JP2001295924A - ピストンピンおよびその製造方法 - Google Patents

ピストンピンおよびその製造方法

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Takeo Hisada
田 建 男 久
Tadashi Hattori
部 正 服
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    • F16J1/00Pistons; Trunk pistons; Plungers
    • F16J1/10Connection to driving members
    • F16J1/14Connection to driving members with connecting-rods, i.e. pivotal connections
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量でかつ耐久性に優れたピストンピンを提
供する。 【解決手段】 ヤング率250GPa以上の高ヤング率
材料を素材としてなり、ピストンピン内周面4fの軸方
向の表面粗さがRa0.5μm以下であるとともにピス
トンピン内周面4fの周方向の表面粗さがRa1.0μ
m以下であるピストンピン4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関や水ポン
プなどに用いられ、シリンダと、前記シリンダ内で往復
移動するピストンとで構成されるレシプロ式圧縮装置に
おいて、ピストンボス部とコネクティングロッド小端部
とを連結するのに使用されるピストンピンに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種のレシプロ式圧縮装置は、例え
ば、図1に示すように、仮想線で表わすシリンダ1内で
往復移動するピストン2のピストンボス部2bと、コテ
クティングロッド3のコネクティングロッド小端部3e
とをピストンピン4で連結した構造をなすものが通常に
おいて採用されている。
【0003】このようなレシプロ式圧縮装置におけるピ
ストンピン4の役割は、ピストン2に加わる負荷をコネ
クティングロッド3に伝達することであり、当然のこと
ながら、目指すところは、できる限り伝達効率を上げる
ことである。
【0004】このため、ピストンピン4に要求される特
性は、1)負荷により破壊しない強度を有するのはもち
ろんのこと、2)軽量化が可能であること、3)高剛性
のものであること、などをあげることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構造用鋼からなるピストンピンでは、上記の
うち、1)のみについて対応が可能であり、2),3)
については対応が不十分であるのが実情である。また、
上記2)については従来も材料の強度を上げることで薄
肉のものとするなどある程度の対応をしてきているが、
他方ではピストンピン4に対する要求特性から使用時の
弾性変形は一定以下におさえる必要があり、素材として
構造用鋼を使用する限りは大きな改善を望めていないの
が現状である。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題にかんが
みてなされたものであって、高強度・高剛性のものが得
られると共に軽量化が可能であり、耐久性に優れたピス
トンピンを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるピストン
ピンは、請求項1に記載しているように、ヤング率25
0GPa以上の高ヤング率材料を素材としてなるものと
したことを特徴としている。
【0008】そして、請求項2に記載しているように、
ピストンピン内周面の軸方向の表面粗さがRa0.5μ
m以下、場合によってはRa0.5μm未満であるもの
とすることができる。
【0009】また、本発明に係わるピストンピンにおい
ては、請求項3に記載しているように、ピストンピン内
周面の周方向の表面粗さがRa1.0μm以下、場合に
よっては1.0μm未満であるものとすることができ
る。
【0010】本発明に係わるピストンピンの製造方法
は、請求項4に記載しているように、ヤング率250G
Pa以上の高ヤング率材料を素材として用いてピストン
ピン粗材形状に加工したのち、ピストンピン内周面の軸
方向の加工精度をRa0.5μm以下、場合によっては
0.5μm未満にすると共にピストンピン内周面の周方
向の加工精度をRa1.0μm以下、場合によっては
1.0μm未満にするようにしたことを特徴としてい
る。
【0011】そして、本発明に係わるピストンピンの製
造方法においては、請求項5に記載しているように、ピ
ストンピン内周面の加工にホーニングを用いると共にピ
ストンピン外周面の加工に研磨を用いるようになること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、先に高ヤング率を
発揮する材料を発明し、従来の構造用鋼と同じ条件で機
械加工を行ってピストンピンを製造して、その性能を調
査したところ、上述した2),3)に関する改善効果以
前に強度上の問題点があることがわかった。
【0013】すなわち、この種の機械部品では、繰り返
し負荷のかかる場合において強度・疲労強度に優れてい
ることが重要であるが、高ヤング率を発揮する材料を素
材とする場合において、種々の調査を繰り返した結果、
高ヤング率の材料ではその表面肌を厳密に制御しないと
その特性を十分に発揮することができないことが判明し
た。
【0014】つまり、図2に示すように、通常の構造用
鋼の場合に、表面粗さとある負荷時の繰り返し寿命との
関係はあまりセンシティブではなく、例えば、SAE
3130(Ni−Cr鋼)の焼入れ焼きもどし材では切
削肌(平均粗さ:Ra270μm)と研磨肌(平均粗
さ:Ra20μm)とで繰り返し寿命は10倍程度上が
るにすぎない。
【0015】そして、研磨精度をさらに上げて平均粗さ
Raを10μm以下まで高めたとしても寿命は数倍程度
の向上にとどまるため、工業的な部品では経済性も加味
して強度の要求からはあまり高精度の研磨面を作らない
(他の目的から研磨精度を上げる場合は当然ある)のが
一般的である。
【0016】他方、同じく図2に示すように、ヤング率
250GPa以上の高ヤング率材料は切り欠き感受性が
高く表面肌の影響を大きく受けるため、切削肌では本来
の疲労強度を得ることは不可能である。そして、十分な
疲労強度を得るためには表面粗さがRa2μm以下の研
磨肌とすることが必要であるが、この高ヤング率材料で
は通常の構造用鋼では効果が薄かった領域まで研磨強度
を高める(表面粗さRaを0.5μm以下とする)こと
で著しく疲労強度が向上することがわかった。
【0017】そこで、この研磨条件をもとにして高ヤン
グ率材料を素材として粗加工,熱処理,外表面研磨加工
を行ってピストンピンを試作することにより評価したと
ころ、疲労試験結果から予想したものとはほど遠い結果
となった。そして、疲労試験等の通常の機械試験では試
験片はその表面を研磨するだけであるが、ピストンピン
の場合は負荷時においてピストンピン内周面の応力がも
っとも高く、ピストンピン内周面においても研磨精度を
上げる必要のあることがわかった。
【0018】さらに、一般的なピストンピンでは、その
内径は直径10〜30mm位であり、およそ50〜10
0mmの全長にわたって表面粗さがRa0.5μm以下
に研磨することは、経済性を考えた場合に実用的には不
可能である。
【0019】そこで、本発明者らは種々の検討をさらに
加えた結果、ピストンピン内周面はホーニング加工する
と共にピストンピン外周面は研磨加工することによって
所定の効果が得られることを見いだした。そしてこのと
き、ピストンピン内周面の軸方向の表面粗さをRa0.
5μm以下にすることは比較的容易であり、ピストンピ
ンの特性向上には十分有効であることを見い出した。
【0020】本発明に係るピストンピンにおいて素材と
して用いられるヤング率250GPa以上の高ヤング率
材料は、例えば、C:1.0〜4.5質量%、Si:
2.0質量%以下、Mn:2.0質量%以下、Cr:
3.0〜20.0質量%、Co:20.0質量%以下を
含み、Mo,V,Ti,W,Nbの1種以上をMo:2
5.0質量%以下、V:15.0質量%以下、Ti:1
2.0質量%以下、W:30.0質量%以下、Nb:1
5.0質量%以下を含有し、かつ、Mo+V+Ti+W
+Nb:10〜40質量%の範囲にあり、残部が実質的
にFeからなる高ヤング率粉末の焼結体よりなるもので
ある。
【0021】このように、用いる高ヤング率材料はヤン
グ率250GPa以上であり、また、引張強度1500
MPa以上である焼結体を得ることができるものである
が、以下に、上記高ヤング率焼結体用金属粉末のより好
ましい組成の限定理由を説明する。
【0022】Cは、炭化物の形成に必要な元素であり、
そのためには1.0質量%以上含有させるのが良い。た
だし、4.5質量%を超えて多量に含有させると靭性が
低下する傾向となるので、4.5質量%以下とするのが
良く、好ましくは1.5〜4.0質量%の範囲とするの
が良い。
【0023】Siは、生地を強化して降伏点を高めるの
に有用な元素である。ただし、2.0質量%を超えて多
量に含有させると靭性を損なう傾向となるので2.0質
量%以下とするのが良く、好ましくは0.2〜1.0質
量%の範囲とするのが良い。
【0024】Mnは、鋼の焼入性に寄与するが、粉末の
酸素量を上げる傾向となるので、2.0質量%以下とす
るのが良く、好ましくは0.2〜1.0質量%の範囲と
するのが良い。
【0025】Crは、Feより比重が小さく、本発明で
用いる素材の比重を下げるのに有効であり、また、M
o,V,Ti,W,NbとともにCと結合して複炭化物
を形成させるため3.0質量%以上含有させるのが良い
が、Cr主体の炭化物は、ヤング率があまり大きくない
ため過度に添加しても本発明の目的への寄与が小さい傾
向となるので20.0質量%とするのが良い。
【0026】Coは、生地を強化して引張り強度を高め
るのに有用な元素であるので、20.0質量%までの範
囲で添加量を決定するのが良い。
【0027】Mo,V,Ti,W,Nbの1種以上を含
有させることによって焼結体のヤング率を所定の値以上
に高める上で有用な元素群であり、これらの合計量で1
0質量%以上含有させることが望ましい。しかし、合計
含有量が40質量%を超えると粉末製造が困難となる傾
向となり焼結体の強度も低下する可能性があるので40
質量%以下とするのが良い。
【0028】これらのうち、Moは、炭化物を形成し、
ヤング率を高める上で有用な元素であるが、25.0質
量%を超えて過度に含有させると粉末製造が困難となる
傾向となるため25.0質量%以下とするのが良い。
【0029】また、Vは、比重の小さい炭化物を形成
し、ヤング率を高める上で有用な元素であるが、15.
0質量%を超えて過度に含有させると粉末製造が困難と
なる傾向となるため、15.0質量%以下とするのが良
い。
【0030】さらに、Tiは、比重の小さい炭化物を形
成し、ヤング率を高める上で有用な元素であるが、1
2.0質量%を超えて多量に含有させると粉末製造が困
難となる傾向となるため、12.0質量%以下とするの
が良い。
【0031】さらにまた、Wは、炭化物を形成し、ヤン
グ率を高めるうえで有用な元素である。また、生地中に
固溶してこれを強化する結果、引張強度を高める。ただ
し、30.0質量%を超えて過度に含有させると粉末製
造が困難となる傾向となるため、30.0質量%以下と
するのが良い。
【0032】さらにまた、Nbは、炭化物を形成し、ヤ
ング率を高めるうえで有用な元素であるが、15.0質
量%を超えて過度に含有させると粉末製造が困難となる
傾向となるため15.0質量%以下とするのが良い。
【0033】このような高ヤング率焼結体用金属粉末を
用いて、ピストンピンを製造するに際しては、金属粉末
を熱間静水圧プレス(HIP,Hot Isostat
icPress)により温度:1000〜1230℃、
圧力:900〜2000kgf/cmのもとで0.5
〜5時間加熱・加圧して粉末を固化することにより焼結
体を得たのち、必要に応じて鍛造・圧延を行ったのち焼
きなましを行い、所定形状に粗加工し、この後1000
〜1200℃で焼入れし500〜650℃で焼もどしを
行い、仕上げ加工を行なって、図1に示したような、内
径が10〜30mm,外径が15〜50mmで長さが5
0〜100mmの円筒形ピストンピンを形成する。そし
てさらに、ピストンピン内周面はホーニング加工を行っ
て軸方向の表面粗さをRa0.5μm以下ないしは0.
5μm未満にすると共に周方向の表面粗さをRa1.0
μm以下ないしは1.0μm未満にし、ピストンピン外
周面は研磨加工を行って外周面の表面粗さをRa0.0
5〜5μmにしたピストンピンを得る。
【0034】
【実施例】以下、実施例に基いて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこのような実施例のみに限定され
ないことはいうまでもない。
【0035】まず、表1に示す成分組成の金属粉末をN
ガスアトマイズにより製造し、−32メッシュに分級
した。
【0036】次いで、この金属粉末を外径100mmの
軟鋼製容器に入れ、EB(電子ビーム)溶接機で蓋をす
ると同時に内部を減圧した。
【0037】次に、この金属粉末入り容器をHIP装置
に装入し、温度1100℃,圧力1200kgf/cm
のもとで1時間加熱・加圧して粉末を固化することに
より焼結体を得たのち、得られた焼結体を熱間圧延する
ことによって外径30mmの棒材とした。
【0038】続いて、この棒材に対し焼なましを施し、
所定の形状に粗加工し、この後1150℃で焼入れし5
60℃で焼もどしを行い、仕上げ加工を行って表2に示
す形状のピストンピンを得た。
【0039】このとき得たピストンピンの形状は、外径
が22mm,内径が16.2〜17.1mm,長さが6
5mmであり、外径30mmの圧延棒材から機械加工し
て所定の形状に削り出した。そして、この粗加工材に焼
入れ・焼もどしを施し、ピストンピン外周面は精研磨に
より表面粗さRa0.2μmとした。また、ピストンピ
ン内周面は研摩加工やホーニング加工を行うことによっ
て種々の表面粗さに調整したものとしてピストンピンの
実体疲労試験に供した。
【0040】また、市販のピストンピン(SAE 31
30材の浸炭品)を比較に用いた。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】また、実体疲労試験装置の概要を図3に示
すが、この実体疲労試験装置において、ピストンピン4
の両端は間隔をあけて設置した二つの基台ブロック1
1,11に嵌装していると共にピストンピン4の中央部
分は負荷ブロック12に貫装された状態となっており、
この負荷ブロック12には連結棒13を介してサーボパ
ルサー14が連結してあって、サーボパルサー14の作
動によりピストンピン4に対して15ton,15Hz
の負荷を与えるものとしてある。
【0044】このサーボパルサー14によるピストンピ
ン4の負荷回数(繰り返し数)の測定結果を同じく表2
に示した。
【0045】表2に示すように、この負荷試験において
は繰り返し数1×106 で終了とし、1×10
まで達しないものについては破断した時の繰り返し数を
示し、破断しなかったものは1×10以上としてと示
した。
【0046】この結果、構造用鋼を用いると共に内周面
の表面粗さが大きい比較のNo.1では繰り返し数が小
さく、また、No.1に対し鋼Aを代用した比較のN
o.2においても繰り返し数が小さい結果となってい
た。
【0047】また、鋼Aを用いかつ内周面の表面粗さを
小さくした精研磨によるNo.3およびホーニング加工
によるNo.4ではいずれも繰り返し数が1×10
超えており、ピストンピンの単重も従来の89.6gか
ら85.5gまで軽量化することが可能であった。
【0048】さらに、鋼Aを用いたものの内周面の軸方
向の表面粗さが大であるNo.5では繰り返し数が10
台まで低下していた。
【0049】さらにまた、鋼Aを用い、単重をさらに8
1.5gまで軽量化したNo.6および77.3gまで
軽量化したNo.7においては10台の実用に耐え得
る十分良好なる繰り返し数が得られた。
【0050】さらにまた、鋼Bを用いたもののピストン
ピン内周面の表面粗さが大きいNo.8では繰り返し数
が小さくなっていたが、ピストンピン内周面の表面粗さ
を小さくしたNo.9では1×10を超える繰り返し
回数が得られた。
【0051】同様に、鋼Cを用いたもののピストンピン
内周面の表面粗さが大きいNo.10では繰り返し数が
小さくなっていたが、ピストンピン内周面の表面粗さを
小さくしたNo.11では1×10を超える繰り返し
回数が得られた。
【0052】
【発明の効果】本発明によるピストンピンでは、請求項
1に記載しているように、ヤング率250GPa以上の
高ヤング率材料を素材としてなるものとしたから、高強
度・高剛性のものが得られると共に軽量化が可能であ
り、耐久寿命が長い耐久性に優れたピストンピンを提供
することが可能であるという著大なる効果がもたらされ
る。
【0053】そして、請求項2に記載しているように、
ピストンピン内周面の軸方向の表面粗さがRa0.5μ
m以下であるものとすることによって、ピストンピン内
周面の軸方向の表面粗さを抑制しやすいホーニング加工
の採用で疲労強度がより一層安定して優れたものとする
ことができ、耐久性により一層優れたピストンピンを提
供することが可能であるという著大なる効果がもたらさ
れる。
【0054】そしてまた、請求項3に記載しているよう
に、ピストンピン内周面の周方向の表面粗さがRa1.
0μm以下であるものとすることによって、ピストンピ
ン内周面の周方向の表面粗さをピストンピン内周面の軸
方向の表面粗さほどではないにしても十分に抑制しやす
いホーニング加工の採用で疲労強度がより一層安定して
優れたものとすることができ、耐久性により一層優れた
ピストンピンを提供することが可能であるという著大な
る効果がもたらされる。
【0055】本発明によるピストンピンの製造方法によ
れば、請求項4に記載しているように、ヤング率250
GPa以上の高ヤング率材料を素材として用いてピスト
ンピン粗材形状に加工したのち、ピストンピン内周面の
軸方向の加工精度をRa0.5μm以下にすると共にピ
ストンピン内周面の周方向の加工精度をRa1.0μm
以下にするようにしたから、高強度・高剛性のものが得
られると共に軽量化が可能であり、耐久寿命が長い耐久
性に優れたピストンピンを製造することが可能であると
いう著大なる効果がもたらされる。
【0056】そして、請求項5に記載しているように、
ピストンピン内周面の加工にホーニングを用いると共に
ピストンピン外周面の加工に研磨を用いるようになすこ
とによって、ピストンピン内周面の軸方向の表面粗さお
よび周方向の表面粗さを小さくすることが可能であって
耐久性に優れたピストンピンを製造することが可能であ
るという著大なる効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピストンピンの一般的組み込み構造例を示す断
面説明図である。
【図2】材料およびピストンピン内周面の軸方向の表面
粗さによる疲労強度(繰り返し寿命)への影響を調べた
結果を平均化して示すグラフである。
【図3】本発明実施例で採用した実体疲労試験装置の概
要を示す説明図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストン 2b ピストンボス部 3 コネクティングロッド 3e コネクティングロッド小端部 4 ピストンピン 4f ピストンピン内周面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヤング率250GPa以上の高ヤング率
    材料を素材としてなることを特徴とするピストンピン。
  2. 【請求項2】 ピストンピン内周面の軸方向の表面粗さ
    がRa0.5μm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のピストンピン。
  3. 【請求項3】 ピストンピン内周面の周方向の表面粗さ
    がRa1.0μm以下であることを特徴とする請求項1
    または2に記載のピストンピン。
  4. 【請求項4】 ヤング率250GPa以上の高ヤング率
    材料を素材として用いてピストンピン粗材形状に加工し
    たのち、ピストンピン内周面の軸方向の加工精度をRa
    0.5μm以下にすると共にピストンピン内周面の周方
    向の加工精度をRa1.0μm以下にすることを特徴と
    するピストンピンの製造方法。
  5. 【請求項5】 ピストンピン内周面の加工にホーニング
    を用いると共にピストンピン外周面の加工に研磨を用い
    ることを特徴とする請求項4に記載のピストンピンの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1590584A2 (en) * 2003-02-03 2005-11-02 Federal-Mogul Corporation Wrist pin

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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