JP2001287637A - ブレーキシステム - Google Patents

ブレーキシステム

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JP2001287637A JP2001017472A JP2001017472A JP2001287637A JP 2001287637 A JP2001287637 A JP 2001287637A JP 2001017472 A JP2001017472 A JP 2001017472A JP 2001017472 A JP2001017472 A JP 2001017472A JP 2001287637 A JP2001287637 A JP 2001287637A
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護 沢田
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一哉 牧
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 負圧式倍力装置3が作動された状態から
制御装置83が増圧手段12のポンプ66を作動させる
と、導管65を介してブレーキ液がマスタシリンダ4内
の増圧室58に供給されてマスタシリンダ圧を増圧させ
ることができる。マスタシリンダ4内に設けた増圧手段
12の制御弁81が故障して、上記増圧室58内の液圧
とポンプ66からの吐出液圧との差圧が所定圧以上とな
ると、差圧弁86が開放されてポンプ66から吐出され
るブレーキ液を導管73に逃がすようになっている。 【効果】 負圧式倍力装置3が助勢限界(全負荷点)に
達した以降においても、十分な倍力機能を得ることがで
きる。また、増圧手段12の制御弁81が故障した際
に、マスタシリンダ4等の破損を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブレーキ倍力装置に
よってブレーキ液圧を倍力するブレーキシステムに関
し、より詳しくは、ブレーキ倍力装置が全負荷点に達し
た以降においてもそれ以前と同様に倍力することが可能
なブレーキシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブレーキ倍力装置が全負荷点に達
した以降においてもブレーキ液圧を倍力することが可能
なブレーキシステムは知られている(特開平10−15
2041号公報)。上記特開平10−152041号公
報の図2および図3に示された実施例では、マスタシリ
ンダとホイールシリンダとの間のブレーキ液通路に電磁
圧力制御弁22およびポンプ16等を設けてあり、ポン
プ16の液圧を電磁圧力制御弁22よりもホイールシリ
ンダ側となるブレーキ液通路に作用させるようにしてい
る。これにより、ブレーキ操作力に対してブレーキ液圧
を大きくすることができるとともに、ブレーキ倍力装置
の助勢限界(全負荷点)以降においてもブレーキ力を倍
力させることができ、しかも、ブレーキ倍力装置の圧力
源の失陥等によりブレーキ倍力装置が倍力できない場合
においても必要なブレーキ力を得ることができる。ま
た、上記特開平10−152041号公報の図13、1
4には、上記図2および図3における電磁圧力制御弁2
2の代りに機械式の圧力制御弁150を設けた実施例が
開示されている。この図13、図14の実施例において
も、ブレーキ倍力装置の助勢限界(全負荷点)以降にお
いてもブレーキ力を倍力させることができる。さらに、
ブレーキ倍力装置が全負荷点に達した以降においてもブ
レーキ液圧を倍力することが可能なブレーキシステムと
して、上記の他に例えば特開平10−35477号公報
が知られている。この特開平10−35477号公報の
システムは、マスタシリンダおよびブレーキ倍力装置の
他に、マスタシリンダにおけるリヤ側に配置した助勢限
界時用中間液圧制御装置154等を備えている。これに
より、ブレーキ倍力装置の助勢限界(全負荷点)以降に
おいてもブレーキ力を倍力させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
10−152041号公報の図2および図3に開示され
たシステムでは、各種のセンサや電磁圧力制御弁等を必
要とするのでブレーキシステムの構成が複雑で高価にな
るという欠点があった。また、この特開平10−152
041号公報の図13,図14に開示されたシステムで
は、ブレーキ倍力装置の圧力源の失陥等によりブレーキ
倍力装置が倍力できない際に助勢ができないという欠点
があった。他方、特開平10−35477号公報のブレ
ーキシステムでも、ブレーキ倍力装置の圧力源の失陥等
によりブレーキ倍力装置が倍力できない際に助勢ができ
ないという欠点があった。そこで、本発明の目的は、比
較的簡単な構成によってブレーキ倍力装置の助勢限界
(全負荷点)以降においてもブレーキ力を倍力させるこ
とができるとともに、ブレーキ倍力装置の圧力源の失陥
等によりブレーキ倍力装置が倍力できない際にも助勢す
ることが可能なブレーキシステムを提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち第1の発明は、
ハウジング内に設けたマスタシリンダピストンが前進す
ることによりマスタシリンダ圧を発生させるマスタシリ
ンダと、ブレーキ操作部材に連動して作動されて出力を
発生させ、この出力により上記マスタシリンダピストン
を前進させる負圧式倍力装置と、上記マスタシリンダピ
ストンを前進させて上記マスタシリンダ圧を増圧させる
増圧手段とを備えたブレーキシステムであって、上記増
圧手段は、上記マスタシリンダのハウジング内に設けら
れて上記マスタシリンダピストンに面する増圧室と、こ
の増圧室と上記マスタシリンダピストンの液圧室とを連
通させるブレーキ液通路を絞る制御弁と、上記液圧室か
ら送出されるブレーキ液を上記増圧室へ給送するポンプ
とを備え、また、上記ポンプと上記増圧室とを連通する
第2ブレーキ液通路およびこの第2ブレーキ液通路と上
記液圧室のブレーキ液の送出側とを連通する第3のブレ
ーキ液通路を設け、さらに上記第3のブレーキ液通路に
上記第2のブレーキ液通路の液圧と上記液圧室の送出側
の液圧との差圧が所定圧以上になると、上記第3のブレ
ーキ液通路のブレーキ液を上記液圧室の送出側に排出さ
せる差圧弁を設けたブレーキシステムを提供するもので
ある。また、第2の発明は、ハウジング内に設けたマス
タシリンダピストンが前進することによりマスタシリン
ダ圧を発生させるマスタシリンダと、ブレーキ操作部材
に連動して作動されて出力を発生させ、この出力により
上記マスタシリンダピストンを前進させる負圧式倍力装
置と、上記マスタシリンダピストンを前進させて上記マ
スタシリンダ圧を増圧させる増圧手段とを備えたブレー
キシステムであって、上記増圧手段は、上記マスタシリ
ンダのハウジング内に設けられて上記マスタシリンダピ
ストンに面する増圧室と、この増圧室とリザーバとを連
通させるブレーキ液通路を絞る制御弁と、上記リザーバ
のブレーキ液を上記増圧室へ給送するポンプとを備え、
また、上記ポンプと上記増圧室とを連通する第2のブレ
ーキ液通路および上記ポンプとリザーバとを連通する第
3のブレーキ液通路を設け、さらに上記第2のブレーキ
液通路の圧力が所定圧以上になると、該第2のブレーキ
液通路のブレーキ液を上記リザーバに逃がすリリーフ弁
を設けたブレーキシステムを提供するものである。
【0005】上述した構成によれば、増圧手段を備えて
いるので、負圧式倍力装置が、その助勢限界(全負荷
点)に達した以降においても、それ以前と同様の比率に
よってマスタシリンダ圧を発生させることができる。ま
た、負圧式倍力装置の負圧源が失陥して負圧式倍力装置
が倍力できない場合であっても、負圧式倍力装置の負圧
源が正常な場合と同様にマスタシリンダ圧を発生させる
ことができる。したがって、比較的簡単な構成によって
ブレーキ倍力装置の助勢限界(全負荷点)以降において
も、ブレーキ力を倍力させることができるとともに、ブ
レーキ倍力装置の圧力源の失陥等によりブレーキ倍力装
置が倍力できない際にも助勢することが可能なブレーキ
システムを提供することができる。しかも、上記第1の
発明においては、差圧弁を備えており、仮に制御弁が故
障して増圧室と液圧室とを連通させるブレーキ液通路が
閉鎖された状態となって、増圧室に向けてポンプからブ
レーキ液が給送されるような場合には、上記差圧弁が開
放されて、増圧室内にポンプからブレーキ液が給送され
るのを防止することができる。これにより増圧室内の液
圧が異常に上昇することを防止できる。また、上記第2
の発明においてはリリーフ弁を備えているので、増圧室
にポンプからブレーキ液を給送している状態において、
上記第2のブレーキ液通路の液圧が上昇して所定圧以上
になると、リリーフ弁によって第2のブレーキ液通路の
ブレーキ液がリザーバに逃がされる。そのため、増圧室
内の液圧が異常に上昇することを防止できる。したがっ
て、第1発明および第2発明において、仮に制御弁が故
障したとしても、増圧室内の液圧が異常に上昇するよう
なことがなく、したがって、制御弁が故障した時に増圧
手段およびマスタシリンダが破損することを防止するこ
とができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下図示実施例について本発明を
説明すると、図1ないし図2において、本発明に係るブ
レーキシステム1は、ブレーキペダル2の踏力を倍力し
て出力するタンデムタイプの負圧式倍力装置3と、この
負圧式倍力装置3の出力により作動されてマスタシリン
ダ圧を発生させるマスタシリンダ4と、マスタシリンダ
4からマスタシリンダ圧を供給されてブレーキ作動を行
うホイールシリンダ5〜8と、ブレーキ液を貯溜するリ
ザーバ11と、さらにマスタシリンダ4におけるリア側
に設けられてマスタシリンダ圧を増圧する増圧手段12
とを備えている。図2に詳細に示すように、負圧式倍力
装置3は、出力軸13とそれに挿通させた中間ロッド1
4を除いて従来公知のタンデムタイプの負圧式倍力装置
3と同じ構成を備えている。すなわち、シェル15内に
センタープレート16を配置してあり、概略筒状のバル
ブボディ17を上記センタープレート16に摺動自在に
嵌合している。センタープレート16の前後位置となる
バルブボディ17の外周部に一対のパワーピストン1
8、18’を取り付けるとともに、これらパワーピスト
ン18、18’の背面にそれぞれダイアフラム21、2
1’を取付けている。ダイアフラム21の前後に定圧室
Aおよび変圧室Bを構成するとともに、ダイアフラム2
1’の前後に定圧室A’および変圧室B’を構成してい
る。定圧室Aと定圧室A’とは、定圧通路22を介して
連通しており、またこれら定圧室A、A’には図示しな
い負圧源から常時負圧が導入されている。変圧室B、
B’は変圧通路23を介して相互に連通している。そし
て、バルブボディ17内に従来公知の弁機構24を収納
している。この弁機構24は、バルブボディ17内に摺
動自在に嵌合されるとともに入力軸25に連結された弁
プランジャ26と、バルブボディ17の内周部に形成し
た真空弁座27とそれに接離する弁体28とによって構
成した真空弁31と、弁プランジャ26のリア側に形成
した大気弁座32とそれに接離する弁体28とによって
構成された大気弁33とを備えている。
【0007】本実施例の出力軸13は従来のものとは異
なり、軸部に貫通孔を穿設して筒状に形成している。こ
の出力軸13のリア側の外周部に環状突起13aを形成
してあり、その環状突起13aをバルブボディ17の環
状突起17aに嵌着するとともに、出力軸13のリア側
の端面13bを上記環状突起17aの端面に当接させて
いる。このように本実施例の出力軸13は、バルブボデ
ィ17と一体に連結してあり、実質的にバルブボディ1
7の一部を形成している。他方、出力軸13のフロント
側となる筒状部13cは、マスタシリンダ4のプライマ
リピストン34におけるリア側の内周部に挿入するとと
もに、プライマリピストン34の内周部に嵌着した環状
のスペーサ35に常時当接させている。つまり、スペー
サ35を介してプライマリピストン34と出力軸13と
を連動させている。後に詳述するが、本実施例のマスタ
シリンダ4のプライマリピストン34も軸方向に貫通孔
を穿設して段付筒状に形成してあり、このプライマリピ
ストン34に中間ロッド14を摺動自在に嵌合すると同
時に、上記出力軸13に中間ロッド14のリヤ側を貫通
させてあり、かつ中間ロッド14のリア側の端部を弁プ
ランジャ26のフロント側の端部に当接させている。中
間ロッド14の外周部には環状のシール部材36を装着
してあり、それによって中間ロッド14の外周部とプラ
イマリピストン34の内周部との間の液密を保持してい
る。以上の説明から理解できるように、本実施例の負圧
式倍力装置3は、従来のものとは異なり、バルブボディ
17の環状突起17aの端面と出力軸13の端面13b
との間にリアクションディスクを設けていない。そのた
め、負圧式倍力装置3が作動された際のマスタシリンダ
4からのブレーキ反力は、中間ロッド14、弁プランジ
ャ26および入力軸25を介してブレーキペダル2に伝
達されるようになっている。ブレーキペダル2が踏込ま
れていない非作動状態では、バルブボディ17等はリタ
ーンスプリング37によって図示非作動位置に位置して
いる。この状態では、弁体28は真空弁座27から離隔
して真空弁31が開放されており、他方、弁体28は大
気弁座32に着座して大気弁33が閉鎖されている。こ
の状態からブレーキペダル2が踏込まれると、入力軸2
5および弁プランジャ26が前進されるので、弁体28
は真空弁座27に着座して真空弁31が閉鎖される一
方、弁体28は大気弁座32から離隔して大気弁33が
開放される。これにより、変圧室B、B’に大気が導入
されるので、定圧室A、A’内の負圧と変圧室B、B’
内の大気との差圧によりパワーピストン18、18’お
よびバルブボディ17等が前進され、出力軸13から出
力される。この出力軸13の出力によってマスタシリン
ダ4のプライマリピストン34が前進してマスタシリン
ダ圧が発生する。このとき、マスタシリンダ4からの反
力は、反力ピストン38、中間ロッド14、弁プランジ
ャ26および入力軸25を介してブレーキペダル2に伝
達され、マスタシリンダ圧は、図3に示すようにブレー
キペダル2ヘの入力に対応するように制御される。すな
わち、後に詳述するプライマリピストン34内に設けた
反力ピストン38に作用するマスタシリンダ圧による作
用力とブレーキペダル2ヘの入力とがバランスするよう
にマスタシリンダ圧が制御されるようになっている。
【0008】次に、本実施例のマスタシリンダ4は、図
2に詳細に示すように、タンデムタイプのものであり、
従来公知のものと同様に、ハウジング41内のリア側に
配置した上記プライマリピストン34と、フロント側に
配置したセカンダリピストン42とを備えている。マス
タシリンダ4のハウジング41には、軸方向の各部にお
いて内径が異なる大径孔41Aを穿設するとともに、こ
の大径孔41Aから連続してリア側の端面に貫通する小
径孔41Bを穿設している。セカンダリピストン42
は、従来と同様に概略カップ状に形成してあり、大径孔
41Aにおけるフロント側の内周部に摺動自在に嵌合し
ている。これに対して本実施例のプライマリピストン3
4は、従来のものとは異なり、全体として段付の円筒状
に形成している。このプライマリピストン34の段付貫
通孔内にジャンピングスプリング43、リテーナ44お
よびスリーブ45をフロント側から順次挿入してスリー
ブ45のリア側の端部を段部端面34aに当接させてあ
り、その状態で概略筒状のリテーナ46によってスリー
ブ45をプライマリピストン34の内周部に固定してい
る。スリーブ45の貫通孔内に反力ピストン38を摺動
自在に嵌合するとともに、この反力ピストン38のフロ
ント側の端面とそれに対向するリテーナ46の端面との
間に反力ピストンリターンスプリング47を弾装してい
る。ここで、ジャンピングスプリング43の付勢力の方
が反力ピストンリターンスプリング47の付勢力より大
きく設定している。したがって、図示非作動状態では、
リテーナ44はスリーブ45のリア側端面に当接し、反
力ピストン38がそのリテーナ44に当接した状態にな
っている。なお、反力ピストン38のリア側の外周部に
はシール部材48を設けてあり、反力ピストン38の外
周面とスリーブ45の内周面との間の液密を保持してい
る。反力ピストン38のフロント側の外周部には環状溝
を形成するとともに、この環状溝から連続してフロント
側の端面に開口する軸方向孔を形成してあり、上記環状
溝と軸方向孔によって連通路38aを形成している。
【0009】プライマリピストン34は、軸方向のフロ
ント側を大径部34Aとする一方、リア側を小径部34
Bとしてあり、上記大径部34Aと小径部34Bとの間
の外周部に大径部34Aより大径の環状突起34Cを形
成している。プライマリピストン34のフロント側の大
径部34Aおよび環状突起34Cをハウジング41の大
径孔41Aに摺動自在に嵌合するとともに、プライマリ
ピストン34の小径部34Bをハウジング41の小径孔
41Bに摺動自在に貫通させている。ハウジング41の
大径孔41Aの軸方向中央部にカップシール51が設け
てあり、このカップシール51によりプライマリピスト
ン34のフロント側の大径部34Aの外周面と大径孔4
1Aの内周面との液密が保持され、プライマリピストン
34の環状突起34Cの外周部に設けたシール部材52
により環状突起34Cの外周面と大径孔41Aの内周面
との液密が保持されている。さらに、ハウジング41の
小径孔41Bにカップシール53を設けてあり、これに
よりプライマリピストン34の小径部34Bの外周面と
ハウジング41の小径孔41Bの内周面との液密が保持
されている。セカンダリピストン42の端面とリテーナ
46の端面とにわたって軸方向に伸縮自在な従来公知の
リテーナ54を設けてあり、このリテーナ54のフロン
ト側の半径方向部とリア側の半径方向部との間にリター
スプリング55を弾装している。また、セカンダリピス
トン42とハウジング41の底面との間にも、軸方向に
伸縮自在なリテーナ56を設けてあり、このリテーナ5
6のフロント側の半径方向部とリア側の半径方向部との
間にリタースプリング57を弾装している。したがっ
て、非作動状態では、セカンダリピストン42とプライ
マリピストン34は、大径孔41A内の最もリア側とな
る図示非作動位置に位置している。そして、プライマリ
ピストン34の環状突起34Cよりリア側のハウジング
41の大径孔41Aの内部空間によって増圧室58を形
成しており、プライマリピストン34とセカンダリピス
トン42との間のハウジング41の大径孔41Aの内部
空間により第1液圧室61が形成され、セカンダリピス
トン42よりフロント側のハウジング41の大径孔41
Aの内部空間により第2液圧室62が形成されている。
また、プライマリピストン34の大径部34Aの外周面
とハウジング41の大径孔41Aの内周面との間でカッ
プシール51とシール部材52との間の環状空間63は
ハウジング41の通路41aを通ってリザーバ11に連
通している。
【0010】既に上述したように、プライマリピストン
34の小径部34Bの内方に上記中間ロッド14のフロ
ント側の外周部が摺動自在に挿入されている。また、プ
ライマリピストン34の小径部34Bのリア側内周部に
スペーサ35を嵌着し、このスペーサ35に出力軸13
を当接させている。中間ロッド14のリア側の端面は、
弁プランジャ26のフロント側の端面に当接しており、
中間ロッド14のフロント側の端部は、図示非作動位置
では、反力ピストン38のリア側の端面と所定の隙間を
持った位置にある。上記増圧室58は、ハウジング41
に設けた軸方向通路41b、半径方向通路41cを介し
て連通孔64に接続され、さらに図1に示す導管65お
よぴポンプ66から増圧室58へのブレーキ液の流れの
みを許容する逆止弁67を通ってポンプ66の吐出側に
接続されている。また、ハウジング41の半径方向通路
41cは、逆止弁としてのカップシール68、通路41
d、半径方向通路41aを介してリザーバ11に接続さ
れており、リザーバ11から増圧室58へのブレーキ液
の流れのみを許容している。さらに、上記増圧室58
は、プライマリピストン34とスリーブ45の半径方向
孔71および反力ピストン38の連通路38aを介して
第1液圧室61と連通できるようになっている。図示非
作動状態では、半径方向孔71の内方側の開口部と連通
路38aを構成する環状溝が重合しているので、増圧室
58と第1液圧室61は連通している。
【0011】プライマリピストン34の大径部34Aに
おけるフロント側の箇所およびその内部のリテーナ46
にわたって、第1液圧室61である内部空間と外周部を
連通する半径方向孔34bを穿設している。図示非作動
状態では、半径方向孔34bの外方側の開口部は、カッ
プシール51のリア側の端面を軸方向に跨ぐ位置に位置
している。この非作動状態では、半径方向孔34bは、
カップシール51のリア側の環状空間63および半径方
向孔41aを介してリザーバ11に接続されている。ま
た、第1液圧室61は、ハウジング41の半径方向孔4
1f、41gおよび環状孔41eを介して第1吐出口7
2に連通し、導管73を介してホイールシリンダ7、8
に連通している。したがって、作動時、プライマリピス
トン34が前進してプライマリピストン34の半径方向
孔34bがカップシール51を横切ると、第1液圧室6
1にマスタシリンダ圧が発生し、第1液圧室61内のブ
レーキ液が第1吐出口72および導管73を介してホイ
ールシリンダ7、8に供給されるようになっている。セ
カンダリピストン42のフロント側の位置には、第2液
圧室62である内部空間と外周部とを連通する半径方向
孔42aを穿設している。図示非作動状態では、半径方
向孔42aの外方側の開口部は、カップシール74のリ
ア側の端面を軸方向に跨ぐ位置に位置している。この非
作動状態では、半径方向孔42aは、カップシール74
のリア側のセカンダリピストン42の外周面とハウジン
グ41の大径部41Aの内周面との間および半径方向孔
41iを介してリザーバ11に接続されている。また、
第2液圧室62は、第2吐出口75および導管76を介
してホイールシリンダ5、6に連通している。したがっ
て、作動時、セカンダリピストン42が前進してセカン
ダリピストン42の半径方向孔42aがカップシール7
4を横切ると、第2液圧室62にマスタシリンダ圧が発
生し、第2液圧室62内のブレーキ液が第2吐出口75
および導管76を介してホイールシリンダ5、6に供給
されるようになっている。
【0012】プライマリピストン34の外周面とハウジ
ング41の大径部41Aの内周面との間の環状空間63
は、プライマリピストン34の半径方向孔34d、スリ
ーブ45の外周の環状溝45aおよび軸方向孔45bを
介してスプリング43の室に連通しており、したがって
スプリング43の室は常時リザーバ11に連通してい
る。また、本実施例では、増圧室58にブレーキ液を供
給するポンプ66の吸込側を導管77によって上記導管
73に接続してあり、この導管77に常閉の電磁開閉弁
78を設けている。
【0013】本実施例の増圧手段12は、上記増圧室5
8と、これにブレーキ液を供給する上記ポンプ66と、
このポンプ66の吸込側にブレーキ液の供給を行う電磁
開閉弁78と、プライマリピストン34に設けられたス
リーブ45や反力ピストン38等により構成されてお
り、上記スリーブ45と反力ピストン38により上記増
圧室58に供給されるポンプ66の液圧を制御する増圧
手段12の制御弁81を構成している。また、本実施例
では、図1に示すように、ブレーキペダル2が踏込まれ
たことを検出するスイッチ82を設けてあり、このスイ
ッチ82は、ブレーキペダル2が踏込まれたことを検出
すると、制御装置83に出力するようになっている。さ
らに、負圧式倍力装置3の変圧室B(B’)内の圧力を
検出する圧力センサ84を設けてあり、負圧式倍力装置
3の変圧室B(B’)内の圧力を制御装置83に出力す
るようになっている。この上記制御装置83は、上記ス
イッチ82や圧力センサ84からの入力に応じて、上記
ポンプ66や常閉の電磁開閉弁78の作動を制御するよ
うになっている。さらに、本実施例では、非作動状態で
の上記マスタシリンダ4のプライマリピストン34内の
反力ピストン38が半径方向孔71を開放させた状態か
らこの半径方向孔71を完全に閉鎖するまでの上記負圧
式倍力装置3の入力軸25の軸方向の移動距離を、上記
負圧式倍力装置3の真空弁座27に弁体28が着座する
までの上記入力軸25の非作動位置からの軸方向の移動
距離より大きく設定している。さらに、本実施例は図1
に示すように、導管73と導管65とを連通させる導管
85を設けてあり、かつ導管85の途中に従来公知の構
成を備えた差圧弁86を設けている。導管85の一端8
5aは、逆止弁67よりもマスタシリンダ4に近い箇所
の導管65の途中に接続してあり、他方、導管85の他
端85bは、導管78を接続した位置よりもマスタシリ
ンダ4に近い箇所の導管73の途中に接続している。導
管85に設けた差圧弁86は、上記導管65内のブレー
キ液の液圧と上記第1液圧室61からのブレーキ液の送
出側となる導管73内のブレーキ液の液圧との差圧が所
定圧以上になると作動されて、ポンプ66から吐出され
た導管65内のブレーキ液を導管73に排出させるよう
になっている。さらに、導管85の一端85aよりもマ
スタシリンダ4側に近い導管65の箇所には、ボリュー
ム室70を設けてあり、ポンプ66からブレーキ液が増
圧室58にむけて給送される際にボリューム室70によ
ってポンプ66の脈動を吸収するようにしている。これ
により、ポンプ66が作動された際のポンプ66の脈動
が中間ロッド14、弁プランジャ26および入力軸25
を経てブレーキペダルに伝達されないようになってい
る。
【0014】----(作動説明) 以上の構成における本実施例の作動について説明する。
この実施例は、ブレーキペダル2が踏込まれていない非
作動状態においては、ブレーキシステム1の各構成要素
は図1および図2に示す非作動位置にあり、ポンプ66
は駆動されておらず、電磁開閉弁78は閉鎖されてい
る。負圧式倍力装置3は、真空弁31が開放されてお
り、大気弁33は閉鎖されており、定圧室A(A’)と
変圧室B(B’)はともに負圧に維持されている。ま
た、マスタシリンダ4は、増圧室58が第1液圧室61
に連通しており、第1液圧室61および第2液圧室62
はともにリザーバ11に連通しており、第1液圧室6
1、第2液圧室62および増圧室58は大気圧になって
いる。
【0015】この非作動状態からブレーキペダル2が踏
込まれると、負圧式倍力装置3の入力軸25および弁プ
ランジャ26が前進されるので、真空弁31が閉鎖され
る一方、大気弁33が開放される。これにより、変圧室
B(B’)に大気が導入されるので、定圧室A(A’)
と変圧室B(B’)とに差圧が生じ、パワーピストン1
8(18’)、バルブボディ17、出力軸13等が前進
し、負圧式倍力装置3が作動して、出力軸13によりマ
スタシリンダ4のプライマリピストン34を前進させ
る。すると、プライマリピストン34の半径方向孔34
bがカップシール51を横切ると第1液圧室61にマス
タシリンダ圧が発生する。この第1液圧室61に発生し
たマスタシリンダ圧によりセカンダリピストン42も前
進し、セカンダリピストン42の半径方向孔42aがカ
ップシール74を横切ると第2液圧室62にもマスタシ
リンダ圧が発生するようになる。この第1液圧室61お
よび第2液圧室62に発生したマスタシリンダ圧は、導
管73、76を介してホイールシリンダ5、6、7、8
に供給される。この第1液圧室61に発生したマスタシ
リンダ圧は、プライマリピストン34内の反力ピストン
38に作用し、反力ピストン38をリア側に押すが、マ
スタシリンダ圧による反力ピストン38を押す力がジャ
ンピングスプリング43の付勢力より小さい内は、反力
ピストン38は動かない。第1液圧室61のマスタシリ
ンダ圧が上昇して、反力ピストン38を押す力がジャン
ピングスプリング43の付勢力より大きくなると、反力
ピストン38はリア側に後退して中間ロッド14に当接
する。すると、反力ピストン38に作用しているマスタ
シリンダ圧による反力が、中間ロッド14、弁プランジ
ャ26および入力軸25を介してブレーキペダル2にブ
レーキ反力として伝達される。これによりブレーキペダ
ル2への入力に応じてマスタシリンダ圧が制御されるよ
うになる。つまり、反力ピストン38に作用する第1液
圧室61のマスタシリンダ圧による作用力と入力軸25
に作用する入力とがバランスするように第1液圧室61
のマスタシリンダ圧が制御される。また、反力ピストン
38が中間ロッド14に当接した時点が運転者に始めて
反力が伝達される図3のJで示す従来一般にいわれてい
るジャンピングの時点となる。本実施例では、ジヤンピ
ングスプリング43の付勢力を変更することで容易にジ
ャンピング特性を変更することができる。
【0016】このとき、プライマリピストン34の前進
に伴い増圧室58の容積が増加するが、第1液圧室61
と増圧室58とは、プライマリピストン34の半径方向
孔71と反力ピストン38の連通路38aを介して連通
しているので、これらを介して第1液圧室61のブレー
キ液がまたは逆止弁のカップシール68を介してリザー
バ11のブレーキ液が増圧室58に供給され、増圧室5
8の液圧は、最終的には第1液圧室61と同じ液圧にな
る。このように、ブレーキペダル2への入力に応じてマ
スタシリンダ4の第1液圧室61および第2液圧室62
にマスタシリンダ圧が発生し、それが導管73、76を
介してホイールシリンダ5、6、7、8に供給されてブ
レーキ作動が行われる。
【0017】さらに、ブレーキペダル2への入力が増加
し、負圧式倍力装置3の作動が全負荷点PO近くにな
り、変圧室Bの圧力が所定の圧力になると、圧力センサ
84からの入力とブレーキペダル2の作動を検出するス
イッチ82からの入力により制御装置83は、ポンプ6
6を作動させるとともに電磁開閉弁78を開放させる。
これにより、マスタシリンダ4の第1液圧室61のブレ
ーキ液は、導管73、77、電磁開閉弁78、ポンプ6
6および導管65を介して増圧室58に供給されるよう
になる。しかしながら、増圧室58は、プライマリピス
トン34の半径方向孔71と反力ピストン38の連通路
38aを介して第1液圧室61に連通しているので、増
圧室58に供給されたブレーキ液は第1液圧室61に還
流されるのみで、第1液圧室61や増圧室58の液圧は
変化しない。さらに、入力が増加し、負圧式倍力装置3
が全負荷点POを越えると、入力軸25と弁プランジャ
26は前進を始め、中間ロッド14を介してプライマリ
ピストン34内の反力ピストン38を前進させる。する
と、反力ピストン38によりプライマリピストン34の
半径方向孔71の内方側の開口が絞られるようになり、
増圧室58に供給されているポンプ66の吐出液の第1
液圧室61への還流が絞られるので、増圧室58の液圧
が上昇する。この上昇した増圧室58の液圧によりプラ
イマリピストン34はフロント側に押されるので、第1
液圧室61のマスタシリンダ圧は上昇する。このよう
に、本実施例では、負圧式倍力装置3が全負荷点(図3
のP0参照)を越えた助勢限界以降においても、増圧室
58にポンプ66の液圧を供給することにより入力に対
するマスタシリンダ圧の傾きを全負荷点以前と同じ傾き
でマスタシリンダ圧を上昇させることができ、ブレーキ
力を倍力させることができる(図3参照)。
【0018】また、負圧式倍力装置3の負圧源の失陥等
により負圧式倍力装置3への供給負圧が低下している場
合には、負圧式倍力装置3は、正常なときよりも小さな
入力で全負荷点になってしまい、十分な倍力が行われな
いが、正常なときより小さな入力で負圧式倍力装置3の
変圧室Bの圧力は所定圧力になるので、上記と同様に増
圧手段12が作動してマスタシリンダ4のマスタシリン
ダ圧を上昇でき、ブレーキ力を倍力させることができる
ようになる。このように、本実施例では、負圧式倍力装
置3によるマスタシリンダ4のプライマリピストン34
への付勢力と増圧手段12によるプライマリピストン3
4への付勢力の合計の付勢力によりマスタシリンダ圧が
発生し、そのマスタシリンダ圧がブレーキペダル2への
入力に応じて制御されるようになるので、負圧式倍力装
置3の助勢限界(全負荷点PO)以降でもブレーキ力を
倍力させることができるとともに、負圧式倍力装置3の
負圧源の失陥等により供給負圧が低下した際にも助勢す
ることができる。さらに、本実施例では、図1に示すよ
うに導管85に差圧弁86を設けている。そのため、上
述したように増圧手段12が作動した状態において、仮
にスリーブ45の内周面に反力ピストン38が引っ掛か
って半径方向孔71が絞られた閉鎖状態のままとなる
と、増圧室58および導管65内のブレーキ液の液圧が
上昇する。これに伴って、導管65と導管73内のブレ
ーキ液の液圧が所定圧以上となると、差圧弁86が作動
されて導管65内のブレーキ液が導管85を介して導管
73側へ排出されるようになっている。したがって、制
御弁81を構成する反力ピストン38がスリーブ45の
内周面に引っ掛かって半径方向孔71が絞られた閉鎖状
態となったとしても、増圧室58や導管65内のブレー
キ液が液圧が異常に上昇することを防止してマスタシリ
ンダ4やポンプ66が破損することを防止することがで
きる。また、導管65にはボリューム室70を設けてい
るので、ポンプ66が作動さた際のブレーキ液の脈動を
吸収することができる。そのため、ポンプ66の脈動が
あったとして、反力ピストン38や中間ロッド14を介
してポンプ66の脈動がブレーキペダルに伝達されるの
を防止できる。なお、上記ボリューム室70は省略して
も良い。
【0019】(第2実施例)次に、図4および図5は、
本発明の第2実施例を示したものであり、上記第1実施
例に対して、プライマリピストン34とその内部構成お
よびマスタシリンダ4の外部のブレーキ液通路の連通関
係が異なるものである。そこで、上記第1実施例と同じ
構成の部材には同じ付番を付け、その説明は省略する。
また、この第2実施例では、負圧式倍力装置3として従
来公知のシングルタイプのものを採用しており、したが
ってパワーピストン18、ダイアフラム21および各室
A、Bはそれぞれ1つだけ備えている。出力軸13、弁
プランジャ26、弁機構24の構成は第1実施例と同じ
構成になっている。一方、図5に示すように、マスタシ
リンダ4のプライマリピストン34は、内部に段付貫通
孔を有し、軸方向のフロント側を大径部34Aとし、リ
ア側を小径部34Bとしてあり、上記大径部34Aの外
周部の所定位置に大径部34Aよりも大径の環状突起3
4Cを形成している。プライマリピストン34の大径部
34Aの上記段付貫通孔に、スリーブ45をフロント側
から挿入して、このスリーブ45のリア側の端面を貫通
孔の段部端面34aに当接させてあり、そのフロント側
から環状のリテーナ46をプライマリピストン34の段
付貫通孔に圧入するとともにリテーナ46をスリーブ4
5のフロント側の端面に当接させている。このようにし
てスリーブ45をプライマリピストン34の内方に一体
的に固定している。これに関連して、この第2実施例で
は、リテーナ54はリテーナ46とセカンダリピストン
42の端面とにわたって設けている。
【0020】スリーブ45の内周部のリア側に、円筒状
のスプール49を摺動自在に挿入してあり、上記スリー
ブ45の内周部のフロント側で上記スプール49のフロ
ント側に反力ピストン38を摺動自在に嵌合している。
この反力ピストン38とスプール49との間にジャンピ
ングスプリング43を弾装してあり、図示非作動状態で
は、反力ピストン38のフロント側の端面はリテーナ4
6のリア側に当接しており、スプール49のリア側の端
面はプライマリピストン34の段部端面34aに当接し
ている。上記スプール49のフロント側の外周部には環
状溝を形成するとともにそこから連続させて複数の半径
方向孔を穿設してあり、これら環状溝と半径方向孔とに
よってスプール49の内外を連通させる連通路49aを
形成している。中間ロッド14のフロント側の小径部1
4Aをスプール49内に摺動自在に挿入してあり、その
小径部14Aの先端14aは、反力ピストン38のリア
側の端面から離隔してそれに面している。また、非作動
状態では、スプール49のリア側の端面と中間ロッド1
4の段部14bとの間に間隙が維持されている。
【0021】プライマリピストン34の環状突起34C
よりリア側となる大径孔41Aの内部空間を増圧室58
としてあり、この増圧室58は、ハウジング41の軸方
向通路41bおよび半径方向通路41cを介して連通孔
64に連通しており、この連通孔64は、導管65と逆
止弁67を介してポンプ66の吐出側に接続されてい
る。さらに、上記増圧室58は、プライマリピストン3
4とスリーブ45にわたって設けた半径方向孔71を介
してスリーブ45内の内部室79に連通している。この
半径方向孔71は、図示非作動状態ではスプール49の
連通路49aと重合して増圧室58と内部室79とを連
通させてあり、作動時にスプール49が中間ロッド14
により作動してフロント側に移動すると、上記スプール
49が半径方向孔71の内方の開口を塞いで増圧室58
から内部室79へのブレーキ液の流れを絞るように構成
されている。すなわち、上記スプール49、スリーブ4
5および半径方向孔71により増圧手段12の制御弁8
1を構成している。さらに、スリーブ45の内部室79
は、スリーブ45とプライマリピストン34とにわたっ
て設けた半径方向孔50を介して環状空間63に連通
し、さらに、ハウジング41の半径方向孔41aを介し
てリザーバ11に連通している。したがって、非作動状
態では、増圧室58は、半径方向孔71、スプール49
の連通路49a、内部室79、半径方向孔50、環状空
間63および半径方向孔41aを介してリザーバ11に
連通している。
【0022】また、この第2実施例においては、図4に
示すように、ポンプ66の吸込側はリザーバ11からポ
ンプ66へのブレーキ液の流れのみを許容する逆止弁6
9と導管77を介してリザーバ11に接続されている。
これにより、ポンプ66が駆動された際には、リザーバ
11のブレーキ液が導管77、65を経由して増圧室5
8に給送されるようになっている。さらに、この第2実
施例では、導管80によって上記導管77と導管65と
を連通させてあり、この導管80の途中にリリーフ弁8
7を設けている。このリリーフ弁87は、ポンプ66が
駆動された際に該ポンプ66から吐出されブレーキ液の
液圧が所定圧力以上となると開放されるようになってい
る。したがって、このようにリリーフ弁87が開放され
た時には、ポンプ66から吐出されるブレーキ液は導管
80と導管77を介してリザーバ11に戻されるように
なっている。このように、本実施例ではリリーフ弁87
を配設してあるので、制御弁81を構成するスプール4
9が半径方向孔71の内方側の開口部を絞った閉鎖状態
となったままで、ポンプ66が作動されたような場合に
おいても、増圧室58や導管65内のブレーキ液圧が異
常に上昇することを防止して、マスタシリンダ4やポン
プ66が破損するのを防止できるようになっている。ま
た、この第2実施例においても、ポンプ66からのブレ
ーキ液の吐出側にボリューム室70を設けてあり、これ
によってポンプ66から吐出されるブレーキ液の脈動を
吸収するようにしている。
【0023】図6はボリューム室70、逆止弁67およ
びポンプ66部分の構成を示したものであり、上記ボリ
ューム室70および逆止弁67は、ポンプ66における
ハウジング88と一体に連結している。ポンプ66はラ
ジアルポンプであり、ハウジング88内の液室91は導
管77に接続されている。回転軸89が回転されると、
この回転軸89の周囲3か所に設けた往復動部材90が
半径方向に進退動されるようになっている。回転軸89
の回転およびそれに伴う3つの往復動部材90が進退動
することに伴って、液室91内のブレーキ液が回転軸8
9内の液通路89aを通って吐出口88aから吐出され
るようになっている。この吐出口88aには、第1筒状
部材92を鉛直方向となるように嵌着するとともに、第
1筒状部材92を囲繞して段付カップ状のケーシング9
3をハウジングに鉛直方向となるように連結している。
第1筒状部材92の内部にばね94とボール95から構
成した逆止弁67を設けている。また、ケーシング93
の内部空間をボリューム室70としてあり、ボリューム
室70は、第1筒状部材92の外周部とケーシング93
の内周部との間の間隙およびハウジング88の通路88
bを介して上記導管65に連通している。第1筒状部材
92の上端部は、ボリューム室70の上下方向中央部に
位置させてあるので、吐出口88aから逆止弁67を経
由して第1筒状部材92内を給送されたブレーキ液は、
第1筒状部材92の上端部からボリューム室70内に導
入されるようになっている。そして、ボリューム室70
内のブレーキ液は上記通路88bを経由して導管65に
吐出されるようになっている。本実施例では、ボリュー
ム室70とその周辺を以上のように構成しているので、
ポンプ66がブレーキ液を吐出する際の脈動をボリュー
ム室70によって吸収できるようになっている。この図
6のボリューム室70、逆止弁67およびポンプ66
は、第1実施例にも適用できる。本第2実施例のその他
の構成は、上記第1実施例と同じである。
【0024】(第2実施例の作動説明)以上の第2実施
例の作動を以下に説明する。図4および図5に示す非作
動状態よりブレーキペダル2を踏込み負圧式倍力装置3
を作動させると、負圧式倍力装置3の出力軸13の前進
によりマスタシリンダ4のプライマリピストン34が前
進して第1液圧室61にマスタシリンダ圧が発生し、そ
れによりセカンダリピストン42が前進して第2液圧室
62にもマスタシリンダ圧が発生し、そのマスタシリン
ダ圧が導管73、76を介してホイールシリング5、
6、7、8に供給される。このとき、プライマリピスト
ン34の前進により増圧室58の容積が増加するが、ス
リーブ45の半径方向孔71は開放されているので、そ
の半径方向孔71を介してや、逆止弁のカップシール6
8を介してリザーバ11のブレーキ液が増圧室58に供
給されるので、増圧室58は大気圧のままである。この
作動開始時には、入力軸25、弁プランジャ26の前進
により中間ロッド14も前進するが、中間ロッド14の
段部14bはスプール49には当接せず、小径部14A
の先端14aも反力ピストン38に当接していない。こ
の状態で、第1液圧室61のマスタシリンダ圧が上昇す
ると、マスタシリンダ圧は反力ピストン38に作用し、
このマスタシリンダ圧による反力ピストン38への作用
力がスプリング43の付勢力より大きくなると、反力ピ
ストン38は後退して中間ロッド14の小径部14Aの
先端14aに当接して、反力ピストン38へのマスタシ
リンダ圧による反力が中間ロッド14、弁プランジャ2
6、入力軸25を介してブレーキペダル2にブレーキ反
力として伝達される。これにより、上記第1実施例と同
様に第1液圧室61のマスタシリンダ圧は、入力に応じ
た液圧に制御される。この反力伝達開始時点がいわゆる
ジャンピングJであり、スプリング43の付勢力を変更
することで容易にジャンピング特性を変更できる(図3
参照)。
【0025】ブレーキペダル2の入力が大きくなり、負
圧式倍力装置3が全負荷点PO近くになると、変圧室B
の圧力を検出する圧力センサ84とブレーキペダル2の
作動を検出するスイッチ82からの入力により制御装置
83がポンプ66を駆動させる。この状態では、スリー
ブ45の半径方向孔71は十分に開いているので、増圧
室58に供給されるポンプ66からのブレーキ液は、半
径方向孔71、連通路49a、内部室79、半径方向孔
50、環状空間63および半径方向孔41aを介してリ
ザーバ11に還流されるので、増圧室58には液圧は発
生しない。さらに、入力が上昇して、負圧式倍力装置3
が全負荷点POになると、入力軸25、弁プランジャ2
6が前進するので、中間ロッド14が前進して段部14
bがスプール49に当接してスプール49が前進して半
径方向孔71を絞るようになる。これにより、増圧室5
8に液圧が発生し、この液圧によりプライマリピストン
34を押すようになるので、上記第1実施例と同様に助
勢限界(全負荷点)以降でもブレーキ力を倍力させるこ
とができる。また、負圧式倍力装置3の負圧源失陥等に
より供給負圧が低下した場合でも、正常時と同様にブレ
ーキ力を倍力することができる。以上のように、本第2
実施例では、リザーバ11のブレーキ液をポンプ66を
介してマスタシリンダ4内の増圧室58に供給し、この
増圧室58に供給されたブレーキ液をリザーバ11に還
流させるプライマリピストン34の半径方向孔71を絞
ることにより増圧室58に液圧を発生させ、この液圧に
よりプライマリピストン34を押してマスタシリンダ圧
を増圧させるようにしたものである。
【0026】さらに、この第2実施例では、導管80の
途中にリリーフ弁87を設けている。これにより、スプ
ール49が半径方向孔71の内方側の開口部を絞った閉
鎖状態となったままで、ポンプ66が作動される場合に
は、リリーフ弁87が開放されるようになっている。こ
れにより、増圧室58や導管65内のブレーキ液圧が異
常に上昇することを防止して、マスタシリンダ4やポン
プ66が破損するのを防止できるようになっている。ま
た、この第2実施例においても、ボリューム室70を設
けているので、ポンプ66がブレーキ液を給送する際の
脈動を吸収して、このポンプ66の脈動がブレーキペダ
ルに伝達されるのを防止することができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば負圧式倍
力装置が助勢限界(全負荷点)に達した以降においても
十分な倍力機能を得ることができるという効果が得られ
る。さらに、制御弁が故障したような場合であっても、
マスタシリンダなどが破損することを防止できるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の構成図。
【図2】図1に示した要部の拡大断面図。
【図3】図1に示したブレーキシステムによる入力とマ
スタシリンダ圧との関係を示す特性線図
【図4】本発明の第2実施例を示す全体の構成図。
【図5】図4の要部を示す拡大断面図。
【図6】図4の要部の拡大断面図。
【符号の説明】
1 ブレーキシステム 2 ブレーキペ
ダル 3 負圧式倍力装置 4 マスタシリ
ンダ 5〜8 ホイールシリンダ 11 リザーバ 12 増圧手段 14 中間ロッド 34 プライマリピストン 38 反力ピスト
ン 45 スリーブ 49 スプール 58 増圧室 61 第1液圧室 66 ポンプ 86 差圧弁 87 リリーフ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢田 護 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 牧 一哉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 新野 洋章 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3D048 BB21 BB37 CC11 CC26 CC39 GG21 HH15 HH26 HH32 HH54 HH55 HH66 HH67 RR06 RR35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に設けたマスタシリンダピ
    ストンが前進することによりマスタシリンダ圧を発生さ
    せるマスタシリンダと、ブレーキ操作部材に連動して作
    動されて出力を発生させ、この出力により上記マスタシ
    リンダピストンを前進させる負圧式倍力装置と、上記マ
    スタシリンダピストンを前進させて上記マスタシリンダ
    圧を増圧させる増圧手段とを備えたブレーキシステムで
    あって、 上記増圧手段は、上記マスタシリンダのハウジング内に
    設けられて上記マスタシリンダピストンに面する増圧室
    と、この増圧室と上記マスタシリンダピストンの液圧室
    とを連通させるブレーキ液通路を絞る制御弁と、上記液
    圧室から送出されるブレーキ液を上記増圧室へ給送する
    ポンプとを備え、 また、上記ポンプと上記増圧室とを連通する第2ブレー
    キ液通路およびこの第2ブレーキ液通路と上記液圧室の
    ブレーキ液の送出側とを連通する第3のブレーキ液通路
    を設け、 さらに上記第3のブレーキ液通路に上記第2のブレーキ
    液通路の液圧と上記液圧室の送出側の液圧との差圧が所
    定圧以上になると、上記第3のブレーキ液通路のブレー
    キ液を上記液圧室の送出側に排出させる差圧弁を設けた
    ことを特徴とするブレーキシステム。
  2. 【請求項2】 ハウジング内に設けたマスタシリンダピ
    ストンが前進することによりマスタシリンダ圧を発生さ
    せるマスタシリンダと、ブレーキ操作部材に連動して作
    動されて出力を発生させ、この出力により上記マスタシ
    リンダピストンを前進させる負圧式倍力装置と、上記マ
    スタシリンダピストンを前進させて上記マスタシリンダ
    圧を増圧させる増圧手段とを備えたブレーキシステムで
    あって、 上記増圧手段は、上記マスタシリンダのハウジング内に
    設けられて上記マスタシリンダピストンに面する増圧室
    と、この増圧室とリザーバとを連通させるブレーキ液通
    路を絞る制御弁と、上記リザーバのブレーキ液を上記増
    圧室へ給送するポンプとを備え、 また、上記ポンプと上記増圧室とを連通する第2のブレ
    ーキ液通路および上記ポンプとリザーバとを連通する第
    3のブレーキ液通路を設け、 さらに上記第2のブレーキ液通路の圧力が所定圧以上に
    なると、該第2のブレーキ液通路のブレーキ液を上記リ
    ザーバに逃がすリリーフ弁を設けたことを特徴とするブ
    レーキシステム。
  3. 【請求項3】 上記第2のブレーキ液通路と連通し、か
    つ上記ポンプから吐出されるブレーキ液が導入されるボ
    リューム室を設けたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のブレーキシステム。
  4. 【請求項4】 上記負圧式倍力装置の変圧室の圧力が所
    定圧力となると、上記ポンプが作動するように構成した
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のそれぞれに記
    載のブレーキシステム。
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