JP2001296420A - カラーフィルタの製造方法、その製造装置、カラーフィルタを備えた液晶表示装置の製造方法、液晶表示装置を備えた装置の製造方法及びインク吐出装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、その製造装置、カラーフィルタを備えた液晶表示装置の製造方法、液晶表示装置を備えた装置の製造方法及びインク吐出装置

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JP2001296420A JP2000112095A JP2000112095A JP2001296420A JP 2001296420 A JP2001296420 A JP 2001296420A JP 2000112095 A JP2000112095 A JP 2000112095A JP 2000112095 A JP2000112095 A JP 2000112095A JP 2001296420 A JP2001296420 A JP 2001296420A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタエレメントの着色開始時におけるイ
ンク吐出を安定化させて、混色や濃度ムラの発生を抑制
し、歩留まりの向上を図ることが可能なカラーフィルタ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 カラーフィルタのフィルタエレメントを
着色する前に基板上のフィルタエレメント以外の領域に
対して予備吐出を行う工程と、前記予備吐出工程による
予備吐出動作を行う前に吐出口のメニスカスを振動させ
る工程とを備え、吐出口からのインク吐出を伴わない程
度のエネルギーをインクジェットヘッドに対して与える
ことにより前記メニスカス振動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドにより基板に向けてインクを吐出して、各フィルタ
エレメントを着色することによりカラーフィルタを製造
するカラーフィルタの製造方法、その製造装置、カラー
フィルタを備えた液晶表示装置の製造方法、液晶表示装
置を備えた装置の製造方法及びインク吐出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に液晶表示装置は、パーソナルコン
ピュータ、ワードプロセッサ、パチンコ遊技台、自動車
ナビゲーションシステム、小型テレビ等に搭載され、近
年需要が増大している。しかしながら、液晶表示装置は
価格が高く、液晶表示装置のコストダウンに対する要求
は年々強まっている。
【0003】液晶表示装置を構成するカラーフィルタ
は、透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)などの
各フィルタエレメントを配列して構成され、さらにこれ
らの各フィルタエレメントの周囲には表示コントラスト
を高めるために、光を遮蔽するブラックマトリックス
(BM)が設けられている。また、フィルタエレメント
を含む着色層の上には、平滑性の改善などのためにアク
リル樹脂やエポキシ樹脂からなる厚さ0.5〜2μmの
オーバーコート層(保護層)が形成され、さらにこの上
に透明電極のITO(indium−tin−oxide)膜が形成さ
れる。
【0004】カラーフィルタのフィルタエレメントを着
色する方法としては、従来から種々の方法が知られてお
り、これらには染色法、顔料分散法、電着法、印刷法等
がある。
【0005】染色法とは、ガラス基板上に染色用の材料
である水溶性高分子材料を塗布し、この水溶性高分子材
料をフォトリソグラフィ法により所定の形状にパターニ
ングした後、これを染色液に浸漬し着色するという工程
をR・G・Bの各色につき夫々1回づつ、合計3回繰り
返すことにより、R・G・Bの3色のカラーフィルタ層
を得る方法である。
【0006】顔料分散法とは、基板上に顔料を分散した
感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることに
より単色のパターンを得るという工程をR・G・Bの各
色につき夫々1回づつ、合計3回繰り返すことによりR
・G・Bのカラーフィルタ層を形成する方法である。
【0007】電着法とは、基板上に透明電極をパターニ
ングし、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸
漬して第1の色(R)を電着し、同様の工程により第2
の色(G)、第3の色(B)も電着することで、R、
G、Bのカラーフィルタ層を形成し、最後に焼成する方
法である。
【0008】印刷法とは、顔料が分散された熱硬化型の
樹脂をオフセット印刷法によりR・G・Bの各色につき
夫々1回づつ、合計3回基板に印刷し、その後樹脂を硬
化することで、R、G、Bのカラーフィルタ層を形成す
る方法である。
【0009】これらの方法に共通している点は、R、
G、Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返
す必要があり、コスト高になることである。また、工程
が多いほど歩留りが低下するという問題を有している。
【0010】これらの欠点を補うべく、特開昭59−7
5205号公報、特開昭63−235901号公報ある
いは特開平1−217302号公報等には、インクジェ
ット方式を用いてカラーフィルタを製造する方法が開示
されている。これらの方法は、R(赤)、G(緑)、B
(青)の三色の色素を含有するインクをインクジェット
方式で光透過性の基板上に噴射し、各インクを乾燥させ
て着色画像部を形成するものである。こうしたインクジ
ェット方式では、R、G、Bの各フィルタエレメントの
形成を一度に行うことが可能で大幅な製造工程の簡略化
と、大幅なコストダウン効果を得ることが出来る。
【0011】このようなインクジェット方式によりカラ
ーフィルタの製造を行う場合、各フィルタエレメントを
着色するためのR・G・Bの3種類のヘッドを用い、図
39に示されるように、ヘッドと基板とをX方向に相対
的に走査させて、X方向(主走査方向)のフィルタエレ
メントの色が同一色となるように着色し、Y方向に隣り
合うフィルタエレメントの色が異なる色となるように着
色することによりカラーフィルタを製造する方法があ
る。これは特開平9−138306号公報に開示されて
いる。また、カラーフィルタを製造する別の方法とし
て、図40に示されるように、ヘッドと基板とをX方向
に相対的に走査させて、X方向(主走査方向)に隣り合
うフィルタエレメントの色が異なる色となるように着色
することによりカラーフィルタを製造する方法がある。
これは特開平9−101412号公報に開示されてい
る。
【0012】そして、各フィルタエレメントをRGBに
着色するに際しては、特開平9―101410号公報に
開示されているように、カラーフィルタの各フィルタエ
レメントを着色する直前において、カラーフィルタ基板
上に予備吐出を行うことがある(図41)。図41に示
されるように、カラーフィルタとして機能する着色領域
(フィルタエレメント)と同一基板上であって前記着色
領域外の額縁部に対して、予備吐出は行われる。このよ
うな予備吐出を行うことで、インクジェットヘッドの吐
出状態を安定化させることができるので、吐出不良によ
って生じる各フィルタエレメントの着色不良(混色・白
抜け・濃度ムラ等)を低減することが可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】通常、インクジェット
ヘッドでは、インク吐出を休止してから再開するまでの
時間が長いと、メニスカスを形成する吐出口付近のイン
クの揮発成分(水分・有機溶剤等)が蒸発し、吐出口付
近のインクが増粘する。すると、インクの吐出速度が遅
くなる、吐出量が少なくなる、着弾精度が低下する等、
インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が低下
してしまう。吐出安定性が低下すると、着色不良が発生
する確率が高くなってしまうので好ましくない。そこ
で、上述したように、従来ではカラーフィルタ基板上に
予備吐出を行っているのであるが、フィルタエレメント
の着色前に予備吐出を行うだけでは、混色をより低減
させて歩留まりを更に向上させるという点・カラーフ
ィルタの額縁部分の幅を狭くして有効表示領域を広げる
という点において、まだ改善すべき点があるということ
を本願発明者は見出した。これについて以下で詳述す
る。
【0014】例えば、上述のようにインクジェットヘッ
ドとカラーフィルタ基板とを相対走査させながら各フィ
ルタエレメントを着色していく場合、図42に示すよう
にカラーフィルタ基板のフィルタエレメントが形成され
ている領域の外側部分、即ち額縁部分(予備吐出領域)
からインクの吐出を開始し、一定量のインクを一定の間
隔毎に吐出して各フィルタエレメントを着色していくこ
とが考えられる。その際、前回インクを吐出してから予
備吐出を行うまでの時間が長い場合、インク吐出が不安
定になっているため、予備吐出の開始位置においてイン
ク着弾位置にズレが生じる場合がある。図42では、一
番端に吐出したインクI1・2番目に吐出したインクI
2・3番目に吐出したインクI3の着弾位置がズレてい
る場合を示している。すると、図43のK部のように、
インクI1・インクI2・インクI3が混じり合い、そ
の部分のインクが大きく広がってK部にて混色が生じる
場合がある。このように一旦混色が生ずると、隣の異な
る色のインク同士が表面張力により引っ張られるため、
その混色部分はK部のみにとどまらず、図43にハッチ
ングで示すように着色領域(フィルタエレメント)に向
かって長く広がり、フィルタエレメント部分で混色を発
生させる。そこで、混色部分がフィルタエレメントにか
からない様にするために、インクの吐出開始位置をフィ
ルタエレメントから大きく離すことが考えられるが、そ
うすると今度はカラーフィルタの額縁部分の幅が大きく
なるという問題がある。カラーフィルタは年々その有効
表示領域を広げるために、額縁部分を狭めようとする傾
向にあり、上記のような問題を解決することは重要な課
題である。このように、予備吐出時にインクが増粘して
いると上記ような現象が発生する場合があるので、これ
を改善することが望まれる。尚、基板が位置している場
所とは別の場所に設けられているキャップ等の回復手段
による回復動作、例えばノズルからインクを吸引する吸
引動作を行うことで増粘したインクを正常な状態のイン
クに置換し、これによりメニスカスを再形成することで
上記したインクの増粘に間する問題を解決することも可
能である。しかしながら、回復手段による回復動作は、
まず第1に回復動作に伴うインク消費量が多く、コスト
アップを生じさせてしまい、第2にカラーフィルタを着
色する度(1回の走査毎、1枚のカラーフィルタの着色
毎)に回復動作を行うこととすると、その度毎に回復手
段までヘッドを移動させければならず、製造時間が長く
なり、ひいてはスループットの低下を招くことになる。
従って、回復手段を用いる回数は極力少なくし、カラー
フィルタの着色中に生じるインクの増粘に関しては回復
手段を用いずに行うことが望まれる。
【0015】従って、本発明は、上述した課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、インクジェットヘッ
ドからのインク吐出を安定化させ、混色の発生をより低
減させることが可能なカラーフィルタの製造方法及び製
造装置を提供することである。
【0016】また、本発明の他の目的は、カラーフィル
タの額縁部分の幅を狭くすることができるカラーフィル
タの製造方法及び製造装置を提供することである。
【0017】また、本発明の他の目的は、額縁部分の幅
を狭くしたカラーフィルタ及びそれを用いた表示装置及
び表示装置を備えた装置を提供することである。
【0018】また、本発明の他の目的は、インクジェッ
トヘッドからのインク吐出を安定化させる装置を提供す
ることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、複数の吐出口を有するインクジェットヘッ
ドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向けて前
記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィルタ
として機能するフィルタエレメントを着色することによ
り複数のフィルタエレメントを有するカラーフィルタを
製造する方法であって、前記カラーフィルタのフィルタ
エレメントを着色する前に、前記基板上の前記フィルタ
エレメントを含む領域の外側部分に対して前記インクジ
ェットヘッドからインクを吐出する予備吐出工程と、前
記予備吐出工程による予備吐出動作を行う前に、前記吐
出口のインクのメニスカスを振動させるメニスカス振動
工程とを備え、前記メニスカス振動工程では、前記イン
クジェットヘッドのエネルギー付与手段に対し、前記吐
出口からインクが吐出されない程度のエネルギーを与え
ることによりメニスカスを振動させることを特徴とする
ものである。
【0020】また、本発明は、複数の吐出口を有するイ
ンクジェットヘッドと基板とを相対的に走査させながら
該基板に向けて前記複数の吐出口からインクを吐出し
て、カラーフィルタとして機能するフィルタエレメント
を着色することにより複数のフィルタエレメントを有す
るカラーフィルタを製造する方法であって、前記カラー
フィルタのフィルタエレメントを着色する直前に、前記
吐出口のインクのメニスカスを振動させるメニスカス振
動工程を備え、前記メニスカス振動工程では、前記イン
クジェットヘッドのエネルギー付与手段に対し、前記吐
出口からインクが吐出されない程度のエネルギーを与え
ることによりメニスカスを振動させることを特徴とする
ものである。
【0021】また、本発明は、複数の吐出口を有するイ
ンクジェットヘッドと基板とを相対的に走査させながら
該基板に向けて前記複数の吐出口からインクを吐出し
て、カラーフィルタとして機能するフィルタエレメント
を着色することにより複数のフィルタエレメントを有す
るカラーフィルタを製造する装置であって、前記カラー
フィルタのフィルタエレメントを着色する直前に、前記
吐出口のインクのメニスカスを振動させるように制御す
るメニスカス振動制御手段を備え、前記メニスカス振動
制御手段は、前記インクジェットヘッドのエネルギー付
与手段に対し、前記吐出口からインクが吐出されない程
度のエネルギーを与えるように制御することを特徴とす
るものである。
【0022】また、本発明は、複数の吐出口を有するイ
ンクジェットヘッドと基板とを相対的に走査させながら
該基板に向けて前記複数の吐出口からインクを吐出し
て、カラーフィルタとして機能するフィルタエレメント
を着色することにより製造されたカラーフィルタを備え
た表示装置を製造する方法であって、前記カラーフィル
タのフィルタエレメントを着色する前に、前記吐出口か
らインクが吐出されない程度のエネルギーを前記インク
ジェットヘッドのエネルギー付与手段に対して与えるこ
とにより前記吐出口のインクのメニスカスを振動させる
メニスカス振動工程を実行することによりカラーフィル
タを形成する工程と、前記形成されたカラーフィルタ
と、前記カラーフィルタに対向する対向基板との間に液
晶化合物を封入する工程と、を具備することを特徴とす
るものである。
【0023】また、本発明は、複数の吐出口を有するイ
ンクジェットヘッドと基板とを相対的に走査させながら
該基板に向けて前記複数の吐出口からインクを吐出し
て、カラーフィルタとして機能するフィルタエレメント
を着色することにより製造されたカラーフィルタを有す
る表示装置を備えた装置を製造する方法であって、前記
カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する前に、
前記吐出口からインクが吐出されない程度のエネルギー
を前記インクジェットヘッドのエネルギー付与手段に対
して与えることにより前記吐出口のインクのメニスカス
を振動させるメニスカス振動工程を実行することにより
カラーフィルタを形成する工程と、前記形成されたカラ
ーフィルタと、前記カラーフィルタに対向する対向基板
との間に液晶化合物を封入することにより表示装置を製
造する工程と、該表示装置に画像信号を供給するための
画像信号供給手段を、前記表示装置に接続する工程と、
を具備することを特徴とするものである。
【0024】また、本発明は、インクジェットヘッドの
液路内に配置されたエネルギー付与手段に駆動信号を供
給することによりインクに熱エネルギーを付与させて気
泡を生じさせ、該気泡の生成により前記吐出口からイン
クを吐出させる装置であって、前記インクジェットヘッ
ドの吐出口からインクを吐出する前に、前記エネルギー
付与手段に対し、前記液路内のインクに気泡は生じさせ
るがインクを吐出するには不十分な量のエネルギーを与
えることにより前記吐出口のインクのメニスカスを振動
させるように制御する制御手段を備えることを特徴とす
るものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、添付図面を参照して詳細に説明する。尚、本発
明に於いて定義するカラーフィルタとは、カラーフィル
タとして機能する着色領域(フィルタエレメント)を含
み、入射光に対し、特性を変えた出力光を得ることがで
きるものである。
【0026】(第1の実施形態) 〔カラーフィルタ製造装置の概略構成〕図1はインクジ
ェット法によるカラーフィルタの製造装置の構成を示す
概略図であり、図では着色工程の作業中の状態を示して
いる。
【0027】図1において、51は装置架台、52は架
台51上に配置されたXYθステージ、53はXYθ5
2上にセットされたカラーフィルタ基板、54はカラー
フィルタ基板53上に形成されるカラーフィルタ、55
はカラーフィルタ54を着色するためのR(赤)・G
(緑)・B(青)の各色のインクジェットヘッド120
(120(R)・120(G)・120(B))とそれ
らを支持するヘッドマウントとからなるヘッドユニッ
ト、56はラインセンサを組み込んだカメラであり、各
ヘッドからのインクの着弾位置を検出することができ
る。また、基板上に吐出されたインクによる描画パター
ンもしくは着色された各フィルタエレメントを読み取る
ことにより、各ヘッドに不吐出ノズルが存在するか否か
を検出することができる。57はカメラ56により取り
込んだデータを処理し、不吐出ノズルの有無や着弾位置
等を検査する画像処理装置、58はカラーフィルタ製造
装置90の全体動作を制御するコントローラ、59はコ
ントローラ58の表示部及び入力部(操作部)を有する
ティーチングペンダント(パソコン)、60はコントロ
ーラの操作部であるキーボード、を示している。尚、ヘ
ッドユニット55は、カラーフィルタ着色装置90の支
持部90aに対して着脱自在に、かつ水平面内で回動角
度を調節可能に装着されている。また、XYθステージ
52の延長上に、各色のインクジェットヘッド120
(R)・120(G)・120(B)のインク吐出ノズ
ルからインクを吸引してノズルの吐出不良の回復を図る
ための回復ユニット(不図示)を配置してもよい。尚、
この回復ユニットには、ノズルをキャッピングするキャ
ップ部がある。
【0028】図2は、本実施形態におけるカラーフィル
タ製造装置90の制御コントローラの構成図である。パ
ソコン59は制御コントローラ58の入出力手段として
機能するものであり、表示部62は製造の進行状況やヘ
ッド異常の有無等の異常に関する情報を表示するもので
ある。また、操作部60はカラーフィルタ製造装置90
の動作等を指示するものである。
【0029】コントローラ58はカラーフィルタ製造装
置90の動作を制御するものであり、インターフェース
65はパソコン59とコントローラ58との間でデータ
の受け渡しを行うものである。66はカラーフィルタ製
造装置90の制御を行うCPU、67はCPUを動作さ
せるための制御プログラムを記憶しているROM、68
はCPUのワークエリアとして使用され、各種データを
記憶すると共に、異常に関する情報やメニスカスの振動
を行うのに必要な情報(メニスカス振動を実行するタイ
ミング・時間の長さ、ヘッドの駆動電圧、ヘッドに印加
するパルスの印加時間(パルス幅)・パルスの印加間隔
等)を記憶するためのRAM、70はカラーフィルタの
各フィルタエレメント内へのインクの吐出を制御するた
めの吐出条件制御部、71はカラーフィルタ製造装置9
0のXYθステージ52の動作を制御するためのステー
ジ制御部、90はコントローラに接続され、その指示に
従って動作するカラーフィルタ製造装置を示している。
【0030】〔インクジェットヘッドの概略構成〕次
に、図3は、上記カラーフィルタ製造装置に使用される
インクジェットヘッド120の構造を示す図である。図
1の装置においては、インクジェットヘッドはR・G・
Bの3色に対応して3個設けられているが、これらの3
個のヘッドは夫々同一の構造であるので、図3ではこれ
ら3個のヘッドのうち、1つの構造を代表して示してい
る。尚、図3ではエネルギー付与手段として、ヒーター
を用いている。
【0031】図3において、インクジェットヘッド12
0はインクを加熱するための複数のヒータ102が形成
された基板であるヒータボード104と、このヒータボ
ード104の上に被せられる天板106とから概略構成
されている。天板106には複数の吐出口108が形成
されており、吐出口108の後方にはこの吐出口108
に連通するトンネル上の液路110が形成されている。
各液路110は、隔壁112により隣の液路と隔絶され
ている。各液路110はその後方において1つのインク
液室114に共通に接続されており、インク液室114
にはインク供給口116を介してインク供給され、この
インクはインク液室114から夫々の液路110に供給
される。
【0032】ヒータボード104と天板106とは、各
液路110に対応した位置に各ヒータ102が来る様に
位置合わせされて図3の様な状態に組み立てられる。図
3においては2つのヒータ102しか示されていないが
ヒータ102は夫々の液路110に対応して1つずつ配
置されている。図3の様に組み立てられた状態でヒータ
102に所定の駆動パルス(駆動信号)を供給すると、
ヒータ102上のインクが沸騰して気泡を形成する。こ
の気泡の体積膨張によりインクが吐出口108から押し
出されてインク吐出が行われる。従って、ヒータ102
に加える駆動パルスを制御することにより気泡の大きさ
を調節し、吐出口から吐出されるインクの体積を自在に
コントロールすることができる。尚、制御するパラメー
タとしては、ヒータに対して与える電力等がある。
【0033】〔インク吐出量の制御方法〕図4は、この
様にヒータに加える電力を変化させてインクの吐出量を
制御する方法を説明するための図である。
【0034】この実施形態では、インクの吐出量を調整
するために、ヒータ102に2種類の定電圧パルスを印
加する様になされている。2つのパルスとは、図4に示
す様にプレヒートパルスとメインヒートパルス(以下、
単にヒートパルスという)である。プレヒートパルス
は、実際にインクを吐出するに先立ってインクを所定温
度に暖めるためのパルスであり、インクを吐出するため
に必要な最低のパルス幅t5よりも短い値に設定されて
いる。従って、このプレヒートパルスによりインクが吐
出されることはない。プレヒートパルスをヒータ102
に加えるのは、インクの初期温度を、一定の温度にまで
上昇させておくことにより、後に一定のヒートパルスを
印加したときのインク吐出量を常に一定にするためであ
る。また、逆にプレヒートパルスの長さを調節すること
により、予めインクの温度を調節しておき、同じヒート
パルスが印加された場合でも、インクの吐出量を異なら
せることも可能である。また、ヒートパルスの印加に先
立ってインクを暖めておくことにより、ヒートパルスを
印加した時のインク吐出の時間的な立ち上がりを早めて
応答性を良くする働きも持っている。
【0035】一方、ヒートパルスは、実際にインクを吐
出させるためのパルスであり、上記のインクを吐出する
ために必要な最低のパルス幅t5よりも長く設定されて
いる。ヒータ102が発生するエネルギーは、ヒートパ
ルスの幅(印加時間)に比例するものであるため、このヒ
ートパルスの幅を調節することにより、ヒータ102の
特性のバラツキを調節することが可能である。
【0036】なお、プレヒートパルスとヒートパルスと
の間隔を調整して、プレヒートパルスによる熱の拡散状
態を制御することによってもインクの吐出量を調節する
ことが可能となる。また、ヒーターに対して与える(印
加する)電圧パスルの電圧値を変化させる、すなわちヘ
ッドの駆動電圧を変化させることでインクの吐出量を調
節することも可能である。
【0037】上記の説明から分かる様に、インクの吐出
量は、プレヒートパルスとヒートパルスの印加時間(パ
ルス幅)を調節することによって制御することも可能で
あるし、またプレヒートパルスとヒートパルスの印加間
隔を調節することによって制御することも可能である
し、ヘッドの駆動電圧を調整することによって制御する
ことも可能である。従って、プレヒートパルス及びヒー
トパルスの印加時間、プレヒートパルスとヒートパルス
の印加間隔、ヘッドの駆動電圧等を必要に応じて調整す
ることにより、インクの吐出量やインクの吐出の印加パ
ルスに対する応答性を自在に調節することが可能とな
る。特に、カラーフィルタを着色する場合、色ムラの発
生を抑制する意味で、各フィルタエレメント間や1つの
フィルタエレメント内での着色濃度(色濃度)を略均一
することが望ましく、そのために各ノズルからのインク
吐出量を同じにするように制御する場合がある。ノズル
毎のインク吐出量が同じであれば、各フィルタエレメン
トに打ち込まれるインク量も同じになるので、フィルタ
エレメント間での着色濃度を略同一にできる。また、1
つのフィルタエレメント内でのムラも低減できる。従っ
て、各ノズル毎のインク吐出量を同一に調節したいとき
は、上記したインク吐出量の制御を行えばよい。
【0038】次に、上記で示したインク吐出量の調整に
ついてより具体的に説明する。
【0039】例えば、図4に示す様に、各吐出口(ノズ
ル)108a,108b,108cに対して同じエネル
ギーを与えたときに、各ノズルからのインク吐出量が異
なる場合について説明する。詳しくは、一定温度で、一
定エネルギーを印加したときに、ノズル108aのイン
ク吐出量が36pl(ピコリットル)、ノズル108b
のインク吐出量が40pl、ノズル108cのインク吐
出量が40plであり、ノズル108aに対応するヒー
タ102a及びノズル108bに対応するヒータ102
bの抵抗値が200Ω、ノズル108cに対応するヒー
タ102cの抵抗値が210Ωであるものとする。そし
て、それぞれのノズル108a,108b,108cの
吐出量を全て40plに合わせたいものとする。
【0040】それぞれのノズル108a,108b,1
08cの吐出量を同じ量に調整するためには、プレヒー
トパルスとヒートパルスの幅を調整すれば良いのである
が、このプレヒートパルスとヒートパルスの幅の組み合
わせには種々のものが考えられる。ここでは、ヒートパ
ルスにより発生するエネルギーの量を3つのノズルで同
じになる様に設定し、吐出量の調整は、プレヒートパル
スの幅を調整することにより行うものとする。
【0041】まず、ノズル108aのヒータ102aと
ノズル108bのヒータ102bの抵抗値は同じ200
Ωであるので、ヒートパルスにより発生するエネルギー
を同じにするには、ヒータ102a,102bに同じ幅
の電圧パルスを印加すればよい。ここでは、電圧パルス
の幅を前述したt5 よりも長いt3 に設定する。一方、
ノズル108aと108bとは、同じエネルギーを加え
た時の吐出量が、36plと40plと異なるため、ノ
ズル108aの吐出量を多くするために、ヒータ102
aには、ヒータ102bのプレヒートパルスの幅t1 よ
りも長いt2 のプレヒートパルスを加える。このように
すれば、ノズル108aと108bの吐出量を同じ40
plにそろえることができる。
【0042】一方、ノズル108cのヒータ102cの
抵抗値は、他の2つのヒータ102a,102bの抵抗
値よりも高い210Ωであるため、ヒータ102cか
ら、他の2つのヒータと同じエネルギーを発生させるた
めには、ヒートパルスの幅を長くする必要がある。その
ため、ここでは、ヒートパルスの幅を前述したt3 より
も長いt4 に設定している。また、プレヒートパルスの
幅に関しては、一定エネルギーを加えた時のノズル10
8bと108cの吐出量が同じであるため、ヒータ10
2bと同じにすればよく、t1 の幅のプレヒートパルス
を加える。
【0043】以上の様にして、抵抗値と一定エネルギー
を加えた時のインク吐出量の異なる3つのノズル108
a,108b,108cから同じ量のインクを吐出させ
ることができる。また、同じ手法により、インクの吐出
量を意識的に異ならせることも可能である。なお、プレ
ヒートパルスを利用するのは、ノズルごとの吐出のバラ
つきを低減するためである。
【0044】〔カラーフィルタの製造工程―受容層タ
イプ〕図5は、本実施形態において適用可能なカラーフ
ィルタの製造方法の一例を説明するための図である。
【0045】まず、光透過性の基板1上に、遮光部とし
て機能するブラックマトリクス2を形成する。これによ
り、基板1上に光透過部7と遮光部2とが形成される
(工程(a))。基板1としては、一般にガラスが用い
られるが、カラーフィルタとしての光透過性を損なわず
機械的強度などカラーフィルタ用途に応じた特性を有す
るものであればプラスチック等の樹脂材料でも使用可能
である。尚、ブラックマトリクス2の形成は、スパッタ
リングもしくは真空蒸着などの薄膜生成法を用い、基板
1上にクロム等の遮光性の高い金属薄膜を形成した後、
フォトリソ法などによりパターン形成することにより行
われる。また、感光性の黒色樹脂をパターン形成したブ
ラックマトリクス2も使用可能である。
【0046】次に、基板1上にインク受容層3を形成す
る(工程(b))。インク受容層3としては、(i)そ
れ自身はインク受容性に乏しいが、ある条件下(例えば
光照射、または光照射と加熱)で親インク化されると共
に、ある条件下で硬化する特性を有するポジ型の樹脂材
料、もしくは(ii)それ自身はインク受容性を有する
が、ある条件下(例えば光照射、または光照射と加熱)
でインク受容性が低下すると共に、ある条件下で硬化す
る特性を有するネガ型の樹脂材料を用いることができ
る。このインク受容層の形成は、スピンコート、ロール
コート、バーコート、スプレーコート、ディップコート
などの塗布方法を用いて行われる。また、以下では、光
照射により硬化し、その硬化部分のインク受容性が低下
するネガ型の感光性樹脂材料を用いる場合について説明
する。
【0047】次に、フォトマスク4を用いてインク受容
層3をパターン露光し、その一部を硬化させ、インク受
容性の低下した撥インク部5を形成する。これによりイ
ンク受容性を有する部分6(未露光部)とインク受容性
を有さない部分5(發インク部)とが形成される(工程
(c))。図に示した形態のフォトマスク4は、インク
受容層3としてネガ型の感光性樹脂材料を用いる場合に
使用するものである。これに対し、インク受容層3とし
てポジ型の感光性樹脂材料を用いる場合は、図に示した
フォトマスク4とは逆のフォトマスク、すなわち撥イン
ク部5をマスクして光透過部7に対応する部位を感光さ
せるフォトマスクを用いる。尚、図示した様に撥インク
部5はブラックマトリクス2と重なる位置に形成され
る。また、ブラックマトリクス2に接する部分での着色
剤の色抜けを防止するために、撥インク部5の幅はブラ
ックマトリクスの幅より狭くなるように形成することが
好ましい。
【0048】その後、インクジェットヘッド120より
R(赤),G(緑),B(青)の各色のインク9をイン
ク受容層3の未露光部6に吐出してカラーフィルタの着
色を行う(工程(d)・(e))。更に、必要に応じて
インクの乾燥を行う。尚、R、G、Bの各色に着色され
る部分のことをフィルタエレメントといい、このフィル
タエレメントはカラーフィルタとして機能する部分であ
る。また、インクジェット方式としては、エネルギー発
生素子として電気熱変換体を用いたバブルジェット(登
録商標)方式、あるいは圧電素子を用いたピエゾ方式等
が挙げられるが、本発明ではいずれの方式も適用可能で
ある。また使用するインクとしては、インクジェット用
として用いることができるものであれば特に限られるも
のではなく、インクの着色材としては、各種染料あるい
は顔料の中から、R,G,Bの各画素に要求される透過
スペクトルに適合したものが適宜選択される。
【0049】次いで、光照射または光照射と加熱処理を
行って、その着色されたインク受容層3を硬化させ、必
要に応じてその表面に保護層8を形成する(工程
(f))。インク受容層3を硬化させるには、發インク
部形成処理(工程(c))における条件とは異なる条
件、例えば光照射における露光量を大きくするか、加熱
条件を変えるか、もしくは光照射と加熱処理を併用する
等の方法が採用できる。また保護層8としては、光硬化
タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱併用タイプの第2の
樹脂組成物を用いて形成するか、あるいは無機材料を用
いて蒸着またはスパッタによって形成することができ、
カラーフィルタとした場合の透明性を有し、その後のI
TO形成プロセス、配向膜形成プロセス等に十分耐えう
るものであれば使用可能である。
【0050】尚、上記の図5の例では、ガラス基板上に
インクを受容するためのインク受容層3を設けた場合を
説明したが本発明はこれには限定されず、直接ガラス基
板1上にインクを付与して各フィルタエレメントを形成
してもよい(図6)。
【0051】〔カラーフィルタの製造工程―受容層レ
スタイプ〕図6は、本実施形態に適用可能であって、上
記カラーフィルタの製造方法とは異なる製造方法を示し
たものである。尚、図6において、図5と同符号のもの
は、図5の部材と同部材のものをさす。
【0052】図6(a)は光透過性の基板1上に撥イン
ク性を有する隔壁12を形成し、インクジェットヘッド
120により硬化性インク14を付与する工程を示した
ものである。本実施形態において、隔壁12は硬化性イ
ンク14を受ける凹部を形成し、且つ隣接するカラーフ
ィルタ間で異なる色のインクの混色を防止するために設
けられる部材である。隔壁12は例えば感光性レジスト
をパターニングして容易に形成することができるが、該
隔壁をブラックマトリクスやブラックストライプで兼用
することもでき、その場合には黒色レジストをパターニ
ングすれば良い。
【0053】本実施形態において、隔壁12は光透過性
基板1上に直接形成しても良いが、必要に応じて他の機
能を有する層を形成した基板、例えばTFTアレイを作
製したアクティブマトリクス基板上に形成しても良い。
いずれの場合にも、硬化性インクの拡散性を高めるため
に、カラーフィルタ形成面表面に何らかの表面処理を施
しても良い。
【0054】本実施形態に用いられる硬化性インク14
は、光照射又は熱処理、或いはこれらの併用によって硬
化するインクである。硬化性インク14としては、液状
インク、ソリッドインク共に使用可能であり、また、顔
料系、染料系のいずれも用いることができる。インク1
4中には、光照射又は熱処理、或いはこれらの併用によ
って硬化する樹脂成分、色材、有機溶剤及び水を含有す
る。
【0055】硬化成分としては、市販の樹脂や硬化剤を
用いることができ、具体的には、アクリル系樹脂、エポ
キシ系樹脂、メラミン樹脂等が好適に用いられる。
【0056】次に、各フィルタエレメントに硬化性イン
ク14を付与した後(図6(b))、必要に応じて乾燥
処理を行い、光照射又は熱処理、或いはこれらの併用に
よってインクを硬化し、カラーフィルタを形成する(図
6(c))。その後、必要に応じて保護膜8を形成する
(図6(d))。
【0057】〔カラーフィルタを組み込んだカラー液晶
表示装置〕図7乃至図9は、カラーフィルタを組み込ん
だカラー液晶表示装置30の表示用スクリーンの基本構
成を示す断面図である。
【0058】11は偏光板、1はガラスなどの透明基
板、2はブラックマトリックス、3は樹脂組成物層(イ
ンク受容層)、8は保護層、16は共通電極、17は配
向膜、18は液晶化合物、19は配向膜、20は画素電
極、21はガラス基板、22は偏光板、23はバックラ
イト光である。54はカラーフィルタ、24は対向基板
である。
【0059】本実施形態のカラー液晶表示装置30は、
カラーフィルタ54と対向基板24をあわせ込み、液晶
化合物18を封入することにより形成される。液晶表示
装置における一方の基板21の内側には、TFT(不図
示)と透明な画素電極20がマトリクス状に形成され
る。また、もう一方の基板1の内側には画素電極に対向
する位置にR,G,Bの色材料が配列する様なカラーフ
ィルタ54が設置され、その上に透明な対向電極16が
一面に形成される。ブラックマトリクス2は通常カラー
フィルタ基板1側に形成されるが(図7参照)、ブラッ
クマトリクスオンアレイタイプの液晶パネルに於いては
対向するTFT基板側に形成される(図8参照)。さら
に、両基板の面内には配光膜19が形成されており、こ
れをラビング処理することにより液晶分子を一定方向に
配列させることができる。また、夫々のガラス基板の外
側には偏光板11、22が接着されており、液晶化合物
18はこれらのガラス基板の隙間(2〜5μm程度)に
充填される。また、バックライトとしては蛍光灯と散乱
板の組み合わせが一般的に用いられており、液晶化合物
をバックライト光の透過率を変化させる光シャッターと
して機能させることにより表示を行う。
【0060】また、カラーフィルタを構成する着色部
(フィルタエレメント)は、ガラス基板上に形成される
ことに限定されるものでは無く、図9に示す様に画素電
極20上に着色部(フィルタエレメント)を形成しカラ
ーフィルタとして機能させる様にしても良い。
【0061】このような液晶表示装置を情報処理装置に
適用した場合の例を図10乃至図13を参照して説明す
る。
【0062】図10は、上記の液晶表示装置をワードプ
ロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ装
置、複写装置としての機能を有する情報処理装置に適用
した場合の概略構成を示すブロック図である。
【0063】図中、1801は装置全体の制御を行う制
御部で、マイクロプロセッサ等のCPUや各種I/Oポ
ートを備え、各部に制御信号やデータ信号等を出力した
り、各部よりの制御信号やデータ信号を入力して制御を
行っている。1802はディスプレイで、この表示画面
には各種メニューや文書情報及びイメージリーダ180
7で読み取ったイメージデータ等が表示される。180
3はディスプレイ1802上に設けられた透明な感圧式
のタッチパネルで、指等によりその表面を押圧すること
により、ディスプレイ1802上での項目入力や座標位
置入力等を行うことができる。
【0064】1804はFM(Frequency Modulation)音
源部で、音楽エディタ等で作成された音楽情報をメモリ
1810や外部記憶装置1812にデジタルデータとし
て記憶しておき、それらメモリ等から読み出してFM変
調を行うものである。FM音源部1804からの電気信
号はスピーカ1805により可聴音に変換される。プリ
ンタ1806はワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ、ファクシミリ装置、複写装置の出力端末として用
いられる。
【0065】1807は原稿データを光電的に読取って
入力するイメージリーダで、原稿の搬送経路中に設けら
れており、ファクシミリ原稿や複写原稿の他各種原稿の
読取りを行う。
【0066】1808はイメージリーダ1807で読取
った原稿データのファクシミリ送信や、送られてきたフ
ァクシミリ信号を受信して復号するファクシミリ(FA
X)の送受信部であり、外部とのインターフェース機能
を有する。1809は通常の電話機能や留守番電話機能
等の各種電話機能を有する電話機である。
【0067】1810はシステムプログラムやマネージ
ャープログラム及びその他のアプリケーションプログラ
ム等や文字フォント及び辞書等を記憶するROMや、外
部記憶装置1812からロードされたアプリケーション
プログラムや文書情報、さらにはビデオRAM等を含む
メモリである。1811は文書情報や各種コマンド等を
入力するキーボードである。1812はフロッピー(登
録商標)ディスクやハードディスク等を記憶媒体とする
外部記憶装置で、この外部記憶装置1812には、文書
情報や音楽あるいは音声情報、ユーザのアプリケーショ
ンプログラム等が格納される。
【0068】図11は、図10に示す情報処理装置の模
式的概観図である。
【0069】図中、1901は上記の液晶表示装置を利
用したフラットパネルディスプレイで、各種メニューや
図形情報及び文書情報等を表示する。このディスプレイ
1901上では、タッチパネル1803の表面を指等で
押圧することにより座標入力や項目指定入力を行うこと
ができる。1902は装置が電話機として機能するとき
に使用されているハンドセットである。キーボード19
03は本体と着脱可能にコードを介して接続されてお
り、各種文書機能や各種データ入力を行うことができ
る。また、このキーボード1903には各種機能キー1
904等が設けられている。1905は外部記憶装置1
812の1つであるフロッピーディスクの挿入口であ
る。
【0070】1906はイメージリーダ1807で読取
られる原稿を載置する用紙載置部で、読取られた原稿は
装置の後部より排出される。またファクシミリ受信等に
おいては、インクジェットプリンタ1907によりプリ
ントされる。
【0071】上記情報処理装置をパーソナルコンピュー
タやワードプロセッサとして機能する場合、キーボード
1903から入力された各種情報が制御部1801によ
り所定のプログラムに従って処理され、プリンタ190
7により画像として出力される。
【0072】またファクシミリ装置の受信機として機能
する場合、通信回線を介してFAX送受信部1808か
ら入力したファクシミリ情報が制御部1801により所
定のプログラムに従って受信処理され、プリンタ190
7により受信画像として出力される。
【0073】また、複写装置として機能する場合、イメ
ージリーダ1807によって原稿を読取り、読取られた
原稿データが制御部1801からプリンタ1907に送
られ、複写画像として出力される。なお、ファクシミリ
装置の受信機として機能する場合、イメージリーダ18
07によって読取られた原稿データは、制御部1801
により所定のプログラムに従って送信処理された後、F
AX送受信部1808を介して通信回線に送信される。
【0074】なお、上述した情報処理装置は図12に示
すようにインクジェットプリンタ1907を本体に内蔵
した一体型としてもよく、この場合は、よりポータブル
性を高めることが可能となる。同図において、図11と
同一機能を有する部分には、対応する符号を付して、そ
の説明を省略する。
【0075】〔カラーフィルタの着色工程の概要〕次
に、カラーフィルタの着色工程の概要を図13〜図15
を参照しながら説明する。尚、本実施形態では、メニス
カス振動工程、予備吐出工程、着色工程を連続して行う
ことを特徴としている。
【0076】まず、図13のステップS1において、カ
ラーフィルタ製造装置90のXYθステージ52上にカ
ラーフィルタ基板53をセットし、位置決めを行う。本
実施形態では、図14(A)・(B)に示すようなカラ
ーフィルタ基板を用いる。すなわち、1枚のカラーフィ
ルタ基板から多数枚のカラーフィルタを取ることが可能
な基板である。この図14(A)・(B)では、基板の
大きさが360mm×460mmの場合を示しており、
10インチサイズのカラーフィルタであれば、その中に
4枚のカラーフィルタ54a、54b,54c,54d
を形成することが可能である。尚、本実施形態では、予
備吐出領域402とカラーフィルタとして機能するフィ
ルタエレメント(画素)を含む領域404(有効画素
部)とを有する基板を用いることとする。
【0077】次に、ステップS2において、カラーフィ
ルタ基板53とインクジェットヘッド120とを相対的
に移動させて、基板53の予備吐出領域402(402
a)の真上にインクジェットヘッド120を位置させ
る。この相対移動はXYθステージ52を移動させるこ
とにより実行しても良いし、インクジェットヘッドを移
動させることにより実行しても良い。次に、ステップS
3において、インクジェットヘッドからのインク吐出を
安定化させるために、ノズルからインクが吐出されない
(ノズルからインクが分離しない)程度のエネルギーを
インクジェットヘッドに与え、吐出口のメニスカスを振
動させる(メニスカス振動工程)。すなわち、インクを
吐出するには不十分な量のエネルギーを与えるのであ
る。
【0078】ステップS3にてメニスカス振動を行った
後、ステップS4において、インクジェットヘッド12
0から予備吐出領域402(402a)にインクを吐出
する(予備吐出工程)。この予備吐出動作では、予備吐
出領域402に対して、例えば図15中のF部分で示さ
れるようなパターンが描画される。尚、予備吐出のパタ
ーンは、図15に示されるようなパターンには限らない
ことは言うまでもない。また、カラーフィルタとして機
能する着色領域と、前記着色領域の外側にある予備吐出
領域との位置関係は、図14(A)のように連続してい
ても良いし、図14(B)のように連続していなくても
良い。いずれにせよ、本実施形態ではフィルタエレメン
トを着色する直前に、カラーフィルタ基板上であってカ
ラーフィルタとして機能しない領域(予備吐出領域40
2)に対して予備吐出を行っている。これは、予備吐出
を行ってからフィルタエレメントを着色するまでの時間
を短くするためである。予備吐出を行ってからフィルタ
エレメントを着色するまでの時間を短くすることで、イ
ンクの吐出を休止して吐出を再開するまでの時間が長く
なることに起因して生じるインク吐出の不安定性を低減
することができるとともに、フィルタエレメントの着色
の際には常にインクの吐出状態を安定化させることがで
きる。また、本実施形態のように、メニスカス振動を行
った後に予備吐出動作を行うと、どちらか一方のみを行
うよりも、一層インクの吐出状態を安定化させることが
できる。尚、この予備吐出領域は、カラーフィルタ基板
がデスプレイに組み込まれたとき、ハウジングの縁の部
分に隠れてしまう部分である。つまり、この予備吐出領
域は額縁部分であるので、この額縁部分にインクを吐出
したとしても、カラーフィルタの品質を低下させること
はない。
【0079】ステップS4にて予備吐出動作を行った
後、ステップS5において、カラーフィルタ基板53と
インクジェットヘッド120とを相対的に移動させなが
ら、インクジェットヘッドから基板に対してインクを吐
出して複数のフィルタエレメントを着色する。このステ
ップS5では、基板とヘッドとの相対移動を1回行う。
すなわち、図14における402aの位置からY2の位
置までヘッドを基板に対して相対走査させるのである。
その後、ステップS6へ進む。ステップS6において、
予め設定された所定の回数だけ、ヘッドと基板とを相対
移動させたかどうかを判定する。所定回数移動させたと
判定されれば、ステップS7へ進み、そのカラーフィル
タ基板の着色は終了する。一方、ステップS6において
所定回数移動させていなければ、ステップS2へ戻り、
ステップS2以降の工程を繰り返す。すなわち、今度は
ヘッドがY2に位置しているので、Y1の方向に向けて
ヘッドと基板とを相対走査させて、ヘッドが予備吐出領
域402bの真上にくるようにし、そこでメニスカス振
動を行った後、予備吐出領域402bに対して予備吐出
を行い、その後、フィルタエレメントを着色していくの
である。上記から分かるように、1回目・3回目…等の
奇数回目の相対走査では、402aもしくは402cの
予備吐出領域に対して予備吐出を実行するのに対し、2
回目・4目…等の偶数回目の相対走査では、402bも
しくは402dの予備吐出領域に対して予備吐出を実行
する。このように1回走査する度に予備吐出を行ってい
るので、走査と走査の間の休止によって生じる吐出安定
性の低下を招くことがない。また、奇数回目の相対走査
では基板に対してヘッドをY1からY2の方向へ移動す
るのに対し、偶数回目の相対走査では基板に対してヘッ
ドをY2からY1の方向へ移動する。
【0080】尚、上記ステップS3におけるメニスカス
振動および上記ステップS4における予備吐出を実行す
るタイミングや位置は、上述したタイミングや位置に限
られるものでない。上記ステップS3では、ヘッドが予
備吐出領域の真上に位置したときにメニスカス振動を行
うこととしているが、ヘッドが着色領域外(額縁部分)
を移動している間にメニスカス振動を行ってもよい。ヘ
ッドの移動中にメニスカス振動を行う場合、ヘッドを停
止してメニスカス振動を行うよりも時間の浪費を伴わな
い。その一方で、ヘッドを停止してメニスカス振動を行
う方が、ヘッドの移動による振動がないため、メニスカ
ス振動を安定して行うことができる。
【0081】また、上記ステップS4では、図14
(A)・(B)に示すような位置に対して予備吐出動作
を行っているが、本実施形態では図16(a)〜(d)
に示すような位置に対して予備吐出を行ってもよい。す
なわち、図16(a)・(b)に示すように複数のフィ
ルタエレメントを含む有効画素部404の前後両側に予
備吐出を行ってもいいし、図16(c)・(d)に示す
ように有効画素部404の前後・左右両側に対して予備
吐出を行ってもいい。図16に示すような位置に対して
予備吐出を行うと、以下のような効果がある。それを以
下で説明する。
【0082】インクが吐出された部分、即ち予備吐出領
域402と有効画素部404の部分では、ガラス基板5
3上に形成された樹脂組成物層3がインクを吸収して僅
かに盛り上がる。そのため、インクが吐出された部分と
吐出されていない部分では、カラーフィルタにわずかに
凹凸が生ずることとなる。このような場合、現状ではあ
まり問題になっていないが、今後大画面化、狭額縁化に
より接着部が縮小すると、予備吐出領域402を有効画
素部404の片側にのみ設けると、上記のようにガラス
基板53に対向基板を貼りあわせるときに、予備吐出領
域402が形成されていない側の基板間隔が狭くなり、
基板間の間隔が所々異なる可能性がある。そこで、例え
ば、図16に示すように、予備吐出領域402を有効画
素部404の両側に形成し、有効画素部404を挟んだ
両側の樹脂組成物層3の高さを同一にして、基板間の間
隔ムラをなくすようにしても良い。このように、液晶パ
ネルを製造するときの弊害の原因となり得る事項をより
少なくするために、図16(a)・(b)に示すように
複数のフィルタエレメントを含む有効画素部404の前
後両側に予備吐出を行ってもよい。また、図16(c)
・(d)に示すように左右両側にも予備吐出領域を形成
するようにすれば、カラーフィルタ基板と対向基板の間
隔を一定にするという点において更に有効である。
【0083】尚、本実施形態における予備吐出パターン
としては、図16(a)・(c)に示すように有効画素
部404の各画素の配列パターンと同一ピッチで予備吐
出を行ってよいし、図16(b)・(d)に示すように
予備吐出領域をベタ塗りするように予備吐出を行っても
よい。例えば、同一色の画素のピッチが300μmであ
り、インクジェットヘッドのノズルの間隔が70.5μ
mであるとすると、同一色の画素の着色を行うために
は、例えば5ノズルおきの吐出ノズルが常時使用され他
のノズルは通常使用されないこととなる。しかしなが
ら、常時使用しているノズルに不吐出等の異常が発生し
た場合には、1ノズルずつ使用するノズルをずらして予
備のノズルで着色を行う場合がある。この場合、通常使
用していないノズルを使用することになるため不吐出等
が発生する虞がある。その点、上記のように予備吐出に
おいて、全ノズルからインクを吐出させて、予備吐出領
域をベタ塗り状態にすれば、すべてのノズルが即座に本
吐出に対応できる状態となるため、使用するノズルを変
更する場合でもすぐに対応することが可能である。さら
には、図16に示すような予備吐出パターン以外に、後
に液晶表示装置を構成するためにガラス基板53に対向
基板を貼りあわせるときの位置決め用のアライメントマ
ークを予備吐出により形成するようにしても良い。
【0084】また、図17に示したように、ガラス基板
53の端部に予備吐出領域を設け、その場所で吐出が安
定するまでインクを吐出し続けた後、着色を開始しても
良い。さらに、図18に示すように、ヘッドと基板の相
対走査の方向において隣り合うフィルタエレメントの色
が異なる色となるような着色パターンを形成する場合で
も、走査開始方向における走査開始領域に予備吐出領域
を設ければ良いことになる。
【0085】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、カラーフィルタの有効画素部の脇の基板上に予備吐
出を行うことにより、基板外の部分に予備吐出用の受け
を用意する必要がなく、装置の構成を単純化することが
出来る。また、予備吐出領域が有効画素部に近接してい
るので、予備吐出後すぐに本吐出に移ることができるの
で、予備吐出後のインクジェットヘッドの吐出安定性を
高度に維持したまま有効画素部の着色が可能となる。
【0086】尚、本実施形態では、図39に示されるよ
うに、ヘッドと基板とをX方向に相対的に走査させて、
X方向(主走査方向)のフィルタエレメントの色が同一
色となるように着色し、Y方向に隣り合うフィルタエレ
メントの色が異なる色となるように着色してもよいし、
図40に示されるように、ヘッドと基板とをX方向に相
対的に走査させて、X方向(主走査方向)に隣り合うフ
ィルタエレメントの色が異なる色となるように着色して
もよい。
【0087】また、本実施形態の予備吐出パターンとし
ては、図19〜図21に示すようなパターンでもよい。
このようなパターンとすることで、上記図15、図16
に比べ予備吐出領域における混色の発生確率をより低減
することができ、それに伴い、フィルタエレメントでの
混色の発生確率も低減することができる。その結果、歩
留まりの向上が図れる。以下に、図19〜図21の説明
をする。
【0088】図19は、基板上における予備吐出パター
ンの一例を示した図である。図19において、赤色
(R)のインクを吐出するヘッド120aと緑色(G)
のインクを吐出するヘッド120bと青色(B)のイン
クを吐出するヘッド120cを有するインクジェットヘ
ッド120は、図中矢印で示す走査方向にガラス基板5
3上を相対的に走査しながら、ガラス基板53上の各画
素をR(赤)・G(緑)・B(青)の3色に着色してい
く。インクジェットヘッド120において丸印で示した
ものがインク吐出ノズルを示し、図中黒丸で示したノズ
ルが着色に使用されるノズルである。
【0089】この場合のインクの吐出動作を図19を用
いて説明する。インクジェットヘッド120でガラス基
板53の額縁部分から着色を開始する場合、インクの吐
出開始位置では、一番端のインクが表面張力により隣の
インクに引っ張られて、その部分にインクが集中する。
そして、その部分のインクが大きく広がってしまい、A
部として示すような大径の着色部分が形成される場合が
ある。このような大径の着色部分が形成されると、その
部分で隣の異なる色のインクとの混色が起こる可能性が
ある。そこで、ここでは、図19に示す様に、R・G・
Bの各画素列毎にインクの吐出開始位置を走査方向に順
番にずらすことにより、大径の着色部分であるA部がそ
れぞれ隣の画素列同士で重ならないようにしている。こ
のようにすれば、インクの吐出開始位置でインクが集中
したとしても、隣の画素列と混色が起こることを防止で
きる。
【0090】また、図20は、インクの吐出開始位置を
ずらす他の例を示したものであり、図示したように、隣
の画素列同士でインクの吐出開始位置を交互にずらすよ
うにしている。このようにすれば、図19の場合に比較
して、ガラス基板53の額縁部分の幅をさらに狭くする
ことが出来る。
【0091】以上説明したように、走査方向へのインク
の吐出開始位置を画素列毎にずらした予備吐出パターン
(図19・図20のパターン)を用いることにより、カ
ラーフィルタの額縁部分を狭くしても高品質なカラーフ
ィルタを製造することが出来る。
【0092】図21は、基板上における予備吐出パター
ンの他の例を示した図である。図21において、赤色
(R)のインクを吐出するヘッド120aと緑色(G)
のインクを吐出するヘッド120bと青色(B)のイン
クを吐出するヘッド120cを有するインクジェットヘ
ッド120は、図中矢印で示す走査方向にガラス基板5
3上を相対的に走査しながら、ガラス基板53上の各画
素を、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に着色して
いく。インクジェットヘッド120において丸印で示し
たものがインク吐出ノズルを示し、図中黒丸で示したノ
ズルが着色に使用されるノズルである。
【0093】この場合のインクの吐出動作を図21を用
いて説明する。上述したようにA部分では混色が起こる
可能性がある。そこで、ここでは、図21(a)に示す
様に、R・G・Bの各画素列毎に、インクの吐出開始位
置付近でのインクの吐出密度を低下させている。即ち、
インクの吐出開始位置付近においては、インクをガラス
基板53上に疎らな間隔で吐出する。このとき、インク
を疎らに吐出する手法として、後述のシェーディング補
正の手法を用いることが可能である。このようにインク
の吐出開始位置付近でのインク吐出密度をフィルタエレ
メント着色時のインク吐出密度より小さくすることによ
り、1ヶ所へのインクの過度の集中が無くなり、図21
(b)に示す様にインクが大きく広がることがなく、隣
の画素列の異なる色のインクとの混色が防止できる。な
お、インクの吐出開始位置付近においてインクの吐出密
度を低下させる長さbは、例えば、1つの画素の走査方
向の長さaを264μmとすると、約50〜1300μ
m程度であり、画素の長さの0.2〜5倍の範囲とする
ことが好ましい。また、0.2倍以上とすることで、よ
り混色の防止を達成することができ、5倍以下とするこ
とで有効画素面積を大きくすることが出来る。
【0094】以上説明したように、走査方向へのインク
の吐出開始位置付近でのインク吐出密度を低下させた予
備吐出パターン(図21のパターン)を用いることによ
り、カラーフィルタの額縁部分を狭くしても高品質なカ
ラーフィルタを製造することが出来る。
【0095】〔メニスカス振動についての説明〕次に、
図22〜図24を参照しながら、上記のメニスカス振動
について詳述する。本実施形態では、着色開始時の初期
吐出性の安定化させるためにメニスカス振動を行ってお
り、このメニスカス振動を実行するタイミングは予備吐
出を行う直前である。
【0096】カラーフィルタを着色する際に使用される
インクジェットヘッドは、そのヘッドの吐出口付近にメ
ニスカスを形成している。ヘッドからインクの吐出を行
わず、かつキャッピングを施さない状態では、メニスカ
スは大気中に曝されているため、ヘッドの吐出口よりイ
ンクの揮発成分(インク中に含有する水分や有機溶剤
等)が蒸発し、吐出口付近のインクが増粘あるいは固着
する。このようにメニスカスの表面を形成するインクが
増粘すると、着色開始時(インク初期吐出時)における
インク吐出速度が低下してしまう(図22)。このこと
は図22に示されており、(a)はメニスカスの表面の
インク粘度が正常な場合であり、(b)はメニスカスの
表面のインクが増粘した場合である。インク粘度が正常
な場合は、吐出速度も正常である。しかしながら、イン
ク粘度が高くなると、インクが吐出されにくくなり、吐
出速度が低下してしまう。インク吐出速度が低下する
と、インク初期吐出時の着弾精度が悪くなり、その結
果、隣接する画素間で色が混ざり合う混色現象が生じて
しまう(図23)。
【0097】図23は、着弾精度が低下して混色が発生
した様子を示す図である。ここで、インク吐出速度の低
下に伴い、着弾精度が低下する理由を簡単に説明する。
カラーフィルタの着色は、基板を移動させながら、その
基板へ向けてインクを吐出することで行っている。ここ
で、基板の速度は、吐出ノズルからインクが基板に着弾
するまでの時間(インクの飛行時間)を考慮して決定さ
れる。従って、吐出速度が低下し、インクの飛行時間が
所定の時間より長くなってしまうと、インクが所望の箇
所に着弾しなくなる。このような理由で、吐出速度の低
下が着弾精度の低下を招くのである。
【0098】また、インクの増粘は、吐出口からインク
が吐出できない不吐出現象等を引き起こす可能性もあ
る。この不吐ノズルがあると、白抜けや濃度ムラのある
フィルタエレメントを発生させる可能性があるので好ま
しくない。
【0099】以上から分かるように、フィルタエレメン
トを着色するときには、インクを増粘させないことが望
ましい。そこで、本実施形態では、インクの吐出開示前
に、ノズル内のインクに気泡を発生させない(発砲が生
じない)程度のエネルギーのパルスをヒータに対して断
続的に印加して、吐出口のメニスカスを微細振動させて
いる。具体的には、インクジェットヘッドのヒータに印
可する駆動電圧(電圧パルスの電圧値)の大きさを、イ
ンクを吐出するには不十分な大きさの電圧値V 1〜V
2(v)としている。尚、このメニスカス振動を実行す
るための電圧値V1〜V2(v)と、インクを吐出するた
めに必要な電圧値V3との関係は、V1<V3、V2<V3
である。
【0100】このようなメニスカス振動が実行される
と、ノズル内のインクが昇温し、このインクの昇温に伴
ってインク体積の膨張/収縮が起こる。すると、図24
に示されるように、ノズル内のインクとインク液室内の
インクとが置換されるため、メニスカスを形成するイン
クが新しくなる。これにより、仮にメニスカス表面のイ
ンク粘度が高くなってしまっていたとしても、今まで大
気中に曝されていなかった、インク液室内のインクによ
ってメニスカスが再度形成されることになるので、イン
クの増粘による吐出不良を生じる虞がなくなる。つま
り、メニスカスのインク粘度を、インク吐出に適正な粘
度に保つことができるのである。以上のように、インク
吐出開始前にメニスカス振動を行うことで、インク吐出
に支障をきたす粘度のインクでメニスカス表面が形成さ
れることがなくなり、インクの初期吐出を安定化させる
ことが可能となる。
【0101】尚、ノズル内のインクとインク液室内のイ
ンクの置換についてであるが、ここでは双方のインクを
完全に置換させなくてもよい。メニスカスを形成するイ
ンクをリフレッシュし、インク吐出を適正に行うことが
できればよく、ノズル内のインクとインク液室内のイン
クの一部を置換するだけでもよい。さらに、上記の条件
を満たすのであれば、双方のインクを全く置換させず
に、ノズル内のインクを攪拌させるだけでもよい。この
場合、撹拌させるだけでメニスカスを再形成することに
なる。しかしながら、インクを撹拌させるだけの場合、
昇温したインクがノズル内に留まることになる。昇温に
よりインクの粘度が低下するだけであれば何ら問題ない
のであるが、インクが高温になり過ぎると今度はインク
中の揮発成分が蒸発し、インクの増粘を招く虞がないと
もいえない。従って、インクの粘度を確実に低下させる
ためには、双方のインクを一部でも置換した方が好まし
い。
【0102】一方、上述のようにノズル内のインクを撹
拌させるだけの場合のメリットは、インク中の揮発成分
が蒸発しない程度にインクを昇温させてノズル内のイン
ク粘度をインク液室内のインク粘度より低くすることが
可能であり、インク吐出量の制御がしやすくなることで
ある。
【0103】また、本実施形態ではパルスの電圧値を調
整する方法に限定されるものではなく、ノズル内のイン
クに気泡を発生させない(発砲が生じない)程度のエネ
ルギーとなる幅の短パルスをヒータに対して印加するこ
とによってメニスカス振動を行ってもよい。すなわち、
インクジェットヘッドのヒータに印可する電圧パルスの
印加時間を、インクを吐出するには不十分な時間t1
2(msec)とするのである。尚、このメニスカス振動
を実行するための短パルスの印加時間t1〜t2(mse
c)と、インクを吐出するために必要なパルスの印加時
間t3との関係は、t 1<t3、t2<t3である。
【0104】また、本実施形態におけるメニスカス振動
は、インクジェットヘッドのヒータに印可する電圧パル
スの周波数(ヘッドの駆動周波数)を調整することによ
っても行うことができる。すなわち、電圧パルスの周波
数を長くするのである。
【0105】また、本実施形態では、上記電圧パルスの
電圧値、電圧パルスの印加時間(パルス幅)、電圧パル
スの周波数の3つの要素うち2つを選択し、その2つの
要素を調整することでメニスカス振動を行ってもよい。
この場合、ヒータに印加するエネルギー量に関し、1つ
の要素のみを調整するよりも更に細かく調整することが
できるので効果的である。さらに、上記電圧パルスの電
圧値、電圧パルスの印加時間(パルス幅)、電圧パルス
の周波数の3つの全要素を調整するようにしてもよい。
この場合、ヒータに印加するエネルギー量に関し、2つ
の要素を調整するよりも更に細かく調整することができ
る。一方、調整する要素が増加するとそれだけ制御が複
雑になる。従って、幾つの要素を調整するかは、ヒータ
に印加するエネルギー量をどれだけ細かく制御するかと
いうことと制御の複雑さとの両方を考慮して決定すれば
よい。
【0106】ここで、図24について簡単に説明する。
図24は、発砲が生じない程度のエネルギーをヒータに
印加することで、吐出口付近のメニスカスを微細振動さ
せる様子を示した図である。まず、図24(a)はメニ
スカス制御を行っていないときのメニスカス99の初期
位置を示しており、メニスカス99は吐出口付近で吐出
方向に対し凹状に一定の曲率で保持されている。この状
態を定常状態とする。この定常状態においてヒータに対
し電圧パルスを印加(ヒータをON)すると、インクに
熱エネルギーが付与されインク体積が膨張する。このと
きメニスカスは図24(b)の状態になる。すなわち、
メニスカス99は吐出口部分で吐出方向に対し凸状に一
定の曲率を形成する。また、インク体積の膨張に伴い、
ノズル内のインクがインク液室内に入り込む。その後、
ヒータに対するパルスの印加を中止(ヒータがOFF)
すると、メニスカス99は後退し始める。このとき、ノ
ズル内のインク体積が収縮するとともに、インク液室内
のインクがノズル内に入り込み、インク液室内のインク
とノズル内のインクとが置換される。尚、図24(c)
はメニスカス99が最も後退したときの状態を示してい
る。その後、後退したメニスカスが吐出方向へ押し戻さ
れ、図24(d)のような定常状態となる。図24
(d)では、インク液室内のインクとノズル内のインク
の両者のインクの少なくとも一部が置換されている。以
上のようなメニスカス振動を行うことで、仮に、図24
(a)のメニスカス表面のインクが増粘していたとして
も、図24(d)ではメニスカスが再形成されるため、
インク吐出動作を安定して行うことができる。
【0107】尚、上記では、1回の走査毎にメニスカス
振動と予備吐出動作の両方を行うこととしたが、これに
限定されるものではない。例えば、インク吐出動作を比
較的安定して行うことができる場合は、1回の走査毎に
予備吐出とメニスカス振動を交互に行うようにしてもよ
い。こうすれば、インクの消費を少なくすることができ
るとともに、予備吐出に要する時間分短縮できる。ま
た、1回目の走査のときだけメニスカス振動と予備吐出
の両方を行い、その他の走査ではメニスカス振動のみを
行うようにしても良い。これにより、更にインクの消費
を低減させ、カラーフィルタの作成に要する時間を削減
できる。また、1回目の走査と最後の走査のときだけ予
備吐出を行い、その他の走査はメニスカス振動のみを行
うようにしても良い。最後の走査で行われた予備吐出に
よるインク部を光学的に検知することで、走査中に不吐
ノズルが発生したか否かを検出でき、その結果着色され
たカラーフィルタが良品か不良品かを自動検査すること
ができる。このように、予備吐出とメニスカス振動を実
行するタイミングや回数は、使用インクの粘度やカラー
フィルタの製造条件に応じて適宜決定すればよい。
【0108】〔カラーフィルタ着色用データの作成〕次
に、カラーフィルタの複数のフィルタエレメントを着色
する場合に用いる、カラーフィルタ着色用データの作成
方法について詳述する。尚、このカラーフィルタ着色用
データは、図13のステップS5における着色工程で用
いられるものである。また、ここで説明するカラーフィ
ルタ着色用データは、図39に示されるようにヘッドと
基板とをX方向に相対的に走査させて、X方向(主走査
方向)のフィルタエレメントの色が同一色となるように
着色し、Y方向に隣り合うフィルタエレメントの色が異
なる色となるように着色する場合の着色方式のときに用
いられるデータである。
【0109】本実施形態におけるカラーフィルタ着色用
データは、ヘッドシェーディング補正データの作成工程
及びマルチパスデータの作成工程という2段階のデータ
作成工程を経て作成される。
【0110】まず、第1段階のヘッドシェーディング補
正データの作成方法について説明する。本実施形態にお
ける具体的なデータ作成方法を示す前に、まず、ヘッド
シェーディング補正の基本的な考え方について示す。ヘ
ッドシェーディング補正とは、図25乃至図27に示す
ように、各インク吐出ノズルからのインク吐出密度を調
整することにより、インクジェットヘッドの走査方向の
濃度ムラを補正するものである。
【0111】例えば、図25に示すように、インクジェ
ットヘッドのノズル3のインク吐出量を基準としたとき
に、ノズル1のインク吐出量が-10%、ノズル2のインク
吐出量が+20%であったとする。このとき、インクジェ
ットヘッドIJHを走査させながら、図26に示すよう
に、ノズル1のヒータには基準クロックの9回に1回ず
つヒートパルスを加え、ノズル2のヒータには基準クロ
ックの12回に1回ずつヒートパルスを加え、ノズル3
のヒータには基準クロックの10回に1回ずつヒートパ
ルスを加える。この様にすることにより、走査方向のイ
ンク吐出数を各ノズル毎に変化させ、図27に示すよう
にカラーフィルタのフィルタエレメント内の走査方向の
インク密度を一定にすることができ、各フィルタエレメ
ントの濃度ムラを低減することができる。すなわち、各
フィルタエレメントの濃度ムラを低減させるためには、
各フィルタエレメント間における着色濃度を略同一とす
る必要がある。そこで、各フィルタエレメント間におけ
る着色濃度が略同一なるように、各フィルタエレメント
に対して打ち込むインクの吐出密度をノズル毎に設定す
るのである。このようにして、走査方向のインク吐出密
度を補正することをヘッドシェーディング補正と呼ぶ。
【0112】次に、ヘッドシェーディング補正を施して
描画データを作成する具体的な方法を示す。まず、予め
特定しておいた不良ノズルを使用しないことを決定す
る。次に、不良ノズル以外の全ノズルについて、以下の
手順でヘッドシェーディング補正データを作成する。 (1)前もって測定しておいた、ノズル毎のインク吐出
量に関するデータを用意する。 (2)1つのフィルタエレメントを1つのノズルで着色
すると仮定した場合に、フィルタエレメント間の着色濃
度が略同じになるように、フィルタエレメントへの打ち
込みドット数を前記(1)のインク吐出量のデータに基
づき決定する。換言すると、フィルタエレメントに打ち
込むインクドットの吐出間隔を決定しているともいえ
る。具体的には、上述したように、ノズルからのインク
吐出量が多い場合には、1つのフィルタエレメント内の
ドット数を少なくするか、もしくはドット間隔を広くす
る。一方、ノズルからのインク吐出量が少ない場合に
は、1つのフィルタエレメント内のドット数を多くする
か、もしくはドット間隔を狭くする。このようにして、
フィルタエレメントに対するインクの吐出密度を決定
(設定)する。尚、このインク吐出密度の設定は全ノズ
ルに対して行う。これにより、各ノズル毎のインク吐出
密度のデータが作成される。これが、ヘッドシェーディ
ング補正データとなる。
【0113】ここで、更に具体的に、ノズルN1・N2
・N3の各ノズルにおけるヘッドシェーディング補正デ
ータを作成する場合について説明する。
【0114】まず、上記(1)のノズル毎のインク吐出
量のデータから、3つのノズルN1・N2・N3の各イ
ンク吐出量を求める。例えばノズルN1の1回の吐出量が
10ng(ナノグラム)、ノズルN2の1回の吐出量が20
ng、ノズルN3の1回の吐出量が40ngであったとす
る。ここでは、説明を分かりやすくするためにノズル毎
の吐出量のバラツキをかなり大きく設定したが、実際上
のインクジェットヘッドにおけるインク吐出量のバラツ
キは±5%程度である。
【0115】次に、1パスで画素列G1を着色する場合、
例えば画素列の長さが約200mmで、ノズルN1で
は、画素列G1を着色するのに、2000発のインクが
必要であると仮定する。このときの画素列G1を着色す
るためのインクの総量は、10(ng)×2000=20
000ngである。尚、本実施形態におけるヘッドシェ
ーディング補正では、上記(2)で示したようにフィル
タエレメント列(画素列)間の着色濃度が略同一になる
ようにインク吐出密度の設定を行っているが、これには
限られず、1画素列を着色するために必要なインクの総
量が略同じになるようにインク吐出密度の設定を行って
もよい。ここでは、後者の方の設定方法を採用する。そ
のため、ノズルN2を使用して同じ画素列G1を着色する
場合には、20000(ng)÷20(ng)=1000発
のインクが必要となる。この場合、ノズルN1で画素列
G1を着色する場合の1発毎のインクの間隔は、200
(mm)÷2000発=100μmであり、ノズルN2で着
色する場合には、1画素列を着色する弾数がノズルN1の
1/2であるため、1発毎のインクの間隔は200μm
となる。また、同様に、ノズルN3を使用する場合に
は、インクの弾数は、20000ng÷40ng=50
0発となり、1発毎のインクの間隔は400μmとな
る。
【0116】言い換えれば、上記の吐出量の異なる3つ
のノズル(N1・N2・N3)を用いて、1パスで1画素列
を着色する場合、ノズルN1では10ngのインク弾を
100μm間隔200発吐出し、ノズルN2では20n
gのインク弾を200μm間隔で1000発吐出し、ノ
ズルN3では40ngのインク弾を400μm間隔で5
00発吐出することとなる。このようにして、ノズルN
1・N2・N3の各ノズル毎のインク吐出密度の設定を行
う。
【0117】以上のようにしてヘッドシェーディング補
正データが作成されたら、これを利用して、次はマルチ
パスデータの作成を行う。以下に、第2段階のマルチパ
スデータの作成について説明する。尚、以下では説明を
簡単にするために、3パスにより各フィルタエレメント
を着色し、その着色に際しては1パス毎に使用するノズ
ルを変える場合について示す。
【0118】まず、上記のような3つのノズル( N1・N
2・N3)を用いて1パス毎にノズルを変更しながら3パ
スで1つの画素列G1を着色する場合を考える。この場
合、3つのノズルで、夫々必要なインク総量の1/3ずつ
を吐出するのが一般的に考えられる方法である。そのた
め、ノズルN1からは、1パス目で2000(発)/3=6
67発のインクを吐出する。この667発のインクを画
素列G1の走査方向に均等に配分するには、10ngの
インク弾を100μmの3倍の300μmの間隔で吐出
する必要がある。同様に、ノズルN2からは、2パス目で
1000発/3=333発のインクを吐出することとな
り、20ngのインク弾を600μmの間隔で吐出する
こととなる。更に、ノズルN3からは、3パス目で500
発/3=167発のインクを吐出することになり、40
ngのインク弾を1200μmの間隔で吐出することと
なる。
【0119】このように、各ノズルから吐出されるイン
ク弾の吐出間隔が決定されるのであるが、仮に、これを
単純にノズル毎に吐出開始位置を同じにして3パスで画
素列の着色を行なうと仮定する。すると、図28に示す
ように、インクの吐出開始位置及びこの吐出開始位置か
ら1200μm毎の位置では、10ngのインクと20
ngのインクと40ngのインクが1ヶ所に集中し、吐
出開始位置から600μm毎の位置では、10ngのイ
ンクと20ngのインクが1ヶ所に集中し、その他の位
置では10ngのインクのみとなる。そのため、着弾し
たインクが図29のようにインクが集中する位置では大
きく、集中しない位置では小さくガラス基板上に広がっ
て、画素の着色ムラが発生してしまうこととなる。これ
を改善するために各パスの吐出開始位置をずらしたとし
ても、1パスのインクの吐出間隔の整数倍=(nパス目の
インクの吐出間隔の整数倍+開始位置のずらし量)とな
る点が出てくるので、やはりインクが重なってしまう場
合があり、上記の問題点の完全な解決策とはならない。
【0120】そこで、本実施形態では以下のような方法
をとることにより上記の問題を解決している。
【0121】すなわち、1つの画素列を3パスで着色す
るのに必要な総インク弾数は、ノズルN1の667発と
ノズルN2の333発とノズルN3の167発を加え
た、667+333+167=1167発である。本実
施形態では、この総インク弾数1167発を単純に3等
分して、ノズルN1、N2、N3の夫々の吐出インク着弾
数を1167÷3=389発に揃えてしまう。そして各
ノズルのインク吐出間隔を、画素列の長さ200mmを
1167で割った200(mm)÷1167=171μm
の等間隔とする。
【0122】より詳しく説明すると、図30に示すよう
に、まず吐出開始位置にノズルN1から10ngのイン
ク弾を吐出し、その後はノズルN1からは、171μm
の3倍の513μm間隔で10ngのインク弾を順次吐
出する。また、ノズルN2からは、吐出開始位置から1
71μmずれた位置を始点として、同じく513μm間
隔で20ngのインクを吐出する。さらに、ノズルN3
からは、吐出開始位置から342μmずれた位置を始点
として、同じく513μm間隔で40ngのインクを吐
出する。このようにすれば、ノズルN1からの10ng
のインクと、ノズルN2からの20ngのインクと、ノ
ズルN3からの40ngのインクが、画素列上に全て1
71μmの等間隔で並ぶようになり、インクが重なって
着弾することが無い。これにより、図28及び図29に
示すような着色ムラが緩和されて、より高品位なカラー
フィルタを製造することができる。
【0123】なお、上記の説明では、本来1つの画素列
を着色するインク弾数が、ノズルN1で667発、ノズ
ルN2で333発、ノズルN3で167発であるところ
を、ノズルN1、N2、N3ともに389発で揃えてしま
っているため、1つの画素列を着色するインク総量が、
本来必要とされている量とは異なってくる。より詳しく
は、本来必要なインク総量が、10(ng)×667+2
0(ng)×333+40(ng)×167=19890n
gであるところが、10(ng)×389+20(ng)×
389+40(ng)×389=27230ngとなって
しまう。しかしながら、上記の実施形態では、説明をわ
かりやすくするために、各ノズルの吐出量のバラツキを
10ng、20ng、40ngと大きく異なった値に設
定したものであって、実際上は、インク吐出量バラツキ
は、例えば1番目のノズルの吐出量が10ngとすれ
ば、2番目のノズルは9.5ng、3番目のノズルは1
0.5ngというように、せいぜい±5%程度の量であ
るため、上記の様なノズルの吐出インク着弾数を揃える
処理を行ったとしても、1つの画素列を着色するインク
総量にはほとんど影響が出ない。従って、本実施形態の
様な方法を用いても、インク総量が異なってインクが溢
れたりするような不都合は起こらず、着色ムラを軽減す
るという効果のみが得られることとなる。
【0124】以上のようにして得られたマルチパスデー
タが、カラーフィルタ着色装置上で実際にカラーフィル
タを製造する際に用いられるカラーフィルタ着色用デー
タとなる。
【0125】なお、図31は、本実施形態で作成したカ
ラーフィルタ着色用データに基づき、BM基板上にインク
を吐出して実際にカラーフィルタを着色する場合の着色
方法を示した概念図である。詳しくは、1パス目、2パス
目、3パス目で使用するノズルをずらしながら、インク
の吐出間隔をすべて等間隔に揃えて着色を行なう様子を
示している。実際には隣り合う画素列はR、G、Bの異
なる色に着色されるのであるが、この図においては、説
明の便宜上画素列の色が同じ色である場合を示してい
る。また、インクの吐出量の差をノズルの直径の大きさ
を異ならせて示している。
【0126】また、上記で説明したように本実施形態で
は、特定した不良ノズルを使用しないようにしている。
従って、例えば、図32に示すように、No.3の画素
列を本来は1番・3番・5番のノズルで形成する予定で
あったとしても、5番のノズルが不良ノズルであると判
断された場合は、No.3の画素列は1番・3番のノズ
ルで形成することとなる。同様に、No.5の画素列は
3番・7番のノズルで、No.7の画素列は7番・9番
のノズルで形成することとなる。しかしながら、No.
3・No.5・No.7の画素列は、本来あるはずの5
番ノズルからのインク打ち込みがなくなるため、打ち込
まれるインク量が目標値より少なくなる。すると、これ
らの画素列は、カラーフィルタで必要とされる着色濃度
より薄くなってしまう。そこで、5番ノズルからのイン
ク打ち込み量の欠落を、3番・5番・9番のノズルで補
充する。すなわち、3番・5番・9番のノズルからのイ
ンク打ち込み量を増やすのである。こうすることで、こ
れらの画素列の着色濃度を、目標としていた着色濃度と
同じすることができる。尚、不良ノズルを特定すること
によってどの画素列のインク打ち込み量が減少するかが
分かるので、このようなインク打ち込み量の減少も考慮
してどのノズルからのインク打ち込む量を増加させなけ
ればならないかということも計算し、カラーフィルタ着
色用データを作成する必要がある。
【0127】尚、上記では図39に示されるような着色
方式で用いられるカラーフィルタ着色用データの作成方
法について説明したが、図40に示されるような着色方
式、すなわち、ヘッドと基板とをX方向に相対的に走査
させて、X方向(主走査方向)に隣り合うフィルタエレ
メントの色が異なる色となるように着色する方式では、
上記とは異なる方法によりカラーフィルタ着色用データ
を作成する。ここでは詳しい説明は省略するが、いずれ
にせよ、各フィルタエレメントに吐出されるインク量を
略同じにして、複数のフィルタエレメント間において濃
度ムラが発生しないようなデータを作成することにな
る。
【0128】以上のように、本実施形態によれば、フィ
ルタエレメントの着色工程の直前に、インク吐出を安定
化させるためのメニスカス振動工程及び予備吐出工程を
行っているので、フィルタエレメントの着色時には安定
してインクを吐出することができ、その結果、濃度ムラ
や混色がないように各フィルタエレメントを着色するこ
とが可能となる。特に、予備吐出工程の前にメニスカス
振動を行っているので、予備吐出領域でインクが混色し
て前記混色部分がフィルタエレメントまで伸びることに
よって発生するフィルタエレメントでの混色を低減する
ことができる。
【0129】(第2の実施形態)上記第1の実施形態で
は、ノズル内のインクに気泡を発生させない程度のエネ
ルギーをヒータに印加することでメニスカス振動を行っ
ているが、この第2の実施形態ではノズル内のインクに
気泡を発生させるが(発砲は生じるけれども)ノズルか
らインクを吐出するには不十分な量のエネルギーをヒー
タに印加することでメニスカス振動を行う。尚、その他
は上記第1の実施形態と同じなので、ここでは説明を省
略する。
【0130】図33は、小発砲は生じるけれどもノズル
からはインクが吐出しない程度のエネルギーをヒータに
印加することで、吐出口付近のメニスカスを振動させる
様子を示した図である。まず、図33(a)はメニスカ
ス制御を行っていないときのメニスカスの初期位置を示
しており、メニスカスは吐出口付近で吐出方向に対し凹
状に一定の曲率で保持されている。この状態を定常状態
とする。この定常状態においてヒータに対し電圧パルス
を印加(ヒータをON)すると、ノズル内のインク中に
小発砲が発生する。このときメニスカスは図33(b)
の状態になる。その後、ヒータに対するパルスの印加を
中止(ヒータがOFF)すると、メニスカスは後退し始
める。それに伴い、ノズル内のインクとインク液室内の
インクが置換される。尚、図33(c)はメニスカスが
後退している途中の状態を示している。その後、メニス
カスが元の位置で再形成され、図33(d)のような定
常状態となる。図33(d)では、インク液室内のイン
クとノズル内のインクの両者のインクの少なくとも一部
が置換されている。以上のようなメニスカス振動を行う
ことで、仮に、図33(a)のメニスカス表面のインク
が増粘していたとしても、図33(d)ではメニスカス
が再形成されるため、インク吐出を安定して行うことが
できる。
【0131】このように本実施形態では、ノズル内のイ
ンク中に小発砲を発生させているので、第1の実施形態
に比べノズル内のインクを大きく移動させることができ
る。従って、上記第1の実施形態に比べ、より大きくメ
ニスカスを振動させることができ、ノズル内のインクと
インク液室内のインクとを確実に置換することが可能と
なる。これにより、より確実にインクの増粘を除去し、
吐出不良が生じる確率をより低減することができる。
尚、第1の実施形態と同様にこの第2の実施形態におい
ても、ヒータに印加する電圧パルスの電圧値、電圧パル
スの印加時間(パルス幅)、電圧パルスの周波数の3つ
のうちの少なくとも1つを調整することで、ヒータに与
えるエネルギー量を調整することができる。
【0132】(第3の実施形態)上記第1の実施形態及
び第2の実施形態では、ノズルからインクが吐出されな
い程度のエネルギーをヒータに印加することでメニスカ
ス振動を行っているが、この第3の実施形態ではインク
供給系の供給圧力を断続的に増減させることでメニスカ
ス振動を行う。尚、その他は上記第1の実施形態と同じ
なので、ここでは説明を省略する。
【0133】本実施形態では、ヘッドとインクタンクの
差圧を利用する方法、もしくは加圧ポンプを利用する方
法のいずれかの方法によりインク供給の圧力を増減させ
ている。
【0134】まず、ヘッドとインク供給タンクの差圧を
利用してメニスカス振動を行う方法について説明する。
図34は、インクタンクを含むインク供給系とインクジ
ェットヘッド120の構成を示す図である。図34にお
いて、551はインクジェットヘッド外に配置されたイ
ンクタンク、552はインクチューブの脱着部、553
a,553bはインクをインクタンクからインクジェッ
トヘッド120に導くためのインクチューブ、554は
インクチューブの途中に設けられた泡抜き用分岐弁、5
55は泡抜き用分岐弁を介してインクチューブ内からイ
ンクとともに泡を抜き出して排出するための排出チュー
ブ、559はインクタンク551からインクジェットヘ
ッド120にインクを供給するための加圧ポンプであ
る。尚、図34では、インクジェットヘッド120とイ
ンクタンク551の間が一本のインクチューブ553で
接続されているが、一本に限定されるものではない。
【0135】この図34では、ヘッドの吐出口面よりも
インクタンク内のインクの液面の方が高い位置となって
いる。すなわち、Z方向(垂直方向)において、インク
液面の方が吐出口面よりも地面から離れているのであ
る。この場合、吐出口面からインクを押し出す方向に対
して力が作用していることになる。一方、インク液面を
吐出口面よりも低い位置にすると、今度は逆の方向(イ
ンクを引き戻す方向)に対して力が作用することにな
る。
【0136】本実施形態では、この原理(サイフォンの
原理)を利用してメニスカス振動を行っている。つま
り、タンク内の液面をヘッドの吐出口面より上げること
によりメニスカスを押し出す方向の力を作用させること
とと、タンク内の液面をヘッドの吐出口面より下げるこ
とによりメニスカスを引き戻す方向の力を作用させるこ
ととを繰り返すことで、吐出口からインクが漏れない程
度にメニスカスを振動させるのである。インクタンク内
のインク液面を上下させる方法としては、インクタンク
を機械的に上下(+Z方向・−Z方向に移動)させる方
法がある。
【0137】次に、加圧ポンプを利用してメニスカス振
動を行う方法について説明する。図34に示されるポン
プ559を作動させると、インクタンク551からヘッ
ド120にインクが供給されることになる。この場合、
吐出口面からインクを押し出す方向に対して力が作用し
ていることになる。一方、ポンプ559の作動を中止す
ると、今度は逆の方向(インクを引き戻す方向)に対し
て力が作用することになる。このように加圧ポンプの作
動を断続的に行うと、インクタンク551内にインクが
出し入れされ、それに伴いタンク内の液面が上下するこ
とになる。ここでは、これを利用してタンク内の液面を
上下させ、吐出口のメニスカスを振動させている。
【0138】以上のように本実施形態では、ヒータにパ
ルスを印加することなしに、インク供給系の供給圧力を
断続的に増減させてメニスカス振動を行っているので、
ノズル内のインクが高温になり過ぎてインク中の揮発成
分が蒸発し、インクが増粘するという弊害を招く虞がな
い。また、インクの初期吐出を安定化させることができ
る。尚、この第3の実施形態におけるメニスカス振動の
方式を、第1の実施形態おけるメニスカス振動の方式も
しくは第2の実施形態おけるメニスカス振動の方式のい
ずれかと組合せて用いることもできる。これにより、よ
り細かい制御が可能となる。
【0139】(第4の実施形態)上記第1の実施形態乃
至第3の実施形態では、予備吐出を行う直前にメニスカ
ス振動を行っているが、この第4の実施形態ではインク
を吐出させずに(予備吐出動作を行なわずに)インクの
吐出安定性を保つこととしている。従って、メニスカス
振動の直後にフィルタエレメントの着色が行われること
になる。尚、本実施形態におけるメニスカス振動は、上
記第1の実施形態乃至第3の実施形態におけるいずれか
の方式によって行うものである。以下、本実施形態につ
いて図35〜図36を用いて説明する。
【0140】図35は第4の実施形態の処理手順を示す
フローチャートであり、図36はヘッドと基板とを相対
走査させてフィルタエレメントを着色する様子を示す図
である。まず、図35のステップS11において、カラ
ーフィルタ製造装置90のXYθステージ52上に1枚
の基板53をセットする。次に、ステップS13におい
て、ヘッド120と基板53との相対位置の関係が、図
36のY1からY2の位置となるように、ヘッドと基板
とを相対移動させる。すなわち、Y1からY2へ向かっ
て、ヘッドを基板に対して相対走査させるのである。こ
の相対走査を1回目の走査とする。
【0141】次に、ステップS15において、1回目の
走査中にノズルからインクが吐出されない程度のエネル
ギーをインクジェットヘッドに与え、吐出口のメニスカ
スを振動させるメニスカス振動を行う。その後、ステッ
プS17において、ヘッドからインクを吐出してフィル
タエレメントを着色する(1回目の走査による着色)。
尚、このステップS17における着色は、メニスカス振
動が終了した直後に実行することが好ましい。メニスカ
ス振動の直後は、インク吐出を安定して行うことが可能
であるからである。
【0142】このようにして1回目の走査が終了したら
(ステップS19)、ステップS21において、予め設
定された所定の回数だけ、ヘッドと基板とを相対走査さ
せたかどうかを判定する。所定回数走査させたと判定さ
れれば、ステップS23へ進み、その基板の着色を終了
とする。一方、ステップS21において所定回数走査さ
せていなければ、ステップS13へ戻り、ステップS1
3以降の工程を繰り返す。すなわち、今度はヘッドがY
2に位置しているので、Y1の方向に向けてヘッドと基
板とを相対走査(2回目の相対走査)させながらメニス
カス振動を行い、その直後にフィルタエレメントを着色
(2回目の走査による着色)していくのである。
【0143】上記から分かるように、1回目・3回目…
等の奇数回目の相対走査では、基板に対してヘッドをY
1からY2の方向へ移動するのに対し、2回目・4目…
等の偶数回目の相対走査では、基板に対してヘッドをY
2からY1の方向へ移動するのである。また、ここで
は、走査方向に関わらず、1回の走査毎にメニスカス振
動を行っている。
【0144】尚、上記では、ステージ側を固定してイン
クジェットヘッドを移動させるように説明したが、イン
クジェットヘッドを固定してステージ側を移動させるよ
うにしてもよい。また、上記ではヘッドと基板との相対
走査中にメニスカス振動を行っているが、ヘッドと基板
とを一時停止させ、その停止状態でメニスカス振動を行
うようにしてもよい。
【0145】このように1回の走査における着色前に必
ずメニスカス振動を行うことで、フィルタエレメントの
着色時における吐出安定性を確保することができる。ま
た、本実施形態では基板上に予備吐出を行っていないの
で、製造されるカラーフィルタの額縁部にはインク部が
全く残らない。従って、カラーフィルタ基板と対向基板
とを貼りあわせて液晶パネルを製造する際に、このイン
ク部が存在することによって貼り合わせが困難になると
いうことも全くない。
【0146】メニスカス振動を行うタイミングや回数は
上記の例に限られることはない。使用するインクの粘性
・走査と走査の間の時間等を考慮して決定すればよい。
例えば、前回の吐出時からある程度長い時間が経過して
も、インク吐出動作が不安定にならない場合は、基板が
変更される度(新たな基板がセットされる毎)にメニス
カス振動を行うこととしてもよい。この場合、メニスカ
ス振動を行う回数が少なく、1回の走査毎に行う場合に
比べて制御が簡単である。また、1枚の基板から複数枚
のカラーフィルタを取得する場合、夫々のカラーフィル
タの着色の直前に、メニスカス振動を行うようにしても
良い。
【0147】また、予め所定の時間を設定しておき、そ
の時間が経過する毎にメニスカス振動を行うこととして
もよい。例えば、前回の吐出時から2分以上インクが吐
出されない場合に、インクの吐出速度が低下してしまう
ようなインクを使用しているならば、2分毎にメニスカ
ス振動を行うように制御すればよいし、その時間が10
分ならば、10分毎にメニスカス振動を行うように制御
すればよい。尚、インクの粘度・前回吐出してからの経
過時間(吐出後経過時間)・メニスカス振動の有無等に
よって、インクの吐出速度がどのように変化するのかを
図37に示す。この図37におけるインク吐出速度と
は、吐出1発目のインクの速度である。この図からも分
かるように、メニスカス振動を実行し、前回吐出してか
らの経過時間を短くしてインクを吐出した場合、インク
吐出速度が低下させずにすむ。
【0148】以上のように本実施形態によれば、フィル
タエレメントの着色の直前にメニスカス振動を行ってい
るので、インクジェットヘッドからのインク吐出を安定
化させた状態でフィルタエレメントの着色を開始でき
る。その結果、1発目のインク吐出を安定させ、混色の
発生確率を低減することが可能となる。また、予備吐出
を行っていないので、インクを無駄に消費させることが
なく、低コスト化にも寄与できる。さらに、予備吐出に
要する時間分だけ製造時間を短縮でき、よりスループッ
トの向上が図れる。
【0149】(第5の実施形態)この第5の実施形態で
は、インクジェットヘッドの複数のノズルのうち、どの
ノズルに対してメニスカス振動を行うかについて説明す
る。以下、図38を用いて本実施形態について説明す
る。他は、上記第1の実施形態〜第4の実施形態と同様
なので、ここでは説明を省略する。
【0150】この第5の実施形態においては、インクジ
ェットヘッドのノズルピッチとカラーフィルタの画素ピ
ッチとの関係上、図38に示すようにインクジェットヘ
ッドのノズルを4ノズルおきに使用するようにしてい
る。従って、図38に示すように、本実施形態で使用す
るインクジェットヘッドには4つのノズル群が存在す
る。図38において、ノズル毎に付されている番号〜
はノズル群の番号であり、、、、に夫々対応
して第1ノズル群、第2ノズル群、第3ノズル群、第4
ノズル群である。尚、図から明らかなように、図38で
は第1ノズル群を使用している。
【0151】このように複数のノズル群が存在するイン
クジェットヘッドを用いてカラーフィルタを着色する場
合、一度に全てのノズルを使用するのではなく、1つの
ノズル群を選択し、その選択したノズル群で着色を行う
ようにしている。そして、ノズルの寿命や不良ノズルの
発生等により現在使用しているノズル群で高精細なカラ
ーフィルタを製造することが困難になったならば、使用
するノズル群を変更する。例えば、現在使用しているノ
ズル群が第1のノズル群であり、その第1のノズル群が
使用できなくなれば、第2のノズル群に変更する。この
ようにして、順々に使用するノズル群を、第1のノズル
群、第2ノズル群、第3ノズル群、第4ノズル群のよう
に順々に変更していくようにする。こうすることで、使
用しないノズルも活用することができ、使用中にノズル
に不具合が発生しても、他ノズルによりカラーフィルタ
の製造を続けることが可能となる。その結果、スループ
ットを低下させずに高精細なカラーフィルタの製造が可
能となる。
【0152】スループットを低下させないためには、1
つのノズル群に不具合が発生した場合でも、使用するノ
ズル群を切り替え、直ぐに他のノズル群を使用できるよ
うにしておく必要がある。従って、次に使用する予定の
ノズル群の吐出状態も安定化させておく必要がある。そ
こで、ここでは、現在使用しているノズル群(第1のノ
ズル群)と次に使用する予定のノズル群(第2のノズル
群)の両方のノズル群に対してメニスカス振動を行うよ
うにしている。こうすることで、現在使用しているノズ
ル群が急遽使用できなくなったとしても、スループット
を低下させずに、カラーフィルタの製造を続けることが
できる。
【0153】また、全ノズルに対してメニスカス振動を
行うように制御しても良い。この場合、全ノズルのイン
ク吐出が安定化しているため、複数のノズル群が連続し
て不具合になったとしても,この事態に対処できるとい
うメリットがある。
【0154】また、1つのノズル群に対してのみメニス
カス振動を行うように制御しても良い。この場合、現在
使用しているノズル群に不具合が生じた場合には、次に
使用するノズル群のインク吐出を安定化させる必要があ
るため、その分時間がかかってしまうが、その反面、ヒ
ータに加えるエネルギー量は少なくて済むため、省エネ
化できるというメリットがある。
【0155】尚、図40に示されるような着色方式で着
色を行う場合、ノズルピッチと画素ピッチとを一致させ
る必要がないため、複数のノズル群が存在しない場合が
ある。そのときは,全ノズルに対してメニスカス振動を
行うように制御すればよい。
【0156】(その他の実施形態)尚、本発明では、そ
の主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正又は変
形したものに適用可能である。例えば、近年TFTアレ
イ側にカラーフィルタを設けたパネルも存在するが、本
明細書で定義しているカラーフィルタは、色材により着
色された被着色体でありTFT側にあるか否かに係ら
ず、どちらも包括する。
【0157】上記実施形態では4枚取りの基板を用いて
いるが、本発明はこれには限定されず、どんな大きさの
基板を用いてもよい。
【0158】また、上記実施形態では、エネルギー発生
素子(エネルギー付与手段)として電気熱変換体を用い
たバブルジェットタイプのものを用いた場合について説
明したが、本発明はこれに限定されることなく、例え
ば、圧電素子を用いてインクに機械的振動又は変位を与
えるピエゾジェットタイプ等も使用可能である。ピエゾ
ジェットタイプのものを用いる場合は、ヒータに与える
エネルギー量を調整するのではなく、圧電素子に与える
エネルギー量を調整することによりメニスカス振動を行
う。
【0159】また、インクジェットヘッドにインクを供
給するためのインク供給系に圧電素子を備え、その圧電
素子を利用してインク供給系におけるインク配管の体積
を変化させることでメニスカスを微細振動させてもよ
い。
【0160】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネル
ギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーにより
インクの状態変化を生起させる方式のプリント装置につ
いて説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、
高精細化が達成できる。
【0161】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0162】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0163】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0164】さらに、カラーフィルタ基板の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとし
ては、上述した明細書に開示されているような複数記録
ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、
一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のい
ずれでもよい。
【0165】加えて、カラーフィルタ製造装置本体に装
着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体
からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイ
プの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にイ
ンクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッ
ドを用いてもよい。
【0166】また、本発明のカラーフィルタ製造装置の
構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手
段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果
を一層安定にできるので好ましいものである。これらを
具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング
手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気
熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれら
の組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を
行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うた
めに有効である。
【0167】以上説明した本発明の実施の形態において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液
化するものを用いても良く、使用記録信号付与時にイン
クが液状をなすものであればよい。
【0168】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0169】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
フィルタエレメントの着色前に吐出口のメニスカスを振
動させることで、着色開始時のインク吐出を安定化させ
ることができ、その結果、カラーフィルタの不良品の発
生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの製造装置の一実施形態の構成
を示す概略図である。
【図2】カラーフィルタの製造装置の動作を制御する制
御部の構成を示す図である。
【図3】カラーフィルタの製造装置に使用されるインク
ジェットヘッドの構造を示す図である。
【図4】インクジェットヘッドのヒータに印加される電
圧波形を示した図である。
【図5】カラーフィルタの製造工程の一例を示した図で
ある。
【図6】カラーフィルタの製造工程の一例を示した図で
ある。
【図7】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図8】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図9】一実施形態のカラーフィルタを組込んだカラー
液晶表示装置の基本構成の一例を示す断面図である。
【図10】液晶表示装置を情報処理装置に適用した場合
の概略構成を示すブロック図である。
【図11】液晶表示装置が使用される情報処理装置を示
した図である。
【図12】液晶表示装置が使用される情報処理装置を示
した図である。
【図13】カラーフィルタの着色工程を示すフローチャ
ートである。
【図14】予備吐出領域とカラーフィルタ形成領域の位
置関係を示した図である。
【図15】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図16】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図17】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図18】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図19】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図20】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図21】基板上における予備吐出パターンの一例を示
した図である。
【図22】インク粘度の違いにより吐出速度が異なって
いる様子を示した図である。
【図23】着弾精度が低下して混色が発生した様子を示
す図である。
【図24】発砲が生じない程度のエネルギーをヒータに
印加することで、吐出口付近のメニスカスを微細振動さ
せる様子を示した図である。
【図25】インクの吐出密度を変更する方法を説明する
ための図である。
【図26】インクの吐出密度を変更する方法を説明する
ための図である。
【図27】インクの吐出密度を変更する方法を説明する
ための図である。
【図28】インクが重なる様子を示した図である。
【図29】インクが重なったときのインクの広がり方を
示す図である。
【図30】インクを等間隔で吐出した様子を示した図で
ある。
【図31】本実施形態によるカラーフィルタの着色方法
を概念的に示した図である。
【図32】不良ノズルを使用しないで着色した状態を示
した図である。
【図33】小発砲は生じるけれどノズルからはインクが
吐出しない程度のエネルギーをヒータに印加すること
で、吐出口付近のメニスカスを振動させる様子を示した
図である。
【図34】インクタンクを含むインク供給系とインクジ
ェットヘッドの構成を示す図である。
【図35】第4の実施形態の処理手順を示すフローチャ
ートである。
【図36】ヘッドと基板とを相対走査させてフィルタエ
レメントを着色する様子を示す図である。
【図37】メニスカス振動の有無によってインク吐出速
度が異なることを示す図である。
【図38】第5の実施形態におけるメニスカス振動の制
御方法を説明するための図である。
【図39】カラーフィルタを着色する着色方式の一例で
ある。
【図40】カラーフィルタを着色する着色方式の一例で
ある。
【図41】カラーフィルタ基板上に予備吐出を行うこと
を示す図である。
【図42】予備吐出したインクの着弾位置がずれている
様子を示した図である。
【図43】予備吐出領域においてインクが混色する様子
を示した図である。
【符号の説明】
1 光透過性基板 2 ブラックマトリクス 3 樹脂組成物層 4 フォトマスク 5 非着色部 8 保護層 12 隔壁 14 硬化インク 52 XYZθステージ 53 ガラス基板 54 カラーフィルタ 55 ヘッドユニット 58 コントローラ 59 ティーチングペンダント(パソコン) 60 キーボード 65 インターフェース 66 CPU 67 RAM 68 ROM 70 吐出制御部 71 ステージ制御部 90 カラーフィルタ製造装置 99 メニスカス 120 インクジェットヘッド 402 予備吐出領域 404 フィルタエレメントを含む領域(有効画素領
域) 551 インクタンク 552 脱着部 553 チューブ 554 泡抜き用分岐弁 555 排出チューブ 559 ポンプ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 EC07 EC24 EC42 EC54 EC63 FA03 FA04 FA10 FB01 2C057 AF41 AG05 AG12 AJ10 AM03 AM15 AM17 AM21 AN01 AR04 AR08 BA03 BA13 BA14 2H048 BA11 BA64 BB02 BB44 2H091 FA02Y FB02 FC01 FC25 FC29 FC30 FD04 FD06 FD14 FD24 GA17 LA15

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吐出口を有するインクジェットヘ
    ッドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向けて
    前記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィル
    タとして機能するフィルタエレメントを着色することに
    より複数のフィルタエレメントを有するカラーフィルタ
    を製造する方法であって、 前記カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する前
    に、前記基板上の前記フィルタエレメントを含む領域の
    外側部分に対して前記インクジェットヘッドからインク
    を吐出する予備吐出工程と、 前記予備吐出工程による予備吐出動作を行う前に、前記
    吐出口のインクのメニスカスを振動させるメニスカス振
    動工程とを備え、 前記メニスカス振動工程では、前記インクジェットヘッ
    ドのエネルギー付与手段に対し、前記吐出口からインク
    が吐出されない程度のエネルギーを与えることによりメ
    ニスカスを振動させることを特徴とするカラーフィルタ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エネルギー付与手段は、吐出のため
    のエネルギーとして熱エネルギーを発生し、当該熱エネ
    ルギーによりインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成に
    より前記吐出口からインクを吐出させるヒータであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記メニスカス振動工程では、前記ヒー
    タに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させない
    程度のエネルギーを与えることにより前記メニスカス振
    動を行うことを特徴とする請求項2に記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記メニスカス振動工程では、前記ヒー
    タに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させるが
    インクの吐出を伴わない程度のエネルギーを与えること
    により前記メニスカス振動を行うことを特徴とする請求
    項2に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記メニスカス振動工程において前記イ
    ンクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの量
    の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧値を調整
    することにより行われることを特徴とする請求項3また
    は4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記メニスカス振動工程において前記イ
    ンクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの量
    の調整は、前記ヒータに印加するパルスの印加時間を調
    整することにより行われることを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記メニスカス振動工程において前記イ
    ンクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの量
    の調整は、前記ヒータに印加するパルスの周波数を調整
    することにより行われることを特徴とする請求項3また
    は4に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記メニスカス振動工程において前記イ
    ンクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの量
    の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧値、前記
    ヒータに印加するパルスの印加時間または前記ヒータに
    印加するパルスの周波数の3つの要素のうち、少なくと
    も2つの要素を調整することにより行われることを特徴
    とする請求項3または4に記載のカラーフィルタの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記エネルギー付与手段は、電気エネル
    ギーが与えられることによって変位し、前記変位に伴う
    圧力変化によってインクを吐出させるピエゾ素子である
    ことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    の度毎に行われることを特徴とする請求項1乃至9のい
    ずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    のうち1回おきの走査において行われることを特徴とす
    る請求項1乃至9のいずれかに記載のカラーフィルタの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記フィルタエレメントを含む領域の
    外側部分からインクの吐出を開始して、前記走査の方向
    と略直交する方向に異なる色のフィルタエレメントの列
    が並ぶように着色する場合、 前記外側部分に対して行われる前記予備吐出動作による
    インクの吐出開始位置が前記異なる色のフィルタエレメ
    ントの列毎に異なるように、前記インクジェットヘッド
    による予備吐出動作を制御することを特徴とする請求項
    1乃至11のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記インクの吐出開始位置を、インク
    の色毎に前記フィルタエレメントを含む領域から順番に
    遠ざかるように制御することを特徴とする請求項12に
    記載にカラーフィルタの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記インクの吐出開始位置を、隣り合
    うフィルタエレメントの列毎に交互にずらすように制御
    することを特徴とする請求項12に記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記フィルタエレメントを含む領域の
    外側部分からインクの吐出を開始して、前記走査の方向
    と略直交する方向に異なる色のフィルタエレメントの列
    が並ぶように着色する場合、 前記外側部分に対して行われる前記予備吐出動作による
    インクの吐出開始位置付近でのインク吐出密度が前記フ
    ィルタエレメントを着色するときのインク吐出密度より
    小さくなるように、前記インクジェットヘッドによる予
    備吐出動作を制御することを特徴とする請求項1乃至1
    1のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動は、前記着色に使用するノズルと前
    記予備吐出ノズルの双方に対して実行されることを特徴
    とする請求項1乃至15のいずれかに記載のカラーフィ
    ルタの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動は、前記着色に使用するノズルに対
    してのみ実行されることを特徴とする請求項1乃至15
    のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  18. 【請求項18】 複数の吐出口を有するインクジェット
    ヘッドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向け
    て前記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィ
    ルタとして機能するフィルタエレメントを着色すること
    により複数のフィルタエレメントを有するカラーフィル
    タを製造する方法であって、 前記カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する直
    前に、前記吐出口のインクのメニスカスを振動させるメ
    ニスカス振動工程を備え、 前記メニスカス振動工程では、前記インクジェットヘッ
    ドのエネルギー付与手段に対し、前記吐出口からインク
    が吐出されない程度のエネルギーを与えることによりメ
    ニスカスを振動させることを特徴とするカラーフィルタ
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記エネルギー付与手段は、吐出のた
    めのエネルギーとして熱エネルギーを発生し、当該熱エ
    ネルギーによりインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成
    により前記吐出口からインクを吐出させるヒータである
    ことを特徴とする請求項18に記載のカラーフィルタの
    製造方法。
  20. 【請求項20】 前記メニスカス振動工程では、前記ヒ
    ータに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させな
    い程度のエネルギーを与えることにより前記メニスカス
    振動を行うことを特徴とする請求項19に記載のカラー
    フィルタの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記メニスカス振動工程では、前記ヒ
    ータに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させる
    がインクの吐出を伴わない程度のエネルギーを与えるこ
    とにより前記メニスカス振動を行うことを特徴とする請
    求項19に記載のカラーフィルタの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記メニスカス振動工程において前記
    インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの
    量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧値を調
    整することにより行われることを特徴とする請求項20
    または21に記載のカラーフィルタの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記メニスカス振動工程において前記
    インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの
    量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの印加時間を
    調整することにより行われることを特徴とする請求項2
    0または21に記載のカラーフィルタの製造方法。
  24. 【請求項24】 前記メニスカス振動工程において前記
    インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの
    量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの周波数を調
    整することにより行われることを特徴とする請求項20
    または21に記載のカラーフィルタの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記メニスカス振動工程において前記
    インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギーの
    量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧値、前
    記ヒータに印加するパルスの印加時間または前記ヒータ
    に印加するパルスの周波数の3つの要素のうち、少なく
    とも2つの要素を調整することにより行われることを特
    徴とする請求項20または21に記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記エネルギー付与手段は、電気エネ
    ルギーが与えられることによって変位し、前記変位に伴
    う圧力変化によってインクを吐出させるピエゾ素子であ
    ることを特徴とする請求項17に記載のカラーフィルタ
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    の度毎に行われることを特徴とする請求項17乃至26
    のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  28. 【請求項28】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    のうち1回おきの走査において行われることを特徴とす
    る請求項18乃至26のいずれかに記載のカラーフィル
    タの製造方法。
  29. 【請求項29】 前記メニスカス振動は、基板が変更さ
    れる度毎に行われることを特徴とする請求項18乃至2
    6のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記メニスカス振動は、予め設定した
    所定時間が経過する度毎に行われることを特徴とする請
    求項18乃至26のいずれかに記載カラーフィルタの製
    造方法。
  31. 【請求項31】 1枚の基板上に複数枚のカラーフィル
    タを形成する場合、前記メニスカス振動は、夫々のカラ
    ーフィルタの着色前に行われることを特徴とする請求項
    18乃至26のいずれかに記載のカラーフィルタの製造
    方法
  32. 【請求項32】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動は、前記着色に使用するノズルと前
    記予備吐出ノズルの双方に対して実行されることを特徴
    とする請求項18乃至31のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
  33. 【請求項33】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動は、前記着色に使用するノズルに対
    してのみ実行されることを特徴とする請求項18乃至3
    1のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  34. 【請求項34】 複数の吐出口を有するインクジェット
    ヘッドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向け
    て前記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィ
    ルタとして機能するフィルタエレメントを着色すること
    により複数のフィルタエレメントを有するカラーフィル
    タを製造する装置であって、 前記カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する直
    前に、前記吐出口のインクのメニスカスを振動させるよ
    うに制御するメニスカス振動制御手段を備え、 前記メニスカス振動制御手段は、前記インクジェットヘ
    ッドのエネルギー付与手段に対し、前記吐出口からイン
    クが吐出されない程度のエネルギーを与えるように制御
    することを特徴とするカラーフィルタ製造装置。
  35. 【請求項35】 前記エネルギー付与手段は、吐出のた
    めのエネルギーとして熱エネルギーを発生し、当該熱エ
    ネルギーによりインクに気泡を生じさせ、該気泡の生成
    により前記吐出口からインクを吐出させるヒータである
    ことを特徴とする請求項34に記載のカラーフィルタ製
    造装置。
  36. 【請求項36】 前記メニスカス振動制御手段は、前記
    ヒータに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させ
    ない程度のエネルギーを与えることにより前記メニスカ
    ス振動を行うように制御することを特徴とする請求項3
    5に記載のカラーフィルタ製造装置。
  37. 【請求項37】 前記メニスカス振動制御手段は、前記
    ヒータに対し、前記ノズル内のインクに気泡を発生させ
    るがインクの吐出を伴わない程度のエネルギーを与える
    ことにより前記メニスカス振動を行うように制御するこ
    とを特徴とする請求項35に記載のカラーフィルタ製造
    装置。
  38. 【請求項38】 前記メニスカス振動制御手段によって
    前記インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギ
    ーの量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧値
    を調整することにより行われることを特徴とする請求項
    36または37に記載のカラーフィルタ製造装置。
  39. 【請求項39】 前記メニスカス振動制御手段によって
    前記インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギ
    ーの量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの印加時
    間を調整することにより行われることを特徴とする請求
    項36または37に記載のカラーフィルタ製造装置。
  40. 【請求項40】 前記メニスカス振動制御手段によって
    前記インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギ
    ーの量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの周波数
    を調整することにより行われることを特徴とする請求項
    36または37に記載のカラーフィルタ製造装置。
  41. 【請求項41】 前記メニスカス振動制御手段によって
    前記インクジェットヘッドに対して与えられるエネルギ
    ーの量の調整は、前記ヒータに印加するパルスの電圧
    値、前記ヒータに印加するパルスの印加時間または前記
    ヒータに印加するパルスの周波数の3つの要素のうち、
    少なくとも2つの要素を調整することにより行われるこ
    とを特徴とする請求項36または37に記載のカラーフ
    ィルタ製造装置。
  42. 【請求項42】 前記エネルギー付与手段は、電気エネ
    ルギーが与えられることによって変位し、前記変位に伴
    う圧力変化によってインクを吐出させるピエゾ素子であ
    ることを特徴とする請求項34に記載のカラーフィルタ
    製造装置。
  43. 【請求項43】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    の度毎各走査に行われることを特徴とする請求項34乃
    至42のいずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  44. 【請求項44】 前記メニスカス振動は、前記相対走査
    のうち1回おきの走査において行われることを特徴とす
    る請求項34乃至42のいずれかに記載のカラーフィル
    タ製造装置。
  45. 【請求項45】 前記メニスカス振動は、基板が変更さ
    れる度毎に行われることを特徴とする請求項34乃至4
    2のいずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  46. 【請求項46】 前記メニスカス振動は、予め設定した
    所定時間が経過する度毎に行われることを特徴とする請
    求項34乃至42のいずれかに記載のカラーフィルタ製
    造装置。
  47. 【請求項47】 1枚の基板上に複数枚のカラーフィル
    タを形成する場合、 前記メニスカス振動は、夫々のカラーフィルタの着色前
    に行われることを特徴とする請求項34乃至42のいず
    れかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  48. 【請求項48】 前記カラーフィルタのフィルタエレメ
    ントを着色する前であって前記メニスカス振動を実行し
    た後に、前記基板上の前記フィルタエレメントを含む領
    域の外側部分に対して前記インクジェットヘッドからイ
    ンクを予備吐出させるように制御する予備吐出制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求項34乃至47のい
    ずれかに記載のカラーフィルタ製造装置。
  49. 【請求項49】 前記フィルタエレメントを含む領域の
    外側部分からインクの吐出を開始して、前記走査の方向
    と略直交する方向に異なる色のフィルタエレメントの列
    が並ぶように着色する場合、 前記予備吐出制御手段は、前記外側部分に対して行われ
    る前記予備吐出動作によるインクの吐出開始位置が前記
    異なる色のフィルタエレメントの列毎に異なるように、
    前記インクジェットヘッドによる予備吐出動作を制御す
    ることを特徴とする請求項48に記載のカラーフィルタ
    の製造装置。
  50. 【請求項50】 前記予備吐出制御手段は、前記インク
    の吐出開始位置を、インクの色毎に前記フィルタエレメ
    ントを含む領域から順番に遠ざかるように制御すること
    を特徴とする請求項49に記載のカラーフィルタの製造
    装置。
  51. 【請求項51】 前記予備吐出制御手段は、前記インク
    の吐出開始位置を、隣り合うフィルタエレメントの列毎
    に交互にずらすように制御することを特徴とする請求項
    49に記載のカラーフィルタの製造装置。
  52. 【請求項52】 前記フィルタエレメントを含む領域の
    外側部分からインクの吐出を開始して、前記走査の方向
    と略直交する方向に異なる色のフィルタエレメントの列
    が並ぶように着色する場合、 前記予備吐出制御手段は、前記外側部分に対して行われ
    る前記予備吐出動作によるインクの吐出開始位置付近で
    のインク吐出密度を前記フィルタエレメントを着色する
    ときのインク吐出密度より小さくするように、前記イン
    クジェットヘッドによる予備吐出動作を制御することを
    特徴とする請求項48に記載のカラーフィルタの製造装
    置。
  53. 【請求項53】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動制御手段は、前記着色に使用するノ
    ズルと前記予備吐出ノズルの双方のノズルのメニスカス
    を振動させるように制御することを特徴とする請求項3
    4乃至52のいずれかに記載のカラーフィルタ製造装
    置。
  54. 【請求項54】 前記インクジェットヘッドは着色に使
    用するノズルと、前記着色に使用するノズルに不良が生
    じたときに使用される予備吐出ノズルとを備え、 前記メニスカス振動制御手段は、前記着色に使用するノ
    ズルのメニスカスを振動させるように制御することを特
    徴とする請求項34乃至52のいずれかに記載のカラー
    フィルタの製造装置。
  55. 【請求項55】 複数の吐出口を有するインクジェット
    ヘッドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向け
    て前記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィ
    ルタとして機能するフィルタエレメントを着色すること
    により製造されたカラーフィルタを備えた表示装置を製
    造する方法であって、 前記カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する前
    に、前記吐出口からインクが吐出されない程度のエネル
    ギーを前記インクジェットヘッドのエネルギー付与手段
    に対して与えることにより前記吐出口のインクのメニス
    カスを振動させるメニスカス振動工程を実行することに
    よりカラーフィルタを形成する工程と、 前記形成されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ
    に対向する対向基板との間に液晶化合物を封入する工程
    と、 を具備することを特徴とする表示装置の製造方法。
  56. 【請求項56】 複数の吐出口を有するインクジェット
    ヘッドと基板とを相対的に走査させながら該基板に向け
    て前記複数の吐出口からインクを吐出して、カラーフィ
    ルタとして機能するフィルタエレメントを着色すること
    により製造されたカラーフィルタを有する表示装置を備
    えた装置を製造する方法であって、 前記カラーフィルタのフィルタエレメントを着色する前
    に、前記吐出口からインクが吐出されない程度のエネル
    ギーを前記インクジェットヘッドのエネルギー付与手段
    に対して与えることにより前記吐出口のインクのメニス
    カスを振動させるメニスカス振動工程を実行することに
    よりカラーフィルタを形成する工程と、 前記形成されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタ
    に対向する対向基板との間に液晶化合物を封入すること
    により表示装置を製造する工程と、 該表示装置に画像信号を供給するための画像信号供給手
    段を、前記表示装置に接続する工程とを具備することを
    特徴とする表示装置を備えた装置の製造方法。
  57. 【請求項57】 インクジェットヘッドの液路内に配置
    されたエネルギー付与手段に駆動信号を供給することに
    よりインクに熱エネルギーを付与させて気泡を生じさ
    せ、該気泡の生成により前記吐出口からインクを吐出さ
    せる装置であって、 前記インクジェットヘッドの吐出口からインクを吐出す
    る前に、前記エネルギー付与手段に対し、前記液路内の
    インクに気泡は生じさせるがインクを吐出するには不十
    分な量のエネルギーを与えることにより前記吐出口のイ
    ンクのメニスカスを振動させるように制御する制御手段
    を備えることを特徴とするインク吐出装置。
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