JP2001282249A - 吸音材 - Google Patents

吸音材

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JP2001282249A
JP2001282249A JP2000092710A JP2000092710A JP2001282249A JP 2001282249 A JP2001282249 A JP 2001282249A JP 2000092710 A JP2000092710 A JP 2000092710A JP 2000092710 A JP2000092710 A JP 2000092710A JP 2001282249 A JP2001282249 A JP 2001282249A
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sound
sound absorbing
absorbing material
wall surface
resonator
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JP2000092710A
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Nobuhiko Narita
信彦 成田
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Nok Vibracoustic Co Ltd
Original Assignee
Nok Vibracoustic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた吸音性能を奏すると共に、低コストで
製造可能な吸音材を提供する。 【解決手段】 基材1と、その音源側の吸音材本体2に
形成された中空隆起部21との間に空洞3を画成した所
要数の共鳴器10を有する。共鳴器10の音源側を包囲
する中空隆起部21の頂部壁面には、環状の低剛性部2
11が形成され、その内周の領域は、その全体が外部か
らの音圧を受けて厚さ方向へ振動変位する振動板212
として機能するもので、この振動板212が有効吸音面
となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共鳴器により音を
共鳴吸収する吸音材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸音材としては、ヘルムホルツ共
鳴器によるものが知られている(例えば特開平4−22
5398号公報参照)。すなわちこの吸音材は、基材の
音源側の表面に、高さが異なる互いに独立した多数の中
空隆起部が隆起形成された吸音材本体が添設され、前記
各中空隆起部の頂部壁面にそれぞれ音の振動エネルギを
取り込むオリフィス孔が開設され、これによって、多数
のヘルムホルツ共鳴器を構成するものである。
【0003】互いに隣接配置された各ヘルムホルツ共鳴
器は、基材と中空隆起部との間に画成された空洞におけ
る空気ばねのばね定数と、オリフィス孔の内周の空気塊
の質量とによって決まる共鳴周波数(吸音周波数)が互
いに異なる値に設定されており、前記吸音周波数付近の
周波数帯域の音を取り込んで、共鳴作用により吸音する
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ヘ
ルムホルツ型の吸音材によれば、製造に際して、真空成
形法等によって吸音材本体に多数の中空隆起部を成形し
た後で、その各頂部壁面にオリフィス孔を開設するとい
った二次加工の必要があり、製造コストが高いものとな
っていた。しかも、各中空隆起部は容積や高さがそれぞ
れ異なるため、オリフィス孔の開設には、前記各頂部壁
面の高さに対応してポンチが配置された打ち抜き型と、
前記各頂部を内側から押さえる押さえ型とを用いるが、
オリフィス孔を確実に打ち抜き形成するためには、前記
打ち抜き型及び押さえ型に高精度の寸法公差が要求され
ていた。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その主な技術的課題とするところは、優れた
吸音性能を奏すると共に、低コストで製造可能な吸音材
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る吸音材
は、基材とその音源側に配置された吸音材本体との間に
空洞を画成した所要数の共鳴器を有し、前記共鳴器の音
源側を包囲する吸音材本体の壁面に、屈曲した断面形状
であって環状に延びる低剛性部が形成されたものであ
る。
【0007】本発明の構成によれば、環状の低剛性部に
よって囲まれた領域は、その全体が外部からの音圧を受
けて厚さ方向へ振動変位する振動板として機能するもの
で、この振動板の全域が有効吸音面として機能する。す
なわち、各共鳴器は、その内部空洞における空気ばね及
び低剛性部のばね定数と、低剛性部に囲まれた振動板の
質量とによって決まる共鳴周波数(吸音周波数)を有
し、前記振動板としての領域が、入射される音波の波形
と位相の異なる波形で共鳴することにより、前記吸音周
波数帯域の音を吸収するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明に係る吸
音材の好ましい実施の形態を部分的に示すものである。
この吸音材において、参照符号1は板状の基材、2はこ
の基材1の音源側の表面に添着されたポリプロピレンや
ナイロン等の吸音性に優れた合成樹脂板からなる吸音材
本体である。基材1は、当該吸音材の全体形状を保持す
る所要の強度を得ると共に、音の透過を極力少なくする
ため、吸音材本体1に比較して厚肉に形成されている。
【0009】吸音材本体2には、外観が台形状を呈する
複数の中空隆起部21(図1には一個のみ示される)が
形成されており、各中空隆起部21は、基材1との間に
空洞3を画成することによって共鳴器10を構成してい
る。そして、各中空隆起部21の内部容積及び高さ、す
なわち各共鳴器10の空洞3の容積及び高さは、互いに
異なるものとなっている。
【0010】中空隆起部21における音源側を向いた頂
部壁面には、低剛性部である円環状のビード部211が
形成されている。このビード部211は、図2に示され
るように、薄肉でかつ前記頂部壁面の高さ方向へコ字形
又はU字形の折り返し形状に屈曲した断面形状に形成さ
れており、その幅wは、吸音材本体1の素材肉厚t以上
(1t〜5t)であり、その高さhは、前記幅w以上
(1w〜3w)となっている。
【0011】このため、上述の寸法に形成されたビード
部211は、周囲の壁面に比較して相対的に高い可撓性
を有するヒンジ部として機能する。そして、その内周側
の平坦な壁面は、前記ビード部211を介して弾性的に
支持されることによって、共鳴器10における振動板2
12として機能するもので、音源からの音圧を受けるこ
とによって、ビード部211の変形を伴いながら厚さ方
向へ容易に変位することができる。一方、空洞3に閉じ
込められた空気は、共鳴器10における空気ばねとして
機能する。
【0012】このため、共鳴器10は、空洞3の容積及
び高さによる前記空気ばね及び前記ビード部211の剛
性に由来するばね定数と、前記頂部壁面の振動板212
の質量とによって決まる所定の共鳴周波数(吸音周波
数)を有し、音源から入射される空気伝送音のうち、前
記吸音周波数と対応する周波数帯域の音を取り込んで、
その音波の波形と位相の異なる波形で前記振動板212
が厚さ方向へ共振することにより、前記周波数帯域の音
を吸収するものである。
【0013】また、先に説明したように、空洞3におけ
る空気ばねのばね定数は、空洞3の容積や高さによって
異なり、振動板212の質量は、ビード部211で囲ま
れた面積により異なるため、これによって、各共鳴器1
0にそれぞれ異なる吸音周波数を設定し、広い周波数帯
域の音を吸収することができる。また、空洞3の容積や
高さを一定としても、前記ビード部211で囲まれた振
動板212の面積によって、異なる吸音周波数を設定す
ることができる。
【0014】ここで、本発明に対する比較例として示さ
れる図3及び図4のように、中空隆起部21の頂部壁面
を、低剛性部の存在しない平坦な壁面として形成した場
合は、この頂部壁面の剛性が高いため、音源からの音圧
が入射されても、これによる厚さ方向への振幅が小さ
く、その振動面は、図中破線で示されるように、実質的
に前記頂部壁面の中央部付近に限定される。このため有
効吸音面積Sが小さく、しかも、吸音周波数を低くする
には、前記頂部壁面の面積を広くすることによって、そ
の振動板としての質量を増大させると共に前記頂部壁面
のばね定数を低下させ、あるいは中空隆起部21の高さ
を高くすることによって、空洞3の空気ばねのばね定数
を低下させる必要がある。
【0015】これに対し、本発明の吸音材によれば、ビ
ード部211によって囲まれた領域全体が、外部からの
音圧を受けることによって厚さ方向へ振動変位する振動
板212となるため、大きな有効吸音面積Sが確保され
る。しかもその質量も大きくなるため、空洞3の容積や
高さをそれほど大きくしなくても、共鳴器10の吸音周
波数を低く設定して、低周波数帯域の音に対応すること
ができる。またこのため、吸音材全体のサイズを縮小す
ることができ、あるいは、全体のサイズを一定とした場
合は、より多くの共鳴器10を配置することができるの
で、吸音効果を向上させることができる。
【0016】吸音材本体2は、中空隆起部21の外面形
状に対応した、多数の成形凹部を有する金型(図示省
略)を用いて、真空成形法等によって成形される。この
とき、前記各成形凹部に形成された環状突条によって、
前記中空隆起部21の頂部壁面におけるビード部211
も、同時に形成される。したがって、ヘルムホルツ共鳴
器による従来の吸音材のように、吸音材本体2にオリフ
ィス孔の開設等の二次加工を施す場合に比較して工数が
減少し、製造コストを低減することができる。
【0017】なお、低剛性部としてのビード部211
は、環状に連続したものであれば、図示の形態のように
必ずしも円形である必要はなく、中空隆起部21の頂部
壁面の平面形状等に応じて、任意の形状に形成すること
ができる。また、前記低剛性部は、必ずしも図示のよう
なU字形あるいはコ字形等の折り返し形状である必要は
なく、ベローズ状の断面形状とする等、種々のバリエー
ションが考えられる。
【0018】
【発明の効果】本発明に係る吸音材によると、共鳴器を
構成する壁面に環状の低剛性部を形成することによっ
て、その内周の領域全体が実質的な振動板となるので、
共鳴器における有効吸音面積を増大することができ、し
かも共鳴による吸音動作が容易に行われるので、吸音性
能の向上が実現される。また、前記振動板の所要の質量
が確保されるので、空洞の容積や高さによらずに吸音周
波数を低く設定することができ、しかもヘルムホルツ共
鳴器のようなオリフィス孔を開設する必要がないので、
製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸音材の好ましい実施の形態を示
す要部斜視図である。
【図2】上記吸音材の要部断面図である。
【図3】比較例としての吸音材を示す部分的な斜視図で
ある。
【図4】上記比較例の部分的な断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2 吸音材本体 21 中空隆起部 211 ビード部(低剛性部) 212 振動板 3 空洞 10 共鳴器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材(1)とその音源側に配置された吸
    音材本体(2)との間に空洞(3)を画成した所要数の
    共鳴器(10)を有し、 前記共鳴器(10)の音源側の壁面に、屈曲した断面形
    状であって環状に延びる低剛性部(211)が形成され
    たことを特徴とする吸音材。
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