JP2001279798A - 螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法 - Google Patents

螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法

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JP2001279798A
JP2001279798A JP2000094745A JP2000094745A JP2001279798A JP 2001279798 A JP2001279798 A JP 2001279798A JP 2000094745 A JP2000094745 A JP 2000094745A JP 2000094745 A JP2000094745 A JP 2000094745A JP 2001279798 A JP2001279798 A JP 2001279798A
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spiral
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hollow shaft
shaped
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JP2000094745A
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Goro Minami
吾郎 南
Takaiku Yoshii
孝育 吉井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な螺旋案内路を有する垂直下水管を容易
に製造する方法を提供する 【解決手段】 中空軸の外面に中空軸の軸方向に対して
所定の角度でかつ幅が扇状板状体が挿嵌可能な螺旋状溝
が刻まれ、複数の扇形板状体の内側円弧状端面に上記螺
旋状溝に挿嵌可能な凸状挿し部が設けられ、該凸状挿し
部が上記螺旋状溝に順次挿嵌されて螺旋案内路が形成さ
れ、中空軸に刻まれた螺旋状溝に挿嵌された扇形板状体
と中空軸、及び隣り合う扇形板状体同士とがそれぞれ繊
維強化熱硬化性樹脂で接着された後外筒管に挿入され、
外筒管と螺旋案内路を形成する扇形板状体とが繊維強化
熱硬化性樹脂で接着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水道用マンホー
ル等に設置される螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】下水道用マンホール等には、マンホール
底面への落水衝撃の緩和や落水音の低騒音化のために、
落下する下水を減勢するための螺旋案内路を設けた垂直
下水管(以降、ドロップシャフトという。)が使用され
る例が拡大しつつある。
【0003】従来、螺旋案内路付きドロップシャフトの
製造は、螺旋案内路を構成する螺旋板の1ピッチ毎に、
ピッチ毎成形型を用いて、例えば繊維強化熱硬化性樹脂
を手積み積層して螺旋部分を形成し、その後ドロップシ
ャフト内に2次接着しながら螺旋全体を所定のピッチ数
となるよう形成して製造されているが、この方法は螺旋
を形成する際位置決めがしにくく正確な螺旋案内路が形
成しにくいうえ、ドロップシャフトの口径毎に異なる成
形型が必要であるという問題があった。
【0004】一方、特開平11−200466号公報に
は、外面に1本の支持棒を延出させたリング状成形体
を、支持棒の延出方向を一定角度ずつ変位しつつ順次積
み重ね、これら支持棒によって形成された螺旋状面上に
ドーナツ状の板状体を接続して載置し、螺旋案内路とす
る製造方法が記載されているが、この方法は、正確な螺
旋案内路は形成可能ではあるが多くの部材を必要とし、
作業性が悪くまたコストも高くなるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の螺旋案内路付
き管の製造方法は、上記従来の製造方法の問題を解決
し、正確な螺旋案内路を有する垂直下水管を容易に製造
する方法を提供する目的でなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の請求項1記載の螺旋案内路付き垂直下水管の
製造方法は、中空軸を備えた螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法であって、中空軸の外面に中空軸の軸方向に
対して所定の角度でかつ幅が扇状板状体が挿嵌可能な螺
旋状溝が刻まれ、複数の扇形板状体の内側円弧状端面に
上記螺旋状溝に挿嵌可能な凸状挿し部が設けられ、該凸
状挿し部が上記螺旋状溝に順次挿嵌されて螺旋案内路が
形成され、中空軸に刻まれた螺旋状溝に挿嵌された扇形
板状体と中空軸、及び隣り合う扇形板状体同士とがそれ
ぞれ繊維強化熱硬化性樹脂で接着された後外筒管に挿入
され、外筒管と螺旋案内路を形成する扇形板状体とが繊
維強化熱硬化性樹脂で接着されることを特徴とする螺旋
案内路付き垂直下水管の製造方法である。
【0007】請求項2記載の螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法は、中空軸に設けられた螺旋状溝が中空軸の
管壁を貫通していることを特徴とする発明1の螺旋案内
路付き垂直下水管の製造方法である。
【0008】請求項3記載の螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法は、中空軸に設けられた螺旋状溝が不連続で
あることを特徴とする発明1乃至2の螺旋案内路付き垂
直下水管の製造方法である。
【0009】請求項4記載の螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法は、扇形板状体の一方の稜が端面から一方の
側に折り曲げられ更にその外側が反対方向に折り曲げら
れ、中空軸に取り付けられて螺旋案内路とされたときに
隣り合う扇形板状体の接する稜同士が互いに重なるよう
に接していることを特徴とする発明1乃至3の螺旋案内
路付き垂直下水管の製造方法である。
【0010】請求項5記載の螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法は、扇形板状体の一方の稜が端面から一方の
側に折り曲げられ更にその外側が反対方向に折り曲げら
れ更にその外側が同じ方向に折り曲げられ、他のもう一
方の稜が前述の稜の最初の折り曲げ方向と同じ方向に折
り曲げられ、中空軸に取り付けられて螺旋案内路とされ
たときに隣り合う扇形板状体の接する稜同士が互いに嵌
合されることを特徴とする発明1乃至4の螺旋案内路付
き垂直下水管の製造方法である。
【0011】請求項6記載の螺旋案内路付き垂直下水管
の製造方法は、中空軸に設けられた螺旋状溝が中空軸壁
面を貫通しており、扇形板状体の内側円弧状端面が折り
返されて爪状とされた端面が、上記螺旋状溝に挿入され
て中空軸に係合されていることを特徴とする発明1乃至
5の螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法である。
【0012】本発明において、中空軸(以降、心筒とい
う。)は下水が螺旋案内路に衝突した際等に発生する泡
で下水流路が狭められ流下量が減少する事を防止するた
めに、空気抜きの目的で螺旋案内路の中央に設けられて
いるものであり、通常、心筒の外径は外筒管の内径の1
/4から3/4程度とされる。
【0013】心筒及び/又は扇形板状体の材質は、組立
工程時に繊維強化熱硬化性樹脂を積層するのでそれらと
接着が可能なものであって、強度、重量、施工性等に優
れたものであれば特に制限されず、例えば、塩化ビニル
樹脂、ポリカーボネート、硬質ウレタン樹脂発泡体、繊
維強化合成樹脂等の合成樹脂若しくはこれらが複合され
た複合樹脂材料;鉄、鋼、ステンレススチール等の金属
材料若しくは金属と合成樹脂または繊維強化合成樹脂と
の複合材料;レジンコンクリート等の無機成形品等が好
適に用いられる。なお、心筒と扇形板状体とは、同じ材
質であっても、異なる材質であっても良い。同様に、外
筒管であるドロップシャフトの材質も特に制限されるも
のではなく、同様の材料が好ましく用いられる。
【0014】心筒の設けられる螺旋状溝は、扇形板状体
の内側円弧状端面に設けられた凸状挿し部を該螺旋状溝
に沿って挿嵌し、ゆがみのない螺旋案内路を形成するた
めに設けられる。従って、螺旋状溝は、心筒の直径が大
きく心筒壁の厚さが充分に大きい場合には、必ずしも心
筒壁を貫通しない溝であっても良いが、例えば、心筒壁
の厚さが薄い心筒の場合には、発明2に示されるよう
に、貫通している方が扇形板状体の内側円弧状端面が心
筒に確実に相関されて位置が決まりやすいので好都合で
ある。なお、溝が貫通していると貫通していないとに関
わらず、溝深さは扇形板状体に設けられた凸状挿し部の
突出長さと一致しているかより深くされている必要があ
る。
【0015】螺旋状溝の幅は、扇形板状体の凸状挿し部
の厚さと略一致して大きければ良く、広すぎると扇形板
状体と心筒とを嵌合したときに隙間ができて螺旋案内路
がゆがむ恐れがある。
【0016】この作用を発揮させるためには、螺旋状溝
は基本的には連続していても不連続であっても良いが、
連続している場合には心筒の強度の低下が懸念されるた
め、発明3に示されるように、不連続とされることが好
ましい。螺旋状溝の不連続箇所は、任意に決められれば
よいが、通常、扇形板状体の取り付け作業性及び心筒の
強度向上の効果を考慮して、互いに120度の角度とな
る位置に設けられることが多い。勿論、ドロップシャフ
トを流下する下水の量が少ない場合には、互いに対向し
た2カ所であっても良く、量が多い場合にはこれより多
く設けられても良い。これらの場合には、心筒に設けら
れる該螺旋状溝の不連続箇所に適合するよう扇形板状体
の内側円弧状端面を円弧長さより短い長さの凸状挿し部
としておく(後述、扇形板状体の説明を参照)。
【0017】また、螺旋状溝は、目的とする螺旋形状に
沿った傾斜角度で心筒に溝切り加工される。溝切り加工
は通常の方法で行われれば良い。
【0018】扇形板状体の内側円弧状端面の半径は心筒
の半径と同じであり、外側円弧状端面の半径は外筒管の
半径と同じである。また、扇の角度は螺旋案内路の1ピ
ッチを何枚の扇形板状体で構成するかによって決められ
る。例えば3枚の扇形板状体で1ピッチを構成する場合
には扇の角度を120度とし、2枚の場合には180
度、4枚の場合には90度とする。なお、ここでいう扇
の角度とは、扇形板状体を平面投影した時に両側の稜が
なす角度をいう。
【0019】扇形板状体の内側円弧状端面は、心筒に設
けられた螺旋状溝に嵌合する凸状挿し部とされている。
この凸状挿し部は、心筒に設けられた螺旋状溝に挿嵌さ
れて、扇形板状体をあたかも螺旋階段のように心筒の周
りを螺旋旋回した案内路を形成するので、扇形板状体が
正確に心筒に固定されるように設けられていなければな
らない。従ってその突出長さは、扇形板状体の内側円弧
状端面に沿って心筒の壁厚さの約1/4以上とされる
と、挿嵌後に扇形板状体が自重で自由端側が垂れ下がる
ことが少なくなって位置決めが確実となり、また挿嵌後
の組み立て工程時に接着固定されるまでの仮固定の間に
ゆがみのない螺旋案内路となるので更に好都合である。
但し、心筒の厚みが厚い場合には溝深さを浅くしたり、
薄い場合には溝深さを深くしたり、場合によっては心筒
壁を貫通して設けられる場合もあるので、必ず1/4以
上の長さに限定されるものではない。勿論、心筒に設け
られた螺旋状溝の深さは、これに対応して設定されてい
なければならないことは前述の通りである。
【0020】扇型板状体の稜は、単純な切り落としであ
っても良いが、例えば、発明4に示されるように、扇形
板状体の一方の稜が端面から一方の側に折り曲げられ更
にその外側が反対方向に折り曲げられて段差状とされて
いると、心筒に取り付けられて螺旋案内路とされたとき
に隣り合う扇形板状体の接する稜同士が互いに重なるよ
うに接することになり、リブ構造様となって接合強度が
増す。
【0021】また、発明5に示されるように、扇形板状
体の一方の稜が端面から一方の側に折り曲げられ更にそ
の外側が反対方向に折り曲げられ更にその外側が同じ方
向に折り曲げられて窪み型溝をなし、他のもう一方の稜
が前述の稜の最初の折り曲げ方向と同じ方向に折り曲げ
られて凸状畝となされていると、心筒に取り付けられて
螺旋案内路とされたときに隣り合う扇形板状体の窪み型
溝と凸状畝と互いに嵌合されることになり、更にリブ構
造様の接合強度が増す。
【0022】凸状挿し部の最内側部端面は、発明6に示
されるような爪型にされていても良い。この場合には、
心筒に挿嵌された時に位置決めと同時に抜け防止が可能
になり、後の組み立て工程時に作業が更に簡単になる。
なお、爪形は凸状挿し部面の一方の側にのみ設けられて
いても、両側方向に設けられていても良い。
【0023】扇形板状体の外側円弧状端面は、外径が外
筒管の内径と一致して略小さければ良く、ドロップシャ
フトへの螺旋案内路組み込み工程での接着作業を容易に
するために、その端面に僅かな反りが設けられていても
良い。
【0024】扇形板状体を心筒へ取り付ける方法は特に
指定されることはなく、個別の扇形板状体を順次心筒の
螺旋状溝にはめ込んで螺旋案内路の形状となしていけば
良い。この時、隣り合う扇形板状体同士にできるだけ隙
間ができないようにする。
【0025】扇形板状体を嵌合して螺旋案内路の形状が
できたら、心筒に設けられた螺旋状溝に挿嵌された扇形
板状体と心筒との隙間、及び隣り合う扇形板状体同士と
をそれぞれ繊維強化熱硬化性樹脂(以降、FRPとい
う。)を積層し接着する。積層接着箇所は最小限この部
分に必要であるが、加えて扇状板状体の片面及び/又は
両面にもFRPが積層されても良い。この場合には、扇
状板状体の強度が増し、落水衝撃に対して損傷が少なく
なる。
【0026】FRPの材質としては、合成樹脂延伸繊
維、ガラス繊維、炭素繊維等の補強用途に用いられる繊
維のロービングクロスやマットに、硬化剤、硬化促進剤
等を配合した不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸したものが
用いられ、積層接着方法としては、通常のハンドレイア
ップ法等の方法により積層接着される。
【0027】FRPの積層厚さは、扇形板状体と心筒と
が強固に接合され、同時に、隣り合う扇形板状体同士が
確実に接合されてそのいずれの接合箇所も落水時の衝撃
に耐えるようになされねばならず、更に扇形板状体の片
面若しくは両面にもFRPが積層される場合にはその表
面は、滑らかな螺旋案内路となるように、凹凸の少ない
状態の面を持つ螺旋板に仕上げられていることが好まし
い。
【0028】以上の工程を経て螺旋案内路を取り付けら
れた心筒は、積層接着されたFRPが硬化後、外筒管の
内部に取り付けられる。その方法としては、螺旋案内路
を取り付けられた上記心筒を外筒管内に差し込み、所定
の位置に仮固定した後、螺旋の1ピッチ分を、心筒の上
方開放端及び下方開放端から、螺旋案内路を構成する螺
旋板と外筒管とが接する螺旋箇所を、FRPで例えばハ
ンドレイアップ法等で接着接合される。なお、ここで用
いられるFRPは前述のFRPと同様のものが使用され
れば良い。
【0029】(作用)本発明の螺旋案内路付き垂直下水
管の製造方法では、心筒に予め所定の角度で螺旋状溝を
設け、これに螺旋案内路を形成する扇形板状体を嵌合
し、その状態で扇形板状体と心筒、及び隣り合う扇形板
状体をFRP等で積層接着しているので、正確な角度を
持つゆがみの少ない螺旋案内路を形成することができ、
これを外筒管に挿入してFRPで接着固定するので、螺
旋案内路付き垂直下水管を容易に製造することができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法を詳しく説明
する。
【0031】図1は、本発明に用いられる心筒の一部破
断断面図である。心筒1の管壁には、所定の角度で螺旋
状溝11が設けられている。この螺旋状溝11は、連続
した螺旋状溝(図1(a)、図1(c)参照)であって
も、不連続(図1(b)、図(d)参照)であっても良
い。また、溝11の深さは、心筒の管壁の途中まで(図
1(c)、図1(d)参照)であっても、貫通(図1
(a)、図1(b)参照)していても良い。
【0032】図2は、本発明に用いられる各種扇形板状
体の平面及び断面を示す説明図である。いずれの扇形板
状体2においても、通常は、所定枚数で螺旋案内路の所
定ピッチを構成するように扇角度θが決められるが、少
なくとも角度が180度より大きければ、心筒1に設け
られた螺旋状溝11に嵌合できなくなるので、これより
小さくなければならない。
【0033】扇形板状体2の外側円弧状端面の半径R
は、外筒管に挿入可能できる大きさでできる限り大きく
作成され、又、内側円弧状端面の半径rは、心筒1の外
径と一致して作成されている。内側円弧状端面には、心
筒1に設けられた螺旋状溝11に嵌合するための板状挿
し口21が設けられている。挿し口21の出代hは螺旋
状溝11の深さに一致するように作成される。また、そ
の幅lは螺旋状溝11が連続している場合は、図2
(a)に示されるように内側円弧状端面全体に設けられ
ていても良く、螺旋状溝11が不連続である場合には、
図2(b)に示されるように内側円弧状端面の長さより
短くされ、不連続である螺旋状溝11の長さに合わせら
れる。
【0034】板状挿し口21の断面形状は螺旋状溝の幅
に一致して略小さくされていれば良く、図2(c)のよ
うに扇形板状体2の厚みのままであっても、図2(d)
のように扇形板状体2の厚さより薄くされていてかつ板
の一方の面側に寄せられていても、図2(e)の様に扇
形板状体2の厚さ方向の中央付近に設けられていても良
い。
【0035】図3に扇形板状体2の稜の形状を示す。図
3(a)は稜22、23が切り落とされた状態とされ、
心筒1に取り付けられて螺旋案内路とされたときに隣り
合う扇形板状体2の接する稜22、23同士が突き合わ
せ状態となるような構造のもの、図3(b)は一方の稜
22が端面から一方の側に折り曲げられ更にその外側が
反対方向に折り曲げられて段差状とされ、心筒1に取り
付けられて螺旋案内路とされたときに隣り合う扇形板状
体2の接する稜22、23同士が互いに重なるような構
造とされているもの、図3(c)は扇形板状体2の一方
の稜22が端面から一方の側に折り曲げられ更にその外
側が反対方向に折り曲げられ更にその外側が同じ方向に
折り曲げられて窪み型溝状とされ、他のもう一方の稜2
3が前述の稜22の最初の折り曲げ方向と同じ方向に折
り曲げられて凸状畝とされ、心筒1に取り付けられて螺
旋案内路とされたときに隣り合う扇形板状体2の接する
稜22、23同士が互いに嵌合された状態となるような
構造のものを示す。
【0036】特に、図3(b)、図3(c)の稜の構造
においては、扇形板状体2を組み込んで螺旋案内路4を
構成した時に、隣り合う扇形板状体2の互いに接する稜
22、23同士がリブ構造をなすので、螺旋案内路の強
度が向上する効果が大きくなる。
【0037】内側円弧状端面に設けられた凸状挿し口2
1の先端は、切り落とし状態であっても良いが、図4に
示されるように先端部を折り返して爪状係止部24とさ
れていても良い。この場合には、凸状挿し口21を心筒
1の管壁を貫通して設けられた螺旋状溝11に挿嵌した
ときに、抜け防止と同時に位置決めが確実となって、よ
り正確な螺旋案内路が容易に作成される(図6(c)参
照)。
【0038】心筒1に組み込まれた螺旋状案内路の形状
とされた扇形板状体2は、互いに接する稜22、23部
分にできる隙間、及び心筒1と扇形板状体2との間にで
きる隙間を、いずれもFRP4等で被覆接合される。即
ち、図5(a)に示されるように螺旋状溝11が心筒の
厚さ以下である場合、図5(b)に示されるように、螺
旋状溝11が心筒1の管壁を貫通している場合、図5
(c)に示されるように凸状挿し口21に先端が爪状係
止部24とされていて管壁に係止されている場合であっ
ても、いずれも場合も同様である。
【0039】なお、隣り合う扇形板状体2の稜22、2
3同士が接する箇所にFRPが積層接着される際、図6
に示されるように扇形板状体2の全面を被覆してFRP
が積層されていても良い。図6(a)は稜22、23同
士が突き合わせ接合された時のFRP4による被覆接着
の場合、図6(b)は稜22、23同士が重ね合わせ接
合された時のFRP4による被覆接着の場合、図6
(c)稜22、23同士がはめ込み接合された時のFR
P4による被覆接着の場合の例を示す。いずれの場合で
も、扇形板状体2同士は強固に連結されて一枚の螺旋状
案内路を形成し、同時に扇形板状体2自身の強度も大幅
に向上するので、落水衝撃を受けたときの損傷が更に少
なくなる。
【0040】以上のようにして螺旋案内路4を形成され
た心筒1は、FRPが硬化後外筒管5に挿入され外筒管
5の上方開口端面及び下方開放端面からFRP等をハン
ドレイアップして接着固定し、螺旋案内路付き垂直下水
管とされる。即ち、図7に示されるように、螺旋案内路
4を形成された心筒1を外筒管5に挿入し、所定の位置
で、螺旋案内路を構成する扇形板状体2の外側円弧状端
面と外筒管5の内壁とが接する部位をFRP3でハンド
レイアップ法で積層接着される。この場合、螺旋案内路
の1ピッチ分しか手が入らないので、その部分のみで螺
旋案内路4と外筒管5とが固定されることになるゆえ、
積層面積を大きくとりかつ積層厚いさも大きくして充分
な強度が出るように、接着作業は慎重に行われなければ
ならない。また、この工程で用いられるFRP等は、特
に限定されたものではなく、例えば扇形板状体を積層接
着する際に用いられたものと同じものが用いられても良
い。
【0041】
【発明の効果】以上の通り、本発明の螺旋案内路付き垂
直下水管の製造方法においては、心筒に予め所定の角度
で螺旋状溝を設け、これに螺旋案内路を形成する扇形板
状体を嵌合し、その状態で扇形板状体と心筒、及び隣り
合う扇形板状体をFRP等で積層接着しているので、正
確な角度を持つゆがみの少ない螺旋案内路を形成するこ
とができ、これを外筒管に挿入してFRPで接着固定す
るので、螺旋案内路付き垂直下水管を容易に製造するこ
とができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)管壁を貫通し連続した螺旋状溝が設けら
れた中空軸(心筒)の一部断面図。 (b)管壁を貫通し不連続な螺旋状溝が設けられた中空
軸(心筒)の一部断面図。 (c)管壁を貫通せず連続した螺旋状溝が設けられた中
空軸(心筒)の一部断面図。 (d)管壁を貫通せず不連続な螺旋状溝が設けられた中
空軸(心筒)の一部断面図。
【図2】(a)挿し口の長さが内側円弧の長さと同じで
ある扇形板状体の平面図。 (b)挿し口の長さが内側円弧の長さより短い扇形板状
体の平面図。 (c)挿し口の厚さが螺旋状溝と同じである扇形板状体
の断面図。 (d)挿し口の厚さが螺旋状溝より薄くて一方の面側に
設けてある扇形板状体の断面図。 (e)挿し口の厚さが螺旋状溝より薄くて厚さ方向の中
央に設けてある扇形板状体の断面図。
【図3】(a)両方の稜が切り落としである扇形板状体
の平面図及び断面図。 (b)一方の稜が段差状とされた扇形板状体の平面図及
び断面図。 (c)一方の稜が窪み型溝であり他方の稜が凸状畝とさ
れた扇形板状体の平面図及び断面図。
【図4】挿し口の先端が爪状係止部である扇形板状体の
平面図及び断面図。
【図5】(a)中空軸(心筒)の管壁の途中まで挿し口
が挿嵌された板状体の中空軸(心筒)と板状体とのFR
P積層接着部を示す一部断面図。 (b)中空軸(心筒)の管壁を貫通して挿し口が挿嵌さ
れた板状体の中空軸(心筒)と板状体とのFRP積層接
着部を示す一部断面図。 (c)中空軸(心筒)の管壁を貫通して先端が爪状係止
部とされた挿し口が挿嵌された板状体の中空軸(心筒)
と板状体とのFRP積層接着部を示す一部断面図。
【図6】(a) 隣り合う端面同士が突き合わせ接合で
ある扇形板状体のFRP積層接着ぼ様子を示す断面図。 (b)隣り合う端面同士が重ね合わせ接合である扇形板
状体のFRP積層接着ぼ様子を示す断面図。 (c)隣り合う端面同士がかみ合わせ接合である扇形板
状体のFRP積層接着ぼ様子を示す断面図。
【図7】螺旋案内路と外筒管とのFRP接合箇所を示す
斜視図。
【符号の説明】
1 中空軸(心筒) 11 螺旋状溝 2 扇形板状体 21 板状挿し口 22、23 稜 24 爪状係止部 3 FRP 4 螺旋案内路 5 外筒管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心筒を備えた螺旋案内路付き垂直下水管
    の製造方法であって、中空軸の外面に中空軸の軸方向に
    対して所定の角度でかつ幅が扇状板状体が挿嵌可能な螺
    旋状溝が設けられ、複数の扇形板状体の内側円弧状端面
    に上記螺旋状溝に挿嵌可能な凸状挿し部が設けられ、該
    凸状挿し部が上記螺旋状溝に順次挿嵌されて螺旋案内路
    が形成され、中空軸に刻まれた螺旋状溝に挿嵌された扇
    形板状体と中空軸、及び隣り合う扇形板状体同士とがそ
    れぞれ繊維強化熱硬化性樹脂で接着された後外筒管に挿
    入され、外筒管と螺旋案内路を形成する扇形板状体とが
    繊維強化熱硬化性樹脂で接着されることを特徴とする螺
    旋案内路付き垂直下水管の製造方法。
  2. 【請求項2】 中空軸に設けられた螺旋状溝が中空軸の
    管壁を貫通していることを特徴とする請求項1記載の螺
    旋案内路付き垂直下水管の製造方法。
  3. 【請求項3】 中空軸に設けられた螺旋状溝が不連続で
    あることを特徴とする請求項1乃至2記載の螺旋案内路
    付き垂直下水管の製造方法。
  4. 【請求項4】 扇形板状体の一方の稜が端面から一方の
    側に折り曲げられ更にその外側が反対方向に折り曲げら
    れ、中空軸に取り付けられて螺旋案内路とされたときに
    隣り合う扇形板状体の接する稜同士が互いに重なるよう
    に接していることを特徴とする請求項1乃至3記載の螺
    旋案内路付き垂直下水管の製造方法。
  5. 【請求項5】 扇形板状体の一方の稜が端面から一方の
    側に折り曲げられ更にその外側が反対方向に折り曲げら
    れ更にその外側が同じ方向に折り曲げられ、他のもう一
    方の稜が前述の稜の最初の折り曲げ方向と同じ方向に折
    り曲げられ、中空軸に取り付けられて螺旋案内路とされ
    たときに隣り合う扇形板状体の接する稜同士が互いに嵌
    合されることを特徴とする請求項1乃至4記載の螺旋案
    内路付き垂直下水管の製造方法。
  6. 【請求項6】 中空軸に設けられた螺旋状溝が中空軸壁
    面を貫通しており、扇形板状体の内側円弧状端面が折り
    返されて爪状とされた端面が、上記螺旋状溝に挿入され
    て中空軸に係合されていることを特徴とする請求項1乃
    至5記載の螺旋案内路付き垂直下水管の製造方法。
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