JP2001298917A - 電動機の積層コアと巻線構造 - Google Patents
電動機の積層コアと巻線構造Info
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Abstract
を抑え、占積率を向上させる。 【解決手段】中央部に回転軸挿入孔を備え、複数本のテ
ィース部を内周部にて一体的に連結してなり、前記各テ
ィース部間に外周にて開口するスロットを有するティー
ス連結部と、このティース連結部の前記各スロットの内
面を覆うように設けられるインシュレータ部材を介して
前記各スロットに巻回される巻線を備えた電動機の積層
コアと巻線構造において、前記ティース連結部のティー
ス部を周方向に湾曲させたので、積層コアのスロット内
での巻線の占積率が向上する。
Description
るスロットを有するティース連結部と、このティース連
結部の前記各スロットの内面を覆うように設けられるイ
ンシュレータ部材を介して前記各スロットに巻回される
巻線を備えた電動機の積層コアと巻線構造に関する。
して巻線の断面積を増加させる方法が知られているが、
モータのサイズや磁気回路特に磁束飽和等の制約があ
る。図5に示すように、実際に巻線を巻回していくと、
巻き始めの巻線はコアのスロットの内側に、巻き終わり
の巻線はコアのスロットの外側に巻き込まれて整列する
ため、デッドスペースDが生じる。このように巻線の占
積率は巻線工程の能力によって差が生じ、モータ出力が
十分引き出せず、効率の悪いものとなっていた。また、
デッドスペースDが多くティース先端部とティース連結
部までの長さも長く、磁気回路が長いことからモータの
磁気特性の向上も図ることができず、モータサイズが大
きいわりにはモータ出力の向上を図ることが困難である
ばかりでなく、スロットのデッドスペース分だけティー
スも長くなり、その分重量もアップしていた。
で、その目的は、巻線の占積率を向上させながら、モー
タの磁気特性を向上させ、さらには、積層コア全体の軽
量化を図ることにより、モータの軽量化に寄与するもの
である。
達成するため、中央部に回転軸挿入孔を備え、複数本の
ティース部を内周部にて一体的に連結してなり、各ティ
ース部間に外周にて開口するスロットを有するティース
連結部と、このティース連結部の各スロットの内面を覆
うように設けられるインシュレータ部材を介して各スロ
ットに巻回される巻線を備えた電動機の積層コアと巻線
構造において、ティース部を周方向に湾曲させ、ティー
ス部に巻線を巻回したことを特徴としている。
孔を備え、複数本のティース部を内周部にて一体的に連
結してなり、各ティース部間に外周にて開口するスロッ
トを有するティース連結部と、このティース連結部の各
スロットの内面を覆うように設けられるインシュレータ
部材を介して各スロットに巻回される巻線を備えた電動
機の積層コアと巻線構造において、ティース部を周方向
に湾曲させ、各スロットの内、巻線の巻き始め部分のス
ロットの溝部の径方向深さを他のスロット深さよりも深
く形成したことを特徴としている。
さを、複数の深いスロットと、複数の浅いスロットと、
その中間の深さの複数のスロットで構成したことを特徴
としている。
転軸挿入孔との間にコア打抜き部を形成したことを特徴
としている。
構成したことを特徴としている。
施の形態を図面に従って説明する。図1はモータ全体の
断面図で、円筒状モータケース1の円筒部裏面に複数の
磁石が装着されている。円筒状モータケース1の開口部
側には、開口部を閉塞するエンドカバー3が装着され、
モータケース1とエンドカバー3の中央部の凹部には軸
受4,5が装着されている。両軸受4,5には回転子と
してのアーマチャ6が組み込まれている。このアーマチ
ャ6は積層コア7に、合成樹脂からなり各スロットの内
面を覆うように設けられるコアインシュレータ(図示省
略)を介して巻線8が巻回されている。アーマチャ6の
端部には整流子9が設けられ、エンドカバー3に設けら
れたブラシからの給電により、整流子9に給電され、整
流された電流が巻線8に流れ、積層コア7と共に磁界を
発生し、磁石2との吸引、反発作用により、アーマチャ
6が回転し、モータが作動する。
ィース部11を連結しているティース連結部12でティ
ース部11間のスロット部13を構成している。中央部
には回転軸挿入孔14を備え、回転軸15が挿入され
る。回転軸挿入孔14とティース連結部12との間は軽
量化のため、打抜き部20が、本実施例では4個所設け
られている。
が巻回される。巻回順としては、本実施例の場合、巻き
始めとなるスロット部13aから2スロット飛び越して
スロット13dに所定回数巻回される。また、180度
対向した位置からも略同時に同様な方法で巻回される。
つまり巻線作業が180度対向して2方向から行われ
る。この場合、スロット13iから2スロット飛び越し
てスロット13lに巻回され、この場合、巻線の巻き始
めのスロット13aとスロット13dが、また他方の巻
線の巻き始めのスロット13iとスロット13lが径方
向に深い溝となっている。つまりスロットの半径が小さ
いr1で、最初の巻き始めはより回転軸挿入孔14側に
巻線が位置するようになっている。第2スロット13b
と隣り合う第3スロット13cはスロット部の溝深さが
最も浅く、スロットの半径が大きいr3である。スロッ
ト13eから13hまではスロットの半径は、小さい半
径r1と大きい半径r3の略中間の半径でr2である。
つまりスロット部半径r1、r2、r3の関係は、r1
<r2<r3の関係となっている。また、スロット13
iとスロット13lの半径はr1、スロット13jとス
ロット13kの半径はr3、スロット13mからスロッ
ト13pの半径はr2となっている。
に湾曲させている。ティース11a、11bを逆S字状
に、またティース11cからティース11hを逆S字状
に湾曲させている。また他の180度対向した位置の各
ティース11iと11jを逆S字状に、またティース1
1kからティース11pまでをS字状に湾曲させてい
る。
て、まず、半径r1で溝の深いスロット13aと同様に
半径r1の溝の深いスロット13dに所定回数巻回す
る。次に、スロット13bと13eに所定回数巻回す
る。この場合、最初の巻回位置での半径r1が小さいの
で、よりモータ回転軸側に巻回され、巻線の盛り上がり
があっても次のスロット13bと13eの巻回時にスロ
ットのデッドスペースができにくくなっている。最初の
スロット13aとスロット13dに巻回された状態で、
次にこの状態で最も大きい半径r3のスロット13b
と、半径r1と半径r3との間の大きさの、半径r2の
スロット13eに巻回される。これは最初の巻線の盛り
上がりにより、巻回位置がよりコアの外周側(径方向外
側)に寄るのでスロット13bの溝位置がより外周側に
なっている。スロット13eの半径が中位のr2になっ
ているのは巻線の盛り上がりを考慮し、巻き始めの盛り
上がりの影響を最も大きく受けるスロット13bよりも
巻線の盛り上がりによるデッドスペースの影響を受け難
いことからスロット13bの溝位置よりもより回転軸側
に寄り、半径r2となっている。スロット13iとスロ
ット13lへの巻回も同様に順に行われ、最後には、ス
ロット13mとスロット13pに巻回され巻回作業が終
了する。これをまとめたのが表1である。
ても、最も深い溝、すなわち最少半径r1同士のスロッ
トとし、次に巻回するスロットは最大半径r3と中間半
径r2、次巻回するスロットも最大半径r3と中間半径
r2、次に巻回するスロットからは、いずれも中間半径
r2のスロット同士になる。次の巻回は最初に巻回され
たスロット13dからスロット13gに巻回されるが、
この時、すでにスロット13dのスロット溝部には巻線
が占められていることから、溝部の外周側に巻回される
ことになる。この時、ティース11dが周方向にS字状
に湾曲されているので、本来デッドスペースとなる部分
にはティースの肉が突出し、また湾曲した凹部には巻線
が占められるようになっており、各スロットにおける巻
線の径方向内側巻回部と外側巻回部とが周方向に一部重
なるようにしたのでデッドスペースの発生を抑えてお
り、占積率が向上している。
ているので、回転体としてバランスがとれている。尚、
微細なバランス取りについては、公知のバランス取り装
置で修正できる。
入孔14との間にコア打抜き孔20を形成したので、コ
アの軽量化が図れる。図2においては4個所打抜き孔2
0を形成し、スロット13a、13d、13i、13l
の溝が深い部分の近傍については孔部が小さく、スロッ
ト13b、13c、13j、13kの溝が浅い部分の近
傍は孔部を大きく形成し、軽量化を図っている。
j、13kの溝が浅い部分のティース11a、11b、
11c、11i、11j、11kでの磁気の流路が短い
ことからモータの磁気特性が向上する。
ら、モータの体格を例えば従来まま使用する場合、占積
率を向上させることもでき、また一方、従来の占積率を
維持しながら、全体としてスロットの溝を浅くすること
も可能で、その場合には巻線の巻き始めのスロット部を
深くし、他は比較的浅く形成できるので、総合的に各テ
ィースの長さを短くすることもでき、磁気特性が向上す
ると共に、溝の浅いスロット部近傍の打抜き孔を大きく
できることから、同じモータ体格であってもモータ出力
の向上と、軽量化を図ることができる。この場合も同様
に、最初に巻回される両スロット部の溝部を深く、即ち
スロット部の半径rを最少にし、次に、巻回されるスロ
ット部の溝部をより浅くする構造にすればよい。また、
本実施例は回転するアーマチャ即ち、回転子の例を示し
たが、マグネット部が回転するタイプで、固定子として
も成り立つ。この場合はコアの打抜き部はなくなる。デ
ッドスペースを抑え、占積率が向上できる点は同様であ
る。
線構造としたが、1スロット分あるいは3スロット分等
複数スロット分飛び越えた巻線構造にも流用できる。1
スロット分飛び越えた例では表2に示した。
深い(半径r1)スロット13aと13cに巻線が所定
数巻回され、次にスロットの溝部が最も浅い(半径r
3)スロット13bとスロットの溝部が中位の深さの
(半径r2)スロット13dに巻線が所定数巻回され
る。次にスロット13cの径方向外側の位置と半径r2
のスロット13eに巻線が所定数巻回される。この例も
スロット内でスロット内側から巻回され、しだいに径方
向外側の位置に巻回される。また、180度反対側の半
径r1のスロット13gと半径r1のスロット13iも
略同時に所定数巻回され、以下同様に巻回されていく。
13aとスロット13eが、次にスロット13bとスロ
ット13fが順に巻回され、以下説明は省略する。この
場合の説明は省略する。
によれば、各ティースを周方向にS字状、または逆S字
状に湾曲させたので各ティース間のスロット内における
占積率が向上し、巻線の巻き始めのスロットの溝を深く
形成し、他は浅い溝、また深い溝と浅い溝の略中位の溝
を形成したので、巻線におけるデッドスペースの発生を
抑えることができ、占積率が向上する。また、総合的に
各ティースの長さを短くすることもでき、磁気特性が向
上すると共に、溝の浅いスロット部近傍の打抜き孔を大
きくできるので、同じモータ体格であってもモータ出力
の向上と、軽量化を図ることができ、また出力を従来の
モータと同程度でよいならモータ体格を小さくすること
ができるという効果がある。
る。
略図である。
図である。
5…軸受、6…アーマチャ、7…積層コア、8…巻線、
9…整流子、10…ブラシ、11a,11b,11c,
11d,11e,11f,11g,11h,11i,1
1j,11k,11l,11m,11n,11o,11
p…ティース、13a,13b,13c,13d,13
e,13f,13g,13h,13i,13j,13
k,13l,13m,13n,13o,13p…スロッ
ト14…回転軸挿入孔、20…打抜き孔
Claims (5)
- 【請求項1】中央部に回転軸挿入孔を備え、複数本のテ
ィース部を内周部にて一体的に連結してなり、前記各テ
ィース部間に外周にて開口するスロットを有するティー
ス連結部と、このティース連結部の前記各スロットの内
面を覆うように設けられるインシュレータ部材を介して
前記各スロットに巻回される巻線を備えた電動機の積層
コアと巻線構造において、 前記ティース部を周方向に湾曲させ、前記ティース部に
巻線を巻回したことを特徴とする電動機のコアと巻線構
造。 - 【請求項2】中央部に回転軸挿入孔を備え、複数本のテ
ィース部を内周部にて一体的に連結してなり、前記各テ
ィース部間に外周にて開口するスロットを有するティー
ス連結部と、このティース連結部の前記各スロットの内
面を覆うように設けられるインシュレータ部材を介して
前記各スロットに巻回される巻線を備えた電動機の積層
コアと巻線構造において、前記ティース連結部のティー
ス部を周方向に湾曲させ、前記各スロットの内、巻線の
巻き始め部分のスロットの溝部の径方向深さを他のスロ
ット深さよりも深く形成し、前記ティース部に巻線を巻
回したことを特徴とする電動機の積層コアと巻線構造。 - 【請求項3】前記径方向のスロット深さを、複数の深い
スロットと、複数の浅いスロットと、その中間の深さの
複数のスロットで構成したことを特徴とする請求項1ま
たは2記載の電動機の積層コアと巻線構造。 - 【請求項4】前記ティース連結部と前記回転軸挿入孔と
の間にコア打抜き部を形成したことを特徴とする請求項
1乃至3記載の電動機の積層コアと巻線構造。 - 【請求項5】前記積層コアを点対称に構成したことを特
徴とする請求項1乃至4記載の電動機の積層コアと巻線
構造。
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JP2000108396A JP4440419B2 (ja) | 2000-04-10 | 2000-04-10 | 電動機の積層コアと巻線構造 |
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US8076818B2 (en) | 2008-09-04 | 2011-12-13 | Asmo Co., Ltd. | Armature and electric motor having the same |
WO2022201725A1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-09-29 | 日本電産株式会社 | ステータ及びステータの製造方法 |
-
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- 2000-04-10 JP JP2000108396A patent/JP4440419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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