JP2001300405A - 塗膜構造及びその塗膜構造の成形方法 - Google Patents

塗膜構造及びその塗膜構造の成形方法

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JP2001300405A
JP2001300405A JP2000129163A JP2000129163A JP2001300405A JP 2001300405 A JP2001300405 A JP 2001300405A JP 2000129163 A JP2000129163 A JP 2000129163A JP 2000129163 A JP2000129163 A JP 2000129163A JP 2001300405 A JP2001300405 A JP 2001300405A
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Hideki Yamauchi
秀樹 山内
Teruhiro Nakagawa
彰宏 中川
Reiichi Kobayashi
玲一 小林
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Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れがつきにくく、構築物の動きに追従し、
塗膜の割れが生じることがない塗膜構造及びその塗膜構
造の成形方法を提供する。 【解決手段】 被塗布物の表面側から下塗り塗料により
形成される下塗り塗料層と、上塗り塗料により形成され
る上塗り塗料層を積層される塗膜構造において、上塗り
塗料層の可撓性が下塗り塗料層の可撓性より小さい塗膜
構造であり、さらに、下塗り塗料層の可撓性が曲率半径
で5mm以上であって、上塗り塗料層の可撓性が下塗り
塗料層の可撓性の1.2〜5.0倍であることである。
また、上塗り塗料が着色骨材含有塗料であることが好ま
しく、上塗り塗料及び下塗り塗料が塗装ローラを用いて
塗布することが望ましく、その塗装ローラが砂骨ローラ
であることがより望ましいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建築物に代表さ
れる構築物の内外壁などの塗装面又は、ALC版、サイ
ディング板などに仕上げ塗装に用いられる塗料におい
て、その塗料による塗膜構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、構築物の内外壁などの塗装では、
被塗布面の面精度を向上させ又、被塗布面と上塗り塗料
との接着性向上のために下塗り塗料を塗布した後に、被
塗布面の色調や模様を付けるなどの仕上げとなる上塗り
塗料を塗布し、塗膜構造を得ることがある。
【0003】このような塗膜構造にした場合、その塗膜
構造が硬い時には、構築物の動きに追従することができ
ず、塗膜に割れが生じることがある。このような場合に
は、構築物の動きに追従させるために塗料が乾燥した塗
膜に柔軟性を持たせた弾性系塗料を用いることがある。
【0004】また、特開平11−90307号に開示さ
れている発明がある。この発明では、基材上に微弾性下
塗り塗料を塗布した後に、塗装ローラを用いて骨材含有
塗料を塗布する石材調塗膜の形成方法であり、微弾性下
塗り塗料による塗膜により塗膜に割れが生じにくいもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、弾性塗料を
上塗り塗料として用いる場合では、その塗料による塗膜
が柔らかいため汚れが塗膜にめり込みやすく又、塗膜の
表面に粘着があるため塗膜に汚れが付き易くなることが
ある。
【0006】特開平11−90307号に開示されてい
る発明では、微弾性下塗塗膜と骨材含有塗料により形成
される石材調塗膜との伸び率の記載がないため、微弾性
下塗塗膜と骨材含有塗料により形成される石材調塗膜と
の伸び率の差が大きい場合、特に微弾性下塗塗膜が柔ら
かく、石材調塗膜が硬い場合には、微弾性下塗塗膜の動
きに追従することができず、石材調塗膜に割れが生じる
場合がある。また、石材調塗膜が柔らかすぎる場合に
は、割れが生じることは少ないが、石材調塗膜の汚れが
付着することがある。
【0007】また、骨材含有塗料により形成される塗膜
では、含有されている骨材の粒径が比較的大きいため、
その塗膜での伸び率を測定することは、困難である。こ
の発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着
目してなされたものである。その目的とするところは、
汚れがつきにくく、構築物の動きに追従し、塗膜の割れ
が生じることがない塗膜構造及びその塗膜構造の形成方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の塗膜構造は、被塗布物の
表面側から順に、下塗り塗料により形成される下塗り塗
料層と、上塗り塗料により形成される上塗り塗料層を積
層される塗膜構造において、上塗り塗料層の可撓性が下
塗り塗料層の可撓性より小さいことを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2に記載の発明の塗膜構造は、請求
項1に記載の発明において、前記下塗り塗料層の可撓性
が曲率半径で5mm以上であって、前記上塗り塗料層の
可撓性が下塗り塗料層の可撓性の1.2〜5.0倍であ
ることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明の塗膜構造は、請求
項1又は請求項2に記載の発明において、前記上塗り塗
料が着色骨材含有塗料であることを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項4に記載の発明の塗膜構造の成形方
法は、被塗布物の表面に、可撓性が大きい下塗り塗料層
を形成できる下塗り塗料を塗布した後に、下塗り塗料層
より可撓性が小さい上塗り塗料層を形成できる上塗り塗
料を塗布する塗膜構造の形成方法において、上塗り塗料
及び下塗り塗料を塗装ローラ用いて塗布することを特徴
とするものである。
【0012】請求項5に記載の発明の塗膜構造の成形方
法は、請求項4に記載の発明において、前記塗装ローラ
が砂骨ローラーであることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。塗膜構造は、被塗布物の表面側から
下塗り塗料により形成される下塗り塗料層と、上塗り塗
料により形成される上塗り塗料層を積層される塗膜構造
において、上塗り塗料層の可撓性が下塗り塗料層の可撓
性より小さいことを特徴とするものである。
【0014】下塗り塗料は、被塗布面の面精度を向上さ
せ又、被塗布面と上塗り塗料との接着性向上のために用
いるものであり、この下塗り塗料は、結合材と充填材か
ら成るものである。この結合材は、被塗布面と充填材、
充填材の粒子どうしを結合するもので、その充填材によ
り被塗布面の面精度を向上させるものである。結合材と
しては、無機結合材、有機結合材又は無機結合材と有機
結合材の両方を含有した無機有機複合の結合材が挙げら
れる。
【0015】下塗り塗料により形成される下塗り塗料層
は、無機結合材のみの結合材より成る下塗り塗料では、
あまり可撓性を期待することができないため、有機結合
材が含有されたものが好ましく用いられる。有機結合材
としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、
シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂な
どの樹脂を単独又は共重合したもの、これら樹脂を有機
溶媒に溶解させたものあるいはエマルションとして水に
分散させたものが使用される。製造の容易さ、入手の容
易より合成樹脂エマルションが好ましく用いられる。
【0016】塗料適性、塗膜の物性、入手の容易性など
からアクリル樹脂、スチレン樹脂より製造されたアクリ
ル系合成樹脂エマルションやアクリルスチレン系合成樹
脂エマルションがより好ましく用いられる。無機結合材
は、セメント、石膏、ドロマイトプラスターのような粉
末のもの、液体のニ酸化けい素(SiO)を主成分す
るシリカゾル、ニ酸化けい素(SiO)と酸化リチウ
ム(LiO)を主成分とするリチウムシリケート、ア
ルミナ(Al)を主成分とするアルミナゾルなど
が挙げられる。
【0017】セメント、石膏、ドロマイトプラスター
は、入手の容易さ、コスト面からより好ましく用いら
れ、その中でもセメントは、硬化後の強度が優れている
ことからより好ましく用いらる。セメントは、水と反応
して硬化する鉱物質の粉末であり、ポルトランドセメン
ト、白色セメント、混合セメント及び特殊セメントなど
に大別することができ、ポルトランドセメントの中でも
普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメン
ト、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランド
セメント及び耐硫酸塩ポルトランドセメントがある。
【0018】この下塗り塗料では、任意の種類のセメン
トを用いることができるが、容易に入手できる普通ポル
トランドセメントが好ましく用いられる。また、塗料の
調色が必要な場合には、白色セメントが好ましく用いら
れる。充填材としては、炭酸カルシウム、珪砂、クレ
ー、カオリン、タルク、珪藻土、ベントナイト、ホワイ
トカーボン、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、水酸
化アルミニウム、アルミナ、シリカ、無機繊維、ロック
ウールなどが挙げられる。炭酸カルシウム、珪砂が結合
材との混和性、塗料適性、入手の容易さから好ましく用
いられる。
【0019】また、その他の成分として、ハロゲン系、
リン系、三酸化アンチモン系化合物などの難燃剤や消泡
剤、分散剤、湿潤剤などとして用いられる界面活性剤、
造膜助剤、防凍剤などとして用いられる高沸点溶剤、粘
度、粘性調整のための増粘剤、着色顔料、酸化チタンな
どの白色顔料、防腐剤、防藻剤、防黴剤等の成分が用い
らる。
【0020】上塗り塗料は、被塗布面の色調や模様を付
けるなどの仕上げとなるものであり、有機結合材と顔料
及び充填材から成る顔料含有塗料又、有機結合材と着色
骨材から成る着色骨材含有塗料が用いられる。顔料含有
塗料に用いられる有機結合材は、アクリル樹脂、ウレタ
ン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂などの樹脂を単独又は共重合した
もの、これら樹脂を有機溶媒に溶解させたものあるいは
エマルションとして水に分散させたものが使用される。
製造の容易さ、入手が容易なことより合成樹脂エマルシ
ョンが好ましく用いられ、その合成樹脂エマルション
は、塗膜の物性、入手の容易性などからアクリル樹脂、
スチレン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂エマル
ションやアクリルスチレン系合成樹脂エマルションが好
ましく用いられる。
【0021】顔料は、顔料含有塗料の色調を付与するも
のである。その顔料としては、白色顔料として酸化チタ
ン、クレーなどがあり、着色顔料として酸化鉄などの無
機系顔料及びカーボンブラック、オキサイドイエロー、
シアニンブルー、又はシアニングリーンなどの公知の有
機系顔料を使用でき、塗料に通常用いられるものを使用
することができる。また、酸化チタン単独でも他の無機
又は有機系顔料との併用してもよい。前記顔料は、耐候
性のよいものがより好ましい。
【0022】充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、アルミナ、珪砂、繊維又、発泡クレー、
軽石、パーライト、発泡スチロール粉、シラスバルー
ン、ヒル石、ガラス粉の発泡体等が挙げられる。また、
その他の成分としては、低沸点アルコール、高沸点溶
剤、界面活性剤、増粘剤、難燃剤、防腐剤、防黴剤、防
藻剤等のような一般に塗料製造に配合されている成分を
添加することができる。高沸点溶剤は造膜助剤、防凍剤
として用いられ、界面活性剤は消泡剤、分散剤、湿潤剤
などとして用いられる。増粘剤は、粘度及び粘性調整の
ために用いられるものである。
【0023】着色骨材含有塗料は、前記顔料含有塗料に
用いられることができる有機結合材を用いることがで
き、前記顔料含有塗料と同様に合成樹脂エマルションが
好ましく用いられる。また、その有機結合材が乾燥後に
透明のフィルムを形成するものが好ましく用いられる。
【0024】着色骨材は、珪砂、寒水砂、陶石粒、ガラ
スビーズ、プラスチックビーズ、ガラス粉の発泡体など
の軽量骨材又は寒水石、珪石、大理石、御影石を含む天
然石を粉砕したものなどに着色を施したものである。ま
た、着色骨材含有塗料は、必要に応じて前記骨材の無着
色の骨材を含有することができる。そのため、着色を施
さない骨材自体の色調を生かした意匠感を持った塗膜が
得られる。
【0025】前記骨材の中でも結合材との混和性、無着
色骨材の色調の安定性、又着色骨材においてはその着色
性などから珪砂、寒水砂、陶石粒が好ましく用いられ
る。珪砂は、ニ酸化けい素を主成分とするものであり、
川砂、海砂に代表される天然状態で粒状のものと、珪石
を粉砕して粒度調整したものがあり、寒水砂は、炭酸カ
ルシウムを主成分とするものであり、寒水石を粉砕して
粒度調整したものである。陶石粒は、陶磁器を粉砕し、
粒状にしたものであり、粉砕した後に粒度を調製されて
用いられる。
【0026】仕上げられた塗装面の意匠性から有機結合
材と着色骨材から成る着色骨材含有塗料が好ましい。着
色骨材含有塗料は、着色骨材の質感を生かした多彩感の
ある意匠性を塗装面に施すことができる。さらに、被塗
布物とは、建築物に代表される構築物の内外壁である。
また、合板、窯業用サイディング、金属サイディング、
ALC版、押し出し成型板、ケイ酸カルシウム板、GR
C板、PC板などの板状のものや不織布、織布、ガラス
クロス、紙などの可撓性のあるものが挙げられる。
【0027】次に、前記のように構成された塗料による
塗膜構造について説明する。塗膜の可撓性は、塗膜の柔
軟性を示すものであり、その可撓性が少ない場合には、
塗膜が追従することができる曲率半径が大きくなる。つ
まり、塗膜が追従することができる曲率半径が小さいも
のは、可撓性が大きいことになる。そのため、塗膜が追
従することができる曲率半径が大きいものは、塗膜の可
撓性が少なく、構築物などに形成された塗膜に割れが発
生することがある。
【0028】この塗膜の可撓性の測定方法について説明
する。まず、試験体の作成は、離型紙の上に乾燥した塗
膜の厚みが2mmとなるように塗料を塗布し、縦90m
m横180mmの長方形の試験体を作製する。その試験
体を常温で7日間静置する。静置された試験体の離型紙
を剥し、その試験体を円柱に巻き付ける。試験体を巻き
付ける円柱の曲率半径を変えて、試験体に割れが発生す
るかを確認する。
【0029】下塗り塗料により形成される下塗り塗料層
の可撓性は、曲率半径で5mm以上が好ましい。5mm
より小さい場合には、下塗り塗料層が軟らかすぎるた
め、上塗り塗料により形成される上塗り塗料層に割れが
生じる場合がある。また、曲率半径で5〜400mmの
範囲がより好ましく、10〜250mmの範囲がより一
層好ましい。曲率半径が400mmより大きい場合に
は、下塗り塗料層の可撓性がないために、構築物に形成
された塗膜構造に割れが生ずることがある。
【0030】上塗り塗料により形成される上塗り塗料層
は、下塗り塗料層より可撓性が少ないものである。上塗
り塗料層の可撓性は、下塗り塗料層の曲率半径の1.2
〜5.0倍の範囲が好ましく、2.0〜4.0倍の範囲
がより好ましい。1.2倍より小さい場合には、上塗り
塗料層が柔らかく、塗膜に汚れがつきやすい場合があ
る。5.0倍より大きい場合には、上塗り塗料層が硬く
なり、塗膜構造に割れが生じる場合がある。
【0031】上塗り塗料により形成される上塗り塗料層
の塗布厚が斑となった場合には、下塗り塗料により形成
される下塗り塗料層の色調が露出してしまう場合があ
り、上塗り塗料層の色調に斑が出ることがあるため、下
塗り塗料層は、上塗り塗料層と同色のものが好ましい。
また、下塗り塗料層と上塗り塗料層との付着性から結合
材などが同質材料のものがより好ましい。さらに、上塗
り塗料と同色及び同質材料のものが望ましい。
【0032】下塗り塗料及び上塗り塗料の塗布方法とし
ては、スプレー、塗装ローラ、刷毛が挙げられる。塗装
ローラによる塗布が好ましく用いられる。スプレーによ
る塗布は、塗料の飛散などの環境問題が起きることや塗
布時の塗料のロスが増えることがあり、また、刷毛によ
る塗布は、塗布作業の効率が低下する。塗装ローラを用
いた場合には、塗料の飛散がおきにくく、塗料のロスも
少ない。また、塗布作業の効率も優れている。塗装ロー
ラには、ウール繊維を用いられているウールローラー、
プラスチック製の多孔質の砂骨ローラー、スポンジを用
いたスポンジローラーなどがある。着色骨材含有塗料を
塗布する場合には、塗料を多く含むことができ、厚膜に
塗装することができるため、砂骨ローラーが好ましく用
いられる。
【0033】以上のように、この実施形態によれば次の
ような効果が発揮される。 ・ 被塗布物の表面側から順に、下塗り塗料により形成
される下塗り塗料層と、上塗り塗料により形成される上
塗り塗料層を積層される塗膜構造において、上塗り塗料
層の可撓性が下塗り塗料層の可撓性より小さいことによ
り、汚れがつきにくく、構築物の動きに追従し、塗膜の
割れが生じることがないものである。
【0034】・ 前記下塗り塗料層の可撓性が曲率半径
で5mm以上であって、前記上塗り塗料層の可撓性が下
塗り塗料層の可撓性の1.2〜5.0倍であることによ
り、汚れがつきにくく、構築物の動きに追従し、塗膜の
割れが生じることがないものである。
【0035】・ 前記上塗り塗料が着色骨材含有塗料で
あることにより、着色骨材の質感を生かした多彩感のあ
る意匠性を塗装面に施すことができるものである。
【0036】・ 被塗布物の表面に、可撓性が大きい下
塗り塗料層を形成できる下塗り塗料を塗布した後に、下
塗り塗料層より可撓性が小さい上塗り塗料層を形成でき
る上塗り塗料を塗布する塗膜構造の形成方法において、
上塗り塗料及び下塗り塗料を塗装ローラ用いて塗布する
ことにより、塗料の飛散などの環境問題が起きることが
なく、塗布作業の効率がよいものである。
【0037】・ 前記塗装ローラが砂骨ローラーである
ことにより、塗料を多く含むことができ、厚膜に塗装す
ることができる。
【0038】・ 下塗り塗料により形成される下塗り塗
料層は、有機結合材が含有されたものであることによ
り、可撓性があるものである。
【0039】・ 下塗り塗料の有機結合材が合成樹脂エ
マルションであることにより、入手が容易であり、製造
の容易なものである。
【0040】・ 上塗り塗料の有機結合材が合成樹脂エ
マルションであることにより、入手が容易で、塗料適性
に優れ、製造の容易なものであり、さらに、アクリル樹
脂、スチレン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂エ
マルションやアクリルスチレン系合成樹脂エマルション
であることにより、より入手が容易で、塗膜の物性のよ
いものである。
【0041】・ 前記着色骨材含有塗料の骨材が珪砂、
寒水砂、陶石粒であることにより、結合材との混和性が
よく、骨材への着色性がよいものである。
【0042】・ 下塗り塗料により形成される下塗り塗
料層の可撓性が曲率半径で5〜400mmの範囲であ
り、より好ましくは10〜250mmの範囲であること
により、下塗り塗料層が軟らかすぎず又、塗膜に割れが
生ずることがないものである。
【0043】・ 下塗り塗料層は、上塗り塗料層と同色
のものであることにより、上塗り塗料層の色調に斑が出
ることがないものである。
【0044】・ 下塗り塗料層は、上塗り塗料層と同質
材料のものであることにより、下塗り塗料層と上塗り塗
料層との付着性がよいものである。
【0045】
【実施例】以下、前記実施形態を実施例に基づいて、さ
らに具体的に説明する。まず、上塗り塗料層を形成する
上塗り塗料を得る。この上塗り塗料は、骨材含有塗料で
あり、乾燥し造膜した後に透明となる合成樹脂として
は、アクリル系合成樹脂エマルションでガラス転移温度
が10℃、固形分が45%のものを用いた。また、着色
骨材は、赤色で、粒度が45〜850μmのものを用い
た。その他の成分として、造膜助剤、消泡剤、分散剤、
湿潤剤、増粘剤を用いた。また、着色骨材以外の骨材と
して無着色の白色の寒水砂を用いた。下記に塗料配合1
を示す。
【0046】 塗料配合1 アクリル系合成樹脂エマルション 250.0(g) 着色骨材 700.0(g) 造膜助剤 30.0(g) 消泡剤 2.0(g) 分散剤 1.0(g) 湿潤剤 0.5(g) 増粘剤 1.0(g) 寒水砂 300.0(g) 配合水 15.5(g) 合 計 1300.0(g)
【0047】塗料配合2は、塗料配合1と同質で同色の
骨材含有塗料であり、塗料配合1の塗料より可撓性を向
上させるためにアクリル系合成樹脂エマルションの含有
量を多くした。下記に配合を示す。 塗料配合2 アクリル系合成樹脂エマルション 350.0(g) 着色骨材 700.0(g) 造膜助剤 30.0(g) 消泡剤 2.0(g) 分散剤 1.0(g) 湿潤剤 0.5(g) 増粘剤 1.0(g) 寒水砂 300.0(g) 配合水 15.5(g) 合 計 1400.0(g)
【0048】塗料配合3は、無機結合材を含有させたも
のである。無機結合材として普通ポルトランドセメント
を用い、合成樹脂として、アクリル−スチレン系合成樹
脂エマルションでガラス転移温度が−10℃、固形分が
45%のものを用いた。下記に塗料配合3を示す。 塗料配合3 アクリル−スチレン系合成樹脂エマルション 500.0(g) 普通ポルトランドセメント 350.0(g) 造膜助剤 30.0(g) 消泡剤 2.0(g) 分散剤 1.0(g) 湿潤剤 0.5(g) 増粘剤 1.0(g) 寒水砂 300.0(g) 配合水 15.5(g) 合 計 1200.0(g)
【0049】塗料配合4は、塗料配合1と同質で同色の
骨材含有塗料であり、塗料配合1より可撓性を低下させ
るためにアクリル系合成樹脂エマルションの含有量を少
なくした。下記に塗料配合4を示す。 塗料配合4 アクリル系合成樹脂エマルション 150.0(g) 着色骨材 700.0(g) 造膜助剤 30.0(g) 消泡剤 2.0(g) 分散剤 1.0(g) 湿潤剤 0.5(g) 増粘剤 1.0(g) 寒水砂 300.0(g) 配合水 15.5(g) 合 計 1200.0(g)
【0050】塗料配合5は、無機結合材からなる塗料で
あり、下記に塗料配合5を示す。 塗料配合5 普通ポルトランドセメント 350.0(g) 分散剤 1.0(g) 湿潤剤 0.5(g) 増粘剤 1.0(g) 寒水砂 300.0(g) 配合水 200.5(g) 合 計 853.0(g)
【0051】塗料配合1、塗料配合2、塗料配合3、塗
料配合4、塗料配合5の塗料を離型紙の上に乾燥した塗
膜の厚みが2mmとなるように塗料を塗布し、縦90m
m横180mmの長方形のものを作製した。その試験体
を常温で7日間静置する。静置されたものの離型紙を剥
し、それぞれの塗料により形成される塗料層の試験片を
得た。
【0052】塗料配合2、塗料配合3、塗料配合4、塗
料配合5及び塗料配合1の塗料を下塗り塗料として、縦
180mm横180mm厚みが2mmのスレート板に乾
燥した塗膜の厚みが約2mmとなるように塗料を塗布
し、塗料配合2〜塗料配合5の塗料の乾燥後に塗料配合
1の塗料を乾燥した塗膜の厚みが2mmとなるように塗
布し、塗料配合1の塗料の乾燥後に塗料配合2の塗料を
乾燥した塗膜の厚みが2mmとなるように塗布し、下塗
り塗料により形成される下塗り塗料層と、上塗り塗料に
より形成される上塗り塗料層を積層した厚みが約4mm
の試験体を作製した。その試験体を常温で7日間静置す
る。
【0053】実施例1の塗膜構造として、下塗り塗料と
して塗料配合2のものを用い下塗り塗料層を形成させ、
上塗り塗料として塗料配合1のものを用い上塗り塗料層
を形成させ実施例1の試験体を作成した。また、下塗り
塗料として塗料配合3のものを用い、上塗り塗料として
塗料配合1のものを用い実施例2の試験体を作成した。
下塗り塗料として塗料配合4、上塗り塗料として塗料配
合1のものを比較例1とし、下塗り塗料として塗料配合
5、上塗り塗料として塗料配合1のものを比較例2とし
た試験体を作成した。また、下塗り塗料として塗料配合
1、上塗り塗料として塗料配合2のものを比較例3の試
験体として作成した。
【0054】それぞれの試験片を円柱に巻き付ける。試
験片を巻き付ける円柱は、半径を250〜10mmの範
囲で5mm刻みの円柱を用意し、試験片を巻き付け、試
験片に割れが発生する円柱の半径を測定し、その試験片
の可撓性とする。塗料配合1の塗料により形成される塗
料層の試験片の可撓性としての半径は、250mmであ
った。また、塗料配合2によるものの半径は、50mm
であり、塗料配合3によるものは、200mmであり、
塗料配合4によるものは、400mmであった。塗料配
合5により形成される塗料層の試験片は、可撓性が無い
ため測定が不可能であった。下記の表1にそれぞれの曲
率半径をまとめて示す。
【0055】
【表1】 曲率半径の単位は、mmで示す。実施例1、実施例2及
び比較例1〜比較例3の試験体を1年間の暴露試験を行
い、試験体の汚れ、割れの確認を行った。実施例1、実
施例2の試験体は、割れは無く、汚れもほとんど無い。
しかし、比較例1、比較例2の試験体は、汚れはほとん
ど無いが、試験体に割れが生じていた。また、比較例3
の試験体では、試験体の割れは無いが、試験体表面の汚
れが多くあった。つまり、実施例1、実施例2及び比較
例1〜比較例3の試験体を比べた場合、比較例3の試験
体が他の試験体より汚れがひどく、比較例1及び比較例
2の試験体は、試験体表面に微細なクラックが数本あっ
た。下記の表2に使用塗料配合と試験結果をまとめて示
す。
【0056】
【表2】 上記試験結果より、比較例1及び比較例2の試験体で
は、上塗り塗料層の可撓性が下塗り塗料層の可撓性より
大きいことにより、塗膜に割れが生じたことがわかる。
また、比較例3より、上塗り塗料による塗料層の可撓性
が大きいことにより、汚れがつきやすいことがわかる。
【0057】実施例1又は実施例2では、上塗り塗料層
の可撓性が下塗り塗料層の可撓性より小さく、下塗り塗
料層の可撓性が曲率半径で5mm以上であって、上塗り
塗料層の可撓性が下塗り塗料層の可撓性の1.2〜5.
0倍であるいことにより、汚れがつきにくく、塗膜の割
れが生じることがないことがわかる。実施例1の塗膜構
造を得るための塗布方法をスプレーと砂骨ローラーによ
り作業性を比較した。比較方法は、縦1m横1mのスレ
ート板に下塗り塗料層、上塗り塗料層が各約2mm厚に
なるように塗布し、その塗料使用量及び作業時間を測定
した。
【0058】スプレーによる塗布では、下塗り塗料の使
用量が4.2kgであり、作業時間は約3分であった。
また、上塗り塗料の使用量が3.5kgであり、作業時
間が約2.5分かかった。一方、砂骨ローラーによる塗
布では、下塗り塗料の使用量が3.0kgであり、作業
時間は約4分であった。また、上塗り塗料の使用量が
3.5kgであり、作業時間が約3.5分かかった。上
記塗布方法の違いによる比較では、スプレーによる塗布
は、作業時間が多少短縮されていることがわかるが、塗
料使用量が多いこともわかる。このことは、スプレーに
よる塗布において、塗装時の塗料が飛散していることに
より塗料使用量が増えていることが挙げられる。
【0059】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記下塗り塗料の有機結合材が合成樹脂エマルショ
ンであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
ずれかに記載の塗膜構造。このことにより、入手が容易
で、製造の容易なものが得られる。
【0060】・ 前記上塗り塗料の有機結合材が合成樹
脂エマルションであることを特徴とする請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の塗膜構造。このことによ
り、入手が容易で、製造の容易なものがえられる。さら
に、その合成樹脂エマルションがアクリル樹脂、スチレ
ン樹脂より製造されたアクリル系合成樹脂エマルション
やアクリルスチレン系合成樹脂エマルションであること
により、より入手が容易で、塗料適性、塗膜の物性のよ
いものが得られる。
【0061】・ 前記着色骨材含有塗料の骨材が珪砂、
寒水砂、陶石粉のいずれか1種以上であることを特徴と
する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の塗膜構
造。このことにより、結合材との混和性がよく、骨材へ
の着色性がよいものが得られる。
【0062】・ 前記下塗り塗料層の可撓性が曲率半径
で5〜400mmの範囲であることを特徴とする請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の塗膜構造。このこ
とにより、下塗り塗料層が軟らかすぎず又、塗膜に割れ
が生ずることがないものが得られる。
【0063】・ 前記下塗り塗料層が上塗り塗料層と同
色のものであることを特徴とする請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の塗膜構造。このことにより、上塗
り塗料層の色調に斑が出ることがないものが得られる。
【0064】・ 前記下塗り塗料層が上塗り塗料層と同
質材料のものであることを特徴とする請求項1ないし請
求項3のいずれかに記載の塗膜構造。このことにより、
下塗り塗料層と上塗り塗料層との付着性がよいものが得
られる。
【0065】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1又は請求項
2に記載の発明の塗膜構造によれば、汚れがつきにく
く、構築物の動きに追従し、塗膜の割れが生じることが
ないものが得られる。
【0066】請求項3に記載の発明の塗膜構造によれ
ば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、
着色骨材の質感を生かした多彩感のある意匠性を塗装面
に施すことができる。
【0067】請求項4に記載の発明の塗膜構造の成形方
法によれば、塗料の飛散などの環境問題が起きることが
なく、塗布作業の効率がよいものができる。
【0068】請求項5に記載の発明の塗膜構造の成形方
法によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、厚膜
に塗装することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC29 AC30 AC92 AC93 AE03 CA47 DA06 DB12 DC02 EA05 4F040 AA09 AA19 AB04 AC01 CB01 CB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗布物の表面側から順に、下塗り塗料
    により形成される下塗り塗料層と、上塗り塗料により形
    成される上塗り塗料層を積層される塗膜構造において、
    上塗り塗料層の可撓性が下塗り塗料層の可撓性より小さ
    いことを特徴とする塗膜構造。
  2. 【請求項2】 前記下塗り塗料層の可撓性が曲率半径で
    5mm以上であって、前記上塗り塗料層の可撓性が下塗
    り塗料層の可撓性の1.2〜5.0倍であることを特徴
    とする請求項1に記載の塗膜構造。
  3. 【請求項3】 前記上塗り塗料が着色骨材含有塗料であ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗膜
    構造。
  4. 【請求項4】 被塗布物の表面に可撓性が大きい下塗り
    塗料層を形成できる下塗り塗料を塗布した後に、下塗り
    塗料層より可撓性が小さい上塗り塗料層を形成できる上
    塗り塗料を塗布する塗膜構造の形成方法において、上塗
    り塗料及び下塗り塗料を塗装ローラ用いて塗布すること
    を特徴とする塗膜構造の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記塗装ローラが砂骨ローラーであるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の塗膜構造の成形方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150337A (ja) * 2004-11-02 2006-06-15 Ohbayashi Corp 塗装物および塗装方法
JP2011068136A (ja) * 2004-11-02 2011-04-07 Ohbayashi Corp 塗装物および塗装方法
JP2012097507A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Js Corp 内装改修方法

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