JP2001297714A

JP2001297714A - カラー陰極線管

Info

Publication number: JP2001297714A
Application number: JP2000112005A
Authority: JP
Inventors: Takashi Enomoto; 貴志榎本; Yuji Kuwabara; 雄二桑原; Tokuo Hashimoto; 徳夫橋本
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2000-04-13
Filing date: 2000-04-13
Publication date: 2001-10-26

Abstract

(57)【要約】【課題】フレームの形状や重量を変えることなくシャ
ドウマスクの中央部の弛みを防止できるカラー陰極線管
を構成することを目的とする。【解決手段】シャドウマスク22と、このシャドウマス
クを張力印加状態で保持するフレーム23とからなるシャ
ドウマスク構体15を備えカラー陰極線管において、シャ
ドウマスクの中央部の単位面積当りの重量を周辺部の単
位面積当りの重量よりも低くした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、カラー陰極線管
に係り、特に張力が印加されたシャドウマスクを有する
カラー陰極線管に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にカラー受像管は、ほぼ矩形状のパ
ネルと、このパネルに連設された漏斗状のファンネルか
らなる外囲器を有し、そのパネルの内面に、青、緑、赤
に発光する３色蛍光体層からなる蛍光体スクリーンが設
けられ、この蛍光体スクリーンに対向して、その内側に
ほぼ矩形状のシャドウマスク構体が配置されている。一
方、ファンネルのネック内に３電子ビームを放出する電
子銃が配設されている。そして、この電子銃から放出さ
れた３電子ビームをファンネルの外側に装着された偏向
ヨークにより偏向し、シャドウマスク構体を介して蛍光
体スクリーンを水平、垂直走査することによりカラー画
像を表示する構造に形成されている。

【０００３】上記シャドウマスク構体は、電子銃から放
出された３電子ビームを選別して所定の３色蛍光体層に
入射させるためのものであり、通常、蛍光体スクリーン
と対向する有効面に３電子ビームが通過する多数の開孔
が所定の配列で形成されたシャドウマスクと、このシャ
ドウマスクの周辺部に取付けられたフレームとから構成
され、そのフレームに取付けられたホルダーをパネルに
設けられたスタッドピンに係止することによりパネルの
内側に支持されている。

【０００４】ところで、近年、カラー陰極線管は、表示
画像の見やすさから画面の平坦性に対する要求が高まっ
ている。一方、コンピュータディスプレイなどに用いら
れるカラー陰極線管については、より高い解像度が要求
されている。

【０００５】その表示画像を見やすくするため、蛍光体
スクリーンの設けられるパネルの有効部外面を平坦にし
たカラー陰極線管が開発されている。このカラー陰極線
管では、有効部外面の形状にともなって内面の曲率が小
さく、この内面に対応してシャドウマスクの有効面も曲
率の小さい平坦面となっている。

【０００６】一方、解像度を高めるためには、シャドウ
マスクの開孔ピッチを小さくして高精細シャドウマスク
とする必要があるが、一般にシャドウマスクの開孔は、
フォトエッチング法により穿設されるため、高精細シャ
ドウマスクとするためには、エッチングを高精度かつ容
易におこなうことができる薄板にすることが望まれる。
これに対して、機械的強度の面からは、板厚を厚くする
ことが望まれる。つまり、シャドウマスクの板厚につい
ては相反する要求がある。

【０００７】このようなことから、比較的板厚の薄い平
坦なシャドウマスクに張力を印加した状態でフレームに
保持する方法が提案されている。このように張力を印加
することにより、板厚の薄い平坦なシャドウマスクで
も、変形しにくくすることができる。

【０００８】その張力印加方法として既に各種方法が提
案されている。

【０００９】その一つに、図１０（ａ）に示すように、
垂直方向（Ｙ軸方向）を長手方向とするスリット状開孔
１をもつシャドウマスク２を、同（ｂ）に示すように、
垂直方向にばね性をもつ一対のコ字状基体３のそれぞれ
の両端にマスク固定片４が取付けられたフレーム５を用
い、そのマスク固定片４に垂直方向（スリット状開孔の
長手方向）に張力印加状態で固定する方法がある。この
方法では、シャドウマスク２の開孔１が垂直方向を長手
方向とするスリット状で水平方向に繋がりをもたないの
で、垂直方向に張力を印加しても皺が発生せず、高い張
力を印加することができる。

【００１０】また、図１０（ｂ）に示したフレーム５に
水平方向に繋がりをもつシャドウマスク、すなわち図１
１に示すように、多数の円形開孔１が形成されたシャド
ウマスク２を垂直方向に張力を印加した状態で固定する
方法がある。この方法では、シャドウマスク２が水平方
向に繋がりをもつため、垂直方向に張力を印加しても各
開孔１の間隔が保たれ、振動などによる影響が軽減され
る。

【００１１】また、図１２に示すような矩形状フレーム
５に平板状シャドウマスクを張力印加状態で固定する方
法がある。この方法では、水平、垂直方向に繋がりをも
つシャドウマスクを水平、垂直方向に張力を印加した状
態で固定することができ、その水平、垂直方向に張力を
調整することにより、皺を発生させることなくシャドウ
マスクを固定することができる。

【００１２】シャドウマスクの張力印加方法としては、
上記方法以外にも様々な方法が提案されている。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、比較的
板厚が薄く機械的強度の低い平坦なシャドウマスクの保
持方法として、シャドウマスクを張力印加状態でフレー
ムに固定する方法が提案されている。そのいずれもシャ
ドウマスクを保持するフレームは、一方向に張力を印加
するもの、互いに直交する方向に張力を印加するいずれ
も、基本的に矩形状構造をなす。

【００１４】しかし、たとえば図１２に示した構造とす
ると、一般に各辺の端部は、直交して設けられている２
辺が支えとなり、剛性が高くなっているが、中央部には
そのような支えがないため、剛性が低くなっている。そ
のため、シャドウマスクに張力を印加すべくフレームの
対向２辺を互いに接近する方向に加圧して、これら対向
２辺にシャドウマスクを溶接固定すると、これら対向２
辺の中間部が端部にくらべて変形が大きくなり、シャド
ウマスクの中間部の張力が低くなる。その結果、シャド
ウマスクの中央部に弛みが生じたり、さらにはシャドウ
マスクの固有振動数を低下させ、振動特性が劣化するな
どの問題が生ずる。

【００１５】これを解決するため、フレームのシャドウ
マスク固定部分の剛性を高くしようとすると、そのシャ
ドウマスク固定部分の断面積を極度に大きくしなければ
ならず、フレームの重量が増加し、耐衝撃強度の劣化を
きたすばかりでなく、パネルの内側に納まらなくなる。

【００１６】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、フレームの形状や重量を変えるこ
となくシャドウマスクの中央部の弛みを防止できるカラ
ー陰極線管を構成することを目的とする。

【００１７】

【課題を解決するための手段】（１）電子銃から放出
された複数ビームを選別して蛍光体スクリーンを構成す
る複数色の蛍光体層に入射させるシャドウマスク構体を
備え、このシャドウマスク構体が多数の開孔が形成され
たシャドウマスクと、このシャドウマスクを張力印加状
態で保持するフレームとからなるカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の単位面積当りの重量を周
辺部の単位面積当りの重量よりも低くした。

【００１８】（２）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の板厚を周辺部の板厚より
も薄くした。

【００１９】（３）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の板面に複数個の凹孔を設
けた。

【００２０】（４）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の板面に張力印加方向を長
手方向とする溝を設けた。

【００２１】（５）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の隣接開孔間のブリッジの
幅を周辺部の隣接開孔間のブリッジの幅より狭くした。

【００２２】（６）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの中央部の隣接開孔間のブリッジの
間隔を周辺部の隣接開孔間のブリッジの間隔よりも広く
した。

【００２３】（７）（１）のカラー陰極線管におい
て、シャドウマスクの一方の面の開孔径が他方の面の開
孔径よりも大きく、この一方の面の中央部の張力印加方
向に垂直な方向の開孔径を周辺部の張力印加方向に垂直
な方向の開孔径よりも大きくした。

【００２４】

【発明の実施の形態】図１にこの発明の実施の一形態で
あるカラー陰極線管を示す。このカラー陰極線管は、外
面が平坦な有効部１０の周辺部にスカート部１１が設け
られ、長辺が水平軸（Ｘ軸）と平行、短辺が垂直軸（Ｙ
軸）と平行な矩形状のパネル１２と、このパネル１２の
スカート部１１に連設された漏斗状のファンネル１３と
からなる外囲器を有する。そのパネル１２の有効部１０
内面には、青、緑、赤に発光する３色蛍光体層からなる
蛍光体スクリーン１４が設けられている。また、この蛍
光体スクリーン１４に対向して、その内側に長辺が水平
軸と平行、短辺が垂直軸と平行な矩形状のシャドウマス
ク構体１５が配置されている。一方、ファンネル１３の
ネック１７内に３電子ビーム１８B ，１８G ，１８R を
放出する電子銃１９が配設されている。そして、この電
子銃１９から放出された３電子ビーム１８B ，１８G ，
１８R をファンネル１３の外側に装着された偏向ヨーク
２０により偏向し、シャドウマスク構体１５を介して蛍
光体スクリーン１４を水平、垂直走査することによりカ
ラー画像を表示する構造に形成されている。

【００２５】上記シャドウマスク構体１５は、蛍光体ス
クリーン１４と対向する有効面がパネル１２の有効部１
０内面に対応した平坦面からなり、この有効面に多数の
開孔が所定の配列で形成され、長辺が水平軸と平行、短
辺が垂直軸と平行な矩形状のシャドウマスク２２と、こ
のシャドウマスク２２の周辺部に取付けられた弾性を有
するフレーム２３とからなり、このフレーム２３に取付
けられた弾性体からなるホルダー２４をパネル１２に設
けられたスタッドピン２５に係止することにより、パネ
ル１２の内側に支持されている。

【００２６】上記シャドウマスク２２は、図２（ａ）に
示すように、円形状の開孔２７が３０°の角度で交差す
る方向に配列されたドットタイプと、同（ｂ）に示すよ
うに、矩形状の開孔２７がブリッジ２８を介して複数個
配列された開孔列が並列形成されたストライプタイプと
がある。

【００２７】特にこの実施の形態では、上記シャドウマ
スク２２が、図３に示すように、中央部の板厚が周辺部
の板厚よりも薄く、その板厚が中央部から周辺方向に滑
らに変化したものとなっている。すなわち、中央部およ
び周辺部の一定領域は、それぞれ板厚が等しく、これら
中央部と周辺部との間で板厚が滑らに変化し、中央部の
単位面積当りの重量が周辺部の単位面積当りの重量より
も低く、その単位面積当りの重量が滑らかに変化する形
状となっている。

【００２８】一方、フレーム２３は、図４に示すよう
に、弾性を有する一対のコ字状基体３０と、これら基体
３０の両端に取付けられ、一対の基体３０を短辺側とし
てこれら基体３０とともに矩形枠の長辺を構成する一対
のマスク固定部３１とからなる。シャドウマスク２２
は、その長辺がこのフレーム２３のマスク固定部３１に
張力が印加された状態で保持されている。

【００２９】上記シャドウマスク２２は、フォトエッチ
ング法により製造される。たとえば板厚０．２２mmの金
属薄板をシャドウマスク素材として、その一方の面にフ
ォトレジストを形成し、このフォトレジストにシャドウ
マスクの中央部の薄肉部に対応する単純なパターンが形
成されたフォトマスクを密着して露光し、フォトレジス
トにフォトマスクのパターンを焼付ける。つぎに、この
パターンの焼付けられたフォトレジストを現像して、フ
ォトマスクのパターンに対応するパターンからなるレジ
ストを形成する。つぎに、このレジストの形成された面
にエッチング液をスプレーしてエッチングし、中央部の
板厚を周辺部の板厚よりも薄くする。この場合、その板
厚を中央部から周辺方向に滑らに変化させるため、スプ
レー圧、液量などのエッチング条件を板面の位置によっ
て変化させる。つぎに、板面のレジストを剥離除去す
る。

【００３０】他の方法として、フォトレジストを形成す
ることなくエッチング液をスプレーしてエッチングし、
そのエッチング条件を板面の位置によって変化させて
も、中央部の板厚を周辺部の板厚よりも薄くすることが
できる。

【００３１】つぎに、上記のように中央部板厚を薄くし
たシャドウマスク素材の両面にフォトレジストを形成
し、これらフォトレジストにシャドウマスクの両面の大
きさの異なる開孔に対応するパターンが形成されたフォ
トマスクを配置して露光し、上記両面のフォトレジスト
にフォトマスクのパターンを焼付ける。つぎに、このパ
ターンの焼付けられたフォトレジストを現像して、フォ
トマスクのパターンに対応するパターンからなるレジス
トを形成する。つぎに、このレジストの形成された両面
にエッチング液をスプレーして開孔を形成する。

【００３２】シャドウマスク構体１５の組立ては、図４
に示したフレーム２３の基体３０の両端部を互いに接近
する方向に加圧して撓めるとともに、シャドウマスクの
長辺側を互いに反対方向に引張って短軸方向に張力を印
加する。そして、この張力の印加されたシャドウマスク
の長辺部を上記撓められた基体３０の端部に取付けられ
たマスク固定部に溶接固定することによりおこなわれ
る。

【００３３】上記のようにシャドウマスク構体１５を構
成すると、組立て時、張力の印加されたシャドウマスク
２２は、元の状態に戻ろうとしてフレーム２３を引張る
が、中央部の板厚が周辺部の板厚よりも薄く、中央部の
単位面積当りの重量が周辺部の単位面積当りの重量より
も低く、中央部の剛性が周辺部の剛性よりも低いため、
周辺部に対してマスク固定部３１の中央部を大きく変形
させることがなく、固定されたシャドウマスク２２の張
力の逃げを少なくすることができる。その結果、シャド
ウマスク２２の弛みが防止され、シャドウマスク構体１
５の振動特性の劣化を避けることができる。

【００３４】また、格別フレームの剛性を高める必要が
なくなり、従来と同様のフレームを用いてもよく、耐衝
撃特性の劣化やパネルに収容できなくなるなどの問題を
回避することができる。

【００３５】なお、上記実施の形態では、シャドウマス
クの短軸方向のみに張力が印加されたシャドウマスク構
体について説明したが、上記のように中央部の単位面積
当りの重量を周辺部の単位面積当りの重量よりも低くす
ると、その長辺および短辺を溶接固定するマスク固定部
が設けられたフレームを用いて、長軸、短軸方向にそれ
ぞれ張力が印加されたシャドウマスク構体も組立てるこ
とができる。

【００３６】つぎに、上記実施の形態とは異なるシャド
ウマスクについて説明する。

【００３７】図５に示すシャドウマスクは、両面の開孔
径が異なる開孔の開孔径の小さい一方の面の中央部の開
孔２７間に板面を貫通しない凹孔３３を形成して、中央
部の剛性を周辺部の剛性よりも低くしたものである。こ
のようなシャドウマスク２２は、中央部の一定領域の凹
孔３３の深さ、孔径、凹孔３３の数などを等しくし、周
辺部方向に逐次その深さを浅くまたは孔径を小さくまた
は凹孔３３の個数を減らして、中央部から周辺部方向に
剛性が滑らかに変化する構成とすることができる。

【００３８】このようなシャドウマスク２２は、フォト
エッチング法により、シャドウマスク素材の両面に形成
されたフォトレジストにシャドウマスクの両面の大きさ
の異なる開孔に対応するパターンが形成されたフォトマ
スクを配置して露光するとき、一方の面側に配置される
フォトマスクに凹孔３３に対応するパターンが形成され
たフォトマスクを重ね合せて露光するか、あるいは一方
の面側に配置されるフォトマスクに凹孔に対応するパタ
ーンを形成しておき、このフォトマスクを一方の面のフ
ォトレジストに密着して露光することにより形成するこ
とができる。

【００３９】このようにシャドウマスク２２を構成して
も、図３に示したシャドウマスクと同様の作用効果をも
つシャドウマスク構体を構成することができる。

【００４０】図６に示すシャドウマスクは、一方の面の
中央部に張力印加方向を長手方向とする複数本の溝３４
を並列形成したものである。すなわち、図６（ａ）は長
軸方向、同（ｂ）は長短両方向を張力印加方向とするも
のである。このようなシャドウマスク２２は、溝３４の
深さ、幅、長さなどを適宜変化させることにより、中央
部から周辺部方向に剛性を滑らかに変化させることがで
き、図３に示したシャドウマスクと同様の作用効果をも
つシャドウマスク構体を構成することができる。

【００４１】図７に示すシャドウマスクは、長軸方向を
張力印加方向として、シャドウマスク２２の中央部を含
む対向短辺間の板厚を薄くしたものである。前記各シャ
ドウマスクは、剛性の低い中央領域が相対的に剛性の高
い周辺領域により取囲まれた構造としたが、このシャド
ウマスク２２のように対向辺間の板厚を全体的に薄くし
ても、図３に示したシャドウマスクと同様の作用効果を
もつシャドウマスク構体を構成することができる。

【００４２】図８は、矩形状の開孔２７がブリッジ２８
を介して複数個配列された開孔列３６が並列形成された
ストライプタイプのシャドウマスク２２について、中央
部の隣接開孔２７間のブリッジ２８の幅ｗを周辺部の隣
接開孔間のブリッジの幅より狭くしたものである。この
ようにブリッジ２８の幅を変化させても、中央部の剛性
を周辺部の剛性よりも低くして、図３に示したシャドウ
マスクと同様の作用効果をもつシャドウマスク構体を構
成することができる。

【００４３】また、同図に示した中央部のブリッジ２８
間の間隔ｐを周辺部のブリッジ間の間隔よりも広くして
も、同様の作用効果をもつシャドウマスク構体を構成す
ることができる。

【００４４】図９は、両面の開孔径が異なるシャドウマ
スク２２の中央部の開孔２７の他方の面側の張力印加方
向に垂直な方向の開孔径ｒを周辺部の張力印加方向に垂
直な方向の開孔径よりも大きくして、張力印加方向に垂
直な方向の開孔間隔ｄを変化させたものである。このよ
うに構成しても、中央部の剛性を周辺部の剛性よりも低
くして、図３に示したシャドウマスクと同様の作用効果
をもつシャドウマスク構体を構成することができる。

【００４５】なお、この発明は、上記実施の形態に限定
されるものではなく、その他種々の構成が可能である。

【００４６】

【発明の効果】上述のようにシャドウマスク構体を構成
すると、シャドウマスクの中央部の剛性を周辺部の剛性
よりも低くすることができ、シャドウマスクの少なくと
も一方向に張力を印加しても、マスク固定部の中央部の
変形を大きくすることがなく、シャドウマスクの張力の
逃げをすくなくすることができる。その結果、シャドウ
マスクの弛みを防止し、シャドウマスク構体の振動特性
の劣化を防止することができる。また、格別フレームの
剛性を高める必要もなくなり、従来と同様のフレームを
用いることができ、衝撃特性の劣化やパネルに収容でき
なくなるなどの問題を回避することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のの実施の一形態であるカラー陰極線
管の構成を示す図である。

【図２】図２（ａ）および（ｂ）はそれぞれ上記カラー
陰極線管のシャドウマスクの異なる開孔形状を示す図で
ある。

【図３】図３（ａ）は上記カラー陰極線管のシャドウマ
スクの構成を示す斜視図、図３（ｂ）はそのＸ−Ｘ断面
図である。

【図４】上記シャドウマスクを保持するフレームの構成
を示す斜視図である。

【図５】シャドウマスクの異なる構成を示す断面図であ
る。

【図６】図６（ａ）および（ｂ）はそれぞれシャドウマ
スクのさらに異なる構成を示す平面図である。

【図７】図７（ａ）はシャドウマスクの異なる他の構成
を示す平面図、図７（ｂ）はそのＸ−Ｘ断面図、図７
（ｃ）はＹ−Ｙ断面図である。

【図８】ストライプタイプのシャドウマスクの隣接開孔
間のブリッジ幅およびブリッジ間隔を変化させたシャド
ウマスクの構成を説明するための図である。

【図９】シャドウマスクの開孔径を変化させたシャドウ
マスクの構成を説明するための図である。

【図１０】図１０（ａ）は従来のシャドウマスクの構成
を示す平面図、図１０（ｂ）そのフレームの構成を示す
図である。

【図１１】従来の異なるシャドウマスクの構成を示す平
面図である。

【図１２】従来の異なるフレームの構成を示す図であ
る。

【符号の説明】

１４…蛍光体スクリーン１５…シャドウマスク構体１８B ，１８G ，１８R …３電子ビーム１９…電子銃２２…シャドウマスク２３…フレーム２７…開孔２８…ブリッジ３３…凹孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者橋本徳夫埼玉県深谷市幡羅町一丁目９番２号株式会社東芝深谷工場内Ｆターム(参考） 5C031 EE02 EE05 EF03 EF07 EF09 EH04 EH06

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電子銃から放出された複数ビームを選別
して蛍光体スクリーンを構成する複数色の蛍光体層に入
射させるシャドウマスク構体を備え、このシャドウマス
ク構体が多数の開孔が形成されたシャドウマスクと、こ
のシャドウマスクを張力印加状態で保持するフレームと
からなるカラー陰極線管において、上記シャドウマスクは中央部の単位面積当りの重量が周
辺部の単位面積当りの重量よりも低いことを特徴とする
請求項１記載のカラー陰極線管。
【請求項２】シャドウマスクの中央部の板厚が周辺部
の板厚よりも薄いことを特徴とする請求項１記載のカラ
ー陰極線管。
【請求項３】シャドウマスクの中央部の板面に複数個
の凹孔が設けられていることを特徴とする請求項１記載
のカラー陰極線管。
【請求項４】シャドウマスクの中央部の板面に張力印
加方向を長手方向とする溝が設けられていることを特徴
とする請求項１記載のカラー陰極線管。
【請求項５】シャドウマスクの中央部の隣接開孔間の
ブリッジの幅が周辺部の隣接開孔間のブリッジの幅より
狭いことを特徴とする請求項１記載のカラー陰極線管。
【請求項６】シャドウマスクの中央部の隣接開孔間の
ブリッジの間隔が周辺部の隣接開孔間のブリッジの間隔
よりも広いことを特徴とする請求項１記載のカラー陰極
線管。
【請求項７】シャドウマスクの一方の面の開孔径が他
方の面の開孔径よりも大きく、この一方の面の中央部の
張力印加方向に垂直な方向の開孔径が周辺部のの張力方
向に垂直な方向の開孔径よりも大きいことを特徴とする
請求項１記載のカラー陰極線管。