JP2001302367A - 軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

軽量気泡コンクリートの製造方法

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JP2001302367A
JP2001302367A JP2000125998A JP2000125998A JP2001302367A JP 2001302367 A JP2001302367 A JP 2001302367A JP 2000125998 A JP2000125998 A JP 2000125998A JP 2000125998 A JP2000125998 A JP 2000125998A JP 2001302367 A JP2001302367 A JP 2001302367A
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Koji Kawazoe
浩二 川添
Mitsuo Suda
光生 須田
Mototaka Niwa
基敬 丹羽
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Kenzai Gijutsu Kenkyusho KK
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Clion Co Ltd
Kenzai Gijutsu Kenkyusho KK
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B14/02Granular materials, e.g. microballoons
    • C04B14/04Silica-rich materials; Silicates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • C04B38/02Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度かつ靱性にも優れ、乾燥収縮が小さな
軽量気泡コンクリートを製造する。 【解決手段】 軽量気泡コンクリートの珪酸質原料とし
て、石英の平均単結晶粒径が40μm以上である珪石
(A)を粉砕した珪石粉末と、石英の平均単結晶粒径が
10μm以上40μm未満である珪石(B)を粉砕した
珪石粉末との混合物を使用し、前記珪石(A)からの珪
石粉末及び前記珪石(B)からの珪石粉末を共に20重
量%以上、80重量%以下となるように配合する。この
際、珪石(A)及び(B)を、予め所定の配合比とした
混合状態で同一の粉砕設備によって粉砕することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、珪酸質原料の配合
を改良した軽量気泡コンクリートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軽量気泡コンクリートの製造方法
は次のようである。珪酸質原料及び石灰質原料等からな
る主原料に発泡剤及び水を加えてミキサーで混練するこ
とによりスラリーとなし、これを予め補強筋を配した型
枠内に流し込む。型枠内では、スラリーが発泡しつつ硬
化して半硬化体が形成される。そして、この半硬化体を
型枠から脱型してピアノ線で所定の形状に切断し、オー
トクレーブ釜に収容して高温高圧養生すれば半硬化体が
完全硬化した軽量気泡コンクリートが完成する。なお、
ここで珪酸質原料としては一般的には石英の平均単結晶
粒径が10μm〜100μmの石英からなる一種類の珪
石(この明細書で珪砂を含む概念として使用する)が使
用され、石灰質原料としては生石灰、消石灰又はセメン
トが使用されている。
【0003】さて、完成した軽量気泡コンクリートを微
視的に観察すると、珪石の周りをトバモライトが取り囲
んだ形態となっている。トバモライトはオートクレーブ
養生中に珪酸質原料と石灰質原料との反応によって生成
するが、珪酸質原料はトバモライトを生成するに必要以
上の量が添加されており、従って、過剰で未反応のまま
残留した珪酸質原料(珪石)の周りにトバモライトが付
着して取り囲んだ形態となる。
【0004】このような軽量気泡コンクリートの製造に
おいて、圧縮強度等の物性が優れた製品を得るには、オ
ートクレーブ養生によって結晶度が高いトバモライトを
生成させることが重要であることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに未反応の珪石はその周囲に強固に付着するトバモラ
イトに包み込まれているから、軽量気泡コンクリートに
外力が作用したときには、未反応珪石が応力を分散させ
る骨材として機能する。この点に着目し、本出願人は特
開昭64−72977号(特公平5−16394号)に
開示したように、石英単結晶の粒径が100μm以上で
あり、かつ粒径が100〜1000μmである粗粒珪石
を含ませることにより軽量気泡コンクリートの靱性を従
来に比べて向上させる技術を開発した。
【0006】しかしながら、珪石粉末の粒径を大きくす
ると、今度は石灰質原料との反応性が低くなるために、
トバモライトの結晶度が充分に高くならないという欠点
が生じてくる。しかも、骨材強度を上げるべく単に粒径
が大きな珪石粉末を使用すると、これが小さな石英単結
晶が集合したものであったときには、オートクレーブ養
生中に、珪石粉末の表面だけでなくそれを構成する石英
単結晶相互の結晶界面でも溶解が起こるため、骨材とし
て機能することが期待されている粗粒珪石が脆弱にな
り、結局、軽量コンクリートの靱性を充分に向上させる
ことができないという問題があった。また、石英単結晶
相互間の界面が溶解して微細な隙間が生成すると、ここ
に自由水が浸透することになるから、乾燥後に珪石の収
縮が発生し、結局、軽量気泡コンクリートとして乾燥収
縮が大きな材料となってしまう。かといって、粗粒珪石
と、石英単結晶の粒径が極めて小さな微粒珪石とを混合
して珪酸質原料としても、微粒珪石から非晶質のCSH
が生成するため、逆にトバモライトの生成率が悪くなる
という問題があり石英単結晶の粒径の選択は簡単ではな
い。加えて、珪酸質原料として粗粒珪石と微粒珪石との
2種類を準備しなくてはならないことは、珪石の粉砕設
備が2種類必要となることを意味するから、設備費が嵩
み、かつ、生産性が大きく低下するという現実的な問題
もある。
【0007】そこで、本発明の目的は、トバモライトの
マトリックスを高い結晶度で生成させることができ、し
かも未反応珪石が十分に強い骨材として応力を分散させ
ることができ、高強度かつ靱性にも優れ、さらには乾燥
収縮も小さな軽量気泡コンクリートの製造方法を提供す
ることにある。また、他の目的は、かかる軽量気泡コン
クリートの製造にあたって珪石の粉砕を合理的に行うこ
とができて設備費の高騰を抑え、生産性も高めることが
できる軽量気泡コンクリートの製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、オートクレー
ブ養生によってトバモライトが充分に生成し、しかも骨
材として機能する未反応珪石が脆弱になることがない条
件を、石英の平均単結晶粒径が異なる2種類の珪石原料
を使用し、その配合割合を特定のものとすることで見い
だしたものである。
【0009】すなわち、請求項1に係る発明は、珪酸質
原料及び石灰質原料からなる主原料に発泡剤及び水を加
えて型枠内に打設して多孔質の半硬化体となし、その半
硬化体を高温高圧蒸気養生する軽量気泡コンクリートの
製造方法において、前記珪酸質原料は、石英の平均単結
晶粒径が40μm以上である珪石(A)を粉砕した珪石
粉末と、石英の平均単結晶粒径が10μm以上40μm
未満である珪石(B)を粉砕した珪石粉末との混合物か
らなり、前記珪石(A)からの珪石粉末及び前記珪石
(B)からの珪石粉末を共に20重量%以上、80重量
%以下となるように配合するところに特徴を有する。
【0010】また、請求項2の発明は、珪酸質原料及び
石灰質原料からなる主原料に発泡剤及び水を加えて型枠
内に打設して多孔質の半硬化体となし、その半硬化体を
高温高圧蒸気養生する軽量気泡コンクリートの製造方法
において、前記珪酸質原料は、石英の平均単結晶粒径が
40μm以上である珪石(A)を粉砕した珪石粉末と、
石英の平均単結晶粒径が15μm以上40μm未満であ
る珪石(C)を粉砕した珪石粉末との混合物からなり、
前記珪石(A)からの珪石粉末及び前記珪石(C)から
の珪石粉末を共に30重量%以上、70重量%以下とな
るように混合し、かつ、その混合状態の珪石粉末のブレ
ーン比表面積が2500〜4000cm /gとなるよ
うにしたところに特徴を有する。
【0011】なお、ここで、石英の平均単結晶粒径と
は、珪石の薄片を作成して60倍〜400倍程度の偏光
顕微鏡で断面写真を撮影し、その撮影画像から測定・算
出したものである。
【0012】また、請求項3の発明は、前記珪石(A)
及び(B)又は前記珪石(A)及び(C)を予め混合状
態で同一の粉砕設備によって粉砕することにより混合さ
れた珪石粉末を珪酸質原料として使用するところに特徴
を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】(請求項1の発明)骨材として残
る珪石は、多結晶体ではなく単結晶体であることが好ま
しい。多結晶体では、単結晶相互の結晶界面から破壊さ
れやすく、脆弱になるからである。このような珪石がオ
ートクレーブ養生を経ても十分な強度を有する骨材とし
て残るためには、石英の平均単結晶粒径が40μm以上
である珪石原料を使用することが必要である(珪石
(A))。40μm未満では、骨材として残留した珪石
は多結晶体となって脆弱となるからである。また、その
平均単結晶粒径は100μm以上であることがより好ま
しく、また、平均単結晶粒径が40μm以上であって、
かつ粉砕仕事指数が50MJ/t以上であることがより
好ましい。ここで、粉砕仕事指数とは、「JIS M 4
002 粉砕仕事指数の試験方法」による粉砕仕事指数
Wiをいい、数値が小さいほど容易に細かく粉砕されや
すい性質を表す。従って、粉砕仕事指数が50MJ/t
以上であることは、単結晶粒径が比較的大きく、かつ、
単結晶相互の結合が強固で結晶界面からの破壊が起こり
にくい性質を示す。ちなみに、石英の平均単結晶粒径が
300μmと測定された珪石(A)の一例として、愛知
県三河地区産珪石の偏光顕微鏡写真をスケール(最小メ
モリが10μm)と共に図1に示す。なお、この珪石
(A)を粉砕して得られる珪石粉末の平均単結晶粒径
は、50〜100μm以下であることがより好ましい。
【0014】一方、トバモライト生成に寄与する珪石粉
末の粒径は小さいことが好ましいことは勿論であるが、
珪石粉末の各粒子が、平均粒径の小さい石英単結晶が集
合してなる多結晶体であることが望ましい。このような
珪石は、オートクレーブ養生によってトバモライトが充
分に生成する。しかし、石英の平均単結晶粒径が10μ
m未満のものを使用すると、非晶質のCSHが生成して
しまい、トバモライトの反応性がかえって悪くなり、製
品の乾燥収縮が大きくなる。従って、上記珪石(A)か
ら製造した珪石粉末と組み合わせるべき珪石粉末として
は、石英の平均単結晶粒径が10μm〜40μmである
珪石(B)を粉砕したものであることが必要である。ま
た、このとき更に珪石(B)のうち粉砕仕事指数が50
MJ/t未満であるものを選択することがより好まし
い。このような珪石(B)は、多結晶性が高く反応性が
高いために、トバモライトの生成がよりよく行われるか
らである。ちなみに、石英の平均単結晶粒径が20μm
と測定された珪石(B)の一例として、愛知県犬山地区
産珪石の偏光顕微鏡写真を図2に図1と同一のスケール
と共に示す。多結晶の集合であって反応性が高いことが
推測される。
【0015】ここで、珪石(A),(B)から製造され
た各珪石粉末の配合について、珪石(A)の珪石粉末
は、珪酸質原料全体の20重量%以上であることが必要
である。骨材量を確保するためである。また、これが8
0重量%を越えると、骨材過多となってトバモライトの
生成反応に寄与する珪石量が相対的に不足するため、圧
縮強度の高い製品が得られない。珪石(B)の珪石粉末
についても、珪酸質原料全体の20重量%未満ではトバ
モライトの生成反応に寄与する珪石量が不足して圧縮強
度が低下し、80重量%を越えると多結晶体である珪石
(B)が未反応のまま残って骨材の役割を果たすことに
なる。このことは、骨材が脆弱になって応力の分散を果
たすことができずに製品の靱性が低下することを意味
し、また、未反応で残った珪石(B)の結晶界面に自由
水が吸着し、これが乾燥したときに骨材自体が収縮する
ために、製品の乾燥収縮が大きくなることを意味する。
【0016】なお、珪石(A)については粉砕仕事指数
が50MJ/t(14KWH/t)以上であれば充分に
強固な骨材となりうるが、72MJ/t(20KWH/
t)を越えると、粉砕エネルギーを大量に必要とするよ
うになるから、粉砕設備の簡略化や粉砕コスト面を考慮
すると、珪石(A)の粉砕仕事指数は、50〜72MJ
/tの範囲とすることが好ましい。
【0017】なお、珪酸質原料以外については、従来と
同様に製造することができ、石灰質原料としては生石
灰、セメントが使用でき、発泡剤としては通常金属アル
ミニウムの粉末を使用する。これらの原料に水を加えて
型枠内に打設して多孔質の半硬化体となし、その半硬化
体を高温高圧蒸気養生すれば、主として珪石(A)から
の珪石粉末が未反応の骨材として残留し、珪石(B)か
らの珪石粉末(B)が石灰質原料と反応して結晶度が高
いトバモライトが生成する。
【0018】(請求項2の発明)
【0019】前記珪石(A)からの珪石粉末に対し、石
英の平均単結晶粒径が15μm〜40μmである珪石
(C)を粉砕して得られた珪石粉末を混合した珪酸質原
料を使用し、その珪酸質原料のブレーン比表面積が25
00〜4000cm/gであるものを使用すると、未
反応で残る10μm以下の珪石粒子が5%以下となるの
で、製品の乾燥収縮を更に低減させることができる。ブ
レーン比表面積は微粒子の量と比例するから、これが2
500cm/g以下であると、微粒子量が少なくて、
トバモライト反応性が低く、強度が高くならない。逆
に、これが4000cm/gを越えると微粒子量が過
剰になるために、石英の単結晶粒径が10μm以下の珪
石粒子がトバモライト反応に消費されずに残留し、残留
した単結晶界面間に水が侵入して乾燥収縮が大きくな
る。
【0020】(請求項3の発明)
【0021】また、上記珪石(A)は一般に硬く、上記
珪石(B)又は(C)は珪石(A)に比べて粉砕され易
い。この性質を利用して両原料を予め混合した状態で同
一の粉砕装置によって粉砕すると、珪石(B)の珪石原
料が(A)の珪石原料に衝突してより細かく粉砕される
ことになる。従って、2種類の珪石原料を2台の粉砕装
置で粉砕して2種類の珪石粉末を別々に製造し、これら
を後から混合するような面倒な操作をしなくても、硬い
珪石(A)と、柔らかい珪石(B)とを同時に共通の粉
砕装置にて粉砕すると、両珪石(A),(B)からの珪
石粉末が予め所要配合比で混合された状態で製造される
ことになる。これにより、粉砕装置が1台で済むと共
に、粉砕工程も1回で済み、しかも粉体の混合装置も不
要になる。さらには、珪石を別々に粉砕していた粉砕処
理時間を単純に加算した時間よりも短縮されて粉砕効率
が高くなる。
【0022】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を比較例と
ともに説明する。珪酸質原料は愛知県三河地区珪石(珪
石(A))と、愛知県犬山地区珪石(珪石(B))との
2種類である。珪石(A)は石英の平均単結晶粒径が3
00μmで粉砕仕事指数が57.6MJ/tであり、珪
石(B)は石英の平均単結晶粒径が20μmで粉砕仕事
指数が46.8MJ/tであった。実施例1〜3では、
予め両珪石(A),(B)を表1に示す割合で混合し、
同一のボールミルで50kgづつ2回粉砕し、珪石
(A)からの珪石粉末と珪石(B)からの珪石粉末とか
らなる100kgの混合された珪石粉末を得た。また、
実施例4では、50kgの珪石(A)と、やはり50k
gの珪石(B)とを別々のボールミルで粉砕し、製造さ
れた珪石粉末を混合して100kgの珪石粉末とした。
なお、これらの各実施例1〜4及び比較例1,2の珪石
粉末のブレーン比表面積は全て3100cm/gとな
るように粉砕した。また、比較例1では珪石(B)のみ
から製造された珪石粉末を珪酸質原料とし、比較例2で
は珪石(A)のみから製造された珪石粉末を珪酸質原料
としている。
【0023】実施例1〜4と比較例1,2とは珪酸質原
料の配合比率又は粉砕工程のみが相違し、その他の原料
及び製造工程は同一である。その製造工程は、上記珪石
粉末、生石灰、セメント、石膏からなる原料に発泡剤及
び水を加えて型枠内に打設して多孔質の半硬化体とな
し、その半硬化体を高温高圧蒸気養生する通常のもので
ある。軽量気泡コンクリートの圧縮強度及び乾燥収縮率
をJIS A 5416に準じて測定したところ表2に示
す圧縮強度及び乾燥収縮率が得られた。
【表1】
【表2】
【0024】表2のうち、「10μm以下の未反応珪石
の割合」は、オートクレーブ養生後のマトリックス部分
に未反応で残った珪石を抽出し、得られた珪石の粒度分
布をレーザー式粒度分布計により測定した結果である。
なお、上述した未反応珪石の抽出方法は、試料を粗く粉
砕し、湿潤状態に保ちながら炭酸ガス雰囲気で72時間
放置した後(これは、CSH及びトバモライト中のカル
シウムを炭酸化することでCSH及びトバモライトのシ
リカ分をゲル化しようとするものである)、JIS R
5202の二酸化珪素の定量方法により抽出したもので
ある。また、反応性は、X線回折のトバモライトの5強
度線(d=1.13, 0.55, 0.31, 0.30, 0.28nm)のピーク
高さ(cps)を合計した値によってトバモライトの結
晶性を評価し、実施例2の値を100とした相対値によ
り表した。なお、90以上であると、結晶化は充分であ
ると評価できる。
【0025】表2から明らかなように、実施例1〜4で
は、乾燥収縮率が低く、かつ圧縮強度が十分に高い軽量
気泡コンクリートを製造することができる。また、石英
の単結晶平均粒径が20μmと小さい珪石(B)から製
造した珪石粉末を使用した比較例1では、乾燥収縮率が
大きくなる。逆に石英の単結晶平均粒径が300μmと
大きい珪石(A)のみを使用した比較例2では、トバモ
ライトの生成量が少なく、従って圧縮強度を充分に高め
ることができない。
【0026】また、原料比率を同一にし、両珪石の粉砕
を別々に行った実施例4と両珪石の粉砕を共通の粉砕装
置によって同時に行った実施例2とを比較すると、実施
例2では、混合粉砕することにより、珪石(B)の多結
晶体が珪石(A)により更に粉砕されて小さな単結晶体
が多くなり、トバモライト生成に消費されるようになる
ため、10μm以下の未反応珪石が実施例4に比べて更
に少なくなっている。また、未反応で残った珪石であっ
ても、実施例2において多結晶体が少なくなっているた
めに、乾燥収縮率が0.021から0.015に減少し
ている。しかも、粉砕時間を比較すると、両珪石を別々
に粉砕した実施例4では珪石(A)の粉砕処理時間が6
8分、珪石(B)の粉砕処理時間が44分で、単純加算
すると112分になるが、同時に粉砕した実施例2では
混合粉砕によって95分となり、実施例2のほうが実施
例4のものに比べて約85%の時間で所要の粒度に粉砕
することができた。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1及び2の発
明によれば、石英の平均単結晶粒径が異なる2種類の珪
石原料を使用し、その配合割合を特定のものとすること
により、オートクレーブ養生によってトバモライトが充
分に生成してマトリックスを高い結晶度で生成させるこ
とができ、しかも未反応珪石が十分に強い骨材として応
力を分散させることができるので、高強度かつ靱性にも
優れ、さらには乾燥収縮も小さくなる軽量気泡コンクリ
ートの製造方法を提供することができる。また、請求項
3の発明によれば、上記2種類の珪石が一般に粉砕仕事
指数が相違することを利用し、両原料を予め混合した状
態で同一の粉砕装置によって粉砕するようにしたから、
両珪石(A),(B)からの珪石粉末が予め所要配合比
で混合された状態で製造されることになり、粉砕工程が
極めて合理的になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る珪石(A)の一例を示す偏光顕
微鏡写真
【図2】 本発明に係る珪石(B)の一例を示す偏光顕
微鏡写真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 111:40 C04B 111:40 (72)発明者 須田 光生 愛知県尾張旭市下井町下井2035番地 株式 会社建材テクノ研究所内 (72)発明者 丹羽 基敬 愛知県尾張旭市下井町下井2035番地 株式 会社建材テクノ研究所内 Fターム(参考) 4G012 PA04 PA10 PA19 PE04 PE06 PE08 4G019 HA01 HA02 HC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸質原料及び石灰質原料からなる主原
    料に発泡剤及び水を加えて型枠内に打設して多孔質の半
    硬化体となし、その半硬化体を高温高圧蒸気養生する軽
    量気泡コンクリートの製造方法において、前記珪酸質原
    料は、石英の平均単結晶粒径が40μm以上である珪石
    (A)を粉砕した珪石粉末と、石英の平均単結晶粒径が
    10μm以上40μm未満である珪石(B)を粉砕した
    珪石粉末との混合物からなり、前記珪石(A)からの珪
    石粉末及び前記珪石(B)からの珪石粉末を共に20重
    量%以上、80重量%以下となるように配合することを
    特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
  2. 【請求項2】 珪酸質原料及び石灰質原料からなる主原
    料に発泡剤及び水を加えて型枠内に打設して多孔質の半
    硬化体となし、その半硬化体を高温高圧蒸気養生する軽
    量気泡コンクリートの製造方法において、前記珪酸質原
    料は、石英の平均単結晶粒径が40μm以上である珪石
    (A)を粉砕した珪石粉末と、石英の平均単結晶粒径が
    15μm〜40μmである珪石(C)を粉砕した珪石粉
    末との混合物からなり、前記珪石(A)からの珪石粉末
    及び前記珪石(C)からの珪石粉末を共に30重量%以
    上、70重量%以下となるように混合し、かつ、その混
    合状態の珪石粉末のブレーン比表面積が2500〜40
    00cm/gとなるようにしたことを特徴とする軽量
    気泡コンクリートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記珪石(A)及び(B)又は前記珪石
    (A)及び(C)は、予め混合状態で同一の粉砕設備に
    よって粉砕することにより混合された珪石粉末を製造す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の軽量気泡コン
    クリートの製造方法。
JP2000125998A 2000-04-26 2000-04-26 軽量気泡コンクリートの製造方法 Pending JP2001302367A (ja)

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