JP2001296966A - 入力装置 - Google Patents
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Abstract
操作方向の検出精度を高めることができなかった。 【解決手段】 操作体を回転させると、これに固定され
ている可動部材8が一緒に回転させられる。回転が0°
の場合、可動電極9a,9b、9cおよび9dが検出電
極kc1,kc2,kc3およびkc4(可動電極k
c)にそれぞれに重なるため、この間の静電容量が最大
値として検出される。次に例えば可動部材8を左回り方
向に22.5°回転させると、各可動電極が検出電極k
d1,kd2,kd3およびkd4(可動電極kd)に
それぞれ重なり、可動電極kdと対向電極との間の静電
容量が最大値として検出される。そして、回転中の静電
容量を所定のサンプリング時間で連続的に検出すること
により、操作体の操作角や操作方向を検出の検出でき
る。
Description
レビゲームなどに使用される静電容量検出型の入力装置
に係わり、特に回路構成を単純化することができ、かつ
安定して回転角や回転方向を検出できるようにした入力
装置に関する。
コンピュータのキーボード上に組み込まれ、あるいは入
力装置単体として使用される入力装置が存在する。これ
ら入力装置は、例えば支持部と操作部からなり、この支
持部に対して前記操作部が相対的に移動可能となってい
る。この種の入力装置では、支持部側に所定の形状から
なる検出電極と操作部側に設けられた可動電極との間に
形成される静電容量が操作部の移動に応じて変化する入
力情報として検出され、コンピュータ側の制御部に送ら
れる。
操作部の操作角(回転角)、操作方向などが割り出さ
れ、例えば前記操作部の移動に応じてディスプレイ上の
カーソルが自在に操作可能となる。
は、前記検出電極の分割数を増やし、操作部(可動電
極)の1回転当たりの検出角度を小さくし、すなわち分
解能を上げることにより、入力装置の操作角(回転角)
や操作方向(回転方向)の検出精度を高めようとするも
のがある。
けでは配線数が増え、且つ各検出電極ごとに検出手段の
数を設ける必要があるため、回路構成が複雑になるとい
う問題がある。
は限られているため、検出電極数を増やした場合、単位
検出電極当たりの面積が減少し静電容量が小さくなって
検出精度が低下するという問題もある。
のものであり、検出精度が高く且つ回路構成を容易とし
た入力装置を提供することを目的としている。
電極が、前記固定部に対向する可動部に前記検出電極に
対面する可動電極が設けられ、前記可動部が移動したと
きに、前記検出電極と前記可動電極との静電容量の変化
に応じた検出出力が得られる入力装置において、前記固
定部では、検出電極が複数個を1ブロックとして複数ブ
ロックに分けられ、異なるブロックを構成する検出電極
が隣り合って並ぶように可動部の移動方向へ配列され、
可動部では、複数の可動電極が、共通のブロックを構成
する前記検出電極に同時に対向するよう移動方向に間隔
を開けて配置され、前記可動部が移動するときに、前記
検出電極と可動電極との間の静電容量の変化が、ブロッ
ク間で異なって検出されることにより、前記可動部の移
動が検出されることを特徴とするものである。
分割し、複数の検出電極から成るブロック単位で静電容
量変化を検出しているため、検出電極の分割数を増やし
て分解能を高めた場合でも、高い検出出力を得ることが
できる。
検出電極が設けられ、異なるブロックを構成する検出電
極が移動方向へ順番に配列することで、移動部の移動方
向の検出が可能とされていることが好ましい。
以上の異なるブロックを構成する検出電極を順番に配列
すると、3以上のブロックの検出電極の検出出力を比較
することにより、可動部の移動方向が検出可能である。
て回転するものであり、前記検出電極と前記可動電極は
共に、前記可動部の回転中心に対して環状に配列されて
いる。
として使用できる。ただし、本発明は、検出電極と可動
電極が直線的に配列して、可動部の直線移動の検出を可
能としたものであってもよい。
る場合に、前記可動電極は、前記検出電極のブロック数
と同数設けられ、全ての可動電極が、共通のブロックを
構成する全ての検出電極に同時に対向可能とされている
ことが好ましい。
られている場合に、可動電極が2個または3個設けら
れ、1つのブロックを構成する4個の検出電極のうちの
2個または3個に前記可動電極が同時に対向するもので
あってもよい。
離され且つ前記移動部の移動方向に向けて設けられた接
地電極が設けられ、前記可動部には、前記各可動電極に
共通に導通され且つ移動部が移動するときに前記接地電
極に対向し続ける対向電極が設けられ、前記可動部が移
動するときに、前記検出電極と前記可動電極との容量変
化と、前記接地電極と前記対向電極との間の静電容量と
の全容量により前記可動部の移動が検出されるものであ
ってもよい。
要になり、固定部側への配線のみで検出装置を構成でき
る。
にステップ状信号が印加され、前記検出電極と前記可動
電極との間の容量変化の時定数に基づく応答信号の立ち
上り時間を計測する検出手段が設けられ、各ブロック間
での前記立ち上がり時間の相違により可動部の移動状態
が検出される。
号をサンプリング時間で検出し、この検出手段で検出さ
れた最新の前記立ち上がり時間と、それ以前に取得され
た前記立ち上がり時間とが比較される。
定のしきい値に達するまでの立ち上がり時間を計測する
ものである。
して説明する。
す斜視図、図2は図1の入力装置を分解した状態を示す
斜視図、図3は固定部の電極配置を示す平面図、図4は
可動部の電極配置を示す平面図、図5は固定部の電極の
結線状態を示す配線図、図6は検出手段の構成図、図7
は応答信号の波形を示す図である。
と操作部3とからなり、例えばノート型パソコンなどの
小型コンピュータのキーボード上に組み込まれ、あるい
は入力装置単体として使用される。
り、支持部2の中央で移動自在に設けられている。前記
操作体4はXY座標平面上でのスライド動作、Z軸を中
心軸とする回転動作及びZ軸下方への押圧動作が可能に
支持されている。また入力部5は、前記操作体4とは独
立してZ軸下方へ押し込むことが可能となっている。
部材6と基板(固定部)20との間に、スライド部材7
と、このスライド部材7とともに移動する可動部材(可
動部)8および誘電体10が積層された構造となってい
る。
4隅には、内部空間確保のためのスペーサ11,11,
11,11が設けられている。なお、図1に示すねじ1
4とナット15を用いてねじ止めする際には、各スペー
サ11に形成されている穴11aを介してねじ止めされ
る。
としての4本の線ばね12,12,12,12が組み合
わされて設けられている。前記線ばね12,12,1
2,12は井桁状に配置され、その内側に前記スライド
部材7が配置されている。また線ばね12,12,1
2,12は、1辺の一部が前記スライド部材7の外周縁
に当接している。前記線ばね12,12,12,12
は、各角部において前記スペーサ11に掛け止めされ、
それぞれ均等にスライド部材7を水平方向に付勢する付
勢力を有している。
と重ね合わされ、且つ前記スライド部材7の周囲に線ば
ね12,12,12,12が設けられた状態で、ハウジ
ング部材6と基板20との間に組み込むと、操作部3を
入力装置1のX−Y平面上の中央に位置させることが可
能である。そして、操作部3を任意の方向にスライド動
作させ、その位置で開放すると、前記線ばね12,1
2,12,12の付勢力により、操作部3が元の中央の
位置に復帰させられる。
に絶縁体が積層されたものであり、図3に示すように導
電層からなる複数の電極が形成されている。基板20の
最外周には、リング状の接地電極21が形成され、その
内側に環状の電極が均等に複数分割(図3では16極に
分割)された固定検出電極K(個別に、検出電極ka
1,kb1,kc1,kd1,ka2,kb2,kc
2,kd2,ka3,kb3,kc3,kd3,ka
4,kb4,kc4,kd4として示す)が形成されて
いる。前記固定検出電極Kのうち、検出電極ka1,k
a2,ka3,ka4は、基板20の中心点Oの回りに
互いに90°の中心角で配置されており、これらは1つ
の検出電極ブロックkaを構成している。またその他の
検出電極についても、検出電極ブロックkb(検出電極
kb1,kb2,kb3,kb4)、検出電極ブロック
kc(検出電極kc1,kc2,kc3,kc4)およ
び検出電極電極ブロックkd(検出電極kd1,kd
2,kd3,kd4で示される)と同様であり、前記検
出電極ブロックkaと合わせて全部で4つのブロックか
ら構成されている。
成するものが隣接して順番に配列され、すなわち検出電
極ka1,kb1,kc1,kd1の順で示されるよう
に、各ブロックka,kb,kc,kdを構成する個々
の検出電極が全て同じ順番となるように配置されてい
る。
8が固定されている。図4に示すように、誘電体10を
挟んで基板20と対向する可動部材8は円盤形状をした
絶縁材料で形成されている。この可動部材8の対向面
(下面)の外縁にはリング形状の対向電極9が銅箔など
で形成されている。また前記対向電極9には、可動部材
8の中心点O′方向に突出する凸型形状の可動電極9A
(個別に、9a,9b,9c,9dで示す)が一体に形
成されている。
ブロックを構成する全ての検出電極(例えば、検出電極
kc1,kc2,kc3,kc4)に対し同時に対向で
きるように所定の間隔を開けて配置されている(図8参
照)。
うち、検出電極ブロックkaの個々の検出電極ka1,
ka2,ka3,ka4は、基板20に形成されたパタ
ーン線pで並列に接続されるように引き出されて端子A
に接続されている。同様に検出電極ブロックkbの個々
の検出電極kb1,kb2,kb3,kb4が端子B
に、検出電極ブロックkcの個々の検出電極kc1,k
c2,kc3,kc4が端子Cに、検出電極ブロックk
dの個々の検出電極kd1,kd2,kd3,kd4が
端子Dにそれぞれ接続されている。
c,kdは、前記端子A,B,C,Dを介し、図6に示
すような制御部16にそれぞれ接続されている。なお、
図6中の符合Ca,Cb,Cc,Cdは、各検出電極ブ
ロックka,kb,kc,kdと可動部材8の可動電極
9A(9a,9b,9c,9d)との間に形成される各
検出電極ブロックka,kb,kc,kdごとの合成容
量を、符合Cgは基板20側の接地電極21と可動部材
8の対向電極9との間に形成される静電容量をそれぞれ
示している。
子TI(個別に、TIa,TIb,TIc,TIdで示
す)と出力端子TO(個別に、TOa,TOb,TO
c,TOdで示す)が設けられている。前記各入力端子
TIと各出力端子TOとの間には、等しい抵抗値とから
なる抵抗R,R,R,Rがそれぞれ設けられている。そ
して、各抵抗Rと各出力端子TOとの間に各検出電極ブ
ロックka,kb,kc,kdが接続されており、各抵
抗Rと各合成容量Ca,Cb,CcおよびCdとの間に
CR回路がそれぞれ構成される。なお、前記接地電極2
1は、グランドGNDに接地されている。
は、制御部16に接続されている。前記制御部16は、
入力装置1が搭載されるコンピュータ側に設けられてお
り、以下の機能を有している。
段16Aおよび検出手段16Bとから構成されている。
信号供給手段16Aは、コンピュータの指令を受けて各
入力端子TIa,TIb,TIc,TIdとグランドG
NDとの間にステップ状信号(所定のパルス幅からなる
電圧パルス)の検出信号Siを所定のサンプリング時間
で繰り返し送信する。また検出手段16Bは、個々の出
力端子TOa,TOb,TOc,TOdに設けられた4
つの検出手段16B(個別に、16B1,16B2,1
6B3および16B4で示す)からなり、各検出手段1
6Bは、各出力端子TOから出力される応答信号Soを
順次計測している。
Rと各合成容量Ca,Cb,CcおよびCdとの時定数
により、立ち上りに鈍りを有する信号である。制御部1
6の各検出手段16Bには所定のしきい値VLが設定さ
れており、前記応答信号Soがしきい値VLに達するま
での立ち上がり時間τの計測を前記サンプリング時間ご
とに連続的に行なう。そして、各検出手段16Bで検出
される応答信号Soの各立ち上り時間τが、前記制御部
16からコンピュータ側に送信される。
る。図8は、基板の固定検出電極の上に可動部材を重ね
た状態を示す平面図、図9は可動部材を移動させた状態
を示す平面図、図10は基板の固定検出電極と可動部材
の各検出電極との間の等価回路図、図11は可動部材の
回転角に対する電極対向面積の変化を示すグラフであ
る。
12,12,12,12に付勢され、入力装置1の中央
に位置する場合には、基板20の中心点Oと可動部材8
の中心点O′とが一致している(図8参照)。検出電極
ka1と検出電極kd4との間のY軸(Y1側)を回転
の基準(回転角θ=0°又は360°)とすると、検出
電極kd1と検出電極ka2との間の回転角θ=90°
の位置にX軸(X2側)が、検出電極kd2と検出電極
ka3との間の回転角θ=180°の位置にY軸(Y2
側)が、検出電極kd3と検出電極ka4との間の回転
角θ=270°の位置にX軸(X1側)がそれぞれ位置
する。
向電極9が基板20側のリング状の接地電極21に重な
り、可動部材8の可動電極9A(9a,9b,9c,9
d)が固定検出電極Kの1つの検出電極ブロックkcを
構成する個々の検出電極kc1,kc2,kc3,kc
4に同時に対向する位置関係となっている。したがっ
て、固定検出電極Kの検出電極ブロックkc(kc1,
kc2,kc3,kc4)と可動部材8の各可動電極9
a,9b,9c,9dとの間にそれぞれ合成容量Ca,
Cb,CcおよびCdが形成され、且つ可動部材8の対
向電極9と基板20側のリング状の接地電極21との間
に静電容量Cgが形成される。
各可動電極9a,9b,9c,9dと個々の検出電極k
c1,kc2,kc3,kc4(検出電極ブロックk
c)との間に静電容量C1,C2,C3,C4がそれぞ
れ形成される。また可動部材8が原点Oを中心に回転さ
せられたときには、各可動電極9a,9b,9c,9d
と、これに対向する各検出ブロックka,kb,kc,
kdの個々の検出電極との間に静電容量C1,C2,C
3,C4がそれぞれ形成される。
3,C4は互いに並列接続されており、これらを各検出
電極ブロックka,kb,kcおよびkdごとに加算し
たものが合成容量Ca,Cb,CcおよびCdである。
なお、各合成容量Ca,Cb,CcおよびCdは、各検
出電極ブロックka,kb,kcおよびkdごとに異な
る個々の静電容量C1,C2,C3,C4の並列接続の
合成値として示される。
量CTは、前記合成容量Ca,Cb,CcおよびCdを
並列接続した容量C0(=Ca+Cb+Cc+Cd)に
静電容量Cgを直列接続した容量((C0・Cg)/
(C0+Cg))となる。なお、合成容量Ca,Cb,
CcおよびCdを並列接続した容量C0は大きく変化す
るが、静電容量Cgはほぼ一定値に維持される。
b,kc,kd内の個々の可動電極9a,9b,9c,
9dが占める面積が小さく、したがって各静電容量C
1,C2,C3,C4も小さな容量値しか得ることがで
きなくとも、可動部材8と基板20との間の全容量は各
検出電極ブロックka,kb,kc,kdにおける面積
の総和として構成することができる。よって、全容量を
大きくでき大きな時定数を得ることが可能となるため、
上記応答信号Soの立ち上り時間τを高い精度で検出す
ることが可能である。
で示すように、上記回転の基準(回転角θ=0°:図8
の状態)のときに、可動部材8の対向電極9および可動
電極9A(9a,9b,9c,9d)と検出電極ブロッ
クkc(kc1,kc2,kc3,kc4)との間の電
極対向面積Sが最大となる。よって、検出電極ブロック
kc(kc1,kc2,kc3,kc4)と可動電極9
A(9a,9b,9c,9d)との間の合成容量Ccが
最大となる。このとき制御部16の検出手段16Bが、
各出力端子TO(TOa,TOb,TOc,TOd)で
の応答出力Soを計測すると、出力端子TOcにおける
立ち上り時間τが最大となることを検出できる。
の中心点Oに可動部材8の中心点O′を一致させた状態
を維持しつつ、可動部材8を例えば図示左回り方向に1
/16回転(回転角θ=22.5°)だけ回転させる
と、可動部材8の各可動電極9a,9b,9c,9d
が、固定検出電極K側の検出電極ブロックkdを構成す
る全ての可動電極kd1,kd2,kd3,kd4に同
時に対向させられる。したがって回転動作中において
は、各可動電極9a,9b,9c,9dと検出電極ブロ
ックkdとの間の電極対向面積Sが徐々に大きくなる一
方、各可動電極9a,9b,9c,9dと検出電極ブロ
ックkcとの間の電極対向面積Sが徐々に小さくなる。
そして、回転角θ=22.5°のときに、各可動電極9
a,9b,9c,9dが検出電極ブロックkdに完全に
重なった状態で対向する。この関係は図11に示され、
回転角θ=22.5°のときには検出電極ブロックkd
における電極対向面積Sが最大となる。よって、このと
きには各出力端子TOd(検出電極ブロックkd)を計
測している検出手段16Bが、最大の出力(立ち上り時
間τ)を出力する。
ンプリング時間で各出力端子TO(TOa,TOb,T
Oc,TOd)における応答出力Soをそれぞれ計測し
続けている。よって、回転角θを0°から22.5°に
変化する間、各出力端子TOにおける立ち上り時間τの
最大値のデータ出力を刻々と取得し続けることにより、
コンピュータは可動部材8が回転の基準(回転角=0°
(360°))から左回り方向に回転され、最終的に2
2.5°回転させられたことを検知することができる。
り方向に0°から360°まで徐々に増加させて行く
と、各可動電極9a,9b,9c,9dと各検出電極ブ
ロックka,kb,kc,kdとの電極対向面積Sの最
大値は、検出電極ブロックkc(0°)→検出電極ブロ
ックkd(22.5°)→検出電極ブロックka(45
°)→検出電極ブロックkb(67.5°)→検出電極
ブロックkc(90°)の順で1/16ステップ(2
2.5°ごと)に移り変わることとなる。
°(360°)、90°、180°および270°のと
きに検出電極ブロックkcの電極対向面積Sが最大とな
り、回転角θ=22.5°、112.5°、202.5
°および292.5°のときに検出電極ブロックkdの
電極対向面積Sが最大となる。同様に、回転角θ=45
°、135°、225°および315°のときに検出電
極ブロックkaの電極対向面積Sが最大となり、回転角
θ=67.5°、157.5°、247.5°および3
37.5°のときに検出電極ブロックkbの電極対向面
積Sが最大となる。そして、各電極間の静電容量は、対
向電極面積Sに比例して大きくなる。
時間で計測した各出力端子TO(TOa,TOb,TO
c,TOd)の立ち上がり時間τについて、最新の立ち
上がり時間τと、それ以前に取得した立ち上がり時間τ
とを随時比較することにより、可動部材8の回転角θお
よび回転方向を検出することが可能である。
設ければ、可動部の回転方向を検出することが可能であ
る。
の中心点OからF方向に移動させた場合について説明す
る。
が基板20側の可動電極9aの領域内に完全に重なる一
方、可動電極9cが検出電極kc3の領域外に押し出さ
れる。また可動電極9bは、検出電極kc2と検出電極
kd2の双方の領域に部分的に重なり、同様に可動電極
9dは、検出電極kb4と検出電極kc4の双方の領域
に部分的に重なる。さらに対向電極9の一部が、検出電
極ka2,kb2,kd4,ka1およびkd1と部分
的に重なる。図9の固定検出電極Kにおいて、検出電極
kc1の部分が最も電極対向面積Sが広い箇所である。
そして、各検出電極ブロックka,kb,kc,kdが
占める総面積のうち、最も広いのは検出電極ブロックk
cである。よって検出手段16Bにおいては、所定のサ
ンプリング時間で各出力端子TO(TOa,TOb,T
Oc,TOd)における応答出力Soから立ち上がり時
間τをそれぞれ連続的に計測し続けた結果、検出電極ブ
ロックkcの出力端子TOcから出力される立ち上り時
間τ自体は変化するものの、他の出力端子TOa,TO
bおよびTOdから検出される各立ち上がり時間τと比
較しても、依然として最大値を示す。このため、コンピ
ュータは少なくとも可動部材8には回転が生じていない
と判断することができる。
に、可動部材8のみを1/16(22.5°)回転させ
ると検出電極ブロックkdにおける電極対向面積Sが、
2/16(45°)回転させると検出電極ブロックka
における電極対向面積Sが、さらに3/16(67.5
°)回転させると検出電極ブロックkbにおける電極対
向面積Sが,そして4/16(90°)回転させると再
び検出電極ブロックkcにおける電極対向面積Sがそれ
ぞれ最大となる。
のサンプリング時間で計測した各出力端子TO(TO
a,TOb,TOc,TOd)の立ち上がり時間τ(最
大値)に基づいて、最新の立ち上がり時間τと、それ以
前に取得した立ち上がり時間τとを随時比較することに
より、可動部材8(操作体3)の回転角θおよび回転方
向を検出することが可能である。
極を16極に分割した例を示したが、本発明はこれに限
られるものではない、すなわち、固定部(基板20)側
の電極数は少ないものでは3極以上あればよく、この場
合可動部材8側の凸型形状の可動電極9Aの数は1つで
よい。なお、固定部側の電極数および検出手段の必要数
との関係を表1に示す。表1中の○印は回路検出が可能
であることを示し、◎印は回転及び回転方向がともに検
出可能であることを示している。
°異にする検出電極どうしを接続することにより、1つ
の検出電極ブロックを構成するものを示したが、本発明
はこれに限られるものではない。すなわち、上記表1に
示されるように、検出回路数が4つの場合は90°ごと
に接続するのが適当であるが、その他3つの場合は12
0°ごと、5つの場合は72°ごと、6つの場合には6
0°ごと等のように接続して各検出電極ブロックを構成
するものであってもよい。
の複数に分割することにより、可動部の移動を高い分解
能で検出することができる。その一方、検出電極と可動
電極との間の電極対向面積が小さくなることがなくな
り、検出に十分な静電容量を得ることができるため、例
えば回転角や回転方向を正確に検出することが可能とな
る。
力を検出することが可能となるため、検出電極数が増加
してもこれに比例して検出手段を増大させる必要がな
く、よって回路構成が複雑になることを防止できる。
態を示す平面図、
との間の等価回路図、
化を示すグラフ、
間の静電容量 Ca,Cb,Cc,Cd 検出電極ブロックごとの合成
容量 Cg 接地電極と対向電極との間の静電容量 A,B,C,D 端子 τ 立ち上がり時間
Claims (8)
- 【請求項1】 固定部に検出電極が、前記固定部に対向
する可動部に前記検出電極に対面する可動電極が設けら
れ、前記可動部が移動したときに、前記検出電極と前記
可動電極との静電容量の変化に応じた検出出力が得られ
る入力装置において、 前記固定部では、検出電極が複数個を1ブロックとして
複数ブロックに分けられ、異なるブロックを構成する検
出電極が隣り合って並ぶように可動部の移動方向へ配列
され、 可動部では、複数の可動電極が、共通のブロックを構成
する前記検出電極に同時に対向するよう移動方向に間隔
を開けて配置され、 前記可動部が移動するときに、前記検出電極と可動電極
との間の静電容量の変化が、ブロック間で異なって検出
されることにより、前記可動部の移動が検出されること
を特徴とする入力装置。 - 【請求項2】 固定部には少なくとも3ブロックの検出
電極が設けられ、異なるブロックを構成する検出電極が
移動方向へ順番に配列することで、移動部の移動方向の
検出が可能とされている請求項1記載の入力装置。 - 【請求項3】 前記可動部は前記固定部に対向して回転
するものであり、前記検出電極と前記可動電極は共に、
前記可動部の回転中心に対して環状に配列されている請
求項1または2記載の入力装置。 - 【請求項4】 前記可動電極は、前記検出電極のブロッ
ク数と同数設けられ、全ての可動電極が、共通のブロッ
クを構成する全ての検出電極に同時に対向可能とされて
いる請求項3記載の入力装置。 - 【請求項5】 前記固定部には、前記検出電極と分離さ
れ且つ前記移動部の移動方向に向けて設けられた接地電
極が設けられ、前記可動部には、前記各可動電極に共通
に導通され且つ移動部が移動するときに前記接地電極に
対向し続ける対向電極が設けられ、前記可動部が移動す
るときに、前記検出電極と前記可動電極との容量変化
と、前記接地電極と前記対向電極との間の静電容量との
全容量により前記可動部の移動が検出される請求項1な
いし4のいずれかに記載の入力装置。 - 【請求項6】 前記検出電極には、各ブロック毎にステ
ップ状信号が印加され、前記検出電極と前記可動電極と
の間の容量変化の時定数に基づく応答信号の立ち上り時
間を計測する検出手段が設けられ、各ブロック間での前
記立ち上がり時間の相違により可動部の移動状態が検出
される請求項1ないし5のいずれかに記載の入力装置。 - 【請求項7】 前記検出手段では、前記応答信号をサン
プリング時間で検出し、この検出手段で検出された最新
の前記立ち上がり時間と、それ以前に取得された前記立
ち上がり時間とが比較される請求項1ないし6のいずれ
かに記載の入力装置。 - 【請求項8】 前記検出手段は、前記応答信号が所定の
しきい値に達するまでの立ち上がり時間を計測するもの
である請求項6または7記載の入力装置。
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