JP2001288824A - 床用伸縮継手装置 - Google Patents

床用伸縮継手装置

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JP2001288824A
JP2001288824A JP2000103668A JP2000103668A JP2001288824A JP 2001288824 A JP2001288824 A JP 2001288824A JP 2000103668 A JP2000103668 A JP 2000103668A JP 2000103668 A JP2000103668 A JP 2000103668A JP 2001288824 A JP2001288824 A JP 2001288824A
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cover body
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notch
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JP2000103668A
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Keiichi Tanaka
啓一 田中
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Nippon Aluminium Co Ltd
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Nippon Aluminium Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立て時にカバー体の長手方向の取付位置の
調整を可能として、取付作業の利便性を向上し、カバー
体の脱落を確実に防止することができるようにした床用
伸縮継手装置を提供する。 【解決手段】 目地空間をあけて隣接する2つの床構造
体に縁材34a,34bがそれぞれ固定され、一方の縁
材34aには第1カバー体37aが載置され、各縁材3
4a,34bには、第2カバー体37bが載置され、各
縁材の支持部32a,32bには、目地空間側に臨んで
開放する切欠き39a,39bが形成され、両側部に係
止片41a,41bがそれぞれ設けられる受け台43
a,43bが固定され、各受け台の係止片41a,41
bと各縁材の立上がり部33a,33bとの間に、第1
および第2カバー体の各基端側脚部35a,35bが嵌
まり込み、抜止め座40a,40bには、ボルト47
a,47bによって、第1および第2カバー体が連結さ
れ、ボルト47a,47bの前記頭部と抜止め座の切欠
きの周縁部との間に、弾性体50a,50bが介在され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場などの車両
が通行する床の目地部に設けられる床用伸縮継手装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、典型的な従来の技術の床用伸縮
継手装置1を示す断面図であり、この従来の技術は特開
平9−96017号公報に示されている。床用伸縮継手
装置1は、目地空間Gをあけて隣接する2つの床構造体
A,Bに、略水平な支持部2a,2bと、支持部2a,
2bの外側端部から上方に屈曲して立上がる立上がり部
3a,3bとを有する縁材4a,4bがそれぞれ固定さ
れ、一方の縁材4aには、その支持部2aに揺動可能に
支持される基端側脚部5aと、この基端側脚部5aの上
端部から他方の縁材4bに近接する方向(図6の右方)
に延びるカバー部7aとを有する第1カバー体8aが載
置され、各縁材4a,4bには、他方の縁材4bの支持
部2bに支持される基端側脚部5bと、一方の縁材4a
の支持部2aに支持される遊端側脚部6と、基端側脚部
6および遊端側脚部5bの各上端部間にわたって連なる
カバー部7bとを有する第2カバー体8bが載置され
る。
【0003】各縁材4a,4bの支持部2a,2bに
は、透孔9a,9bがそれぞれ形成され、各透孔9a,
9bには連結手段であるボルト10a,10bの軸部1
1a,11bがそれぞれ挿通され、各透孔9a,9bの
周縁部には各ボルト10a,10bの頭部12a,12
bが下方から当接して抜止めされる。第1および第2カ
バー体8a,8bには、図6の紙面に垂直な長手方向に
間隔をあけて複数の凹部13a,13bが形成され、各
凹部13a,13bの底部には前記ボルト10a,10
bの軸部11a,11bが挿通する挿通孔14a,14
bがそれぞれ形成される。
【0004】各挿通孔14a,14bを挿通して各凹部
13a,13b内の凹所15a,15bに下方から突出
した各ボルト10a,10bの軸部11a,11bに
は、圧縮コイルばね16a,16bがそれぞれ装着さ
れ、ナット17a,17bが螺着される。これらの圧縮
コイルばね16a,16bは、一端部が凹部13a,1
3bの底部に弾発的に当接し、他端部は前記ナット17
a,17bに弾発的に当接して、第1および第2カバー
体8a,8bを各縁材4a,4bの支持部2a,2b上
で下方に弾発的に押圧している。各凹部13a,13b
には、キャップ18a,18bがそれぞれ嵌着され、各
凹所15a,15bが塞がれる。また第1カバー体8a
のカバー部7aは、その下に配置される第2カバー体8
bのカバー部7b上に摺動可能に支持される。
【0005】このような床用伸縮継手装置1は、各床構
造体A,Bが地震および地盤沈下などによって上下方向
および近接/離反方向への相対的変位が生じても、車両
が通行した際にタイヤの吸着力による各カバー体8a,
8bのめくり上がり、およびタイヤの回転トルクによる
ずれなどの発生が防がれるとともに、各カバー体8a,
8bのカバー部7a,7bがタイヤから受ける衝撃力に
よって相互に当接して、大きな衝撃音が発生することが
防がれ、目地空間Gを塞いだ状態に維持することができ
るように構成されている。
【0006】図7は、他の従来の技術の床用伸縮継手装
置21を示す断面図である。なお、上記の従来の技術と
対応する部分には、同一の参照符を付す。この床用伸縮
継手装置21は、目地空間Gをあけて隣接する2つの床
構造体A,Bに、略水平な支持部2a,2bと、支持部
2a,2bの外側端部から上方に屈曲して立上がる立上
がり部3a,3bとを有する縁材4a,4bがそれぞれ
固定され、一方の縁材4aには、基端側脚部5aと、こ
の基端側脚部5aの上端部から他方の縁材4bに近接す
る方向(図7の右方)に延びるカバー部7aとを有する
第1カバー体8aが載置され、各縁材4a,4bには、
他方の縁材4b側に配置される基端側脚部5bと、一方
の縁材4aの支持部2aに支持される遊端側脚部6と、
基端側脚部6および遊端側脚部5bの各上端部間にわた
って連なるカバー部7bとを有する第2カバー体8bが
載置され、これらの点で上記の従来の技術の床用伸縮継
手装置1と類似している。
【0007】各縁材4a,4bの支持部2a,2bに
は、厚み方向(図7の上下方向)に貫通する嵌合孔22
a,22bが形成される逆凹状の抜止め座23a,23
bを有する受け台24a,24bが、各縁材4a,4b
の立上がり部3a,3bに接触して固定され、抜止め座
23a,23bには、前記嵌合孔22a,22bの周縁
部に下方から当接する弾性体25a,25bが係止され
る。これらの弾性体25a,25bは、カバー体8a,
8bのカバー部7a,7bに前記基端側脚部5a,5b
よりも外側方に設けられる凹部13a,13bに上方か
ら装着されたボルト10a,10bの軸部11a,11
bに螺着されたナット17a,17bによって抜止めさ
れる。
【0008】前記凹部13a,13bには、下方に突出
する突部26a,26bが形成され、各突部26a,2
6bは前記嵌合孔22a,22bに緩やかに嵌合され、
各カバー体8a,8bの上下方向の角変位を拘束しない
状態で、略水平方向の変位による抜け出しを防止してい
る。
【0009】このような床用伸縮継手装置21は、上記
の床用伸縮継手装置1と同様に、各床構造体A,Bが地
震および地盤沈下などによって上下方向および近接/離
反方向への相対的変位が生じても、車両が通行した際に
タイヤの吸着力による各カバー体8a,8bのめくり上
がり、およびタイヤの回転トルクによるずれなどの発生
が防がれるとともに、各カバー体8a,8bのカバー部
7a,7bがタイヤから受ける衝撃力によって相互に当
接して、大きな衝撃音が発生することが防がれ、目地空
間Gを塞いだ状態に維持することができるように構成さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の図6の従来の技
術では、各縁材4a,4bの支持部2a,2bには、ボ
ルト10a,10bの各軸部11a,11bが挿通する
透孔9a,9bが形成されるので、散水および雨水が各
透孔9a,9bを通って縁材4a,4bの裏側へ浸入
し、車両が通過するたびに縁材4a,4bと床構造体
A,Bとの間から押し出され、目地空間G内に流れ込ん
でしまい、水密性が悪いという問題がある。またこの従
来の技術では、ボルト10a,10bが縁材4a,4b
に溶接などによって予め取付けられているため、各カバ
ー体8a,8bを施工誤差などによって長手方向に僅か
にずらして取付位置を調整する必要が生じても、ボルト
10a,10bの取付位置を容易に変更することができ
ず、組立て時の利便性が悪いという問題がある。
【0011】また図7の従来の技術では、各カバー体8
a,8bの水平変位は、突部26a,26bが嵌合孔2
2a,22bに嵌まり込んだ状態でのみ、阻止される
が、車両の通過によって大きな衝撃力が作用したときに
は、各床構造体A,Bの上下方向の相対的変位によって
弾性体25a,25bが前記嵌合孔22a,22bの深
さ、すなわち抜止め座23a,23bの厚みを超えて圧
縮されると、突部26a,26bは嵌合孔22a,22
bから抜け出てしまい、各カバー体8a,8bが受け台
24a,24bから脱落してしまうという問題がある。
【0012】本発明の目的は、組立て時にカバー体の長
手方向の取付位置の調整を可能として、取付作業の利便
性を向上し、かつカバー体の脱落を確実に防止すること
ができるようにした床用伸縮継手装置を提供することで
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、目地空間をあけて隣接する2つの床構造体に、略水
平な支持部と、支持部の外側端部から上方に屈曲して立
上がる立上がり部とを有する縁材がそれぞれ固定され、
一方の縁材には、その支持部に揺動可能に支持される基
端側脚部と、この基端側脚部の上端部から他方の縁材に
近接する方向に延びるカバー部とを有する第1カバー体
が載置され、各縁材には、他方の縁材の支持部に支持さ
れる基端側脚部と、一方の縁材の支持部に支持される遊
端側脚部と、基端側脚部および遊端側脚部の各上端部間
にわたって連なるカバー部とを有する第2カバー体が載
置され、各縁材の支持部には、目地空間側に臨んで開放
する切欠きが形成される逆凹状の抜止め座を有し、かつ
抜止め座の各縁材の長手方向に沿う両側部に、前記長手
方向両側方に突出する係止片がそれぞれ設けられる受け
台が固定され、各受け台の係止片と各縁材の立上がり部
との間に、第1および第2カバー体の各基端側脚部が嵌
まり込み、抜止め座には、前記切欠きの周縁部に係止さ
れる頭部に前記切欠きを挿通する軸部が連なる連結手段
によって、第1および第2カバー体が連結され、連結手
段の前記頭部と抜止め部材の切欠きの周縁部との間に、
弾性体が介在されることを特徴とする床用伸縮継手装置
である。
【0014】本発明に従えば、相互に隣接する2つの床
構造体の間には、目地空間が存在し、各床構造体には縁
材がそれぞれ固定される。各縁材は、略水平な支持部
と、支持部の外側端部から上方に屈曲して立上がる立上
がり部とを有する。第1カバー体は一方の縁材に載置さ
れ、第2カバー体は各縁材に載置される。この状態で
は、第1カバー体は、その基端側脚部が前記一方の縁材
の支持部に揺動可能に支持され、第2カバー体はその基
端側脚部が他方の縁材の支持部され、かつ遊端側脚部が
前記一方の縁材に支持され、第1カバー体のカバー部
は、第2カバー体のカバー部上に摺動可能に支持されて
いる。
【0015】各縁材の支持部には、受け台がそれぞれ固
定され、各受け台は、抜止め座と係止片とを有する。第
1および第2カバー体の各基端側脚部は、各受け台の係
止片と各縁材の立上がり部との間に嵌まり込み、第1お
よび第2カバー体が車両の通過時にタイヤの回転トルク
によって、相互に近接する方向および離反する方向にず
れてしまうことが防がれる。また抜止め座の切欠きの周
縁部には、連結手段の頭部が係止され、この頭部に連な
り、前記切欠きを挿通する軸部に第1および第2カバー
体が連結され、前記頭部と抜止め部材の切欠きの周縁部
との間には、弾性体が介在される。
【0016】このように抜止め座には切欠きが形成され
るので、連結手段の軸部を前記切欠きの開口から挿入し
て受け台に装着することができ、したがって前記図6の
従来の技術のように、縁材に予め取付けておく必要がな
い。そのため、縁材に開口が発生せず、液密性が低下し
ない。また第1および第2カバー体の縁材に対する長手
方向の取付位置が施工誤差などによって僅かなずれがあ
り、そのずれを解消して取付ける必要が生じたとき、前
記切欠き内で連結手段の軸部を前記長手方向に微小変位
させて、あるいは切欠きを現場で切削加工して拡開し、
軸部の長手方向への取付位置を前記誤差を許容できる位
置までずらせて各カバー体に連結手段の軸部を連結する
ことができ、こうして組立て時にカバー体の長手方向の
取付位置の調整を可能として、取付作業の利便性を向上
することができる。
【0017】また前記連結手段の頭部と受け台の抜止め
座の切欠きの周縁部との間には、弾性体が介在されるの
で、車両の通行時にタイヤの吸着力によって第1および
第2カバー体がめくれ上がろうとしても、前記弾性体に
よる適度の弾性回復力によって、第1および第2カバー
体は各縁材の支持部へ近接する方向に弾発的に付勢さ
れ、前記図7の従来の技術のように、縁材および受け台
から跳ね上がって離脱してしまうことが防がれる。しか
も第1カバー体のカバー部と第2カバー体のカバー部と
が大きく浮き上がることが抑制されるので、各カバー部
が相互に当接して、大きな衝突音が生じることが防がれ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の床
用伸縮継手装置を示す断面図であり、図2は図1の切断
面線II−IIから見た拡大断面図であり、図3は図1
の上方から見た平面図である。なお、図1は図3の切断
面線I−Iから見た断面を示す。本実施の形態では、一
例として、隣接する2つの建物において、地上階または
地下の駐車場として用いられる床の目地部に設けられる
床用伸縮継手装置について説明する。この床用伸縮継手
装置31は、目地空間Gをあけて隣接するコンクリート
構造物である2つの床構造体A,Bにそれぞれ固定され
る一対の縁材34a,34b、第1および第2カバー体
37a,37b、係止片42a,42bを有する受け台
43a,43b、ならびにボルト47a,47bおよび
ナット48a,48bを有する連結手段49a,49
b、ならびに弾性体50a,50bを含む。
【0019】前記縁材34a,34bは、断面が略L字
状の構造用鋼板から成る加工材によって実現され、また
第1および第2カバー体37a,37bは、鋳鉄品(略
称FCD)から成り、さらに弾性体50a,50bは、
硬度60°程度のクロロプレンゴム(略称CR)から成
る。
【0020】各縁材34a,34bは、略水平な支持部
32a,32bと、支持部32a,32bの外側端部か
ら上方に屈曲して立上がる立上がり部33a,33bと
を有し、図1の紙面に垂直な長尺材である。第1カバー
体37aは、一方の縁材34aの支持部32aに揺動可
能に支持される基端側脚部35aと、この基端側脚部3
5aの上端部から他方の縁材34bに近接する方向に延
びるカバー部36aとを有する。第2カバー体37b
は、他方の縁材34bの支持部32bに支持される基端
側脚部35bと、一方の縁材34aの支持部32aに支
持される遊端側脚部38と、基端側脚部35bおよび遊
端側脚部38の各上端部間にわたって連なるカバー部3
6bとを有する。
【0021】各縁材34a,34bの支持部32a,3
2bには、受け台43a,43bが溶接して固定され
る。各受け台43a,43bは、目地空間G側に臨んで
開放する切欠き39a,39bが形成される逆凹状の抜
止め座40a,40bを有し、各抜止め座40a,40
bの各縁材34a,34bの長手方向(図1の紙面に垂
直な方向)に沿う両側部41a,41bには、前記長手
方向両側方(図2の左右方向)に突出する各一対の係止
片42a,42bが、各立上がり部33a,33bから
目地空間G側に、各基端側脚部35a,35bが上方か
ら緩やかに嵌まり込む間隔ΔL1a,ΔL1bをあけ
て、それぞれ溶接して固定される。
【0022】各受け台43a,43bの係止片42a,
42bと各縁材34a,34bの立上がり部33a,3
3bとの間に、第1および第2カバー体37a,37b
の各基端側脚部35a,35bが嵌まり込む。各抜止め
座40a,40bには、前記切欠き39a,39bの周
縁部44a,44bに、前記弾性体50a,50bを介
して係止される頭部45a,45bに前記切欠き39
a,39bを挿通する軸部46a,46bが連なるボル
ト47a,47bおよびナット48a,48bによっ
て、第1および第2カバー体37a,37bが連結され
る。各ボルト47a,47bの前記頭部45a,45b
と抜止め座40a,40bの切欠き39a,39bの周
縁部44a,44bとの間には、前記弾性体50a,5
0bが介在される。
【0023】第1および第2カバー体37a,37bに
は、図1の紙面に垂直な長手方向に間隔をあけて複数の
凹部53a,53bが形成され、各凹部53a,53b
の底部には前記ボルト47a,47bの軸部46a,4
6bが挿通する挿通孔54a,54bがそれぞれ形成さ
れ、さらに第2カバー体37bの長手方向両端部は端壁
58によって塞がれ、かつ補強されている。このような
各カバー体37a,37bは、図3に示されるように、
長手方向に複数枚が隣接して敷設され、一枚あたりの長
手方向の長さLを一例として述べると、約600mmで
ある。
【0024】他方のカバー体37bのカバー部36b
は、一方のカバー耐37aのカバー部36aの厚み相当
だけ下方に凸に屈曲して形成される。すなわち、基端側
脚部35bが略鉛直方向に支持された状態で、基端部5
9から遊端部60に向かって下方へ傾斜する傾斜部61
と、この傾斜部61から前記遊端部60に向かって略水
平に延びる水平部62とを有する。
【0025】各挿通孔54a,54bを挿通して各凹部
53a,53b内の凹所55a,55bに下方から突出
した各ボルト47a,47bの軸部46a,46bに
は、ナット48a,48bが螺着される。前記弾性体5
0a,50bは、上端部が凹部53a,53bの底部の
下面に弾発的に当接し、下端部は前記ボルト47a,4
7bの頭部45a,45bに当接して、第1および第2
カバー体37a,37bを各縁材34a,34bの支持
部32a,32b上で下方に弾発的に押圧している。各
凹部53a,53bには、キャップ56a,56bがそ
れぞれ嵌着され、各凹所55a,55bが塞がれる。前
記キャップ56a,56bは、たとえば硬度60°のエ
チレンプロピレンゴム(略称EPDM)から成る。
【0026】このようにして各カバー体37a,37b
が各縁材34a,34bに取付けられた状態では、各床
構造体A,Bの上面と、各カバー体37a,37bの各
上面とが大略的に同一水平面を成し、第1カバー体37
aのカバー部36aは、その下に配置される第2カバー
体37bのカバー部36b上に摺動可能に支持され、凹
部53a,53bの底部の下面と、受け台43a,43
bの抜止め座40a,40bの上面との間には、上下方
向(図1および図2の上下方向)に3〜5mm程度の空
隙ΔL2a,ΔL2bが形成され、車両通行時の載荷重
によるたわみ、および地震による各床構造体A,Bの上
下方向の相対的変位が生じても、各凹部53a,53b
の底部の下面と各受け台43a,43bの抜止め座40
a,40bとの相互の干渉を回避し、各カバー体37
a,37bの基端側脚部35a,35bの下端57a,
57bを中心とした揺動または角変位を許容することが
できる。基端側脚部35a,35bには、各抜止め座4
0a,40bが部分的に挿入する下方に開放した凹溝5
1a,51bが形成され、係止片42a,42bは凹溝
51a,51bよりも長手方向に関して両側に突出して
いる。
【0027】図4は床用伸縮継手装置31の各床構造体
A,bが相互に近接する方向および離反する方向に相対
的変位を生じたときの状態を示す断面図であり、図4
(1)は各床構造体A,Bが相互に近接する方向に変位
したときの状態を示し、図4(2)は各床構造体A,B
が相互に離反する方向に変位したときの状態を示す。地
震によって各床構造体A,Bが相互に近接および離反す
る方向に相対的なずれを生じ、一方の床構造体Aに対し
て他方の床構造体Bが近接する方向に変位すると、図4
(1)に示されるように、第1カバー体37aは、カバ
ー部36aの遊端部60aが第2カバー体37bのカバ
ー部36bの傾斜部61上を摺動して、僅かに上方へ案
内され、前記各床構造体A,Bの近接方向の変位を許容
することができる。
【0028】このような第1および第2カバー体37
a,37bの水平変位によって、一方の弾性体50a
は、ナット48aと抜止め座40aとの間で圧縮されて
弾性変形し、各カバー体37a,37bの浮き上がりを
防いで、各縁材34a,34bに支持された状態に維持
することができる。これによって各カバー体37a,3
7b同士の当接による衝突音の発生が防がれるととも
に、各カバー体37a,37bが各縁材34a,34b
が離脱してしまうことが防がれる。
【0029】また、図4(2)に示されるように、前記
地震によって一方の床構造体Aに対して他方の床構造体
Bが離反する方向に相対的変位が生じても、一方のカバ
ー体37aの遊端部60aは、前記圧縮変形した一方の
弾性体50aの弾性回復力によって、他方の縁材34b
水平部62上を浮き上がることなしに摺動し、各カバー
部36a,36bが相互に当接することなく、したがっ
て大きな衝撃音を生じることなしに。各支持部32a,
32bに支持された状態を維持し、各縁材34a,34
bからの離脱を防ぐことができる。
【0030】図5は床用伸縮継手装置31の各床構造体
A,bが相互に上下方向に相対的変位を生じたときの状
態を示す断面図であり、図5(1)は各床構造体A,B
が相互に近接する方向に変位したときの状態を示し、図
5(2)は各床構造体A,Bが相互に離反する方向に変
位したときの状態を示す。地震によって各床構造体A,
Bが上下方向に相対的なずれを生じ、一方の床構造体A
に対して他方の床構造体Bが上方に変位すると、図4
(1)に示されるように、第1カバー体37aは、基端
側脚部35aの下端57aを中心にして遊端部60aが
上昇した右上がりの姿勢に、前記一方の縁材34aの支
持部32aに対して角変位し、また第2カバー体37b
は、カバー部36bによって前記第1カバー体37aの
遊端部60aを支持した状態で、基端側脚部35bは他
方の縁材34bの支持部32bに対して、また遊端側脚
部38は前記一方の縁材34aの支持部32aに対して
それぞれ支持された状態で、基端部59bが遊端部60
bよりも上昇した右上がりの姿勢に角変位し、前記各床
構造体A,Bの上下方向の変位を許容することができ
る。
【0031】このような第1および第2カバー体37
a,37bの変位によって、前記各弾性体50a,50
bは、ナット48a,48bと抜止め座40a,40b
との間で弾性変形し、各カバー体37a,37bの浮き
上がりを防いで、各縁材34a,34bに支持された状
態に維持することができる。これによって各カバー体3
7a,37b同士の当接による衝突音の発生が防がれる
とともに、各カバー体37a,37bが各縁材34a,
34bが離脱してしまうことが防がれる。
【0032】また、図4(2)に示されるように、前記
地震によって一方の床構造体Aに対して他方の床構造体
Bが下方となる方向に相対的変位が生じても、各カバー
体37a,37bは各縁材34a,34bの支持部32
a,32bに支持された状態で、上記とは逆の左下がり
に傾斜して、各カバー部36a,36bが相互に当接す
ることなしに、したがって大きな衝撃音を生じることな
しに。各支持部32a,32bに支持された状態を維持
し、各縁材34a,34bからの離脱を防ぐことができ
る。
【0033】また、上記の床用伸縮継手装置31を各床
構造体A,Bに取付ける場合においても、抜止め座40
a,40bには切欠き39a,39bが形成されるの
で、ボルト47a,47bの軸部46a,46bを、前
記切欠き39a,39bの目地空間Gに臨む開口から挿
入して受け台43a,43bに装着することができ、し
たがって前記図6の従来の技術のように、縁材にボルト
を予め取付けておく必要がない。そのため、縁材34
a,34bに開口が発生せず、液密性が低下せず、目地
空間Gへの雨水および散水の侵入が防がれる。
【0034】また第1および第2カバー体37a,37
bの縁材34a,34bに対する長手方向の取付位置が
施工誤差などによって僅かなずれがあり、そのずれを解
消して取付ける必要が生じたとき、前記切欠き39a,
39b内でボルト47a,47bの軸部46a,46b
を前記長手方向に微小変位させて、あるいは切欠き39
a,39bを現場で切削加工して拡開し、軸部46a,
46bの長手方向への取付位置を前記誤差を許容できる
位置までずらせて、各カバー体37a,37bにボルト
47a,47bの軸部46a,46bをナット48a,
48bによって連結することができ、こうして組立て時
に各カバー体37a,37bの長手方向の取付位置の調
整を可能として、取付作業の利便性を向上し、施工期間
を短縮し、施工コストの削減を図ることができる。
【0035】上記の実施の形態では、連結手段49a,
49bはボルト47a,47bおよびナット48a,4
8bを含んで構成さるが、本発明の実施の他の形態で
は、前記ナット48a,48bを用いず、ボルト47
a,47bの凹所55a,55b内に突出する部分を、
凹部53a,53bに直接溶接して、固定するようにし
てもよい。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、抜止め
座には切欠きが形成されるので、液密性が低下しない。
また第1および第2カバー体の縁材に対する長手方向の
取付位置が施工誤差などによって僅かなずれがあり、そ
のずれを解消して取付ける必要が生じても、カバー体の
縁材に対する長手方向の取付位置の調整を可能として、
取付作業の利便性を向上することができる。
【0037】また前記連結手段の頭部と受け台の抜止め
座の切欠きの周縁部との間に弾性体が介在されるので、
車両の通行時にタイヤの吸着力によって第1および第2
カバー体がめくれ上がろうとしても、縁材および受け台
から各カバー体が跳ね上がって離脱してしまうことが防
がれる。しかも地震などによって各床構造体が上下方向
および近接/離反方向に相対的変位を生じても、第1カ
バー体のカバー部と第2カバー体のカバー部とが大きく
浮き上がることが抑制されるので、各カバー部が相互に
当接して、大きな衝突音が生じることが防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の床用伸縮継手装置を示
す断面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た拡大断面図
である。
【図3】図1の上方から見た平面図である。
【図4】床用伸縮継手装置31の各床構造体A,Bが相
互に近接する方向および離反する方向に相対的変位を生
じたときの状態を示す断面図であり、図4(1)は各床
構造体A,bが相互に近接する方向に変位したときの状
態を示し、図4(2)は各床構造体A,Bが相互に離反
する方向に変位したときの状態を示す。
【図5】床用伸縮継手装置31の各床構造体A,Bが相
互に上下方向に相対的変位を生じたときの状態を示す断
面図であり、図5(1)は各床構造体A,Bが相互に近
接する方向に変位したときの状態を示し、図5(2)は
各床構造体A,Bが相互に離反する方向に変位したとき
の状態を示す。
【図6】典型的な従来の技術の床用伸縮継手装置1を示
す断面図である。
【図7】他の従来の技術の床用伸縮継手装置21を示す
断面図である。
【符号の説明】
31 床用伸縮継手装置 32a,32b 支持部 33a,33b 立上がり部 34a,34b 縁材 35a,35b 基端側脚部 36a,36b カバー部 37a 第1カバー体 37b 第2カバー体 38 遊端側脚部 39a,39b 切欠き 40a,40b 抜止め座 41a,41b 側部 42a,42b 係止片 43a,43b 受け台 44a,44b 周縁部 45a,45b 頭部 46a,46b 軸部 47a,47b ボルト 48a,48b ナット 49a,49b 連結手段 50a,50b 弾性体 53a,53b 凹部 55a,55b 凹所 61 傾斜部 62 水平部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目地空間をあけて隣接する2つの床構造
    体に、略水平な支持部と、支持部の外側端部から上方に
    屈曲して立上がる立上がり部とを有する縁材がそれぞれ
    固定され、 一方の縁材には、その支持部に揺動可能に支持される基
    端側脚部と、この基端側脚部の上端部から他方の縁材に
    近接する方向に延びるカバー部とを有する第1カバー体
    が載置され、 各縁材には、他方の縁材の支持部に支持される基端側脚
    部と、一方の縁材の支持部に支持される遊端側脚部と、
    基端側脚部および遊端側脚部の各上端部間にわたって連
    なるカバー部とを有する第2カバー体が載置され、 各縁材の支持部には、目地空間側に臨んで開放する切欠
    きが形成される逆凹状の抜止め座を有し、かつ抜止め座
    の各縁材の長手方向に沿う両側部に、前記長手方向両側
    方に突出する係止片がそれぞれ設けられる受け台が固定
    され、 各受け台の係止片と各縁材の立上がり部との間に、第1
    および第2カバー体の各基端側脚部が嵌まり込み、 抜止め座には、前記切欠きの周縁部に係止される頭部に
    前記切欠きを挿通する軸部が連なる連結手段によって、
    第1および第2カバー体が連結され、 連結手段の前記頭部と抜止め部材の切欠きの周縁部との
    間に、弾性体が介在されることを特徴とする床用伸縮継
    手装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009215729A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Kaneso Co Ltd 床用目地カバー装置

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JP2009215729A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Kaneso Co Ltd 床用目地カバー装置

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