JP2001287514A - ビードコアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤ - Google Patents
ビードコアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤInfo
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- JP2001287514A JP2001287514A JP2000105890A JP2000105890A JP2001287514A JP 2001287514 A JP2001287514 A JP 2001287514A JP 2000105890 A JP2000105890 A JP 2000105890A JP 2000105890 A JP2000105890 A JP 2000105890A JP 2001287514 A JP2001287514 A JP 2001287514A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単線コード13の巻始め端Mによるビードバ
ーストを効果的に抑制する。 【解決手段】 半径方向最内側段における単線コード13
の巻始め端Mを、軸方向最内側列位置から単線コード13
の少なくとも1本分だけ軸方向外側にずらしたので、該
巻始め端Mが加硫時にカーカス層により引きずられてず
れても、そのずれ量が前述の軸方向外側へのずらし量L
以下であれば、巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内
側面から突出することはなく、これにより、重荷重下で
走行しても、カーカス層が傷付けられることがなくな
る。
ーストを効果的に抑制する。 【解決手段】 半径方向最内側段における単線コード13
の巻始め端Mを、軸方向最内側列位置から単線コード13
の少なくとも1本分だけ軸方向外側にずらしたので、該
巻始め端Mが加硫時にカーカス層により引きずられてず
れても、そのずれ量が前述の軸方向外側へのずらし量L
以下であれば、巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内
側面から突出することはなく、これにより、重荷重下で
走行しても、カーカス層が傷付けられることがなくな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モノストランド
タイプと呼ばれるビードコアーおよび該ビードコアーを
備えた空気入りタイヤに関する。
タイプと呼ばれるビードコアーおよび該ビードコアーを
備えた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モノストランドタイプと呼ばれ
るビードコアー(モノストランドビード)は、ゴム被覆
された単線コードを螺旋状に巻付けるとともに、このよ
うな螺旋状巻付けを半径方向に複数段積み重ねることで
構成しており、子午線断面においては単線コードが複数
列、複数段に整列している。そして、このようなビード
コアーは単線コードのフリー端(巻始め端および巻終わ
り端)数が最小となるため、耐ビードバースト性能に優
れているのである。
るビードコアー(モノストランドビード)は、ゴム被覆
された単線コードを螺旋状に巻付けるとともに、このよ
うな螺旋状巻付けを半径方向に複数段積み重ねることで
構成しており、子午線断面においては単線コードが複数
列、複数段に整列している。そして、このようなビード
コアーは単線コードのフリー端(巻始め端および巻終わ
り端)数が最小となるため、耐ビードバースト性能に優
れているのである。
【0003】そして、本発明者は、このようなビードコ
アーの巻始め端を半径方向最内側段のいずれの位置、即
ち、空気入りタイヤに組み込んだときの軸方向最内側列
位置とするか軸方向最外側列位置とするかについて種々
検討を行い、以下のことを知見したので、特願平10−
146308号においてその旨を開示した。
アーの巻始め端を半径方向最内側段のいずれの位置、即
ち、空気入りタイヤに組み込んだときの軸方向最内側列
位置とするか軸方向最外側列位置とするかについて種々
検討を行い、以下のことを知見したので、特願平10−
146308号においてその旨を開示した。
【0004】その知見とは、前記巻始め端を軸方向最内
側列位置とした場合には、空気入りタイヤを装着するリ
ムの種類が誤っていても、単線コードの巻始め端にリム
からの力が加わる時間が遅れるため、巻始め端を軸方向
最外側列位置とした場合より耐ビードバースト性能が向
上することである。
側列位置とした場合には、空気入りタイヤを装着するリ
ムの種類が誤っていても、単線コードの巻始め端にリム
からの力が加わる時間が遅れるため、巻始め端を軸方向
最外側列位置とした場合より耐ビードバースト性能が向
上することである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなビードコアーを重荷重が長時間負荷される空気入り
タイヤに組み込むと、該ビードコアーの巻始め端近傍に
位置するカーカス層のコードが疲労によって切断し、ビ
ード部がバーストしてしまうことがあるという問題点が
ある。
うなビードコアーを重荷重が長時間負荷される空気入り
タイヤに組み込むと、該ビードコアーの巻始め端近傍に
位置するカーカス層のコードが疲労によって切断し、ビ
ード部がバーストしてしまうことがあるという問題点が
ある。
【0006】その理由は、前述のようなビードコアーが
組み込まれている未加硫タイヤを加硫モールドに収納し
た後、該未加硫タイヤ内に高温、高圧の加硫媒体を注入
して加硫を行うと、サイドウォール部のカーカス層に半
径方向外側に向かう大きな張力が作用する。この結果、
カーカス層が若干量トレッド部側に引き抜かれるが、こ
のとき、周囲から拘束を受けていないビードコアーの巻
始め端は前記カーカス層に容易に引きずられて半径方向
外側にずれてしまうのである。
組み込まれている未加硫タイヤを加硫モールドに収納し
た後、該未加硫タイヤ内に高温、高圧の加硫媒体を注入
して加硫を行うと、サイドウォール部のカーカス層に半
径方向外側に向かう大きな張力が作用する。この結果、
カーカス層が若干量トレッド部側に引き抜かれるが、こ
のとき、周囲から拘束を受けていないビードコアーの巻
始め端は前記カーカス層に容易に引きずられて半径方向
外側にずれてしまうのである。
【0007】そして、このように巻始め端が半径方向外
側にずれた位置で固定されると、該巻始め端はビードコ
アーの軸方向内側面から突出した形態となるため、重荷
重下での走行によりカーカス層が繰り返し変形したと
き、巻始め端に対向する位置のカーカス層は該突出した
巻始め端に押し付けられながら略半径方向に変位し、こ
れにより、前記位置のカーカス層が巻始め端により傷付
けられてしまうからである。
側にずれた位置で固定されると、該巻始め端はビードコ
アーの軸方向内側面から突出した形態となるため、重荷
重下での走行によりカーカス層が繰り返し変形したと
き、巻始め端に対向する位置のカーカス層は該突出した
巻始め端に押し付けられながら略半径方向に変位し、こ
れにより、前記位置のカーカス層が巻始め端により傷付
けられてしまうからである。
【0008】この発明は、単線コードの巻始め端による
ビードバーストを効果的に抑制することができるビード
コアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤを
提供することを目的とする。
ビードバーストを効果的に抑制することができるビード
コアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、ゴム
被覆された単線コードの螺旋状巻付けを半径方向に複数
段積み重ねることで、該単線コードを複数列、複数段に
整列させたビードコアーにおいて、半径方向最内側段に
おける単線コードの巻始め端を、該ビードコアーが空気
入りタイヤに組み込まれたときの軸方向最内側列位置か
ら少なくとも単線コード1本分だけ軸方向外側にずらし
たビードコアーにより、また、このようなビードコアー
が埋設されている空気入りタイヤにより達成することが
できる。
被覆された単線コードの螺旋状巻付けを半径方向に複数
段積み重ねることで、該単線コードを複数列、複数段に
整列させたビードコアーにおいて、半径方向最内側段に
おける単線コードの巻始め端を、該ビードコアーが空気
入りタイヤに組み込まれたときの軸方向最内側列位置か
ら少なくとも単線コード1本分だけ軸方向外側にずらし
たビードコアーにより、また、このようなビードコアー
が埋設されている空気入りタイヤにより達成することが
できる。
【0010】本願発明のように半径方向最内側段におけ
る単線コードの巻始め端を、該ビードコアーが空気入り
タイヤに組み込まれたときの軸方向最内側列位置から少
なくとも単線コード1本分だけ軸方向外側にずらしてや
れば、加硫時にカーカス層が若干量トレッド部側に引き
抜かれることで、ビードコアーの巻始め端が同一方向に
引きずられてずれても、そのずれ量が前述のずらし量以
下であれば、ビードコアーの巻始め端がビードコアーの
軸方向内側面から突出することはなく、これにより、重
荷重下で走行してもカーカス層が傷付けられることはな
い。
る単線コードの巻始め端を、該ビードコアーが空気入り
タイヤに組み込まれたときの軸方向最内側列位置から少
なくとも単線コード1本分だけ軸方向外側にずらしてや
れば、加硫時にカーカス層が若干量トレッド部側に引き
抜かれることで、ビードコアーの巻始め端が同一方向に
引きずられてずれても、そのずれ量が前述のずらし量以
下であれば、ビードコアーの巻始め端がビードコアーの
軸方向内側面から突出することはなく、これにより、重
荷重下で走行してもカーカス層が傷付けられることはな
い。
【0011】しかも、半径方向最内側段の軸方向最内側
列位置における単線コードが存在しなくなるため、ビー
ドトウ近傍におけるカーカス層の曲がりにビードコアー
の外形形状が近似するようになり、この結果、カーカス
層とビードコアーとの接触面積が大きくなって該部位に
おけるカーカス層の故障が抑制されるとともに、巻始め
端のカーカス層による引きずられも抑制される。
列位置における単線コードが存在しなくなるため、ビー
ドトウ近傍におけるカーカス層の曲がりにビードコアー
の外形形状が近似するようになり、この結果、カーカス
層とビードコアーとの接触面積が大きくなって該部位に
おけるカーカス層の故障が抑制されるとともに、巻始め
端のカーカス層による引きずられも抑制される。
【0012】また、請求項2、3に記載のように構成す
れば、加硫時におけるカーカス層の引き抜かれ量が大き
くても、ビードコアーの巻始め端がビードコアーの軸方
向内側面から突出する事態を確実に阻止することができ
る。さらに、本願発明は請求項4に記載されているよう
なビードコアーに好適である。
れば、加硫時におけるカーカス層の引き抜かれ量が大き
くても、ビードコアーの巻始め端がビードコアーの軸方
向内側面から突出する事態を確実に阻止することができ
る。さらに、本願発明は請求項4に記載されているよう
なビードコアーに好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面に基づいて説明する。図1において、11は、一般にモ
ノストランドタイプと呼ばれるビードコアー(モノスト
ランドビード)であり、このビードコアー11は単線コー
ド13、ここでは、インシュレーションゴム12によってゴ
ム被覆されたスチールコード14を連続して螺旋状に巻付
け円筒状とするとともに、このような円筒状の螺旋状巻
付けを半径方向外側に複数段次々と積み重ねることで構
成している。
面に基づいて説明する。図1において、11は、一般にモ
ノストランドタイプと呼ばれるビードコアー(モノスト
ランドビード)であり、このビードコアー11は単線コー
ド13、ここでは、インシュレーションゴム12によってゴ
ム被覆されたスチールコード14を連続して螺旋状に巻付
け円筒状とするとともに、このような円筒状の螺旋状巻
付けを半径方向外側に複数段次々と積み重ねることで構
成している。
【0014】ここで、螺旋状巻付けを積み重ねる際、単
線コード13同士が半径方向に正確に重なり合うようにし
ているので、該ビードコアー11の子午線断面において
は、単線コード13が碁盤目状に複数列、複数段だけ整列
している。この実施形態においては、単線コード13をタ
イヤ軸方向に6列並ばせ、半径方向に5段積み重ねてい
る。
線コード13同士が半径方向に正確に重なり合うようにし
ているので、該ビードコアー11の子午線断面において
は、単線コード13が碁盤目状に複数列、複数段だけ整列
している。この実施形態においては、単線コード13をタ
イヤ軸方向に6列並ばせ、半径方向に5段積み重ねてい
る。
【0015】図2は、このようなビードコアー11を空気
入りタイヤ15に組み込んだ状態を示す図であり、この空
気入りタイヤ15は前記ビードコアー11が埋設された一対
のビード部16と、これらビード部16から略半径方向外側
に向かって延びる一対のサイドウォール部と、これらサ
イドウォール部の半径方向外端同士を連ねる略円筒状の
トレッド部とを有している。そして、前記サイドウォー
ル部およびトレッド部は略トロイダル状に延びるカーカ
ス層17によって補強されるとともに、該カーカス層17の
幅方向両端部は前記ビードコアー11の周りに軸方向内側
から軸方向外側に向かって折り返されることで、該ビー
ドコアー11に係留されている。
入りタイヤ15に組み込んだ状態を示す図であり、この空
気入りタイヤ15は前記ビードコアー11が埋設された一対
のビード部16と、これらビード部16から略半径方向外側
に向かって延びる一対のサイドウォール部と、これらサ
イドウォール部の半径方向外端同士を連ねる略円筒状の
トレッド部とを有している。そして、前記サイドウォー
ル部およびトレッド部は略トロイダル状に延びるカーカ
ス層17によって補強されるとともに、該カーカス層17の
幅方向両端部は前記ビードコアー11の周りに軸方向内側
から軸方向外側に向かって折り返されることで、該ビー
ドコアー11に係留されている。
【0016】ここで、ビードコアー11、特に、単線コー
ド13が千鳥状ではなく碁盤目状に整列されているビード
コアー11の半径方向最内側段において、単線コード13の
巻始め端Mを軸方向最内側列とすると、未加硫タイヤの
加硫時にカーカス層17が若干量トレッド部側に引き抜か
れるため、該巻始め端Mもこれに引きずられて半径方向
外側に容易にずれ、ビードコアー11の軸方向内側面から
突出するおそれがある。
ド13が千鳥状ではなく碁盤目状に整列されているビード
コアー11の半径方向最内側段において、単線コード13の
巻始め端Mを軸方向最内側列とすると、未加硫タイヤの
加硫時にカーカス層17が若干量トレッド部側に引き抜か
れるため、該巻始め端Mもこれに引きずられて半径方向
外側に容易にずれ、ビードコアー11の軸方向内側面から
突出するおそれがある。
【0017】このため、この実施形態では、半径方向最
内側段における単線コード13の巻始め端Mを、該ビード
コアー11が空気入りタイヤ15に組み込まれたときの軸方
向最内側列位置から少なくとも単線コード13の1本分、
ここでは1本分だけ軸方向外側にずらし、少なくとも軸
方向最内側列位置において単線コード13を存在させなく
したのである。
内側段における単線コード13の巻始め端Mを、該ビード
コアー11が空気入りタイヤ15に組み込まれたときの軸方
向最内側列位置から少なくとも単線コード13の1本分、
ここでは1本分だけ軸方向外側にずらし、少なくとも軸
方向最内側列位置において単線コード13を存在させなく
したのである。
【0018】この結果、前述のようにビードコアー11の
巻始め端Mが加硫時においてカーカス層17により引きず
られてずれても、そのずれ量が前記軸方向外側へのずら
し量L、即ち単線コード13の1本分以下であれば、ビー
ドコアー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側
面から突出することはない。これにより、重荷重下で走
行してもカーカス層17が傷付けられることがなくなっ
て、巻始め端Mによるビードバーストを効果的に抑制す
ることができるのである。
巻始め端Mが加硫時においてカーカス層17により引きず
られてずれても、そのずれ量が前記軸方向外側へのずら
し量L、即ち単線コード13の1本分以下であれば、ビー
ドコアー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側
面から突出することはない。これにより、重荷重下で走
行してもカーカス層17が傷付けられることがなくなっ
て、巻始め端Mによるビードバーストを効果的に抑制す
ることができるのである。
【0019】しかも、前述のように半径方向最内側段の
軸方向最内側列位置における単線コード13が存在しなく
なると、ビードトウ18の近傍におけるカーカス層17の曲
がり(曲率半径R)にビードコアー11の外形形状が近似
するようになり、この結果、カーカス層17とビードコア
ー11との接触面積が大きくなって該部位におけるカーカ
ス層17の故障が抑制されるとともに、巻始め端Mのカー
カス層17による引きずられも抑制される。
軸方向最内側列位置における単線コード13が存在しなく
なると、ビードトウ18の近傍におけるカーカス層17の曲
がり(曲率半径R)にビードコアー11の外形形状が近似
するようになり、この結果、カーカス層17とビードコア
ー11との接触面積が大きくなって該部位におけるカーカ
ス層17の故障が抑制されるとともに、巻始め端Mのカー
カス層17による引きずられも抑制される。
【0020】ここで、前述した巻始め端Mのずらし量L
は単線コード13の2本分以上とすることが好ましい。そ
の理由は、このように2本以上とすると、ビードコアー
11に製造上、使用上のばらつきがあっても、ビードコア
ー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側面から
突出する事態を容易に阻止することができるからであ
る。
は単線コード13の2本分以上とすることが好ましい。そ
の理由は、このように2本以上とすると、ビードコアー
11に製造上、使用上のばらつきがあっても、ビードコア
ー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側面から
突出する事態を容易に阻止することができるからであ
る。
【0021】さらに、各段における単線コード13の本数
(列数)が5本以上の場合には、半径方向最内側段にお
ける巻始め端Mを中央列位置までずらすことがさらに好
ましい。その理由は、このようにすると、加硫時におけ
るカーカス層17の引き抜かれ量が大きくても、ビードコ
アー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側面か
ら突出する事態を確実に阻止することができるからであ
る。
(列数)が5本以上の場合には、半径方向最内側段にお
ける巻始め端Mを中央列位置までずらすことがさらに好
ましい。その理由は、このようにすると、加硫時におけ
るカーカス層17の引き抜かれ量が大きくても、ビードコ
アー11の巻始め端Mがビードコアー11の軸方向内側面か
ら突出する事態を確実に阻止することができるからであ
る。
【0022】
【実施例】次に、試験例について説明する。この試験に
当たっては、半径方向最内側段における単線コードの巻
始め端が軸方向最外側列に位置するビードコアーを備え
た比較タイヤ1と、同様の巻始め端が軸方向最外側列位
置から単線コード1本分だけ軸方向内側にずれているビ
ードコアーを備えた比較タイヤ2と、同様の巻始め端が
軸方向最外側列位置から2本分だけ軸方向内側にずれて
いるビードコアーを備えた比較タイヤ3と、半径方向最
内側段における単線コードの巻始め端が軸方向最内側列
に位置するビードコアーを備えた比較タイヤ4と、同様
の巻始め端が軸方向最内側列位置から単線コード1本分
だけ軸方向外側にずれているビードコアーを備えた実施
タイヤ1と、同様の巻始め端が軸方向最内側列位置から
2本分だけ軸方向外側にずれているビードコアーを備え
た実施タイヤ2とを準備した。
当たっては、半径方向最内側段における単線コードの巻
始め端が軸方向最外側列に位置するビードコアーを備え
た比較タイヤ1と、同様の巻始め端が軸方向最外側列位
置から単線コード1本分だけ軸方向内側にずれているビ
ードコアーを備えた比較タイヤ2と、同様の巻始め端が
軸方向最外側列位置から2本分だけ軸方向内側にずれて
いるビードコアーを備えた比較タイヤ3と、半径方向最
内側段における単線コードの巻始め端が軸方向最内側列
に位置するビードコアーを備えた比較タイヤ4と、同様
の巻始め端が軸方向最内側列位置から単線コード1本分
だけ軸方向外側にずれているビードコアーを備えた実施
タイヤ1と、同様の巻始め端が軸方向最内側列位置から
2本分だけ軸方向外側にずれているビードコアーを備え
た実施タイヤ2とを準備した。
【0023】ここで、前記各タイヤのサイズはいずれも
LTS 7.00ー15 10PRであった。また、各タイヤのビ
ードコアーは基本的に単線コードをタイヤ軸方向に6列
並ばせ、半径方向に5段積み重ねているため、総本数は
30本となるが、比較タイヤ2および実施タイヤ1では1
本少ない29本、比較タイヤ3および実施タイヤ2では2
本少ない28本となる。さらに、各ビードコアーを構成す
る単線コードの直径は1.20mmであった。
LTS 7.00ー15 10PRであった。また、各タイヤのビ
ードコアーは基本的に単線コードをタイヤ軸方向に6列
並ばせ、半径方向に5段積み重ねているため、総本数は
30本となるが、比較タイヤ2および実施タイヤ1では1
本少ない29本、比較タイヤ3および実施タイヤ2では2
本少ない28本となる。さらに、各ビードコアーを構成す
る単線コードの直径は1.20mmであった。
【0024】次に、このような各タイヤをタイヤ規格で
定められた標準リムに装着して564kPaの内圧を充填した
後、 23.5kNの荷重を負荷しながら時速60kmでドラム上
をビード部(カーカス層)に故障が発生するまで走行さ
せた。このときの各タイヤの走行距離を、比較タイヤ1
の走行距離を指数 100として、指数表示で以下の表1に
示す。この耐久試験においては、指数が大きいほど耐久
性が良好である。
定められた標準リムに装着して564kPaの内圧を充填した
後、 23.5kNの荷重を負荷しながら時速60kmでドラム上
をビード部(カーカス層)に故障が発生するまで走行さ
せた。このときの各タイヤの走行距離を、比較タイヤ1
の走行距離を指数 100として、指数表示で以下の表1に
示す。この耐久試験においては、指数が大きいほど耐久
性が良好である。
【0025】
【表1】
【0026】次に、前記各タイヤを種類の誤った、即
ち、正規の 5度テーパーではなく、15度テーパーのリム
に装着した後、該タイヤ内に水を徐々に注入し、ビード
部にバーストが生じるまで圧力を上昇させた。このとき
の各タイヤのバースト圧力を、比較タイヤ4の水圧を指
数 100として、指数表示で前記表1に示す。この水圧試
験においては、指数が大きいほど良好である。
ち、正規の 5度テーパーではなく、15度テーパーのリム
に装着した後、該タイヤ内に水を徐々に注入し、ビード
部にバーストが生じるまで圧力を上昇させた。このとき
の各タイヤのバースト圧力を、比較タイヤ4の水圧を指
数 100として、指数表示で前記表1に示す。この水圧試
験においては、指数が大きいほど良好である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、単線コードの巻始め端によるビードバーストを効果
的に抑制することができる。
ば、単線コードの巻始め端によるビードバーストを効果
的に抑制することができる。
【図1】この発明の一実施形態を示すビードコアーの断
面図である。
面図である。
【図2】前記ビードコアーが組み込まれた空気入りタイ
ヤのビード部における子午線断面図である。
ヤのビード部における子午線断面図である。
11…ビードコアー 13…単線コード 15…空気入りタイヤ 16…ビード部 M…巻始め端
Claims (5)
- 【請求項1】ゴム被覆された単線コードの螺旋状巻付け
を半径方向に複数段積み重ねることで、該単線コードを
複数列、複数段に整列させたビードコアーにおいて、半
径方向最内側段における単線コードの巻始め端を、該ビ
ードコアーが空気入りタイヤに組み込まれたときの軸方
向最内側列位置から少なくとも単線コード1本分だけ軸
方向外側にずらしたことを特徴とするビードコアー。 - 【請求項2】前記単線コードの巻始め端を、単線コード
2本分だけ軸方向外側にずらした請求項1記載のビード
コアー。 - 【請求項3】前記単線コードの巻始め端を、中央列位置
までずらした請求項1記載のビードコアー。 - 【請求項4】前記単線コードは碁盤目状に整列している
請求項1記載のビードコアー。 - 【請求項5】ビードコアーがそれぞれ埋設された一対の
ビード部を備え、該ビードコアーを、ゴム被覆された単
線コードの螺旋状巻付けを半径方向に複数段積み重ね、
該単線コードを複数列、複数段に整列させることにより
構成した空気入りタイヤにおいて、半径方向最内側段に
おける単線コードの巻始め端を、該ビードコアーが空気
入りタイヤに組み込まれたときの軸方向最内側列位置か
ら少なくとも単線コード1本分だけ軸方向外側にずらし
たことを特徴とするビードコアーを備えた空気入りタイ
ヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000105890A JP2001287514A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ビードコアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000105890A JP2001287514A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ビードコアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001287514A true JP2001287514A (ja) | 2001-10-16 |
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ID=18619148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000105890A Withdrawn JP2001287514A (ja) | 2000-04-07 | 2000-04-07 | ビードコアーおよび該ビードコアーを備えた空気入りタイヤ |
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2000
- 2000-04-07 JP JP2000105890A patent/JP2001287514A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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