JP2001287322A - 抗菌性合成紙 - Google Patents
抗菌性合成紙Info
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた抗菌性を有し、コスト的に有利な抗菌
性合成紙を提供する。 【解決手段】 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空
洞含有延伸フィルムの表面に、側鎖に4級アンモニウム
塩基及びカルボキシル基を有する重合体塗膜を固形成分
として0.01から1g/m2形成させてなる抗菌性合
成紙。
性合成紙を提供する。 【解決手段】 結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空
洞含有延伸フィルムの表面に、側鎖に4級アンモニウム
塩基及びカルボキシル基を有する重合体塗膜を固形成分
として0.01から1g/m2形成させてなる抗菌性合
成紙。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は合成紙に関し、詳し
くは結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸
フィルムを基材とする、抗菌性合成紙に関する。
くは結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸
フィルムを基材とする、抗菌性合成紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙状の外観および類似機能を
有するプラスチックフィルムが合成紙として用いられて
いる。このようなプラスチックの紙化技術として、例え
ば、無機充填剤を含有する熱可塑性樹脂フィルムを適当
な温度で加熱した後に、一軸延伸または二軸延伸するこ
とにより前記フィルムに空洞(ボイド)を発生させる方
法などが知られている。これら合成紙は、耐水性に優れ
るため多湿の環境で用いられる場合も多く、カビ等の発
生に対する対策が必要である。熱可塑性樹脂製品に対す
る抗菌性の付与の一方的な方法としては、例えば、イオ
ン交換により銀イオン、銅イオン等を付与した無機固体
粒子を、無機系抗菌剤として熱可塑性樹脂に練り込む方
法やウレタン系ビヒクルと混合して塗工する方法が提案
されている。
有するプラスチックフィルムが合成紙として用いられて
いる。このようなプラスチックの紙化技術として、例え
ば、無機充填剤を含有する熱可塑性樹脂フィルムを適当
な温度で加熱した後に、一軸延伸または二軸延伸するこ
とにより前記フィルムに空洞(ボイド)を発生させる方
法などが知られている。これら合成紙は、耐水性に優れ
るため多湿の環境で用いられる場合も多く、カビ等の発
生に対する対策が必要である。熱可塑性樹脂製品に対す
る抗菌性の付与の一方的な方法としては、例えば、イオ
ン交換により銀イオン、銅イオン等を付与した無機固体
粒子を、無機系抗菌剤として熱可塑性樹脂に練り込む方
法やウレタン系ビヒクルと混合して塗工する方法が提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの無機
系抗菌剤は塩素、イオウ等が共存する環境下では化学反
応により変質して不活性化する場合が多く、さらに後者
のウレタン系ビヒクル塗工剤の場合は、塗工後、時間の
経過と共に着色する恐れがあった。また、これらの無機
系抗菌剤は高価で、これを用いた合成紙の用途もそれに
応じて限られるため、安価でより強力な抗菌性能を有す
る合成紙が望まれていた。
系抗菌剤は塩素、イオウ等が共存する環境下では化学反
応により変質して不活性化する場合が多く、さらに後者
のウレタン系ビヒクル塗工剤の場合は、塗工後、時間の
経過と共に着色する恐れがあった。また、これらの無機
系抗菌剤は高価で、これを用いた合成紙の用途もそれに
応じて限られるため、安価でより強力な抗菌性能を有す
る合成紙が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた抗菌
性を有し、コスト的に有利な抗菌性合成紙を提供するこ
とを課題とする。
性を有し、コスト的に有利な抗菌性合成紙を提供するこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するため鋭意検討の結果、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂からなる空洞含有延伸フィルムの表面に、側
鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有する
重合体塗膜を固形成分として0.01から1g/m2形
成させてなる抗菌性合成紙が前記課題を解決することを
見出し本発明を完成した。
題点を解決するため鋭意検討の結果、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂からなる空洞含有延伸フィルムの表面に、側
鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有する
重合体塗膜を固形成分として0.01から1g/m2形
成させてなる抗菌性合成紙が前記課題を解決することを
見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は以下の構成を有する。 (1)結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延
伸フィルムの表面に、側鎖に4級アンモニウム塩基及び
カルボキシル基を有する重合体塗膜を固形成分として
0.01から1g/m2形成させてなる抗菌性合成紙。
伸フィルムの表面に、側鎖に4級アンモニウム塩基及び
カルボキシル基を有する重合体塗膜を固形成分として
0.01から1g/m2形成させてなる抗菌性合成紙。
【0007】(2)側鎖に4級アンモニウム塩基及びカ
ルボキシル基を有する重合体塗膜を構成する重合体が、
ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを
含む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、
及びアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含
む)の共重合物(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)
との架橋反応生成物であることを特徴とする前記(1)
項記載の抗菌性合成紙。
ルボキシル基を有する重合体塗膜を構成する重合体が、
ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを
含む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、
及びアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含
む)の共重合物(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)
との架橋反応生成物であることを特徴とする前記(1)
項記載の抗菌性合成紙。
【0008】(3)空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量部が配
合された樹脂組成物(A)からなるフィルムを面積倍率
5倍以上に延伸した単層延伸フィルムであることを特徴
とする前記(1)もしくは(2)項記載の抗菌性合成
紙。
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量部が配
合された樹脂組成物(A)からなるフィルムを面積倍率
5倍以上に延伸した単層延伸フィルムであることを特徴
とする前記(1)もしくは(2)項記載の抗菌性合成
紙。
【0009】(4)空洞含有延伸フィルムが、樹脂組成
物(A)からなる基層フィルムの少なくとも片面に、結
晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化
点(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量部未満が
配合されたかまたは両者が配合されていない樹脂組成物
からなる表層フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上
に延伸して、得られた積層フィルムの表層の厚みが3〜
40μmの範囲の積層延伸フィルムであることを特徴と
する前記(1)もしくは(2)項記載の抗菌性合成紙。
物(A)からなる基層フィルムの少なくとも片面に、結
晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化
点(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量部未満が
配合されたかまたは両者が配合されていない樹脂組成物
からなる表層フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上
に延伸して、得られた積層フィルムの表層の厚みが3〜
40μmの範囲の積層延伸フィルムであることを特徴と
する前記(1)もしくは(2)項記載の抗菌性合成紙。
【0010】(5)空洞含有延伸フィルムが、前記
(3)項記載の単層延伸フィルムを、50〜160℃の
温度でかつ前記単層延伸フィルムが透明化しない圧力
で、加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み単層
延伸フィルムであることを特徴とする前記(3)項記載
の抗菌性合成紙。
(3)項記載の単層延伸フィルムを、50〜160℃の
温度でかつ前記単層延伸フィルムが透明化しない圧力
で、加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み単層
延伸フィルムであることを特徴とする前記(3)項記載
の抗菌性合成紙。
【0011】(6)空洞含有延伸フィルムが、前記
(4)項記載の積層延伸フィルムを、50〜160℃の
温度でかつ前記積層延伸フィルムが透明化しない圧力で
加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み積層延伸
フィルムであることを特徴とする前記(4)項記載の抗
菌性合成紙。
(4)項記載の積層延伸フィルムを、50〜160℃の
温度でかつ前記積層延伸フィルムが透明化しない圧力で
加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み積層延伸
フィルムであることを特徴とする前記(4)項記載の抗
菌性合成紙。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を説明
する。本発明の抗菌性合成紙において、基材となる空洞
含有延伸フィルムは、結晶性ポリプロピレン系樹脂から
なる樹脂組成物(以下、空洞含有延伸フィルム用樹脂組
成物という)から得られた単層未延伸フィルム、もしく
は前記単層未延伸フィルムを基層としその少なくとも片
面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる表層フィル
ムを積層した積層未延伸フィルムを、面積倍率5倍以上
に延伸して得られる均一で微細な空洞(ボイド)を含有
する単層延伸フィルムもしくは積層延伸フィルムであ
る。なお、本発明においてフィルムとは、フィルムとシ
ートの総称である。
する。本発明の抗菌性合成紙において、基材となる空洞
含有延伸フィルムは、結晶性ポリプロピレン系樹脂から
なる樹脂組成物(以下、空洞含有延伸フィルム用樹脂組
成物という)から得られた単層未延伸フィルム、もしく
は前記単層未延伸フィルムを基層としその少なくとも片
面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる表層フィル
ムを積層した積層未延伸フィルムを、面積倍率5倍以上
に延伸して得られる均一で微細な空洞(ボイド)を含有
する単層延伸フィルムもしくは積層延伸フィルムであ
る。なお、本発明においてフィルムとは、フィルムとシ
ートの総称である。
【0013】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物、
もしくは表層フィルムに用いられる結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体、プロピレ
ンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンか
ら選ばれる1種以上との二元以上の結晶性共重合体、ま
たはそれらの混合物である。具体的には、沸騰n−ヘプ
タン不溶部を70重量%以上、好ましくは80重量%以
上含有する結晶性ポリプロピレン、プロピレン成分を7
0重量%以上含有する結晶性エチレン・プロピレン共重
合体、結晶性プロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性
プロピレン・1−ヘキセン共重合体、結晶性エチレン・
プロピレン・1−ブテン三元共重合体などの結晶融点を
有するプロピレン系共重合体が挙げられる。なお、空洞
含有延伸フィルム用樹脂組成物と表層フィルムに用いら
れる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、同一でも別々でも
よい。
もしくは表層フィルムに用いられる結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体、プロピレ
ンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンか
ら選ばれる1種以上との二元以上の結晶性共重合体、ま
たはそれらの混合物である。具体的には、沸騰n−ヘプ
タン不溶部を70重量%以上、好ましくは80重量%以
上含有する結晶性ポリプロピレン、プロピレン成分を7
0重量%以上含有する結晶性エチレン・プロピレン共重
合体、結晶性プロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性
プロピレン・1−ヘキセン共重合体、結晶性エチレン・
プロピレン・1−ブテン三元共重合体などの結晶融点を
有するプロピレン系共重合体が挙げられる。なお、空洞
含有延伸フィルム用樹脂組成物と表層フィルムに用いら
れる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、同一でも別々でも
よい。
【0014】前記結晶性ポリプロピレン系樹脂として
は、単層延伸フィルム用組成物および積層延伸フィルム
の基層用組成物には単独重合体が、積層延伸フィルムの
表層用組成物には単独重合体または共重合体もしくはこ
れらの混合物が好ましい。これら結晶性ポリプロピレン
系樹脂のメルトフローレート(JIS−K−7210
「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」表1の条件1
4(試験温度230℃、試験荷重21.18N)により
測定、以下MFRという)は、0.5〜20g/10分、
好ましくは0.5〜10g/10分である。
は、単層延伸フィルム用組成物および積層延伸フィルム
の基層用組成物には単独重合体が、積層延伸フィルムの
表層用組成物には単独重合体または共重合体もしくはこ
れらの混合物が好ましい。これら結晶性ポリプロピレン
系樹脂のメルトフローレート(JIS−K−7210
「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」表1の条件1
4(試験温度230℃、試験荷重21.18N)により
測定、以下MFRという)は、0.5〜20g/10分、
好ましくは0.5〜10g/10分である。
【0015】本発明の抗菌性合成紙においては、前記空
洞含有延伸フィルム用樹脂組成物が、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)1
60〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び
/または無機充填剤粉末5〜180重量部、好ましくは
5〜160重量部が配合された樹脂組成物(A)である
と、延伸により均一で微細な空洞(ボイド)を形成させ
ることができるため好ましい。
洞含有延伸フィルム用樹脂組成物が、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)1
60〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び
/または無機充填剤粉末5〜180重量部、好ましくは
5〜160重量部が配合された樹脂組成物(A)である
と、延伸により均一で微細な空洞(ボイド)を形成させ
ることができるため好ましい。
【0016】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物に
用いられる軟化点(環球法)160〜200℃のジシク
ロペンタジエン系石油樹脂は、延伸によりフィルムに空
洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用もしくは無
機充填剤粉末との併用のため添加されるもので、石油ナ
フサなどのスチームクラッキングなどから得られるシク
ロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、それらのアル
キル置換体及びオリゴマーならびにそれらの混合物から
選ばれる1種以上(以下、シクロペンタジエン系成分と
いう)を主成分とする留分を重合させて得られる石油樹
脂(HR)の中で、シクロペンタジエン系成分を50重
量%以上含有し、その軟化点(環球法)が160〜20
0℃の範囲である高分子量で高軟化点の石油樹脂(HS
HR)、ならびに前記石油樹脂(HR)の中でシクロペ
ンタジエン系成分を50重量%以上含有するものを、パ
ラジウム、ニッケルもしくはコバルトなどの金属または
その酸化物などの触媒を用いて、溶剤の存在下、温度1
50〜300℃、水素圧1〜15MPaの条件下で水素
化して得られる軟化点(環球法)160〜200℃、ヨ
ウ素価20以下の水素化ジシクロペンタジエン系石油樹
脂(HGHR)またはそれらの混合物が挙げられる。
用いられる軟化点(環球法)160〜200℃のジシク
ロペンタジエン系石油樹脂は、延伸によりフィルムに空
洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用もしくは無
機充填剤粉末との併用のため添加されるもので、石油ナ
フサなどのスチームクラッキングなどから得られるシク
ロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、それらのアル
キル置換体及びオリゴマーならびにそれらの混合物から
選ばれる1種以上(以下、シクロペンタジエン系成分と
いう)を主成分とする留分を重合させて得られる石油樹
脂(HR)の中で、シクロペンタジエン系成分を50重
量%以上含有し、その軟化点(環球法)が160〜20
0℃の範囲である高分子量で高軟化点の石油樹脂(HS
HR)、ならびに前記石油樹脂(HR)の中でシクロペ
ンタジエン系成分を50重量%以上含有するものを、パ
ラジウム、ニッケルもしくはコバルトなどの金属または
その酸化物などの触媒を用いて、溶剤の存在下、温度1
50〜300℃、水素圧1〜15MPaの条件下で水素
化して得られる軟化点(環球法)160〜200℃、ヨ
ウ素価20以下の水素化ジシクロペンタジエン系石油樹
脂(HGHR)またはそれらの混合物が挙げられる。
【0017】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物に
用いられる無機充填剤粉末は、延伸によりフィルムに空
洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用もしくは前
記のジシクロペンタジエン系石油樹脂との併用のため添
加されるもので、平均粒径が0.01〜20μm、好ま
しくは0.01〜10μm、更に好ましくは0.1〜5
μmの炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、及びシリ
カなどが挙げられるが、コスト面からは炭酸カルシウム
が有利である。これらは単独でも2種以上を併用しても
よい。
用いられる無機充填剤粉末は、延伸によりフィルムに空
洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用もしくは前
記のジシクロペンタジエン系石油樹脂との併用のため添
加されるもので、平均粒径が0.01〜20μm、好ま
しくは0.01〜10μm、更に好ましくは0.1〜5
μmの炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、及びシリ
カなどが挙げられるが、コスト面からは炭酸カルシウム
が有利である。これらは単独でも2種以上を併用しても
よい。
【0018】本発明の抗菌性合成紙において、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂とジシクロペンタジエン系石油樹脂
及び/または無機充填剤粉末からなる空洞含有延伸フィ
ルムのうち、単層延伸フィルムは、結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)16
0〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び/
または無機充填剤粉末5〜180重量部が配合された組
成物を押出成形し、次いで面積倍率5倍以上に延伸した
フィルムである。前記のジシクロペンタジエン系石油樹
脂及び/または無機充填剤粉末の配合量が5重量部未満
では、本発明の抗菌性合成紙の隠蔽性が不足して紙状で
なくなり、180重量部を超えると延伸加工性が低下し
て実生産性に欠ける。本発明において、延伸における面
積倍率とは縦方向(MD)の延伸倍率と横方向(TD)
の延伸倍率の積である。
リプロピレン系樹脂とジシクロペンタジエン系石油樹脂
及び/または無機充填剤粉末からなる空洞含有延伸フィ
ルムのうち、単層延伸フィルムは、結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)16
0〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び/
または無機充填剤粉末5〜180重量部が配合された組
成物を押出成形し、次いで面積倍率5倍以上に延伸した
フィルムである。前記のジシクロペンタジエン系石油樹
脂及び/または無機充填剤粉末の配合量が5重量部未満
では、本発明の抗菌性合成紙の隠蔽性が不足して紙状で
なくなり、180重量部を超えると延伸加工性が低下し
て実生産性に欠ける。本発明において、延伸における面
積倍率とは縦方向(MD)の延伸倍率と横方向(TD)
の延伸倍率の積である。
【0019】本発明の抗菌性合成紙において、空洞含有
延伸フィルムのうち、積層延伸フィルムは、結晶性ポリ
プロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球
法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹
脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量部、好ま
しくは5〜160重量部、が配合された組成物からなる
基層の少なくとも片面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂
100重量部に対して、軟化点(環球法)160〜20
0℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び/または無
機充填剤粉末5重量部未満が配合されたかまたは両者が
配合されていない組成物からなる表層を積層した後、面
積倍率5倍以上に延伸して、得られた積層フィルムの表
層の厚みが3〜40μm、好ましくは5〜30μm、の
範囲の積層延伸フィルムである。
延伸フィルムのうち、積層延伸フィルムは、結晶性ポリ
プロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球
法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹
脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量部、好ま
しくは5〜160重量部、が配合された組成物からなる
基層の少なくとも片面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂
100重量部に対して、軟化点(環球法)160〜20
0℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及び/または無
機充填剤粉末5重量部未満が配合されたかまたは両者が
配合されていない組成物からなる表層を積層した後、面
積倍率5倍以上に延伸して、得られた積層フィルムの表
層の厚みが3〜40μm、好ましくは5〜30μm、の
範囲の積層延伸フィルムである。
【0020】前記の基層用の組成物におけるジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末の配
合量が、5重量部未満では、本発明の抗菌性合成紙の隠
蔽性が不足して紙状でなくなり、180重量部を超える
と延伸加工性が低下して実生産性に欠ける。前記の表層
用の組成物におけるジシクロペンタジエン系石油樹脂及
び/または無機充填剤粉末の配合量が、5重量部以上で
は得られる積層延伸フィルム表面の平滑性が低下する。
また、表層の厚みが3μm未満では表層に粘着剤を塗布
する用途において表層の膜切や基層と表層との層間剥離
が発生しやすく、40μmを超えると本発明の抗菌性合
成紙の柔軟性、加熱圧縮性が損なわれる。
ンタジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末の配
合量が、5重量部未満では、本発明の抗菌性合成紙の隠
蔽性が不足して紙状でなくなり、180重量部を超える
と延伸加工性が低下して実生産性に欠ける。前記の表層
用の組成物におけるジシクロペンタジエン系石油樹脂及
び/または無機充填剤粉末の配合量が、5重量部以上で
は得られる積層延伸フィルム表面の平滑性が低下する。
また、表層の厚みが3μm未満では表層に粘着剤を塗布
する用途において表層の膜切や基層と表層との層間剥離
が発生しやすく、40μmを超えると本発明の抗菌性合
成紙の柔軟性、加熱圧縮性が損なわれる。
【0021】本発明の抗菌性合成紙において、前記の空
洞含有延伸フィルムのうち、圧縮処理済み単層延伸フィ
ルムは、前記の単層延伸フィルムを、さらに50〜16
0℃の温度でかつ前記延伸フィルムが透明化しない圧力
で、加熱圧縮前の厚み100に対して50〜90に加熱
圧縮し模様付けによる加飾したフィルムである。
洞含有延伸フィルムのうち、圧縮処理済み単層延伸フィ
ルムは、前記の単層延伸フィルムを、さらに50〜16
0℃の温度でかつ前記延伸フィルムが透明化しない圧力
で、加熱圧縮前の厚み100に対して50〜90に加熱
圧縮し模様付けによる加飾したフィルムである。
【0022】本発明の抗菌性合成紙において、前記の空
洞含有延伸フィルムのうち、圧縮処理済み積層延伸フィ
ルムは、前記の積層延伸フィルムを、さらに前記延伸フ
ィルムを50〜160℃の温度でかつ前記延伸フィルム
が透明化しない圧力で、加熱圧縮前の厚み100の対し
て50〜90に加熱圧縮した、表層の厚みが3〜40μ
m、好ましくは5〜20μm、の範囲のフィルムであ
る。表層の厚みが3μm未満では表層に粘着剤を塗布す
る用途において表層の膜切や基層と表層との層間剥離が
発生しやすく、40μmを超えると本発明の抗菌性合成
紙の模様付けの加飾性が損なわれる。
洞含有延伸フィルムのうち、圧縮処理済み積層延伸フィ
ルムは、前記の積層延伸フィルムを、さらに前記延伸フ
ィルムを50〜160℃の温度でかつ前記延伸フィルム
が透明化しない圧力で、加熱圧縮前の厚み100の対し
て50〜90に加熱圧縮した、表層の厚みが3〜40μ
m、好ましくは5〜20μm、の範囲のフィルムであ
る。表層の厚みが3μm未満では表層に粘着剤を塗布す
る用途において表層の膜切や基層と表層との層間剥離が
発生しやすく、40μmを超えると本発明の抗菌性合成
紙の模様付けの加飾性が損なわれる。
【0023】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び単層フィルム用の組成物には、結晶性ポリプロピレン
系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂及び無機充填
剤粉末の他に必要に応じてポリプロピレンに添加するこ
とが公知の各種添加剤、例えばフェノール系やチオエー
テル系ないしリン系の加工安定剤・酸化防止剤、ステア
リン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミ
ドなどの滑剤、顔料、紫外線吸収剤、発泡剤、各種ポリ
マーとしてポリエチレン類やエチレン−プロピレンゴム
などを本発明の目的を損なわない範囲で添加することが
できる。
び単層フィルム用の組成物には、結晶性ポリプロピレン
系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂及び無機充填
剤粉末の他に必要に応じてポリプロピレンに添加するこ
とが公知の各種添加剤、例えばフェノール系やチオエー
テル系ないしリン系の加工安定剤・酸化防止剤、ステア
リン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミ
ドなどの滑剤、顔料、紫外線吸収剤、発泡剤、各種ポリ
マーとしてポリエチレン類やエチレン−プロピレンゴム
などを本発明の目的を損なわない範囲で添加することが
できる。
【0024】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び表層フィルム用の組成物は、結晶性ポリプロピレン系
樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、無機充填剤粉
末及び他の添加剤の所定量を通常のブレンダーまたはミ
キサーで攪拌混合して調製することができる。また、一
般的な押出機を用いて溶融混練しペレットにすることも
できる。
び表層フィルム用の組成物は、結晶性ポリプロピレン系
樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、無機充填剤粉
末及び他の添加剤の所定量を通常のブレンダーまたはミ
キサーで攪拌混合して調製することができる。また、一
般的な押出機を用いて溶融混練しペレットにすることも
できる。
【0025】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物か
ら未延伸単層フィルムを得る方法としては、Tダイ押出
成形法やインフレーション押出成形法などの公知の方法
が例示できる。前記の積層フィルムの基層用組成物と表
層用組成物から未延伸の積層構造の成形物を得る方法と
しては、ダイス内で溶融樹脂が複層化される共押出成形
法、押出成形された基層フィルムの上にさらに表層を重
ねる押出ラミネート成形法など公知の積層加工法が用い
られる。表層を積層するのは、基層の片面のみでも両面
でもいずれでもよい。
ら未延伸単層フィルムを得る方法としては、Tダイ押出
成形法やインフレーション押出成形法などの公知の方法
が例示できる。前記の積層フィルムの基層用組成物と表
層用組成物から未延伸の積層構造の成形物を得る方法と
しては、ダイス内で溶融樹脂が複層化される共押出成形
法、押出成形された基層フィルムの上にさらに表層を重
ねる押出ラミネート成形法など公知の積層加工法が用い
られる。表層を積層するのは、基層の片面のみでも両面
でもいずれでもよい。
【0026】前記の未延伸フィルムから延伸フィルムを
得るための延伸方法ならびに延伸条件は格別限定されな
い。すなわち、一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、好ま
しくは二軸延伸である。また、公知の一軸もしくは二軸
延伸機のいずれも使用することができる。延伸条件は使
用する延伸機により異なるが、組成物中の石油樹脂の軟
化点以下の温度にし、面積倍率5倍以上に延伸する。な
お、二軸延伸の場合は、面積倍率9倍以上が好ましい。
二軸延伸機の場合、同時延伸方式でも逐次延伸方式でも
よい。
得るための延伸方法ならびに延伸条件は格別限定されな
い。すなわち、一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、好ま
しくは二軸延伸である。また、公知の一軸もしくは二軸
延伸機のいずれも使用することができる。延伸条件は使
用する延伸機により異なるが、組成物中の石油樹脂の軟
化点以下の温度にし、面積倍率5倍以上に延伸する。な
お、二軸延伸の場合は、面積倍率9倍以上が好ましい。
二軸延伸機の場合、同時延伸方式でも逐次延伸方式でも
よい。
【0027】前記延伸フィルムは、模様付けされた加熱
プレスもしくは加熱圧縮ロールなどを用いて加熱圧縮さ
れ、本発明の合成紙に用いられる圧縮処理済みの空洞含
有延伸フィルムになる。加熱圧縮の条件は、前記延伸フ
ィルムが50〜160℃になるように加熱し、さらに加
熱圧縮ロールでは0.5〜4kN/cmの線圧で、加熱
圧縮前の厚み100に対して50〜90の厚みまで加熱
圧縮する。ただし、加熱し過ぎて延伸フィルムが透明化
すると、微細ボイドが完全に消滅してしまうので、加熱
圧縮温度が透明化する温度より低い温度で加熱圧縮しな
ければならない。また、圧力によっても透明化すること
があるので、温度と圧力を調整しながら、厚み方向の復
元や透明化の起こらない条件で加熱圧縮をおこなわなけ
ればならない。
プレスもしくは加熱圧縮ロールなどを用いて加熱圧縮さ
れ、本発明の合成紙に用いられる圧縮処理済みの空洞含
有延伸フィルムになる。加熱圧縮の条件は、前記延伸フ
ィルムが50〜160℃になるように加熱し、さらに加
熱圧縮ロールでは0.5〜4kN/cmの線圧で、加熱
圧縮前の厚み100に対して50〜90の厚みまで加熱
圧縮する。ただし、加熱し過ぎて延伸フィルムが透明化
すると、微細ボイドが完全に消滅してしまうので、加熱
圧縮温度が透明化する温度より低い温度で加熱圧縮しな
ければならない。また、圧力によっても透明化すること
があるので、温度と圧力を調整しながら、厚み方向の復
元や透明化の起こらない条件で加熱圧縮をおこなわなけ
ればならない。
【0028】本発明の抗菌性合成紙においては、抗菌性
を付与するため結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空
洞含有延伸フィルムの表面に形成される重合体塗膜は、
側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有
し、かつ、抗菌性を有する重合体塗膜は、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化
物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、及びアクリル
酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)の共重合物
(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)との架橋反応生
成物である。具体的には、架橋性の共重合物(B1)と
多官能エポキシ誘導体(B2)に、前記エポキシ誘導体
(B2)の開環反応触媒を添加して反応させた架橋反応
生成物である。前記の重合体塗膜中の4級アンモニウム
塩基は、抗菌性能を付与し、カルボキシル基は架橋性を
高めて塗膜と基材との接着性を高める。
を付与するため結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空
洞含有延伸フィルムの表面に形成される重合体塗膜は、
側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有
し、かつ、抗菌性を有する重合体塗膜は、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化
物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、及びアクリル
酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)の共重合物
(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)との架橋反応生
成物である。具体的には、架橋性の共重合物(B1)と
多官能エポキシ誘導体(B2)に、前記エポキシ誘導体
(B2)の開環反応触媒を添加して反応させた架橋反応
生成物である。前記の重合体塗膜中の4級アンモニウム
塩基は、抗菌性能を付与し、カルボキシル基は架橋性を
高めて塗膜と基材との接着性を高める。
【0029】前記の共重合物(B1)は、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化
物(対イオンとしてのアニオンを含む)を直接コモノマ
ーと共重合させる方法、もしくはジメチルアミノエチル
アクリレート(メタクリレートを含む)4級化物に代え
てその前駆体であるジメチルアミノエチルアクリレート
(メタクリレートを含む)とコモノマーを共重合させ、
得られた共重合体をカチオン化剤で処理して4級アンモ
ニウム塩基にする方法のいずれかによって得ることがで
きる。前記のコモノマーとしては、アクリル酸およびメ
タクリル酸のうちの少なくとも1種、及びアクリル酸エ
ステル(メタクリル酸エステルを含む)の他、必要に応
じて他のコモノマーを用いることもできる。
ノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化
物(対イオンとしてのアニオンを含む)を直接コモノマ
ーと共重合させる方法、もしくはジメチルアミノエチル
アクリレート(メタクリレートを含む)4級化物に代え
てその前駆体であるジメチルアミノエチルアクリレート
(メタクリレートを含む)とコモノマーを共重合させ、
得られた共重合体をカチオン化剤で処理して4級アンモ
ニウム塩基にする方法のいずれかによって得ることがで
きる。前記のコモノマーとしては、アクリル酸およびメ
タクリル酸のうちの少なくとも1種、及びアクリル酸エ
ステル(メタクリル酸エステルを含む)の他、必要に応
じて他のコモノマーを用いることもできる。
【0030】前記のジメチルアミノエチルアクリレート
(メタクリレートを含む)4級化物は、ジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)をカチオ
ン化剤で4級化したものである。前記のカチオン化剤と
しては、塩化メチル、ジメチル硫酸などが例示できる。
前記アクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含
む)としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートなどが挙げられる。また、前記の共重合物
(B1)の原料として用いることができる他のモノマー
としては、スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビ
ニル誘導体を挙げることができる。
(メタクリレートを含む)4級化物は、ジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)をカチオ
ン化剤で4級化したものである。前記のカチオン化剤と
しては、塩化メチル、ジメチル硫酸などが例示できる。
前記アクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含
む)としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートなどが挙げられる。また、前記の共重合物
(B1)の原料として用いることができる他のモノマー
としては、スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビ
ニル誘導体を挙げることができる。
【0031】前記の共重合物(B1)は、これらのモノ
マーを、ラジカル重合開始剤を用いて乳化重合法もしく
は溶液重合法により重合させて得られる。溶液重合法の
場合に用いる溶液としては、水とイソプロパノールの混
合物が挙げられる。前記の共重合物(B1)において、
各々のモノマーの組成比率は特に限定するものではない
が、前記共重合物体全モノマーに対するジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物
の組成比率は15〜40mol%、アクリル酸もしくはメ
タアクリル酸の組成比率は3〜13mol%が好ましい。
ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを
含む)4級化物の組成比率が15mol%未満では塗膜の
防菌効果が小さく、40mol%を越えると親水性が大き
くなり過ぎ基材への密着性に欠ける。
マーを、ラジカル重合開始剤を用いて乳化重合法もしく
は溶液重合法により重合させて得られる。溶液重合法の
場合に用いる溶液としては、水とイソプロパノールの混
合物が挙げられる。前記の共重合物(B1)において、
各々のモノマーの組成比率は特に限定するものではない
が、前記共重合物体全モノマーに対するジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物
の組成比率は15〜40mol%、アクリル酸もしくはメ
タアクリル酸の組成比率は3〜13mol%が好ましい。
ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを
含む)4級化物の組成比率が15mol%未満では塗膜の
防菌効果が小さく、40mol%を越えると親水性が大き
くなり過ぎ基材への密着性に欠ける。
【0032】前記の多官能エポキシ誘導体(B2)とし
ては、グリセリンジグリシジルエーテルなどの2官能エ
ポキシ誘導体やトリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルなどの3官能エポキシ誘導体が挙げられる。前
記エポキシ誘導体(B2)の開環反応触媒としては、2
−メチルイミダゾールや2−エチル、4−メチルイミダ
ゾールなどのイミダゾール誘導体、及びアミン類などエ
ポキシ開環反応触媒が挙げられる。塗膜形成に用いる前
記エポキシ誘導体(B2)の添加量は前記の共重合物
(B1)に対して5〜15重量%が好ましい。開環反応
触媒の添加量は前記エポキシ誘導体(B2)に対して3
〜10重量%が好ましい。
ては、グリセリンジグリシジルエーテルなどの2官能エ
ポキシ誘導体やトリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルなどの3官能エポキシ誘導体が挙げられる。前
記エポキシ誘導体(B2)の開環反応触媒としては、2
−メチルイミダゾールや2−エチル、4−メチルイミダ
ゾールなどのイミダゾール誘導体、及びアミン類などエ
ポキシ開環反応触媒が挙げられる。塗膜形成に用いる前
記エポキシ誘導体(B2)の添加量は前記の共重合物
(B1)に対して5〜15重量%が好ましい。開環反応
触媒の添加量は前記エポキシ誘導体(B2)に対して3
〜10重量%が好ましい。
【0033】本発明の抗菌性合成紙の塗膜を形成する前
記の共重合物(B1)、前記エポキシ誘導体(B2)及び
その開環反応触媒は、塗布剤として市販されている品を
利用することができる。市販塗布剤の例としては、コニ
シ(株)のBONDEIPなどが挙げられる。本発明の
抗菌性合成紙において、結晶性ポリプロピレン系樹脂か
らなる空洞含有延伸フィルムの表面に前記塗布剤を塗布
して塗膜を形成させるには、塗布後適当な温度で乾燥・
硬化させる必要がある。塗工方法は、格別限定されず、
加熱・乾燥設備を備えたグラビアコーターなどの公知の
設備と方法を使用することができる。塗布剤の塗工量
は、固形成分として0.01〜1g/m2、好ましく
は、0.01〜0.5g/m2である。塗工量が0.0
1g/m2未満では均一に塗工しにくく抗菌効果が不十
分になり、1g/m2を超えるとコストが増大し、印刷
性などが低下するおそれがある。
記の共重合物(B1)、前記エポキシ誘導体(B2)及び
その開環反応触媒は、塗布剤として市販されている品を
利用することができる。市販塗布剤の例としては、コニ
シ(株)のBONDEIPなどが挙げられる。本発明の
抗菌性合成紙において、結晶性ポリプロピレン系樹脂か
らなる空洞含有延伸フィルムの表面に前記塗布剤を塗布
して塗膜を形成させるには、塗布後適当な温度で乾燥・
硬化させる必要がある。塗工方法は、格別限定されず、
加熱・乾燥設備を備えたグラビアコーターなどの公知の
設備と方法を使用することができる。塗布剤の塗工量
は、固形成分として0.01〜1g/m2、好ましく
は、0.01〜0.5g/m2である。塗工量が0.0
1g/m2未満では均一に塗工しにくく抗菌効果が不十
分になり、1g/m2を超えるとコストが増大し、印刷
性などが低下するおそれがある。
【0034】本発明の抗菌性合成紙においては、結晶性
ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸フィルムの
表面に対する塗布剤の十分な接着が必要である。そのた
め、フィルム表面濡れ性改良の方法として、コロナ処
理、プラズマ処理、フレーム処理などの公知の処理を行
なうことができる。本発明のポリプロピレン系合成紙に
おいては、必要に応じて印刷適性改良のための塗布やラ
ミネート、加飾のためのエンボスなどの二次加工を施す
ことができる。
ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸フィルムの
表面に対する塗布剤の十分な接着が必要である。そのた
め、フィルム表面濡れ性改良の方法として、コロナ処
理、プラズマ処理、フレーム処理などの公知の処理を行
なうことができる。本発明のポリプロピレン系合成紙に
おいては、必要に応じて印刷適性改良のための塗布やラ
ミネート、加飾のためのエンボスなどの二次加工を施す
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるべ
きものではない。なお、以下の実施例及び比較例で用い
た評価方法は下記の通りである。 (1)抗菌性の評価 塗布フィルムの試験片は、塗布後一昼夜23℃、湿度5
0%の室内に放置した後(1日目)、「銀等無機抗菌剤
研究会 銀等無機抗菌剤の抗菌評価試験法(1995
年)」に定められた合成樹脂抗菌試験法である“フィル
ム密着法”に準じて抗菌性試験を行った。
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるべ
きものではない。なお、以下の実施例及び比較例で用い
た評価方法は下記の通りである。 (1)抗菌性の評価 塗布フィルムの試験片は、塗布後一昼夜23℃、湿度5
0%の室内に放置した後(1日目)、「銀等無機抗菌剤
研究会 銀等無機抗菌剤の抗菌評価試験法(1995
年)」に定められた合成樹脂抗菌試験法である“フィル
ム密着法”に準じて抗菌性試験を行った。
【0036】(1−1)試験菌液の調整 普通ブイヨン培地を滅菌精製水で500倍に希釈し、p
Hを7.0±0.2に調整した1/500培地に、滅菌し
たピペットで大腸菌(Escherichia coli、IFO12734)
を培地中の生菌数が4.0×105個/ミリリットルの濃
度となるように調整した。
Hを7.0±0.2に調整した1/500培地に、滅菌し
たピペットで大腸菌(Escherichia coli、IFO12734)
を培地中の生菌数が4.0×105個/ミリリットルの濃
度となるように調整した。
【0037】(1−2)抗菌性試験 試験片を各々滅菌シャ−レへ入れ、その試験面に接種用
菌液0.5mlを接種し、更にその上に滅菌処理を施し
たポリエチレン製被覆フィルムを被せてふたをしたの
ち、温度35±1℃、相対湿度90%以上の条件で24
時間培養を行った。培養終了後、各々の試験片、被覆フ
ィルムに付着している菌をSCDLP培地(10ml)
を用いて滅菌シャ−レ中に十分洗い出しした液1ml中
の生菌数を標準寒天培地法により測定しその結果を後述
の表1に示した。接種直後の生菌数に比して定時間培養
操作後の生菌数が減少しているほど抗菌性が高いことを
示す。
菌液0.5mlを接種し、更にその上に滅菌処理を施し
たポリエチレン製被覆フィルムを被せてふたをしたの
ち、温度35±1℃、相対湿度90%以上の条件で24
時間培養を行った。培養終了後、各々の試験片、被覆フ
ィルムに付着している菌をSCDLP培地(10ml)
を用いて滅菌シャ−レ中に十分洗い出しした液1ml中
の生菌数を標準寒天培地法により測定しその結果を後述
の表1に示した。接種直後の生菌数に比して定時間培養
操作後の生菌数が減少しているほど抗菌性が高いことを
示す。
【0038】実施例1 [空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物作成]空洞含有延
伸フィルム用樹脂組成物として、n−ヘプタン不溶部を
96重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプ
ロピレン粉末100重量部に対して、フェノール系酸化
防止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸
カルシウム0.1重量部、グリセリンモノステアレート
0.1重量部、軟化点172℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂(以下、DCPDという)8重量部、及び炭
酸カルシウム(平均粒径1.5μm)8重量部を、ヘン
シェルミキサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同
方向回転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練して
ストランドとして押出し、これを冷却しカットしてペレ
ット状の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物を得た。
伸フィルム用樹脂組成物として、n−ヘプタン不溶部を
96重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプ
ロピレン粉末100重量部に対して、フェノール系酸化
防止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸
カルシウム0.1重量部、グリセリンモノステアレート
0.1重量部、軟化点172℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂(以下、DCPDという)8重量部、及び炭
酸カルシウム(平均粒径1.5μm)8重量部を、ヘン
シェルミキサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同
方向回転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練して
ストランドとして押出し、これを冷却しカットしてペレ
ット状の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物を得た。
【0039】[空洞含有単層延伸フィルム作成]Tダイ
を備えたフィルム押出装置(押出機は、口径65mmφ
単軸押出機)及びテンター法逐次二軸延伸機を用いて、
前記の組成物を単軸押出機に供給し、Tダイ温度240
℃で溶融して押出を行ない、表面温度30℃の鏡面冷却
ロールで急冷して、未延伸フィルムを得た。得られたフ
ィルムを縦延伸機に導き加熱ロール間で140℃の温度
で縦方向に5倍延伸し、次にテンター内温度160〜2
10℃で横方向に8倍延伸した後、巻取り、厚みが11
0μmの空洞含有単層延伸フィルムサンプルを得た。引
続き前記空洞含有単層延伸フィルムを、110℃に加熱
された一対の金属ロールを用いて、線圧1.96kN/
cmにて加熱圧縮し、厚みが加熱圧縮前の80%に当る
圧縮処理済み空洞含有単層延伸フィルムサンプルを得
た。
を備えたフィルム押出装置(押出機は、口径65mmφ
単軸押出機)及びテンター法逐次二軸延伸機を用いて、
前記の組成物を単軸押出機に供給し、Tダイ温度240
℃で溶融して押出を行ない、表面温度30℃の鏡面冷却
ロールで急冷して、未延伸フィルムを得た。得られたフ
ィルムを縦延伸機に導き加熱ロール間で140℃の温度
で縦方向に5倍延伸し、次にテンター内温度160〜2
10℃で横方向に8倍延伸した後、巻取り、厚みが11
0μmの空洞含有単層延伸フィルムサンプルを得た。引
続き前記空洞含有単層延伸フィルムを、110℃に加熱
された一対の金属ロールを用いて、線圧1.96kN/
cmにて加熱圧縮し、厚みが加熱圧縮前の80%に当る
圧縮処理済み空洞含有単層延伸フィルムサンプルを得
た。
【0040】[抗菌塗布剤の調製と塗布]この空洞含有
単層延伸フィルムサンプルフィルムの片面に、側鎖に4
級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有する塗布剤
BONDEIP−PA100の主剤と硬化剤(共にコニ
シ(株)製)を主剤:硬化剤=1:1の割合で混合し、
さらに混合物成分が2重量%になるように水とイソプロ
パノール6:4の混合物で希釈した後、この希釈液を抗
菌塗布剤としてバーコーターで塗布し、90℃で2分間
乾燥・硬化させて重合体塗膜を有するフィルムサンプル
を得た。塗工量は固形分として0.02g/m2であっ
た。 [評価試験]前記フィルムサンプルを、一昼夜23℃、
湿度50%の室内で状態調節した後、抗菌性を評価し
た。評価結果を表1に示した。
単層延伸フィルムサンプルフィルムの片面に、側鎖に4
級アンモニウム塩基及びカルボキシル基を有する塗布剤
BONDEIP−PA100の主剤と硬化剤(共にコニ
シ(株)製)を主剤:硬化剤=1:1の割合で混合し、
さらに混合物成分が2重量%になるように水とイソプロ
パノール6:4の混合物で希釈した後、この希釈液を抗
菌塗布剤としてバーコーターで塗布し、90℃で2分間
乾燥・硬化させて重合体塗膜を有するフィルムサンプル
を得た。塗工量は固形分として0.02g/m2であっ
た。 [評価試験]前記フィルムサンプルを、一昼夜23℃、
湿度50%の室内で状態調節した後、抗菌性を評価し
た。評価結果を表1に示した。
【0041】実施例2 [空洞含有積層延伸フィルム用樹脂組成物作成]積層フ
ィルムの基層用組成物として、n−ヘプタン不溶部を9
6重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプロ
ピレン粉末100重量部に対して、フェノール系酸化防
止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸カ
ルシウム0.1重量部、グリセリンモノステアレート
0.1重量部、DCPDを50重量部、及び炭酸カルシ
ウム(平均粒径1.5μm)50重量部を、ヘンシェル
ミキサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回
転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練してストラ
ンドとして押出し、これを冷却しカットしてペレット状
の基層用組成物を得た。
ィルムの基層用組成物として、n−ヘプタン不溶部を9
6重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプロ
ピレン粉末100重量部に対して、フェノール系酸化防
止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸カ
ルシウム0.1重量部、グリセリンモノステアレート
0.1重量部、DCPDを50重量部、及び炭酸カルシ
ウム(平均粒径1.5μm)50重量部を、ヘンシェル
ミキサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回
転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練してストラ
ンドとして押出し、これを冷却しカットしてペレット状
の基層用組成物を得た。
【0042】積層フィルムの表層用組成物として、n−
ヘプタン不溶部を96重量%含有するMFRが2g/10
分の結晶性ポリプロピレン粉末100重量部に対して、
フェノール系酸化防止剤BHT(商品名)を0.2重量
部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、及びグリセ
リンモノステアレート0.1重量部を、ヘンシェルミキ
サー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回転型
二軸押出機に供給し240℃で溶融混練してストランド
として押出し、これを冷却しカットしてペレット状の表
層用組成物を得た。
ヘプタン不溶部を96重量%含有するMFRが2g/10
分の結晶性ポリプロピレン粉末100重量部に対して、
フェノール系酸化防止剤BHT(商品名)を0.2重量
部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、及びグリセ
リンモノステアレート0.1重量部を、ヘンシェルミキ
サー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回転型
二軸押出機に供給し240℃で溶融混練してストランド
として押出し、これを冷却しカットしてペレット状の表
層用組成物を得た。
【0043】[空洞含有積層延伸フィルム作成]多層T
ダイを備えた3種3層フィルム押出装置(押出機は、口
径65mmφ基層用単軸押出機が1台、口径50mmφ
の表層用単軸押出機が2台)及びテンター法逐次二軸延
伸機を用いて、前記の基層用組成物を基層用単軸押出機
に、前記の表層用組成物を表層用単軸押出機に供給し、
Tダイ温度240℃で溶融して共押出を行ない、表面温
度30℃の鏡面冷却ロールで急冷して、(B)/(A)
/(B)の順に、厚み比1:3:1で積層された2種3
層の未延伸フィルムを得た。得られたフィルムを縦延伸
機に導き加熱ロール間で140℃の温度で縦方向に5倍
延伸し、次にテンター内温度160〜210℃で横方向
に8倍延伸した後、巻取り、合計の厚みが140μmの
空洞含有積層延伸フィルムを得た。引続き前記空洞含有
積層延伸フィルムを、110℃に加熱された一対の金属
ロールを用いて、線圧1.96kN/cmにて加熱圧縮
し、厚みが加熱圧縮前の80%に当る圧縮処理済み延伸
フィルムサンプルを得た。このフィルムサンプルに、実
施例1に記載の方法に従って、抗菌塗布剤の塗布を行な
い評価試験に供した。評価結果を表1に示した。
ダイを備えた3種3層フィルム押出装置(押出機は、口
径65mmφ基層用単軸押出機が1台、口径50mmφ
の表層用単軸押出機が2台)及びテンター法逐次二軸延
伸機を用いて、前記の基層用組成物を基層用単軸押出機
に、前記の表層用組成物を表層用単軸押出機に供給し、
Tダイ温度240℃で溶融して共押出を行ない、表面温
度30℃の鏡面冷却ロールで急冷して、(B)/(A)
/(B)の順に、厚み比1:3:1で積層された2種3
層の未延伸フィルムを得た。得られたフィルムを縦延伸
機に導き加熱ロール間で140℃の温度で縦方向に5倍
延伸し、次にテンター内温度160〜210℃で横方向
に8倍延伸した後、巻取り、合計の厚みが140μmの
空洞含有積層延伸フィルムを得た。引続き前記空洞含有
積層延伸フィルムを、110℃に加熱された一対の金属
ロールを用いて、線圧1.96kN/cmにて加熱圧縮
し、厚みが加熱圧縮前の80%に当る圧縮処理済み延伸
フィルムサンプルを得た。このフィルムサンプルに、実
施例1に記載の方法に従って、抗菌塗布剤の塗布を行な
い評価試験に供した。評価結果を表1に示した。
【0044】比較例1 実施例1に記載の空洞含有単層延伸フィルムで、抗菌塗
布剤の塗布を行なわないサンプルの評価結果を表1に示
した。
布剤の塗布を行なわないサンプルの評価結果を表1に示
した。
【0045】比較例2 DCPD及び炭酸カルシウムの配合量を表1のように変
更し、また、加熱圧縮処理を除く実施例1に記載の方法
に準じて、抗菌塗布剤の塗布を行ない評価試験に供し
た。評価結果を表1に示した。
更し、また、加熱圧縮処理を除く実施例1に記載の方法
に準じて、抗菌塗布剤の塗布を行ない評価試験に供し
た。評価結果を表1に示した。
【0046】
【表1】 *結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対する配
合量(重量部)
合量(重量部)
【0047】
【発明の効果】本発明の抗菌性合成紙は、結晶性ポリプ
ロピレン系樹脂を基材とし、特に福祉施設、医療、療養
施設内のメ−ル袋、記録用紙、薬品ラベル、壁紙などの
用途に好適である。また、本発明に記載の抗菌塗布剤
は、水とアルコールを主体とする液体であることから、
スプレ−塗工が可能で、他プラスチック製品、繊維製
品、木工製品、紙製品等への利用が可能である。
ロピレン系樹脂を基材とし、特に福祉施設、医療、療養
施設内のメ−ル袋、記録用紙、薬品ラベル、壁紙などの
用途に好適である。また、本発明に記載の抗菌塗布剤
は、水とアルコールを主体とする液体であることから、
スプレ−塗工が可能で、他プラスチック製品、繊維製
品、木工製品、紙製品等への利用が可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 5/18 B32B 5/18 27/00 27/00 F C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESB 9/36 9/36 // B29K 23:00 B29K 23:00 105:04 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 C08L 23:10 C08L 23:10 (72)発明者 平木 聡一郎 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社加工品開発研究所内 (72)発明者 小島 卓 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社加工品開発研究所内 Fターム(参考) 4F006 AA12 AB24 BA17 CA10 DA04 4F074 AA24A AA54A AC17 AC26 AC32 CA01 CA02 CA03 CC02Y CC04X CE02 CE16 CE17 CE56 CE58 CE97 DA20 DA52 DA53 4F100 AA01A AA01C AA06 AA08 AH02B AH03B AJ05B AK01B AK02A AK02C AK07A AK07C AK25B AK25K AK53B AL01B AL05A AL06B BA02 BA03 BA07 CA23A CA23C DE01A DE01C DJ06A EH46B EJ17A EJ17C EJ37A EJ38 EJ42A EJ42C GB90 JA04A JA04C JA11A JA11C JB20B JC00 JL02 YY00A YY00C 4F210 AA11 AA21 AA49 AB11 AG01 AG03 AG20 AR03 AR06 QA02 QC06 QG01 QG11 QG15 QG18 4H011 AA02 BA01 BB19 BC03 BC18 DA07 DA13 DD06 DH02 DH04 DH19
Claims (6)
- 【請求項1】結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞
含有延伸フィルムの表面に、側鎖に4級アンモニウム塩
基及びカルボキシル基を有する重合体塗膜を固形成分と
して0.01から1g/m2形成させてなる抗菌性合成
紙。 - 【請求項2】側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキ
シル基を有する重合体塗膜を構成する重合体が、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)
4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、及びア
クリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)の共
重合物(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)との架橋
反応生成物であることを特徴とする請求項1に記載の抗
菌性合成紙。 - 【請求項3】空洞含有延伸フィルムが、結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環球法)
160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油樹脂及
び/または無機充填剤粉末5〜180重量部が配合され
た樹脂組成物(A)からなるフィルムを面積倍率5倍以
上に延伸した単層延伸フィルムであることを特徴とする
請求項1もしくは2記載の抗菌性合成紙。 - 【請求項4】空洞含有延伸フィルムが、樹脂組成物
(A)からなる基層フィルムの少なくとも片面に、結晶
性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点
(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系
石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量部未満が配
合されたかまたは両者が配合されていない樹脂組成物か
らなる表層フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上に
延伸して、得られた積層フィルムの表層の厚みが3〜4
0μmの範囲の積層延伸フィルムであることを特徴とす
る請求項1もしくは2記載の抗菌性合成紙。 - 【請求項5】空洞含有延伸フィルムが、請求項3に記載
の単層延伸フィルムを、50〜160℃の温度でかつ前
記単層延伸フィルムが透明化しない圧力で、加熱圧縮す
ることにより得られる圧縮処理済み単層延伸フィルムで
あることを特徴とする請求項3に記載の抗菌性合成紙。 - 【請求項6】空洞含有延伸フィルムが、請求項4に記載
の積層延伸フィルムを、50〜160℃の温度でかつ前
記積層延伸フィルムが透明化しない圧力で加熱圧縮する
ことにより得られる圧縮処理済み積層延伸フィルムであ
ることを特徴とする請求項4に記載の抗菌性合成紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000105290A JP2001287322A (ja) | 2000-04-06 | 2000-04-06 | 抗菌性合成紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000105290A JP2001287322A (ja) | 2000-04-06 | 2000-04-06 | 抗菌性合成紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001287322A true JP2001287322A (ja) | 2001-10-16 |
Family
ID=18618683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000105290A Pending JP2001287322A (ja) | 2000-04-06 | 2000-04-06 | 抗菌性合成紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001287322A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006102950A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙用原反の製造方法 |
JP2010274662A (ja) * | 2010-08-11 | 2010-12-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙の製造方法 |
-
2000
- 2000-04-06 JP JP2000105290A patent/JP2001287322A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006102950A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙用原反の製造方法 |
JP2010274662A (ja) * | 2010-08-11 | 2010-12-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙の製造方法 |
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