JP2004283788A - 長尺物の塗装方法及びウエザストリップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続的に移送される長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことを可能とする。
【解決手段】ウレタン塗装装置24は、先端にノズルを有するスプレーガン31を備えている。該スプレーガン31は、移送されるゴム材料の車外側シールリップ表面、車内側シールリップ表面及び基部底面それぞれに対応して設けられている。そのうち、例えば車外側シールリップ表面に対応するスプレーガン31は、水平方向に移送される長尺物に対し鉛直方向に延びており、ノズルからは、長尺物に対し直交する方向へウレタン塗料がスプレー塗装される。スプレーガン31には、ノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられる。レーザ光の照射位置を適宜調整することで、スプレーガン31の傾動角度が微調整され、これにより、スプレー塗装位置が微調整される。
【選択図】 図1
【解決手段】ウレタン塗装装置24は、先端にノズルを有するスプレーガン31を備えている。該スプレーガン31は、移送されるゴム材料の車外側シールリップ表面、車内側シールリップ表面及び基部底面それぞれに対応して設けられている。そのうち、例えば車外側シールリップ表面に対応するスプレーガン31は、水平方向に移送される長尺物に対し鉛直方向に延びており、ノズルからは、長尺物に対し直交する方向へウレタン塗料がスプレー塗装される。スプレーガン31には、ノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられる。レーザ光の照射位置を適宜調整することで、スプレーガン31の傾動角度が微調整され、これにより、スプレー塗装位置が微調整される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺物の塗装方法及び少なくともその塗装方法にて塗装を施す工程を含んでなるウエザストリップの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガラスラン等に代表されるウエザストリップは、未加硫のゴムが押出成形されることにより製造される。より詳しくは、押出成形後、加硫工程、冷却工程、ウレタン塗装工程、硬化工程等を経ることで、ゴム状弾性体よりなる長尺状のウエザストリップが得られる。
【0003】
ウレタン塗装工程は、リップ部等の摺動面にウレタン塗膜を形成するための工程である。すなわち、リップ部にウレタン塗膜が形成されることで、リップ部の耐久性が高められ、またガラス等に対する摺動性が高められ異音等の発生が抑制される。かかる観点から、ウレタン塗膜には所定の厚み(例えば15μm〜20μm程度)が必要とされる。
【0004】
従来、上記ウレタン塗装工程に際しては、ウレタン塗料をスプレー塗装するためのスプレーガンが用いられる。このスプレーガンのノズルが、連続的に移送される長尺物の所定部位に向けられ、ノズル先端からウレタン塗料が吹き付けられる。なお、本願発明とは直接の関係はないが、固定状態にある被塗装面に対し、一定速度でレーザ光を移動させつつスプレー塗装するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−192096号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、連続的に移送される長尺物が、何らかの外的要因により幅方向にずれるおそれがある。この場合、従来では、そのようなずれがあっても速やかな調節を行うことができない。従って、製造後においてサンプリングを行い、サンプルの膜厚を測定することによって、はじめて塗装が不十分であることが判明していた。すなわち、従来の手法では、不良発生率の増大を招くおそれがあり、また、歩留まりの悪化を招くおそれがあった。なお、上記公報の技術では、塗装対象たる長尺物が連続的に移送されるという思想は、何ら示唆されていないものである。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、第1には、連続的に移送される長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことの可能な長尺物の塗装方法を提供することを主たる目的の一つとしている。また、第2には、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことで、著しい品質の向上を図ることができ、かつ、歩留まりの向上を図ることのできるウエザストリップの製造方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0009】
手段1.連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、長尺物の所定部位に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を前記移送される長尺物に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。
【0010】
手段1によれば、連続的に移送される長尺物の所定部位に対し、スプレーガンで塗装が施される。ここで、スプレーガンには、スプレーガンとともに連動し、長尺物の所定部位に光を照射可能な照射手段が設けられており、該照射手段から照射される光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物と、光の照射位置との相対位置関係を調整することで、スプレーガンの向き等が調整され、塗装位置が調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、所定部位に正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガンからスプレー塗装される量や、スプレーガンと長尺物との距離等を予め設定しておくことで、長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0011】
手段2.連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、そのノズル軸線方向に沿って平行に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を、前記移送される長尺物の幅方向中心に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。
【0012】
手段2によれば、連続的に移送される長尺物の所定部位に対し、スプレーガンで塗装が施される。ここで、スプレーガンには、スプレーガンとともに連動し、そのノズル軸線方向に沿って平行に光を照射可能な照射手段が設けられており、該照射手段から照射される光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物の幅方向中心に当てることで、塗装位置が最適位置に調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガンからスプレー塗装される量や、スプレーガンと長尺物との距離等を予め設定しておくことで、長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0013】
手段3.前記長尺物のうち少なくとも前記所定部位の色と、塗料の色とが同系色であり、前記光の色を、前記所定部位及び塗料とは異なる色に設定したことを特徴とする手段1又は2に記載の長尺物の塗装方法。
【0014】
手段3のように、長尺物のうち少なくとも所定部位の色と、塗料の色とが同系色である場合、適正に塗装されているか否かをリアルタイムで確認しづらい。この点、上述したように、所定部位及び塗料とは異なる色調を呈する光の照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。結果として、上記作用効果がより確実に奏される。
【0015】
手段4.前記所定部位は、複数箇所に設定され、複数の所定部位に対応して複数のスプレーガン及び照射手段を設けたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0016】
手段4によれば、長尺物の複数の所定部位に塗装を施そうとした場合、各所定部位について、上述した作用効果が奏される。
【0017】
手段5.前記照射手段は、レーザ光を照射可能なレーザ照射手段であることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0018】
手段5によれば、レーザ光が照射されるため、単なる光に比べて、よりシャープな光を照射することができる。結果として、オペレータ等が調整を行うに際しての目印を把握しやすい。そのため、より一層正確な塗装を行うことができる。
【0019】
手段6.前記長尺物は、連続的に押出成形されるウエザストリップであることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0020】
手段6によれば、連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。
【0021】
手段7.ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、手段1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にて塗装を施す塗装工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
【0022】
手段7によれば、ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。従って、得られるウエザストリップに関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。
【0023】
手段8.ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、加硫を施す加硫工程と、
前記加硫後、手段1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にてウレタン塗料による塗装を施す塗装工程と、
塗装後、塗膜を熱硬化させる硬化工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
【0024】
手段8によれば、ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。従って、得られるウエザストリップに関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。なお、硬化工程に際しては、あまりに膜厚が大きいと、今度は塗料が沸騰して気泡が発生してしまうことにより、塗膜不良が発生してしまうおそれがある。この点、単に塗装量を多くして膜厚をむやみに大きくすることで塗装不足を解消しようとしただけの場合に比べて、最適な塗装量等に設定することで最適な塗膜を形成することができる。結果として、品質の一層の安定化を図ることができる。
【0025】
手段9.手段1乃至8のいずれかにおいて、前記長尺物(ウエザストリップ)はガラスランであって、前記所定部位は、少なくとも室外側リップ面を含むこと。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図2に示す長尺物、ウエザストリップとしてのガラスラン11は、自動車用ドアの外周形状に対応して組付けられるものである。より詳しく説明すると、ドアには、その外周形状に則して断面略コ字状のサッシュ等(図示略)が設けられており、該サッシュ等の内側のドアガラス開口部に対しガラスラン11が組付けられる。また、本実施の形態におけるガラスラン11は、押出成形法によりほぼ同一断面形状に成形されるものであって、基部12及び該基部12から延びる一対の車外側側壁部13、車内側側壁部14を具備する。また、各側壁部13,14の略先端からそれぞれ内側に延びるようにして、車外側シールリップ15及び車内側シールリップ16が一体形成されている。これら両シールリップ15,16によりドアガラスの周縁部の車内側及び車外側がシールされる。
【0028】
本実施の形態では、車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面に対し、それぞれウレタン塗装が施されていることにより塗膜が形成されている。このウレタン塗膜の存在により、被塗装部位の耐久性が高められ、ドアガラス等に対する摺動性が高められ異音等の発生が抑制されるようになっている。
【0029】
次に、上記のように構成されてなるガラスラン11の製造装置及び製造方法の概略について説明する。図3に示すように、製造装置は、押出機21、加硫装置22、冷却装置23、ウレタン塗装装置24及び硬化装置25を具備している。押出機21は、図示しないダイを備えており、該ダイの開口部から、図2に示す断面形状をなす未加硫ゴム材料(EPDM)が連続的に押し出される。押し出された未加硫ゴム材料は、加硫装置22において加熱されることで、加硫される。また、加硫後の長尺状のゴム材料(長尺物)は、次の冷却装置23において冷却された後、ウレタン塗装装置24へ供され、ここで前記車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面に対し、それぞれウレタン塗装が施される。その後、硬化装置25において、加熱されることで、塗膜が硬化され、最終的に所定長に裁断加工されることで、塗膜を有してなるガラスラン11が製造される。
【0030】
本実施の形態では、上述した各種装置のうち、ウレタン塗装装置24での塗装方法に特徴があるので、以下には、該塗装装置24の構成等について説明する。図1に示すように、ウレタン塗装装置24は、先端にノズルを有するスプレーガン31を備えている。該スプレーガン31は、移送されるゴム材料(長尺物)の車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面それぞれに対応して3カ所に設けられている。そのうち、例えば車外側シールリップ15表面に対応するスプレーガン31について説明すると、当該スプレーガン31は、水平方向に移送される長尺物に対し、直交する方向、つまり、鉛直方向に延びており、ノズルからは、長尺物に対し、直交する方向へウレタン塗料がスプレー塗装されるようになっている。スプレーガン31は、長尺物から所定の高さ位置に設置されており、前記鉛直状態を維持しつつ、長尺物の幅方向に幾分傾動調整可能に設けられている(他の部位に対応するスプレーガンについても同様)。
【0031】
また、前記スプレーガン31には、スプレーガン31とともに連動し、ノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられている。該レーザ照射手段32からは、赤色のレーザ光が照射されるようになっている。従って、レーザ光の照射位置を適宜調整することで、スプレーガン31の傾動角度が微調整され、これにより、スプレー塗装される位置が微調整されるようになっている。
【0032】
次に、上記のように構成されてなるウレタン塗装装置24における塗装方法及び塗装による作用効果について説明する。
【0033】
ウレタン塗装装置24において、連続的に移送される長尺物の所定部位、すなわち車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面それぞれに対に対し、スプレーガン31でウレタン塗装が施される。本実施の形態では、スプレーガン31のノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられており、該レーザ照射手段32から照射されるレーザ光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物の幅方向中心にレーザ光を当てることで、塗装位置が最適位置に調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガン31からスプレー塗装される量や、スプレーガン31と長尺物との距離等を予め設定しておくことで、前記所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0034】
例えば、図4は、スプレーガン31と長尺物との距離を160mmに設定し、スプレーガン31に案内される塗料の吐出量を18.5g/30秒に設定し、スプレーガン31に案内される途中の中継タンクの内圧を0.026MPaに設定し、スプレーガン31のノズル径を0.8mmに設定した場合における、中心部からの距離に対するウレタン膜厚の関係を示すグラフである。同図に示すように、ノズル中心、すなわち、レーザ光の照射位置からプラスマイナス6.5mmまでの範囲内であれば、15μm以上の膜厚を確保できることがわかる。従って、この場合、所定部位の幅が13mm以内であれば、必要とする膜厚を確保することができることがわかる。ちなみに、上記と同じ条件で、レーザ照射装置32を設置しない場合では、車外側シールリップ表面の平均膜厚が11.3μmであり、対象ワーク変更に伴うスプレーガン位置調整に起因する不良率が0.90%であったのに対し、レーザ照射装置32を設置して調整を行った場合では、車外側シールリップ15表面の平均膜厚が17.6μmであり、対象ワーク変更に伴うスプレーガン位置調整に起因する不良率が0.52%であった。このことからも、本実施の形態の塗装方法によれば、必要とする膜厚での塗装をより均一に施すことができ、塗装不良率の低減を図ることができるという上記作用効果が確実に奏されることがわかる。
【0035】
また、長尺物の色は、黒色であり、ウレタン塗料の色も黒色であるため、塗膜を視認するだけでは適正に塗装されているか否かをリアルタイムで確認することは困難である。この点、本実施の形態では、レーザ光は赤色を呈しているため、レーザ光の照射位置を目印にすることで、より正確な塗装が施されていることが、リアルタイムで確認することが可能となる。
【0036】
さらに、上述した作用効果が奏されることから、最終的に得られるガラスラン11に関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。
【0037】
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0038】
(a)上記実施の形態では、1本のガラスラン11を製造する場合について具体化したが、例えば図5に示すように、2本のガラスラン41を一体化させて一度に成形する場合について具体化することもできる。
【0039】
また、この場合、基部12底面に塗装を施すのを省略することとしてもよい。
【0040】
(b)上記実施の形態における各数値はあくまでも具体例に過ぎず、従って、例えば10μm以上の膜厚を確保するような場合にも本発明を適用することもできるし、他の吐出量、ノズル径等を採用することも可能である。
【0041】
(c)上記実施の形態では、ウレタン塗膜を形成する場合について具体化しているが、他の塗装を施す場合にも適用可能である。従って、例えば、シリコン塗膜を形成する場合にも適用してもよい。
【0042】
(d)長尺物としては、ガラスランに限られるものではなく、例えばオープニングトリム等の他のウエザストリップに適用することも可能である。また、ウエザストリップ以外にも、サイドプロテクションモール等の他の長尺物の塗装にも適用することもできる。
【0043】
(e)上記実施の形態では、レーザ光照射手段32によりレーザ光を照射することとしているが、必ずしもレーザ光に限られるものではなく、例えばLED等のように指向性を有する光照射手段や、通常のランプ等により、目印となる所定の光を照射することとしてもよい。
【0044】
(f)上記実施の形態では、レーザ光をノズル軸線方向に沿って平行に照射するものを示したが、レーザ光照射はスプレーガン31とともに連動し、かつ長尺物の所定部位に照射可能であれば、必ずしもノズル軸線方向と平行でなくてもよい。但し、ノズル軸線方向と平行に設けた場合には、調整をより一層行いやすいというメリットがある。
【0045】
(g)上記実施の形態では、レーザ光照射手段32を、スプレーガン31の下流側に設けることとしているが、上流側に設けることとしてもよいし、上流側下流側双方に設けることとしてもよい。双方に設けた場合には、調整をより一層行いやすい。
【0046】
(h)上記実施の形態では、ガラスラン11の主要部分をEPDMにより構成しているが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、或いは軟質のポリ塩化ビニル等の他の素材により構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態においてスプレーガン及びレーザ照射装置の配置構成を示す模式図である。
【図2】ガラスランを示す断面図である。
【図3】製造装置を模式的に示す構成図である。
【図4】塗装中心からの距離に対する膜厚の関係を示すグラフである。
【図5】別の実施の形態におけるガラスランを示す断面図である。
【符号の説明】
11,41…長尺物、ウエザストリップとしてのガラスラン、12…基部、15…車外側シールリップ、16…車内側シールリップ、21…押出機、22…加硫装置、23…冷却装置、24…ウレタン塗装装置、25…硬化装置、31…スプレーガン、32…照射手段としてのレーザ照射手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺物の塗装方法及び少なくともその塗装方法にて塗装を施す工程を含んでなるウエザストリップの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガラスラン等に代表されるウエザストリップは、未加硫のゴムが押出成形されることにより製造される。より詳しくは、押出成形後、加硫工程、冷却工程、ウレタン塗装工程、硬化工程等を経ることで、ゴム状弾性体よりなる長尺状のウエザストリップが得られる。
【0003】
ウレタン塗装工程は、リップ部等の摺動面にウレタン塗膜を形成するための工程である。すなわち、リップ部にウレタン塗膜が形成されることで、リップ部の耐久性が高められ、またガラス等に対する摺動性が高められ異音等の発生が抑制される。かかる観点から、ウレタン塗膜には所定の厚み(例えば15μm〜20μm程度)が必要とされる。
【0004】
従来、上記ウレタン塗装工程に際しては、ウレタン塗料をスプレー塗装するためのスプレーガンが用いられる。このスプレーガンのノズルが、連続的に移送される長尺物の所定部位に向けられ、ノズル先端からウレタン塗料が吹き付けられる。なお、本願発明とは直接の関係はないが、固定状態にある被塗装面に対し、一定速度でレーザ光を移動させつつスプレー塗装するという技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−192096号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、連続的に移送される長尺物が、何らかの外的要因により幅方向にずれるおそれがある。この場合、従来では、そのようなずれがあっても速やかな調節を行うことができない。従って、製造後においてサンプリングを行い、サンプルの膜厚を測定することによって、はじめて塗装が不十分であることが判明していた。すなわち、従来の手法では、不良発生率の増大を招くおそれがあり、また、歩留まりの悪化を招くおそれがあった。なお、上記公報の技術では、塗装対象たる長尺物が連続的に移送されるという思想は、何ら示唆されていないものである。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、第1には、連続的に移送される長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことの可能な長尺物の塗装方法を提供することを主たる目的の一つとしている。また、第2には、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことで、著しい品質の向上を図ることができ、かつ、歩留まりの向上を図ることのできるウエザストリップの製造方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
【0009】
手段1.連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、長尺物の所定部位に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を前記移送される長尺物に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。
【0010】
手段1によれば、連続的に移送される長尺物の所定部位に対し、スプレーガンで塗装が施される。ここで、スプレーガンには、スプレーガンとともに連動し、長尺物の所定部位に光を照射可能な照射手段が設けられており、該照射手段から照射される光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物と、光の照射位置との相対位置関係を調整することで、スプレーガンの向き等が調整され、塗装位置が調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、所定部位に正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガンからスプレー塗装される量や、スプレーガンと長尺物との距離等を予め設定しておくことで、長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0011】
手段2.連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、そのノズル軸線方向に沿って平行に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を、前記移送される長尺物の幅方向中心に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。
【0012】
手段2によれば、連続的に移送される長尺物の所定部位に対し、スプレーガンで塗装が施される。ここで、スプレーガンには、スプレーガンとともに連動し、そのノズル軸線方向に沿って平行に光を照射可能な照射手段が設けられており、該照射手段から照射される光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物の幅方向中心に当てることで、塗装位置が最適位置に調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガンからスプレー塗装される量や、スプレーガンと長尺物との距離等を予め設定しておくことで、長尺物の所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0013】
手段3.前記長尺物のうち少なくとも前記所定部位の色と、塗料の色とが同系色であり、前記光の色を、前記所定部位及び塗料とは異なる色に設定したことを特徴とする手段1又は2に記載の長尺物の塗装方法。
【0014】
手段3のように、長尺物のうち少なくとも所定部位の色と、塗料の色とが同系色である場合、適正に塗装されているか否かをリアルタイムで確認しづらい。この点、上述したように、所定部位及び塗料とは異なる色調を呈する光の照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。結果として、上記作用効果がより確実に奏される。
【0015】
手段4.前記所定部位は、複数箇所に設定され、複数の所定部位に対応して複数のスプレーガン及び照射手段を設けたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0016】
手段4によれば、長尺物の複数の所定部位に塗装を施そうとした場合、各所定部位について、上述した作用効果が奏される。
【0017】
手段5.前記照射手段は、レーザ光を照射可能なレーザ照射手段であることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0018】
手段5によれば、レーザ光が照射されるため、単なる光に比べて、よりシャープな光を照射することができる。結果として、オペレータ等が調整を行うに際しての目印を把握しやすい。そのため、より一層正確な塗装を行うことができる。
【0019】
手段6.前記長尺物は、連続的に押出成形されるウエザストリップであることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
【0020】
手段6によれば、連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。
【0021】
手段7.ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、手段1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にて塗装を施す塗装工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
【0022】
手段7によれば、ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。従って、得られるウエザストリップに関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。
【0023】
手段8.ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、加硫を施す加硫工程と、
前記加硫後、手段1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にてウレタン塗料による塗装を施す塗装工程と、
塗装後、塗膜を熱硬化させる硬化工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
【0024】
手段8によれば、ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形されるウエザストリップの所定部位の塗装に関し、上述した作用効果が奏される。従って、得られるウエザストリップに関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。なお、硬化工程に際しては、あまりに膜厚が大きいと、今度は塗料が沸騰して気泡が発生してしまうことにより、塗膜不良が発生してしまうおそれがある。この点、単に塗装量を多くして膜厚をむやみに大きくすることで塗装不足を解消しようとしただけの場合に比べて、最適な塗装量等に設定することで最適な塗膜を形成することができる。結果として、品質の一層の安定化を図ることができる。
【0025】
手段9.手段1乃至8のいずれかにおいて、前記長尺物(ウエザストリップ)はガラスランであって、前記所定部位は、少なくとも室外側リップ面を含むこと。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図2に示す長尺物、ウエザストリップとしてのガラスラン11は、自動車用ドアの外周形状に対応して組付けられるものである。より詳しく説明すると、ドアには、その外周形状に則して断面略コ字状のサッシュ等(図示略)が設けられており、該サッシュ等の内側のドアガラス開口部に対しガラスラン11が組付けられる。また、本実施の形態におけるガラスラン11は、押出成形法によりほぼ同一断面形状に成形されるものであって、基部12及び該基部12から延びる一対の車外側側壁部13、車内側側壁部14を具備する。また、各側壁部13,14の略先端からそれぞれ内側に延びるようにして、車外側シールリップ15及び車内側シールリップ16が一体形成されている。これら両シールリップ15,16によりドアガラスの周縁部の車内側及び車外側がシールされる。
【0028】
本実施の形態では、車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面に対し、それぞれウレタン塗装が施されていることにより塗膜が形成されている。このウレタン塗膜の存在により、被塗装部位の耐久性が高められ、ドアガラス等に対する摺動性が高められ異音等の発生が抑制されるようになっている。
【0029】
次に、上記のように構成されてなるガラスラン11の製造装置及び製造方法の概略について説明する。図3に示すように、製造装置は、押出機21、加硫装置22、冷却装置23、ウレタン塗装装置24及び硬化装置25を具備している。押出機21は、図示しないダイを備えており、該ダイの開口部から、図2に示す断面形状をなす未加硫ゴム材料(EPDM)が連続的に押し出される。押し出された未加硫ゴム材料は、加硫装置22において加熱されることで、加硫される。また、加硫後の長尺状のゴム材料(長尺物)は、次の冷却装置23において冷却された後、ウレタン塗装装置24へ供され、ここで前記車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面に対し、それぞれウレタン塗装が施される。その後、硬化装置25において、加熱されることで、塗膜が硬化され、最終的に所定長に裁断加工されることで、塗膜を有してなるガラスラン11が製造される。
【0030】
本実施の形態では、上述した各種装置のうち、ウレタン塗装装置24での塗装方法に特徴があるので、以下には、該塗装装置24の構成等について説明する。図1に示すように、ウレタン塗装装置24は、先端にノズルを有するスプレーガン31を備えている。該スプレーガン31は、移送されるゴム材料(長尺物)の車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面それぞれに対応して3カ所に設けられている。そのうち、例えば車外側シールリップ15表面に対応するスプレーガン31について説明すると、当該スプレーガン31は、水平方向に移送される長尺物に対し、直交する方向、つまり、鉛直方向に延びており、ノズルからは、長尺物に対し、直交する方向へウレタン塗料がスプレー塗装されるようになっている。スプレーガン31は、長尺物から所定の高さ位置に設置されており、前記鉛直状態を維持しつつ、長尺物の幅方向に幾分傾動調整可能に設けられている(他の部位に対応するスプレーガンについても同様)。
【0031】
また、前記スプレーガン31には、スプレーガン31とともに連動し、ノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられている。該レーザ照射手段32からは、赤色のレーザ光が照射されるようになっている。従って、レーザ光の照射位置を適宜調整することで、スプレーガン31の傾動角度が微調整され、これにより、スプレー塗装される位置が微調整されるようになっている。
【0032】
次に、上記のように構成されてなるウレタン塗装装置24における塗装方法及び塗装による作用効果について説明する。
【0033】
ウレタン塗装装置24において、連続的に移送される長尺物の所定部位、すなわち車外側シールリップ15表面、車内側シールリップ16表面及び基部12底面それぞれに対に対し、スプレーガン31でウレタン塗装が施される。本実施の形態では、スプレーガン31のノズル軸線方向に沿って平行にレーザ光を照射可能なレーザ照射手段32が設けられており、該レーザ照射手段32から照射されるレーザ光が前記移送される長尺物に当たる。このとき、オペレータ等が、移送される長尺物の幅方向中心にレーザ光を当てることで、塗装位置が最適位置に調整されることとなる。つまり、照射位置を目印にして、より正確な塗装を施すことが可能となる。従って、スプレーガン31からスプレー塗装される量や、スプレーガン31と長尺物との距離等を予め設定しておくことで、前記所定部位に、所望とする膜厚での塗装をより均一に施すことができる。結果として、長手方向に沿った塗装不良率の低減を図ることができる。
【0034】
例えば、図4は、スプレーガン31と長尺物との距離を160mmに設定し、スプレーガン31に案内される塗料の吐出量を18.5g/30秒に設定し、スプレーガン31に案内される途中の中継タンクの内圧を0.026MPaに設定し、スプレーガン31のノズル径を0.8mmに設定した場合における、中心部からの距離に対するウレタン膜厚の関係を示すグラフである。同図に示すように、ノズル中心、すなわち、レーザ光の照射位置からプラスマイナス6.5mmまでの範囲内であれば、15μm以上の膜厚を確保できることがわかる。従って、この場合、所定部位の幅が13mm以内であれば、必要とする膜厚を確保することができることがわかる。ちなみに、上記と同じ条件で、レーザ照射装置32を設置しない場合では、車外側シールリップ表面の平均膜厚が11.3μmであり、対象ワーク変更に伴うスプレーガン位置調整に起因する不良率が0.90%であったのに対し、レーザ照射装置32を設置して調整を行った場合では、車外側シールリップ15表面の平均膜厚が17.6μmであり、対象ワーク変更に伴うスプレーガン位置調整に起因する不良率が0.52%であった。このことからも、本実施の形態の塗装方法によれば、必要とする膜厚での塗装をより均一に施すことができ、塗装不良率の低減を図ることができるという上記作用効果が確実に奏されることがわかる。
【0035】
また、長尺物の色は、黒色であり、ウレタン塗料の色も黒色であるため、塗膜を視認するだけでは適正に塗装されているか否かをリアルタイムで確認することは困難である。この点、本実施の形態では、レーザ光は赤色を呈しているため、レーザ光の照射位置を目印にすることで、より正確な塗装が施されていることが、リアルタイムで確認することが可能となる。
【0036】
さらに、上述した作用効果が奏されることから、最終的に得られるガラスラン11に関し、不良発生率の低減を図ることができ、結果として品質の向上及び歩留まりの飛躍的な向上を図ることができる。
【0037】
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0038】
(a)上記実施の形態では、1本のガラスラン11を製造する場合について具体化したが、例えば図5に示すように、2本のガラスラン41を一体化させて一度に成形する場合について具体化することもできる。
【0039】
また、この場合、基部12底面に塗装を施すのを省略することとしてもよい。
【0040】
(b)上記実施の形態における各数値はあくまでも具体例に過ぎず、従って、例えば10μm以上の膜厚を確保するような場合にも本発明を適用することもできるし、他の吐出量、ノズル径等を採用することも可能である。
【0041】
(c)上記実施の形態では、ウレタン塗膜を形成する場合について具体化しているが、他の塗装を施す場合にも適用可能である。従って、例えば、シリコン塗膜を形成する場合にも適用してもよい。
【0042】
(d)長尺物としては、ガラスランに限られるものではなく、例えばオープニングトリム等の他のウエザストリップに適用することも可能である。また、ウエザストリップ以外にも、サイドプロテクションモール等の他の長尺物の塗装にも適用することもできる。
【0043】
(e)上記実施の形態では、レーザ光照射手段32によりレーザ光を照射することとしているが、必ずしもレーザ光に限られるものではなく、例えばLED等のように指向性を有する光照射手段や、通常のランプ等により、目印となる所定の光を照射することとしてもよい。
【0044】
(f)上記実施の形態では、レーザ光をノズル軸線方向に沿って平行に照射するものを示したが、レーザ光照射はスプレーガン31とともに連動し、かつ長尺物の所定部位に照射可能であれば、必ずしもノズル軸線方向と平行でなくてもよい。但し、ノズル軸線方向と平行に設けた場合には、調整をより一層行いやすいというメリットがある。
【0045】
(g)上記実施の形態では、レーザ光照射手段32を、スプレーガン31の下流側に設けることとしているが、上流側に設けることとしてもよいし、上流側下流側双方に設けることとしてもよい。双方に設けた場合には、調整をより一層行いやすい。
【0046】
(h)上記実施の形態では、ガラスラン11の主要部分をEPDMにより構成しているが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、或いは軟質のポリ塩化ビニル等の他の素材により構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態においてスプレーガン及びレーザ照射装置の配置構成を示す模式図である。
【図2】ガラスランを示す断面図である。
【図3】製造装置を模式的に示す構成図である。
【図4】塗装中心からの距離に対する膜厚の関係を示すグラフである。
【図5】別の実施の形態におけるガラスランを示す断面図である。
【符号の説明】
11,41…長尺物、ウエザストリップとしてのガラスラン、12…基部、15…車外側シールリップ、16…車内側シールリップ、21…押出機、22…加硫装置、23…冷却装置、24…ウレタン塗装装置、25…硬化装置、31…スプレーガン、32…照射手段としてのレーザ照射手段。
Claims (8)
- 連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、長尺物の所定部位に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を前記移送される長尺物に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。 - 連続的に移送される長尺物の所定部位に対しスプレーガンを用いて塗装を施す長尺物の塗装方法であって、
前記スプレーガンに対し、該スプレーガンとともに連動し、そのノズル軸線方向に沿って平行に光を照射可能な照射手段を設け、該照射手段から照射される光を、前記移送される長尺物の幅方向中心に当てることで、塗装位置を調整するようにしたことを特徴とする長尺物の塗装方法。 - 前記長尺物のうち少なくとも前記所定部位の色と、塗料の色とが同系色であり、前記光の色を、前記所定部位及び塗料とは異なる色に設定したことを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺物の塗装方法。
- 前記所定部位は、複数箇所に設定され、複数の所定部位に対応して複数のスプレーガン及び照射手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
- 前記照射手段は、レーザ光を照射可能なレーザ照射手段であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
- 前記長尺物は、連続的に押出成形されるウエザストリップであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の長尺物の塗装方法。
- ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、請求項1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にて塗装を施す塗装工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
- ほぼ同一断面形状に連続的に押出成形する押出成形工程と、押出成形後、加硫を施す加硫工程と、
前記加硫後、請求項1乃至6のいずれかに記載の塗装方法にてウレタン塗料による塗装を施す塗装工程と、
塗装後、塗膜を熱硬化させる硬化工程とを具備してなるウエザストリップの製造方法。
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JP2010134258A (ja) * | 2008-12-05 | 2010-06-17 | Kanto Auto Works Ltd | 塗装作業訓練装置 |
JP2020065959A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 鹿島建設株式会社 | 耐火被覆方法 |
-
2003
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