JP2001286984A - 鋳造用金型装置 - Google Patents

鋳造用金型装置

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JP2001286984A
JP2001286984A JP2000108570A JP2000108570A JP2001286984A JP 2001286984 A JP2001286984 A JP 2001286984A JP 2000108570 A JP2000108570 A JP 2000108570A JP 2000108570 A JP2000108570 A JP 2000108570A JP 2001286984 A JP2001286984 A JP 2001286984A
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泰 伊勢田
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秀二 山下
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敏郎 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性が優れかつ容易に交換可能な金型を備え
る鋳造用金型装置を提供する。 【解決手段】燃焼室成形用中子2a〜2dが設置された
下型(固定盤側金型)34を、各燃焼室成形用中子2a
〜2dの設置箇所を起点とする分割線46a〜46tに
より、下型34を11個の下型ピース48a〜48kに
分割する。すなわち、燃焼室成形用中子2b、2cの間
や、燃焼室成形用中子2a、2bと湯口4a、4bの間
等、強度が良好でない薄肉部を分割する。下型ピース4
8a〜48kを収容する金型枠50は、下型ピース48
a〜48kとの間にわずかな間隙54を有する寸法で形
成することが好ましい。同様に、下型ピース48a〜4
8kも、互いに隣接する下型ピースとの間にわずかな間
隙54を有する寸法で形成することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造用金型装置に
関し、一層詳細には、耐久性に優れるとともに容易に交
換可能な金型を備える鋳造用金型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造用金型装置としては、固定盤および
該固定盤に対して接近または離間自在な可動盤と、両盤
に接近または離間自在な少なくとも1対の摺動側盤と、
各盤にそれぞれ設置された固定盤側金型、可動盤側金型
および少なくとも1対の摺動側盤側金型とを有するもの
を例示することができる。そして、これら4個の金型を
互いに型締めさせた際に形成されるキャビテイに充填さ
れた溶湯を冷却固化することにより、各金型のキャビテ
イを形成する面の形状に応じた鋳造品が得られる。な
お、各金型は、耐熱衝撃性が優れた材料の粉末、例え
ば、モリブデン合金、タングステン合金あるいはSKD
鋼(JIS規格)等の粉末が焼結されてなる。
【0003】この種の鋳造用金型装置を使用して内燃機
関のシリンダヘッドを鋳造する場合、図5に示す固定盤
側金型1が使用される。この固定盤側金型1の長手方向
に沿った中心軸線上には、シリンダヘッドの燃焼室を形
成するための4個の燃焼室成形用中子2a〜2dが配設
されている。各燃焼室成形用中子2a〜2dの上端面は
緩やかに屈曲した屈曲面であり、該上端面からは、図示
しない吸気ポート成形用中子または図示しない排気ポー
ト成形用中子を係合するための係合用凸部3が突出して
いる。
【0004】すなわち、前記吸気ポート成形用中子また
は排気ポート成形用中子は、その一端部が燃焼室成形用
中子2a〜2dの上端面の係合用凸部3に係合され、か
つ他端部が図示しない1対の摺動側盤側金型に形成され
た係合用凹部(図示せず)に係合されて位置決め固定さ
れる。
【0005】また、固定盤側金型1には、溶湯を充填す
るための4個の湯口4a〜4dが、互いに隣接する燃焼
室成形用中子2a、2bまたは2c、2dの斜め上方お
よび下方に位置するように形成されている。これら湯口
4a〜4dには図示しないストークが挿入され、該スト
ークの先端部から注湯される溶湯は湯口4a〜4dを介
してキャビテイに充填される。なお、図5において、参
照符号5は固定盤を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、溶湯は溶融
金属であり、必然的に高温である。したがって、溶湯が
キャビテイに充填される際、固定盤側金型1において
は、湯口4a〜4d近傍の温度が急激に上昇して熱膨張
する。一方、固定盤側金型1における湯口4a〜4dか
ら著しく離間した箇所の温度の上昇速度は遅く、したが
って、熱膨張量も小さい。このため、該固定盤側金型1
に熱応力が発生する。
【0007】通常、シリンダヘッドの鋳造作業は連続的
に行われ、したがって、固定盤側金型1には、熱による
膨張・収縮が繰り返される。しかしながら、このように
熱による膨張・収縮が繰り返された場合、固定盤側金型
1の強度が良好でない箇所、例えば、互いに隣接する燃
焼室成形用中子2a、2bの間の薄肉部(例えば、図5
における網線部分)にクラックが発生する可能性が高く
なる。
【0008】勿論、固定盤側金型1にクラックが発生し
た状態で鋳造作業を行った場合には所望の形状のシリン
ダヘッドを得ることはできないので、該固定盤側金型1
をスペア品に交換することが必要となる。この場合、交
換作業期間中は鋳造用金型装置を使用することができな
いので、鋳造作業の効率低下を招く。また、形状が大な
る固定盤側金型1のスペア品が必要であるので、鋳造コ
ストの上昇を惹起する。
【0009】すなわち、従来技術に係る鋳造用金型装置
には、固定盤側金型1にクラックが発生する可能性が高
く、したがって、鋳造作業の効率低下を招くとともに鋳
造コストの上昇を惹起するという不具合が顕在化してい
る。
【0010】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、耐久性が優れかつ容易に交換可能な金型
を備え、これにより鋳造コストを低減することが可能な
鋳造用金型装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、燃焼室を有する内燃機関のシリンダヘ
ッドを鋳造するための固定盤側金型および可動盤側金型
と、前記燃焼室を形成するために前記固定盤側金型また
は前記可動盤側金型のいずれか一方に設置された燃焼室
成形用中子と、前記固定盤側金型および前記可動盤側金
型により形成されるキャビテイに溶湯を充填するために
前記燃焼室成形用中子が設置された金型に形成された湯
口とを備え、前記燃焼室成形用中子が設置された前記固
定盤側金型または前記可動盤側金型のいずれか一方の薄
肉部が分割されていることを特徴とする。
【0012】キャビテイに溶湯が充填された際、分割さ
れた金型では熱伝導度が低いので、該金型に発生する熱
応力は著しく小さい。しかも、薄肉部が予め分割されて
いるので、該薄肉部にクラックが発生することが回避さ
れ、結局、該金型の耐久性が向上するので鋳造効率が向
上し、鋳造コストが低減される。
【0013】また、スペア用金型としては小形状のピー
スを作製すればよいので、金型作製に要するコストを低
減することができ、結局、鋳造コストを低減することが
できる。しかも、ピースは小形状であるので、損傷した
ピースの交換を容易にかつ低廉に行うことができる。
【0014】金型の薄肉部としては、例えば、前記燃焼
室成形用中子の設置箇所同士の間、または、前記燃焼室
成形用中子の設置箇所と湯口との間を挙げることができ
る。
【0015】この場合、分割された前記固定盤側金型ま
たは前記可動盤側金のいずれか一方を、前記湯口から該
固定盤側金型または可動盤側金型のいずれか一方の外壁
部に亘りさらに分割することが好ましい。
【0016】さらに、分割された前記固定盤側金型また
は前記可動盤側金のいずれか一方を、両端の燃焼室成形
用中子の設置箇所から該固定盤側金型または可動盤側金
型のいずれか一方の外壁部に亘り分割することが好まし
い。
【0017】いずれの場合においても、金型がより細か
く分割されるので、上記の効果が一層顕著になる。
【0018】また、分割された前記固定盤側金型または
前記可動盤側金型のいずれか一方を、枠内に収容するこ
とが好ましい。これにより、個々のピースが離散してし
まうことを回避することができるからである。
【0019】そして、分割された前記固定盤側金型ある
いは前記可動盤側金型同士、および、分割された前記固
定盤側金型あるいは前記可動盤側金型と前記枠とが互い
に離間していることが好ましい。分割された固定盤側金
型あるいは可動盤側金型が熱膨張しても、その熱膨張部
分は金型同士の間隙または金型と枠との間隙を狭めるの
みであり、金型の熱膨張を抑制し合うことはない。した
がって、金型に発生する熱応力が一層小さくなるからで
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る鋳造用金型装
置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
て詳細に説明する。なお、図5に示される構成要素に対
応する構成要素については同一の参照符号を付し、その
詳細な説明を省略する。
【0021】まず、本実施の形態に係る鋳造用金型装置
により鋳造されるシリンダヘッドを図1に示す。このシ
リンダヘッド10のシリンダブロック当接面12には4
個の燃焼室14a〜14dが形成され、一方、シリンダ
ヘッド10の一側面16には吸気および排気に使用され
る4個のポート18a〜18dが形成されている。これ
らポート18a〜18dは、シリンダヘッド10の内部
で二股に分岐され、燃焼室14a〜14dに形成された
ポート20a、20bに連通している。同様に、前記一
側面16に対向する図示しない他側面にも図示しない4
個のポートが形成されており、各ポートはシリンダヘッ
ド10の内部で二股に分岐されて燃焼室14a〜14d
に形成されたポート22a、22bに連通している。
【0022】なお、図1において、参照符号24は、湯
口4a〜4dに残留した溶湯が冷却固化することにより
形成された突出部を示す。
【0023】このようなシリンダヘッド10を鋳造する
ための、本実施の形態に係る鋳造用金型装置の要部縦断
面図を図2に示す。この鋳造用金型装置30は、固定盤
31と、図示しないアクチュエータ機構により固定盤3
1に対して接近または離間可能な可動盤32と、両盤3
1、32に接近または離間自在な1対の摺動側盤33
a、33bとを備え、各盤31、32、33a、33b
には、固定盤側金型(以下、下型という)34、可動盤
側金型(以下、上型という)36、摺動側盤側金型(以
下、側型という)38a、38bがそれぞれ設置されて
いる。これら下型34、上型36および1対の側型38
a、38bが互いに接近し型締めされることにより、キ
ャビテイ40が形成される。
【0024】下型34の平面図を図3に示す。この下型
34の中心軸線上には、シリンダヘッド10の燃焼室1
4a〜14dを成形するための4個の燃焼室成形用中子
2a〜2dが配設されている。それぞれの燃焼室成形用
中子2a〜2dの上端面からは、図2に示す吸気ポート
成形用中子42または排気ポート成形用中子44の一端
部に係合される係合用凸部3が突出している。
【0025】下型34は、各燃焼室成形用中子2a〜2
dの設置箇所を起点とする分割線46a〜46tにより
11個の下型ピース48a〜48kに分割されている。
すなわち、例えば、燃焼室成形用中子2aの設置箇所を
起点とする3つの分割線46a〜46cは、いずれも該
燃焼室成形用中子2aの直径方向に延在している。この
うち、分割線46aは下型34の中心軸線上に沿って形
成されており、かつ分割線46bと分割線46cとは前
記中心軸線を挟んで線対称的な位置に形成されている。
そして、燃焼室成形用中子2aに隣接する燃焼室成形用
中子2bの設置箇所を起点とし、かつ分割線46b、4
6cと点対称的な位置にある2つの分割線46d、46
eは、分割線46b、46cとそれぞれ交わり、その交
点から一体の分割線46f、46gとして下型34の外
壁まで延在している。残余の分割線46h〜46sにお
いても同様であり、分割線46tは分割線46aと同様
に前記中心軸線上に形成されている。
【0026】この下型34において、湯口4aは、分割
線46b、46dおよび46fの交点に形成されてい
る。同様に、湯口4bは分割線46c、46eおよび4
6gの交点、湯口4cは分割線46n、46pおよび4
6rの交点、湯口4dは分割線46o、46qおよび4
6sの交点に形成されている。
【0027】すなわち、下型34においては、燃焼室成
形用中子2a、2bと湯口4a、4bの間、燃焼室成形
用中子2c、2dと湯口4c、4dの間、燃焼室成形用
中子2b、2cの間等の薄肉部から分割されている。
【0028】そして、これら分割線46a〜46tによ
り11個の下型ピース48a〜48kに分割された下型
34は、金型枠50内に収容された状態で固定盤31に
設けられた凹部52に収容されることにより、互いに離
散することなく固定盤31に位置決め固定されている
(図2参照)。
【0029】勿論、この金型枠50は、図4に拡大して
示すように、キャビテイに溶湯が充填される際に各下型
ピース48a〜48kの熱膨張を妨げることがないよ
う、各下型ピース48a〜48kとの間にわずかな間隙
54を有する寸法で形成されている。同様に、下型ピー
ス48a〜48kも、互いに隣接する下型ピースとの間
にわずかな間隙54を有する寸法で形成されている。
【0030】そして、固定盤31、金型枠50および下
型34には貫通孔56、58、59がそれぞれ形成され
ており、これらは互いに連通されている。そして、これ
ら連通した貫通孔56、58、59を通ったストーク6
0の先端部は、湯口4a〜4dに挿入されている(図2
参照)。
【0031】以下、図2を参照して側型38a、38b
および上型36について説明する。
【0032】側型38a、38bは、上記したように摺
動側盤33a、33bにそれぞれ設置されている。両側
型38a、38bには凹部61a、61bがそれぞれ形
成されており、該凹部61a、61bには、吸気ポート
成形用中子42または排気ポート成形用中子44の他端
部が嵌合されている。そして、これら側型38a、38
bの上方に上型36の側部が嵌合される。
【0033】一方、上型36は可動盤32に設置されて
いる。そして、該上型36および可動盤32に形成され
た貫通孔62、62、63、63には、所定角度傾斜し
て複数のバルブガイド鋳抜きピン64、64が変位可能
に挿入され、該バルブガイド鋳抜きピン64、64の先
端部は吸気ポート成形用中子42および排気ポート成形
用中子44に当接している。
【0034】上型36および可動盤32にはさらに貫通
孔66、68が互いに連通して形成されており、これら
連通した貫通孔66、68には、鋳造されたシリンダヘ
ッド10を上型36から離脱させるための変位可能なエ
ジェクタピン70が挿入されている。
【0035】なお、図2において、参照符号72は、ウ
ォータージャケット部を成形するためのウォータージャ
ケット部成形用中子を示す。
【0036】本実施の形態に係る鋳造用金型装置30は
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その作用効果について説明する。
【0037】まず、下型34に燃焼室成形用中子2a〜
2dを設置した後、各燃焼室成形用中子2a〜2dの係
合用凸部3に吸気ポート成形用中子42または排気ポー
ト成形用中子44の一端部を係合する。
【0038】次いで、鋳造用金型装置30の下型34と
上型36とを互いに接近させる。この後、1対の摺動側
盤33a、33bを固定盤31および可動盤32に対し
て接近させて側型38a、38bにて型締めする。これ
により、キャビテイ40が形成されるとともに側型38
a、38bの凹部61a、61bに吸気ポート成形用中
子42および排気ポート成形用中子44の他端部が嵌合
される。
【0039】この状態で、バルブガイド鋳抜きピン64
をキャビテイ40の内部に指向して変位させ、その先端
部を吸気ポート成形用中子42および排気ポート成形用
中子44に当接させる。
【0040】次いで、ストーク60および湯口4a〜4
dを介してキャビテイ40に溶湯を充填する。
【0041】その際には、下型34の湯口4a〜4d近
傍の下型34の温度が急激に上昇する。しかしながら、
上記したように下型34は11個の下型ピース48a〜
48kに分割されており、かつ互いに隣接する下型ピー
ス同士は離間している。したがって、下型34全体にお
ける熱の伝導速度は、上記の従来技術に係る固定盤側金
型1に比して小さくなる。このため、各下型ピース48
a〜48kの熱膨張量が小さくなるので、下型34に発
生する熱応力が著しく小さくなる。
【0042】しかも、金型枠50や下型ピース48a〜
48kの熱膨張部分は、図4に仮想線で示すように、金
型枠50と下型ピース48a〜48kの間隙54や隣接
する下型ピースとの間隙54を狭めるのみであり、互い
に押圧し合うことはない。結局、下型ピース48a〜4
8kの熱膨張が抑制されることはないので、下型34に
発生する熱応力が一層小さくなる。
【0043】さらに、図3から諒解されるように、互い
に隣接する燃焼室成形用中子2a、2bの設置箇所の間
は分割線46f、46gにより分割されており、かつ燃
焼室成形用中子2a、2bの設置箇所と湯口4a、4b
との間は分割線46b〜46eによりそれぞれ分割され
ている。同様に、燃焼室成形用中子2b、2cの設置箇
所の間は分割線46h〜46mによりそれぞれ分割さ
れ、燃焼室成形用中子2c、2dの設置箇所の間は分割
線46r、46sにより分割され、該燃焼室成形用中子
2c、2dの設置箇所間と湯口4c、4dとの間は分割
線46n〜46qによりそれぞれ分割されている。すな
わち、下型34の薄肉部は予め分割されているので、該
下型34においてクラックが発生することが回避され
る。このため、下型34の耐久性が向上し、長寿命化が
図られる。結局、下型34の交換頻度が低減するので鋳
造効率が向上し、したがって、鋳造コストが低減する。
【0044】また、この鋳造用金型装置30において
は、下型ピース48a〜48kのいずれかが損傷した場
合、損傷した下型ピースのみを交換すればよい。すなわ
ち、損傷してしない他の下型ピースを交換する必要がな
い。したがって、スペア品としては小形状の下型ピース
を作製すればよいので、金型作製に要するコストが低減
し、結局、これによっても鋳造コストが低減する。しか
も、この場合、下型ピースが小形状であるので、容易に
交換を行うことができる。
【0045】次いで、溶湯を冷却固化することにより図
1に示したシリンダヘッド10が得られるに至る。
【0046】そして、図示しないアクチュエータ機構を
付勢することにより1対の摺動側盤33a、33bおよ
び可動盤32を固定盤31から離間させて型開きを行っ
た後、エジェクタピン70を上型36に指向して変位さ
せれば、シリンダヘッド10が上型36から離脱し、取
り出し可能となる。
【0047】なお、上記した実施の形態においては、燃
焼室成形用中子2a〜2dを下型(固定盤側金型)34
に設置しているが、上型(可動盤側金型)36に設置す
るようにしてもよい。
【0048】また、燃焼室成形用中子2a、2bの間、
2b、2cの間および2c、2dの間に、下型34の長
手方向の中心軸線上に沿ってさらに分割線を入れ、下型
ピース48i〜48kを2分割するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鋳造
用金型装置によれば、燃焼室成形用中子が設置されかつ
湯口が形成された固定盤側金型または可動盤側金型のい
ずれか一方が、互いに隣接する燃焼室成形用中子の間や
燃焼室成形用中子と湯口の間等の薄肉部から分割されて
いる。このため、キャビテイに溶湯が充填された際、分
割された金型における熱の伝導速度が緩やかとなり、そ
の結果、該金型に発生する熱応力が著しく小さくなる。
しかも、薄肉部が予め分割されているので、該薄肉部に
クラックが発生することが回避される。したがって、該
金型の耐久性が向上するという効果が達成される。
【0050】また、分割された金型が損傷するに至った
場合には、その損傷したピースのみを交換すればよい。
すなわち、スペア用金型としては小形状のピースを作製
すればよいので、金型作製に要するコストを低減するこ
とができ、結局、鋳造コストを低減することができる。
しかも、損傷したピースの交換を容易に行うことができ
る。
【0051】さらに、分割された金型同士および分割さ
れた金型とこれらを収容する枠とが互いに離間するよう
にしたので、該金型に発生する熱応力を一層小さくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る鋳造用金型装置により製造
されるシリンダブロックの概略全体構成図である。
【図2】本実施の形態に係る鋳造用金型装置の要部縦断
面図である。
【図3】図2の鋳造用金型装置が備える下型(固定盤側
金型)の平面図である。
【図4】図3の要部拡大説明図である。
【図5】従来技術に係る鋳造用金型装置が備える固定盤
側金型の平面図である。
【符号の説明】
1、34…固定盤側金型(下型) 2a〜2d
…燃焼室成形用中子 4a〜4d…湯口 10…シリ
ンダヘッド 30…鋳造用金型装置 36…可動
盤側金型(上型) 38a、38b…摺動側盤側金型(側型) 40…キャ
ビテイ 46a〜46t…分割線 48a〜4
8k…下型ピース 50…金型枠 54…間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 17/22 B22D 17/22 F 18/04 18/04 P (72)発明者 川瀬 昭雄 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 山下 秀二 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 酒井 敏郎 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4E093 NA01 NB01 NB03 NB07 UA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室を有する内燃機関のシリンダヘッド
    を鋳造するための固定盤側金型および可動盤側金型と、 前記燃焼室を形成するために前記固定盤側金型または前
    記可動盤側金型のいずれか一方に設置された燃焼室成形
    用中子と、 前記固定盤側金型および前記可動盤側金型により形成さ
    れるキャビテイに溶湯を充填するために前記燃焼室成形
    用中子が設置された金型に形成された湯口と、 を備え、 前記燃焼室成形用中子が設置された前記固定盤側金型ま
    たは前記可動盤側金型のいずれか一方の薄肉部が分割さ
    れていることを特徴とする鋳造用金型装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の鋳造用金型装置において、
    前記薄肉部が前記燃焼室成形用中子の設置箇所同士の
    間、または、前記燃焼室成形用中子の設置箇所と湯口と
    の間であることを特徴とする鋳造用金型装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の鋳造用金型装置において、
    分割された前記固定盤側金型または前記可動盤側金のい
    ずれか一方が前記湯口から該固定盤側金型または可動盤
    側金型のいずれか一方の外壁部に亘りさらに分割されて
    いることを特徴とする鋳造用金型装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳造
    用金型装置において、分割された前記固定盤側金型また
    は前記可動盤側金のいずれか一方が両端の燃焼室成形用
    中子の設置箇所から該固定盤側金型または可動盤側金型
    のいずれか一方の外壁部に亘りさらに分割されているこ
    とを特徴とする鋳造用金型装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋳造
    用金型装置において、分割された前記固定盤側金型また
    は前記可動盤側金型のいずれか一方が枠内に収容されて
    いることを特徴とする鋳造用金型装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋳造
    用金型装置において、分割された前記固定盤側金型ある
    いは前記可動盤側金型同士、および、分割された前記固
    定盤側金型あるいは前記可動盤側金型と前記枠とが互い
    に離間していることを特徴とする鋳造用金型装置。
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