JP2001299682A - 内視鏡操作装置 - Google Patents

内視鏡操作装置

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JP2001299682A JP2000121994A JP2000121994A JP2001299682A JP 2001299682 A JP2001299682 A JP 2001299682A JP 2000121994 A JP2000121994 A JP 2000121994A JP 2000121994 A JP2000121994 A JP 2000121994A JP 2001299682 A JP2001299682 A JP 2001299682A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 観察対象内に挿入される挿入部を有し、該挿
入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡において、一方の湾
曲操作機構においてロック操作を行っても、他方の湾曲
操作機構の操作性が損なわれない内視鏡の操作装置を得
る。 【構成】 操作中心軸を中心に回動操作可能に設けら
れ、該回動操作により挿入部先端を湾曲させる第一の湾
曲操作部材;この第一の湾曲操作部材と同軸に回動操作
可能に設けられ、該回動操作により挿入部先端を第一の
湾曲操作部材による湾曲方向とは異なる方向へ湾曲させ
る第二の湾曲操作部材;第一、第二の湾曲操作部材の回
動軸線に沿う方向へ移動可能で、第一の湾曲操作部材を
第二の湾曲操作部材から離間させる方向に押圧してその
回動を規制する第一の移動ロック部材;及び、この第一
の移動ロック部材と同一の方向に移動可能で第二の湾曲
操作部材を第一の湾曲操作部材から離間させる方向に押
圧してその回動を規制する第二の移動ロック部材;を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内視鏡の操作装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】内視鏡では、体腔などの観
察対象内に挿入される挿入部の先端を湾曲操作させるた
めに複数の湾曲操作部材を設けたものがある。例えば、
一対の湾曲操作用ノブを設け、該一対の操作ノブの回動
動作によって直交する2方向で各々正逆に(すなわち4
方向に)挿入部先端を湾曲させる構成が知られている。
また、このような湾曲操作ノブの回動を規制し、挿入部
先端を所望の湾曲状態に維持させるロック機構が知られ
ている。
【0003】しかし、従来の内視鏡操作装置では、一対
の湾曲操作部材を備え、各湾曲操作部材に関してロック
機構を設けた場合に、一方の湾曲操作部材にロックをか
けると、そのロック操作力が、他方の湾曲操作用部材の
回動操作性に影響する可能性があった。例えば、同軸で
回動操作可能な2つの湾曲操作用のノブをその回動軸線
方向に隣接して設けた場合に、一方の湾曲操作用ノブに
対し、他方の湾曲操作用ノブに接近する方向への押圧力
によってロックをかけるようにロック機構を構成する
と、この押圧ロック力が、ロックさせる意図のない他方
の湾曲操作用ノブにまで影響し、本来フリーに回動すべ
きである該他方の湾曲操作用ノブの回動操作性が悪くな
るおそれがある。
【0004】
【発明の目的】本発明は、一対の湾曲操作機構を備えた
内視鏡操作装置において、一方の湾曲操作機構において
ロック操作を行っても、他方の湾曲操作機構の操作性が
損なわれない内視鏡の操作装置を得ることを目的とす
る。
【0005】
【発明の概要】本発明は、観察対象内に挿入される挿入
部を有し、該挿入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡にお
いて、操作中心軸を中心に回動操作可能に設けられ、該
回動操作により挿入部先端を湾曲させる第一の湾曲操作
部材;この第一の湾曲操作部材と同軸に回動操作可能に
設けられ、該回動操作により挿入部先端を第一の湾曲操
作部材による湾曲方向とは異なる方向へ湾曲させる第二
の湾曲操作部材;第一、第二の湾曲操作部材の回動軸線
に沿う方向へ移動可能で、第一の湾曲操作部材を第二の
湾曲操作部材から離間させる方向に押圧してその回動を
規制する第一の移動ロック部材;及び、この第一の移動
ロック部材と同一の方向に移動可能で第二の湾曲操作部
材を第一の湾曲操作部材から離間させる方向に押圧して
その回動を規制する第二の移動ロック部材を備えること
を特徴とする。この内視鏡操作装置によれば、それぞれ
の移動ロック部材が対応する湾曲操作部材の回動を規制
する際に加えるロック方向の力は、ロック対象ではない
他方の湾曲操作部材に対しては作用しないため、ロック
する意図のない湾曲操作部材の回動操作性が損なわれる
ことがない。
【0006】この内視鏡操作装置では、第一と第二の移
動ロック部材が、それぞれ対応する湾曲操作部材を回動
規制するときに、上記の回動軸線に沿って互いの離間方
向へ移動するように構成することが好ましい。
【0007】この内視鏡操作装置ではさらに、第一、第
二の湾曲操作部材と同軸で回動可能で、それぞれ正逆の
回動によって第一、第二の移動ロック部材を回動軸線に
沿う方向へ移動させて対応する湾曲操作部材に接離させ
る、第一と第二のロック操作部材を備えていることが望
ましい。このようなロック操作部材によって移動ロック
部材を移動させるためには、各ロック操作部材と各移動
ロック部材をねじ螺合させ、各ロック操作部材を回動操
作したとき、各移動ロック部材は該ねじに従って回動軸
線に沿う方向に移動されるように構成することができ
る。
【0008】また、第一と第二の移動ロック部材は、上
記の回動軸線に沿う方向へ回動することなく直進移動す
ることが好ましい。この構成により、各ロック操作部材
を回動操作しても、その回動方向の力が移動ロック部材
を介して湾曲操作部材側に伝わらなくなるため、ロック
操作時において、湾曲操作部材の回動位置、すなわち挿
入部先端の湾曲状態がずれてしまうことを避けることが
できる。
【0009】本発明はまた、観察対象内に挿入される挿
入部を有し、該挿入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡に
おいて、共通の操作中心軸を中心に独立して回動操作可
能に設けられ、該回動操作により挿入部先端をそれぞれ
異なる方向へ湾曲させる一対の湾曲操作部材;及び、こ
の一対の湾曲操作部材の回動軸線に沿う方向へ移動可能
で、該移動によって一対の湾曲操作部材のいずれか一方
に接離してその回動を規制または許容する少なくとも一
つの移動ロック部材;を備え、この移動ロック部材は、
対応する一方の湾曲操作部材の回動を規制するときに、
回動軸線方向において、該一方の湾曲操作部材を他方の
湾曲操作部材から離間する方向に押圧することを特徴と
している。この内視鏡操作装置では、移動ロック部材
は、一対の湾曲操作部材をそれぞれ回動規制可能にする
べく一対が設けられ、この一対の移動ロック部材は、そ
れぞれが対応する湾曲操作部材を回動規制するときに、
上記の回動軸線に沿って互いの離間方向へ移動すること
が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本実施形態は、医療用内視鏡の操
作装置に本発明を適用したものである。最初に内視鏡の
全体構造及び操作装置の概要を説明し、次に本発明の特
徴部分を説明する。
【0011】図1に示す内視鏡10は、操作部11と挿
入部12を有し、挿入部12の先端部は、操作部11に
設けた湾曲操作装置13の操作に応じて上下及び左右方
向に湾曲される湾曲部12aとなっている。
【0012】湾曲部12a先端には、図示しない観察窓
(対物窓)と照明窓が設けられている。観察窓を介して
得られる画像は操作部11近傍に設けた接眼部15から
観察することができる。湾曲部12a先端の照明窓に
は、コネクタ14に接続された光源装置17からライト
ガイド可撓管を介して照明用光が送られる。また、操作
部11と挿入部12の間には、処置具を挿入するための
鉗子口18が設けられていて、鉗子口18から挿入され
た処置具は湾曲部12aの先端から突出する。
【0013】図2は湾曲操作装置13付近の断面を示し
ている。湾曲操作装置13は、湾曲部12aを左右方向
に湾曲させるための左右湾曲機構13LRと、湾曲部1
2aを上下方向に湾曲させるための上下湾曲機構13U
Dを有している。図3と図4はそれぞれ、各部の動作を
分かりやすくするために、左右湾曲機構13LRと上下
湾曲機構13UDにおいて一体的に回動される部材を一
部材として表したものである。なお、図3では、左右湾
曲機構13LRにおいて一体的に回動される部分のみに
ハッチングを付し、図4では、上下湾曲機構13UDに
おいて一体的に回動される部分のみにハッチングを付し
ている。まず左右方向用の湾曲機構を説明する。
【0014】操作部11のハウジング11a内には基板
11bが固定されており、この基板11b上に回動基軸
20が固定されている。回動基軸20は、ハウジング1
1aに形成した貫通孔11cを通して上方に突出してい
る。貫通孔11cは、後述する固定台座50とハウジン
グ11aとの間に配した蓋体11dによって塞がれてい
る。
【0015】回動基軸20の外側には、左右湾曲機構1
3LRを構成する操作軸体21が回動可能に支持されて
いる。操作軸体21は金属材料で形成されており、回動
基軸20に嵌まる、該回動基軸20と同心の筒状部21
aと、この筒状部21aの上端部に位置する円板状部2
1bを有し、円板状部21bには、周方向に等間隔で複
数の円孔21cが形成されている(図5参照)。
【0016】操作軸体21には、プラスチックの成形品
である湾曲操作ノブ23が固定される。湾曲操作ノブ2
3は、等角度間隔で4つの指掛部23aを外径方向に突
出させ、内部は中空に形成されている。湾曲操作ノブ2
3の対向する上面と下面には、それぞれ大径開口23b
と小径開口23cが形成されており、小径開口23cは
操作軸体21の円板状部21bに嵌まっている。湾曲操
作ノブ23において小径開口23cの近傍には、周方向
に等間隔で複数の凸部23dが形成され、この凸部23
dを円孔21c内に溶着させることによって、湾曲操作
ノブ23が操作軸体21と固定される。
【0017】操作軸体21の下端部にはプーリー24が
固定されている。プーリー24には一対の操作ワイヤ2
5、26が固定されており、プーリー24の正逆の回動
によって、操作ワイヤ25と操作ワイヤ26の一方がプ
ーリー24に巻き取られ、他方がプーリー24から繰り
出される。操作ワイヤ25と操作ワイヤ26はそれぞれ
挿入部12の湾曲部12aを構成する節輪に接続してお
り、この操作ワイヤ25と操作ワイヤ26相互に対する
牽引及び繰出動作によって、湾曲部12aが左右方向に
湾曲される。本実施形態では、図10中のL方向に湾曲
操作ノブ23と操作軸体21の結合体を回動させると湾
曲部12aが左方に湾曲され、同結合体をR方向に回動
させると湾曲部12aが右方に湾曲される。
【0018】続いて上下方向用の湾曲機構を説明する。
操作軸体21の筒状部21aの外側には、上下湾曲機構
13UDを構成する操作軸体31が回動可能に支持され
ている。操作軸体31は金属材料で形成されており、筒
状部21aに回動可能に嵌まる、回動基軸20と同心の
筒状部31aと、この筒状部31aの上端部に位置する
円板状部31bを有している。円板状部31bには、周
方向に等間隔で複数の円孔31cが形成されている。
【0019】操作軸体31には、プラスチックの成形品
である湾曲操作ノブ33が固定される。湾曲操作ノブ3
3は、等角度間隔で5つの指掛部33aを外径方向に突
出させ、内部は中空に形成されている。湾曲操作ノブ3
3の対向する下面と上面には、それぞれ大径開口33b
と小径開口33cが形成されており、小径開口33cは
操作軸体31の円板状部31bに嵌まっている。湾曲操
作ノブ33において小径開口33cの近傍には、周方向
に等間隔で複数の凸部33dが形成され、この凸部33
dを円孔31c内に溶着させることによって、湾曲操作
ノブ33が操作軸体31と固定される。また湾曲操作ノ
ブ33内には、大径開口33bの内側に金属材料からな
る環状の内枠33eが固定されている。この環状の内枠
33eは、内周面に雌ねじが形成されている。
【0020】操作軸体31の下端部には、プーリー34
が固定されている。プーリー34には一対の操作ワイヤ
35、36が固定されており、プーリー34の正逆の回
動によって、操作ワイヤ35と操作ワイヤ36の一方が
プーリー34に巻き取られ、他方がプーリー34から繰
り出される。操作ワイヤ35と操作ワイヤ36はそれぞ
れ挿入部12の湾曲部12aに接続されており、この操
作ワイヤ35と操作ワイヤ36相互に対する牽引及び繰
出動作によって、湾曲部12aが上下方向に屈湾曲され
る。本実施形態では、図10中のU方向に湾曲操作ノブ
33と操作軸体31の結合体を回動させると湾曲部12
aが上方に湾曲され、同結合体をD方向に回動させると
湾曲部12aが下方に湾曲される。
【0021】左右湾曲機構13LRと上下湾曲機構13
UDはそれぞれ、ロック機構によって湾曲操作ノブ2
3、33の回動操作を規制することができ、挿入部12
の湾曲部12aを所望の湾曲状態にさせることができ
る。まず左右湾曲機構13LRのロック機構を説明す
る。
【0022】回動基軸20の上端部には、回動基軸20
と同心の筒状部41aと円板状部41bを備えたロック
軸体41が設けられている。筒状部41aは回動基軸2
0に回動可能に嵌まっており、円板状部41b上には固
定ナット43を介してロック操作ノブ42が固定されて
いて、外部からロック操作ノブ42を回動操作するとロ
ック軸体41も一体に回動される。回動基軸20の上端
部には、このロック軸体41とロック操作ノブ42の結
合体の脱落を防止する抜止部材44が取り付けられてい
る。図9に示すように、抜止部材44の中央には非円形
孔44cが形成され、回動基軸20の上端部はこの非円
形孔44cに挿通可能な非円形断面形状に形成されてお
り、互いの非円形部を嵌合させることにより、抜止部材
44は回動基軸20に対して回動が規制された状態で支
持される。抜止部材44はさらに、固定ねじ20aによ
って回動基軸20の軸線方向にも脱落しないように固定
される。
【0023】図7ないし図9に示すように、ロック軸体
41とロック操作ノブ42の結合体は、円板状部41b
上に突設した回動規制突起41cが、周方向に位置を異
ならせて抜止部材44に設けた一対の回動規制面44a
に当接する範囲内で回動させることができる。抜止部材
44にはさらに、各回動規制面44aと径方向の対向位
置に、一対のクリック凹部44bが形成されており、回
動規制突起41cが各回動規制面44aに当接する、ロ
ック軸体41とロック操作ノブ42の回動規制位置で
は、該ロック操作ノブ42に固定されたクリックばね4
5が、径方向の対向位置にあるクリック凹部44bと係
合して、ロック操作ノブ42にクリック感を与える。
【0024】筒状部41aの外周面には雄ねじ41dが
形成され、この雄ねじ41dには、移動ロック部材46
の雌ねじ46aが螺合している。図5に示すように、回
動基軸20はその長手方向の一部が非円形断面部22と
して形成されており、この非円形断面部22に対して、
移動ロック部材46と相対回動不能に結合された回動規
制体47が嵌まることによって、移動ロック部材46は
該回動基軸20に対する回動が規制されている。したが
って、ロック操作ノブ42とロック軸体41の結合体を
回動させると、雄ねじ41dと雌ねじ46aの螺合関係
によって、移動ロック部材46は回動基軸20の軸線に
沿って回動することなく上下動される。
【0025】ロック操作ノブ42とロック軸体41の結
合体を回動させて移動ロック部材46が上下動すると、
該移動ロック部材46に固定された摩擦係合部46b
が、固定ロック部材48に固定された摩擦係合部48a
に対して接離する。摩擦係合部46b、48aは摩擦係
数の高い材料、例えばコルクやシリコンゴムで形成され
ている。固定ロック部材48は、大径開口23bを覆う
ように湾曲操作ノブ23の一部を構成しており、湾曲操
作ノブ23を回動操作したときには、該湾曲操作ノブ2
3及び操作軸体21と共に回動される。そして、移動ロ
ック部材46が上方に移動して摩擦係合部46bが摩擦
係合部48aに押し付けられると、摩擦力によって固定
ロック部材48の回動が規制される。固定ロック部材4
8の回動が規制されると、操作軸体21と湾曲操作ノブ
23の結合体の回動が規制され、プーリー24が回動し
ないように係止される。その結果、湾曲部12aの左右
方向への湾曲動作が規制され、湾曲状態が維持される。
詳細には、図10中のF’方向(ロック方向)にロック
操作ノブ42を回動させたときに、移動ロック部材46
が上方へ移動して固定ロック部材48と摩擦係合して湾
曲操作ノブ23が回動規制され、F方向(フリー(アン
ロック)方向)に回動させたときに、移動ロック部材4
6が下方へ移動して固定ロック部材48との摩擦係合を
解除して湾曲操作ノブ23の回動が許容される。上述の
ように、ロック操作ノブ42は2つの回動位置でクリッ
ク感を伴って係止されるが、一方のクリック位置で湾曲
操作ノブ23が係止され、他方のクリック位置で湾曲操
作ノブ23の回動が許容される。このロック操作ノブ4
2の前者の回動位置をロック位置、後者の回動位置をア
ンロック位置と呼ぶ。なお、移動ロック部材46と固定
ロック部材48はそれぞれが環状に形成されており、湾
曲操作ノブ23と共に回動される固定ロック部材48が
いずれの回動位置にあっても、摩擦係合部46bが摩擦
係合部48aに係合することが可能になっている。
【0026】さらに、摩擦係合部46bは下部に調整ね
じ49を備え、この調整ねじ49は移動ロック部材46
に形成したねじ孔49aに螺合している。調整ねじ49
を回転させると、ねじ孔49aとの螺合関係に従って、
摩擦係合部46bが移動ロック部材46に対して上下方
向に移動される。なお、図2ないし図4には調整ねじ4
9及びねじ孔49aが2つ示されているが、これらは周
方向に位置を異ならせて3つ以上設けてもよい。移動ロ
ック部材46に対して摩擦係合部46bの上下方向位置
が変化すると、ロック操作ノブ42をロック位置に回動
操作したときの摩擦係合部46bと摩擦係合部48aの
摩擦係合力が変化するため、湾曲操作ノブ23に対する
ロック強さを調整することができる。例えば、湾曲部1
2aの湾曲状態であっても、該湾曲部12aに加わる外
力に応じて湾曲操作ノブ23に対するロックが解除され
る、いわばハーフロックとなるように、摩擦係合部46
bと摩擦係合部48aの間の摩擦力を設定することも可
能である。固定ロック部材48を回動させてその上下方
向位置を変化させることにより、こうした摩擦力の調整
を容易に行うことができる。
【0027】続いて上下湾曲機構13UDのロック機構
を説明する。操作軸体31の外側には、回動基軸20と
同心の筒状に形成された固定台座50が設けられてい
る。固定台座50は、その下端部が回動基軸20と共に
基板11bに固定されており、固定台座50と回動基軸
20との間の空間には、操作軸体21、31、プーリー
24、34が支持されている。一方、固定台座50の外
周面にはロック軸体51が支持されている。ロック軸体
51は、回動基軸20と同心の筒状部51aと円板状部
51bを備え、筒状部51aは固定台座50の外周面に
対して回動可能に、かつ軸方向(上下方向)には移動し
ないように嵌まっている。円板状部51bには周方向に
位置を異ならせて複数の円孔51cが形成されており、
この円孔51cに凸部52aを嵌めて溶着することによ
ってロック操作レバー52が固定される。つまり、ロッ
ク操作レバー52はロック軸体51と共に、固定台座5
0(回動基軸20)を中心として回動可能に支持されて
いる。上述した中空状のロック操作ノブ42とは異な
り、ロック操作レバー52は、回動操作を行いやすくす
るために、回動基軸20の軸線に対して径方向に長く延
出されたレバー形状に形成されている。
【0028】ロック軸体51とロック操作レバー52の
結合体は、ロック軸体51の筒状部51aと固定台座5
0との間に設けた図示しない回動規制機構によって2つ
の回動位置で係止され、各回動位置において、クリック
ばね55がクリック感を発生させるストッパとして作用
する。
【0029】筒状部51aの外周面には雄ねじ51dが
形成され、この雄ねじ51dには、移動ロック部材56
の雌ねじ56aが螺合している。図6に示すように、固
定台座50はその上端部が非円形断面部54として形成
されており、この非円形断面部54に対して、移動ロッ
ク部材56に固定された回動規制体57が嵌まることに
よって、移動ロック部材56は固定台座50及び回動基
軸20に対する回動が規制されている。したがって、ロ
ック操作レバー52とロック軸体51の結合体を回動さ
せると、雄ねじ51dと雌ねじ56aの螺合関係によっ
て、移動ロック部材56が回動基軸20の軸線に沿って
回動することなく上下動される。回動規制体57は移動
ロック部材56と別部材としてから固定してもよいし、
回動規制体57に相当する部分を移動ロック部材56に
一体に形成してもよい。
【0030】ロック操作レバー52とロック軸体51の
結合体を回動させて移動ロック部材56が上下動する
と、該移動ロック部材56の一部に形成された摩擦係合
部56bが、固定ロック部材58に固定された摩擦係合
部58aに対して接離する。固定ロック部材58は、湾
曲操作ノブ33の内枠33eに対し、周方向には一体に
回動するように係合しており、湾曲操作ノブ33を回動
操作したときには共に回動される。そして、移動ロック
部材56が下方に移動して摩擦係合部56bが摩擦係合
部58aに押し付けられると、摩擦力によって固定ロッ
ク部材58の回動が規制される。固定ロック部材58の
回動が規制されると、操作軸体31と湾曲操作ノブ33
の結合体の回動が規制され、プーリー34が回動しない
ように係止される。結果として、上下方向への湾曲部1
2aの湾曲動作が規制され、特定の湾曲位置に保たれ
る。詳細には、図10中のF’方向(ロック方向)にロ
ック操作レバー52を回動させたときに、移動ロック部
材56が下方へ移動して固定ロック部材58と摩擦係合
して湾曲操作ノブ33が回動規制され、F方向(フリー
(アンロック)方向)に回動させたときに、移動ロック
部材56が上方へ移動して固定ロック部材58との摩擦
係合を解除して湾曲操作ノブ33の回動が許容される。
上述のように、ロック操作レバー52は2つの回動位置
でクリック感を伴って係止されるが、一方のクリック位
置で湾曲操作ノブ33が係止され、他方のクリック位置
で湾曲操作ノブ33の回動が許容される。このロック操
作レバー52の前者の回動位置をロック位置、後者の回
動位置をアンロック位置と呼ぶ。なお、移動ロック部材
56と固定ロック部材58はそれぞれが環状に形成され
ており、湾曲操作ノブ33と共に回動される固定ロック
部材58がいずれの回動位置にあっても、摩擦係合部5
6bが摩擦係合部58aに係合することが可能になって
いる。
【0031】一方、固定ロック部材58は、内枠33e
に対して上下方向移動可能に嵌まっている。湾曲操作ノ
ブ33の内枠33eには雌ねじが形成されており、この
雌ねじに螺合する雄ねじを備えたロック調整ナット60
が、固定ロック部材58を下方から支えている。湾曲操
作ノブ33と操作軸体31の結合体を回動規制しつつロ
ックナット60を回動させると、内枠33eに対してロ
ック調整ナット60の上下方向位置が調整され、これに
応じて移動ロック部材56に対する固定ロック部材58
の上下方向位置を調整することができる。固定ロック部
材58の上下方向位置が変化すると、ロック操作レバー
52をロック位置に回動操作したときの摩擦係合部56
bと摩擦係合部58aの間の摩擦力が変化するため、ロ
ック強さを調整することができる。例えば、ロック調整
ナット60の調整によって、上下湾曲機構13UDに関
して上述のようなハーフロック状態を設定することが可
能である。
【0032】以上のようなロック機構を有する左右湾曲
機構13LRと上下湾曲機構13UDの構成部材は、最
終的には回動基軸20を介して操作部11に組み付けら
れている。上下湾曲機構13UDは、左右湾曲機構13
LRを構成する操作軸体21(円板状部21b)とプー
リー24に挟まれて上下方向位置が定められており、回
動基軸20の軸方向の途中位置には、操作軸体21の上
端部と係合する中間抜止部材61が設けられている。こ
の中間抜止部材61によって、上下湾曲機構13UD全
体と、左右湾曲機構13LRにおける操作軸体21及び
湾曲操作ノブ23の結合体とが、回動基軸20から脱落
しないように保持される。また、上述の抜止部材44に
よって、湾曲操作ノブ23よりも上方に位置するロック
軸体41やロック操作ノブ42が、回動基軸20から脱
落しないように保持されている。つまり、回動基軸20
に対して、湾曲操作装置13全体が抜け止めされた状態
で保持されている。
【0033】湾曲操作装置13には、内部を水密に保っ
たり、埃などの異物の侵入を防ぐために、弾性を有する
Oリングなどからなるシール材が配されている。シール
材はその機能上、ハウジング11a内をシールするもの
(符号S1)と、湾曲操作ノブ23内をシールするもの
(同S2)と、湾曲操作ノブ33内をシールするもの
(同S3)と、ロック操作ノブ42内をシールするもの
(同S4)と、操作軸体21、31の間をシールするも
の(同S5)とに分けられる。例えば内視鏡10を薬液
で消毒する場合、外部に露出する箇所は確実に消毒され
るが、中空に形成された各操作ノブ23、33及び42
内や操作部11のハウジング11a内への薬液は浸入
は、シール材S1〜S5によって防がれる。
【0034】
【本発明の特徴部分の説明】上述したように、左右湾曲
機構13LRでは、ロック操作ノブ(第一のロック操作
部材)42をロック位置へ回動操作すると、移動ロック
部材46が移動して固定ロック部材48に係合し、操作
軸体21と湾曲操作ノブ23の結合体(第一の湾曲操作
部材)の回動が規制され、湾曲部12aが左右方向にお
いて所望の湾曲状態で固定される。このロック機構の構
成を図12ないし図14を参照して説明する。なお、図
12の断面図では、説明に必要な一部の部材のみに断面
を表すハッチングを付しており、図13及び図14の断
面図ではハッチングは省略している。
【0035】回動基軸(操作中心軸)20は、操作軸体
21と係合する部分は円形状断面に形成されていて、操
作軸体21と湾曲操作ノブ23の結合体は回動基軸20
の軸線20xを中心として回動することができる。回動
基軸20にはさらに、この操作軸体21の支持位置より
も上方に、軸線20xと平行な平面である一対の回動規
制面22aと、この一対の回動規制面22aを接続する
挿入規制面22bと、回動基軸20の軸線方向に離間さ
れた一対の上下対向面22cを有する非円形断面部22
が形成されている。
【0036】回動規制体47は、移動ロック部材46と
は別部材からなる六角柱状体であり、その外面から中心
方向へ向けて回動規制溝47aが切除形成されたコ字状
断面を有している。回動規制溝47a内には、上述の非
円形断面部22の一対の回動規制面22aの幅に対応す
る間隔で対向する平行な一対の回動規制面47bと、こ
の一対の回動規制面47bを接続する挿入規制面47c
が形成されている。回動規制体47の厚み(上下方向高
さ)は、非円形断面部22の一対の上下対向面22cの
間隔に対応している。
【0037】したがって、図14に矢印Aで示すよう
に、回動基軸20の非円形断面部22に対して、軸線2
0xと直交する方向へ回動規制体47の回動規制溝47
aを挿入させると、一対の回動規制面47bが一対の回
動規制面22aに当接し、回動規制体47は回動基軸2
0に対して軸線20xを中心とした回動を行わないよう
に嵌合される。また、回動規制体47は一対の上下対向
面22cに挟まれているため、回動基軸20の軸線方向
へも移動されない。回動規制体47は、非円形断面部2
2に対して、挿入規制面47cが挿入規制面22bに当
接する位置まで挿入される(図13)。
【0038】さらに、回動規制体47の外面である回動
規制面47dに対し、移動ロック部材46の下部に設け
た筒状ガイド46cの内面が嵌合する。筒状ガイド46
cの内面は、回動規制面47dに対応する六角形状の回
動規制面46dとして形成されており、図13のよう
に、軸線20xと平行な方向へ筒状ガイド46cをスラ
イドさせて回動規制体47に嵌め込むと、回動規制面4
7dと回動規制面46dの嵌合関係によって、筒状ガイ
ド46cは回動規制体47に対して回動不能に支持され
る。つまり、回動規制体47を介して、移動ロック部材
46が、回動基軸20に対して回動不能に結合される。
【0039】一方、移動ロック部材46の筒状ガイド4
6cは、回動規制体47に対し、回動基軸20の軸線2
0xに沿う方向には摺動移動可能に嵌まっている。上述
のように移動ロック部材46は、雌ねじ46aと雄ねじ
41dを介してロック軸体41とロック操作ノブ42の
結合体に支持されており、ロック操作ノブ42を回動操
作すると、軸方向移動のみ許された移動ロック部材46
は、雌ねじ46aと雄ねじ41dの螺合関係によって、
回動することなく回動基軸20の軸線20xに沿う方向
に移動される。
【0040】雌ねじ46aと雄ねじ41dの形状(傾斜
方向)は、ロック操作ノブ42をアンロック位置からロ
ック位置に回動させたときに、移動ロック部材46が回
動基軸20の軸線20xに沿って上方に移動するように
設定されている。この移動ロック部材46の上方への移
動によって摩擦係合部46bが固定ロック部材48の摩
擦係合部48aに押し付けられると、摩擦係合によって
ロック軸体41及びロック操作ノブ42の回動が規制さ
れ、結果として、湾曲部12aが現状の湾曲状態から左
右方向に湾曲しないようにロックされる。なお、移動ロ
ック部材46の軸線方向の移動位置に関わらず、筒状ガ
イド46cと回動規制体47は常時嵌合している。
【0041】左右湾曲機構13LRと上下湾曲機構13
UDのそれぞれの湾曲操作部材、より詳細には、左右湾
曲機構13LRにおいて操作軸体21の円板状部21b
と湾曲操作ノブ23により構成される部分と、上下湾曲
機構13UDにおいて操作軸体31の円板状部31bと
湾曲操作ノブ33により構成される部分とは、軸線20
x方向に互いに隣接して設けられている。そして、操作
軸体21と操作軸体31は、シール材S5の近傍位置に
おいて、軸線20xに沿って相互に接近する方向の力が
伝達される状態で当接している。
【0042】そのため、本実施形態とは逆に、左右湾曲
機構13LRの移動ロック部材46が、軸線20xに沿
って下方(上下湾曲機構13UDに接近する方向)に移
動して湾曲操作部材(湾曲操作ノブ23と操作軸体21
の結合体)を押圧し、その回動を規制するような構成で
あると仮定した場合、左右湾曲機構13LRにロックを
かけたときに、その湾曲操作部材(湾曲操作ノブ23と
操作軸体21の結合体)が上下湾曲機構13UD側の湾
曲操作部材(湾曲操作ノブ33と操作軸体31の結合
体)に向けて押し付けられ、上下湾曲機構13UD側に
ロック力が伝わる可能性がある。換言すれば、左右湾曲
機構13LR側のロック操作の影響で、ロック操作を行
っていない上下湾曲機構13UD側の湾曲操作部材(3
1、33)に対しても回動抵抗が加わる可能性がある。
しかし、ロック操作を行っていない上下湾曲機構13U
Dでは、湾曲操作部材は余分な抵抗なく回動操作される
ことが望ましい。
【0043】上述したように本実施形態の左右湾曲機構
13LRでは、その移動ロック部材46は、ロック時に
おいて、ロック対象である湾曲操作部材(21、23)
を、ロック対象ではない上下湾曲機構13UD側の湾曲
操作部材(31、33)から離間させる方向、すなわち
図2の上方へ押圧するように構成されている。したがっ
て、左右湾曲機構13LR側でロック操作を行っても、
ロック対象ではない上下湾曲機構13UD側の湾曲操作
部材(31、33)に対しては回動を規制するような
力、すなわち図2の下方への押圧力が作用せず、その回
動操作性が損なわれるおそれがない。
【0044】また、上下湾曲機構13UDでは、ロック
操作ノブ(第二のロック操作部材)52をロック位置へ
回動操作すると、移動ロック部材(第二の移動ロック部
材)56が移動して固定ロック部材58に係合し、操作
軸体31と湾曲操作ノブ33の結合体(第二の湾曲操作
部材)の回動が規制され、湾曲部12aが上下方向にお
いて所望の湾曲状態で固定される。このロック機構の構
成を図15及び図16を参照して説明する。なお、図1
5の断面図では、説明に必要な一部の部材のみに断面を
表すハッチングを付しており、図16の断面図ではハッ
チングは省略している。
【0045】回動基軸20と同心状の固定台座50は、
操作軸体51と係合する部分は円形状断面に形成されて
いて、操作軸体51と湾曲操作ノブ53の結合体は固定
台座50の軸線、すなわち回動基軸20の軸線20xを
中心として回動することができる。固定台座50にはさ
らに、固定台座50の支持位置よりも上方の上端部に、
4角筒状の非円形断面部54が形成されている。非円形
断面部54には、回動基軸20の軸線20xと平行な二
対の平行平面からなる回動規制面54aと、回動規制面
54aと直交する下支持面54bとが形成されている。
【0046】移動ロック部材56の上部に設けた回動規
制体57は、非円形断面部54に嵌合可能な四角筒状に
形成されており、その内面は回動規制面54aに対応す
る回動規制面57aとなっている。したがって、固定台
座50の非円形断面部54に回動規制体57を嵌める
と、互いの回動規制面54a、57aの嵌合関係によっ
て、移動ロック部材56は固定台座50に対して、軸線
20xを中心とする回動を行わないように支持される。
【0047】一方、移動ロック部材56の回転規制体5
7は、非円形断面部54に対し、回動基軸20の軸線2
0xに沿う方向には摺動移動可能に嵌まっている。上述
のように移動ロック部材56は、雌ねじ56aと雄ねじ
51dを介してロック軸体51とロック操作レバー52
の結合体に支持されており、ロック操作レバー52を回
動操作すると、軸方向移動のみ許された移動ロック部材
56は、雌ねじ56aと雄ねじ51dの螺合関係によっ
て、回動することなく軸線20xに沿う方向に移動され
る。
【0048】雌ねじ56aと雄ねじ51dの形状(傾斜
方向)は、ロック操作レバー52をアンロック位置から
ロック位置に回動させたときに、移動ロック部材56が
回動基軸20の軸線20xに沿って下方に移動するよう
に設定されている。この移動ロック部材46の下方への
移動によって摩擦係合部56bが固定ロック部材58の
摩擦係合部58aに押し付けられると、摩擦係合によっ
てロック軸体51及びロック操作レバー52の回動が規
制され、結果として、湾曲部12aが現状の湾曲状態か
ら上下方向に湾曲しないようにロックされる。なお、移
動ロック部材56の軸線方向の移動位置に関わらず、回
動規制体57と非円形断面部54は常時嵌合している。
【0049】上述したように、左右湾曲機構13LRと
上下湾曲機構13UDでは、互いの湾曲操作部材が、軸
線20xに沿って接近する方向の力を伝達させる状態で
当接している。そのため、本実施形態とは逆に、上下湾
曲機構13UDの移動ロック部材56が、軸線20xに
沿って上方(左右湾曲機構13LRに接近する方向)に
移動して湾曲操作部材(湾曲操作ノブ33と操作軸体3
1の結合体)を押圧し、その回動を規制するような構成
であると仮定した場合、上下湾曲機構13UDにロック
をかけたときに、その湾曲操作部材(湾曲操作ノブ33
と操作軸体31の結合体)が左右湾曲機構13LR側の
湾曲操作部材(湾曲操作ノブ23と操作軸体21の結合
体)に向けて押し付けられ、左右湾曲機構13LR側に
ロック力が伝わる可能性がある。換言すれば、上下湾曲
機構13UD側のロック操作の影響で、ロック操作を行
っていない左右湾曲機構13LR側の湾曲操作部材(2
1、23)に対しても回動抵抗が加わる可能性がある。
しかし、ロック操作を行っていない左右湾曲機構13L
Rでは、湾曲操作部材は余分な抵抗なく回動操作される
ことが望ましい。
【0050】上述したように本実施形態の上下湾曲機構
13UDでは、その移動ロック部材56は、ロック時に
おいて、ロック対象である湾曲操作部材(31、33)
を、ロック対象ではない左右湾曲機構13LR側の湾曲
操作部材(21、23)から離間させる方向、すなわち
図2の下方へ押圧するように構成されている。したがっ
て、上下湾曲機構13UD側でロック操作を行っても、
ロック対象ではない左右湾曲機構13LR側の湾曲操作
部材(21、23)に対しては回動を規制するような
力、すなわち図2の上方への押圧力が作用せず、その回
動操作性が損なわれるおそれがない。
【0051】以上から明らかなように本実施形態の内視
鏡では、同軸で回動操作可能な第一、第二の湾曲操作部
材(操作軸体21と湾曲操作ノブ23の結合体、操作軸
体31と湾曲操作ノブ33の結合体)を回動軸線方向に
隣接させて配した湾曲操作装置13において、第一、第
二の移動ロック部材46、56をそれぞれ、ロック対象
である湾曲操作部材を押圧してロックするときに、その
押圧方向がロック対象ではない湾曲操作部材から離間す
る方向に作用するように構成している。この構成によ
り、左右湾曲機構13LRにおける移動ロック部材46
のロック力は、上下湾曲機構13UDの湾曲操作ノブ2
3の回動操作性に影響を及ぼさず、同様に上下湾曲機構
13UDにおける移動ロック部材56のロック力は、左
右湾曲機構13LRの湾曲操作ノブ33の回動操作性に
影響を及ぼさない。したがって、一対の湾曲操作機構の
うち、ロック操作を実行する湾曲操作機構に関しては確
実なロックが保証される一方で、ロック操作を行わない
他方の湾曲操作機構では操作性に影響が出ないようにす
ることができる。もちろん、両方の湾曲操作機構に対し
て同時にロックをかけることも可能である。
【0052】なお本実施形態では、各移動ロック部材4
6、56は、湾曲操作部材の回動軸線方向へ向けて回動
を伴わずに直進移動して、対応する湾曲操作部材の固定
ロック部材48、58を押圧する。この構成によれば、
ロック操作を行うとき、各湾曲操作機構13LR、13
UD内で、ロック操作ノブ42やロック操作レバー52
の回動方向の力が移動ロック部材46、56を介して湾
曲操作ノブ23、33に伝わることがない。よって、ロ
ック操作ノブ42やロック操作レバー52のロック操作
に伴って湾曲操作ノブ23、33が連れ回りするおそれ
がなく、挿入部12a先端の湾曲状態のずれを防止でき
る。
【0053】以上、図示実施形態に基づき本発明を説明
したが、本発明は実施形態に限定されるものではない。
例えば、実施形態では、左右湾曲機構13LRと上下湾
曲機構13UDの両方において、それぞれのロック力が
他方の湾曲操作機構の回動操作性には影響しない構成の
ロック機構を設けるものとした。これは、左右湾曲機構
13LRと上下湾曲機構UDのいずれにおけるロック操
作も、他方の湾曲機構には影響しないので望ましい構成
である。しかし、同様の機能を有するロック機構をいず
れか一方の湾曲操作機構にのみ設けることも可能であ
る。
【0054】ロック時に一方の湾曲操作部材を他方の湾
曲操作部材からの離間方向に押圧することで該他方の湾
曲操作部材の回動操作性の低下を防ぐというのが本発明
の特徴である。この観点からは、実施形態とは逆に、左
右湾曲機構13LR内に配置された移動ロック部材46
を用いて上下湾曲機構13UD側の湾曲操作部材(3
1、33)を図2中の下方へ押圧して回動規制し、上下
湾曲機構13UD内に配置された移動ロック部材56を
用いて左右湾曲機構13LR側の湾曲操作部材(21、
23)を図2中の上方へ押圧して回動規制することも、
理論的には可能である。この場合、一対の移動ロック部
材46、56は、ロック時に軸線20xに沿う方向で互
いに接近する方向へ移動されることになる。しかし、こ
のような態様ではロック機構の構造が複雑化するため、
上述した図示実施形態のように、移動ロック部材46、
56はそれぞれ互いの離間方向に移動したときに対応す
る湾曲操作部材を押圧してロックする構成であることが
好ましい。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、一方の湾
曲操作機構においてロック操作を行っても、他方の湾曲
操作機構の操作性が損なわれない内視鏡の操作装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による操作装置を有する内視鏡の全体構
造を示す外観図である。
【図2】図1の内視鏡の湾曲操作装置付近の断面図であ
る。
【図3】図2から、左右湾曲機構で一体的に回動される
部材を一部材として示した図である。
【図4】図2から、上下湾曲機構で一体的に回動される
部材を一部材として示した図である。
【図5】図2のV-V断面線に沿う図である。
【図6】図2のVI-VI断面線に沿う図である。
【図7】図2のVII-VI断面I線に沿う図である。
【図8】図2の矢印VIII方向から見た抜止部材付近の平
面図である。
【図9】図8の抜け止め部材の単体形状を表す図であ
る。
【図10】湾曲操作装置の平面図である。
【図11】内視鏡ハウジング内にある部材を除いて示
す、湾曲操作装置を底面側から見た図である。
【図12】図2における左右湾曲機構付近を拡大した図
である。
【図13】図12のXIII-XIII断面線に沿う図である。
【図14】図13における回動基軸、移動ロック部材及
び回動規制体を分解して示す図である。
【図15】図2における上下湾曲機構付近を拡大した図
である。
【図16】図15のXVI-XVI断面線に沿う図である。
【符号の説明】
10 内視鏡 11 操作部 11a ハウジング 11b 基板 11c 貫通孔 11d 蓋体 12 挿入部 12a 湾曲部 13 湾曲操作装置 13LR 左右湾曲機構 13UD 上下湾曲機構 14 コネクタ 15 接眼部 17 光源装置 18 鉗子口 20 回動基軸(操作中心軸) 20x 軸線 21 操作軸体(第一の湾曲操作部材) 21a 筒状部 21b 円板状部 21c 円孔 22 非円形断面部 22a 回動規制面 22b 挿入規制面 22c 上下対向面 23 湾曲操作ノブ(第一の湾曲操作部材) 23a 指掛部 23b 大径開口 23c 小径開口 23d 凸部 24 プーリー 25 操作ワイヤ 26 操作ワイヤ 31 操作軸体(第二の湾曲操作部材) 31a 筒状部 31b 円板状部 31c 円孔 33 湾曲操作ノブ(第二の湾曲操作部材) 33a 指掛部 33b 大径開口 33c 小径開口 33d 凸部 33e 内枠 34 プーリー 35 操作ワイヤ 36 操作ワイヤ 41 ロック軸体 41a 筒状部 41b 円板状部 41c 回動規制突起 41d 雄ねじ 42 ロック操作ノブ(第一のロック操作部材) 43 固定ナット 44 抜止部材 44a 回動規制面 44b クリック凹部 44c 非円形孔 45 クリックばね 46 移動ロック部材(第一の移動ロック部材) 46a 雌ねじ 46b 摩擦係合部 46c 筒状ガイド 46d 回動規制面 47 回動規制体 47a 回動規制溝 47b 回動規制面 47c 挿入規制面 47d 回動規制面 48 固定ロック部材 48a 摩擦係合部 49 調整ねじ 49a ねじ孔 50 固定台座 51 ロック軸体 51a 筒状部 51b 円板状部 51c 円孔 51d 雄ねじ 52 ロック操作レバー(第二のロック操作部材) 52a 凸部 54 非円形断面部 54a 回動規制面 54b 下支持面 55 クリックばね 56 移動ロック部材(第二の移動ロック部材) 56a 雌ねじ 56b 摩擦係合部 57 回動規制体 57a 回動規制面 58 固定ロック部材 58a 摩擦係合部 60 ロック調整ナット 61 中間抜止部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察対象内に挿入される挿入部を有し、
    該挿入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡において、 操作中心軸を中心に回動操作可能に設けられ、該回動操
    作により挿入部先端を湾曲させる第一の湾曲操作部材;
    この第一の湾曲操作部材と同軸に回動操作可能に設けら
    れ、該回動操作により挿入部先端を第一の湾曲操作部材
    による湾曲方向とは異なる方向へ湾曲させる第二の湾曲
    操作部材;上記第一、第二の湾曲操作部材の回動軸線に
    沿う方向へ移動可能で、上記第一の湾曲操作部材を上記
    第二の湾曲操作部材から離間させる方向に押圧してその
    回動を規制する第一の移動ロック部材;及びこの第一の
    移動ロック部材と同一の方向に移動可能で上記第二の湾
    曲操作部材を上記第一の湾曲操作部材から離間させる方
    向に押圧してその回動を規制する第二の移動ロック部
    材;を備えることを特徴とする内視鏡操作装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内視鏡操作装置におい
    て、上記第一と第二の移動ロック部材は、それぞれが対
    応する湾曲操作部材を押圧して回動規制するときに、上
    記回動軸線に沿って互いの離間方向へ移動する内視鏡操
    作装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の内視鏡操作装置
    において、さらに、 上記第一、第二の湾曲操作部材と同軸に回動操作可能に
    設けられ、正逆の回動操作により上記第一の移動ロック
    部材を上記回動軸線に沿う方向へ移動させて上記第一の
    湾曲操作部材に接離させる第一のロック操作部材と;上
    記第一、第二の湾曲操作部材と同軸に回動操作可能に設
    けられ、正逆の回動操作により上記第二の移動ロック部
    材を上記回動軸線に沿う方向へ移動させて上記第二の湾
    曲操作部材に接離させる第二のロック操作部材と;を備
    えている内視鏡操作装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の内視鏡操作装置におい
    て、第一のロック操作部材と第一の移動ロック部材、お
    よび第二のロック操作部材と第二の移動ロック部材はそ
    れぞれねじ螺合され、各ロック操作部材を回動操作した
    とき、各移動ロック部材は該ねじに従って上記回動軸線
    に沿う方向に移動される内視鏡操作装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4いずれか1項記載の内視
    鏡操作装置において、上記第一、第二の移動ロック部材
    はそれぞれ、上記回動軸線に沿う方向へ回動することな
    く直進移動する内視鏡操作装置。
  6. 【請求項6】 観察対象内に挿入される挿入部を有し、
    該挿入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡において、 共通の操作中心軸を中心に独立して回動操作可能に設け
    られ、該回動操作により挿入部先端をそれぞれ異なる方
    向へ湾曲させる一対の湾曲操作部材;及びこの一対の湾
    曲操作部材の回動軸線に沿う方向へ移動可能で、該移動
    によって上記一対の湾曲操作部材のいずれか一方に接離
    してその回動を規制または許容する少なくとも一つの移
    動ロック部材;を備え、 この移動ロック部材は、上記一方の湾曲操作部材の回動
    を規制するときに、上記回動軸線方向において、該一方
    の湾曲操作部材を他方の湾曲操作部材から離間する方向
    に押圧することを特徴とする内視鏡操作装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の内視鏡操作装置におい
    て、上記移動ロック部材は、上記一対の湾曲操作部材を
    それぞれ回動規制可能に一対が設けられ、 この一対の移動ロック部材は、それぞれが対応する湾曲
    操作部材を回動規制するときに、上記回動軸線に沿って
    互いの離間方向へ移動する内視鏡操作装置。
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