JPH117901A - マルチメディア用陰極線管及びマルチメディア用陰極線管の製造方法 - Google Patents

マルチメディア用陰極線管及びマルチメディア用陰極線管の製造方法

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JPH117901A
JPH117901A JP10138664A JP13866498A JPH117901A JP H117901 A JPH117901 A JP H117901A JP 10138664 A JP10138664 A JP 10138664A JP 13866498 A JP13866498 A JP 13866498A JP H117901 A JPH117901 A JP H117901A
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panel
shadow mask
ray tube
cathode ray
pitch
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JP10138664A
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Hyon Jong Shin
鉉正 申
Hanchin Jo
範椿 徐
Sho Ri
鍾 李
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Samsung SDI Co Ltd
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Samsung Display Devices Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • H01J29/06Screens for shielding; Masks interposed in the electron stream
    • H01J29/07Shadow masks for colour television tubes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/07Shadow masks
    • H01J2229/0727Aperture plate
    • H01J2229/075Beam passing apertures, e.g. geometrical arrangements

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度と高解像度とを兼備する。 【解決手段】 ネックとパネルとが連結されたバルブの
ネックに取り付けられた電子銃から放出される電子ビー
ムを、パネルに沿って設けられたシャドーマスク10の
ビーム通過用孔22を通してパネルの内側の蛍光体層に
当て、パネルに画像を表示する。ビーム通過用孔22が
ストライプ型に形成され、パネルの有効画面の幅方向の
長さに対し、シャドーマスク10の中央部におけるビー
ム通過用孔22の幅方向のピッチPが、8.81×10
-4〜1.23×10-3の範囲に調整されている。ビーム
通過孔22がストライプ型に形成され、シャドーマスク
10の中央部におけるビーム通過用孔22のパネルの幅
方向のピッチPに対し、シャドーマスク10の厚さが
0.25〜0.56の範囲に調整されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高解像度を必要とす
るコンピュータ用ディスプレイなどに使用される陰極線
管と、高輝度を必要とするテレビあるいはビデオなどに
使われる陰極線管との両方に使えるように、高解像度と
高輝度を実現したマルチメディア用陰極線管及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に陰極線管は、内側面に蛍光体が塗
布されて実質的に画面を構成するパネルと、電子銃を収
納するネックと、パネルとネックとを滑らかに連結して
バルブを構成し、外側に偏向ヨークが位置するファンネ
ルとを備えている。さらに、陰極線管のネックには、電
子銃を搭載するステムが取り付けられる。電子銃から発
射される電子ビームが偏向ヨークにより偏向されて色選
別機能を有するシャドーマスクのビーム通過用孔を通過
し、パネル面に塗布された対応する蛍光体を発光させる
ことにより画像が再現される。
【0003】前記色選別機能を有するシャドーマスク
は、パネルの内側曲率と同一曲率で形成され、電子ビー
ムが通過するビーム通過用孔である多数のドット、スリ
ットまたはストライプなどが所定のパタンで形成され
る。前記のようにビーム通過用孔が形成されるシャドー
マスクを使用する陰極線管に於いて、テレビやビデオな
どに使われる陰極線管(以下テレビ用陰極線管と称する)
には高輝度が要求されるので、ビーム透過率の高いスト
ライプ型のシャドーマスクを多く使用し、コンピュータ
やデータ処理機などに使われる陰極線管(以下コンピュ
ータ用陰極線管と称する)には高解像度が要求されるの
で、微細ピッチが可能なドット型のシャドーマスクを多
く使用する。
【0004】即ち、テレビ用陰極線管には、遠距離でも
画面が綺麗でなければならないので高輝度が要求され、
コンピュータ用陰極線管には、文字や記号などが明確に
表現されなければならないので高解像度が要求される。
一般に、ストライプ型のビーム通過用孔が形成されたシ
ャドーマスクを用いた陰極線管は、ドット型のビーム通
過用孔が形成されたシャドーマスクを使用する陰極線管
に比較して電子ビームの透過率が高いため、高輝度が要
求されるテレビ用陰極線管として使用されている。構造
的安定性により微細ピッチ(隣り合うビーム通過用孔に
於いて中心間の距離)が可能なドット型のシャドーマス
クを用いた陰極線管は、解像度が高いため、高解像度が
要求されるコンピュータ用陰極線管として使用されてい
る。
【0005】通常、電子ビームの透過率(R)は次式
(1)で表される。
【0006】
【数1】 前記式(1)における電子ビームの透過率(R)は、普通
単位面積当たりの透過率であるが、ピッチ面積(水平ピ
ッチ×垂直ピッチ)当たりのビーム通過用孔の面積にお
いて透過率(R)を計算してもよい。この場合は、前記
式(1)は次式(2)のように表される。
【0007】
【数2】 前記式(1)または式(2)によって計算すれば、従来
のドット型のシャドーマスクが使用される陰極線管の透
過率(R)は約17〜19%であり、ストライプ型のシャ
ドーマスクが使われる陰極線管の透過率(R)は約20〜
22%である。例を挙げると、ドット型のシャドーマス
クが使用される一般的な15インチコンピュータ用陰極
線管の透過率(R)は次式(3)の通りである。
【0008】
【数3】 ドット型のシャドーマスクが使用される、一般的な17
インチコンピュータ用陰極線管の透過率(R)は次式
(4)の通りである。
【0009】
【数4】 ストライプ型のシャドーマスクが使用される、一般的な
25インチテレビ用陰極線管の透過率(R)は次式(5)
の通りである。
【0010】
【数5】 ストライプ型のシャドーマスクが使用される、一般的な
24インチワイドテレビ用陰極線管の透過率(R)は次式
(6)で表される。
【0011】
【数6】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、従来の
ストライプ型のシャドーマスクを用いた陰極線管は、コ
ンピュータなどに用いるには解像度が不足しがちであ
り、ドット型のシャドーマスクを用いた陰極線管はテレ
ビ用などに使うには輝度が足らないと言う問題がある。
従って、一つの陰極線管でコンピュータ用とテレビ用と
を兼ねて使うことはできないと言う問題があった。
【0013】しかし、最近テレビ及びビデオとコンピュ
ータ用ディスプレイなどとを兼用して文字または停止画
像及び動画像を録画及び再生するマルチメディアコンピ
ュータや、インターネット接続などの機能が付加された
テレビなどが開発普及されることにより、高輝度と高解
像度を同時に満たすマルチメディア用陰極線管の必要性
が高まっている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するためになされたもので、本願第1発明は、ネック
とパネルとが連結されたバルブの前記ネックに取り付け
られた電子銃から放出される電子ビームを、前記パネル
に沿って設けられたシャドーマスクのビーム通過用孔を
通して前記パネルの内側の蛍光体層に当て、前記パネル
に画像を表示する陰極線管の製造方法であって、ビーム
通過孔をストライプ型に形成し、パネルの有効画面の幅
方向の長さに対し、ビーム通過用孔の幅方向におけるピ
ッチを、8.81×10-4〜1.23×10-3の範囲に
調整して形成する、マルチメディア用陰極線管の製造方
法を提供する。
【0015】前記のようにビーム通過孔を調整すること
により、ビーム通過孔のパネルの中央と周辺付近とにお
ける輝度の差が少なく、また周辺におけるフォーカスの
劣化が少なく、高い輝度と高解像度とを兼備した陰極線
管を実現することができる。本願第2発明は、ネックと
パネルとが連結されたバルブの前記ネックに取り付けら
れた電子銃から放出される電子ビームを、前記パネルに
沿って設けられたシャドーマスクのビーム通過用孔を通
して前記パネルの内側の蛍光体層に当て、前記パネルに
画像を表示する陰極線管の製造方法であって、ビーム通
過孔をストライプ型に形成し、シャドーマスクの中央部
におけるビーム通過用孔のパネル幅方向のピッチに対
し、シャドーマスクの厚さを0.25〜0.56の範囲
に調整する、マルチメディア用陰極線管の製造方法を提
供する。
【0016】前記のように調整することにより、シャド
ーマスクの構造的強度を維持しつつ、ストライプの幅方
向のピッチを小さく形成し、十分な解像度を得ることが
できる。本願第3発明は、ネックとパネルとが連結され
たバルブの前記ネックに取り付けられた電子銃から放出
される電子ビームを、前記パネルに沿って設けられたシ
ャドーマスクのビーム通過用孔を通して前記パネルの内
側の蛍光体層に当て、前記パネルに画像を表示する陰極
線管であって、ビーム通過用孔がストライプ型に形成さ
れ、パネルの有効画面の幅方向の長さに対し、シャドー
マスクの中央部におけるビーム通過用孔の幅方向のピッ
チが、8.81×10-4〜1.23×10 -3の範囲に調
整されている、マルチメディア用陰極線管を提供する。
前記本願第1発明と同様の作用効果を有する。
【0017】本願第4発明は、ネックとパネルとが連結
されたバルブの前記ネックに取り付けられた電子銃から
放出される電子ビームを、前記パネルに沿って設けられ
たシャドーマスクのビーム通過用孔を通して前記パネル
の内側の蛍光体層に当て、前記パネルに画像を表示する
陰極線管であって、ビーム通過孔がストライプ型に形成
され、シャドーマスクの中央部におけるビーム通過用孔
のパネル幅方向のピッチに対し、シャドーマスクの厚さ
が0.25〜0.56の範囲に調整されいている、マル
チメディア用陰極線管を提供する。前記本願第2発明と
同様の作用効果を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明によるマルチメディア
用陰極線管及びその製造方法の最適な実施例を図面を参
照して詳しく説明する。まず図1〜図4に示すように、
本発明によるマルチメディア用陰極線管の一実施例にお
いては、シャドーマスク10のビーム通過用孔22をス
トライプ型に形成し、陰極線管の有効画面部4aの水平
の長さLに対し、シャドーマスク10の中央部でのビー
ム通過用孔22の水平ピッチPの比を、8.81×10
-4〜1.23×10-3の範囲に形成する。
【0019】また本発明によるマルチメディア用陰極線
管の別実施例は、シャドーマスク10のビーム通過用孔
22をストライプ形で形成し、シャドーマスク10の中
央部でのビーム通過用孔22の水平ピッチPに対し、シ
ャドーマスク10の厚さtの比を、0.25〜0.56
の範囲に形成する。まず、図1に、本発明のマルチメデ
ィア用陰極線管(以下単に陰極線管という)の第1実施
形態例を示す。本実施形態例の陰極線管は、内面に蛍光
膜スクリーン2が形成され、実施的に画面を構成するパ
ネル4と、前記パネル4に封着され陰極線管の背面を構
成するファンネル6と、前記ファンネル6のネック部に
挿入装着されて電子ビームを照査する電子銃8と、前記
パネル4の内面にパネル4に沿って装着されるシャドー
マスク10と、前記シャドーマスク10を支持するマス
クフレーム12とを含む。
【0020】さらにこの陰極線管は、前記パネル4の内
面に固定設置されたスタッドピン(stud pin)1
4と、前記マスクフレーム12に連係設置されてマスク
フレーム12を支持するフックスプリング16と、前記
マスクフレーム12に設置されて磁界遮蔽機能を有する
イナシールド18と、前記パネル4とファンネル6との
封着部位の外側に設置されて陰極線管の爆発を防止する
防爆帯20とを含む。
【0021】前記パネル4の内面に装着されるシャドー
マスク10には、図2に示すように、数十万個の微細な
ビーム通過用ホール22が形成されている。かかるビー
ム通過用ホール22が形成される部分を有孔部24、前
記有孔部24の周囲四面を無孔部26、前記無孔部26
の周囲四面を折り曲げて形成されマスクフレームと溶接
される部分をスカッド部28と称する。
【0022】電子銃から発射される三本の電子ビーム
は、前記ビーム通過用ホール22を通過した後、蛍光膜
スクリーンが形成する緑、青、赤の各々の蛍光体に分離
ランディングして正確な色を具現することができる。か
かるビーム通過用ホール22の中心間の間隔(以下ピッ
チと言う)は、水平ピッチPと垂直ピッチVに分けられ
る。例えば、ビーム通過用ホール22がストライプ型よ
りなる場合、水平ピッチPが主要なピッチとして作用
し、前記垂直ピッチVはストライプの長さに関係する値
となる。ここで、水平方向は、画面幅方向を、垂直ピッ
チは画面高さ方向を言うものとする。
【0023】かかる構造よりなる陰極線管において、テ
レビ用陰極線管の長所である高輝度と、コンピュータ用
陰極線管の長所である高解像度とを同時に満たすため
に、本発明は次のようにシャドーマスクを構成する。即
ち前記ビーム通過用ホール22は、前記式(3)〜式
(6)で表されるように、高輝度を実現するためにはド
ット型より電子ビームの透過率Rが高いストライプ型が
望ましい。
【0024】また、前記ストライプ型ビーム通過用ホー
ル22(以下、ストライプと称する)は、解像度を向上さ
せるために、ストライプ22間の間隔、すなわちストラ
イプ22の水平ピッチPを小さくするのが望ましい。一
般に14インチまたは15インチのコンピュータ用陰極
線管の場合、殆どが640×480または800×60
0程度の解像度モードで制作され、この中で800×6
00の解像度モードが表現する画像がより明確で、文字
あるいは記号の表現量が多い。
【0025】そこで、本発明は、例えば24インチで8
00×600の解像度モードを有する陰極線管、特に画
面の横対縦の比が16:9であるようなワイド陰極線管
を提供しようとする。 <水平ピッチの設定>次に、800×600の解像度モ
ードを有する24インチワイド陰極線管を例に取り、前
記ストライプ22の水平ピッチPを設定する方法につい
て説明する。
【0026】図3は本実施形態例に係る陰極線管の正面
図で、使用者が実際に見る画面である有効画面4aを一
点鎖線で図示している。前記有効画面4aは陰極線管の
大きさによって固定された値である。通常のコンピュー
タ用陰極線管の場合、正確な情報の伝達が目的であるの
で、解像度を挙げて画面信号を前記有効画面よりおよそ
0〜10%小さく走査するアンダースキャンを行う。
【0027】本実施形態例に係る24インチワイド陰極
線管の場合、前記有効画面の対角線の長さは560±5
mmであり、横の長さLは488mmである。そして前
記800×600の解像度モードは、図2で図示するよ
うにシャドーマスク10に形成されたストライプ22の
総数を意味するので、シャドーマスク10の有孔部24
には、800個の垂直ラインと600個の水平ラインよ
りなる多数のストライプ22とが形成される。
【0028】シャドーマスク10の有孔部24の面積が
有効画面4aの面積と同じであると仮定すると、前記ス
トライプ22の水平ピッチPは次式(7)によって求め
られる。
【0029】
【数7】 即ち、有効画面の横の長さ全体にかけて800個のスト
ライプを配列する場合、ストライプの水平ピッチPは
0.61mmになり、これは実現可能なストライプ22
の水平ピッチPの最大値である。一方、水平ピッチPの
最小値は、解像度のためにアンダースキャンされる比率
を仮定してストライプ22の水平ピッチPをおよそ5〜
10%減少させ、さらに前記ストライプ22が蝕刻工程
によって微細ピッチで製造されることを考慮してシャド
ーマスク10の製造上の誤差を補償するためにおおよそ
15〜20%減少設計して、総計で20〜30%の余裕
値を前記式(7)で求めた水平ピッチPの最大値に付与
する。20%の余裕を持たせる場合は、過式(8)によ
り、30%の余裕を持たせる場合は下式(9)により求
められる。
【0030】
【数8】
【0031】
【数9】 従って最大の余裕を考慮して計算したストライプ水平ピ
ッチPの最小値は0.43〜0.49mmとなる。本発
明によるストライプ水平ピッチPは、前記0.43〜
0.49mmより大きく設定するのが好ましい。 <水平ピッチPの評価>24インチワイド陰極線管に於
いて、前記ストライプの水平ピッチPを色々の数値に変
化させながら解像度と輝度を評価した結果を表1に表
す。
【0032】
【表1】 前記解像度の評価はフォーカスで判定した。フォーカス
は、画面の周辺部(水平の端部、対角の端部)の文字が
ぼやけると事実上そのモードでの解像度は良好でないも
のと判断した。具体的な判断基準は、文字がぼやけて見
えれば×、若干ぼやけて見えれば△、はっきり見えれば
○、非常にはっきり見えれば◎と判断した。
【0033】前記表1から、ストライプの水平ピッチが
0.60mmに近づくほど画面周辺部の文字がうすくぼ
やけて解像度が劣化することが解る。前記輝度の評価に
おいて、通常のコンピュータ用陰極線管の場合にはシャ
ドーマスクの中央に位置するビーム通過用ホールのピッ
チと、周辺に位置するホールのピッチとの比が同一なの
で、画面中央の輝度に対する画面周辺の輝度が90%以
上であれば輝度が良好なものと判断されている。
【0034】また通常のテレビ用陰極線管の場合には、
シャドーマスクの中央に位置するビーム通過用ホールの
ピッチに対する、周辺に位置するホールのピッチ比(1
10〜140%)が同一ではないので、画面中央の輝度
と画面周辺の輝度との比がおおよそ50%以上であれば
輝度が良好なものと判断されている。そこで、本実施形
態例の陰極線管の評価に於いては、シャドーマスクの中
央のストライプピッチと周辺のピッチとの比の変化をコ
ンピュータ用陰極線管とテレビ用陰極線管の中間範囲に
設定していることから、中央の輝度に対する周辺の輝度
の比が75%以上であれば輝度が良好であると判定し
た。表2は表1で表した輝度の判定の根拠となる測定デ
ータで画面中央の明るさを35.5ft−Lに固定した
時の各ピッチに対する明るさの測定値である。表1は、
表2における画面中央の輝度に対する周辺の輝度の比が
75%以下の時を×、75〜90%の時を△、90%以
上の時を○とそれぞれ表している。なお、表2におい
て、ft−Lは、foot−Lambertの略であ
る。
【0035】
【表2】 前記の輝度の測定から、中央の輝度に対する周辺の輝度
の比が75%以上を満たすストライプのピッチPは0.
43〜0.60mmの範囲であることがわかった。前記
の表1及び表2から、800×600の解像度モードを
有する24インチワイド陰極線管において、解像度と輝
度がともに良好となるストライプの水平ピッチPは、
0.43〜0.60mmの範囲であり、前記水平ピッチ
Pが0.55mmの時が最適の状態であることが解っ
た。
【0036】従って、前記で求めた水平ピッチPと有効
画面4aの水平方向の長さLとの比Hの範囲Hmin<H
<Hmaxは、次式(10)と式(11)を用いて次のよ
うに求められる。
【0037】
【数10】
【0038】
【数11】 従って本実施形態例に係る陰極線管は、有効画面4aの
横幅Lに対する、シャドーマスク10中央部のストライ
プ22の水平ピッチPの比H(P/L)を、8.81×
10-4〜1.23×10-3の範囲に設定する。本実施形
態例の陰極線管は、シャドーマスクのビーム通過用ホー
ルをストライプ型にして輝度を満足させると同時にスト
ライプの水平ピッチを小さくして高解像度を具現するこ
とができる。
【0039】<水平ピッチとシャドーマスクの厚さ>次
にシャドーマスクの水平ピッチとシャドーマスクの厚さ
との関係について説明する。 図4は前記シャドーマス
クを表す図2のA−A線の断面図である。シャドーマス
ク10は、片面エッチングまたは両面エッチングされて
ストライプ22を形成し、前記ストライプ22の微視的
な形状は図示するように一面に大きくくぼんで形成され
る場合が殆どである。
【0040】図4において、Wは電子ビーム34が実際
に通過できるストライプ22の幅を表し、TAはストラ
イプ22の図中左側傾斜面30の水平方向の長さ、TB
はストライプ22の図中右側傾斜面32の水平方向の長
さ、B(bar)はストライプ間の間隔を表す。前記シャ
ドーマスク10は、解像度を高めるためにストライプ2
2の水平ピッチPを小さくすると、バーBが小さくな
り、構造的に不安定になる。
【0041】従ってストライプ22の水平ピッチPを小
さくしながら、尚且つ構造的に安定させるためには、適
正なバーBの大きさを維持しなければならない。前記バ
ーBの大きさは次式(12)によって表すことができ
る。
【0042】
【数12】 先ず、ストライプの傾斜面に対する水平の長さTA及び
TBについて考察すると、前記ストライプ22が形成す
る傾斜面はシャドーマスクを通過して各蛍光体にランデ
ィングする電子ビームの入射角に従って15〜60°の
勾配を形成する。シャドーマスクの中央部では、電子ビ
ームがシャドーマスクに垂直に入射するのでストライプ
が垂直に形成されても構わない。
【0043】しかし、シャドーマスクの中央部に向いて
位置する傾斜面30、すなわち水平方向の長さTAを有
する図中左側傾斜面は、ストライプを容易に加工するた
め約15°の勾配を有する傾斜面に形成する。その反
面、シャドーマスクの周辺部に向いて位置する傾斜面3
2、即ち、水平方向の長さTBを有する図中右側傾斜面
32は、偏向ヨークにより偏向されて入射する電子ビー
ムの偏向角を考慮して前記15°より大きな勾配を有す
るように形成する。
【0044】前記傾斜面に対する水平方向の長さT(T
A、TB)を求めるために、図5で図示するようにシャ
ドーマスク10の中心点にシャドーマスク面に垂直な仮
想の基準線を設定し、前記基準線上にシャドーマスク1
0の曲率中心Cと、偏向ヨークによって偏向されて走査
する電子ビームのビーム中心Dを求める。そしてシャド
ーマスク10上の任意の一点を照射する電子ビーム34
を仮定して、この時電子ビーム34の偏向角をθ、曲率
中心Cから前記一点に向かう角をψとすると、図示した
シャドーマスク10のストライプを通過する電子ビーム
の入射角φは次式(13)で表すことができる。
【0045】
【数13】 従って、ストライプ22の傾斜面30、32の水平方向
の長さT(TA、TB)は、図4を参考にして次式(1
4)と式(15)によって表すことができる。
【0046】
【数14】
【0047】
【数15】 前記tはシャドーマスク10の厚さである。図面を参照
して詳しく考察すると、前記tは上部のエッチング面に
対する厚さであるが、下部のエッチング面に対する厚さ
がシャドーマスク10全体の厚さに比べて小さいので、
余裕値を考慮して前記tをシャドーマスク10全体の厚
さであると仮定することができる。
【0048】従って、前記傾斜面30、32に対する水
平の長さTはシャドーマスク10の厚さtと電子ビーム
の入射角φを求めて計算することができる。例えば、シ
ャドーマスク10の厚さtが0.22mmであり、電子
ビームの最大偏向角θが46°であり、曲率中心Cから
前記の任意の一点に向かう角ψが11°である場合、前
記の式(13)によって求められる電子ビームの入射角
ψは35°である。
【0049】従ってシャドーマスク10の周辺部に向い
て位置する図中右側傾斜面32の水平方向の長さTB
は、次式(16)によって求めることができる。
【0050】
【数16】 しかし、シャドーマスク10の中央部に向かって位置す
る図中左側傾斜面30は、電子ビームの入射角に特別な
影響を受けないため、一般にストライプ22の加工が容
易な勾配である15°に形成する。従って、前記図中左
側傾斜面30の水平方向の長さTAは次式(17)によ
って求めることができる。
【0051】
【数17】 かかる仮定を通じてストライプ22の傾斜面30、32
に対する各々の水平方向の長さ(TA、TB)が求められ
る。そして前記表1を通じて求めたように、前記ストラ
イプ22の水平ピッチPを解像度と輝度を同時に満足さ
せる最適の状態である0.55mmに設定し、ストライ
プ22の幅Wを例えば0.16mmに設定して前記式
(12)に代入すると、ストライプ22のバーBは次式
(18)によって求められる。
【0052】
【数18】 かかる過程を通じて求められたストライプ22のバーB
を従来の24インチテレビ用陰極線管に用いられるシャ
ドーマスクと比較すると次の通りである。
【0053】
【数19】 前記式(19)は、従来の24インチテレビ用陰極線管
に使われるシャドーマスクのストライプピッチPである
0.76mmを、式(12)に代入して求められた数値
である。前記式(18)と式(19)は、解像度を高め
るためにストライプ22の水平ピッチPを小さくする
と、ストライプ22のバーが小さくなり、シャドーマス
クが構造的に不安定になることを示している。
【0054】従ってストライプ22の水平ピッチPを小
さくしながらも構造的に安定させるためにストライプ2
2のバーBを大きくしなければならない。このため、シ
ャドーマスク10の厚さtを減少させる。例えば、厚さ
tを、0.22mmから0.2mm、0.18mmまた
は0.15mmに減少させた場合のストライプ22のバ
ーBは、前記式(12)と式(15)とを用い、次式
(20)、式(21)及び式(22)のようにそれぞれ
求められる。
【0055】
【数20】
【0056】
【数21】
【0057】
【数22】 前記の式で示されるように、シャドーマスク10の厚さ
tを小さくすると、ストライプ22のバーBが大きくな
るのでストライプ22の微細な加工が可能になる。しか
しシャドーマスク10は、その厚さtが薄くなると著し
く構造的に弱くなり曲率を形成するのが難しくなり、熱
膨張によるドーミング現象またはスピーカーなどの音圧
による振動現象を誘発するので、シャドーマスク10の
構造的な安定性と機械的強度が維持される範囲内で厚さ
tを設定することが重要である。通常、シャドーマスク
10は、厚さtが0.15mm以下になると安定性が低
下し、強度を維持しにくくなるので、厚さtを0.15
mm以上に製造するのが好ましい。
【0058】また、シャドーマスク10の厚さtは、エ
ッチング工程に要する時間が増加して円滑なストライプ
形成が難しくなることを防止するために、前記0.24
mm以下に製造されることが望ましい。従って前記式
(20)、式(21)及び式(22)に示されるよう
に、シャドーマスク10の厚さtは、適正なストライプ
22のバーBを維持し得る範囲である0.15〜0.2
4mmに設定するのが好ましい。
【0059】以上から、シャドーマスク10の中央部で
のストライプ22の水平ピッチPと厚さtとの比S(t
/p)の範囲は、次式(23)及び式(24)より求め
られる。
【0060】
【数23】
【0061】
【数24】 ここで、式(23)は、シャドーマスク10の厚さtを
0.15mmとし、ストライプ22の水平ピッチPを輝
度が良好な最大値である0.60mmとして、Sを求め
た場合である。また、式(24)は、シャドーマスク1
0の厚さtを0.24mmとし、ストライプ22の水平
ピッチPを0.43mmとして、Sを求めた場合であ
る。
【0062】以上から、本実施形態例においては、陰極
線管のシャドーマスク10の中央部でのストライプ22
の水平ピッチPとシャドーマスク10の厚さtとの比S
(t/P)を、0.25〜0.56の範囲に設定する。
【0063】
【発明の効果】前記のように行われる本発明に係るマル
チメディア用陰極線管及びその製造方法は、シャドーマ
スクの厚さとストライプの水平ピッチとを最適に設定
し、高解像度と高輝度とを同時に具現することができ
る。テレビあるいはビデオなどだけでなくコンピュータ
用ディスプレイなどにも用いることができ、多様な媒体
を統合して文字や映像を再現するためのマルチメディア
コンピュータやインターネット接続機能などが添加され
たテレビ用の陰極線管として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマルチメディア用陰極線管の一実
施形態例を示す部分断面図。
【図2】本発明のマルチメディア用陰極線管に用いられ
るシャドーマスクの一実施形態例を表す斜視図。
【図3】本発明のマルチメディア用陰極線管の一実施形
態例の正面図
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】シャドーマスクと電子ビームの関係を概略的に
表す説明図。
【符号の説明】
6 ファンネル 8 電子銃 10 シャドーマスク 12 マスクフレーム 22 ビーム通過用孔 24 有孔部 26 無孔部 28 スカッド部 L 有効画面の水平の長さ B 無孔部の水平の長さ P 水平ピッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネックとパネルとが連結されたバルブの前
    記ネックに取り付けられた電子銃から放出される電子ビ
    ームを、前記パネルに沿って設けられたシャドーマスク
    のビーム通過用孔を通して前記パネルの内側の蛍光体層
    に当て、前記パネルに画像を表示する陰極線管の製造方
    法であって、 前記ビーム通過孔をストライプ型に形成し、 前記パネルの有効画面の幅方向の長さに対し、前記ビー
    ム通過用孔の前記幅方向におけるピッチを、8.81×
    10-4〜1.23×10-3の範囲に調整して形成する、 マルチメディア用陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】ネックとパネルとが連結されたバルブの前
    記ネックに取り付けられた電子銃から放出される電子ビ
    ームを、前記パネルに沿って設けられたシャドーマスク
    のビーム通過用孔を通して前記パネルの内側の蛍光体層
    に当て、前記パネルに画像を表示する陰極線管の製造方
    法であって、 前記ビーム通過孔をストライプ型に形成し、 前記シャドーマスクの中央部におけるビーム通過用孔の
    前記パネル幅方向のピッチに対し、前記シャドーマスク
    の厚さを0.25〜0.56の範囲に調整する、 マルチメディア用陰極線管の製造方法。
  3. 【請求項3】ネックとパネルとが連結されたバルブの前
    記ネックに取り付けられた電子銃から放出される電子ビ
    ームを、前記パネルに沿って設けられたシャドーマスク
    のビーム通過用孔を通して前記パネルの内側の蛍光体層
    に当て、前記パネルに画像を表示する陰極線管であっ
    て、 前記ビーム通過用孔がストライプ型に形成され、 前記パネルの有効画面の幅方向の長さに対し、前記シャ
    ドーマスクの中央部におけるビーム通過用孔の前記幅方
    向のピッチが、8.81×10-4〜1.23×10-3
    範囲に調整されている、 マルチメディア用陰極線管。
  4. 【請求項4】ネックとパネルとが連結されたバルブの前
    記ネックに取り付けられた電子銃から放出される電子ビ
    ームを、前記パネルに沿って設けられたシャドーマスク
    のビーム通過用孔を通して前記パネルの内側の蛍光体層
    に当て、前記パネルに画像を表示する陰極線管であっ
    て、 前記ビーム通過孔がストライプ型に形成され、 前記シャドーマスクの中央部におけるビーム通過用孔の
    前記パネル幅方向のピッチに対し、前記シャドーマスク
    の厚さが0.25〜0.56の範囲に調整されいてい
    る、 マルチメディア用陰極線管。
JP10138664A 1997-06-04 1998-05-20 マルチメディア用陰極線管及びマルチメディア用陰極線管の製造方法 Pending JPH117901A (ja)

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