JP2001290311A - 電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法及びリサイクル方法及びその装置 - Google Patents

電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法及びリサイクル方法及びその装置

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境影響の少ない方法で被覆樹脂を確実に除
去し、芯材の特性を劣化させない芯材を再利用できる樹
脂との改良された分離手段、及びリサイクル方法を提供
し、環境影響の少ない方法で被覆樹脂を確実に除去し、
芯材の特性を劣化させない芯材を再利用できる樹脂との
分離装置を提供し、非分解物が多い被処理物である電子
写真用キャリアから確実に被覆を分離し、反応器内で確
実に取り扱い、且つ熱効率のよい装置を提供し、環境影
響の少ない方法でキャリアの被覆樹脂を確実に除去し、
かつ経済的な処理条件を提供すること。 【解決手段】 少なくとも磁性体と被覆樹脂から構成さ
れるキャリアとトナーからなる電子写真用現像剤の該キ
ャリアを、超臨界水または亜臨界水の条件下で処理する
ことを特徴とする前記磁性体から前記被覆樹脂を分離す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記録
などに用いられる静電荷像二成分現像剤のキャリアを構
成する芯材の再資源化及び再利用に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からキャリア粒子とトナー粒子との
混合物からなるいわゆる二成分系乾式現像剤はよく知ら
れている。この二成分系乾式現像剤は、比較的大きな粒
子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発
生した磁気力により保持されており、静電潜像に近接す
ると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する
潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキヤリア粒子間の
結合力に打ち勝って、トナー粒子が静電潜像上に吸引付
着されて静電潜像が可視化されるものである。
【0003】本発明が対象とする二成分系乾式現像剤に
用いられるキャリアは、少なくとも磁性体粒子と樹脂か
ら形成されている。この中には、比較的大きな磁性体の
粒子表面に被覆樹脂を主成分とする層を形成した構成
や、樹脂中に比較的小さな磁性体粉を均一に分散した状
態の構成などが含まれる。
【0004】現像剤は、現像によって消費されたトナー
を補充しながら反復使用される。従って、キヤリアは長
期間の使用中、常時にトナー粒子を所望する極性で、か
つ充分な帯電量に摩擦帯電しなけれぱならない。
【0005】しかし、従来の現像剤は、粒子間の衝突、
または粒子と現像機械との衝突などの機械的衝突で帯電
特性が変化する傾向にある。例えば、キャリア表面の割
れ、欠け、剥がれなどによる表面状態の変化が起こる場
合や、摩擦作用による発熱でキヤリア表面上にトナー膜
が形成され、いわゆるスぺント化が生ずる場合がある。
このような場合、キャリアの帯電特性が使用時間と共に
低下し、現像剤全体を取り替える必要が生じる。
【0006】このようなキャリアの帯電特性の劣化に対
し、様々な改良が提案されてきた。例えば、キャリア表
面の割れ、欠け、剥がれというような機械的な強度を増
すためには、被覆樹脂の改良や磁性体表面と被覆樹脂の
接着性が改良されてきた。
【0007】被覆樹脂としては様々な樹脂が提案されて
いるが、特に機械的な強度を増すことができる架橋性の
樹脂の提案が多い。一般的には、アクリル系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、シリコーン系樹脂などが使用され、様
々な架橋系や添加剤とともに用いられている。
【0008】例えば、特開平05−127432号公報
では、ポリカルボジイミド樹脂を含む樹脂を架橋する方
法、特開平05−216282号公報、特開平05−2
16283号公報では、特定の物性や構造を持つアクリ
ル系樹脂を架橋する方法、特開平05−197211号
公報では、被覆樹脂をウレタン結合及び尿素結合からな
る複合架橋構造を持たせる方法、特開平07-1142
21号公報では、特定のシランカップリング剤を用いた
シリコーン樹脂を用いる方法、特開平08−87137
号公報では被覆樹脂としてアルコール性水酸基を有する
樹脂をフェノール系水酸基を持つ化合物で架橋する方法
などが提案されている。
【0009】また、この他にも芯材となる磁性体の表面
に直接樹脂を重合する方法なども提案されている。例え
ば、特開平06−194881号公報では、芯材表面に
被覆樹脂を界面重合する方法、更にこれを架橋する方法
なども提案されている。しかしながら、これらの提案は
いずれも機械的な強度や熱ストレスに対する安定性を改
良していったものであるため、一般には芯材と被覆樹脂
の分離は困難である。
【0010】更にスペント化を防止するために、キャリ
ア表面に様々な樹脂を被覆する方法が提案されている。
例えば、特公昭62−61948号公報では、被覆する
シリコーン樹脂の硬化度合いを規定しており、より高い
硬化度合いを提案している。
【0011】以上のように、本発明が対象とする二成分
系乾式現像剤に用いられるキャリアの多くは、機械的な
強度向上やスペント化防止のために被覆樹脂として架橋
樹脂が用いられ、その被覆状態は芯材に対して非常に強
固なものとなっている。
【0012】従来はこのような劣化した現像剤は回収・
廃棄されていたが、近来、産業廃棄物による環境破壊が
問題になっており、現像剤の再利用も課題の一つとなっ
ている。この現像剤の再生に関しては、キャリア表面に
スペント化したトナーを除去し性能を回復させる方法
と、キャリアの被覆樹脂まで剥離して芯材を得て、被覆
樹脂を再度設けて性能を回復する方法が提案されてい
る。
【0013】前者の例としては、特開平6−14913
2号公報があり、キャリア表面にスペント化したトナー
を加熱や溶剤洗浄などにより除去し、芯材をリサイクル
する方法を提案している。この方法は、芯材に被覆され
た樹脂はそのままでリサイクルしようとする方法であ
る。かかる方法によれば、主としてスペント化して特性
が劣化したキャリアをリサイクルすることができる。
【0014】しかしながら、特性の劣化がスペント化だ
けではなくキャリア被覆樹脂の割れや、欠け、剥がれの
場合は、スペント化したトナーを除去するだけでは特性
は回復せず再利用できない。また、上記公報記載の技術
でも除去の困難なスペント化したトナーもあり、より強
力な除去方法が求められている。更に溶剤で洗浄する場
合はこの溶剤自体の後処理を考慮するとより環境影響の
少ない方法が求められている。
【0015】キャリアの被覆樹脂を剥離して芯材をリサ
イクルする方法としては、特開昭47−12286号公
報が提案されている。この提案は、回収した現像剤を1
000oF程度の高温で加熱し再生する方法であり、ア
クリル系樹脂のような熱可塑性樹脂をコーテイングした
キヤリアでは、このような熱処理により被覆樹脂も除去
することが可能で、特性の劣化がスペント化だけではな
くキャリア被覆樹脂の割れや、欠け、剥がれの場合で
も、再使用する際に再度コーテイングをすることにより
芯材を再利用することが可能である。
【0016】しかしながら、金属亜酸化物で所要の磁気
特性を付与されたフェライト系キヤリアを芯材として用
い、これを上記従来技術によって再生した場合、当初の
芯材の特性が元に戻らないという欠点があった。また、
この高温加熱による再生方法が、熱を再利用する方法で
あれば環境影響を多少改善できるが、キャリアを構成す
る物質の中で燃焼熱を発生する樹脂などの可燃物が少な
いため、効率的なサーマルリサイクルは期待できない。
【0017】さらに、上記公報記載の技術を、キャリア
の被覆樹脂に熱硬化性樹脂を用いた系に適用した場合に
おいても、芯材からの被覆樹脂の剥離が十分に行なえな
いという欠点があることを本発明者等は確認した。ま
た、さらに本発明者等は、被覆樹脂または該処理による
生成物が芯材に付着したままであると、その再生した芯
材に再度樹脂を被覆したものをキャリアとして用いた場
合、現像剤としての性能が、非再生の新規な芯材に樹脂
を被覆したものをキャリアとして用いた場合とを、現像
剤としての性能を比較すると、明らかに前者の方が劣
り、この性能の差は被覆樹脂が十分に剥離しているほど
小さいことを検証した。したがって、前者が後者と同等
の性能を発揮するためには、再生芯材に残留樹脂が少な
いほど、すなわち被覆剥離の度合いは高いことが望まし
い。
【0018】以上のような理由から、従来の二成分系現
像剤キャリアに関し、被覆樹脂と磁性体を分離する方法
及びリサイクル方法は、環境に対する影響が少ない被覆
樹脂を確実に除去できず、しかも芯材の特性を劣化させ
てしまうため、実用上満足できるものではない。すなわ
ち、化学的かつ機械的に堅牢なキャリアの被覆樹脂を除
去するための条件と、所望の磁気特性を付与された磁性
体の性能を損なわない条件を両立させることは、従来技
術では達成し得なかったものである。特に、金属亜酸化
物の所定結晶の粒子と被覆樹脂からなる粒状磁性材料に
適用して、酸化物への酸化や逆の還元を伴わず、かつ結
晶状態を乱さず、したがって磁気特性を劣化させずに磁
気材料粒子体を回収することに関する従来技術は皆無で
ある。すなわち、キャリアの芯材として用いられる磁性
体は、特定の結晶構造を有する亜酸化物であるため、リ
サイクル処理工程で、酸化などの化学変化や結晶構造に
変化を生じることは避けなければならない。
【0019】超臨界又は亜臨界状態の水中での樹脂の分
解が、特開平05−53000号公報に提案されてい
る。これによれば、多くの樹脂が加水分解又は熱分解を
受け、モノマー単位まで分解できることが示されてい
る。また、特開平10−24274号公報では、特に熱
硬化性樹脂の超臨界又は亜臨界状態の水中での分解方法
が示されている。特開平9−111249号公報では、
特に塩素含有プラスチック廃棄物の処理方法が示されて
いる。これらは、主として大量の樹脂廃棄物をモノマー
化し、無害化すると共に原材料化することを目的に行な
われ、その目的対象物に適した条件などを提案してい
る。
【0020】上記のように多くの樹脂が超臨界条件また
は亜臨界条件で分解することが確認されているが、全て
の樹脂が分解するわけではない。平成9年度「ニューサ
ンシャイン計画」先導研究開発 新エネルギー・産業技
術総合開発機構委託 超臨界流体利用技術先導研究開発
成果報告書では、いくつかの熱硬化性樹脂の分解につい
て研究結果を報告している。例えば、熱硬化性樹脂の一
種であるフェノール樹脂は、超臨界水で処理しても分解
率が低く、いわゆるチャー化が起こっていることを報告
している。また、その他の樹脂についても分解に適切な
条件範囲があることを示唆している。
【0021】さらに、特開平10−80674号公報、
および特開平10−87872号公報では、特に船の構
造材などに用いられる繊維強化プラスチックなどの樹脂
と他の物質の複合材料を対象物質として、その処理方法
を条件と共に提案している。これらは、特定の目的対象
物に対して、その形態や利用目的に応じて処理条件や処
理のプロセスを提案しているものである。しかしなが
ら、これらの公報は、樹脂と繊維などの芯材との分離を
目的としたもので、芯材のリサイクルに関連した特性変
化などについては言及していない。特に金属亜酸化物の
所定結晶の粒子と被覆樹脂からなる粒状磁性材料に適用
して、酸化物への酸化や逆の還元を伴わず、かつ結晶状
態を乱さず、したがって、磁気特性を劣化させずに磁気
材料粒子体を回収するためのものであることは示されて
いない。さらに、電子写真用キャリアに用いられている
芯材には、一定の粒子径範囲を持ち、球形に近づくよう
に高度に形状制御した磁性体が用いられており、これら
が、超臨界水または亜臨界水によりどのような変化が起
こるかについては、まったく示されていない。
【0022】廃棄物処理に超臨界水処理を適用するため
の装置は、様々な改良がなされてきた。特開平5−31
000号公報では、流通式の高分子の分解を行なうため
の装置が開示されている。特開平9−77905号公報
では、反応器にスクリュー押し出し機を用い、水と共に
廃棄物PETを供給し有用物質を回収している。また、
特開平3−500264号公報や特開平10−1377
75号公報では反応器を連続して用い、反応過程で生成
される固体物の回収方法について開示している。しかし
ながら、これらの処理装置の目的が、被処理物のほとん
どが分解し、その分解物が反応器経路を流体とともに下
流側に移動していくものである。しかし、本発明が処理
の対象とする電子写真用キャリアのように、被処理物の
組成のうち大部分を占める磁性体が分解せず、そのまま
の粒子状の形態を保ったままである場合には、廃熱利用
の方法や反応器への残さ付着、特に被処理物の反応器内
移送などの点において、上記のような発明では解決でき
ない課題が多い。
【0023】それに対し、特開平7−306321号公
報では光ファイバーを被処理物として、特開平10−8
7872号公報ではFRPを被処理物として超臨界水処
理する技術が開示されており、これらの技術においては
多少とも被処理物の酸化や還元が伴い、また比較的大量
のファイバー残さが発生する。しかし、その残さの処理
方法については言及していない。また、本発明が対象と
する磁性体とファイバーの形態や性状が異なることか
ら、自ずとその課題も変わってくる。すなわち、磁性体
は特定の結晶構造を有する速酸化物であり、リサイクル
処理工程で、酸化などの化学変化や結晶構造変化を生じ
ることは避けなければならない。
【0024】超臨界水または亜臨界水は、前記のように
被処理物の処理に有効であるが、経済性を考慮した処理
条件の設定も重要である。特に被処理物に対して使用す
る水の量が多い場合、熱エネルギーコストが処理費に与
える影響は大きい。反面、被処理物の有効な変化にはあ
る程度の水の量が必要である。具体的には、現像剤キャ
リアに被覆された樹脂が十分に剥離する水の量が必要で
ある。したがって、被処理物単位重量あたりに要する水
の量は、多ければ多いほど確実に被覆を除去できる反
面、処理費用はかさむことになり、これらを両立する適
当な条件設定が必要である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、電子写真用二成分現像剤のキャリアにおいて、芯材
である磁性体を強固に被覆した樹脂を該磁性体から分離
し、かつ分離後も磁性体の諸特性に影響しないで、再び
樹脂を被覆してもキャリアとして十分な性能をもたらす
ことができる、キャリアの被覆樹脂と磁性体の分離方
法、及びリサイクル方法を提供するものである。すなわ
ち、環境影響の少ない方法で被覆樹脂を確実に除去し、
芯材の特性を劣化させない芯材を再利用できる樹脂との
改良された分離手段、及びリサイクル方法を提供するこ
とである。また、本発明の第二の目的は、以上のごとき
従来技術に鑑み、従来の欠点を解消するキャリアの被覆
樹脂と磁性体の分離装置を提供するものである。すなわ
ち、環境影響の少ない方法で被覆樹脂を確実に除去し、
芯材の特性を劣化させない芯材を再利用できる樹脂との
分離装置を提供することである。特に、非分解物が多い
被処理物である電子写真用キャリアから確実に被覆を分
離し、反応器内で確実に取り扱い、且つ熱効率のよい装
置を提供することである。さらに、本発明の第三の目的
は、環境影響の少ない方法でキャリアの被覆樹脂を確実
に除去し、かつ経済的な処理条件を提供することであ
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成のために鋭意検討を重ねた結果、思いがけずも、
超臨界水または亜臨界水の使用がこの目的を達成するの
に有効であることを見出して、本発明に至った。上記第
一の目的は、本発明の(1)「少なくとも磁性体と被覆
樹脂から構成されるキャリアとトナーからなる電子写真
用現像剤の該キャリアを、超臨界水または亜臨界水の条
件下で処理することを特徴とする前記磁性体から前記被
覆樹脂を分離する方法」によって達成される。
【0027】また、上記第一の目的は、本発明の(2)
「前記超臨界水または亜臨界水の条件が温度300℃以
上、且つ圧力20Mpa以上であることを特徴とする前
記第(1)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
法」、(3)「前記超臨界水の条件が温度400℃以
上、且つ22Mpa以上であることを特徴とする前記第
(2)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法」、
(4)「前記超臨界水による処理が、1分乃至90分の
間行なわれることを特徴とする前記第(2)項または前
記第(3)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
法」、(5)「少なくとも磁性体からなる芯材に架橋さ
れた樹脂で被覆された構成であるキャリアを用いること
を特徴とする前記第(1)項に記載の被覆樹脂と磁性体
を分離する方法」、(6)「少なくとも磁性体からなる
芯材に熱架橋性樹脂で被覆された構成であるキャリアを
用いることを特徴とする前記第(1)項に記載の被覆樹
脂と磁性体を分離する方法」、(7)「少なくとも磁性
体からなる芯材にシリコーン樹脂が被覆された構成であ
るキャリアを用いることを特徴とする前記第(1)項に
記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法」、(8)「少
なくとも磁性体としてフェライトまたはマグネタイトを
用い、これに被覆樹脂が形成された構成であるキャリア
を用いることを特徴とする前記第(1)項に記載の被覆
樹脂と磁性体を分離する方法」、(9)「前記超臨界水
または亜臨界水による処理が、非酸化性条件下で行なわ
れることを特徴とする前記第(1)項乃至前記第(8)
項のいずれか1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
法」、(10)「前記超臨界水または亜臨界水による処
理が、非還元性条件下で行なわれることを特徴とする前
記第(9)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
法」により達成される。
【0028】さらに、上記第一の目的は、本発明の(1
1)「前記キャリアが電子写真用現像剤の使用済みのキ
ャリアであり、前記第(1)項乃至前記第(10)項の
いずれか1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法に
より、前記磁性体から前記被覆樹脂を分離する方法によ
り、前記磁性体から前記被覆樹脂を分離し、該磁性体を
回収し洗浄乾燥した後、再びキャリア用磁性体としてリ
サイクルすることを特徴とする磁性体のリサイクル方
法」、(12)「前記磁性体を回収、洗浄、乾燥する過
程でまたは回収、洗浄、乾燥した後、粗目スクリーンを
有する篩い及び細目スクリーンを有する篩いの2つを順
次通過させることを特徴とする前記第(11)項に記載
の磁性体のリサイクル方法」、(13)「前記磁性体を
再びキャリア用磁性体としてリサイクルする際に、バー
ジン磁性体が混合されることを特徴とする前記第(1
1)項に記載の磁性体のリサイクル方法」によって達成
される。
【0029】上記第二の目的は、本発明の(14)「前
記キャリアと接触させる超臨界水または亜臨界水中に含
まれる該現像剤を構成する物質の分解物、または溶解物
を時間とともに減少させることを特徴とする前記第
(1)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法」に
よって達成される。
【0030】また、上記第二の目的は、(15)「超臨
界水または亜臨界水の流動方向と、向流方向に前記キャ
リアを移動させることを特徴とする前記第(14)項に
記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法」、(16)
「前記キャリアを保持した容器に供給する超臨界水また
は亜臨界水中に含まれる該キャリアを構成する物質の分
解物、または溶解物を時間と共に減少させることを特徴
とする前記第(14)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分
離する方法」によって達成される。
【0031】また、上記第二の目的は、(17)「超臨
界水または亜臨界水を形成する管式反応器と、この反応
器に超臨界、または亜臨界状態の水を連続的に供給する
供給手段と、流体と反応生成物を連続的に排出する排出
手段と、前記管式反応器内で流体と向流方向にキャリア
を移動させる移動手段と、処理後の磁性体を連続的に排
出する排出手段とを備えたことを特徴とする被覆樹脂と
磁性体を分離する装置」、(18)「処理後の磁性体を
連続的に排出する排出手段に対し、磁性体の流れの下流
方向に処理後の磁性体を保持する容器と、この容器と管
式反応器の圧力を遮断する遮断手段を備えたことを特徴
とする前記第(17)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分
離する装置」、(19)「超臨界水または亜臨界水を形
成する複数の反応器と、反応器に超臨界水または亜臨界
水を連続的に供給する供給手段と、反応器から流体を連
続的に排出する排出手段と、各反応器内に磁性体を保持
する保持手段と、少なくとも各反応器を直列に連続する
配管とを備え、超臨界水または亜臨界水が最初に供給さ
れる反応器を、その流れの上流側から直列に連結された
順番に順次切り替えることを特徴とする前記第(17)
項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する装置」、(2
0)「反応器内で多孔質状のしきりの間に磁性体を保持
し、そのしきりの間にキャリアと共に非酸化性の物質を
充填することを特徴とする前記第(17)項に記載の被
覆樹脂と磁性体を分離する装置」、(21)「反応器内
に撹拌手段を備えたことを特徴とする前記第(17)項
に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する装置」、(22)
「撹拌する手段として磁場を用いることを特徴とする前
記第(21)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する装
置」、(23)「管式反応器内で流体と向流方向にキャ
リアを移動させる移動手段として、管式反応器を超臨界
水供給部よりも流体排出部の位置を高くなるよう水平よ
り傾けて配したことを特徴とする前記第(17)項に記
載の被覆樹脂と磁性体を分離する装置」、(24)「管
式反応器内でキャリアを多孔質状の容器内に保持し、そ
の容器を反応器内に供給、一定時間保持、排出すること
を特徴とする前記第(17)項に記載の被覆樹脂と磁性
体を分離する装置」、(25)「管式反応器内でキャリ
アを多孔質状の容器内に保持し、その容器を反応器内に
供給、一定時間保持、排出する手段として磁力を利用す
ることを特徴とする前記第(17)項に記載の被覆樹脂
と磁性体を分離する装置」によって達成される。
【0032】上記第三の目的は、(26)「前記キャリ
アを超臨界水または亜臨界水の条件下で処理して、該超
臨界水または亜臨界水と接触させる条件は少なくとも1
回以上のバッチ操作でなされ、該バッチ操作累積で使用
する水重量が該キャリア重量の2倍以上を有することを
特徴とする前記第(1)項に記載の被覆樹脂と磁性体を
分離する方法」で達成される。
【0033】また、上記第三の目的は、(27)「前記
キャリアを超臨界水または亜臨界水と接触させるバッチ
操作は1回であり、使用する水重量が該キャリア重量の
2.5倍以上であることを特徴する前記第(26)項に
記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法」、(28)
「前記キャリアを超臨界水または亜臨界水と接触させる
バッチ操作は2回であり、それぞれのバッチ操作に使用
する水重量が該キャリア重量の1.5倍以上であること
を特徴とする前記第(26)項に記載の被覆樹脂と磁性
体を分離する方法」、(29)「超臨界水の状態が37
5℃以上、25MPa以上であることを特徴とする前記
第(26)項乃至第(28)項のいずれか1に記載の被
覆樹脂と磁性体を分離する方法」によって達成される。
【0034】すなわち、本発明における前記第(1)項
のキャリアの被覆樹脂と磁性体の分離方法は、使用後の
現像剤中のキャリアを超臨界水または亜臨界水の条件下
で処理し、被覆樹脂を加水分解、および/または、熱分
解による作用と、溶解作用により磁性体と分離するもの
である。
【0035】また、本発明に係わる前記第(2)項のキ
ャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、キャリア
を処理する超臨界水または亜臨界水の条件が温度300
℃以上、且つ圧力20Mpa以上であることを特徴と
し、効率的な分解が可能であり、好ましくは350℃以
上、且つ圧力25Mpa以上である。前記第(3)項の
キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、キャリ
アを処理する超臨界水の条件が温度400℃以上、且つ
22Mpa以上であることを特徴とし、より効率的に分
解が可能である。これらの温度と圧力の条件は、同時に
超臨界または亜臨界状態での水密度に影響する。水密度
は体積中の水成分の重量で定義されるが、この値が0.
1以上であると効率的な被覆除去が行なえる。より好ま
しくは0.3以上、さらに好ましい範囲は0.5以上の
水密度の状態である。これらの温度や圧力の条件は装置
形式とも関連して選択される。例えば、連続式の処理で
あれば、処理時間を短くしたいため、より高温でかつ高
圧力の条件が好ましい。被処理物や水の温度上昇に時間
を要するバッチ式などの装置形式では、長い処理時間は
比較的問題とならず、亜臨界の条件で時間をかけて分解
することも可能である。
【0036】さらにまた、本発明に係わる前記第(2)
項及び第(3)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離
する方法においては、超臨界水による処理が1分乃至9
0分間の間行なわれることを特徴とする。被覆に使用さ
れている樹脂の性質、超臨界水の温度圧力条件にもよる
が、好ましくは1分乃至60分、より好ましくは2分乃
至30分である。短時間、例えば2分乃至5分間の高圧
チューブ容器内での滞留は、バッチ処理でなく、連続式
処理を可能にし、この連続式の場合には、被処理キャリ
アの水スラリーを多段で圧縮し高圧チューブ容器に導
き、処理後少なくとも2段減圧に処した後、固−液分離
することが望ましい。
【0037】さらにまた、本発明に係わる前記第(5)
項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、処
理の対象となるキャリアが芯材に架橋された樹脂で被覆
された構成であり、溶剤などでは溶解しにくい被覆樹脂
を超臨界または亜臨界状態の水中で処理することによ
り、被覆樹脂と磁性体を確実に分離する方法である。
【0038】さらにまた、本発明に係わる前記第(6)
項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、処
理の対象となるキャリアが少なくとも磁性体からなる芯
材に熱架橋性樹脂で被覆された構成であり、燃焼などで
は容易に分解しにくい被覆樹脂を超臨界または亜臨界状
態の水中で処理することにより、被覆樹脂と磁性体を確
実に分離する方法である。
【0039】さらにまた、本発明に係わる前記第(7)
項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、処
理の対象となるキャリアが少なくとも磁性体からなる芯
材にシリコーン樹脂が被覆された構成であり、溶剤、酸
や塩基、燃焼などのさまざまな分離手段に対し分離が困
難なシリコーン被覆樹脂を超臨界または亜臨界状態の水
で処理することにより磁性体を確実に分離する方法であ
る。
【0040】さらにまた、本発明に係わる前記第(8)
項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、処
理の対象となるキャリアが少なくとも磁性体としてフェ
ライトを用い、これに被覆樹脂が形成された構成であ
る。フェライトは超臨界または亜臨界水中で安定である
ため、芯材自体が変質することなく分離操作を行なうこ
とができる。この際、超臨界水または亜臨界水による処
理が、非酸性条件下で行なわれることが好ましく、ま
た、非酸化性かつ非還元性条件下で行なわれることが磁
性体の変質を防ぐ上でより好ましい。
【0041】また、本発明に係わる前記第(11)項の
キャリア用磁性体のリサイクル方法は、キャリアを超臨
界水または亜臨界水の条件下で処理し、被覆樹脂を加水
分解および/または熱分解による作用と溶解作用により
磁性体と分離し、これと同時またはその後磁性体を分離
し、これと同時またはその後磁性体を洗浄し、乾燥後、
磁性体をキャリア用にリサイクルする方法である。磁性
体を回収、洗浄、乾燥する過程では、粗目スクリーンを
有する篩を通過させて、例えば被覆樹脂層を未だ分離し
ていないか又は不如意の原因により所望粒径を超える大
粒径の磁性体を除去し、また細目スクリーンを有する篩
を通過させて、例えば摩耗、衝突など何らかの原因で所
望粒径未満となった小粒径の磁性体を除去することがで
きる。また、磁性体を再びキャリア用磁性体としてリサ
イクルする際に、無論バージン磁性体を混合使用しても
よい。さらに、処理液中から樹脂モノマー等の有効成分
を資源化することも可能である。
【0042】また、本発明に係わる前記第(14)項の
キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、被処理
キャリアと接触させる超臨界水または亜臨界水中に含ま
れる該現像剤を構成する物資の分解物および/または溶
解物を時間とともに減少させることにより、特に非分解
物が多い被処理物であるキャリアから、被覆樹脂を確実
に分離し、かつ熱効率のよい処理が行なえる。
【0043】さらにまた、本発明に係わる前記第(1
5)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法
は、非処理キャリアを接触させる超臨界水または亜臨界
水の流動方向と向流方向に移動させる構成である。かか
る方法によれば、該キャリアが超臨界水または亜臨界水
の流動方向と向流方向に移動するにしたがって、より確
実に被覆の分離が行なえる。また、被処理物を処理系内
に取り入れた初期において、既に処理に使用した超臨界
水または亜臨界水や熱水と被処理物を接触させることに
より、熱エネルギーを有効に利用できる。
【0044】さらにまた、本発明に係わる前記第(1
6)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法
は、容器と配管で構成される反応装置において、前記第
(14)項記載の方法と同様の効果が得られる。
【0045】さらにまた、本発明に係わる前記第(1
7)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置
は、超臨界水または亜臨界水を形成する管式反応器と、
この反応器に超臨界、または亜臨界状態の水を連続的に
供給する供給手段と、流体と反応生成物を連続的に排出
する排出手段と、前記管式反応器内で流体と向流方向に
キャリアを移動させる移動手段と、処理後の磁性体を連
続的に排出する排出手段とを備えたことを特徴とする。
反応器に超臨界、または亜臨界状態の水を連続的に供給
する供給手段は、ポンプを用いる、重力差を用いる、圧
力差を用いるものなどいずれでもよい。このような構成
とした装置により、前記第(14)項記載の方法と同様
の効果が実現できる。
【0046】さらにまた、本発明に係わる前記第(1
8)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置
は、処理後の磁性体を連続的に排出する排出手段に対
し、磁性体の流れの下流方向に処理後の磁性体を保持す
る容器と、この容器と管式反応器の圧力を遮断する遮断
手段を備えたことを特徴とする前記第(17)項に記載
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置であり、処理を受け
たキャリアを一旦容器に保持し、高温高圧状態の処理部
と熱および圧力を遮断した後排出する構成であるため、
管式反応器において少なくとも高温高圧の稼働状態であ
っても、磁性体をより安全に取り出すことができる。
【0047】さらにまた、本発明に係わる前記第(1
9)項のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置
は、超臨界水または亜臨界水を形成する複数の反応器
と、反応器に超臨界水または亜臨界水を連続的に供給す
る供給手段と、反応器から流体を連続的に排出する排出
手段と、各反応器内に磁性体を保持する保持手段と、少
なくとも各反応器を直列に連続する配管とを備え、超臨
界水または亜臨界水が最初に供給される反応器を、その
流れの上流側から直列に連結された順番に順次切り替え
ることを特徴とする前記第(17)項に記載の被覆樹脂
と磁性体を分離する装置である。かかる装置構成によれ
ば、複数の直列に連結された反応容器に保持された被処
理キャリアに対して、接触させるべき超臨界水または亜
臨界水を上流側第一の反応器から順次流通し、所定時間
この状態を保ち、第一の反応器をこの系から遮断し、ま
た、超臨界水または亜臨界水の供給を第二の反応器から
行ない、その間に第一の反応器から磁性体を取り出すこ
とが可能である。したがって、前記第(14)項記載の
方法と同様の効果が安全な装置構成で実現できる。
【0048】さらにまた、前記第(20)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、反応器内で多孔
質状のしきりの間に磁性体を保持し、そのしきりの間に
キャリアと共に非酸化性の物質を充填することを特徴と
する前記第(17)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離
する装置であって、反応器内で磁性体を確実に保持する
ことが可能で且つ粉体層状の被処理物の状態に対して、
超臨界水または亜臨界水を流通させたときのショートパ
スの発生を防止し、反応器内の作用を均一にでき、確実
な被覆除去を可能にする装置構成である。
【0049】さらにまた、前記第(21)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、反応器内に撹拌
手段を備えたことを特徴とする前記第(17)項に記載
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置であり、反応器内で
磁性体を撹拌することにより、粉体層状の被処理物の状
態に対して、超臨界水または亜臨界水を流通させたとき
のショートパスの発生を防止し、反応器内の作用を均一
にできる。さらに、流体による分解物または溶解物は磁
性体表面から流体の作用で除去されるため、確実な被覆
除去を可能にする装置構成である。
【0050】さらにまた、前記第(22)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、撹拌する手段と
して磁場を用いることを特徴とする前記第(21)項に
記載の被覆樹脂と磁性体を分離する装置であり、反応器
内で磁性体を撹拌する場合に磁力を用いることにより、
機械的な力を反応器外から伝達するのに圧力シールなど
を必要とせず、簡便な方法で実現可能で、超臨界水また
は亜臨界水を流通させたときのショートパスの発生を防
止し、反応器内の作用を均一にできる。さらに、本発明
が対象とする磁性体が残留磁化が低い性質を有してお
り、このような磁場においても、所望の磁気特性に実質
的に影響を与えない。さらに、流体による分解物または
溶解物は磁性体表面から流体の作用で除去されるため、
確実な被覆除去を可能にする装置構成である。
【0051】さらにまた、前記第(23)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、管式反応器内で
流体と向流方向にキャリアを移動させる移動手段とし
て、管式反応器を超臨界水供給部よりも流体排出部の位
置を高くなるよう水平より傾けて配したことを特徴とす
る前記第(17)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離す
る装置であり、管式反応器において比較的簡便な方法
で、管式反応器内のキャリア粒子の移送が行なえるばか
りでなく、キャリア粒子が管式反応器内を運動するため
反応器内の作用を均一にでき、確実な被覆除去を可能に
する装置構成である。また、キャリア粒子の流動により
管壁に付着した異物を除去できるため、装置を良好な状
態に保つことができる。
【0052】さらにまた、前記第(24)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、管式反応器内で
キャリアを多孔質状の容器内に保持し、その容器を反応
器内に供給、一定時間保持、排出することを特徴とする
前記第(17)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する
装置であり、多孔質状の容器内にキャリアを保持して移
送することにより、配管内に磁性流体が留まり流体の移
動を阻害することや、配管系の狭窄部分へ進入し配管系
を損なうことを防止でき、重要な圧力遮断や圧力調整機
能などへ害を与えない構成を実現できる。
【0053】さらにまた、前記第(25)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する装置は、管式反応器内で
キャリアを多孔質状の容器内に保持し、その容器を反応
器内に供給、一定時間保持、排出する手段として磁力を
利用することを特徴とする前記第(17)項に記載の被
覆樹脂と磁性体を分離する装置であり、管式反応器にお
いて多孔質状の容器に保持されたキャリアの供給、一時
保持、排出に磁場を利用することにより、機械的な力を
反応器外から伝達するのに圧力シールなどを必要とせ
ず、簡便かつ確実な方法で反応器内のキャリアの移送が
行なえる。
【0054】また、本発明に係わる前記第(26)項の
キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、被処理
キャリアを超臨界水または亜臨界水の条件下で処理とし
て、該超臨界水または亜臨界水と接触させる条件は少な
くとも1回以上のバッチ操作でなされ、該バッチ操作累
積で使用する水重量が該キャリア重量の2倍以上を有す
ることを特徴とする前記第(1)項に記載の被覆樹脂と
磁性体を分離する方法であり、確実な被覆除去が行なえ
る。
【0055】さらにまた、前記第(27)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、被処理キャリア
を超臨界水または亜臨界水と接触させるバッチ操作は1
回であり、使用する水重量が該キャリア重量の2.5倍
以上であることを特徴する前記第(26)項に記載の被
覆樹脂と磁性体を分離する方法であり、1回のバッチ操
作で確実に被覆除去が行なえる。
【0056】さらにまた、前記第(28)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、被処理キャリア
を超臨界水または亜臨界水と接触させるバッチ操作は2
回であり、それぞれのバッチ操作に使用する水重量が該
キャリア重量の1.5倍以上であることを特徴とする前
記第(26)項に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
法であり、2回のバッチ操作で確実に被覆除去が行なえ
る。
【0057】さらにまた、前記第(29)項のキャリア
の被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、超臨界水の状態
が375℃以上、25MPa以上であることを特徴とす
る前記第(26)項乃至前記第(28)項のいずれか1
に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法であり、確実
に被覆除去が行なえる。
【0058】本発明が対象とするキャリアの磁性体と複
合形態は、大別して2種がある。比較的大きな磁性体の
粒子表面に被覆樹脂を主成分とする層を形成した構成
や、樹脂中に比較的小さな磁性体粉を均一に分散した状
態の構成などである。いずれの構成においても本発明を
適用することができる。
【0059】また、本発明が対象とするキャリアに含ま
れる磁性体は、従来からの公知のものでよく、例えば
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属、マグネタイ
ト、へマタイト、フェライトなどの合金や前記強磁性体
微粒子と樹脂との複合体等が挙げられる。これら磁性体
粒子の平均粒径は通常10〜1000μmである。ただ
し、磁性体によっては超臨界水のある条件下では、酸化
や加水分解を受けるため、このような環境下でより安定
な磁性体が好ましい。例えば、好適な対象磁性体として
は金属酸化物系などが挙げられる。この中で代表的なも
のは、フェライト、マグネタイトなどがある。ただし、
超臨界または亜臨界状態の水で変質を受けやすい磁性体
であっても、被覆樹脂との関係で適切な温度、圧力、処
理時間、添加物などを設定すれば、これを回避すること
が可能である。
【0060】また、本発明が対象とするキャリアの被覆
樹脂も従来からの公知のものでよく、被覆層を形成する
樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等
のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例
えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカル
バゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン等の
ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体;オルガノシロキサン結合からなるシ
リコーン樹脂またはその変成品(例えばアルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等
による変成品);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗
化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオ
ロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;
ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられ
る。中でもトナースペントを防止する点で好ましいの
は、シリコーン樹脂またはその変成品、弗素樹脂、特に
シリコーン樹脂またはその変成品である。
【0061】シリコーン樹脂としては、従来から知られ
ているいずれのシリコーン樹脂であってもよく、下記式
で示されるオルガノシロキサン結合のみからなるストレ
ートシリコーンおよびアルキド、ポリエステル、エポキ
シ、ウレタンなどで変成したシリコーン樹脂が挙げられ
る。
【0062】
【化1】 上記、式中R1は水素原子、炭素原子1〜4のアルキル
基またはフェニル基、R2およびR3は水素基、炭素原子
数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、
炭素原子数2〜4のアリケニル基、炭素原子数2〜4の
アルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、
エチレンオキシド基、グリシジル基または下記式で示さ
れる基である。
【0063】
【化2】 上記、式中R4,R5はヒドロキシ基、カルボキシル基、
炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のア
ルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原
子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フェノ
キシ基、k,l,m,n,o,pは1以上の整数を示
す。
【0064】上記、各置換基は未置換のもののほか、例
えばアミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカ
プト基、アルキル基、フェニル基、エチレンオキサイド
基、グリシジル基、ハロゲン原子のような置換基を有し
てもよい。
【0065】更に、これらの樹脂は架橋剤などが加えら
れ、例えば熱処理などにより架橋を進められたものでも
よい。このような熱架橋樹脂の被覆は、一般に溶剤や酸
・塩基に不溶であり、熱処理をした場合、炭化物などが
磁性体表面に付着するため、他の方法では磁性体からの
確実な除去は難しいが、本発明の方法では分離が確実に
できる。
【0066】これらの中でもシリコーン樹脂を硬化させ
た樹脂皮膜は、多くの酸・塩基に対し安定であるばかり
でなく、溶剤に不溶であり、かつ燃焼させてもなかなか
除去できないものである。このような系では磁性体から
の樹脂皮膜の除去が他の方法では困難であるため、本発
明の超臨界水、または亜臨界水を用いる方法は極めて有
効である。これらのシリコーン樹脂は従来から知られる
シリコーン樹脂で良く、例えば市販品として、信越シリ
コーン社製のKR261、KR271、KR272、K
R275、KR280、KR282、KR285、KR
251、KR155、KR220、KR201、KR2
04、KR205、KR206、SA−4、ES−10
01、ES1001N、ES1002T、KR3093
や東レダウコーニング社製のSR2100、SR210
1、SR2107、SR2110、SR2108、SR
2109、SR2115、SR2400、SR241
0、SR2411、SH805、SH806A、SH8
40などが挙げられる。
【0067】また、本発明で用いられるキャリアは、そ
の体積固有抵抗を制御するために、被覆層中に導電性付
与材料を分散してもよい。分散される導電性付与剤は従
来より公知のものでよく、例えば鉄、金、銅等の金属;
フェライト、マグネタイト等の酸化鉄;カーボンブラッ
ク等の顔料が挙げられる。この中でも、特にカーボンブ
ラックの一つであるファーネスブラックとアセチレンブ
ラックの混合物を用いることにより、少量の導電性微粉
末の添加で効果的に導電性の調整が可能で、更に被覆層
の耐摩耗性に優れたキャリアを得ることが可能となっ
た。これらの導電性微粉末は、粒径0.01〜10μm
程度のものが好ましく、被覆樹脂100重量部に対して
2〜30重量部添加されることが好ましく、さらには5
〜20重量部が好ましい。このような添加物質が樹脂皮
膜中にあっても本発明の処理に特に影響はない。
【0068】また、キャリア被覆層中には核体粒子との
接着性を向上させたり、導電性付与剤の分散性を向上さ
せる目的でシランカップリング剤、チタンカップリング
剤等を添加してもよい。本発明に用いるシランカップリ
ング剤としては、下記一般式で示される化合物がある。
【0069】
【化3】YRSiX3 但し、Xはけい素原子に結合している加水分解基でクロ
ル基、アルコキシ基、アセトキシ基、アルキルアミノ
基、プロペノキシ基などがある。Yは有機マトリックス
と反応する有機官能基でビニル基、メタクリル基、エポ
キシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基など
がある。Rは炭素数1〜20のアルキル基またはアルキ
レン基である。
【0070】このシランカップリング剤の中でも、特に
負帯電性を有する現像剤を得るには、Yにアミノ基を有
するアミノシランカップリング剤が好ましく、正帯電性
を有する現像剤を得るには、Yにエポキシ基を有するエ
ポキシシランカップリング剤が好ましい。
【0071】本発明が対象とするキャリアは、実際には
使用後の現像剤として回収される。これはトナーとキャ
リアの混合物であるが、この混合物の状態で超臨界処理
してもよいが、容易に分離可能なトナーは予め分離する
方が望ましい。この分離方法としてブローオフなどの静
電的な処理を行なってもよい。ただし、キャリアにスペ
ント化したトナーは容易に分離できない。これについて
は、超臨界処理する前処理と組み合わせてもよい。例え
ば、溶剤による洗浄や加熱処理を行なってもよい。しか
し、超臨界処理の時点で多少のトナーが混入しても樹脂
と磁性体の分離は問題なく行なえるため、大きな問題と
はならない。
【0072】本発明のキャリアを処理する超臨界水また
は亜臨界水を形成するためには、少なくとも温度:20
0〜800℃、圧力:2.0〜90MPaの範囲で適当
に調整すればよいが、好ましくは温度:250〜450
℃、圧力:5〜50MPaの範囲にある。これらの範囲
の中で、更に好ましい範囲は、対象とするキャリアの被
覆樹脂や磁性体の構成により調整される。すなわち、被
覆樹脂は迅速に分解するが、磁性体は変質しないような
条件が適する。また、超臨界水または亜臨界水の温度・
圧力の条件は、できるだけ高い方が処理時間を短くでき
るため、可能な範囲で高温・高圧の条件が適する。この
範囲は、例えば400℃以上、22MPa以上の範囲で
ある。
【0073】本発明のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分
離する方法においては、キャリアに含まれる被覆樹脂を
一部分離するだけでもよい。すなわち、キャリアの劣化
が表面近傍だけであれば、表面近傍の樹脂を除去するだ
けでもよい。また、超臨界水または亜臨界水による樹脂
の分解は、キャリア粒子の表面側から進行するため、こ
の分解度も処理時間などにより制御できる。しかし、好
ましい被覆樹脂の分離の割合は処理前の50%以上であ
り、より好ましくは80%以上、更に好ましいのは90
%以上の範囲である。これは、特に処理後の芯材をバー
ジン芯材と混合して被覆を施す場合、芯材の差が被覆後
の現像剤の性能に影響するため、特に製造工程の安定化
のためには、より高い被覆除去が望ましい。すなわち、
より高い被覆除去がなされた処理後の芯材は、バージン
芯材とまったく同じような製造条件で対応できるため、
処理後の芯材を用いるにあたって特に対応を必要としな
い。
【0074】また、キャリアを超臨界処理した後、磁性
体を洗浄し付着物を除去する工程、及び、その後乾燥す
る工程を経ることにより、キャリアに用いられていた磁
性体は再び樹脂被覆することができる状態となる。
【0075】磁性体を洗浄し、付着物を除去する工程で
は、これに限定されるものではないが、例えば攪拌しな
がら芯材表面に機械的な摩擦を与えると、より確実に付
着物を除去できる。さらに超音波洗浄機などを用いても
よい。
【0076】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態をそのフ
ローシートを示す図を用いて説明する。但し、図中
(1)は反応部、(2)は超臨界水または亜臨界水の流
動方向、(3)はキャリアの移動方向、(4)は管式反
応器、(5)は超臨界水または亜臨界水の供給手段、
(6)は超臨界水または亜臨界水および反応生成物の排
出手段、(7)はキャリアの供給手段、(8)は磁性体
の排出手段、(9)はキャリアの移動手段、(10)は
超臨界水または亜臨界水の供給方向、(11)は超臨界
水または亜臨界水および反応生成物の排出方法、(1
2)はキャリアの供給方向、(13)は磁性体の排出方
向、(14)は圧力遮断手段、(15)は磁性体を保持
する容器、(16)は反応器1、(17)は反応器2、
(18)は反応器n、(19)は超臨界水または亜臨界
水の供給手段、(20)は流体を排出する手段、(2
1)は反応器を連続する配管、(22)は多孔質状の容
器、(23)は一次保持手段、(24)は管式反応器、
(25)は容器の供給部、(26)は容器の排出部、
(27)は超臨界水または亜臨界水の供給、(28)は
流体の排出を示す。
【0077】図12に示した例において、図12の
(a)は(1)の反応部に対する超臨界水または亜臨界
水の流動方向(2)とキャリアの移動方向(3)を示し
ており、図12(b)は複数段数からなる処理工程の段
階で超臨界水または亜臨界水を加えることにより、現像
剤およびこれから生じた物質の量を相対的に減少させる
場合を示している。
【0078】図13は、請求項12の発明を適用した場
合のフローシートを示している。超臨界水または亜臨界
水を形成する管式反応器(4)に、超臨界または亜臨界
状態の水が連続的に供給手段(5)から供給される。ま
た、この反応器に供給手段(7)から電子写真方式の現
像剤が供給される。管式反応器内は超臨界または亜臨界
状態の水である。この中で供給されたキャリアの被覆樹
脂は反応生成物となり、磁性体表面から分離する。この
反応生成物は超臨界または亜臨界状態の水とともに排出
手段(6)より、連続的に排出される。一方、前記管式
反応器内でキャリア及びキャリアから被覆樹脂が分離さ
れた磁性体は、流体と向流方向に移動手段(9)によっ
て移送される。さらに、処理後の磁性体は排出手段
(8)から連続的に排出される。
【0079】管式反応器において超臨界水の下流側に供
給されたキャリアは、その部位において既に上流にある
キャリアの被覆樹脂の溶解物または反応生成物が超臨界
水中に含まれた状態であり、キャリアから被覆樹脂の分
離を完全に行なうには好ましくないが、流体より熱が伝
えられ分離反応に当たっての予熱が行なえる。移動手段
(9)により超臨界流体の上流側にキャリアが移送され
ると、その部位において超臨界水中に含まれるキャリア
の被覆樹脂の溶解物または反応生成物は少なくなり、キ
ャリアから被覆樹脂の分離を完全に行なうにより好まし
い状態となる。
【0080】管式反応器内の超臨界水または亜臨界水の
状態は、374.2℃以上、且つ21.8MPa以上で
あることを特徴とし、効率的な分離が行なえる。さら
に、好ましい条件は400℃以上、30MPaである。
管式反応器内にキャリアが対流する時間は、被覆樹脂に
使用されている樹脂の性質、超臨界水の温度および圧力
条件にもよるが、1分ないし5分程度が好ましい。
【0081】図14は本発明の請求項13の発明を適用
した場合のフローシートを示している。図13のフロー
シートと同様にして排出手段(8)から排出された磁性
体は、磁性体を保持する容器(15)に保持される(こ
のとき圧力遮断手段(14)は、磁性体が通過できるよ
うに開状態である)。一定量が保持された後、圧力遮断
手段(14)を用い、管式反応管(4)との圧力を遮断
し、保持容器(15)から磁性体を取り出す。このよう
な装置構成とすることで、反応部の状態を高温高圧状態
に保ったまま、磁性体を回収できる。したがって、反応
部のスタートアップやダウン時間を節約可能である。
【0082】図15は本発明の請求項14の発明を適用
した場合のフローシートを示している。図15において
図中の番号(16)〜(18)で示された各反応器には
キャリアが予め保持されている。まず、反応器(16)
に供給された超臨界または亜臨界状態の水は、反応器
(16)を通過している間に、保持されているキャリア
の被覆樹脂を溶解または分解する。反応器(16)を出
た超臨界水は、この反応生成物と共に反応器(17)へ
供給される。このとき反応器(17)でキャリアの被覆
樹脂はある程度分離されるが、既に前記反応生成物が超
臨界水中に含まれており、被覆樹脂を完全に分離するに
は好ましくない条件になっている。ただし、超臨界また
は亜臨界状態の水が反応器(17)に供給されることに
より、反応器(17)のキャリアは予熱が行なえる。
【0083】一定量の超臨界または亜臨界状態の水を供
給手段(19)から排出手段(20)へ流通させた後、
反応器(16)に保持されたキャリアから被覆樹脂が十
分に分離できた場合、反応器(16)と反応器(17)
を連続する配管(21)、及び反応器(16)と供給手
段(19)を遮断し、供給手段(19)より反応器(1
7)に、超臨界または亜臨界水を供給する。このように
することにより反応器(17)に保持されたキャリアに
前記反応生成物がほとんど含まれない超臨界水が供給さ
れ、反応器(17)に保持されたキャリアはより完全に
被覆樹脂が分離できる。
【0084】一方、反応器(17)および供給手段(1
9)より遮断された反応器(16)は、処理後の磁性体
を取り出し、新たな被処理キャリアを保持すればよい。
直列させる反応器は反応器容量や超臨界水の流通量など
の条件により異なるが、2つ以上5つ以下が望ましい。
【0085】反応器内にキャリアを保持するには、多孔
質状のメッシュなどで仕切られた部分に保持することが
よいが、粉体層などに流体を流通させた場合に生じる、
いわゆるショートパスを防止するためにキャリア以外の
充填物を入れることにより、これが防止できる。充填物
は少なくともキャリアよりも大きく超臨界水の影響を受
けない非酸化性の充填物がよい。
【0086】さらに、ショートパスを防止するために粉
体層を撹拌するとよい。この場合、機械力を外部から伝
えるのは圧力シールが必要となるので、磁場を用いて直
接磁性体を動かすことがよい。
【0087】図16は本発明の請求項19の発明を適用
した場合のフローシートを示している。図16において
超臨界水または亜臨界水は、(27)より管式反応管
(24)に供給され、(28)から排出される。供給手
段(25)からキャリアを保持した容器が管式反応管に
供給される。供給された容器中に保持されたキャリア
は、より被覆樹脂の反応生成物の含有量が少ない超臨界
水の上流側へ移動していく。移動は重力と密度差により
行なわれる。この過程でキャリアから被覆樹脂が十分に
分離される。十分な処理時間を確保するため、一時保持
手段(23)により容器を反応部に保持される。保持手
段としては磁力を用いるとよい。
【0088】管式反応器においてもこのようにキャリア
を保持する容器を用いることによって、バルブ等へのキ
ャリア粒子の侵入を防止でき、信頼性を阻害することが
ない。また、管式反応器内で一時的に容器を保持するこ
とで確実に分解時間を確保できることや、保持しない場
合に比較して管式反応管が大型化するのを防止できる。
【0089】
【実施例】以下、実施例と比較例によって本発明を説明
する。 <実施例1>本発明が対象とするキャリアの製造例を示
す。 (キャリアの製造) シリコーン樹脂(SR2400;東レダウコーニング社製) 50重量部 トルエン 150重量部 カーボンブラック(#44;三菱化学社製) 2重量部 この被覆層形成液を平均粒径80μmの球状マグネタイ
ト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被
覆層を形成し、キャリア粒子Aを得た。
【0090】これにキャリア粒子Aを97重量部と市販
トナー(RICOH imagioトナー タイプ7)
25重量部を混合して現像剤Aを得た。複写機 ima
gio MF4550(リコー社製)でこの現像材を用
いて、30万回の複写操作を行ない、使用後の現像材を
得た。この現像材を複写機から取り出し、まず、ブロー
オフにより静電的にトナーを除去した。このときキャリ
ア表面へのトナースペント量はごくわずかであった。こ
れを処理サンプルAとした。
【0091】(超臨界水による処理)SUS316製の
耐圧容器(内容積6ml)に過酸化水素水(濃度3%)
を3g注入密閉後、350℃の流動砂浴中に投入し、1
5分間放置し容器内面に酸化皮膜を形成した。このよう
な処理をした耐圧容器を反応容器として用いた。 処理サンプルA 0.4重量部 水 1.0重量部 を投入し、反応器上部から1Mpaの加圧アルゴンガス
を供給し加圧、1分放置後、約30秒かけて大気圧まで
脱圧した。この加圧脱圧操作を3回繰り返し、反応器内
の気体をアルゴンガスに置換したのち容器を密閉した。
400℃に加熱された流動砂浴にこの反応容器を投入し
た。これにより、反応容器中の温度は400℃、圧力は
25MPaに達する。1時間後取り出し、常温の水中に
投入し冷却した。
【0092】反応容器を開け反応物をガラス容器に取り
出した。ガラス容器に取り出した反応物は、黒色の比較
的大きな粒子が沈降しており、これがマグネタイト粒子
であった。また、黒色の微粒子が水中を懸濁した状態で
あり、これがカーボンブラックの粒子であった。また、
ガラス壁面にわずかに油状成分が付着していた。反応物
中から沈降している黒色粒子を取り出し、100℃の恒
温乾燥機で1時間乾燥し、評価サンプルAを得た。
【0093】(磁性体と被覆樹脂の分離の評価)評価サ
ンプルに白金蒸着を行なった。走査型顕微鏡S−240
0(日立製作所社製)で観察した。観察の条件は、加速
電圧15KV、倍率800倍である。その結果、評価サ
ンプルAの表面からほぼシリコーン樹脂皮膜が除去され
ていた。ただし、観察の場所によってはわずかに異物が
混入していた。さらに、X線マイクロアナライザーEM
AX2700(堀場製作所社製)により評価サンプルA
の表面の元素分析を行なった。このときのSi元素の検
出量と、キャリア粒子Aの検出量を比較し、次のような
式でシリコーン樹脂の除去率を計算した。
【0094】
【数1】
【0095】その結果、除去率は80%であった。ま
た、この評価サンプルの磁気特性を評価した。結果は使
用前のキャリア芯材の物性とほぼ同等であった。
【0096】<実施例2>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAの超臨界処理の条件を次のような条件で行
なった以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルB
を得た。 処理サンプルA 0.4重量部 水 2.85重量部 このような条件で反応器内の圧力は400℃、35MP
aに達する。その結果、評価サンプルBの電子顕微鏡写
真(図1)からはほとんどシリコーン樹脂が除去されて
いた。また、除去率は95%であった。磁気特性は、使
用前のキャリア芯材の物性とほぼ同等であった。図2に
は評価サンプルBのEPMAによるSiマッピング画像
が示される。
【0097】<実施例3>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAを、実施例1と同様の超臨界処理を行なっ
た後、反応容器からビーカーに取り出し、上澄み液を除
去した。次にこのビーカーに純水100mlを加え超音
波洗浄機中で5分間洗浄した後、沈降した粒子のみを取
り出した。これを実施例1と同様に乾燥し、評価サンプ
ルCを得た。この走査型顕微鏡の観察結果は、粒子の表
面はほぼ評価サンプルAと同様にシリコーン樹脂は除去
されていたが、混入していた異物はほとんど観察されな
かった。磁気特性は、使用前のキャリア芯材の物性とほ
ぼ同等であった。
【0098】<実施例4>実施例2と同様にして得た処
理サンプルAを、実施例2と同様の超臨界処理を行なっ
た後、反応容器からビーカーに取り出し、上澄み液を除
去した。次にこのビーカーに純水100mlを加え超音
波洗浄機中で5分間洗浄した後、沈降した粒子のみを取
り出した。これを実施例1と同様に乾燥し、評価サンプ
ルDを得た。この走査型顕微鏡の観察結果は、粒子の表
面はほぼ評価サンプルBと同様にシリコーン樹脂は除去
されていたが、混入していた異物はほとんど観察されな
かった。磁気特性は、使用前のキャリア芯材の物性とほ
ぼ同等であった。
【0099】<比較例1>反応容器に処理サンプルAを
0.4重量部仕込み、水を仕込まなかった以外は、実施
例1と同様にして評価サンプルEを得た。この評価サン
プルEの走査型顕微鏡写真は図3に、EPMAによるS
iマッピング画像は図4に示される。
【0100】<実施例5>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAと水を反応容器に次の量で水を投入し、密
閉した。これを350℃の流動砂浴に投入して処理を行
なった以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルF
を得た。 処理サンプルA 0.4重量部 水 3.9重量部 このような条件で反応器内の圧力は350℃、35MP
aに達する。この状態は亜臨界水の状態である。その結
果、評価サンプルFの電子顕微鏡写真(図5)からはほ
とんどシリコーン樹脂が除去されていた。また、除去率
は90%であった。
【0101】<実施例6>平均粒径80μmの球状マグ
ネタイトを芯材として用いる代わりに、平均粒径80μ
mの球状フェライトを芯材として用いた以外は、実施例
1と同様にしてキャリア粒子Bを得た。さらに、このキ
ャリア粒子Bを用いた以外は、実施例1と同様にして現
像剤Bを得た。さらに、この現像剤Bを用いた以外は、
実施例1と同様にして処理サンプルBを得た。この処理
サンプルBを用いた以外は、実施例2と同様にして評価
サンプルGを得た。その結果、評価サンプルGの走査型
電子顕微鏡写真(図6)からはほとんどシリコーン樹脂
が除去されていた。また、除去率は95%であった。
【0102】<比較例2>反応容器に処理サンプルBを
0.4重量部仕込み、水を仕込まなかった以外は、実施
例1と同様にして評価サンプルHを得た。図7には評価
サンプルHの走査型電子顕微鏡写真が示される。
【0103】
【表1】
【0104】<実施例7>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAの超臨界処理の条件を次のような条件で行
なった以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルI
を得た。 処理サンプルA 0.6重量部 水 2.8重量部 このような条件で反応器内の圧力は400℃、35MP
aに達する。その結果、評価サンプルIの走査型電子顕
微鏡写真(図8)からはほとんどシリコーン樹脂が除去
されていた。また、除去率は90%であった。
【0105】<実施例8>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAの超臨界処理の条件を次のような条件で行
なった以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルJ
を得た。 処理サンプルA 1.0重量部 水 2.7重量部 このような条件で反応器内の圧力は400℃、35MP
aに達する。その結果、評価サンプルJの走査型電子顕
微鏡写真(図9)からはほとんどシリコーン樹脂が除去
されていた。また、除去率は80%であった。
【0106】<比較例3>実施例1と同様にして得た処
理サンプルAの超臨界処理の条件を次のような条件で行
なった以外は、実施例1と同様にして、評価サンプルK
を得た。 処理サンプルA 1.5重量部 水 2.6重量部 このような条件で反応器内の圧力は400℃、35MP
aに達する。その結果、評価サンプルKの走査型電子顕
微鏡写真(図10)からはほとんどシリコーン樹脂が除
去されていた。また、除去率は45%であった。
【0107】<実施例9>実施例1と同様の反応容器
に、 処理サンプルA 1.5重量部 水 2.6重量部 を投入し、反応器上部から1Mpaの加圧アルゴンガス
を供給し加圧、1分放置後、約30秒かけて大気圧まで
脱圧した。この加圧脱圧操作を3回繰り返し、反応器内
の気体をアルゴンガスに置換したのち容器を密閉した。
400℃に加熱された流動砂浴にこの反応容器を投入し
た。これにより、反応容器中の温度は400℃、圧力は
35MPaに達する。1時間後取り出し、常温の水中に
投入し冷却した。反応容器を開け、反応物をガラス容器
に取り出した。ガラス容器底面から磁石を押しあて、磁
性体を保持したまま水洗し、磁性体以外の沈殿物を取り
除いた。次に、これを100℃の恒温乾燥機で1時間乾
燥し、中間サンプルL−1を得た。このようにして得た
中間サンプルL−1の超臨界処理の条件を次のような条
件で行なった以外は、実施例1と同様にして、評価サン
プルL−2を得た。 中間サンプルL−1 1.5重量部 水 2.8重量部 このような条件で反応器内の圧力は400℃、35MP
aに達する。その結果、評価サンプルL−2の走査型電
子顕微鏡写真(図11)からはほとんどシリコーン樹脂
が除去されていた。また、除去率は95%であった。
【0108】
【表2】
【0109】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明における請求項1のキャリアの被覆樹
脂と磁性体の分離方法は、使用後の現像剤中のキャリア
を超臨界水または亜臨界水の条件下で処理し、被覆樹脂
を加水分解、及び/または熱分解により磁性体と分離す
るもので、従来の方法に比較して環境影響の少ない方法
で確実に分離を行ない、より除去率の高い処理が可能な
だけでなく、磁性体自身も変質させないという効果があ
る。また、本発明に係わる請求項2のキャリアの被覆樹
脂と磁性体の分離方法は、キャリアを超臨界水または亜
臨界水の条件下で処理し、被覆樹脂を加水分解、及び/
または熱分解により磁性体と分離し、これと同時または
その後、磁性体を洗浄し、乾燥の後、磁性体をキャリア
用のリサイクルに供するする方法である。この方法によ
れば、従来は廃棄していた磁性体を再利用可能であり、
地球環境保護の視点で寄与できるものである。また、処
理液中から樹脂モノマーなどの有効成分を資源化するこ
とも可能であり、これも再資源化による環境保護に繋が
る効果がある。本発明に係わる請求項3のキャリアの被
覆樹脂と磁性体を分離する方法は、キャリアを処理する
超臨界または亜臨界水の条件が温度300℃以上、且つ
20Mpa以上であることを特徴とし、より効率的に分
解またはリサイクルが可能であるという効果がある。本
発明に係わる請求項4のキャリアの被覆樹脂と磁性体を
分離する方法は、処理の対象となるキャリアが少なくと
も磁性体からなる芯材に架橋された樹脂で被覆された構
成であり、溶剤などでは溶解しにくい分離困難な被覆樹
脂に対し、従来の有効な技術がなかったが、超臨界また
は亜臨界状態の水中で処理することにより、被覆樹脂と
磁性体を確実に分離するという効果がある。本発明に係
わる請求項5のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する
方法は、処理の対象となるキャリアが少なくとも磁性体
からなる芯材に熱架橋性樹脂で被覆された構成であり、
燃焼などでは容易に分解しにくい被覆樹脂を超臨界また
は亜臨界状態の水中で処理することにより、被覆樹脂と
磁性体を確実に分離するという効果がある。本発明に係
わる請求項6のキャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する
方法は、処理の対象となるキャリアが少なくとも磁性体
からなる芯材にシリコーン樹脂が被覆された構成であ
り、溶剤、酸や塩基、燃焼などの様々な分離手段に対
し、分離が困難なシリコーン被覆樹脂を超臨界または亜
臨界状態の水中で処理することにより磁性体を確実に分
離するという効果がある。本発明に係わる請求項7のキ
ャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、処理の対
象となるキャリアが少なくとも磁性体としてフェライ
ト、又はマグネタイトを用い、これに皮膜樹脂が形成さ
れた構成である。フェライト又はマグネタイトは超臨界
または亜臨界水中で比較的安定であるため、芯材自体が
変質することなく分離またはリサイクル操作を行なうこ
とができる。本発明に係わる請求項8のキャリア用磁性
体のリサイクル方法は、キャリアを超臨界水または亜臨
界水の条件下で処理し、被覆樹脂を加水分解、および/
または熱分解により磁性体と分離し、これと同時にまた
はその後、磁性体を洗浄し、乾燥の後、磁性体をキャリ
ア用にリサイクルする方法である。この方法によれば、
従来は廃棄していた磁性体を再利用可能であり、地球環
境保護の視点で寄与できるものである。また、処理液中
から樹脂モノマーなどの有効成分を資源化することも可
能であり、これも再資源化による環境保護につながる効
果がある。本発明に係わる請求項9の方法は、キャリア
から被覆樹脂をより完全に分離することと、熱エネルギ
ーを有効に利用することに効果がある。本発明に係わる
請求項10の方法は、反応部分のキャリアと超臨界流体
の移動方向において、キャリアから被覆樹脂をより完全
に分離することと、熱エネルギーを有効に利用すること
に効果がある。本発明に係わる請求項11の方法は、キ
ャリアから被覆樹脂をより完全に分離することと、熱エ
ネルギーを有効に利用することに効果がある。本発明に
係わる請求項12の装置は、管式反応管においてキャリ
アから被覆樹脂をより完全に分離することと、熱エネル
ギーを有効に利用することに効果がある。本発明に係わ
る請求項13の装置は、管式反応管においてキャリアか
ら被覆樹脂をより完全に分離することと、熱エネルギー
を有効に利用すること、装置の稼働効率に効果がある。
本発明に係わる請求項14の装置は、少なくとも反応タ
ンクと配管で構成される形式においてキャリアから被覆
樹脂をより完全に分離することと、熱エネルギーを有効
に利用することと、装置の稼働効率に効果がある。本発
明に係わる請求項15の方法は、反応器内での超臨界ま
たは亜臨界状態の流動でショートパスを防止し、該超臨
界水または亜臨界水のキャリアへの作用を均一にするこ
とで、キャリアから均一に被覆を除去することに効果が
ある。本発明に係わる請求項16の装置は、反応器内で
攪拌作用を与えることにより、超臨界または亜臨界状態
の流動を均一にすることで、キャリアから均一に被覆を
除去することに効果がある。本発明に係わる請求項17
の装置は、反応器内での超臨界または亜臨界状態の流動
を均一にすることで、キャリアから均一に被覆を除去す
ることに効果がある構成である。また、圧力シール構造
がなく撹拌できる方法であり、装置の信頼性や装置コス
トの低減に効果がある。本発明に係わる請求項18の装
置は、管式反応器内で、キャリアを確実に移送すること
と、キャリアから均一に被覆を除去することに効果があ
る。本発明に係わる請求項19の装置は、管式反応器内
で、キャリアを確実に移送することと、キャリアが配管
内に侵入することを防止し装置の信頼性向上に効果があ
ることと、装置が大型化するのを防止するのに効果があ
る。本発明に係わる請求項20の装置は、管式反応器内
で、装置の信頼性向上に効果がある。本発明に係わる請
求項21の電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分
離する方法は、バッチ式の処理方法において十分な剥離
度合いを可能にする。本発明に係わる請求項22の電子
写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、
1バッチの単純な操作で確実に十分な被覆剥離度合いを
可能にする。本発明に係わる請求項23の電子写真用キ
ャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法は、2バッチ
の操作で確実に十分な被覆剥離度合いを可能にする。本
発明に係わる請求項24の電子写真用キャリアの被覆樹
脂と磁性体を分離する方法は、バッチの操作で確実に十
分な被覆剥離度合いを可能にするという極めて優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例2のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図2】本発明実施例2のサンプルのEPMAによるS
iマッピング画像である。
【図3】本発明比較例1のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図4】本発明比較例1のサンプルのEPMAによるS
iマッピング画像である。
【図5】本発明実施例5のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図6】本発明実施例6のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図7】本発明比較例2のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図8】本発明実施例7のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図9】本発明実施例8のサンプルの走査型電子顕微鏡
写真である。
【図10】本発明比較例3のサンプルの走査型電子顕微
鏡写真である。
【図11】本発明実施例9のサンプルの走査型電子顕微
鏡写真である。
【図12】本発明の請求項9の発明をフローシートで示
した概略図である。
【図13】本発明の請求項12の発明を適用した場合の
フローシートを示した図である。
【図14】本発明の請求項13の発明を適用した場合の
フローシートを示した図である。
【図15】本発明の請求項14の発明を適用した場合の
フローシートを示した図である。
【図16】本発明の請求項19の発明を適用した場合の
フローシートを示した図である。
【符合の説明】
1 反応部 2 超臨界水または亜臨界水の流動方向 3 キャリアの移動方向 4 管式反応器 5 超臨界水または亜臨界水の供給手段 6 超臨界水または亜臨界水および反応生成物の排出手
段 7 キャリアの供給手段 8 磁性体の排出手段 9 キャリアの移動手段 10 超臨界水または亜臨界水の供給方向 11 超臨界水または亜臨界水および反応生成物の排出
方法 12 キャリアの供給方向 13 磁性体の排出方向 14 圧力遮断手段 15 磁性体を保持する容器 16 反応器1 17 反応器2 18 反応器n 19 超臨界水または亜臨界水の供給手段 20 流体を排出する手段 21 反応器を連続する配管 22 多孔質状の容器 23 一次保持手段 24 管式反応器 25 容器の供給部 26 容器の排出部 27 超臨界水または亜臨界水の供給 28 流体の排出
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/10 351 352 (72)発明者 伊藤 嘉彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 新井 邦夫 宮城県仙台市太白区富沢3丁目4−6 (72)発明者 阿尻 雅文 宮城県仙台市太白区三神峯1−3−4− 203 Fターム(参考) 2H005 BA02 BA06 BA11 CA12 CB03 CB04 4F301 CA02 CA09 CA22 CA51 CA62 CA63 CA68 CA72 CA73

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁性体と被覆樹脂から構成さ
    れるキャリアとトナーからなる電子写真用現像剤の該キ
    ャリアを、超臨界水または亜臨界水の条件下で処理する
    ことを特徴とする前記磁性体から前記被覆樹脂を分離す
    る方法。
  2. 【請求項2】 前記キャリアが、電子写真用現像剤の使
    用済みのキャリアであり、前記磁性体から前記被覆樹脂
    を分離し、該磁性体から前記被覆樹脂を分離し、該磁性
    体を回収し洗浄乾燥した後、再びキャリア用磁性体とし
    てリサイクルすることを特徴とする請求項1に記載の前
    記磁性体から前記被覆樹脂を分離する方法。
  3. 【請求項3】 前記超臨界または亜臨界水の条件が、温
    度300℃以上、かつ圧力20Mpa以上であることを
    特徴とする請求項1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離す
    る方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも磁性体からなる芯材に架橋さ
    れた樹脂で被覆された構成であるキャリアを用いること
    を特徴とする請求項1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離
    する方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも磁性体からなる芯材に熱架橋
    性樹脂で被覆された構成であるキャリアを用いることを
    特徴とする請求項1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離す
    る方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも磁性体からなる芯材にシリコ
    ーン樹脂が被覆された構成であるキャリアを用いること
    を特徴とする請求項1に記載の被覆樹脂と磁性体を分離
    する方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも磁性体としてフェライトまた
    はマグネタイトを用い、これに皮膜樹脂が形成された構
    成であるキャリアを用いることを特徴とする請求項1に
    記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法。
  8. 【請求項8】 前記キャリアが、電子写真用現像剤の使
    用済みのキャリアであり、請求項1乃至6のいずれかに
    1の記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方法により前記
    磁性体から前記被覆樹脂を分離し、該磁性体を回収し洗
    浄乾燥した後、再びキャリア用磁性体としてリサイクル
    することを特徴とする磁性体のリサイクル方法。
  9. 【請求項9】 前記キャリアと接触させる超臨界水また
    は亜臨界水中に含まれる該現像剤を構成する物質の分解
    物、または溶解物を時間とともに減少させることを特徴
    とする被覆樹脂と磁性体を分離する方法。
  10. 【請求項10】 超臨界水または亜臨界水の流動する方
    向と、向流方向に該キャリアを移動させることを特徴と
    する請求項9に記載の被覆樹脂と磁性体を分離する方
    法。
  11. 【請求項11】 前記キャリアを、超臨界水または亜臨
    界水の条件下で処理する被覆樹脂と磁性体を分離する方
    法であって、該現像剤を保持した容器に供給する超臨界
    水または亜臨界水中に含まれる該キャリアを構成する物
    質の分解物または、溶解物を時間とともに減少させるこ
    とを特徴とする被覆樹脂と磁性体を分離する方法。
  12. 【請求項12】 超臨界水または亜臨界水を形成する管
    式反応器と、この反応器に超臨界、または亜臨界状態の
    水を連続的に供給する供給手段と、流体と反応生成物を
    連続的に排出する排出手段と、前記管式反応器内で流体
    と向流方向にキャリアを移動させる移動手段と、処理後
    の磁性体を連続的に排出する排出手段とを備えたことを
    特徴とする電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分
    離する装置。
  13. 【請求項13】 処理後の磁性体を連続的に排出する排
    出手段に対し、磁性体の流れの下流方向に処理後の磁性
    体を保持する容器と、この容器と管式反応器の圧力を遮
    断する遮断手段を備えたことを特徴とする請求項12に
    記載の電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離す
    る装置。
  14. 【請求項14】 超臨界水または亜臨界水を形成する複
    数の反応器と、反応器に超臨界水または亜臨界水を連続
    的に供給する供給手段と、反応器から流体を連続的に排
    出する排出手段と、各反応器内に磁性体を保持する保持
    手段と、少なくとも各反応器を直列に連続する配管とを
    備え、超臨界水または亜臨界水に最初に供給される反応
    器を、その流れの上流側から直列に連結された順番に順
    次切り替えることを特徴とする請求項12に記載の電子
    写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置。
  15. 【請求項15】 反応器内で多孔質状のしきりの間に磁
    性体を保持し、そのしきりの間にキャリアと共に非酸化
    性の物質を充填することを特徴とする請求項12に記載
    の電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装
    置。
  16. 【請求項16】 反応器内に保持された磁性体を撹拌す
    る手段を備えたことを特徴とする請求項11に記載の電
    子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置。
  17. 【請求項17】 撹拌する手段として、磁場を用いるこ
    とを特徴とする請求項16に記載の電子写真用キャリア
    の被覆樹脂と磁性体を分離する装置。
  18. 【請求項18】 管式反応器内で流体と向流方向にキャ
    リアを移動させる移動手段として、管式反応器を超臨界
    水供給部よりも流体排出部の位置を高くなるよう水平よ
    り傾けて配したことを特徴とする請求項12に記載の電
    子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置。
  19. 【請求項19】 管式反応器内でキャリアを多孔質状の
    容器内に保持し、その容器を反応器内に供給、一定時間
    保持、排出することを特徴とする請求項12に記載の電
    子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する装置。
  20. 【請求項20】 管式反応器内でキャリアを多孔質状の
    容器内に保持し、その容器を反応器内に供給、一定時間
    保持、排出する手段として磁力を利用すること特徴とす
    る請求項12に記載の電子写真用キャリアの被覆樹脂と
    磁性体を分離する装置。
  21. 【請求項21】 前記キャリアを超臨界水または亜臨界
    水の条件下で処理して、該超臨界水または亜臨界水と接
    触させる条件は少なくとも1回以上の回分操作でなさ
    れ、該回分操作累積で使用する水重量が該キャリア重量
    の2倍以上を有することを特徴とする電子写真用キャリ
    アの被覆樹脂と磁性体を分離する方法。
  22. 【請求項22】 前記キャリアを超臨界水または亜臨界
    水と接触させる回分操作は1回であり、使用する水重量
    が該キャリア重量の2.5倍以上であることを特徴する
    請求項21に記載の電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁
    性体を分離する方法。
  23. 【請求項23】 前記キャリアを超臨界水または亜臨界
    水と接触させる回分操作は2回であり、それぞれの回分
    操作に使用する水重量が該キャリア重量の1.5倍以上
    であることを特徴とする請求項21に記載の電子写真用
    キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方法。
  24. 【請求項24】 超臨界水の状態は375℃以上、25
    MPa以上であることを特徴とする請求項21に記載の
    電子写真用キャリアの被覆樹脂と磁性体を分離する方
    法。
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