JP2001287321A - ポリプロピレン系合成紙 - Google Patents

ポリプロピレン系合成紙

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JP2001287321A
JP2001287321A JP2000105289A JP2000105289A JP2001287321A JP 2001287321 A JP2001287321 A JP 2001287321A JP 2000105289 A JP2000105289 A JP 2000105289A JP 2000105289 A JP2000105289 A JP 2000105289A JP 2001287321 A JP2001287321 A JP 2001287321A
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stretched film
film
polypropylene
synthetic paper
resin
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Application number
JP2000105289A
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English (en)
Inventor
Soichiro Hiraki
聡一郎 平木
Kazuhiro Yamada
和宏 山田
Takashi Kuroda
高司 黒田
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JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Original Assignee
Chisso Petrochemical Corp
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた抗菌性を有し、コスト的に有利な合成紙
を提供する。 【解決手段】結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部
に対して、軟化点(環球法)160〜200℃のジシク
ロペンタジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末
5〜180重量部が配合された樹脂組成物からなる空洞
含有延伸フィルムの表面に、ポリリジン成分を含有する
重合体塗膜を形成させてなるポリプロピレン系合成紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はポリプロピレン系合
成紙に関する。詳しくは、抗菌性に優れたポリプロピレ
ン系合成紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙状の外観および類似機能を
有するプラスチックフィルムが合成紙として用いられて
いる。このようなプラスチックの紙化技術として、例え
ば、無機充填剤を含有する熱可塑性樹脂フィルムを適当
な温度で加熱した後に、一軸延伸または二軸延伸するこ
とにより前記フィルムに空洞(ボイド)を発生させる方
法などが知られている。これら合成紙は、耐水性に優れ
るため多湿の環境で用いられる場合も多く、カビ等の発
生に対する対策が必要である。熱可塑性樹脂製品に対す
る抗菌性の付与の一方的な方法としては、例えば、イオ
ン交換により銀イオン、銅イオン等を付与した無機固体
粒子を、無機系抗菌剤として熱可塑性樹脂に練り込む方
法やウレタン系ビヒクルと混合して塗工する方法が提案
されている。
【0003】しかし、これらの無機系抗菌剤は塩素、イ
オウ等が共存する環境下では化学反応により変質して不
活性化する場合が多く、さらに後者のウレタン系ビヒク
ル塗工剤の場合は、塗工後、時間の経過と共に着色する
恐れがあった。また、これらの無機系抗菌剤は高価で、
これを用いた合成紙の用途もそれに応じて限られるた
め、安価でより強力な抗菌性能を有する合成紙が望まれ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた抗菌
性を有し、コスト的に有利な合成紙を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するため鋭意検討の結果、結晶性ポリプロピ
レン系樹脂からなる空洞含有延伸フィルムの表面に、ポ
リリジン成分を含有する重合体塗膜を形成させたことを
特徴とするポリプロピレン系合成紙が前記課題を解決す
ることを見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は以下の構成を有する。 (1)結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延
伸フィルム(a)の表面に、ポリリジン成分を固形成分
として0.001〜0.1g/m2含有する重合体塗膜
(b)を形成させたことを特徴とするポリプロピレン系
合成紙。
【0007】(2)重合体塗膜(b)を構成する重合体
が、ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレー
トを含む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含
む)、及びアクリル酸エステル(メタクリル酸エステル
を含む)の共重合物(B1)と多官能エポキシ誘導体
(B2)との架橋反応生成物である、側鎖に4級アンモ
ニウム塩基及びカルボキシル基を含有する重合体である
ことを特徴とする前記(1)項記載のポリプロピレン系
合成紙。
【0008】(3)空洞含有延伸フィルム(a)が、結
晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化
点(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量
部が配合された樹脂組成物(A)からなるフィルムを面
積倍率5倍以上に延伸した単層延伸フィルムであること
を特徴とする前記(1)項もしくは(2)項記載のポリ
プロピレン系合成紙。請求項1もしくは2記載のポリプ
ロピレン系合成紙。
【0009】(4)空洞含有延伸フィルム(a)が、樹
脂組成物(A)からなる基層フィルムの少なくとも片面
に、結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し
て、軟化点(環球法)160〜200℃のジシクロペン
タジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量
部未満が配合されたかまたは両者が配合されていない樹
脂組成物からなる表層フィルムを積層した後、面積倍率
5倍以上に延伸して、得られた積層フィルムの表層の厚
みが3〜40μmの範囲の積層延伸フィルムであること
を特徴とする前記(1)項もしくは(2)項記載のポリ
プロピレン系合成紙。
【0010】(5)空洞含有延伸フィルム(a)が、前
記(3)項記載の単層延伸フィルムを、50〜160℃
の温度でかつ前記単層延伸フィルムが透明化しない圧力
で、加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み単層
延伸フィルムであることを特徴とする前記(3)項記載
のポリプロピレン系合成紙。
【0011】(6)空洞含有延伸フィルム(a)が、前
記(4)項記載の積層延伸フィルムを、50〜160℃
の温度でかつ前記積層延伸フィルムが透明化しない圧力
で加熱圧縮することにより得られる圧縮処理済み積層延
伸フィルムであることを特徴とする前記(4)項記載の
ポリプロピレン系合成紙。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を説明
する。本発明のポリプロピレン系合成紙において、基材
となる空洞含有延伸フィルム(a)は、結晶性ポリプロ
ピレン系樹脂からなる樹脂組成物(以下、空洞含有延伸
フィルム用樹脂組成物という)から得られた単層未延伸
フィルム、もしくは前記単層未延伸フィルムを基層とし
その少なくとも片面に、結晶性ポリプロピレン系樹脂か
らなる表層フィルムを積層した積層未延伸フィルムを、
面積倍率5倍以上に延伸して得られる均一で微細な空洞
(ボイド)を含有する単層延伸フィルムもしくは積層延
伸フィルムである。なお、本発明においてフィルムと
は、フィルムとシートの総称である。
【0013】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物、
もしくは表層フィルムに用いられる結晶性ポリプロピレ
ン系樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体、プロピレ
ンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフィンか
ら選ばれる1種以上との二元以上の結晶性共重合体、ま
たはそれらの混合物である。具体的には、沸騰n−ヘプ
タン不溶部を70重量%以上、好ましくは80重量%以
上含有する結晶性ポリプロピレン、プロピレン成分を7
0重量%以上含有する結晶性エチレン・プロピレン共重
合体、結晶性プロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性
プロピレン・1−ヘキセン共重合体、結晶性エチレン・
プロピレン・1−ブテン三元共重合体などの結晶融点を
有するプロピレン系共重合体が挙げられる。なお、空洞
含有延伸フィルム用樹脂組成物と表層フィルムに用いら
れる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、同一でも別々でも
よい。
【0014】前記の結晶性ポリプロピレン系樹脂として
は、単層延伸フィルム用組成物及び積層延伸フィルムの
基層用組成物には単独重合体が、積層延伸フィルムの表
層用組成物には単独重合体または共重合体もしくはこれ
らの混合物が好ましい。これら結晶性ポリプロピレン系
樹脂のメルトフローレート(JIS−K−7210「熱
可塑性プラスチックの流れ試験方法」表1の条件14
(試験温度230℃、試験荷重21.18N)により測
定、以下MFRという)は、0.5〜20g/10分、好
ましくは0.5〜10g/10分である。
【0015】本発明のポリプロピレン系合成紙において
は、前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物が、結晶性
ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点
(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系
石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量
部、好ましくは5〜160重量部が配合された樹脂組成
物(A)であると、延伸により均一で微細な空洞(ボイ
ド)を形成させることができるため好ましい。
【0016】前記の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物
に用いられる軟化点(環球法)160〜200℃のジシ
クロペンタジエン系石油樹脂は、延伸によりフィルムに
空洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用もしくは
無機充填剤粉末との併用のため添加されるもので、石油
ナフサなどのスチームクラッキングなどから得られるシ
クロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、それらのア
ルキル置換体及びオリゴマーならびにそれらの混合物か
ら選ばれる1種以上(以下、シクロペンタジエン系成分
という)を主成分とする留分を重合させて得られる石油
樹脂(HR)の中で、シクロペンタジエン系成分を50
重量%以上含有し、その軟化点(環球法)が160〜2
00℃の範囲である高分子量で高軟化点の石油樹脂(H
SHR)、ならびに前記石油樹脂(HR)の中でシクロ
ペンタジエン系成分を50重量%以上含有するものを、
パラジウム、ニッケルもしくはコバルトなどの金属また
はその酸化物などの触媒を用いて、溶剤の存在下、温度
150〜300℃、水素圧1〜15MPaの条件下で水
素化して得られる軟化点(環球法)160〜200℃、
ヨウ素価20以下の水素化ジシクロペンタジエン系石油
樹脂(HGHR)またはそれらの混合物が挙げられる。
【0017】前記の空洞含有延伸フィルム(a)の構成
成分として用いられる無機充填剤粉末は、延伸によりフ
ィルムに空洞(ボイド)を発生させる目的で、単独使用
もしくは前記のシクロペンタジエン系石油樹脂との併用
のため添加されるもので、平均粒径が0.01〜20μ
m、好ましくは0.01〜10μm、更に好ましくは
0.1〜5μmの炭酸カルシウム、タルク、酸化チタ
ン、及びシリカなどが挙げられるが、コスト面からは炭
酸カルシウムが有利である。これらは単独でも2種以上
を併用してもよい。
【0018】本発明のポリプロピレン系合成紙におい
て、結晶性ポリプロピレン系樹脂とジシクロペンタジエ
ン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末からなる空洞
含有延伸フィルム(a)のうち、単層延伸フィルムは、
結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟
化点(環球法)160〜200℃のシクロペンタジエン
系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量
部が配合された組成物を押出成形し、次いで面積倍率5
倍以上に延伸したフィルムである。前記のジシクロペン
タジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末の配合
量が5重量部未満では、本発明のポリプロピレン系合成
紙の隠蔽性が不足して紙状でなくなり、180重量部を
超えると延伸加工性が低下して実生産性に欠ける。本発
明において、延伸における面積倍率とは縦方向(MD)
の延伸倍率と横方向(TD)の延伸倍率の積である。
【0019】本発明のポリプロピレン系合成紙におい
て、空洞含有延伸フィルム(a)のうち、積層延伸フィ
ルムは、結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対
して、軟化点(環球法)160〜200℃のジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜
180重量部、好ましくは5〜160重量部、が配合さ
れた組成物からなる基層の少なくとも片面に、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量部未満が配合さ
れたかまたは両者が配合されていない樹脂組成物からな
る表層を積層した後、面積倍率5倍以上に延伸して、得
られた積層フィルムの表層の厚みが3〜40μm、好ま
しくは5〜30μm、の範囲の積層延伸フィルムであ
る。
【0020】前記の基層用の組成物におけるジシクロペ
ンタジエン系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末の配
合量が、5重量部未満では、本発明のポリプロピレン系
合成紙の隠蔽性が不足して紙状でなくなり、180重量
部を超えると延伸加工性が低下して実生産性に欠ける。
前記の表層用の組成物におけるジシクロペンタジエン系
石油樹脂及び/または無機充填剤粉末の配合量が、5重
量部以上では得られる積層延伸フィルム表面の平滑性が
低下する。また、表層の厚みが3μm未満では表層に粘
着剤を塗布する用途において表層の膜切や基層と表層と
の層間剥離が発生しやすく、40μmを超えると本発明
のポリプロピレン系合成紙の柔軟性、加熱圧縮性が損な
われる。
【0021】本発明のポリプロピレン系合成紙におい
て、前記の空洞含有延伸フィルム(a)のうち、圧縮処
理済み単層延伸フィルムは、前記の単層延伸フィルム
を、さらに50〜160℃の温度でかつ前記延伸フィル
ムが透明化しない圧力で、加熱圧縮前の厚み100に対
して50〜90に加熱圧縮し模様付けによる加飾したフ
ィルムである。
【0022】本発明のポリプロピレン系合成紙におい
て、前記の空洞含有延伸フィルム(a)のうち、圧縮処
理済み積層延伸フィルムは、前記の積層延伸フィルム
を、さらに前記延伸フィルムを50〜160℃の温度で
かつ前記延伸フィルムが透明化しない圧力で、加熱圧縮
前の厚み100の対して50〜90に加熱圧縮した、表
層の厚みが3〜40μm、好ましくは5〜20μm、の
範囲のフィルムである。表層の厚みが3μm未満では表
層に粘着剤を塗布する用途において表層の膜切や基層と
表層との層間剥離が発生しやすく、40μmを超えると
本発明のポリプロピレン系合成紙の模様付けの加飾性が
損なわれる。
【0023】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び単層フィルム用の組成物には、結晶性ポリプロピレン
系樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂及び無機充填
剤粉末の他に必要に応じてポリプロピレンに添加するこ
とが公知の各種添加剤、例えばフェノール系やチオエー
テル系ないしリン系の加工安定剤・酸化防止剤、ステア
リン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミ
ドなどの滑剤、顔料、紫外線吸収剤、発泡剤、各種ポリ
マーとしてポリエチレン類やエチレン−プロピレンゴム
などを本発明の目的を損なわない範囲で添加することが
できる。
【0024】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物及
び表層フィルム用の組成物は、結晶性ポリプロピレン系
樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、無機充填剤粉
末及び他の添加剤の所定量を通常のブレンダーまたはミ
キサーで攪拌混合して調製することができる。また、一
般的な押出機を用いて溶融混練しペレットにすることも
できる。
【0025】前記空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物か
ら未延伸単層フィルムを得る方法としては、Tダイ押出
成形法やインフレーション押出成形法などの公知の方法
が例示できる。前記の積層フィルムの基層用組成物と表
層用組成物から未延伸の積層構造の成形物を得る方法と
しては、ダイス内で溶融樹脂が複層化される共押出成形
法、押出成形された基層フィルムの上にさらに表層を重
ねる押出ラミネート成形法など公知の積層加工法が用い
られる。表層を積層するのは、基層の片面のみでも両面
でもいずれでもよい。
【0026】前記の未延伸フィルムから延伸フィルムを
得るための延伸方法ならびに延伸条件は格別限定されな
い。すなわち、一軸延伸でも二軸延伸でもよいが、好ま
しくは二軸延伸である。また、公知の一軸もしくは二軸
延伸機のいずれも使用することができる。延伸条件は使
用する延伸機により異なるが、組成物中の石油樹脂の軟
化点以下の温度にし、面積倍率5倍以上に延伸する。な
お、二軸延伸の場合は、面積倍率9倍以上が好ましい。
二軸延伸機の場合、同時延伸方式でも逐次延伸方式でも
よい。
【0027】前記延伸フィルムは、模様付けされた加熱
プレスもしくは加熱圧縮ロールなどを用いて加熱圧縮さ
れ、本発明の合成紙に用いられる圧縮処理済みの空洞含
有延伸フィルムになる。加熱圧縮の条件は、前記延伸フ
ィルムが50〜160℃になるように加熱し、さらに加
熱圧縮ロールでは0.5〜4kN/cmの線圧で、加熱
圧縮前の厚み100に対して50〜90の厚みまで加熱
圧縮する。ただし、加熱し過ぎて延伸フィルムが透明化
すると、微細ボイドが完全に消滅してしまうので、加熱
圧縮温度が透明化する温度より低い温度で加熱圧縮しな
ければならない。また、圧力によっても透明化すること
があるので、温度と圧力を調整しながら、厚み方向の復
元や透明化の起こらない条件で加熱圧縮をおこなわなけ
ればならない。
【0028】本発明のポリプロピレン系合成紙において
は、抗菌性を付与するため結晶性ポリプロピレン系樹脂
からなる空洞含有延伸フィルム(a)の表面に、ポリリ
ジン成分を固形成分として0.001〜0.1g/
2、好ましくは0.001〜0.05g/m2含有する
重合体塗膜(b)が形成される。重合体塗膜(b)中の
ポリリジン成分の量が0.001g/m2未満では抗菌
効果が不十分になり、0.1g/m2を超えるとコスト
が増大し、印刷性などが低下するおそれがある。前記ポ
リリジン成分は下記式(1)の構造式で表される化合物
である。
【0029】前記ポリリジン成分を含有する重合体塗膜
(b)を形成するために用いられる重合体は、アクリル
樹脂、ポリビニルアルコ−ル樹脂、スチレン・ブタジエ
ン共重合体エマルジョン樹脂、ポリウレタン樹脂などを
例示することができるが、重合体が、ジメチルアミノエ
チルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物、
アクリル酸(メタクリル酸を含む)、及びアクリル酸エ
ステル(メタクリル酸エステルを含む)の共重合物(B
1)と多官能エポキシ誘導体(B2)との架橋反応生成物
である、側鎖に4級アンモニウム塩基及びカルボキシル
基を含有する重合体であると抗菌効果が向上するため好
ましい。
【0030】前記の共重合物(B1)は、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化
物(対イオンとしてのアニオンを含む)を直接コモノマ
ーと共重合させる方法、もしくはジメチルアミノエチル
アクリレート(メタクリレートを含む)4級化物に代え
てその前駆体であるジメチルアミノエチルアクリレート
(メタクリレートを含む)とコモノマーを共重合させ、
得られた共重合体をカチオン化剤で処理して4級アンモ
ニウム塩基にする方法のいずれかによって得ることがで
きる。前記のコモノマーとしては、アクリル酸及びメタ
クリル酸のうちの少なくとも1種、およびアクリル酸エ
ステル(メタクリル酸エステルを含む)の他、必要に応
じて他のコモノマーを用いることもできる。
【0031】前記のジメチルアミノエチルアクリレート
(メタクリレートを含む)4級化物は、ジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)をカチオ
ン化剤で4級化したものである。前記のカチオン化剤と
しては、塩化メチル、ジメチル硫酸などが例示できる。
前記アクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含
む)としては、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートなどが挙げられる。また、前記の共重合物
(B1)の原料として用いることができる他のモノマー
としては、スチレン、酢酸ビニル、オレフィンなどのビ
ニル誘導体を挙げることができる。
【0032】前記の共重合物(B1)は、これらのモノ
マーを、ラジカル重合開始剤を用いて乳化重合法もしく
は溶液重合法により重合させて得られる。溶液重合法の
場合に用いる溶液としては、水とイソプロパノールの混
合物が挙げられる。前記の共重合物(B1)において、
各々のモノマーの組成比率は特に限定するものではない
が、前記共重合物体全モノマーに対するジメチルアミノ
エチルアクリレート(メタクリレートを含む)4級化物
の組成比率は15〜40mol%、アクリル酸もしくはメ
タアクリル酸の組成比率は3〜13mol%が好ましい。
ジメチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを
含む)4級化物の組成比率が15mol%未満では塗膜の
防菌効果が小さく、40mol%を越えると親水性が大き
くなり過ぎ基材への密着性に欠ける。
【0033】前記の多官能エポキシ誘導体(B2)とし
ては、グリセリンジグリシジルエーテルなどの2官能エ
ポキシ誘導体やトリメチロールプロパントリグリシジル
エーテルなどの3官能エポキシ誘導体が挙げられる。前
記エポキシ誘導体(B2)の開環反応触媒としては、2
−メチルイミダゾールや2−エチル、4−メチルイミダ
ゾールなどのイミダゾール誘導体、及びアミン類などエ
ポキシ開環反応触媒が挙げられる。塗膜形成に用いる前
記エポキシ誘導体(B2)の添加量は前記の共重合物
(B1)に対して5〜15重量%が好ましい。開環反応
触媒の添加量は前記エポキシ誘導体(B2)に対して3
〜10重量%が好ましい。
【0034】本発明のポリプロピレン系合成紙の塗膜を
形成する前記の共重合物(B1)、前記エポキシ誘導体
(B2)及びその開環反応触媒は、塗布剤として市販さ
れている品を利用することができる。市販塗布剤の例と
しては、コニシ(株)のBONDEIPなどが挙げられ
る。
【0035】本発明のポリプロピレン系合成紙におい
て、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸
フィルム(a)の表面に、前記塗布剤にポリリジン成分
を加えた抗菌塗布液を塗布して重合体塗膜を形成させる
には、塗布後適当な温度で乾燥・硬化させる必要があ
る。塗工方法は、格別限定されず、加熱・乾燥設備を備
えたグラビアコーターなどの公知の設備と方法を使用す
ることができる。ポリリジン成分を除く前記塗布剤の塗
工量は、固形成分として0.001〜3g/m2が例示
できる。
【0036】本発明のポリプロピレン系合成紙において
は、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞含有延伸
フィルムの表面に対する塗布剤の十分な接着が必要であ
る。そのため、フィルム表面濡れ性改良の方法として、
コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理などの公知の
処理を行なうことができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるべ
きものではない。
【0038】なお、以下の実施例及び比較例で用いた評
価方法は下記の通りである。 (1)抗菌性の評価 塗布フィルムの試験片は、塗布後一昼夜23℃、湿度5
0%の室内に放置した後(1日目)、「銀等無機抗菌剤
研究会 銀等無機抗菌剤の抗菌評価試験法(1995
年)」に定められた合成樹脂抗菌試験法である“フイル
ム密着法”に準じて抗菌性試験を行った。
【0039】(1−1)試験菌液の調整 普通ブイヨン培地を滅菌精製水で500倍に希釈し、p
Hを7.0±0.2に調整した1/500培地に、滅菌し
たピペットで大腸菌(Escherichia coli、IFO12734)
を培地中の生菌数が4.0×105個/ミリリットルの濃
度となるように調整した。
【0040】(1−2)抗菌性試験 試験片を各々滅菌シャ−レへ入れ、その試験面に接種用
菌液0.5mlを接種し、更にその上に滅菌処理を施し
たポリエチレン製被覆フイルムを被せてふたをしたの
ち、温度35±1℃、相対湿度90%以上の条件で24
時間培養を行った。培養終了後、各々の試験片、被覆フ
イルムに付着している菌をSCDLP培地(10ml)
を用いて滅菌シャ−レ中に十分洗い出しした液1ml中
の生菌数を標準寒天培地法により測定しその結果を後述
の表1に示した。接種直後の生菌数に比して定時間培養
操作後の生菌数が減少しているほど抗菌性が高いことを
示す。
【0041】(2)圧縮加工性の評価 (株)ショ−ジ性の油圧成型機を用い、温度100℃、
圧力2500kPa、加熱加圧時間3分の条件で、深度
0.15mm格子模様が刻印されたステンレス製金型版
を試料に加熱圧縮した。ステンレス製金型版の表面粗さ
(R(S))及び加熱圧縮加工後の基材表面の平均粗さ
(Ra(B))を(株)小坂研究所製のサーフコ−ダ−
SE−30AKにて測定し、次式によって転写率を求め
た。転写率(%)={Ra(B)/Ra(S)}×10
0転写率30%以上を圧縮加工性○、30%未満を圧縮
加工性×と判定した。
【0042】(3)印刷性の評価 下記の方法で塗工面への印刷インキ転移性の評価を行っ
た。印刷適性試験機(石川島産業機械(株)製、RI−
2型)を用いて、塗工基材の表面に紫外線硬化型合成紙
用インク((株)T&K TOKA製、UV161S
シアン)をインク盛り量0.15ccにてオフセット印
刷した後、紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)
製、ECS−301G1型)を用いて、ランプ出力16
0w/cm、ライン速度8.2m/分の条件でインクを
硬化させた。得られた印刷物のインク面のカラ−反射濃
度計「井原電子工業(株)製KRD−3200」を用い
てインキの濃度を測定して、以下の基準で判定した。 ポリリジン添加品のインキ濃度/ポリリジン未添加品の
インク濃度×100 として、下記の基準で評価した。 ○:90%以上(実用性十分) △:60〜90%未満(実用性あり) ×:60%未満(実用性不満足)
【0043】実施例1 [空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物作成]空洞含有延
伸フィルム用樹脂組成物として、n−ヘプタン不溶部を
96重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプ
ロピレン粉末100重量部に対して、フェノール系酸化
防止剤BHT(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸
カルシウム0.1重量部、グリセリンモノステアレート
0.1重量部、軟化点172℃のジシクロペンタジエン
系石油樹脂(以下、DCPDという)8重量部、及び炭
酸カルシウム(平均粒径1.5μm)8重量部を、ヘン
シェルミキサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同
方向回転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練して
ストランドとして押出し、これを冷却しカットしてペレ
ット状の空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物を得た。
【0044】[空洞含有延伸フィルム作成]Tダイを備
えたフィルム押出装置(押出機は、口径65mmφ単軸
押出機)及びテンター法逐次二軸延伸機を用いて、前記
空洞含有延伸フィルム用樹脂組成物を単軸押出機に供給
し、Tダイ温度240℃で溶融して押出を行ない、表面
温度30℃の鏡面冷却ロールで急冷して、未延伸フィル
ムを得た。得られたフィルムを縦延伸機に導き加熱ロー
ル間で140℃の温度で縦方向に5倍延伸し、次にテン
ター内温度160〜210℃で横方向に8倍延伸した
後、巻取り、厚みが110μmの空洞含有単層延伸フィ
ルムサンプルを得た。引続き前記の延伸フィルムを、1
10℃に加熱された一対の金属ロールを用いて、線圧
1.96kN/cmにて加熱圧縮し、厚みが加熱圧縮前
の80%に当る圧縮処理済み空洞含有単層延伸フィルム
サンプルを得た。
【0045】[抗菌塗布液の調製と塗布]この空洞含有
単層延伸フィルムの片面に、側鎖に4級アンモニウム塩
基及びカルボキシル基を有する塗布剤BONDEIP−
PA100の主剤と硬化剤(共にコニシ(株)製)を主
剤:硬化剤=1:1の割合で混合した塗布剤混合物、ポ
リリジン水溶液(チッソ(株)製、25重量%水溶
液)、及び水とイソプロパノール6:4の希釈用混合溶
媒を計量混合して抗菌塗布液を調合し、バーコーターを
用いて塗布し、90℃で2分間乾燥・硬化させて重合体
塗膜を有するフィルムサンプルを得た。塗工量はウエッ
トで4.5g/m2とした。なお、抗菌塗布液中の塗布剤
混合物濃度は2重量%、ポリリジン成分の濃度は抗菌塗
布液塗工量がウエットで4.5g/m2の場合に、ポリリ
ジン成分の塗工量が固形成分で表1記載のようになるよ
う調整した。
【0046】実施例2 [空洞含有積層フィルム用組成物作成]積層フィルムの
基層用組成物として、n−ヘプタン不溶部を96重量%
含有するMFRが2g/10分の結晶性ポリプロピレン粉
末100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤BH
T(商品名)を0.2重量部、ステアリン酸カルシウム
0.1重量部、グリセリンモノステアレート0.1重量
部、DCPDを50重量部、及び炭酸カルシウム(平均
粒径1.5μm)50重量部を、ヘンシェルミキサー
(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回転型二軸
押出機に供給し240℃で溶融混練してストランドとし
て押出し、これを冷却しカットしてペレット状の基層用
組成物を得た。
【0047】積層フィルムの表層用組成物として、n−
ヘプタン不溶部を96重量%含有するMFRが2g/10
分の結晶性ポリプロピレン粉末100重量部に対して、
フェノール系酸化防止剤BHT(商品名)を0.2重量
部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、およびグリ
セリンモノステアレート0.1重量部を、ヘンシェルミ
キサー(商品名)に投入し混合攪拌した後、同方向回転
型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練してストラン
ドとして押出し、これを冷却しカットしてペレット状の
表層用組成物を得た。
【0048】[空洞含有積層延伸フィルム作成]多層T
ダイを備えた3種3層フィルム押出装置(押出機は、口
径65mmφ基層用単軸押出機が1台、口径50mmφ
の表層用単軸押出機が2台)及びテンター法逐次二軸延
伸機を用いて、前記の基層用組成物を基層用単軸押出機
に、前記の表層用組成物を表層用単軸押出機に供給し、
Tダイ温度240℃で溶融して共押出を行ない、表面温
度30℃の鏡面冷却ロールで急冷して、(B)/(A)
/(B)の順に、厚み比1:3:1で積層された2種3
層の未延伸フィルムを得た。得られたフィルムを縦延伸
機に導き加熱ロール間で140℃の温度で縦方向に5倍
延伸し、次にテンター内温度160〜210℃で横方向
に8倍延伸した後、巻取り、合計の厚みが140μmの
延伸フィルムを得た。引続き前記の延伸フィルムを、1
10℃に加熱された一対の金属ロールを用いて、線圧
1.96kN/cmにて加熱圧縮し、厚みが加熱圧縮前
の80%に当る圧縮処理済み空洞含有積層延伸フィルム
サンプルを得た。このフィルムサンプルに、実施例1に
記載の方法に従って、表1記載のポリリジン成分塗工量
となるよう抗菌塗布液の塗布を行ない評価試験に供し
た。評価結果を表1に示した。
【0049】比較例1 DCPDおよび炭酸カルシウムの配合量を表1記載のよ
うに変更し、また、加熱圧縮処理を除き実施例1に記載
の方法に従って、抗菌塗布液の塗布を行なわないフィル
ムサンプルを作製し評価した。評価結果を表1に示し
た。
【0050】比較例2 表1記載のポリリジン成分塗工量となるように変更した
以外は実施例2に記載の方法に従ってフィルムサンプル
を作製し評価した。評価結果を表1に示した。
【0051】
【発明の効果】本発明の合成紙は、優れた抗菌性を有す
る、結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる合成紙であ
る。本発明のポリプロピレン系合成紙は、特に福祉施
設、医療、療養施設内のメ−ル袋、記録用紙、薬品ラベ
ル、壁紙などの用途に好適である。さらに、型付けや印
刷などの差別化するのに好適である。また、本発明に記
載の塗工剤は、水とアルコールを主体とする液体である
ことから、スプレ−塗工が可能で、他プラスチック製
品、繊維製品、木工製品、紙製品等への利用が可能であ
る。
【0052】
【表1】 *結晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対する配
合量(重量部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 55/02 B29C 55/02 4J036 B32B 5/18 B32B 5/18 27/00 27/00 F C08G 59/42 C08G 59/42 C08J 9/36 CES C08J 9/36 CES C08K 7/18 C08K 7/18 C08L 23/12 C08L 23/12 33/14 33/14 45/00 45/00 77/04 77/04 // B29K 23:00 B29K 23:00 105:04 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 (72)発明者 黒田 高司 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社加工品開発研究所内 Fターム(参考) 4F074 AA25 AA54 AC26 AD10 AD12 AG01 AG03 CA03 CA04 CA06 CC02Y CC04Y CC05Z CC07Y CC32Y CE16 CE27 CE56 CE58 CE97 DA52 4F100 AA01A AA01C AA06 AA08 AJ20B AK01B AK02A AK02C AK07A AK07C AK25B AK25K AK53B AL01B AL05B AL06B BA01 BA02 BA03 BA07 CA23A CA23C DE01A DE01C DJ06A EJ17 EJ17A EJ37 EJ37A EJ37C EJ41 EJ41A JA04A JA04C JA11A JA11C JB20B JC00 JC00B JL02 JM02B YY00A YY00C 4F210 AA11 AA21 AA49 AB11 AG01 AG03 AG20 AR03 AR06 QA02 QC06 QG01 QG11 QG13 QG15 QG18 4H011 AA02 BA01 BA06 BB19 BC03 BC18 DA07 DA13 DD06 DH02 DH03 DH06 DH19 4J002 BB121 BG071 CD013 CE002 CL022 DE136 DE236 DJ016 DJ046 GK03 4J036 AB02 AB09 FB03 FB13 JA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン系樹脂からなる空洞
    含有延伸フィルム(a)の表面に、ポリリジン成分を固
    形成分として0.001〜0.1g/m2含有する重合
    体塗膜(b)を形成させたことを特徴とするポリプロピ
    レン系合成紙。
  2. 【請求項2】重合体塗膜(b)を構成する重合体が、ジ
    メチルアミノエチルアクリレート(メタクリレートを含
    む)4級化物、アクリル酸(メタクリル酸を含む)、及
    びアクリル酸エステル(メタクリル酸エステルを含む)
    の共重合物(B1)と多官能エポキシ誘導体(B2)との
    架橋反応生成物である、側鎖に4級アンモニウム塩基及
    びカルボキシル基を含有する重合体であることを特徴と
    する請求項1に記載のポリプロピレン系合成紙。
  3. 【請求項3】空洞含有延伸フィルム(a)が、結晶性ポ
    リプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化点(環
    球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン系石油
    樹脂及び/または無機充填剤粉末5〜180重量部が配
    合された樹脂組成物(A)からなるフィルムを面積倍率
    5倍以上に延伸した単層延伸フィルムであることを特徴
    とする請求項1もしくは2記載のポリプロピレン系合成
    紙。
  4. 【請求項4】空洞含有延伸フィルム(a)が、樹脂組成
    物(A)からなる基層フィルムの少なくとも片面に、結
    晶性ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、軟化
    点(環球法)160〜200℃のジシクロペンタジエン
    系石油樹脂及び/または無機充填剤粉末5重量部未満が
    配合されたかまたは両者が配合されていない樹脂組成物
    からなる表層フィルムを積層した後、面積倍率5倍以上
    に延伸して、得られた積層フィルムの表層の厚みが3〜
    40μmの範囲の積層延伸フィルムであることを特徴と
    する請求項1もしくは2記載のポリプロピレン系合成
    紙。
  5. 【請求項5】空洞含有延伸フィルム(a)が、請求項3
    に記載の単層延伸フィルムを、50〜160℃の温度で
    かつ前記単層延伸フィルムが透明化しない圧力で、加熱
    圧縮することにより得られる圧縮処理済み単層延伸フィ
    ルムであることを特徴とする請求項3に記載のポリプロ
    ピレン系合成紙。
  6. 【請求項6】空洞含有延伸フィルム(a)が、請求項4
    に記載の積層延伸フィルムを、50〜160℃の温度で
    かつ前記積層延伸フィルムが透明化しない圧力で加熱圧
    縮することにより得られる圧縮処理済み積層延伸フィル
    ムであることを特徴とする請求項4に記載のポリプロピ
    レン系合成紙。
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