応
しうるメラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリイソ
シアネ−ト化合物、エポキシ化合物または樹脂、カルボ
キシル基含有化合物または樹脂、酸無水物、アルコキシ
シラン基含有化合物または樹脂などの架橋剤とからなる
組成物が上げられる。メラミン樹脂としては炭素数1〜
8の1価アルコ−ルでエ−テル化した部分もしくはフル
エ−テル化メラミン樹脂で、しかもトリアジン核を1〜
5個有するものが好ましい。イミノ基含有メラミン樹脂
も使用できる。基体樹脂と架橋剤との比率は、両成分の
固形分合計にもとづいて、前者は50〜90重量%、特
に65〜80重量%、後者は50〜10重量%、特に4
5〜20重量%が適している。
【0032】これらのうち、耐酸性および耐スリキズ性
などのすぐれた塗膜を形成する、カルボキシル基、シラ
ノ−ル基、エポキシ基などの架橋性官能基を含有するア
クリル樹脂(基体樹脂)及びエポキシ化合物又は樹脂、
カルボキシル基含有化合物又は樹脂、酸無水物などから
選ばれた架橋剤とからなる樹脂組成物を使用することが
好ましい。
【0033】本方法1は、まず、被塗物に本組成物を静
電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−などで塗装す
る。その膜厚は、硬化塗膜を基準に5〜40μm、特に
10〜30μmが適している。そして、この塗膜を10
0〜180℃で10〜40分加熱して加熱硬化してか
ら、又は未硬化の状態で、その塗面に、塗装時の固形分
濃度を約30〜約80重量%に調整したトップクリヤ塗
料を、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−など
で塗装する。その膜厚は、硬化塗膜を基準に5〜100
μm、好ましくは20〜80μm程度が適している。そ
の後、100〜180℃で10〜40分加熱して塗膜を
硬化することにより、本方法1が達成される。
【0034】方法2は、被塗物にベース塗料、本組成物
及びトップクリヤ塗料を順次塗装する3コート仕上げに
よる塗膜形成方法である。
【0035】ここで、被塗物、本組成物及びトップクリ
ヤ塗料は方法1で例示したものが同様に好適に使用する
ことができる。
【0036】ベース塗料は、本組成物に先立って被塗物
に塗装する液状塗料であり、樹脂組成物、着色顔料及び
有機溶剤を含有する塗料である。
【0037】樹脂組成物としては、例えば、水酸基など
の架橋性官能基を有するポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂などの基体樹脂と、これ
らの官能基と架橋反応する、例えば、メラミン樹脂、ブ
ロックされていてもよいポリイソシアネ−ト化合物など
の架橋剤とからなる組成物が好適に使用できる。基体樹
脂と架橋剤との比率は、両成分の合計固形分重量で、前
者は50〜90%、後者は50〜10%が適している。
【0038】着色顔料として、例えば、酸化チタン、亜
鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モリブデ
ンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシアンブル
−、コバルトブル−などの無機顔料や、アゾ顔料、フタ
ロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔
料、スレン系顔料、ペリレン顔料などの有機顔料などの
ソリッドカラ−用顔料、及び、りん片状のアルミニウ
ム、雲母、金属酸化物で表面被覆した雲母、雲母状酸化
鉄などのメタリック用顔料などが包含される。有機溶剤
としては、例えば炭化水素系、エステル系、エ−テル
系、アルコ−ル系、ケトン系などの通常の塗料用溶剤が
使用できる。
【0039】ベース塗料には、上記以外に、さらに必要
に応じて、体質顔料、硬化触媒、塗面調整剤、酸化防止
剤、流動調整剤、顔料分散剤、シランカップリング剤な
どを適宜配合することができる。
【0040】方法2において、まず、被塗物にベース塗
料を静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−など
で、膜厚を硬化塗膜で5〜25μmになるように塗装す
ることが好ましい。この着色塗膜により被塗面の色調が
目視できない程度に隠蔽されていることが好ましい。
【0041】ベース塗料の塗膜を室温で放置、又は10
0℃以下の温度で強制乾燥(ゲル分率は60重量%以
下、特に40重量%以下)するか、又は100〜170
℃で加熱して硬化させてから、その塗膜面に本組成物を
塗装する。
【0042】本組成物を静電塗装、エアレススプレ−、
エアスプレ−などで、硬化塗膜を基準に5〜40μm、
特に10〜30μmの膜厚に塗装することが好ましく、
この塗膜を100〜170℃で加熱して硬化してから、
又は未硬化の状態で、その塗面に、塗装時の固形分濃度
を約30〜約80重量%に調整したトップクリヤ塗料を
静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−などで塗装
する。その膜厚は、硬化塗膜を基準に5〜100μm、
好ましくは20〜80μm程度が適している。その後、
100〜180℃で10〜40分加熱して硬化すること
により、方法2が達成される。
【0043】方法3は、被塗物にベース塗料、本組成
物、クリヤ塗料及びトップクリヤ塗料を順次塗装する4
コート仕上げによる塗膜形成方法である。
【0044】ここで、被塗物、本組成物、トップクリヤ
塗料及びベース塗料は、方法1及び方法2で例示したも
のが同様に好適に使用することができる。
【0045】クリヤ塗料は、未硬化又は硬化した本組成
物の塗面に塗装する塗料である。具体的には、樹脂組成
物及び有機溶剤を含有し、さらに必要に応じて、着色顔
料、紫外線吸収剤などを配合してなる液状塗料であっ
て、無色又は有色の透明塗膜を形成する。このクリヤ塗
料の塗膜を透して、本組成物の塗膜の色調を視認できる
程度の透明性を有している。
【0046】クリヤ塗料において樹脂組成物としては特
に制限されず、既知の熱硬化性塗料用樹脂組成物が使用
できる。例えば、水酸基などの架橋性官能基を含有する
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などの
基体樹脂に、これらの官能基と反応しうるメラミン樹
脂、尿素樹脂、(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物
などの架橋剤を配合してなる組成物が好適である。メラ
ミン樹脂としては炭素数1〜8の1価アルコ−ルでエ−
テル化した部分もしくはフルエ−テル化メラミン樹脂
で、しかもトリアジン核を1〜5個有するものが好まし
い。イミノ基含有メラミン樹脂も使用できる。基体樹脂
と架橋剤との比率は、両成分の固形分合計に基いて、前
者は50〜90重量%、特に65〜80重量%、後者は
50〜10重量%、特に45〜20重量%が適してい
る。
【0047】着色顔料としては、方法2で例示したソリ
ッドカラ−用顔料、メタリック用顔料などが好適に使用
できる。
【0048】方法3において、まず、被塗物にベース塗
料を、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ−など
で、膜厚を硬化塗膜で5〜25μmになるように塗装す
ることが好ましい。この着色塗膜により被塗面の色調が
目視できない程度に隠蔽されていることが好ましい。
【0049】ベース塗料を塗装し、その塗膜を室温で放
置、又は100℃以下の温度で強制乾燥(ゲル分率は6
0重量%以下、特に40重量%以下)するか、又は10
0〜170℃で加熱して硬化させてから、その塗膜面に
本組成物を塗装する。本組成物を静電塗装、エアレスス
プレ−、エアスプレ−などで塗装する。その膜厚は、硬
化塗膜を基準に5〜40μm、特に10〜30μmが適
している。この塗膜を100〜170℃で加熱して硬化
してから、又は室温でフラッシュオフをしてから、その
塗面にクリヤ塗料を塗装する。
【0050】クリヤ塗料の塗装時の固形分濃度を約20
〜約80重量%に調整し、これを本組成物の未硬化又は
硬化塗面に、静電塗装、エアレススプレ−、エアスプレ
−などで、硬化塗膜に基く膜厚が5〜100μm、好ま
しくは20〜80μm程度になるように塗装することが
好ましい。このクリヤ塗料の塗膜を、例えば、室温で放
置してから、又は100〜170℃で加熱して硬化させ
てから、その塗面に、塗装時の固形分濃度を約30〜約
80重量%に調整したトップクリヤ塗料を、静電塗装、
エアレススプレ−、エアスプレ−などで塗装する。その
膜厚は、硬化塗膜を基準に5〜100μm、好ましくは
20〜80μm程度が適している。その後、100〜1
80℃で10〜40分加熱して硬化することにより方法
3が達成される。
【0051】
【発明の効果】本組成物は、これまでのメタリック調や
光干渉調の塗膜とは全く異なり、隠蔽性がすぐれ、キラ
キラとした光輝感と光干渉性を併せ持つ意匠性にすぐれ
た塗膜を形成することができる。
【0052】
【実施例】本発明に関する実施例及び比較例について説
明する。部及び%は原則としていずれも重量に基いてお
り、また、塗膜の膜厚は硬化塗膜についてである。
【0053】1.試 料 1)被塗物 りん酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mmのダル鋼板
上に、熱硬化性エポキシ樹脂系カチオン電着塗料(「エ
レクロン9600」関西ペイント社製、商品名)を硬化
膜厚が約20μmになるように電着塗装し、170℃で
30分加熱し硬化させてから、自動車用中塗塗料(熱硬
化性ポリエステル樹脂・メラミン樹脂系有機溶剤型塗料
「TP−37プライマ−サ−フェ−サ−」関西ペイント
社製、商品名)を硬化膜厚が約25μmになるようにエ
アスプレ−塗装し、140℃で30分加熱し硬化させて
試験用の被塗物とした。
【0054】2)本組成物 a):光干渉性アルミフレーク(注1)15部、水酸基
含有アクリル樹脂(注2)70部、ブチルエ−テル化メ
ラミン樹脂(注3)30部を「スワゾ−ル1000」
(注4)に混合し、粘度15秒/フォ−ドカップ#4/
20℃に調整した。
【0055】(注1)光干渉性アルミフレーク:長手方
向寸法15〜25μm、厚さ0.1〜0.5μmのノン
リーフィング型アルミニウムフレークの表面を平均粒径
0.01〜1μmのルチル型酸化チタンで膜厚200n
mに被覆した。
【0056】(注2)水酸基含有アクリル樹脂:メタク
リル酸メチル38%、アクリル酸エチル17%、n−ブ
チルアクリレ−ト17%、メタクリル酸ヒドロキシエチ
ル7%、メタクリル酸ラウリル20%及びアクリル酸1
%からなる単量体の共重合体。数平均分子量5000
0、水酸基価54mgKOH/g。
【0057】(注3)ブチルエ−テル化メラミン樹脂:
「ユ−バン28−60」(三井サイテック社製、商品
名) (注4)「スワゾ−ル1000」:コスモ石油社製、商
品名、芳香族炭化水素系溶剤。
【0058】b):光干渉性アルミフレーク(注1)1
5部、アルミニウムフレーク(注5)5部、水酸基含有
アクリル樹脂(注2)70部、ブチルエ−テル化メラミ
ン樹脂(注3)30部を「スワゾ−ル1000」(注
4)に混合し、粘度15秒/フォ−ドカップ#4/20
℃に調整した。
【0059】(注5)アルミニウムフレーク:ノンリー
フィング型アルミニウムフレークで、厚さ0.2〜0.
5μm、長手粒径10μm以下。
【0060】3)ベース塗料 a):水酸基含有アクリル樹脂(注4)75部、ブチル
エ−テル化メラミン樹脂(注5)25部、カーボンブラ
ック(キャボット社製、商品名、「モナーク130
0」)3部を「スワゾ−ル1000」(注2)に混合分
散して、粘度13秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調
整した。
【0061】b):水酸基含有アクリル樹脂(注4)7
5部、ブチルエ−テル化メラミン樹脂(注5)25部、
「グリ−ン5370」(大日精化社製、商品名、フタロ
シアニングリ−ン)10部を「スワゾ−ル1000」
(注2)に混合分散して、粘度13秒/フォ−ドカップ
#4/20℃に調整した。
【0062】4)トップクリヤ塗料 a):カルボキシル基含有アクリル樹脂(注6)50
部、エポキシ基含有アクリル樹脂(注7)50部、「チ
ヌビン900」(チバガイギ−社製、商品名、紫外線吸
収剤)1部、テトラブチルアンモニウムブロマイドとモ
ノブチルりん酸の当量配合物2部、「BYK300」
(ビッグケミ−社製、商品名、表面調整剤)0.1部を
「スワゾ−ル1000」(注2)に混合分散して、粘度
20秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整した。
【0063】(注6)カルボキシル基含有アクリル樹
脂:無水マレイン酸のメタノ−ルハ−フエステル化物2
0%、アクリル酸4−ヒドロキシn−ブチル20%、n
−ブチルアクリレ−ト40%及びスチレン20%からな
る単量体成分の共重合体。数平均分子量3500、酸価
86mgKOH/g、水酸基価78mgKOH/g。
【0064】(注7)エポキシ基含有アクリル樹脂:グ
リシジルメタクリレ−ト30%、アクリル酸4−ヒドロ
キシn−ブチル20%、n−ブチルアクリレ−ト30%
およびスチレン20%からなる単量体成分の共重合体。
数平均分子量3000、エポキシ基含有量2.12ミリ
モル/g、水酸基価78mgKOH/g。
【0065】5)クリヤ塗料 a)水酸基含有アクリル樹脂(注4)75部、ブチルエ
ーテル化メラミン樹脂(注5)25部を「スワゾ−ル1
000」(注2)に混合分散して、粘度13秒/フォ−
ドカップ#4/20℃に調整した。
【0066】2.実施例及び比較例 実施例 1 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料a)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついで本組成物
a)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置してか
ら、トップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装した
後、140℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に硬化
した。得られた複層塗膜はキラキラとした光輝感及び光
干渉性がすぐれており、しかも本塗料a)の単独塗膜の
隠蔽力(白黒隠蔽膜厚)は13μmであった。
【0067】実施例 2 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料a)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついで本組成物
a)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置してか
ら、クリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装した後、14
0℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に硬化してか
ら、さらにトップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装
した後、140℃で30分間加熱して塗膜を硬化した。
得られた複層塗膜はキラキラとした光輝感及び光干渉性
がすぐれており、しかも本塗料a)の単独塗膜の隠蔽力
(白黒隠蔽膜厚)は13μmであった。
【0068】実施例 3 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料b)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついで本組成物
a)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置してか
ら、クリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装した後、14
0℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に硬化してか
ら、さらにトップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装
した後、140℃で30分間加熱して塗膜を硬化した。
得られた複層塗膜はキラキラとした光輝感及び光干渉性
がすぐれており、しかも本塗料a)の単独塗膜の隠蔽力
(白黒隠蔽膜厚)は13μmであった。
【0069】実施例 4 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料a)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついで本組成物
b)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置してか
ら、クリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装した後、14
0℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に硬化してか
ら、さらにトップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装
した後、140℃で30分間加熱して塗膜を硬化した。
得られた複層塗膜はキラキラとした光輝感及び光干渉性
がすぐれており、しかも本塗料a)の単独塗膜の隠蔽力
(白黒隠蔽膜厚)は11μmであった。
【0070】比較例 1 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料a)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついでメタリック
塗料(注8)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置
してから、トップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装
した後、140℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に
硬化した。得られた複層塗膜はキラキラとした光輝感が
良好であるが、光干渉性が非常に劣り、しかもメタリッ
ク塗料の単独塗膜の隠蔽力(白黒隠蔽膜厚)は13μm
であった。
【0071】(注8)メタリック塗料a):アルミフレ
ーク(注5)15部、水酸基含有アクリル樹脂(注2)
70部、ブチルエ−テル化メラミン樹脂(注3)30部
を「スワゾ−ル1000」(注4)に混合し、粘度15
秒/フォ−ドカップ#4/20℃に調整した。
【0072】比較例 2 被塗物の硬化した中塗り塗面にベース塗料a)を膜厚1
5μmに塗装し室温で3分間静置し、ついで光干渉性塗
料(注9)を膜厚15μmに塗装し室温で3分間静置し
てから、トップクリヤ塗料a)を膜厚15μmに塗装し
た後、140℃で30分間加熱して3層塗膜を同時に硬
化した。得られた複層塗膜は光干渉性を有しているが、
キラキラとした光輝感が非常に欠け、しかも光干渉性塗
料の単独塗膜の隠蔽力(白黒隠蔽膜厚)は100μm以
上であった。
【0073】(注9)光干渉性塗料:マイカフレーク1
5部、水酸基含有アクリル樹脂(注2)70部、ブチル
エ−テル化メラミン樹脂(注3)30部を「スワゾ−ル
1000」(注4)に混合し、粘度15秒/フォ−ドカ
ップ#4/20℃に調整した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 A D 5/03 5/03 5/29 5/29 Fターム(参考) 4D075 AA02 AA04 AA09 AE03 CB13 DB02 DC12 EA02 EA06 EA43 EC10 EC23 4J038 HA066 HA156 JA01 JA17 JA25 JA32 JA53 KA08 KA15 KA20 MA01 MA07 MA08 MA10 NA01 PA02 PA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が酸化チタンで被覆された光干渉性
    アルミニウムフレークを含有することを特徴とする塗料
    組成物。
  2. 【請求項2】 表面が酸化チタンで被覆された光干渉性
    アルミニウムフレーク及びその他の光輝性顔料を含有す
    ることを特徴とする塗料組成物。
  3. 【請求項3】 有機溶剤系、水系又は粉体系の塗料であ
    る請求項1又は2記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】 被塗物に、請求項1又は2記載の塗料組
    成物及びクリヤ塗料を順次塗り重ねることを特徴とする
    塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 被塗物に、ベース塗料、請求項1又は2
    記載の塗料組成物及びクリヤ塗料を順次塗り重ねること
    を特徴とする塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 被塗物に、ベース塗料、請求項1又は2
    記載の塗料組成物、クリヤ塗料及びトップクリヤ塗料を
    順次塗り重ねることを特徴とする塗膜形成方法。
JP2000120816A 2000-04-21 2000-04-21 塗料組成物及び塗膜形成方法 Pending JP2001302983A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000120816A JP2001302983A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 塗料組成物及び塗膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000120816A JP2001302983A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 塗料組成物及び塗膜形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001302983A true JP2001302983A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18631568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000120816A Pending JP2001302983A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 塗料組成物及び塗膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001302983A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016180114A (ja) * 2016-06-14 2016-10-13 セイコーエプソン株式会社 塗料

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311176A (ja) * 1988-04-21 1989-12-15 Basf Ag 金属酸化物被覆アルミニウムピグメント
JPH1190317A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Nippon Paint Co Ltd 塗膜形成方法及び塗装物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311176A (ja) * 1988-04-21 1989-12-15 Basf Ag 金属酸化物被覆アルミニウムピグメント
JPH1190317A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Nippon Paint Co Ltd 塗膜形成方法及び塗装物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016180114A (ja) * 2016-06-14 2016-10-13 セイコーエプソン株式会社 塗料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10239091B2 (en) Method for forming multilayer coating film
JPH08164358A (ja) 複層塗膜形成法
JP6468554B2 (ja) 複層塗膜形成方法
JPH1157605A (ja) メタリック塗装法
JP2005508752A (ja) 色及び効果を付与する重ね塗り塗膜の製造方法
JP4387503B2 (ja) メタリック塗膜形成法
JP2002205006A (ja) 自動車内外板部の塗装方法
JP4170806B2 (ja) 複層塗膜形成方法、複層塗膜及び物品
JP2004358329A (ja) 金属調光輝性塗膜形成方法
JP4638771B2 (ja) ホワイトパール塗膜形成方法及び積層塗膜
JP2002121488A (ja) 塗料組成物並びに積層塗膜の形成方法及び積層塗膜
JP2000051780A (ja) 複層塗膜形成方法
JP2000086943A (ja) 2色性塗料組成物
JPH11106686A (ja) メタリック仕上げ法
JP4143193B2 (ja) 積層塗膜の形成方法
JP2001302983A (ja) 塗料組成物及び塗膜形成方法
JP2002301426A (ja) 複層塗膜形成方法
JPH06254484A (ja) メタリック塗膜形成法
JP2001149853A (ja) メタリック塗膜の形成方法
JPH06299100A (ja) メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法
JPH10192776A (ja) 複層塗膜形成方法
JP2005007219A (ja) 光輝性塗膜の形成方法
JP4138953B2 (ja) 複層塗膜形成方法
JP2001316632A (ja) 塗料組成物及び塗膜形成方法
JP3783090B2 (ja) 自動車上塗塗装方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308