JP2001300272A - フッ素系ブロック共重合体により被覆されている中空糸膜及びその製造方法 - Google Patents

フッ素系ブロック共重合体により被覆されている中空糸膜及びその製造方法

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JP2001300272A
JP2001300272A JP2000118285A JP2000118285A JP2001300272A JP 2001300272 A JP2001300272 A JP 2001300272A JP 2000118285 A JP2000118285 A JP 2000118285A JP 2000118285 A JP2000118285 A JP 2000118285A JP 2001300272 A JP2001300272 A JP 2001300272A
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carbamate
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hollow fiber
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Application number
JP2000118285A
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English (en)
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Tetsuya Nakamura
哲也 中村
Naoyuki Amaya
直之 天谷
Koji Kamenosono
浩治 亀之園
Kenshiro Shudo
健志郎 首藤
Motoyuki Sugiura
基之 杉浦
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Original Assignee
NOF Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物質の選択透過性及び膜強度が十分で、しか
もポリスルホン又はポリエーテルスルホンを主成分とす
る基材表面への密着性及びその耐久性に優れ、気体分離
膜や生体適合性が要求される医療材料等に好適な中空糸
膜を提供すること、並びに簡便かつ実用的な工程による
中空糸膜の製造方法を提供する。 【解決手段】 中空糸膜は、ポリスルホン又はポリエー
テルスルホンを主成分とする樹脂を基材とし、その表面
がウレタン結合を有するフッ素系ブロック共重合体によ
り被覆されているものである。フッ素系ブロック共重合
体としては、フッ素系単量体の単独重合体又は共重合体
から形成されるフッ素系セグメントと、ウレタン結合を
有する単量体から形成される非フッ素系セグメントとか
らなるAB型ブロック共重合体であることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスルホン又は
ポリエーテルスルホンを主成分とする基材表面が、フッ
素系ブロック共重合体により被覆された中空糸膜及びそ
の製造方法に関するものである。特に、気体分離膜や生
体適合性が要求される医療用材料等に好適なポリスルホ
ン又はポリエーテルスルホンを主成分とする基材の中空
糸膜及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、医療用器具として要求される
基材の物性を保持しながら生体適合性をも併せ持つ医療
用材料が、種々提案されてきている。例えば、特開平3
−66620号公報には、セルロース基材表面をフッ素
系ブロック共重合体と脂肪酸マクロ単量体との共有結合
体で修飾した医療用材料が開示されている。その製造法
として以下の工程が開示されている。
【0003】最初に、エポキシ及びカルボキシル基を含
むフッ素系ブロック共重合体と脂肪酸マクロ単量体を各
々合成し、その両者をエステル化試薬を用いて共有結合
させ、高分子誘導体を合成する。次に、再生セルロース
中空糸を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した後、この中
空糸を取り出して、先に得られた高分子誘導体のジオキ
サン溶液に浸漬する。その後、この中空糸を取り出し、
洗浄・乾燥することで、親水性重合体部分と疎水性重合
体部分からなるブロック共重合体に脂肪酸マクロ単量体
を共有結合させた共重合誘導体が共有結合で再生セルロ
ース膜表面に固定化された中空糸を得ている。さらに、
特開平11−290662号公報には、ポリスルホン又
はポリエーテルスルホン基材表面をフッ素系ブロック共
重合体により被覆した中空糸膜が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
特開平3−66620号公報に開示された医療用材料で
は基材がセルロースに限られ、分離膜としても物質の選
択透過性及び膜強度が不十分である。また、製法面に於
いても表面修飾用に共重合誘導体をセルロースに直接共
有結合で付加させているため、共有結合の反応工程を必
要とし、工程が非常に煩雑であり、実用性に乏しい。
【0005】また、後者の特開平11−290662号
公報に開示されている中空糸膜では、被覆されたフッ素
系ブロック共重合体のポリスルホン又はポリエーテルス
ルホン基材表面への密着性が必ずしも十分とはいえず、
その点で密着性の耐久性はまだ改善の余地がある。
【0006】本発明は、以上のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、物質の選択透過性及び膜強度が十分で、し
かもポリスルホン又はポリエーテルスルホンを主成分と
する基材表面への密着性及びその耐久性に優れ、気体分
離膜や生体適合性が要求される医療材料等に好適な中空
糸膜を提供すること、並びに簡便かつ実用的な工程によ
る中空糸膜の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意努力
した結果、ポリスルホン又はポリエーテルスルホンを主
成分とする樹脂と凝固液とを接触させながら中空糸を紡
糸する際、ウレタン結合を有するフッ素系ブロック共重
合体を含む凝固液を用いる手段を見出した。それによ
り、その基材表面がウレタン結合を有するフッ素系ブロ
ック共重合体で修飾されたポリスルホン又はポリエーテ
ルスルホンを主成分とする中空糸膜を製造することがで
きた。そして、その密着の耐久性を調べたところウレタ
ン結合を有することが非常に有効であることが判り本発
明に到達したものである。
【0008】即ち、第1の発明の中空糸膜は、ポリスル
ホン又はポリエーテルスルホンを主成分とする樹脂を基
材とし、ウレタン結合を有するフッ素系ブロック共重合
体により前記基材表面が被覆されているものである。
【0009】第2の発明の中空糸膜は、第1の発明にお
いて、前記フッ素系ブロック共重合体が、フッ素系単量
体の単独重合体又は共重合体から形成されるフッ素系セ
グメントと、ウレタン結合を有する単量体から形成され
る非フッ素系セグメントとからなるAB型ブロック共重
合体であるものである。
【0010】第3の発明の中空糸膜の製造方法は、ポリ
スルホン又はポリエーテルスルホンを主成分とする樹脂
を凝固液に接触させながら中空糸を紡糸する際、ウレタ
ン結合を有するフッ素系ブロック共重合体を含む凝固液
を用いることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて詳細に説明する。本発明でいう中空糸膜は、ポリス
ルホン又はポリエーテルスルホンを主成分とする樹脂を
基材とし、その表面が特定構造のウレタン結合を有する
フッ素系ブロック共重合体により被覆されたものであ
る。この中空糸膜は、ポリスルホン又はポリエーテルス
ルホンが糸状かつ中空、つまり中空糸膜の状態になって
いるものである。
【0012】前記フッ素系ブロック共重合体は、フッ素
系単量体の単独重合体又は共重合体(以下、(共)重合
体ともいう)から形成されるフッ素系セグメントと、フ
ッ素を含まない単量体及びウレタン結合を有する単量体
から形成される非フッ素セグメントとからなるAB型ブ
ロック共重合体であることが望ましい。
【0013】フッ素系ブロック共重合体中のフッ素系セ
グメントは、下記の一般式(A)〜(G)で示されるフッ
素系単量体の一種又は二種以上から形成されるものであ
る。但し、要求性能によっては非フッ素系単量体である
(H)又はその他のラジカル重合可能なビニル系非フッ
素系単量体又はウレタン結合を有する単量体を共重合し
ても差し支えない。その場合、フッ素系重合体セグメン
ト中に占めるフッ素系単量体の割合は、好ましくは20
重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上である。
20重量%未満では、フッ素の性能が十分に発揮できな
くなる。 (A):Rf-R2OCOCR3=CH2
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】 (F):Rf-O-Ar-CH2OCOCR3=CH2
【0018】
【化5】 (H):R4-OCOCR5=CH2 一般式(A)〜(G)中のRfは炭素数が3〜21のポリ
フルオロアルキル基又はポリフルオロアルケニル基であ
り、好ましくは炭素数が6〜10のポリフルオロアルキ
ル基又はポリフルオロアルケニル基である。炭素数2以
下ではフッ素の性能が発現され難く、炭素数22以上で
はかなり長鎖になるため重合転化率が低下する傾向にあ
る。
【0019】R1は水素又は炭素数1〜10のアルキル
基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であ
る。炭素数10を越える場合には、長鎖になるため重合
転化率が低下する傾向にある。
【0020】R2は炭素数1〜10のアルキレン基であ
り、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基である。炭
素数10を越える場合には、長鎖になるため重合転化率
が低下する傾向にある。
【0021】R3は水素又はメチル基である。Arは置換
基、例えば炭素数1〜10のアルキル基、エステル基、
ケトン基、アミノ基、アミド基、イミド基、ニトロ基、
ヒドロキシル基、カルボン酸基、チオール基又はエーテ
ル基を有することもあるアリール基である。
【0022】前記一般式(A)の具体例としては、以下(a
-1)〜(a-12)の単量体が挙げられる。 F(CF2)6(CH2)2OCOCH=CH2 ・・・ (a-1) F(CF2)8(CH2)2OCOCH=CH2 ・・・ (a-2) F(CF2)10(CH2)2OCOCH=CH2 ・・・ (a-3) H(CF2)8CH2OCOCH=CH2 ・・・ (a-4) (CF3)2CF(CF2)6(CH2)2OCOCH=CH2 ・・・ (a-5) (CF3)2CF(CF2)8(CH2)2OCOCH=CH2 ・・・ (a-6) F(CF2)6(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-7) F(CF2)8(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-8) F(CF2)10(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-9) H(CF2)8CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-10) (CF3)2CF(CF2)6(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-11) (CF3)2CF(CF2)8(CH2)2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (a-12) また、一般式(B)の具体例として、以下(b-1)〜(b-7)の
単量体が挙げられる。 F(CF2)8SO2N(CH3)CH2CH2OCOCH=CH2 ・・・ (b-1) F(CF2)8SO2N(CH3)(CH2)4OCOCH=CH2 ・・・ (b-2) F(CF2)8SO2N(CH3)(CH2)10OCOCH=CH2 ・・・ (b-3) F(CF2)3SO2N(C2H5)C(CH2CH3)HCH2OCOCH=CH2 ・・・ (b-4) F(CF2)8SO2N(CH3)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (b-5) F(CF2)3SO2N(C2H5)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (b-6) F(CF2)3SO2N(C3H7)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (b-7) また、一般式(C)の具体例として、以下(c-1)〜(c-4)
の単量体が挙げられる。 F(CF2)2CON(C2H5)CH2OCOCH=CH2 ・・・ (c-1) F(CF2)3CON(CH3)CH(CH3)CH2OCOCH=CH2 ・・・ (c-2) F(CF2)8CON(CH2CH2CH3)CH2CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (c-3) F(CF2)8CON(C2H5)CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (c-4) また、一般式(D)の具体例として、以下(d-1)〜(d-4)
の単量体が挙げられる。 F(CF2)8CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2 ・・・ (d-1) (CF3)2CF(CF2) 2CH2CH(OH)CH2OCOCH=CH2 ・・・ (d-2) F(CF2)8CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (d-3) (CF3)2CF(CF2) 2CH2CH(OH)CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (d-4) また、一般式(E)の具体例として、以下(e-1)〜(e-2)の
単量体が挙げられる。 (CF3)2CF(CH2)6CH2CH(OCOCH3)CH2OCOCH=CH2 ・・・ (e-1) (CF3)2CF(CH2)6CH2CH(OCOCH3)CH2OCOC(CH3)=CH2 ・・・ (e-2) また、一般式(F)の具体例として、以下(f-1)〜(f-4)
の単量体が挙げられる。
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】 また、一般式(G)の具体例として、以下(g-1)の単量
体が挙げられる。
【0027】
【化10】 また、一般式(A)〜(G)以外のフッ素系単量体として
以下の単量体が挙げられる。 F(CF2)6CH2OCH=CH2 F(CF2)8CH2OCH=CH2 F(CF2)10CH2OCH=CH2 F(CF2)6CH2OCF=CF2 F(CF2)8CH2OCF=CF2 F(CF2)10CH2OCF=CF2 F(CF2)6CH=CH2 F(CF2)8CH=CH2 F(CF2)10CH=CH2 F(CF2)6CF=CF2 F(CF2)8CF=CF2 F(CF2)10CF=CF2 CH2=CF2 CF2=CF2 以上のフッ素系単量体は使用に際し、1種又は2種以上
を混合して用いることができる。特に、フッ素系ブロッ
ク共重合体を合成する際のフッ素系単量体としては、フ
ッ素性能発現の観点から、前記一般式(A)の単量体、
一般式(B)の単量体又は一般式(G)の単量体が有効
である。さらに、重合転化率及びブロック共重合体のポ
リスルホン又はポリエーテルスルホンへの密着性の阻害
をできるだけ避けるとの観点から、前記化合物(a-1〜
3、5〜9、11、12)又は化合物(g-1)が特に有効である。
【0028】本発明の非フッ素系セグメントは、非フッ
素系単量体である一般式(H)又はその他のラジカル重
合可能なビニル系の非フッ素系単量体又はウレタン結合
を有する単量体より形成されるものである。但し、ポリ
スルホン又はポリエーテルスルホンとの密着性を低下さ
せない程度にフッ素系単量体を共重合しても差し支えな
い。
【0029】一般式(H)のR4は炭素数1〜22のア
ルキル基若しくは置換アルキル基、炭素数3〜15のシ
クロアルキル基若しくは置換シクロアルキル基、又はフ
ェニル基、若しくは置換フェニル基を表し、R5は水素
原子又はメチル基である。
【0030】一般式(H)の具体例として、以下の単量体
が挙げられる。(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)ア
クリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチ
ル、(メタ)アクリル酸n-ペンチル、(メタ)アクリル酸
nヘキシル、(メタ)アクリル酸nオクチル、(メタ)アク
リル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)ア
クリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メ
タ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタ
デシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリ
ル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)
アクリル酸2-エチルヘキシル、(メ夕)アクリル酸イソ
オクチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、モノ(メタ)アクリル
酸ジエチレングリコ-ル、モノ(メタ)アクリル酸トリエ
チレングリコ-ル、モノ(メタ)アクリル酸テトラエチレ
ングリコ-ル、モノ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリ
コール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、モノ
(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコ-ル、モノ(メタ)
アクリル酸トリプロピレングリコ-ル、モノ(メタ)アク
リル酸テトラプロピレングリコ-ル、(メタ)アクリル酸
ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジプ
ロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノ
エチル、4-(メタ)アクリロイルオキシ-2,2,6,6
-テトラメチルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルアミ
ノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(メ
タ)アクリロイルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメ
チルピペリジン、4-(メタ)アクリロイルアミノ-1,
2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、2-ヒドロキ
シ-4-[2-(メタ)アクリルオキシエトキシ]ベンゾフ
ェノン、2-ヒドロキシ-[3-(メタ)アクリルオキシ-2
-ヒドロキシプロプポキシ]ベンゾフェノン、2,2’-
ジヒドロキシ-4-[3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒド
ロキシプロポキシ]ベンゾフェノン、(メタ)アクリル酸
ジエチルアミノエチルの四級アンモニウム塩、2-ヒド
ロキシ-3-メタクリルオキシプロピルアンモニウムクロ
ライドのような(メタ)アクリル酸から誘導される四級ア
ンモニウム塩等。
【0031】その他のラジカル重合可能なビニル系非フ
ッ素系単量体として、以下の単量体が挙げられる。(メ
タ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸アミドN,N-ジ
メチル、(メタ)アクリル酸アミドN,N-ジエチル、(メ
タ)アクリル酸アミドN,N-ジプロピル、(メタ)アクリ
ル酸アミドN,N-ジイソプロピル、(メタ)アクリル酸
アミドN,N-ジブチル、N-メチロール(メタ)アクリル
アミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イ
タコン酸ジアミド、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、
(メタ)アクリルアミドプロピルスルホン酸、アクリルア
ミドt-ブチルスルホン酸、アクリル酸エチルスルホン
酸、(メタ)アリルスルホン酸、モノ2-(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルアシッドホスフェート、(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、.クロトン酸、フマル酸、マレイン
酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
無水シトラコン酸、4-(メタ)アクリロキシエチルトリメ
リット酸無水物、(メタ)アクリルニトリル、ビニルピリ
ジン、安息香酸ビニル、スチレン、α-メチルスチレ
ン、メチルスチレン、t-ブチルスチレン、ビニルフェ
ノール、メトキシスチレン、スチレンスルホン酸塩、ビ
ニルナフタレン、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、ドデシル酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビ
ニル、ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、マ
レイミド、N-メチルマレイミド、N-エチルマレイミ
ド、N-プロピルマレイミド、N-ブチルマレイミド、N
-ヘキシルマレイミド、N-フェニルマレイミド、N-(ヒ
ドロキシフェニル)マレイミド、ブタジエン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、シアン化ビニリデン、フマル酸ジ
イソプロピル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジt-
ブチル、フマル酸ジシクロヘキシル、フマル酸ジベンジ
ル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸ジメチル、イタ
コン酸モノエチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸モ
ノプロピル、イタコン酸ジプロピル、イタコン酸モノブ
チル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸モノイソブチ
ル、イタコン酸ジイソブチル、イタコン酸モノt-ブチ
ル、イタコン酸ジt-ブチル、イタコン酸モノシクロヘ
キシル、イタコン酸ジシクロヘキシル、イタコン酸モノ
ベンジル、イタコン酸ジベンジル、アリルアルコール、
(メタ)アリルグリシジルエーテル等。
【0032】ウレタン結合を有する単量体としては、例
えばヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルと
イソシアネート基を有する化合物とから得られる単量体
や、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルとヒドロキシ基を有する化合物とから得られる単量体
を挙げることができる。そのような単量体の具体例とし
て、以下の単量体が挙げられる。
【0033】(メタ)アクリルオキシエチル-N-メチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-
メチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエ
トキシエチル-N-メチルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-メチルカル
バメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-メチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-エチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-
エチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエ
トキシエチル-N-エチルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-エチルカル
バメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-エチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-プロピル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N
-プロピルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキ
シエトキシエチル-N-プロピルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-プロ
ピルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-
プロピルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N
-イソプロピルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエチル-N-イソプロピルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシエトキシエトキシエチル-N-イソプロピル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシ
エトキシエチル-N-イソプロピルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシプロピル-N-イソプロピルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ブチルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-ブチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエ
チル-N-ブチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエトキシエトキシエチル-N-ブチルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ブチルカルバメ
ート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-t-ブチルカルバ
メート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-t-ブ
チルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエト
キシエチル-N-t-ブチルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-t-ブチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-t-ブチ
ルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ペン
チルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチ
ル-N-ペンチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエトキシエチル-N-ペンチルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-
ペンチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル
-N-ペンチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチ
ル-N-ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエチル-N-ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリ
ルオキシエトキシエトキシエチル-N-ヘキシルカルバメ
ート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエトキシ
エチル-N-ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキ
シプロピル-N-ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエチル-N-オクチルカルバメート、(メタ)アクリ
ルオキシエトキシエチル-N-オクチルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシエトキシエトキシエチル-N-オクチル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシ
エトキシエチル-N-オクチルカルバメート、(メタ)アク
リルオキシプロピル-N-オクチルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシエチル-N-デシルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシエトキシエチル-N-デシルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエチル-N-
デシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエ
トキシエトキシエチル-N-デシルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシプロピル-N-デシルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシエチル-N-ドデシルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-ドデシルカル
バメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエチ
ル-N-ドデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエトキシエトキシエチル-N-ドデシルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ドデシルカルバ
メート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ヘキサデシル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N
-ヘキサデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエトキシエチル-N-ヘキサデシルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエトキシエチル
-N-ヘキサデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシ
プロピル-N-ヘキサデシルカルバメート、(メタ)アクリ
ルオキシエチル-N-オクタデシルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシエトキシエチル-N-オクタデシルカルバ
メート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエチル
-N-オクタデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシ
エトキシエトキシエトキシエチル-N-オクタデシルカル
バメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-オクタデ
シルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-シ
クロヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエト
キシエチル-N-シクロヘキシルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシエトキシエトキシエチル-N-シクロヘキシ
ルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキ
シエトキシエチル-N-シクロヘキシルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシプロピル-N-シクロヘキシルカルバメ
ート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバ
メート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチル-N-ベン
ジルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエト
キシエチル-N-ベンジルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-ベンジルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ベンジ
ルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-フェ
ニルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエチ
ル-N-フェニルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
トキシエトキシエチル-N-フェニルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-
フェニルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル
-N-フェニルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチ
ル-N-(メトキシフェニル)カルバメート、(メタ)アク
リルオキシエトキシエチル-N-(メトキシフェニル)カ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシエトキシエトキシエ
チル-N-(メトキシフェニル)カルバメート、(メタ)ア
クリルオキシエトキシエトキシエトキシエチル-N-(メ
トキシフェニル)カルバメート、(メタ)アクリルオキシ
プロピル-N-(メトキシフェニル)カルバメート、メチ
ル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、エチル-N-
メタクリルオキシエチルカルバメート、プロピル-N-メ
タクリルオキシエチルカルバメート、イソプロピル-N-
メタクリルオキシエチルカルバメート、ブチル-N-メタ
クリルオキシエチルカルバメート、イソブチル-N-メタ
クリルオキシエチルカルバメート、t-ブチル-N-メタク
リルオキシエチルカルバメート、ペンチル-N-メタクリ
ルオキシエチルカルバメート、ヘキシル-N-メタクリル
オキシエチルカルバメート、オクチル-N-メタクリルオ
キシエチルカルバメート、デシル-N-メタクリルオキシ
エチルカルバメート、ウンデシル-N-メタクリルオキシ
エチルカルバメート、ドデシル-N-メタクリルオキシエ
チルカルバメート、トリデシル-N-メタクリルオキシエ
チルカルバメート、テトラデシル-N-メタクリルオキシ
エチルカルバメート、ペンタデシル-N-メタクリルオキ
シエチルカルバメート、ヘキサデシル-N-メタクリルオ
キシエチルカルバメート、オクタデシル-N-メタクリル
オキシエチルカルバメート、2-エチルヘキシル-N-メタ
クリルオキシエチルカルバメート、イソオクチル-N-メ
タクリルオキシエチルカルバメート、イソデシル-N-メ
タクリルオキシエチルカルバメート、シクロヘキシル-N
-メタクリルオキシエチルカルバメート、メトキシエチ
ル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、エトキシ
エチル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、プロ
ポキシエチル-N-メタクリルオキシエチルカルバメー
ト、ベンジル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート
等。
【0034】以上の単量体の中でも十分な重合転化率を
得ることができ、かつポリスルホン又はポリエーテルス
ルホンと密着性が良好又は確保できる成分として、好ま
しくは以下の単量体が挙げられる。
【0035】(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチ
ル、 (メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ト
リデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アク
リル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メ
タ)アクリル酸2-エチルヘキシル、 (メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、
モノ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、モノ(メ
タ)アクリル酸トリエチレングリコール、モノ(メタ)ア
クリル酸テトラエチレングリコール、モノ(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アク
リル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ
チル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)
アクリルアミド、(メタ)アクリル酸アミドN,N-ジメチ
ル、(メタ)アクリル酸アミドN,N-ジエチル、N-メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N-(メタ)アクリロイルモ
ルホリン、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、(メタ)アクリルニトリル、酢酸ビニル、ビニルピリ
ジン、安息香酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ビ
ニルフェノール、メトキシスチレン、ビニルナフタレ
ン、ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-
メチルマレイミド、N-エチルマレイミド、N-フェニル
マレイミド、N-(ヒドロキシフェニル)マレイミド、フ
マル酸ジイソプロピル、フマル酸ジイソブチル、フマル
酸ジt-ブチル、フマル酸ジシクロヘキシル、フマル酸
ジベンジル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸ジメチ
ル、イタコン酸ジベンジル、(メタ)アクリルオキシエチ
ル-N-メチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロ
ピル-N-メチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
チル-N-エチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプ
ロピル-N-エチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシ
エチル-N-プロピルカルバメート、(メタ)アクリルオキ
シプロピル-N-プロピルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエチル-N-イソプロピルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシプロピル-N-イソプロピルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシエチル-N-ブチルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ブチルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシエチル-N-t-ブチルカルバメ
ート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-t-ブチルカル
バメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ペンチルカ
ルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ペンチ
ルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-ヘキ
シルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-
ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N
-オクチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピ
ル-N-オクチルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエ
チル-N-デシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプ
ロピル-N-デシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシ
エチル-N-ドデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキ
シプロピル-N-ドデシルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエチル-N-ヘキサデシルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシプロピル-N-ヘキサデシルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシエチル-N-オクタデシルカルバメ
ート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-オクタデシル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-シクロ
ヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル
-N-シクロヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキ
シエチル-N-ベンジルカルバメート、(メタ)アクリルオ
キシプロピル-N-ベンジルカルバメート、(メタ)アクリ
ルオキシエチル-N-フェニルカルバメート、(メタ)アク
リルオキシプロピル-N-フェニルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシエチル-N-(メトキシフェニル)カルバ
メート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-(メトキシ
フェニル)カルバメート、メチル-N-メタクリルオキシ
エチルカルバメート、エチル-N-メタクリルオキシエチ
ルカルバメート、プロピル-N-メタクリルオキシエチル
カルバメート、イソプロピル-N-メタクリルオキシエチ
ルカルバメート、ブチル-N-メタクリルオキシエチルカ
ルバメート、イソブチル-N-メタクリルオキシエチルカ
ルバメート、t-ブチル-N-メタクリルオキシエチルカル
バメート、ヘキシル-N-メタクリルオキシエチルカルバ
メート、オクチル-N-メタクリルオキシエチルカルバメ
ート、デシル-N-メタクリルオキシエチルカルバメー
ト、ドデシル-N-メタクリルオキシエチルカルバメー
ト、テトラデシル-N-メタクリルオキシエチルカルバメ
ート、ヘキサデシル-N-メタクリルオキシエチルカルバ
メート、オクタデシル-N-メタクリルオキシエチルカル
バメート、2-エチルヘキシル-N-メタクリルオキシエチ
ルカルバメート、シクロヘキシル-N-メタクリルオキシ
エチルカルバメート、メトキシエチル-N-メタクリルオ
キシエチルカルバメート、エトキシエチル-N-メタクリ
ルオキシエチルカルバメート、プロポキシエチル-N-メ
タクリルオキシエチルカルバメート、ベンジル-N-メタ
クリルオキシエチルカルバメート。
【0036】以上の単量体の中でも、ポリスルホン又は
ポリエーテルスルホンと密着性が良好でかつ被膜強度を
確保する点から、さらに好ましくは以下の単量体が挙げ
られる。
【0037】(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリ
ル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アク
リル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、
(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジ
エチルアミノエチル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)ア
クリル酸アミドN,N-ジメチル、N-メチロール(メタ)
アクリルアミド、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルニトリル、酢酸ビニ
ル、スチレン、メトキシスチレン、N-メチルマレイミ
ド、N-エチルマレイミド、N-フェニルマレイミド、フ
マル酸ジイソプロピル、フマル酸ジt-ブチル、フマル
酸ジシクロヘキシル、フマル酸ジベンジル、イタコン酸
ジメチル、イタコン酸ジベンジル、(メタ)アクリルオキ
シエチル-N-メチルカルバメート、(メタ)アクリルオキ
シプロピル-N-メチルカルバメート、(メタ)アクリルオ
キシエチル-N-エチルカルバメート、(メタ)アクリルオ
キシプロピル-N-エチルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシエチル-N-ブチルカルバメート、(メタ)アクリル
オキシプロピル-N-ブチルカルバメート、(メタ)アクリ
ルオキシエチル-N-t-ブチルカルバメート、(メタ)アク
リルオキシプロピル-N-t-ブチルカルバメート、(メタ)
アクリルオキシエチル-N-オクチルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシプロピル-N-オクチルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシエチル-N-ドデシルカルバメー
ト、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-ドデシルカルバ
メート、(メタ)アクリルオキシエチル-N-オクタデシル
カルバメート、(メタ)アクリルオキシプロピル-N-オク
タデシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシエチル-N
-シクロヘキシルカルバメート、(メタ)アクリルオキシ
プロピル-N-シクロヘキシルカルバメート、(メタ)アク
リルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート、(メタ)ア
クリルオキシプロピル-N-ベンジルカルバメート、(メ
タ)アクリルオキシエチル-N-フェニルカルバメート、
(メタ)アクリルオキシプロピル-N-フェニルカルバメー
ト、メチル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、
エチル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、ブチ
ル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、t-ブチル-
N-メタクリルオキシエチルカルバメート、オクチル-N-
メタクリルオキシエチルカルバメート、ドデシル-N-メ
タクリルオキシエチルカルバメート、オクタデシル-N-
メタクリルオキシエチルカルバメート、2-エチルヘキ
シル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、シクロ
ヘキシル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート、ベ
ンジル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート。
【0038】次に、前記非フッ素系セグメントは、前記
に示した非フッ素単量体の一種又は二種以上から形成さ
れているものである。フッ素系ブロック共重合体中のフ
ッ素系セグメントの割合は好ましくは20〜95重量%
であり、さらに好ましくは30〜70重量%である。フ
ッ素系セグメントが20重量%未満ではフッ素系セグメ
ントとしての性能、例えば撥水性、撥油性、滑り性、酸
素富化性、生体適合性等が十分に得られない。また、9
5重量%を越えると、ポリスルホン又はポリエーテルス
ルホンとの十分な密着性を発現できなくなる。
【0039】さらに、ウレタン結合を有するフッ素系ブ
ロック共重合体は、ウレタン結合を有する単量体を含む
単量体混合物の重合により形成される。単量体混合物中
のウレタン結合を有する単量体の割合は好ましくは5〜
80重量%であり、さらに好ましくは25〜75重量
%、特に好ましくは50〜75重量%である。ウレタン
結合を有する単量体が5重量%未満では、ポリスルホン
又はポリエーテルスルホンとの十分な密着性を確保でき
ない。また、80重量%を超えると先に述べたフッ素系
セグメントとしての性能が十分に得られない。
【0040】フッ素系ブロック共重合体の分子量に関し
ては、数平均分子量で10000〜1000000が良く、好ましく
は15000〜300000、さらに好ましくは15000〜100000であ
る。10000未満では、フッ素の性能が発揮されないばか
りか、ポリスルホン又はポリエーテルスルホンとの十分
な密着性も発現できなくなる。また、1000000を越える
と、製造することそのものが困難になる。
【0041】次に、前記フッ素系ブロック共重合体の製
造方法について説明する。このフッ素系ブロック共重合
体は、ポリメリックペルオキシドを重合開始剤として、
一種又は二種以上のフッ素系単量体を重合させ、パーオ
キサイド結合含有重合体とし、さらに得られたパーオキ
サイド結合含有重合体を重合開始剤として、非フッ素系
単量体の一種又は二種以上を含むビニル型単量体混合物
を重合させる。この重合方法は、公知の製造プロセス
(例えば、特公平5−41668号公報、特公平5−5
9942号公報記載)により製造される。
【0042】上記ブロック共重合体の製造時に用いられ
るポリメリックペルオキシドとは、1分子中に2個以上
のペルオキシ結合を有する化合物である。ポリメリック
ペルオキシドとしては、特公平5−59942号公報記
載の各種ポリメリックペルオキシドを一種又は二種以上
使用することができる。例えば、下記一般式(1)、
(2)又は(3)で表されるものが使用できる。
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】 当該ブロック共重合体は、前記のポリメリックペルオキ
シドを用いて、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重
合法又はエマルション重合法によって容易に得られる。
例えば、溶液重合法では、ブロック共重合体として第一
工程でフッ素を有しない重合体セグメントを、第二工程
でフッ素を含む重合体セグメントを形成する場合を例に
とると次のように説明することができる。
【0046】すなわち、まずポリメリックペルオキシド
を開始剤として用い、フッ素を有するセグメントを形成
する前記フッ素単量体を溶液中で重合することにより、
連鎖中にパーオキサイド結合が導入されたパーオキサイ
ド結合含有フッ素系重合体が得られる。次に、第二工程
において、第一工程の生成溶液中に非フッ素系単量体を
加えて重合を行うと、パーオキサイド結合含有フッ素系
重合体中のパーオキサイド結合が開裂し、効率よくブロ
ック共重合体が得られる。
【0047】なお、上記のような二段階重合において、
第一工程のフッ素系単量体を第二工程に、そして第二工
程の非フッ素系単量体を第一工程に用いても良い。ブロ
ック共重合体の製造時の第一工程で用いるポリメリック
ペルオキシドの量は、ビニル型単量体100重量部に対
して通常0.5〜20重量部であり、そのときの重合温
度は、60〜130℃、重合時間は2〜10時間程度で
ある。また、第二工程での重合温度は通常、60〜14
0℃、重合時間は3〜15時間程度である。
【0048】以上のようにして得られるフッ素系ブロッ
ク共重合体の重合又は希釈溶媒は、その共重合体を溶解
又は分散でき、かつポリスルホン又はポリエーテルスル
ホンの中空糸膜の製造における凝固過程で用いられる凝
固液となる溶剤であれば特に制限はないが、例えば水、
メチルアルコール、エチルアルコ-ル、プロピルアルコ
ール、2-プロピルアルコール、1-ブチルアルコール、2-
ブチルアルコール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチ
ル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノー
ル、3-ペンタノール、シクロペンタノール、2-ヘキサノ
ール、3-ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、2-ブタノン、
3-メチル-2-ブタノン、2-ペンタノン、3-ペンタノン、2
-メチル-3-ペンタノン、3-メチル-2-ペンタノン、4-メ
チル-2-ペンタノン、2,4-ジメチル-3-ペンタノン、4,
4-ジメチル-2-ペンタノン、2-ヘキサノン、3-ヘキサノ
ン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノ
ン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、2-メチル-3-ヘキサ
ノン、5-メチル-2-ヘキサノン、5-メチル-3-ヘキサノ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソ
プロピル、酢酸ブチル、トリメチル酢酸メチル、酢酸イ
ソブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソア
ミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロ
ピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸
イソブチル、プロピオン酸tert-ブチル、プロピオン酸
イソブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、
酪酸イソプロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、
2-メチル酪酸メチル、カプロン酸メチル、ベンゼン、ト
ルエン、エチルベンゼン、キシレン、フェノール、シク
ロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、
デカン、ウンデカン、ドデカン、ホルムアミド、アセト
アミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,1,2,-
トリフルオロ-1,2,2-トリクロロエタン、テトラクロ
ルジフルオロエタン、メチルクロロホルム、ヘキサフル
オロイソプロパノール、(メタ)パラキシレンヘキサフロ
ライド、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン
等があげられ、単独で用いられない場合は混合溶剤にし
て使用しても良い。
【0049】これらの中で好ましくは、水、メチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール、2-プ
ロピルアルコール、1-ブチルアルコール、2-ブチルアル
コール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパ
ノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノ
ール、シクロペンタノール、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、アセトン、2-ブタノン、3-メチル-2-ブタ
ノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、
酢酸ブチル、酢酸イソアミル、酪酸メチル、酪酸エチ
ル、酪酸プロピル、トルエン、エチルベンゼン、キシレ
ン、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、ド
デカン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリルが挙げ
られ、単独で用いられない場合は混合溶剤にして使用し
ても良い。
【0050】以上により得られた(共)重合体は、一種又
は2種類以上を混ぜ合わせて使用しても良い。また、他
の高分子化合物の一種又は二種類以上と混ぜ合わせて使
用しても良い。具体例として、先に示した一般式(A)〜
(H)及びその他のラジカル重合可能なビニル系非フッ素
系単量体又はウレタン結合を有する単量から得られる単
独重合体及びランダム共重合体が挙げられる。
【0051】この場合、本発明の重合体は全高分子中の
好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは30
〜100重量%、特に好ましくは35〜100重量%で
ある。20重量%未満では、フッ素の性能を十分に発現
することが困難となる。
【0052】次に、本発明に用いられるポリスルホン又
はポリエーテルスルホンとは、一般に知られているポリ
スルホン又はポリエーテルスルホン全てが対象となり、
例えば、1-ブテン-スルホジオキサイド共重合体、1-ペ
ンチン-スルホジオキサイド共重合体、1-ヘキシン-スル
ホジオキサイド共重合体、1-ヘプチン-スルホジオキサ
イド共重合体、オキシ-1,4-フェニレンスルホニル-1,
4-フェニレン共重合体、(ジクロロジフェニルスルホ
ン、ビスフェノールA)共重合体、1,3,4,6-テトラオ
キシ-パーハイドロシクロペンテン-[1,2-C:3,4-C’]
-ジプロピル-2,5-ジイル-エチレン-スルホニル-エチレ
ン共重合体等が挙げられる。
【0053】これらのうち、好ましくはオキシ-1,4-フ
ェニレンスルホニル-1,4-フェニレン共重合体又は(ジ
クロロジフェニルスルホン、ビスフェノールA)共重合
体が挙げられる。
【0054】これらの共重合体を溶解する溶媒は極性溶
剤が適当であるが、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、
ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げ
られ、好ましくはN-メチル-2-ピロリドン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シドである。
【0055】次に、第3の発明である中空糸膜の製造方
法について説明する。一般に、中空糸膜は、その製造工
程で使われる凝固液に溶ける溶剤を用いて中空糸膜の基
材となる樹脂を溶解し、その溶液を二軸ノズルより凝固
液中に吐出させることにより製造される。第3の発明の
中空糸膜の製造方法は、ポリスルホン又はポリエーテル
スルホンを主成分とする樹脂と凝固液とを接触させなが
ら中空糸を紡糸する際、フッ素系ブロック共重合体を含
む凝固液を用いるものである。
【0056】凝固液に使用される溶媒はポリスルホン又
はポリエーテルスルホンを凝固させることができれば良
く、特に限定されないが、先のフッ素系ブロック共重合
体の重合又は希釈に用いられる溶剤を挙げることができ
る。その中でも好ましくは、水、メチルアルコール、エ
チルアルコ-ル、プロピルアルコール、2-プロピルアル
コール、1-ブチルアルコール、2-ブチルアルコール、2-
メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノール、シ
クロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、デカン、ドデカン
である。
【0057】そして、凝固液に溶解又は分散されるフッ
素系ブロック共重合体の濃度は、好ましくは0.01〜
35重量%、さらに好ましくは0.05〜20重量%、
特に好ましくは0.1〜10重量%である。0.01重
量%未満ではフッ素の性能を発現できるだけの十分なフ
ッ素系ブロック共重合体を中空糸表面に塗布することが
できない。また、35重量%を越えると、中空糸の目を
詰めてしまい、中空糸としての機能を十分に発揮できな
くなってしまう。
【0058】紡糸方法は、中空糸限外濾過膜の一般的製
法である乾湿式法が利用できる。紡糸後は、洗浄溶剤
(例えば、水やアルコール)で十分洗浄し乾燥する。この
ようにして得られた中空糸膜は、気体分離膜(例えば、
酸素富化膜等)、分離膜(例えば、透析膜等)、医療用材
料(例えば、人工透析膜、カテーテル、人工血管等)に好
適である。
【0059】以上説明した実施形態により発揮される効
果を、以下にまとめて記載する。 ・ 実施形態の中空糸膜では、ポリスルホン又はポリエ
ーテルスルホンを主成分とする基材を使用することか
ら、その基材の特性に基づいて、従来のセルロースに比
べ物質の優れた選択透過性と十分な膜強度を発揮するこ
とができる。
【0060】・ しかも、フッ素系ブロック共重合体は
ウレタン結合を有していることから、フッ素系ブロック
共重合体がポリスルホン又はポリエーテルスルホンを主
成分とする基材に対して水素結合により強く結合して保
持されるものと考えられる。このため、フッ素系ブロッ
ク共重合体のポリスルホン又はポリエーテルスルホンを
主成分とする基材表面への密着性及びその耐久性に優れ
ている。
【0061】・ 従って、実施形態の中空糸膜は、フッ
素の機能を生かした中空糸としての機能、例えば気体分
離膜や生体適合性が要求される医療材料等に好適であ
る。また、中空糸膜の製造方法に関しては、従来の製造
方法が中空糸膜表面にフッ素樹脂を導入するには非常に
煩雑な工程、つまり空糸樹脂に直接共有結合させる等の
工程を伴い、実用的ではないのに対し、実施形態の製造
方法では簡便かつ実用的な工程により非常に容易に行う
ことができる。
【0062】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、前記実施形
態をさらに具体的に説明する。本発明はそれらの実施例
に何ら制限されるものではない。
【0063】(実施例)1 A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール60.0gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 10.0g メタクリルオキシエチル-N-フェニルカルバメート 23.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 12.0g メタクリル酸 5.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 40.0g
【0064】
【化14】 11.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに4時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。 B) フッ素系ブロック共重合体の製造 前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱し、窒素ガス
を吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 85.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g の混合液を40分かけて仕込み、更に1.5時間重合反応
を行い、続いて80℃に昇温後更に3時間重合反応を行
うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体分散
液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック共重
合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコール
/水の重量比が70/30の混合液で希釈したものをポ
リスルホン又はポリエーテルスルホンの中空糸膜製造用
の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0065】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後中空糸内部の
XPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0066】(実施例2) A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール70gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 7.0g ベンジル-N-メタクリルオキシエチルカルバメート 15.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 21.0g メタクリル酸 7.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 35.0g
【0067】
【化15】 10.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに4時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。 B) フッ素系ブロック共重合体の製造 前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱し、窒素ガス
を吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 80.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g の混合液を40分かけて仕込み、更に1.5時間重合反応
を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応を
行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体分
散液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック共
重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコー
ル/水の重量比が50/50の混合液で希釈したものを
ポリスルホン又はポリエーテルスルホンの中空糸膜製造
用の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0068】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後、中空糸内部
のXPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0069】(実施例3) A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール60.0gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 15.0g メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 25.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 8.0g メタクリル酸 2.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 50.0g
【0070】
【化16】 15.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに5時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。 B) フッ素系ブロック共重合体の製造 前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱し、窒素ガス
を吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 80.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g の混合液を30分かけて仕込み、更に1.5時間重合反応
を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応を
行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体分
散液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック共
重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコー
ル/水の重量比が30/70の混合液で希釈したものを
ポリスルホン又はポリエーテルスルホンの空糸膜製造用
の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0071】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後、中空糸内部
のXPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0072】(実施例4) A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール85.0gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 5.0g メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 25.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 18.0g メタクリル酸 2.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 50.0g
【0073】
【化17】 12.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに5時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。 B) フッ素系ブロック共重合体の製造 前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱し、窒素ガス
を吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 75.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 25.0g の混合液を30分かけて仕込み、更に1.5時間重合反応
を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応を
行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体分
散液を得た。この重合体分散液中の含フッ素系ブロック
共重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコ
ール/水の重量比が30/70の混合液で希釈したもの
をポリスルホン又はポリエーテルスルホンの空糸膜製造
用の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0074】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後、中空糸内部
のXPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0075】(実施例5) A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4つ
口フラスコに、イソプロピルアルコール60.0gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 5.0g メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 37.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 7.0g メタクリル酸 1.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 40.0g
【0076】
【化18】 11.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに4時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。B) フッ素系ブロック共重
合体の製造前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱
し、窒素ガスを吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 100.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g の混合液を400分かけて仕込み、さらに1.5時間重合反
応を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応
を行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体
分散液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック
共重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコ
ール/水の重量比が50/50の混合液で希釈したもの
をポリスルホン又はポリエーテルスルホンの中空糸膜製
造用の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0077】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後、中空糸内部
のXPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測
定を行った。その結果を表1に示す。
【0078】(実施例6)A)パーオキサイド結合含有
重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール70gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 10.0g メタクリル酸nブチル 10.0g メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 23.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 6.0g メタクリル酸 1.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 35.0g
【0079】
【化19】 11.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに4時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。B) フッ素系ブロック共重
合体の製造前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱
し、窒素ガスを吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 100.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g の混合液を40分かけて仕込み、さらに1.5時間重合反
応を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応
を行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体
分散液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック
共重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコ
ール/水の重量比が50/50の混合液で希釈したもの
をポリスルホン又はポリエーテルスルホンの中空糸膜製
造用の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0080】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後中空糸内部の
XPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0081】(実施例7) A) パーオキサイド結合含有重合体の製造 温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた500mlの4
つ口フラスコに、イソプロピルアルコール75.0gを仕込
み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、それ
に、 メタクリル酸メチル 8.0g メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 25.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 15.0g メタクリル酸 2.0g からなる混合液と イソプロピルアルコール 35.0g
【0082】
【化20】 18.0g からなる混合液の両液を同時に2時間かけて仕込み、さ
らに5時間重合反応を行い、パーオキサイド結合含有重
合体を有する溶液を得た。B) フッ素系ブロック共重
合体の製造前記A)の重合上がり溶液を70℃に加熱
し、窒素ガスを吹き込みながら、 イソプロピルアルコール 80.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g メタクリル酸メチル 5.0g の混合液を30分かけて仕込み、さらに1.5時間重合反
応を行い、続いて80℃に昇温後さらに3時間重合反応
を行うことで、フッ素系ブロック共重合体を含む重合体
分散液を得た。この重合体分散液中のフッ素系ブロック
共重合体が5重量%になるように、イソプロピルアルコ
ール/水の重量比が20/80の混合液で希釈したもの
をポリスルホン又はポリエーテルスルホンの中空糸膜製
造用の凝固液とした。 C) 紡糸 ポリスルホンをその濃度が25%となるようにN-メチル
-2-ピロリドンに溶解し紡糸原液を調製した。この紡糸
原液と先の凝固液を二重管ノズルを用いて水中へ押し出
すことで乾湿式紡糸を行った。
【0083】得られた中空糸の内部表面におけるフッ素
の配向性の評価として、その中空糸を繊維方向に二分し
生理食塩水に37℃で72時間浸漬した後中空糸内部の
XPS測定を脱出角15度の条件で表面のフッ素量測定
を行った。その結果を表1に示す。
【0084】(実施例8)実施例2の紡糸工程における
ポリスルホンの代わりにポリエーテルスルホンを用いた
以外は実施例2に従った。その結果を表1に示す。
【0085】(実施例9)実施例5の紡糸工程に於ける
ポリスルホンの代わりにポリエーテルスルホンを用いた
以外は実施例5に従った。その結果を表1に示す。
【0086】(実施例10)実施例5の中空糸膜製造用
の凝固液に関し、フッ素系ブロック共重合体の濃度を0.
5重量%とする以外は実施例5に従った。その結果を表
1に示す。
【0087】(実施例11)実施例5の中空糸膜製造用
の凝固液に関し、フッ素系ブロック共重合体の濃度を1
重量%とする以外は実施例5に従った。その結果を表1
に示す。
【0088】(実施例12)実施例5の中空糸膜製造用
の凝固液に関し、フッ素系ブロック共重合体の濃度を2.
5重量%とする以外は実施例5に従った。その結果を表
1に示す。
【0089】(比較例1)実施例1のフッ素系ブロック
共重合体を、以下の方法により得られたフッ素系ランダ
ム共重合体に変える以外は、実施例1に従った。
【0090】温度計、撹拌機及び還流冷却管を備えた反
応器に、 メタクリル酸メチル 18.0g メタアクリル酸ベンジル 15.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 10.0g メタクリル酸 7.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g イソプロピルアルコール 185.0g アゾビスイソブチロニトリル 1.0g からなる混合液を仕込み、さらに8時間重合反応を行い
フッ素系ブロック共重合体を得た。その結果を表1に示
す。
【0091】(比較例2)実施例5のフッ素系ブロック
共重合体を、以下の方法により得られたフッ素系ランダ
ム共重合体に変える以外は、実施例5に従った。 メタクリル酸メチル 5.0g 2-メタクリルオキシエチル-N-ベンジルカルバメート 37.0g メタクリル酸2-ヒドロキシエチル 7.0g メタクリル酸 1.0g CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)7CF3 50.0g イソプロピルアルコール 200.0g アゾビスイソブチロニトリル 1.0g からなる混合液を仕込み、さらに8時間重合反応を行い
フッ素系ブロック共重合体を得た。その結果を表1に示
す。
【0092】(比較例3)実施例5において2-メタク
リルオキシエチル-N-ベンジルカルバメートをメタクリ
ル酸2-ヒドロキシエチルに変える以外は、実施例5に従
った。その結果を表1に示す。
【0093】なお、表1は生理食塩水に37℃で72時
間浸漬した中空糸内部の表面のフッ素量測定結果であ
る。この試験は中空糸の紡糸後に被膜の脱落を促進さ
せ、その後に密着性を測定するものであり、より厳しい
条件下での密着性及びその耐久性を示すものである。フ
ッ素量を示すF原子数/C原子数の比率が小さいときに
は、表面に付着されるべき共重合体が紡糸時において付
着しなかった、又は付着したが生理食塩水に37℃で7
2時間浸漬されたことで剥離したかのどちらかであるこ
とを示している。
【0094】
【表1】 表1に示したように、実施例1〜12におけるF原子数
/C原子数の比率が比較例1〜3に比べてかなり大きい
結果が得られた。このことは、表面がフッ素系ブロック
共重合体で被覆されたポリスルホン又はポリエーテルス
ルホンを主成分とする中空糸膜で、凝固液に溶解又は分
散させるフッ素系重合体として、ウレタン結合を有する
ブロック共重合体を用いることが、ランダム共重合体又
はウレタン結合を有しないブロック共重合体を用いる場
合に比較して非常に有効であることが明らかとなった。
【0095】なお、前記実施形態より把握される技術的
思想について以下に記載する。 ・ 前記ウレタン結合を有する単量体は、ヒドロキシ基
を有する(メタ)アクリル酸エステルとイソシアネート基
を有する化合物との反応により得られる単量体又はイソ
シアネート基を有する(メタ)アクリル酸エステルとヒド
ロキシ基を有する化合物との反応により得られる単量体
である請求項2に記載の中空糸膜。
【0096】このように構成した場合、ウレタン結合を
有する単量体が収率良く得られ、さらにウレタン結合を
有するフッ素系ブロック共重合体を容易に形成すること
ができる。
【0097】・ 前記凝固液中のフッ素系ブロック共重
合体の濃度は、0.01〜35重量%である請求項3に
記載の中空糸膜の製造方法。この製造方法によれば、中
空糸表面にフッ素系ブロック共重合体を十分に塗布する
ことができ、中空糸膜はフッ素の性能を十分に発現する
ことができる。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば次
のような効果が発揮される。第1の発明の中空糸膜によ
れば、物質の選択透過性及び膜強度が十分で、しかもポ
リスルホン又はポリエーテルスルホンを主成分とする基
材表面への密着性及びその耐久性に優れている。従っ
て、中空糸膜は気体分離膜や生体適合性が要求される医
療材料等に好適である。
【0099】第2の発明の中空糸膜によれば、第1の発
明の効果を確実に発揮させることができる。第3の発明
の中空糸膜の製造方法によれば、簡便かつ実用的な工程
により第1の発明効果を有する中空糸膜を容易に製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 71/80 B01D 71/80 D01F 11/08 D01F 11/08 D06M 15/277 D06M 15/277 // D01F 6/76 D01F 6/76 D (72)発明者 杉浦 基之 愛知県安城市箕輪町正福田102 Fターム(参考) 4C077 BB04 BB05 KK01 KK11 LL05 PP15 4D006 GA06 GA41 MA01 MA10 MB04 MB16 MC28X MC53X MC62 MC81 NA04 NA17 NA46 PA02 PB62 PC47 PC71 4L033 AA06 AC15 CA53 4L035 BB04 BB06 BB15 DD03 EE20 FF01 MF01 4L038 AA16 AB02 AB09 BA42 DA06 DA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスルホン又はポリエーテルスルホン
    を主成分とする樹脂を基材とし、ウレタン結合を有する
    フッ素系ブロック共重合体により前記基材表面が被覆さ
    れている中空糸膜。
  2. 【請求項2】 前記フッ素系ブロック共重合体が、フッ
    素系単量体の単独重合体又は共重合体から形成されるフ
    ッ素系セグメントと、ウレタン結合を有する単量体から
    形成される非フッ素系セグメントとからなるAB型ブロ
    ック共重合体である請求項1に記載の中空糸膜。
  3. 【請求項3】 ポリスルホン又はポリエーテルスルホン
    を主成分とする樹脂を凝固液に接触させながら中空糸を
    紡糸する際、ウレタン結合を有するフッ素系ブロック共
    重合体を含む凝固液を用いることを特徴とする中空糸膜
    の製造方法。
JP2000118285A 2000-04-19 2000-04-19 フッ素系ブロック共重合体により被覆されている中空糸膜及びその製造方法 Pending JP2001300272A (ja)

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