JP2001288166A - 金属イオン交換クレーを用いてヘテロ芳香族化合物からアシルヘテロ芳香族化合物を調製する方法 - Google Patents
金属イオン交換クレーを用いてヘテロ芳香族化合物からアシルヘテロ芳香族化合物を調製する方法Info
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Abstract
体として使用できるアシルヘテロ芳香族化合物の調整方
法に関する。 【解決手段】フラン、チオフェンおよびピロールの中か
ら選択されるヘテロ芳香族化合物をアシル化剤としての
炭素数2〜5の酸無水物と、触媒としてFe3+、Zn
2+、Cu2+、Al3+、La3+−交換クレー等の
金属イオン交換クレーを使用して0〜130℃の温度範
囲で1〜24時間反応させること、および従来方法によ
りアシルヘテロ芳香族化合物を分離して高純度の生成物
を得ることを含んで構成される調整法。
Description
から、製薬、医薬品、食料に対するフレーバーに対する
重要な中間体であるアシルヘテロ芳香族化合物を調製す
るための改良された方法に関する。特に、本発明は、高
純度でアシルヘテロ芳香族化合物を、ヘテロ芳香族か
ら、アシル化剤として炭素数2〜5の酸無水物を使用し
て、金属交換クレーの存在下で調製する方法に関する。
芳香族化合物を、ヘテロ芳香族化合物からエコフレンド
リーに調製する方法であって、この方法は、アシル化剤
として酸無水物および触媒として金属イオン交換クレー
を用い、フリーデル−クラフツ試薬として、化学量論量
の腐食性および毒性の塩化アルミニウムおよび他のルイ
ス酸やプロトン性酸を使用しない。このアシル化生成物
は、製薬、医薬品、フレーバー、芳香剤に対する価値あ
る中間体である。
には、フリーデル−クラフツアセチル化によりチオフェ
ンを酢酸、塩化アセチル、または無水酢酸を用いてルイ
ス酸またはプロトン性酸の存在下で処理する。この生成
物を蒸留して精製する。通常、この生成物は1〜2%の
3−アセチルチオフェンを不純物として含んでいる。た
いていの目的に対しては、98〜99%の2−アセチル
チオフェンで充分間に合う。
ical Society」(2728,1963年)を参照する
と、ここでは、2−アセチルフラン誘導体をフランから
BF3 ・Et2Oを用いて調製している。これの欠点はB
F3・Et2Oは高価で扱い難いことである。
こでは、アセチル化化合物を調製するのに、カルボン酸
ハロゲン化物、特にカルボン酸塩化物をアルミニウム−
アルキル化合物と20〜100℃で反応させている。こ
の反応混合物は常法で処理され、適宜、水を用いて分解
され、その後、蒸留される。上記方法の欠点は、化学量
論量のアルミニウム化学物や反応後に多量の固体廃棄物
を出す有害な材料を使用することおよび危険な分離法を
用いてアルミナゲルから前記生成物を得ることである。
8,964およびHoelderich等による刊行物「S
tudies in Surface Science
and Catalysis」49A,49,198
9を参照すると、ここでは、ゼオライト触媒の存在下
で、アシル化剤を用いたヘテロ芳香族化合物の蒸気相ア
シル化方法が記載されている。これの主な欠点はアシル
ヘテロ芳香族化合物の収率が23〜41%と悪いこと
と、蒸気相反応により多くのエネルギーが要ることであ
る。
pedia of Chemical Technol
ogy」24巻,第IV版,38頁,1997を参照する
と、ここでは、チオフェンのアシル化を行う際に、酸無
水物を用い、リン酸またはAlCl3 、SnCl4、Z
nCl2のような他の触媒を酸塩化物と共に存在させ
る。これの欠点は、全反応から0.5〜2.0%の3−
異性体を生じることである。ユーザーの規格に適合させ
るために、3−異性体の量を最小限にする触媒系を見出
す試みが熱心に続けられてきた。
こでは3−アセチルチオフェン混入2−アセチルチオフ
ェンを選択的求電子置換法、つまり臭素化、続く分別蒸
留で除去する。これの欠点は純粋な生成物を得るため
に、付加的な段階、つまり臭素化が要ることである。
nal of Catalysis」182,257,
1999を参照すると、ここでは、塩化ブチリルを用い
たチオフェンのアシル化をゼオライトの存在下で行い、
液相中で定量的な収率を得る。これの欠点は合成ゼオラ
イトが高価であることである。
来のルイス酸金属塩化物を使用する際の固有の欠点はこ
れらが再生できず、かつ形成されたカルボニル生成物と
の錯体化のために化学量論量以上を必要とすることであ
る。得られた中間錯体を加水分解により分解処理すると
多量の廃棄物を生じ、かつ分離には時間と費用がかか
る。
て、実に種々のアプローチがなされてきた。したがっ
て、アシルヘテロ芳香族化合物の調製法に対して必要な
ことは、操作が簡単で、毒性および/または腐食性のな
い培地で行えることである。さらに、触媒は分離が簡単
であり、再利用できることが必要である。
オフェン、フランおよびピロールから選択されるヘテロ
芳香族化合物からアシルヘテロ芳香族化合物を調製する
方法を改良することであり、この方法は、アシル化剤と
して炭素数2〜5の酸無水物を用い金属イオン交換クレ
ーの存在下で0〜130℃の範囲の温度にて1〜24時
間反応させ、アシルヘテロ芳香族化合物を常法で分離
し、高純度の生成物を得る。この方法には上記のような
欠点がない。
出する金属イオン交換クレーを触媒として利用すること
である。本発明の他の目的は、交換用に選択される金属
イオンはFe3+、Zn2+、Cn 2+、Al3+、La3+であ
ることである。本発明の他の目的は、選択されるヘテロ
芳香族化合物はチオフェン、フランおよびピロールであ
ることである。
媒の量はアシル化剤に対して1〜30重量%であること
である。更に、本発明の他の目的は、炭素数2〜5の酸
無水物をアシル化剤として使用することである。更に、
本発明の他の目的は、ヘテロ芳香族化合物とアシル化剤
の比を5:1〜1:5にすることである。更に、本発明
の他の目的は、前記反応を0〜130℃の範囲の温度で
1〜24時間行うことである。
るのは、天然に産出するモンモリロナイトおよび酸処理
されたモンモリナイトからイオン交換法により容易に得
られる金属イオン交換クレーを使用して、フラン、チオ
フェン、およびピロール等のヘテロ芳香族化合物をアシ
ル化し、これにより、初めて、選択的に2−アシルヘテ
ロ芳香族化合物を>99%という優れた収率で得ること
にある。このようにして得られた2−アシルヘテロ芳香
族化合物には、位置異性体である3−アシルヘテロ芳香
族化合物が全くない。これは可溶なルイス酸を使用する
アシル化法では普通に生じる異物である。このように本
発明は高純度で所望の異性体を提供する。この異性体は
特定の薬剤や医薬に対する中間体として使用される。可
溶なルイス酸とは違って、ここで使用する固体触媒は溶
出液を生じない。本発明法で使用する触媒は、安価であ
り、穏和な反応条件で数回再利用できるので、本発明に
かかる方法はエコフレンドリーであるのみならず、経済
的に実施できる。
する重要な中間体であるアシルヘテロ芳香族化合物の改
良した調製法を提供する。この方法は、フラン、チオフ
ェンおよびピロールから選択されたヘテロ芳香族化合物
をアシル化剤として炭素数2〜5の酸無水物と、触媒と
して金属イオン交換クレーを使用して0〜130℃の温
度で1〜24時間反応させること、および前記アシルヘ
テロ芳香族化合物を従来法により分離して高純度の生成
物を得ることを含んで構成される。
触媒は金属イオン交換クレーである。本発明の一態様で
は、使用される触媒は金属イオン交換クレーであり、こ
れは天然のモンモリロナイトまたは酸処理したモンモリ
ロナイトから容易に得られる。本発明の一態様では、使
用される金属イオン交換クレーはFe3+、Zn2+、
Cu2+、Al3+、La3+-交換クレーである。本
発明の一態様では、金属イオン交換クレーはより安価で
天然のクレーから調製される。本発明の一態様では、交
換用に使用される金属イオンはFe3+、Zn2+、C
u2+、Al3+、La3+である。本発明の一態様で
は、使用されるアシル化剤は炭素数2〜5の酸無水物、
すなわち無水酢酸から無水吉草酸までの中から選択され
る。本発明の一態様では、この反応は好ましくは20〜
80℃で2〜12時間行われる。本発明の一態様では、
この反応は>99%の高収率で選択的に、2-アシルヘ
テロ芳香族化合物を生成する。本発明の一態様では、得
られた2-アシルヘテロ芳香族化合物はさらに生成する
ことなく直接使用して、特定の薬剤および医薬を調製で
きる。本発明の一態様では、ヘテロ芳香族化合物対アシ
ル化剤の比は5:1であり、反応のために選択される溶
媒はヘテロ芳香族化合物であり、自己溶媒である。
モンモリロナイトから陽イオン交換法によって容易に得
られる金属イオン交換クレーを使用して、フラン、チオ
フェン、およびピロール等のヘテロ芳香族化合物をアシ
ル化することにより、2-アシルヘテロ芳香族化合物を
>99%の高収率で得る。クレー中に支配的に存在する
ルイス酸は、酸無水物、すなわちフリーデル-クラフツ
求電子置換に対して必要な酸無水物から効果的にアシル
陽イオン求電子試薬を生じる。 2-アシルヘテロ芳香
族化合物の選択的形成は、ここで使用され、容易に求電
子試薬を生じるクレー触媒の強ルイス酸によりもたらさ
れる好ましい電子的効果のためである。可溶なルイス酸
と違って、ここで使用される固体の触媒はいかなる溶出
液も生じない。この触媒は安価で穏やかな条件下で数回
にわたり再使用できるので、本発明の方法はエコフレン
ドリーのみならず、経済的である。金属イオン交換クレ
ーを実施例において調製し、これらを使用し、実施例に
記載したようにして酸無水物を用いてヘテロ芳香族化合
物をアシル化した。
0)から0.8当量の交換容量で得た。 b) Fe3+-交換モンモリロナイト触媒 1リットルのFeCl3 (1.0 M) の水溶液に、攪拌下に8
0g のK 10 モンモリロナイトを添加した。モンモリロナ
イトK 10 の交換容量を飽和にするために、16〜30時間
攪拌を継続した。このクレー懸濁液を遠心分離し、上澄
み液を捨てた。このクレー触媒を濾過し、蒸留水で洗浄
し、廃液からCl−イオンが消失するまでこの洗浄を繰
り返した。このクレーを一晩オーブン中で120℃にて乾
燥し、最後に乳鉢ですりつぶした。 c) Zn2+-交換触媒 実施例bにおけると同様の方法で、1MのZnCl2溶液と
80gのK10モンモリロナイトを攪拌して、Zn2+-交換
触媒を調製した。
びFe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラ
スコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下室温にて攪拌
した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を
濾過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率0.9g
で得た。
びFe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラ
スコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下80℃にて攪拌
した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を
濾過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率1.0g
で得た。
びK 10モンモリロナイト触媒(0.5 g)の混合物を丸底フ
ラスコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下80℃にて攪
拌した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物
を濾過し、この反応混合物を樹緒流し、粗生成物を収率
0.6gで得た。
びZn2+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラ
スコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下80℃にて攪拌
した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を
濾過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率0.9g
で得た。
よびFe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フ
ラスコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下室温にて攪
拌した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物
を濾過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率0.
7gで得た。
よびFe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フ
ラスコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下80℃にて攪
拌した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物
を濾過し、この反応混合物を濃縮し、粗生成物を収率1.
2gで得た。
よびZn2+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フ
ラスコ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下80℃にて攪
拌した。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物
を濾過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率1.
1gで得た。
Fe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラス
コ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下室温にて攪拌し
た。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を濾
過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率1.0gで
得た。
Fe3+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラス
コ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下室温にて攪拌し
た。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を濾
過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率0.9gで
得た。
Zn2+-交換クレー触媒(0.5 g)の混合物を丸底フラス
コ (50ミリリットル)中で窒素雰囲気下室温にて攪拌し
た。この反応完了後(G.C.が後続)、この反応混合物を濾
過し、この反応混合物を蒸留し、粗生成物を収率0.8gで
得た。
エコフレンドリーな製造方法である。 2 腐蝕性の、化学量論量の塩化アルミニウムおよび他の
ルイス酸およびプロトン性酸触媒が不要である。 3 交換金属イオンは高収率下での、ヘテロ芳香族化合物
のアシル化に対する触媒として初めて使用される。 4 2-アシルヘテロ芳香族化合物に対する選択性は触媒と
してのクレー存在下で99%より高い。 5 可溶なルイス酸を使用するアシル化方法で通常生成さ
れる3-アシルヘテロ芳香族化合物が生成されない。 6 本発明において得られた2-アシルヘテロ芳香族化合物
は特定の薬剤および医薬の調製に対して直接使用でき
る。 7 作業手順は簡単である。 8 本発明の触媒は数回使用できるので、処分に関して問
題は生じない。この触媒は数回使用され、安定した活性
を示す。 9 本発明は処分問題がないので、環境に対して安全であ
る。 10 本発明の方法は経済的である。
Claims (11)
- 【請求項1】 製剤、医薬品、フレーバーに対する重要
な中間体として有用なアシルヘテロ芳香族化合物の調製
法であって、前記調製法が、フラン、チオフェンおよび
ピロールから選択されるヘテロ芳香族化合物を、アシル
化剤としての炭素数2〜5の酸無水物と、触媒としての
金属イオン交換クレーを用いて、0〜130℃で1〜2
4時間反応させること、および常法によりアシルヘテロ
芳香族化合物を分離させ、高純度で生成物を得ることを
含んで構成される調製法。 - 【請求項2】 使用される前記触媒が金属イオン交換ク
レーである請求項1記載の調製法。 - 【請求項3】 前記金属イオン交換クレーがFe3+、Z
n2+、Cu2+、Al3+、La3+-交換クレーから選択
される請求項1記載の調製法。 - 【請求項4】 前記金属イオン交換クレーが、より安価
でかつ天然産のクレーから調製される請求項1記載の調
製法。 - 【請求項5】 使用される前記触媒が、天然のモンモリ
ロナイトまたは酸処理モンモリロナイトから容易に得ら
れる金属イオン交換クレーである請求項1記載の調製
法。 - 【請求項6】 使用される炭素数2〜5の酸無水物が無
水酢酸から吉草酸までの中から選択される請求項1記載
の調製法。 - 【請求項7】 前記反応が好ましくは20〜80℃で2
〜12時間行われる請求項1記載の調製法。 - 【請求項8】 ヘテロ芳香族化合物とアシル化剤の比が
5:1である請求項1記載の調製法。 - 【請求項9】 前記反応に対して選択される溶媒が自己
溶媒としてのヘテロ芳香族化合物である請求項1記載の
調製法。 - 【請求項10】 前記反応により2−アシルヘテロ芳香
族化合物が99%を超える高収率で選択的に得られる請
求項1記載の調製法。 - 【請求項11】 得られる前記2−アシルヘテロ芳香族
化合物はさらに精製することなく、特定の薬剤および医
薬を得るために、直接使用できる請求項1記載の調製
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000097964A JP2001288166A (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 金属イオン交換クレーを用いてヘテロ芳香族化合物からアシルヘテロ芳香族化合物を調製する方法 |
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JP (1) | JP2001288166A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003513094A (ja) * | 2000-03-31 | 2003-04-08 | カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ | アシルフェロセンの調製のための改良されたプロセス |
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-
2000
- 2000-03-31 JP JP2000097964A patent/JP2001288166A/ja active Pending
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