JP2001293399A - 自動車用ドアシール材の塗装装置 - Google Patents

自動車用ドアシール材の塗装装置

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JP2001293399A
JP2001293399A JP2000112788A JP2000112788A JP2001293399A JP 2001293399 A JP2001293399 A JP 2001293399A JP 2000112788 A JP2000112788 A JP 2000112788A JP 2000112788 A JP2000112788 A JP 2000112788A JP 2001293399 A JP2001293399 A JP 2001293399A
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coating
compressed air
paint
side wall
lip
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JP2000112788A
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English (en)
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Takayoshi Miwa
孝義 三輪
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装装置を押出成形ライン上に設けた場合に
あっては、塗布用治具とグラスラン側壁内面及びリップ
内面とが接触して擦過傷や形状変形などが発生し易いと
共に、成形体の位置ずれに対応が困難になる。 【解決手段】 グラスランのチャンネル部の側壁内面や
該側壁の先端部からチャンネル部内方へ折曲形成された
リップの内面に塗料を塗布する塗装装置21である。グ
ラスランの押出成形ライン上に配置された塗装治具22
は、成形中の前記側壁内面とリップ内面との間に嵌入し
た複数の先端部24c〜27cに、圧縮空気と粉末状塗
料を噴出するノズル35〜37が設けられている。この
各ノズルの噴口35a〜37bから圧縮空気と塗料を、
前記側壁内面とリップ内面の両方に一緒に噴出して、前
記各内面と先端部外面との間に微小クリアランスを形成
しつつ圧縮空気の撹拌作用を介して塗料を塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ドアシー
ル材であるグラスランなどの内側に粉末状の塗料を塗布
する塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアウィンドガラスと車体との
間を密封するドアシール材には、サイドドアのサッシュ
に装着するグラスランと、車体側の開口部に装着するウ
ェザーストリップとがある。これらドアシール材は、ド
アウィンドガラスの側縁を収容する断面略コ字型のチャ
ンネル部を備え、該チャンネル部の両側壁先端部から内
方に折曲形成されたインナリップとアウタリップをドア
ウィンドガラスの表裏面にそれぞれ密着させてシール機
能を発揮させるようになっている。
【0003】ところが、特に前記アウタリップは、チャ
ンネル部の側壁寄りに配置されているため、走行時の振
動やドア開閉時の衝撃を受けると、その内面がチャンネ
ル部の側壁内面に対して付着,剥離を繰り返し、プチプ
チという耳障りな離着音を生じている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、従来からチャ
ンネル部の側壁内面からアウタリップの内面にウレタン
やシリコンなどの高分子塗料を塗布することによって、
この離着音の発生を未然に防止する工夫もなされてい
る。
【0005】しかしながら、従来の塗装方法は、本出願
人が先に出願した特願平11−136512号に記載さ
れているように、グラスランの押出成形後に、所定の塗
布用治具の先端部をチャンネル部の側壁内面とリップ内
面との間に嵌入配置して長手方向に沿って手動によりい
わゆるアウトラインで塗布していた。このため、かかる
塗装作業が極めて煩雑になり、塗装作業能率の低下を招
いているばかりか製造コストの高騰が余儀なくされてい
る。
【0006】そこで、ドアシール材の押出成形中、つま
りゴムの加硫工程中のいわゆるインラインで塗布するこ
とも考えられるが、この場合は、塗布用治具の外面が前
記側壁内面やリップ内面に常時接触した状態で摺動する
ようになるため、側壁内面やリフト内面に擦過傷や形状
変形などが発生し易くなるばかりか、ライン上における
成形品の位置ずれに対応しきれずに正確な位置に塗布す
ることが困難になるなどの種々の技術的課題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記各従来例
の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載
の発明は、ドアウィンドガラスの昇降をガイドするチャ
ンネル部の側壁内面と該側壁の先端部からチャンネル部
内方へ折曲形成されたリップの内面に塗料を塗布する自
動車用ドアシール材の塗装装置であって、前記ドアシー
ル材の成形ライン上に配置され、成形中の前記側壁内面
とリップ内面との間に嵌入した複数の先端ノズルから前
記側壁内面とリップ内面の少なくともいずれか一方に圧
縮空気と塗料を噴出して塗布する塗装治具を備えたこと
を特徴としている。
【0008】したがって、この発明によれば、塗装治具
を予めドアシール材の成形ライン上に固定し、連続的に
押し出されたドアシール材成形体の側壁とリップとの間
に塗装治具の先端部を嵌入させる。続いて、例えば前記
側壁内面とリップ内面の両面に向かって前記先端部に有
する複数のノズルから圧縮空気と粉末状塗料とを例えば
同時に噴出する。このため、粉末状塗料が圧縮空気によ
って撹拌されながら各内面に塗布されるので、塗膜が全
体に均一になり、良好な塗装が可能になる。
【0009】また、かかる噴出力によって、側壁内面及
びリップ内面と塗装治具の先端部外面との間に微小クリ
アランスが形成されるため、前記側壁内面及びリップ内
面と塗装治具先端部外面とは常に非接触状態となり、ド
アシール材成形品の連続移動中における塗装治具先端部
による成形品の擦過傷などの発生が防止されると共に、
成形品の移動中に位置ずれが生じても良好な塗装が可能
になる。
【0010】さらに、前記クリアランスを積極的に形成
することによって各ノズル先端の噴口の目詰まりが防止
される。
【0011】請求項2に記載の発明は、前記塗装治具
を、ほぼ同一形状の少なくとも3つの板状部材を組み合
わせて構成し、両側の圧縮空気用部材の中央に塗料用部
材を挟持状態に配置すると共に、該各部材の各先端部に
圧縮空気用ノズルと塗料用ノズルを形成してなることを
特徴としている。
【0012】この発明によれば、中央の塗料用ノズルか
ら噴出した塗料は、両側の各圧縮空気用ノズルから噴出
した両方の圧縮空気によって効果的に撹拌されるため、
側壁内面やリップ内面に対する塗膜の均一化を一層促進
できる。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記各圧縮空気
用部材と塗料用部材の内部に、圧縮空気通路と塗料通路
をそれぞれ形成すると共に、前記各先端部を前記側壁内
面とリップ内面との折曲形状に沿った形状に形成し、か
つ両端側に位置する両板状部材の先端部外側縁を円弧状
に面取りしたことを特徴としている。
【0014】この発明によれば、各先端部を前記特異な
形状に形成したことにより、該先端部の外面と側壁内面
及びリップ内面との間の距離が常時一定になるため、塗
膜の均一化をさらに促進することができると共に、先端
部外側縁を円弧状に面取りしたことによって塗装治具両
端でのドアシール材成形品の連続移動中における前記先
端部外側縁による成形品の擦過傷等の発生をさらに防止
できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、前記圧縮空気用
部材のいずれか一方の外側面に、蓋用部材を密着状態に
配置すると共に、該各先端部に形成される圧縮空気用ノ
ズルと塗料用ノズルを、隣接する前記各部材の間に形成
したことを特徴としている。
【0016】この発明によれば、圧縮空気用ノズルと塗
料用ノズルを圧縮空気用部材と塗料用部材の先端部内部
ではなく、先端部の外側面に形成したため、かかる各ノ
ズル及び該ノズル噴口の形成作業が容易になる。
【0017】請求項5に記載の発明は、前記圧縮空気用
ノズルと塗料用ノズルを、前記各先端部側で分岐形成
し、該各ノズルの先端縁を前記側壁内面とリップ内面に
それぞれ指向させたことを特徴としている。
【0018】この発明によれば、請求項4に記載の発明
を前提とすることから、ノズルを分岐形成する作業も容
易になるばかりか、該各ノズルを側壁内面とリップ内面
の両方に指向させて、両内面に塗料を塗布したことによ
り、両内面間の離間性が良好になる。
【0019】請求項6に記載の発明は、前記塗装治具
に、各圧縮空気の供給圧力と塗料の供給圧力を調整する
圧力調整機構を設けたことを特徴としている。
【0020】この発明によれば、各ノズルから噴出させ
る圧縮空気や塗料の圧力をドアシール材の大きさや形状
などに応じて適宜変更することが可能になるので、対象
成形品に拘わらず常に良好な塗膜を形成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる自動車用ド
アシール材の塗装装置の実施形態を図面に基づいて詳述
する。
【0022】すなわち、この塗装装置21は、図4に示
すドアシール材であるグラスラン1を対象としており、
このグラスラン1は、自動車のドア本体に設けられた例
えばサッシュに保持され、ほぼコ字形状に折曲形成され
たチャンネル部2と、該チャンネル部2の車内外側両側
壁3、4の先端に一体に設けられてチャンネル部2の内
方に折曲形成された車内外のインナリップ5とアウタリ
ップ6とから構成されている。このインナリップ5とア
ウタリップ6の各外面やチャンネル部2の底面には、図
外のドアウィンドガラス外周側の内外面との摺動抵抗を
低減する滑動用塗料7、8が塗布されている。また、こ
のグラスラン1は、後述する押出成形ラインにてゴム材
により一体に形成されている。
【0023】前記押出成形ラインは、図5に示すように
形状成形用の口金11にゴム材料を連続的に押出す押出
機12と、口金11から押出された未加硫ゴムのドアシ
ール成形体を所定の温度で加硫する加硫槽13と、加硫
されたドアシール成形体を冷却固化する冷却槽14と、
冷却固化されたドアシール成形体を引き取る引取り機1
5とから主として構成され、この引取り機15と冷却槽
14との間に本発明の塗装装置21が配置されている。
【0024】この塗装装置21は、図1及び図2に示す
ように塗装治具22と、該塗装治具22に設けられた圧
力調整機構23と、図外の圧縮空気供給機構及び塗料供
給機構とから構成されている。
【0025】前記塗装治具22は、4枚の板状部材2
4、25、26、27を2本のボルト28、29により
共締めして組み合わせることにより構成され、図1、図
2中、最左側と左から3番目に配置されているものが圧
縮空気用部材24、26であり、該両圧縮空気用部材2
4、26の間に挟持状態に配置されたものが1枚の塗料
用部材25であり、さらに図中最右側に配置されている
ものが蓋部材27である。
【0026】具体的に説明すれば、前記各部材24〜2
7は、同一のほぼ長方形状に形成されて、対向する各側
面24a,25a,25a,26a,26a,27a同
士が前記ボルト28、29の締付力によって密着状態接
触していると共に、各先端部24c〜27cが前記グラ
スラン1の成形中において図4にも示すように車外側側
壁4とアウタリップ6との間の折曲角度とほぼ同形状の
嘴状に形成されていると共に、各先端部24c,27c
の開放された外側面24b,27bの各外側縁24f,
24g、27f,27gが円弧状に面取りされている。
また、前記圧縮空気用部材24、26と塗料用部材25
の幅方向の中央位置に、前記ボルト28、29が挿通す
る上下2つのボルト挿通孔24d〜26dと位置決め用
ピン30、31が挿通するピン挿通孔24e〜26eが
それぞれ貫通形成されていると共に、蓋部材27には前
記各ボルト挿通孔24d〜26d及びピン挿通孔24e
〜26eと対向する位置に雌ねじ孔27dとピン挿通孔
27eがそれぞれ形成されている。
【0027】また、前記各圧縮空気用部材24、26の
内部には、図1に示すように、前記圧縮空気供給機構か
ら供給された圧縮空気を圧力調整機構23を介して導入
する圧縮空気通路32、33が上下方向に沿って形成さ
れている一方、前記塗料用部材25の内部にも塗料供給
機構から供給された塗料を圧力調整機構23を介して導
入する塗料通路34が形成されている。前記圧縮空気通
路32、33は、下流端部が水平方向に沿って二股状に
分岐されて、該各分岐路32a,32b,33a,33
bの端部が一方の側面24a、26bに開口形成されて
いる。前記塗料通路34は、下流端部が水平方向に沿っ
た比較的大径な1つの通孔34aからなり、一方の対向
側面25bに開口形成されている。
【0028】さらに、前記各先端部24c〜26cの各
対向側面24a,25b,26bには、前記各分岐路3
2a,32b、33a,33b及び通孔34aとそれぞ
れ連通する複数のノズル35〜37が切欠形成されてお
り、この各ノズル35〜37は、この各ノズル35〜3
7対向する各側面25a,26a,27aが密着するこ
とによりノズル孔がそれぞれ形成されるようになってい
る。前記圧縮空気用部材24,26側の各ノズル35、
37は、図1に示すように、各分岐路32a,32b、
33a,33bに対応してそれぞれ分岐形成され、該分
岐された一方の噴口35a、37aが前記各先端部24
c,26cの上面に開口してアウタリップ内面6aにそ
れぞれ指向していると共に、他方の噴口35b,37b
が前記各先端部24c,26cの下面に開口して車外側
の側壁内面4aにそれぞれ指向している。
【0029】一方、塗料用部材25側のノズル36は、
下流側で分岐形成され、一方の噴口36aが先端部25
cの上面に開口してアウタリップ内面6aに指向してい
ると共に、他方の噴口36bが先端部25cの下面に開
口して車外側の側壁内面4aに指向している。
【0030】前記圧力調整機構23は、各圧縮空気用部
材24、26及び塗料用部材25の上端部にそれぞれ設
けられて、圧縮空気供給機構や塗料供給機構から圧送さ
れた圧縮空気や塗料を前記圧縮空気通路32,33や塗
料通路34に送る通路構成部38と、該通路構成部38
の通路断面積を手動によって調整する調整ねじ部材39
と、該調整ねじ部材39の回転位置を固定するロックナ
ット40とから主として構成されている。なお、前記塗
料は、高分子の粉末状樹脂材(フィラー)で構成されて
いる。
【0031】以下、本実施形態の作用について説明すれ
ば、グラスラン1を前記押出成形ラインによって押出成
形する際に、予め前記塗装装置21を、冷却層14と引
取り機15との間に所定の基台を介して配置固定してお
く。そして、押出成形作業が開始されて、口金11から
押し出されたグラスラン1の成形体が、図外のサイジン
グや加硫槽13及び冷却層14を通過して所定形状に加
硫固化されながら移動し、車外側側壁4とアウタリップ
6との間を図4に示すように塗装治具22の先端部24
c〜27cが入り込むと、該先端部24c〜27cの各
ノズル噴口35a〜37a、35b〜37bから噴出し
た圧縮空気と塗料の噴出力によって車外側側壁4とアウ
タリップ6が先端部24c〜27cの外面から僅かに離
間して微小のクリアランスC1,C2を形成し、各内面
4a,6aと先端部24c〜27cの外面が非接触状態
で移動する。
【0032】そして、この際、塗料用部材25の各噴口
36a,36bから噴出した粉末状塗料は、両側の圧縮
空気用部材24,26の各噴口35a,35b、37
a,37bから同時に噴出された圧縮空気によってクリ
アランスC1,C2内で十分に撹拌されながら、前記各
内面4a,6aに塗布される。
【0033】このように、本実施形態では、圧縮空気と
塗料の噴出力によって各先端部24c〜27c外面と側
壁内面4a及びアウタリップ内面6aとの間に常にクリ
アランスC1,C2が形成されて、前記側壁内面4a及
びリップ内面6aと塗装治具22の先端部24c〜27
c外面とは常に非接触状態となり、グラスラン1成形品
の連続移動中における塗装治具2の先端部24c〜27
cによる成形品の擦過傷などの発生が防止されると共
に、該成形品の移動中に位置ずれが生じても良好な塗装
が可能になる。この結果、成形ライン(インライン)上
で精度の高い塗布を行なうことが可能になる。
【0034】しかも、粉末状塗料は、前述のように、圧
縮空気によって十分に撹拌されながら各内面4a,6a
に塗布されるので、塗膜が全体に均一になり、良好な塗
装が可能になる。特に圧縮空気は、粉末状塗料の両側か
ら噴出されるため、粉末状塗料の撹拌効果が一層向上
し、より均一な塗膜を形成できる。
【0035】さらに、前述のようにクリアランスを積極
的に形成することによって各ノズル噴口35a〜37
a、35b〜37bの目詰まりを防止することができ
る。
【0036】また、塗装治具22の各先端部24c〜2
7cを嘴形状に形成したことにより、該先端部24c〜
24cの外面と側壁内面4a及びリップ内面6aとの間
の距離が常時一定になるため、塗膜の均一化をさらに促
進することができると共に、各先端部24c,27cの
開放している外側面24b,27bの各外側縁24f,
24g、27f,27gを円弧状に面取りしたことによ
りドアシール材成形品の連続移動中におけるその外側縁
24f,24g、27f,27gによる成形品の擦過傷
などの発生がさらに防止できる。
【0037】更に、圧縮空気用ノズル35、37の噴口
35a,35b、37a,37bと塗料用ノズル36の
噴口36a,36bを、各先端部24c〜27cの内部
ではなく一側面24a,25b,26bに形成したた
め、分岐形成などかかる各噴口の形成作業が容易にな
り、塗装治具22の製造作業能率が向上する。
【0038】また、各噴口35a〜37bから噴出させ
る圧縮空気や粉末状塗料の圧力を、グラスラン1の大き
さや形状などに応じて適宜変更することが可能になるの
で、対象成形品に拘わらず常に均一厚の塗膜を形成でき
る。
【0039】本発明は、前記実施形態の構成に限定され
るものではなく、例えば塗装の対象物であるドアシール
材として、グラスラン以外にドアウェザストリップなど
にも適用可能であり、また、塗装治具22の大きさや形
状をドアシール材の大きさや塗装位置などに応じて自由
に変更することも可能である。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明かなように、請求項1記
載の発明によれば、粉末状塗料が圧縮空気によって撹拌
されながら各内面に塗布されるので、塗膜が全体に均一
になり、良好な塗装が可能になる。
【0041】また、かかる噴出力によって、側壁内面及
びリップ内面と塗装治具の先端部外面との間にクリアラ
ンスが形成されるため、前記側壁内面及びリップ内面と
塗装治具先端部外面とは常に非接触状態となり、ドアシ
ール材成形品の連続移動中における塗装治具先端部によ
る成形品の擦過傷などの発生が防止されると共に、成形
品の移動中に位置ずれが生じても良好な塗装が可能にな
る。
【0042】さらに、前記クリアランスを積極的に形成
することによって各ノズル噴口の目詰まりが防止され
る。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、中央の塗
料用ノズルから噴出した塗料は、両側の各圧縮空気用ノ
ズルから噴出した両方の圧縮空気によって効果的に撹拌
されるため、側壁内面やリップ内面に対する塗膜の均一
化が一層促進される。
【0044】請求項3に記載の発明によれば、各先端部
を前記特異な形状に形成したことにより、該先端部の外
面と側壁内面及びリップ内面との間の距離が常時一定に
なるため、塗膜の均一化をさらに促進することができる
と共に、先端部の開放している外側面の各外側縁を円弧
状に面取りしたことによりドアシール材成形品の連続移
動中におけるその外側縁による成形品の擦過傷などの発
生が防止できる。
【0045】請求項4に記載の発明によれば、圧縮空気
用ノズルと塗料用ノズルを圧縮空気用部材と塗料用部材
の先端部外側面に形成することができるので、かかる各
ノズルの形成作業が容易になる。
【0046】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明を前提とすることから、ノズルを分岐形成
する作業も容易になるばかりか、該各ノズルを側壁内面
とリップ内面の両方に指向させて、両内面に塗料を塗布
したことにより、両面の離間性が良好になる。
【0047】請求項6に記載の発明によれば、各ノズル
から噴出させる圧縮空気や塗料の圧力をドアシール材の
大きさや形状などに応じて適宜変更することが可能にな
るので、対象成形品に拘わらず常に良好な塗膜を形成で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる塗装装置の実施形態に供される
塗装治具の分解斜視図。
【図2】同塗装治具を組み付けた状態を示す斜視図。
【図3】同塗装治具を底面側からみた斜視図。
【図4】同塗装治具によるグラスランへの塗装状態を示
す断面図。
【図5】本塗装装置が適用される押出成形ラインを示す
概略図。
【符号の説明】
1…グラスラン 2…チャンネル部 4…車外側の側壁 4a…側壁内面 6…アウタリップ 6a…アウタリップ内面 21…塗装装置 22…塗装治具 23…圧力調整機構 24a〜27a…対向側面 24c〜27c…先端部 35〜37…ノズル 35a〜37b…噴口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 301 B05D 7/24 301A B60J 10/04 B60J 1/16 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアウィンドガラスの昇降をガイドする
    チャンネル部の側壁内面や該側壁の先端部からチャンネ
    ル部内方へ折曲形成されたリップの内面に塗料を塗布す
    る自動車用ドアシール材の塗装装置であって、 前記ドアシール材の成形ライン上に配置されて、成形中
    の前記側壁内面とリップ内面との間に嵌入した複数の先
    端ノズルから前記側壁内面とリップ内面の少なくともい
    ずれか一方に圧縮空気と塗料を噴出して塗布する塗装治
    具を備えたことを特徴とする自動車用ドアシール材の塗
    装装置。
  2. 【請求項2】 前記塗装治具を、ほぼ同一形状の少なく
    とも3つの板状部材を組み合わせて構成し、両側の圧縮
    空気用部材の中央に塗料用部材を挟持状態に配置すると
    共に、該各部材の各先端部に圧縮空気用ノズルと塗料用
    ノズルを形成してなることを特徴とする請求項1に記載
    の自動車用ドアシール材の塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記各圧縮空気用部材と塗料用部材の内
    部に、圧縮空気通路と塗料通路をそれぞれ形成すると共
    に、前記各先端部を前記側壁内面とリップ内面との折曲
    形状に沿った形状に形成し、かつ両端側に位置する両板
    状部材の先端部外側縁を円弧状に面取りしたことを特徴
    とする請求項2に記載の自動車用ドアシール材の塗装装
    置。
  4. 【請求項4】 前記圧縮空気用部材のいずれか一方の外
    側面に、蓋用部材を密着状態に配置すると共に、該各先
    端部に形成される圧縮空気用ノズルと塗料用ノズルを、
    隣接する前記各部材の間に形成したことを特徴とする請
    求項3に記載の自動車用ドアシール材の塗装装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮空気用ノズルと塗料用ノズル
    を、前記各先端部側で分岐形成し、該各ノズルの噴口を
    前記側壁内面とリップ内面にそれぞれ指向させたことを
    特徴とする請求項4に記載の自動車用ドアシール材の塗
    装装置。
  6. 【請求項6】 前記塗装治具に、各圧縮空気の供給圧力
    と塗料の供給圧力を調整する圧力調整機構を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動車用
    ドアシール材の塗装装置。
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