JP2017072468A - 入力装置 - Google Patents

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尚 佐々木
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譲 川名
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Abstract

【課題】新たな回路やノイズ除去手段を追加して設けることなく、オフセットを抑えた検出信号を提供できる入力装置を提供する。【解決手段】基台と、基台に設けられた固定電極と、回転軸の周りを回転自在となるように基台に保持された回転操作部と、回転操作部に設けられた第1可動電極及び第2可動電極とを備える入力装置であり、回転操作部が基準位置から所定角度だけ回転する間に、第1可動電極と固定電極との間に形成される第1キャパシタの静電容量が周期的変化を生じるとともに、第2固定電極と固定電極との間に形成される第2キャパシタの静電容量が、第1キャパシタの静電容量の周期的変化とは逆位相となる周期的変化を生じる。入力装置は、さらに、第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量に応じた検出信号を生成する検出信号生成部と、検出信号に基づいて、基準位置からの回転操作部の回転角度を算出する角度算出部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、回転操作に応じた入力信号を検出する入力装置に関する。
従来より、回転操作を検出可能な入力装置が種々提案されている。例えば、特許文献1には、回転電極を介して固定検出電極と固定接地電極との間に形成されるキャパシタの静電容量の変化に基づいて、回転操作に応じた入力信号を得る回転式入力装置が開示されている。
特開2014−2080号公報
しかしながら、特許文献1に記載の回転式入力装置においては、検出信号にオフセットが発生しており、検出限界値との関係からダイナミックレンジが実質的に狭くなっているため、検出感度を高めることが困難であった。また、オフセットを除去して検出感度を向上させるためには、キャリブレーション回路や差動演算回路などの新たな回路を追加する必要があった。さらに、ノイズが発生した場合にはオフセットが変動するため、キャリブレーションが困難となり、ノイズを除去する手段を加える必要もあった。
そこで本発明は、新たな回路やノイズ除去手段を追加して設けることなく、オフセットを抑えた検出信号を提供することのできる入力装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の入力装置は、基台と、基台に設けられた固定電極と、回転軸の周りを回転自在となるように基台に保持された回転操作部と、回転操作部に設けられた第1可動電極及び第2可動電極とを備える入力装置であって、回転操作部が基準位置から所定角度だけ回転する間に、第1可動電極と固定電極との間に形成される第1キャパシタの静電容量が周期的変化を生じるとともに、第2固定電極と固定電極との間に形成される第2キャパシタの静電容量が、第1キャパシタの静電容量の周期的変化とは逆位相となる周期的変化を生じ、入力装置は、さらに、第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量に応じた検出信号を生成する検出信号生成部と、検出信号に基づいて、基準位置からの回転操作部の回転角度を算出する角度算出部とを備えることを特徴としている。
この構成においては、互いに逆位相となる第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量に基づいて検出信号を生成するため、この検出信号においてオフセットを抑えることが可能となり、これによって検出感度のダイナミックレンジを広く確保できることから、キャリブレーション回路などの新たな回路やノイズを除去する手段を追加することなく、検出感度を高めることができる。
本発明の入力装置においては、基台において、回転操作部の回転軸を中心として円環形状に形成された第1駆動電極と、第1駆動電極より回転軸の近くに位置し、回転軸を中心とした円上に等角度間隔に並んだN組の固定電極群と、固定電極群より回転軸の近くに位置し、回転軸を中心として円環形状に形成された第2駆動電極とが設けられ、入力装置は、第1駆動電極に第1駆動電圧を供給する第1駆動部と、第2駆動電極に、第1駆動電圧とは逆位相の第2駆動電圧を供給する第2駆動部とを備え、第1可動電極は、第1駆動電極に対向するとともに、固定電極群に対しては、第1キャパシタの静電容量の周期的変化に応じた対向関係となるように配置され、第2可動電極は、第1可動電極より回転軸の近くに位置し、第2駆動電極に対向するとともに、固定電極群に対しては、第2キャパシタの静電容量の周期的変化に応じた対向関係となるように配置されることが好ましい。
これにより、第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量の周期的変化を逆位相とするための構成を小さな平面積の中で実現することが可能となる。
本発明の入力装置において、第1可動電極は、回転操作部の回転軸を中心とした円に沿った形状を備え、第2可動電極は、第1可動電極より回転軸の近くに位置し、回転操作部の回転軸を中心とした円に沿った形状を備えることが好ましい。
これにより、第1可動電極と第2可動電極が占める平面積を小さく抑えることができる。
本発明の入力装置において、第1可動電極は、第1キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した形状を有する内縁部を備え、第2可動電極は、第2キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した形状を有する外縁部を備え、内縁部と外縁部は、所定の間隔を開けて互いに対向していることが好ましい。
これにより、第1可動電極と第2可動電極を回転操作部に対して効率的に配置することができる。
本発明の入力装置において、第1キャパシタ及び第2キャパシタの静電容量の周期的変化は正弦波状の変化であり、第1可動電極の内縁部及び第2可動電極の外縁部の平面形状は、第1キャパシタ及び第2キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した正弦波状であることが好ましい。
これにより、第1キャパシタ及び第2キャパシタの静電容量の変化が正弦波状となるため、検出信号の生成や回転操作部の回転角度の算出を容易に行うことができる。
本発明の入力装置において、固定電極群は4つの固定電極からなり、第1可動電極の内縁部及び第2可動電極の外縁部の正弦波状の平面形状は、その正弦波の一周期が固定電極群を構成する4つの固定電極が並んだ幅に対応することが好ましい。
これにより、簡単な構成でありながら、一定の精度で回転角度の算出を行うことが可能となる。
本発明によると、検出信号においてオフセットを抑えることが可能となり、これによって検出感度のダイナミックレンジを広く確保でき、これによって、キャリブレーション回路などの新たな回路やノイズを除去する手段を追加することなく、検出感度を高めることができる。
本発明の実施形態に係る入力装置の表面の外観を示す図である。 本発明の実施形態に係る入力装置の裏面の外観を示す図である。 本発明の実施形態に係る入力装置の分解斜視図である。 図4Aは、図1の4A−4A線における断面図であり、図4Bは図4Aの4B部分の拡大図である。 回転操作部の一部の拡大斜視図である。 回転操作部、可動電極、及びスペーサシートを裏面側から観た斜視図である。 固定電極群、第1駆動電極、及び、第2駆動電極の構成を示す平面図である。 固定電極群と、第1可動電極及び第2可動電極との平面視における重なりを説明するための図である。 本発明の実施形態に係る入力装置の全体的な構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る入力装置における回転操作の検出原理の説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る入力装置について説明する。各図には、基準座標としてX−Y−Z座標が示されている。X−Y面は外観パネル3、基板4などと平行な面であって、Z方向は、基板4から外観パネル3までが順に配置される方向である。以下の説明において、Z方向から見た状態を平面視ということがある。
図1は本発明の実施形態に係る入力装置1の表面の外観を示す図であり、図2は入力装置1の裏面の外観を示す図である。図1及び図2に示すように、入力装置1の外観は、平面視で略長方形状を呈している。入力装置1の表面側(Z方向上側)には外観パネル3が設けられ、裏面側(Z方向下側)には基板4が設けられている。外観パネル3には、例えば、円形の開口部3a(図3参照)が形成されている。この開口部3aからは、回転操作部20のダイヤル部22(図5参照)が回転自在な状態で露出している。
図3は、本実施形態に係る入力装置1の分解斜視図である。図4Aは、図1の4A−4A線における断面図であり、図4Bは図4Aの4B部分の拡大図である。ここで、図3においては固定電極群50を、図4A、4Bにおいては可動電極30を、それぞれ簡略化して表示している。
図3に示すように、外観パネル3と基板4との間には、外観パネル3側から基板4側へ順に、スペーサフレーム11と、フレーム10と、回転操作部20と、可動電極30と、スペーサシート40と、スペーサフレーム41との各構成要素が設けられている。外観パネル3とフレーム10は、スペーサフレーム11によってそのZ方向における間隔が保持され、フレーム10と基板4は、スペーサフレーム41によってZ方向における間隔が保持される。また、基板4には、後述する固定電極群50、第1駆動電極91、及び、第2駆動電極92(図7)が形成されており、これらの電極が絶縁性材料からなるスペーサシート40を介して可動電極30と対向する。以下、各構成要素について順に説明する。
図3に示すように、フレーム10は、平面視で概ね長方形状の板部材である。フレーム10は、スペーサフレーム11及びスペーサシート41とともに、外観パネル3と基板4との間隔を一定に保持する部材である。フレーム10には、外観パネル3の開口部3aよりも開口径の大きな円形の開口部10aが形成される。フレーム10は、開口部10aの中心が、XY平面において、外観パネル3の開口部3aの中心と一致するように配置され、開口部10a内には、回転操作部20が回転自在に収容される。ここで、外観パネル3と基板4とフレーム10は、入力装置1の基台5を構成している。回転操作部20は、基台5に対して、Z方向に沿って延びる回転軸21の周りを回転自在に保持される。
図5は、回転操作部20の一部の拡大斜視図である。図3及び図5に示すように、回転操作部20は、概ね円盤状の部材であり、手指で回転操作するためのダイヤル部22と、ダイヤル部22の周囲に拡径され、複数の円弧部が連なるように形成されたフランジ部24とを有する。ダイヤル部22には、手指の掛かりを良くするために複数の溝部23が形成されている。
図6は、回転操作部20、可動電極30、及びスペーサシート40を裏面側から観た斜視図である。
図4及び図6に示すように、回転操作部20の裏面には、回転軸21に対して垂直な平面部25が形成されており、この平面部25に可動電極30が取り付けられる。
図6に示すように、可動電極30は、第1可動電極31と第2可動電極32からなる。第1可動電極31と第2可動電極32はそれぞれ、平面視において、回転軸21を中心とする略リング状に形成された導体の板である。第1可動電極31は、回転軸21を中心として円環状をなす基部31aと、この基部31aの内側、すなわち回転軸21側において、回転軸21への距離が正弦波状に変化する凹凸が形成された内縁部31bとを備える。また、第2可動電極32は、回転軸21を中心として第1可動電極31の基部31aよりも小さな半径の円環状をなす基部32aと、この基部32aの外側において、第1可動電極31の内縁部31bに対応する形状の正弦波状の凹凸が形成された外縁部32bとを備える。第1可動電極31と第2可動電極32は、回転軸21を中心とする径方向R(図6)において互いに対向し、XY平面において第1可動電極31の内縁部31bと第2可動電極32の外縁部32bが所定の間隔Dをおくように、回転操作部20の平面部25に取り付けられる。これにより、回転操作部20を回転軸21を中心として回転させると、第1可動電極31と第2可動電極32が、所定の間隔Dを維持して対向した状態で共に回転する。ここで、第1可動電極31の内縁部31bと第2可動電極32の外縁部32bは互いに離間しているため、絶縁されているが、この間に絶縁体を配置すると絶縁性が確保されるため好ましい。
図3及び図4Bに示すように、回転操作部20と基板4との間には、スペーサシート40が配置されている。また、図4A及び図6に示すように、回転操作部20の裏面20aには、回転軸21を中心とする4つの同心円を成して基板4側へ突出した4つの突起部26、27、28、29が形成される。これらの4つの突起部が描く同心円の径は、突起部26が最も小さく、突起部26、27、28、29の順番で大きくなっている。可動電極30が取り付けられる平面部25は、突起部28と突起部29の間に位置する。
図7は、本実施形態における基板4に設けられた、固定電極群50、第1駆動電極91、及び、第2駆動電極92の構成を示す平面図である。
基板4は概ね長方形の形状を持つ絶縁体の板であり、回転操作部20と対向した表側の平面部に固定電極群50、第1駆動電極91、及び、第2駆動電極92が設けられている。第1駆動電極91は、平面視において回転操作部20の回転軸21を中心として円環形状に形成され、固定電極群50は、第1駆動電極91より回転軸21の近くに位置し、回転軸21を中心とした円上に等角度間隔に並んで16組設けられる。第2駆動電極92は、固定電極群50より回転軸21の近くに位置し、回転軸21を中心として円環形状に形成される。ここで、1組の固定電極群50は、1周の略1/16の角度範囲を占める。固定電極群50は、第1駆動電極91及び第2駆動電極92のそれぞれに対して、基板4の径方向に離間するように設けられている。
この構成においては、16組の固定電極群50と第1可動電極31とが互いに対向して第1キャパシタを形成し、かつ、16組の固定電極群50と第2可動電極32とが互いに対向して第2キャパシタを形成する。ここで、第1可動電極31の内縁部31bは16組の固定電極群50と対向しており、この内縁部31bと固定電極群50との間に形成されるキャパシタの静電容量は、回転操作部20の回転にともなって変化する。また、第2キャパシタにおいては、第2可動電極32の外縁部32bが16組の固定電極群50と対向しており、この外縁部32bと固定電極群50との間に形成されるキャパシタの静電容量は、回転操作部20の回転にともなって変化する。
ここで、第1可動電極31においては、基部31aが第1駆動電極91と対向しており、この基部31aと第1駆動電極91との間に形成されるキャパシタの静電容量は、回転操作部20の回転によらず一定である。また、第2可動電極32においては、基部32aが第2駆動電極92と対向しており、この基部32aと第2駆動電極92との間に形成されるキャパシタの静電容量は、回転操作部20の回転によらず一定である。なお、第1可動電極31の基部31aと第2可動電極32の基部32aは、固定電極群50との間に形成されるキャパシタの静電容量が互いに等しくなるような平面積を有する。
固定電極群50は、基板4の表面部において、電子回路、例えば、後述する検出信号生成部60、処理部70、記憶部80、第1駆動部101、第2駆動部102などを接続するプリント配線とともに形成された導体の薄膜である。
個々の固定電極群50は、回転操作部20の回転軸21を中心とする円周方向C(図6)において、円弧状に等角度間隔で並んだ4個の固定電極50A、50B、50C、50Dを有する。これらの固定電極50A、50B、50C、50Dは、それぞれが略扇形状を呈しており、回転軸21を中心とする1周の略1/64の角度範囲を占める。
図8は、固定電極群50と、第1可動電極31及び第2可動電極32との平面視における重なりを説明するための図である。図8では、理解を容易にするため、円弧状に曲ったそれぞれの電極の縁部を直線状に延ばした状態で表わしている。
図8に示すように、第1可動電極31の内縁部31bは、固定電極群50の固定電極50A〜50Dと平面視において重なりを有している。第1可動電極31の内縁部31bが示す正弦波形状の周期と、固定電極群50が並ぶ周期とが一致しており、この内縁部31bの正弦波形状の1周期は、回転軸21に対する角度範囲として、1周の1/16に対応する。例えば、第1可動電極31と第1固定電極50Aとの間の静電容量の位相が最も進んでいる場合、この位相に対して、第1可動電極31と3つの固定電極50B、50C、50Dのそれぞれとの間の静電容量の位相は、π/2[rad]ずつ遅れる。固定電極50A〜50Dと第1可動電極31の内縁部31bとの間に形成されるキャパシタの静電容量は、この平面視における重なりの面積に略比例する。回転操作部20の回転操作に応じて第1可動電極31が回転すると、その内縁部31bの波形状の位置が固定電極50A〜50Dに対して相対的に変化するため、固定電極50A〜50Dと第1可動電極31との重なりの面積が変化する。これにより、第1可動電極31の内縁部31bと固定電極群50との間の第1キャパシタの静電容量は正弦波状に変化する。本実施形態においては、16組の固定電極群50が設けられていることから、第1キャパシタの静電容量は、回転操作部20が基準位置から1回転する間に、16サイクルの周期的な変化を生じる。
また、第2可動電極32の外縁部32bについても、図8に示すように、固定電極群50の固定電極50A〜50Dと平面視において重なりを有している。第2可動電極32の外縁部32bについても、その正弦波形状の周期と、固定電極群50が並ぶ周期とが一致しており、この外縁部32bの正弦波形状の1周期は、回転軸21に対する角度範囲として、1周の1/16に対応する。
ここで、第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状の周期と第1可動電極31の内縁部31bの正弦波形状の周期は一致し、かつ、第2可動電極32の外縁部32bは、第1可動電極31の内縁部31bに対して、径方向Rにおいて所定の間隔Dだけシフトした位置に配置されている。したがって、周方向Cにおいては、第1可動電極31の内縁部31bの正弦波形状の各ピーク位置と第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状の各ピーク位置がそれぞれ一致し、ピーク間の形状も互いに対応している。
より具体的には、図8に示すように、第1固定電極50A上に第1可動電極31の内縁部31bと第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状のピーク位置があるとき、第1可動電極31の内縁部31bは第1固定電極50Aと重なっていないが、第2可動電極32の外縁部32bは第1固定電極50Aのほぼ全面に重なっている。このとき、第1可動電極31の内縁部31bと固定電極群50との間の静電容量はゼロとなる一方、第2可動電極32の外縁部32bと第1固定電極50Aとの間の静電容量は最大値となる。
一方、図8に示すように、第3固定電極50C上に第1可動電極31の内縁部31bと第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状のピーク位置があるとき、第1可動電極31の内縁部31bは第3固定電極50Cのほぼ全面に重なっているが、第2可動電極32の外縁部32bは第3固定電極50Cと重なっていない。このとき、第1可動電極31の内縁部31bと第3固定電極50Cとの間の静電容量は最大値となるが、第2可動電極32の外縁部32bと第3固定電極50Cとの間の静電容量はゼロとなる。
また、図8に示すように、第2固定電極50B上の径方向の中央付近に第1可動電極31の内縁部31bと第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状が位置しているとき、第1可動電極31の内縁部31bと第2固定電極50Bとの重なり面積は、第2可動電極32の外縁部32bと第2固定電極50Bとの重なり面積とほぼ同一である。このとき、第1可動電極31の内縁部31bと第3固定電極50Cとの間の静電容量と第2可動電極32の内縁部31bと第3固定電極50Cとの間の静電容量とはほぼ同一の値となる。
また、第1可動電極31の内縁部31bと同様に、第2可動電極32の外縁部32bにおいても、固定電極50A〜50Dと第2可動電極32の外縁部32bとの間に形成されるキャパシタの静電容量は、この平面視における重なりの面積に略比例する。回転操作部20の回転操作に応じて第2可動電極32が回転すると、その外縁部32bの波形の位置が固定電極50A〜50Dに対して相対的に変化するため、固定電極50A〜50Dと第2可動電極32との重なりの面積が変化する。これにより、第2可動電極32の外縁部32bと固定電極群50との間のキャパシタの静電容量は正弦波状に変化する。本実施形態においては、16組の固定電極群50が設けられていることから、第2キャパシタの静電容量は、回転操作部20が基準位置から1回転する間に、16サイクルの周期的な変化を生じる。
図9は、本実施形態に係る入力装置1の全体的な構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る入力装置1は、上述した構成に加えて、検出信号生成部60と、処理部70と、記憶部80と、第1駆動部101と、第2駆動部102とを有する。また、処理部70は、回転操作の検出に関する処理を行う回転情報処理部71と、押圧操作の検出に関する処理を行う押圧情報処理部72を有する。
検出信号生成部60は、(a)16組の固定電極群50と第1可動電極31との間に形成される第1キャパシタの静電容量と、(b)16組の固定電極群50と第2可動電極32との間に形成される第2キャパシタの静電容量とに応じた一群の検出信号を生成する。検出信号生成部60は、例えば、静電容量−電圧変換回路(CV変換回路)と、その出力電圧をデジタル信号に変換するAD変換回路を含んで構成される。
第1駆動部101は第1駆動電極91に所定の駆動電圧を供給し、第2駆動部102は、第2駆動電極92に対して、第1駆動部101が第1駆動電極91に供給する駆動電圧とは正負が逆となる駆動電圧を供給する。第1駆動部101が供給する駆動電圧と第2駆動部102が供給する駆動電圧は、処理部70の制御によって互いに同期している。
上述のように第1可動電極31の内縁部31bの正弦波形状の周期と第2可動電極32の外縁部32bの正弦波形状の周期とが一致し、かつ、第1可動電極31の内縁部31bが第2可動電極32の外縁部32bに対して、径方向Rにおいて所定の間隔Dだけシフトした位置に配置されている構成をとっている。このため、第1駆動電極91と第2駆動電極92に正負が逆の駆動電極をそれぞれ供給した状態で回転操作部20を回転させると、16組の固定電極群50と第1可動電極31との間に形成される第1キャパシタの静電容量は、16組の固定電極群50と第2可動電極32との間に形成される第2キャパシタの静電容量と逆位相となる周期的変化を生じる。
ここで、第1可動電極31の基部31aと第1駆動電極91との間に形成されるキャパシタの静電容量と、第2可動電極32の基部32aと第2駆動電極92との間に形成されるキャパシタの静電容量とは同一の値であり、第1駆動電極91と第2駆動電極92に正負逆の駆動電極をそれぞれ供給しているため、これらの静電容量の和はゼロとなる。
また、回転操作部20の操作中に生じたノイズについては、第1可動電極31の基部31aと第1駆動電極91との間に形成されるキャパシタの静電容量と、第2可動電極32の基部32aと第2駆動電極92との間に形成されるキャパシタの静電容量との両方にノイズ信号が重畳されたとしても、第1駆動電極91と第2駆動電極92に正負逆の駆動電極をそれぞれ供給しているため、検出値に含まれるノイズ成分は相殺されてゼロとなる。
処理部70は、入力装置1の全体的な動作を制御や信号処理などを行う回路であり、例えば記憶部80に格納されたプログラムに基づいて処理を実行するコンピュータを含んで構成される。処理部70による処理の少なくとも一部は、専用のハードウェア(ASIC等)で行ってもよい。
図9に示すように、16個の第i固定電極(iは1から4までの整数を示す。)は、基板4に形成された配線パターンによって電気的に接続される。すなわち、16組の固定電極群50のそれぞれの第1固定電極50A、すなわち16個の第1固定電極50Aが共通の配線によって検出信号生成部60に接続されており、16個の第2固定電極50B、16個の第3固定電極50C、及び、16個の第4固定電極50Dについても、それぞれが共通配線によって検出信号生成部60にそれぞれ接続されている。
第1駆動部101及び第2駆動部102によって第1駆動電極91及び第2駆動電極92にそれぞれ所定の駆動電圧が供給されると、16個の第i固定電極と、第1可動電極31及び第2可動電極32のそれぞれとの間に形成されるキャパシタには、重なった面積に対応する静電容量に応じた電荷がそれぞれ蓄積される。第1駆動電極91と第2駆動電極92には正負逆の駆動電圧が供給されるため、これらのうちの一方の駆動電極とこれに対応する可動電極が形成するキャパシタには正電荷が蓄積され、他方の駆動電極とこれに対応する可動電極が形成するキャパシタには負電荷が蓄積される。例えば、第1駆動電極91に負の駆動電圧が供給され、第2駆動電極92に正の駆動電圧が供給された場合、第1駆動電極91に対応する第1可動電極31が形成するキャパシタには負電荷が蓄積され、第2駆動電極92に対応する第2可動電極32が形成するキャパシタには正電荷が蓄積される。検出信号生成部60は、16個のキャパシタに蓄積される正電荷と負電荷の和に応じた信号を検出信号(SA、SB、SC、SD)として生成する。
図10は、入力装置1における回転操作の検出原理の説明するための図である。図10は、回転操作部20を操作することにより第1可動電極31と第2可動電極32を回転させたときに、固定電極50A、50B、50C、50Dから出力された信号に基づいて検出信号生成部60においてそれぞれ生成された検出信号SA、SB、SC、SDの信号強度を、角度θに対してプロットしたグラフである。検出信号SA、SB、SC、SDは、固定電極50A、50B、50C、50Dから出力された信号にそれぞれ対応しており、周期・振幅は互いに同一で、各信号はπ/2[rad]ずつずれた波形となっている。
この波形について、第2駆動電極92へ供給する駆動電圧が正であり、第1駆動電極91へ供給する電圧が負である場合の検出信号SAを例にとって説明する。これは、第1駆動電極91と第2駆動電極92に供給する駆動電圧の正負が逆である場合や、検出信号SB、SC、SDについても同様に考えられる。
検出信号SAは、角度θ=0において正の値のピーク値となっている。このとき、第1固定電極50Aには第2可動電極32の外縁部32bが全体的に重なっており、第2駆動電極92に対応する第2可動電極32の外縁部32bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタには正電荷が蓄積される。一方、第1可動電極31の内縁部31bは第1固定電極50Aに重なっておらず、第1駆動電極91に対応する内縁部31bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタには電荷は蓄積されない。したがって、検出信号生成部60において両方のキャパシタに蓄積された電荷の和をとると、第2可動電極32の外縁部32bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタで蓄積された正電荷と同一となり、検出信号生成部60はこの和に応じた信号を生成する。
また、角度θ=π/2においては、検出信号SAの値はゼロとなっている。このとき、第1固定電極50Aには、内縁部31bと外縁部32bが同じ面積で重なっており、第2可動電極32の外縁部32bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタに蓄積される正電荷は、第1可動電極31の内縁部31bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタに蓄積される負電荷と絶対値が同一となっている。したがって、検出信号生成部60において両方のキャパシタに蓄積された電荷の和をとるとゼロとなり、検出信号生成部60はこの和に応じた信号を生成する。
さらにまた、角度θ=πにおいては、検出信号SAの値は負の値のボトム値となっている。
このとき、第1固定電極50Aには第1可動電極31の内縁部31bが全体的に重なっており、第1駆動電極91に対応する第1可動電極31の内縁部31bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタには負電荷が蓄積される。一方、第2可動電極32の外縁部32bは第1固定電極50Aに重なっておらず、第2駆動電極92に対応する外縁部32bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタには電荷は蓄積されない。したがって、検出信号生成部60において両方のキャパシタに蓄積された電荷の和をとると、第1可動電極31の内縁部31bと第1固定電極50Aとが形成するキャパシタで蓄積された負電荷と同一となり、検出信号生成部60はこの和に応じた信号を生成する。
回転情報処理部71は、検出信号生成部60において生成される一群の検出信号(第1検出信号SA、第2検出信号SB、第3検出信号SC、第4検出信号SD)に基づいて、回転操作部20の回転に係わる情報を取得する処理を行う。回転情報処理部71は、角度算出部として、第1駆動電極91と第2駆動電極92に正負逆の駆動電圧をそれぞれ供給するように駆動部101と第2駆動部102をそれぞれ制御し、この駆動電圧の供給に伴って生成される第1検出信号SA、第2検出信号SB、第3検出信号SC、及び第4検出信号SDに基づいて、回転操作部20の回転に係わる情報(例えば回転角度)を取得する。
押圧情報処理部72は、回転操作部20が基板4に向かって押圧されることによる検出信号生成部60の検出信号の変化に基づいて、回転操作部20の押圧に係わる情報を取得する処理を行う。具体的には、押圧情報処理部72は、第1駆動電極91と第2駆動電極92に正負逆の駆動電圧をそれぞれ供給するように第1駆動部101と第2駆動部102をそれぞれ制御し、この駆動電圧の供給に伴って生成される第1検出信号SA、第2検出信号SB、第3検出信号SC、及び第4検出信号SDに基づいて、回転操作部20の押圧に係わる情報を取得する。第1駆動電極91と第2駆動電極92へ駆動電圧を供給したことに伴って、検出信号生成部60により一群の検出信号(第1検出信号SA、第2検出信号SB、第3検出信号SC、第4検出信号SD)が生成されると、押圧情報処理部72は、これらの検出信号の和(SA+SB+SC+SD)を算出する。押圧情報処理部72は、この算出した和に基づいて、4に対する回転操作部20の押圧に係わる情報を取得する。例えば、押圧情報処理部72は、一群の検出信号の和(SA+SB+SC+SD)と所定の閾値とを比較した結果に基づいて、回転操作部20が基板4に対して押圧されたか否かを判定する。
また、押圧情報処理部72は、押圧の開始を判定したときから押圧の終了を判定したときまでの押圧期間に回転情報処理部71が取得した回転の情報に基づいて、押圧期間における回転操作部20の回転角度の変化量を算出する。回転角度の変化量の算出は、回転情報処理部71による算出と同様であって、駆動電圧の供給に伴って生成される第1検出信号SA、第2検出信号SB、第3検出信号SC、及び第4検出信号SDに基づいて行う。算出した回転角度の変化量が所定の角度より小さい場合、押圧情報処理部72は、回転操作部20の回転が停止した状態で押圧操作がなされたと判定する。他方、算出した回転角度の変化量が所定の角度より大きい場合、押圧情報処理部72は、回転操作部20が回転した状態で押圧操作がなされたと判定する。例えば、処理部70は、回転操作部20の回転が停止した状態で押圧操作がなされたと判定した場合、正常な押圧操作がなされたとみなして、押圧操作に応じた処理を実行する。他方、処理部70は、回転操作部20が回転した状態で押圧操作がなされたと判定した場合、ユーザの意図しない押圧操作がなされたとみなして、この押圧操作に応じた処理を実行しない(押圧操作を無視する)。
これにより、回転操作部20の回転が停止した状態での意図的な押圧操作であるか否かを的確に判別できる。
次に、上述した構成を有する第1の実施形態に係る入力装置1における回転操作の検出及び押圧操作の検出について説明する。
(回転操作の検出)
回転操作を検出する場合、第1駆動部101と第2駆動部102は、第1駆動電極91と第2駆動電極92に対して正負逆の駆動電圧をそれぞれ供給する。駆動電圧の供給に伴って検出信号生成部60が生成する4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)は、固定電極群50に含まれる4つの固定電極(50A〜50D)と、第1可動電極31及び第2可動電極32のそれぞれとの間に形成されるキャパシタで蓄積される電荷の和に応じた信号となる。4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)の信号強度は、概ね次の式で表わされる。
SA=K・cos(16θ) (1)
SB=K・sin(16θ) (2)
SC=−K・cos(16θ) (3)
SD=−K・sin(16θ) (4)
ここで、「θ」は回転操作部20の回転角度を示し、「K」は比例定数を示す。上式(1)〜(4)において「θ」に「16」が乗ぜられていることから、回転操作部20が1回転する間に、各検出信号(SA〜SD)には16サイクルの変化が生じることが分かる。また、図10に示すように、4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)は、互いの位相が90°(π/2[rad])又は180°(π[rad])ずれており、それぞれ異なった値を持つ。
位相が180°ずれた第1検出信号SAと第3検出信号SCとの差「SA−SC」、及び、位相が180°ずれた第2検出信号SBと第4検出信号SDとの差「SB−SD」は、それぞれ次の式で表わされる。
SA−SC=2K・cos(16θ) (5)
SB−SD=2K・sin(16θ) (6)
したがって、「SA−SC」、「SB−SD」の振幅は、それぞれ、元の検出信号(SA、SB、SC、SD)の略2倍となる。
また、式(5)、(6)から、「θ」は次の式で表わされる。
θ=(1/16)・Atan2{(SB−SD),(SA−SC)} (7)
回転情報処理部71は、式(5)で示される「SA−SC」と式(6)で示される「SB−SD」の極性や値の変化に基づいて、回転操作部20の回転方向を判定する。
また、回転情報処理部71は、起点となる位置からの回転操作によって検出信号の差「SA−SC」(若しくは「SB−SD」)に生じる周期的変化のサイクル数と、式(7)により計算した「θ」とに基づいて、当該起点となる位置からの回転操作部20の回転角度を計算する。
ここで、各固定電極から同時に出力された信号を用いて検出信号生成部60において検出信号SA、SB、SC、SDを生成し、これらの検出信号から、差「SA−SC」又は「SB−SD」を算出すると、同時計測データを用いて差分を求めることとなるため、IC電源ノイズやセンサ配線へのノイズを打ち消すことができる。
(押圧操作の検出)
次に、回転操作部20に対する押圧操作の検出について説明する。
図4Bに示すように、可動電極30と固定電極群50との間には、隙間35が形成されている。回転操作部20のダイヤル部22が基板4に向かって押圧されると、回転操作部20に弾性変形が生じ、回転操作部20と基板4との距離が短くなり、隙間35が狭くなる。回転操作部20への押圧が解除されると、弾性力によって回転操作部20が元の位置へ移動し、上記距離が押圧前に戻る。このように回転操作部20と基板4との距離が変化すると、固定電極群50と、第1可動電極31及び第2可動電極32との距離が変化し、固定電極群50と第1可動電極31及び第2可動電極32のそれぞれとの間に形成されるキャパシタの静電容量が変化するため、検出信号生成部60が生成する4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)が変化する。すなわち、回転操作部20への押圧操作に応じて、4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)が変化する。
可動電極30と固定電極群50との距離が比較的遠い場合には、この電極間に形成されるキャパシタの静電容量が比較的小さくなる。従って、検出信号生成部60が生成する4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)の振幅は小さくなり、位相が180°ずれた2つの検出信号の差(SA−SC、SB−SD)の振幅も小さくなる。
これに対して、可動電極30と固定電極群50との距離が比較的近い場合には、この電極間に形成されるキャパシタの静電容量が比較的大きくなる。従って、4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)の振幅は大きくなり、位相が180°ずれた2つの検出信号の差(SA−SC、SB−SD)の振幅も大きくなる。
従って、検出信号生成部60が生成する4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)の振幅に基づいて、回転操作部20に押圧操作がなされたか否かを判定することが可能である。
押圧操作を検出する場合、第1駆動部101と第2駆動部102は、第1駆動電極91と第2駆動電極92に対して正負逆の駆動電圧をそれぞれ供給する。押圧情報処理部72は、この駆動電圧の供給に伴って生成される4つの検出信号(SA、SB、SC、SD)に基づいて、押圧操作の有無を判定する。例えば、押圧情報処理部72は、4つの検出信号の和(SA+SB+SC+SD)が所定の閾値を超える場合押圧操作がなされたと判定する。
なお、回転操作部20のダイヤル部22を手指で操作する際の力の与え方は個人によってばらつきがあるため、上述した押圧判定の閾値が低い場合、回転操作を押圧操作と誤判定し易くなる可能性がある。そこで、押圧情報処理部72は、押圧操作がなされたと判定した期間における回転操作部20の回転角度に応じて、停止状態での押圧操作であるのか否かを判定することが好ましい。すなわち、押圧情報処理部72は、押圧の開始を判定したときから押圧の終了を判定したときまでの押圧期間に回転情報処理部71が取得した回転の情報に基づいて、押圧期間における回転操作部20の回転角度の変化量を算出し、当該算出した回転角度の変化量が所定の角度より小さい場合、回転操作部20の回転が停止した状態で押圧操作がなされたと判定する。これにより、回転操作部20の回転が停止した状態での意図的な押圧操作とそれ以外の操作を判別できるため、回転操作を押圧操作と誤判定するケースを減らすことができる。
以下に変形例について説明する。
上記実施形態において例として挙げた、固定電極群の数や、固定電極群に含まれる固定電極の数は任意であり、各キャパシタの静電容量が周期的に変化すれば、1つの固定電極群に含まれる固定電極の数は、2つ、3つ、又は5つ以上であってもよい。
また、上記実施形態において例として挙げた固定電極、可動電極、及び駆動電極等の形状、配置は任意であり、各キャパシタの静電容量が周期的に変化すれば、可動電極の内縁部または外縁部の形状の周期や振幅は任意に設定できる。
上記実施形態においては、ダイヤル部22を手指で回転操作することによって回転操作部20を回転軸21の周りを回転させていたが、これに代えて、モーター等の駆動機器によって回転操作部20を回転軸21の周りに回転させることもでき、これにより、入力装置1を回転エンコーダとして機能させることも可能である。
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、互いに逆位相となる第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量に基づいて検出信号を生成するため、検出信号においてオフセットを抑えることが可能となる。このため、検出感度のダイナミックレンジを広く確保できるようになることから、キャリブレーション回路などの新たな回路やノイズを除去する手段を追加することなく、検出感度を高めることができる。これにより、回転操作部20の回転角度の算出や押圧操作の検出を精度良く行うことができる。
また、回転操作部20の回転軸21を中心として、2つの駆動電極91、92と固定電極群50を円環形状に形成するとともに、2つの駆動電極にそれぞれ対向するように2つの可動電極を配置することにより、第1キャパシタの静電容量と第2キャパシタの静電容量の周期的変化を逆位相とするための構成を小さな平面積の中で実現することが可能となる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る入力装置は、回転操作における回転角度の検出を精度良く行うことができる点で有用である。
1 入力装置
3 外観パネル
4 基板
5 基台
10 フレーム
11 スペーサフレーム
20 回転操作部
21 回転軸
25 平面部
30 可動電極
31 第1可動電極
31a 基部
31b 内縁部
32 第2可動電極
32a 基部
32b 外縁部
40 スペーサシート
41 スペーサフレーム
50 固定電極群
50A 第1固定電極
50B 第2固定電極
50C 第3固定電極
50D 第4固定電極
60 検出信号生成部
70 処理部
71 回転情報処理部
72 押圧情報処理部
91 第1駆動電極
92 第2駆動電極
101 第1駆動部
102 第2駆動部

Claims (6)

  1. 基台と、
    前記基台に設けられた固定電極と、
    回転軸の周りを回転自在となるように前記基台に保持された回転操作部と、
    前記回転操作部に設けられた第1可動電極及び第2可動電極とを備える入力装置であって、
    前記回転操作部が基準位置から所定角度だけ回転する間に、前記第1可動電極と前記固定電極との間に形成される第1キャパシタの静電容量が周期的変化を生じるとともに、前記第2固定電極と前記固定電極との間に形成される第2キャパシタの静電容量が、前記第1キャパシタの静電容量の周期的変化とは逆位相となる周期的変化を生じ、
    前記入力装置は、さらに、
    前記第1キャパシタの静電容量と前記第2キャパシタの静電容量に応じた検出信号を生成する検出信号生成部と、
    前記検出信号に基づいて、前記基準位置からの前記回転操作部の回転角度を算出する角度算出部とを備えることを特徴とする入力装置。
  2. 前記基台において、
    前記回転操作部の回転軸を中心として円環形状に形成された第1駆動電極と、
    前記第1駆動電極より前記回転軸の近くに位置し、前記回転軸を中心とした円上に等角度間隔に並んだN組の固定電極群と、
    前記固定電極群より前記回転軸の近くに位置し、前記回転軸を中心として円環形状に形成された第2駆動電極とが設けられ、
    前記入力装置は、
    前記第1駆動電極に第1駆動電圧を供給する第1駆動部と、
    前記第2駆動電極に、前記第1駆動電圧とは逆位相の第2駆動電圧を供給する第2駆動部とを備え、
    前記第1可動電極は、前記第1駆動電極に対向するとともに、前記固定電極群に対しては、前記第1キャパシタの静電容量の周期的変化に応じた対向関係となるように配置され、
    前記第2可動電極は、前記第1可動電極より前記回転軸の近くに位置し、前記第2駆動電極に対向するとともに、前記固定電極群に対しては、前記第2キャパシタの静電容量の周期的変化に応じた対向関係となるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記第1可動電極は、前記回転操作部の回転軸を中心とした円に沿った形状を備え、
    前記第2可動電極は、前記第1可動電極より前記回転軸の近くに位置し、前記回転操作部の回転軸を中心とした円に沿った形状を備えることを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記第1可動電極は、前記第1キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した形状を有する内縁部を備え、前記第2可動電極は、前記第2キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した形状を有する外縁部を備え、前記内縁部と前記外縁部は、所定の間隔を開けて互いに対向していることを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
  5. 前記第1キャパシタ及び前記第2キャパシタの静電容量の周期的変化は正弦波状の変化であり、
    前記第1可動電極の内縁部及び前記第2可動電極の外縁部の平面形状は、前記第1キャパシタ及び前記第2キャパシタの静電容量の周期的変化に対応した正弦波状であることを特徴とする請求項4に記載の入力装置。
  6. 前記固定電極群は4つの固定電極からなり、前記第1可動電極の内縁部及び前記第2可動電極の外縁部の正弦波状の平面形状は、その正弦波の一周期が前記固定電極群を構成する前記4つの固定電極が並んだ幅に対応することを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
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