JP2001285633A - 画像処理装置および記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置および記憶媒体

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JP2001285633A
JP2001285633A JP2000090217A JP2000090217A JP2001285633A JP 2001285633 A JP2001285633 A JP 2001285633A JP 2000090217 A JP2000090217 A JP 2000090217A JP 2000090217 A JP2000090217 A JP 2000090217A JP 2001285633 A JP2001285633 A JP 2001285633A
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Yuji Sato
裕二 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤差拡散方式により生じる誤差を一時的に残
存させておくメモリなどの小容量化を容易に図ることが
できるファクシミリ装置を提供する。 【解決手段】 誤差拡散方式により各画素ごとに誤差を
算出する一方、その誤差を別の画素に配分すべく誤差メ
モリ(RAM12)に一時的に残存させながら、各画素
ごとに画素値を変換するファクシミリ装置であって、C
PU10は、誤差メモリに誤差を書き込むにあたり、シ
グモイド型の関数に近似した関数に基づいて誤差のビッ
ト数を減らす一方、ビット数減少後の誤差を上記誤差メ
モリに書き込ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば各画素ご
とに多値の画素値を2値化する手法として、いわゆる誤
差拡散方式を採用した画像処理装置、およびその画像処
理装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、画像処理機能を有するファク
シミリ装置を用いて複写する際には、原稿を読み取って
得た各画素ごとに多値の画素値を2値化して記録する処
理が行われる。このような画像処理プロセスにおいて
は、広義に言うところの誤差拡散方式により各画素が処
理される。
【0003】誤差拡散方式の具体例として、狭義の誤差
拡散法について説明すると、読み取りにより得られた一
つの注目画素の画素値は、しきい値論理などに基づいて
2値の画素値に変換される。この際、誤差拡散法によれ
ば、2値化変換により生じた注目画素の誤差は、後に注
目すべき周辺画素に対して重み係数などを乗じたかたち
で配分される。つまり、現時点で生じた注目画素の誤差
については、後の注目画素に対する2値化変換まで保持
しておく必要があり、そのため、この誤差は、所定ビッ
ト数からなる誤差メモリ(専用のバッファメモリ、ある
いは誤差のために与えられたバッファ領域)に一時的に
残存するものとされる。
【0004】一方、誤差拡散方式に属する他の手法とし
て誤差最小法があり、この誤差最小法によっても、誤差
が誤差メモリに一時的に残存するものとされる。具体的
に言うと、誤差最小法においては、過去に2値化変換さ
れた各画素の誤差が誤差メモリに残され、現時点の注目
画素に対する2値化変換の際、誤差メモリから周辺画素
の誤差が読み出されるとともに、それに重み係数などを
乗じて2値化演算が行われる。つまり、過去に生じた注
目画素の誤差は、現時点の注目画素に対する配分のた
め、一時的に残存するものとして取り扱われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、たとえば0
〜255の色数や階調表現、すなわち8ビットで表現さ
れる元の画素値を、0または1とした2値の1ビットで
表現される画素値に変換する場合、誤差拡散法、あるい
は誤差最小法のいずれにしても、各画素の誤差に正また
は負の符号が現れ、画素値自体の表現に必要なビット数
(8ビット)に対して誤差のビット数が符号ビットの分
だけ増えてしまう。このような点から誤差メモリとして
は、演算対象となる画素値のビット数より大きいサイズ
や領域を確保しなければならず、ある程度メモリ空間に
余裕をもたす必要性から、小容量化を図ることが難しい
とされていた。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みて提案されたも
のであって、誤差拡散方式により生じる誤差を一時的に
残存させておくメモリなどの小容量化を容易に図ること
ができる画像処理装置、および画像処理装置を制御する
ためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載した発明の画像処理装置は、誤差拡
散方式により各画素ごとに誤差を算出する一方、その誤
差を別の画素に配分すべく記憶手段に一時的に残存させ
ながら、各画素ごとに画素値を変換する画像処理装置で
あって、上記記憶手段に誤差を書き込むにあたり、所定
の演算的手続に従って誤差のビット数を減らす一方、ビ
ット数減少後の誤差を上記記憶手段に書き込ませる演算
処理手段を有することを特徴とする。
【0008】このような画像処理装置によれば、誤差拡
散方式により各画素ごとに算出された誤差は、所定の演
算的手続に従いビット数が減じられた後、記憶手段とし
てのメモリなどに書き込まれるので、変換対象となる元
の画素値と同等、あるいはそれより少ないビット数の誤
差を書き込みできる記憶サイズや領域を確保すれば良
く、そのような記憶サイズや領域を提供するメモリなど
の小容量化を容易に図ることができる。
【0009】また、請求項2に記載した発明の画像処理
装置は、請求項1に記載の画像処理装置であって、上記
演算処理手段は、上記記憶手段から誤差を読み出すにあ
たり、上記所定の演算的手続を逆手順として誤差のビッ
ト数を元に戻す一方、元のビット数として読み出した誤
差を近傍の画素に対して配分する。
【0010】このような画像処理装置によれば、請求項
1に記載の画像処理装置による効果に加えて、小容量と
されたメモリなどを介して誤差を読み書きすることがで
き、その読み出しの際には、元のビット数とした誤差を
注目画素の近傍となる周辺画素に対して配分することが
できる。
【0011】さらに、請求項3に記載した発明の画像処
理装置は、請求項1または請求項2に記載の画像処理装
置であって、上記所定の演算的手続では、シグモイド型
の関数、若しくはそれに近似する関数、またはこれらの
関数に準じたルックアップテーブルを用いる。
【0012】このような画像処理装置によれば、請求項
1または請求項2に記載の画像処理装置による効果に加
えて、ハードウェアとしての関数演算回路、あるいはル
ックアップテーブルを参照して演算するソフトウェアを
介した手続により、シグモイド型の関数的関係をもって
非線形的に効率良く誤差のビット数を減少させることが
でき、そうした誤差を元のビット数に戻しつつ周辺画素
に配分することによっても、本来の誤差とした場合とほ
とんど変わりなく画質を劣化させることがない。
【0013】また、請求項4に記載した発明の画像処理
装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画
像処理装置であって、上記演算処理手段は、多値からな
る元の画素値を2値化する際、各画素ごとに誤差を算出
する。
【0014】このような画像処理装置によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置によ
る効果に加えて、たとえば0〜255の8ビットで表現
される元の画素値を、0または1とした1ビットで表現
される画素値として2値化する際、誤差拡散方式による
と各画素の誤差は、−255〜+255までの9ビット
で表現される値として算出されるが、この値をたとえば
−128〜+127までに縮小することにより、本来9
ビットの誤差を1ビット減じた8ビットで表現すること
ができる。
【0015】さらに、請求項5に記載した発明の記憶媒
体は、誤差拡散方式により各画素ごとに誤差を算出する
一方、その誤差を別の画素に配分すべく記憶手段に一時
的に残存させながら、各画素ごとに画素値を変換する画
像処理装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶
媒体であって、上記記憶手段に誤差を書き込むにあた
り、所定の演算的手続に従って誤差のビット数を減らす
一方、ビット数減少後の誤差を上記記憶手段に書き込ま
せるための演算処理プログラムを含むプログラムを記憶
したことを特徴とする。
【0016】このような記憶媒体によれば、記憶された
プログラムに基づいてCPUを動作させることにより、
請求項1に記載の画像処理装置の動作を実現することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照して具体的に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る画像処理装置の一実
施形態として、ファクシミリ装置の回路構成を示したブ
ロック図である。なお、このファクシミリ装置は、ファ
クシミリ送受信機能の他、スキャナ機能、プリンタ機
能、さらには複写機能といった各種の機能を複合的に備
えたものであるが、本実施形態では、特に複写に伴う画
像処理プロセスに重点をおいて説明する。
【0019】図1に示すようにファクシミリ装置は、C
PU10、NCU11、RAM12、モデム13、RO
M14、EEPROM15、ゲートアレイ16、コーデ
ック17、DMAC18、読取部21、記録部22、操
作部23、および表示部24などを具備して概略構成さ
れている。CPU10、NCU11、RAM12、モデ
ム13、ROM14、EEPROM15、ゲートアレイ
16、コーデック17、およびDMAC18は、バス線
26により相互に接続されている。バス線26には、ア
ドレスバス、データバス、および制御信号線が含まれ
る。ゲートアレイ16には、読取部21、記録部22、
操作部23、および表示部24が接続されている。NC
U11には、公衆電話回線27が接続されている。
【0020】CPU10は、ファクシミリ装置全体の動
作を制御する。NCU11は、公衆電話回線27に接続
されて網制御を行う。RAM12は、CPU10の作業
領域や各種データの格納領域などとして用いられるが、
特に複写に際しては、それに伴う画像処理プロセスによ
りRAM12が誤差メモリとして機能する。この誤差メ
モリとは、RAM12の一部領域を確保して割り当てら
れた機能であるが、専用のメモリとして提供されるもの
であっても良い。なお、誤差メモリについては、後に詳
述する。モデム13は、ファクシミリデータの変調や復
調などを行う。ROM14は、CPU10が実行すべき
プログラムや設定値などのデータを記憶している。EE
PROM15は、各種のフラグや設定データなどを記憶
する。ゲートアレイ16は、CPU10と各部21〜2
4とのインターフェースとして機能する。コーデック1
7は、ファクシミリデータの符号化や復号化を行う。D
MAC18は、RAM12に対するアクセスなどをCP
U10に代わって直接制御する。
【0021】読取部21は、原稿などから画像を読み取
るイメージセンサや光源としてのLED(図示省略)な
どを備え、画素ごとに色数や階調などを読み取る。記録
部22は、たとえば熱転写方式やインクジェット方式に
よる記録機構を備え、モノクロ画像やカラー画像を用紙
上に記録することができる。操作部23は、使用者のキ
ー操作などに応じた操作信号をCPU10に伝えるため
のものである。表示部24は、LCDなどを備えてお
り、ファクシミリ装置のステータス情報などを表示す
る。
【0022】本発明を理解する上で簡単な一例を挙げて
説明すると、このファクシミリ装置でモノクロ複写を行
う場合には、読取部21の動作により8ビットのグレー
スケールで画像が読み取られ、読み取りデータとして
は、たとえば0〜255の8ビットからなる画素値が各
画素ごとに得られる。そして、記録の際には、記録部2
1の動作により白か黒のドットを打ち出すため、2値化
処理によって各画素ごとに0か1の画素値に変換した記
録データが出力される。つまり、画像処理プロセスにお
いては、CPU10が多値(8ビット)の画素値からな
る読み取りデータを、しきい値論理などに基づいて2値
(1ビット)の画素値からなる記録データに変換する。
【0023】この際、2値化により画素値が減少する
が、画素値減少によっても全体の画質を見映え良くする
ために、CPU10は、いわゆる広義の誤差拡散方式に
より各画素ごとに誤差を算出する一方、この誤差を別の
画素に対して配分する。誤差の値は、演算対象となる画
素値が0〜255であることから、絶対値としては最大
255で表現されるが、CPU10の減算処理によって
正負の符号付き値として算出される。つまり、誤差は、
8ビットの数値データに1ビットの符号データを加えて
構成され、2値化前の画素値のビット数よりも符号ビッ
トの分だけ大きくなる。
【0024】そして、このような誤差拡散の例として
は、狭義の誤差拡散法と誤差最小法とがある。図2は、
狭義の誤差拡散法と誤差最小法とを説明するために示し
た説明図であって、図中においてアスタリスク「*」の
付された画素が注目画素、分数の付された画素が周辺画
素である。分数は、注目画素に対する周辺画素の対応位
置関係に応じた重み係数を示している。また、誤差を算
出する順序は、右から左の方向に沿って上から下の行順
に行うとする。この図に示すように、狭義の誤差拡散法
によれば、ある時点において一つの注目画素より算出さ
れた誤差は、その時点(位置)より後で注目すべき周辺
画素に対してその周辺位置に応じた重み係数を乗じたか
たちで配分される。一方、誤差最小法によれば、過去の
時点(位置)で注目画素とした際に得られた誤差は、そ
のまま存置され、その後、現時点における注目画素を2
値化変換する際にその位置に応じた重み係数を乗じたか
たちで配分される。いずれにしても誤差は、後の注目画
素に対する2値化変換まで誤差メモリに書き込んで残し
ておく必要がある。
【0025】ここで、誤差メモリに誤差を書き込むにあ
たり、演算対象となる画素値と同じビット数(8ビッ
ト)の誤差メモリとしたのでは、誤差が符号付きの9ビ
ットで算出されるために、情報落ちを生ずるおそれがあ
る。そのため、本実施形態においては、RAM12を誤
差メモリとして8ビット分の領域を確保しつつも、CP
U10が所定の演算的手続を行うことにより、符号付き
の9ビットからなる誤差を8ビットに減らし、ビット数
の減少した誤差を誤差メモリに書き込ませる構成として
いる。このような誤差のビット数を減少させる際、CP
U10は、以下に説明する関数を用いて所定の演算的手
続を実行する。
【0026】図3は、誤差のビット数を減少するための
演算的手続において用いられる関数を示した図であっ
て、この図に示すように、−255〜255までの値を
とる入力誤差xは、非線形的なシグモイド型の関数を線
形的に置き換えた関数に基づいて変換され、−128〜
127までの値域とした出力誤差F(x)とされる。こ
の関数は、以下の式により表される。なお、出力誤差F
(x)が整数値とならないものについては、丸め処理な
どを経て整数値とされる。
【0027】
【数1】
【0028】以上のように出力誤差F(x)とされた誤
差は、演算対象となる画素値と同じビット数、つまり8
ビットとして誤差メモリに書き込まれる。こうして、誤
差メモリに一時的に残された誤差は、周辺画素に対して
重み係数を乗して配分されるため、CPU10の制御に
より誤差メモリから読み出される。その際、CPU10
は、上記数式で示される関数を逆関数として誤差に対す
る演算を行い、本来のビット数(9ビット)となるよう
に誤差を復元する。なお、誤差メモリから誤差を読み出
す際、絶対値の大きい誤差(圧縮後の値で「+127」
や「−128」)については、完全な元の値に復元でき
ないが、絶対値の大きい誤差は、画質に与える影響が少
ないので、誤差拡散方式による2値化処理において何ら
支障を生ずることはない。
【0029】すなわち、CPU10は、記憶手段(誤差
メモリ)に誤差を書き込むにあたり、所定の演算的手続
に従って誤差のビット数を減らす一方、ビット数減少後
の誤差を上記記憶手段に書き込ませる演算処理手段を実
現している。ROM14は、誤差拡散方式により各画素
ごとに誤差を算出する一方、その誤差を別の画素に配分
すべく記憶手段に一時的に残存させながら、各画素ごと
に画素値を変換する画像処理装置を制御するためのプロ
グラムを記憶した記憶媒体であって、上記記憶手段に誤
差を書き込むにあたり、所定の演算的手続に従って誤差
のビット数を減らす一方、ビット数減少後の誤差を上記
記憶手段に書き込ませるための演算処理プログラムを含
むプログラムを記憶した記憶媒体を実現している。
【0030】次に、上記構成を有するファクシミリ装置
で複写を行う場合の動作について図面を参照して説明す
る。なお、誤差拡散方式としては、狭義の誤差拡散法に
従うものとする。
【0031】図4は、ファクシミリ装置における複写処
理手順を示したフローチャートであって、この図に示す
ように、まずCPU10は、読取部21に対して読取処
理を実行させる(S1)。この際、原稿などから中間調
の画像が読み取られ、画素ごとにたとえば0〜255と
した多値からなる画素値が得られる。
【0032】次に、CPU10は、各画素の画素値を順
に2値化する(S2)。この際、しきい値論理などに基
づいて多値からなる画素値が「0」または「1」の2値
に変換されるが、ここで2値化された画素が記録処理に
おいて直接用いられるのではない。
【0033】上記2値化の際、CPU10は、2値化に
よる画素値の誤差を算出する(S3)。ここで、元の画
素値が0〜255で表される場合、誤差としては、絶対
値が255で正負の符号付きの9ビットとして得られ、
一時的にCPU10内のレジスタなどに保持される。
【0034】こうして誤差を算出したCPU10は、そ
の誤差を上記図3および数式1に示す関数に基づいて変
換することにより、誤差のビット数を減少させ(S
4)、ビット数の減じられた誤差を誤差メモリに書き込
ませる(S5)。これにより、符号付きの9ビットとし
た誤差は、数値データが1ビット分減少した値、つまり
−128〜127の値としてRAM12に記憶される。
【0035】さらに、CPU10は、現時点で誤差を算
出した一つの注目画素に対する周辺画素について、上記
S2〜S5より既に得られている誤差を誤差メモリから
読み出すとともに(S6)、その誤差を上記図3および
数式1に示す関数の逆関数に基づいて変換することによ
り、8ビットの誤差を元の9ビットに戻す(S7)。
【0036】そして、CPU10は、元の多値からなる
注目画素に対し、上記S7によって得られた誤差に重み
係数などを乗じた値を演算し、それらの誤差が最小とな
るようにしきい値を決定して注目画素の画素値を2値化
する(S8)。ここで2値化された画素が記録処理によ
って打ち出されることとなる。
【0037】最終的にCPU10は、S8において2値
化された画素に基づいて記録部22を制御することによ
り、白または黒のドットの集合からなる画像をラインご
とに用紙上に記録させる(S9)。以上のS1〜S9ま
でが各画素について行われることにより、グレースケー
ルで読み取られた画像が白か黒のドットで表現されるこ
ととなる。
【0038】したがって、上記構成、動作を有するファ
クシミリ装置によれば、狭義の誤差拡散法あるいは誤差
最小法により各画素ごとに算出された誤差は、シグモイ
ド型の関数に近似した図3および数式1に示す関数に基
づいてビット数が減少された後、誤差メモリとしてのR
AM12に書き込まれる。そのため、変換対象となる元
の画素値と同じ8ビットからなる誤差を書き込みできる
誤差メモリをRAM12において確保すれば良く、その
ような誤差メモリとして用いられるRAM12の小容量
化を容易に図ることができる。
【0039】なお、本発明は、上記の実施形態に限定さ
れるものではない。
【0040】たとえば、モノクロ複写に限らず、カラー
原稿を読み取ってそれより色数などの少ない画像を記録
する場合、あるいはカラー原稿を読み取ってモノクロ画
像を記録する場合でも本発明を適用することができる。
また、色数や階調などに限らず、画素数をより少なくす
るために誤差拡散方式を用いる場合でも、本発明を適用
することができる。さらに、複写の場合に限らず、単に
イメージスキャナやプリンタとして用いられる場合で
も、同様の処理動作を実行させることができる。もちろ
ん本発明は、ファクシミリ装置に限らず、たとえばパー
ソナルコンピュータなどの情報処理装置の一機能として
ハードウェアで構成したり、画像処理のためのアプリケ
ーションプログラムとしてCD−ROMやフロッピー
(登録商標)ディスクによりソフトウェアのかたちで提
供されるものとしても良い。
【0041】また、誤差のビット数を減少させ、あるい
は元に戻すには、図3および数式1に示す関数に基づい
てCPU10の演算的手続により行われるとしたが、シ
グモイド型の関数に準じたルックアップテーブルをあら
かじめEEPROM15やROM14に記憶させてお
き、このルックアップテーブルを参照しつつ演算処理す
るようにしても良い。あるいは、ゲートアレイ16に専
用の関数変換回路などを構築し、ハードウェアによって
誤差を処理するとしても良い。
【0042】さらに、誤差のビット数を減少させるため
の演算処理としては、上記シグモイド型の関数に限ら
ず、ビット数を小さくできるのであれば、他の関数や演
算方式による処理としても良い。他方、誤差のビット数
を元に戻す演算処理は、必ずしも必要とされるものでは
なく、ビット数の減少された誤差をそのまま用いて誤差
拡散方式による処理を行うものとしても良い。
【0043】読取手段としては、密着型のラインイメー
ジセンサなどが好適に用いられるが、密着型に限らず縮
小光学系を採用したリニアCCD(Charge Coupled Dev
ice:電荷結合素子)や、受光面が縦横に複数の画素に
より構成されるエリアCCDであっても良い。
【0044】読取方式としては、カラー画像を読み取る
場合、異なる発光色の光源を切り替える方式、1つの光
源を用いてカラーフィルタで発光色を切り替える方式、
あるいは分光プリズムによって異なる波長色の光を各色
に対応する受光デバイスに導く方式などがあるが、いず
れの方式であっても良い。また、直接色分解できるカラ
ーCCDなどを用いてカラー画像を読み取る方式として
も良い。記録方式としては、熱転写方式やインクジェッ
ト方式のほか、インパクト方式や電子写真方式、あるい
は静電記録方式などのあらゆる方式が適用できる。
【0045】その他、上記した本発明の特徴部分以外に
係る事項については、本発明の作用効果を損なわない限
りにおいて適宜設計変更できるものである。特に、上記
した画素値や誤差などの数値は、あくまでも実施形態を
明確にする上で一例として示したのであって、実際には
構成される装置の仕様などに応じて適宜決定されるもの
である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た発明の画像処理装置によれば、誤差拡散方式により各
画素ごとに算出された誤差は、所定の演算的手続に従い
ビット数が減じられた後、記憶手段としてのメモリなど
に書き込まれるので、変換対象となる元の画素値と同
等、あるいはそれより少ないビット数の誤差を書き込み
できる記憶サイズや領域を確保すれば良く、そのような
記憶サイズや領域を提供するメモリなどの小容量化を容
易に図ることができる。
【0047】また、請求項2に記載した発明の画像処理
装置によれば、請求項1に記載の画像処理装置による効
果に加えて、小容量とされたメモリなどを介して誤差を
読み書きすることができ、その読み出しの際には、元の
ビット数とした誤差を注目画素の近傍となる周辺画素に
対して配分することができる。
【0048】さらに、請求項3に記載した発明の画像処
理装置によれば、請求項1または請求項2に記載の画像
処理装置による効果に加えて、ハードウェアとしての関
数演算回路、あるいはルックアップテーブルを参照して
演算するソフトウェアを介した手続により、シグモイド
型の関数的関係をもって非線形的に効率良く誤差のビッ
ト数を減少させることができ、そうした誤差を元のビッ
ト数に戻しつつ周辺画素に配分することによっても、本
来の誤差とした場合とほとんど変わりなく画質を劣化さ
せることがない。
【0049】また、請求項4に記載した発明の画像処理
装置によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記
載の画像処理装置による効果に加えて、たとえば0〜2
55の8ビットで表現される元の画素値を、0または1
とした1ビットで表現される画素値として2値化する
際、誤差拡散方式によると各画素の誤差は、−255〜
+255までの9ビットで表現される値として算出され
るが、この値をたとえば−128〜+127までに縮小
することにより、本来9ビットの誤差を1ビット減じた
8ビットで表現することができる。
【0050】さらに、請求項5に記載した発明の記憶媒
体によれば、記憶されたプログラムに基づいてCPUを
動作させることにより、請求項1に記載の画像処理装置
の動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の一実施形態とし
て、ファクシミリ装置の回路構成を示したブロック図で
ある。
【図2】狭義の誤差拡散法と誤差最小法とを説明するた
めに示した説明図である。
【図3】誤差のビット数を減少するための演算的手続に
おいて用いられる関数を示した図である。
【図4】ファクシミリ装置における複写処理手順を示し
たフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU 11 NCU 12 RAM 13 モデム 14 ROM 15 EEPROM 16 ゲートアレイ 17 コーデック 18 DMAC 21 読取部 22 記録部 23 操作部 24 表示部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誤差拡散方式により各画素ごとに誤差を
    算出する一方、その誤差を別の画素に配分すべく記憶手
    段に一時的に残存させながら、各画素ごとに画素値を変
    換する画像処理装置であって、 上記記憶手段に誤差を書き込むにあたり、所定の演算的
    手続に従って誤差のビット数を減らす一方、ビット数減
    少後の誤差を上記記憶手段に書き込ませる演算処理手段
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記演算処理手段は、上記記憶手段から
    誤差を読み出すにあたり、上記所定の演算的手続を逆手
    順として誤差のビット数を元に戻す一方、元のビット数
    として読み出した誤差を近傍の画素に対して配分する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記所定の演算的手続では、シグモイド
    型の関数、若しくはそれに近似する関数、またはこれら
    の関数に準じたルックアップテーブルを用いる、請求項
    1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記演算処理手段は、多値からなる元の
    画素値を2値化する際、各画素ごとに誤差を算出する、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 誤差拡散方式により各画素ごとに誤差を
    算出する一方、その誤差を別の画素に配分すべく記憶手
    段に一時的に残存させながら、各画素ごとに画素値を変
    換する画像処理装置を制御するためのプログラムを記憶
    した記憶媒体であって、 上記記憶手段に誤差を書き込むにあたり、所定の演算的
    手続に従って誤差のビット数を減らす一方、ビット数減
    少後の誤差を上記記憶手段に書き込ませるための演算処
    理プログラムを含むプログラムを記憶したことを特徴と
    する記憶媒体。
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