JP2001279780A - 銀イオン電解装置付局部洗浄装置 - Google Patents

銀イオン電解装置付局部洗浄装置

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JP2001279780A
JP2001279780A JP2000098968A JP2000098968A JP2001279780A JP 2001279780 A JP2001279780 A JP 2001279780A JP 2000098968 A JP2000098968 A JP 2000098968A JP 2000098968 A JP2000098968 A JP 2000098968A JP 2001279780 A JP2001279780 A JP 2001279780A
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JP2000098968A
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Shigeru Ando
茂 安藤
Kazuyuki Enomoto
和幸 榎本
Shuji Nishiyama
修二 西山
Ayako Toyoda
綾子 豊田
Koichi Toyoda
弘一 豊田
Eiji Kitamoto
英二 北本
Takashi Kinoshita
崇 木下
Michinori Yanase
理典 柳瀬
Naohito Wajima
尚人 輪島
Takahiro Yanagawa
恭廣 柳川
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局部洗浄ノズル及び水たまり部の喫水面と接
触している便器ボウルの壁面に細菌が繁殖して黄色や褐
色の汚れを生起することがない局部洗浄装置を提供す
る。 【解決手段】 水の供給を制御する給水制御装置(3)
と、給水された水を加熱する加熱装置(5)と、加熱され
た水を噴射して局部を洗浄する局部洗浄ノズル(6)と、
給水された水に銀イオンを溶解させる銀イオン電解装置
(4)とを具備する銀イオン電解装置付局部洗浄装置にお
いて、銀イオン電解装置により生成した銀イオン電解水
で、局部洗浄ノズル(6)を洗浄する銀イオン電解装置付
局部洗浄装置。また、銀イオン電解装置(4)により生成
した銀イオン電解水を便器本体(48)に向けて吐水し、便
器本体(48)の洗浄を行う便器洗浄用吐水口(11)を具備し
ている銀イオン電解装置付局部洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀イオン電解装置
を具備する局部洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、局部洗浄ノズルから洗浄水を噴射
することにより局部の洗浄を行う局部洗浄装置において
は、局部洗浄ノズルを進退可能に構成しており、用便中
には局部洗浄ノズルを後退させて汚物や汚水が付着する
ことを防止するようにし、局部の洗浄を行う際には局部
洗浄ノズルを局部下方位置まで前進させ、局部洗浄ノズ
ルの吐水口より洗浄水を噴射することによって局部の洗
浄を行っている。
【0003】しかし、局部の洗浄時に、洗浄にともなっ
て滴り落ちる洗浄水とともに局部から洗い落とされる汚
物が局部洗浄ノズルに付着することがあり、局部洗浄ノ
ズルが汚れるという問題があった。
【0004】そこで、特開昭63−272823号公報
のように、局部洗浄ノズルに向けてノズル洗浄水を噴射
する自浄ノズルを配設し、局部洗浄装置の使用前及び使
用後にそれぞれ、自浄ノズルからノズル洗浄水を噴射し
て局部洗浄ノズルを洗浄するように構成した局部の洗浄
装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、局部洗浄ノズ
ルの洗浄を行うことによって見た目には汚物や汚水が除
去されてきれいになったように見えるものの、細菌の繁
殖を抑制することはできず、時間の経過とともに細菌が
繁殖し、黄色や褐色の汚れを生起するという問題があっ
た。特に、この細菌の繁殖にともなう汚れは、自浄ノズ
ルからノズル洗浄水の噴射による洗浄だけでは流し落と
すことができず、別途、拭き取り掃除を行う必要があっ
た。
【0006】また、局部洗浄装置の使用後に局部洗浄ノ
ズルを自浄ノズルによって洗浄した場合、洗い落とされ
た汚物が便器ボウルの水たまり部の水に混ざることによ
って同水に細菌が繁殖しやすくなり、特に、水たまり部
の喫水面と接触している便器ボウルの壁面に細菌が繁殖
して黄色や褐色の汚れを生起するという問題があった。
この細菌の繁殖にともなう汚れも、用便後の排水にとも
なう水流によって流し落とすことが困難であり、別途、
定期的に掃除用ブラシなどを用いて擦り洗いを行う必要
があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決すべ
く、請求項1に記載した発明では、水の供給を制御する
給水制御装置と、給水された水を加熱する加熱装置と、
加熱された水を噴射して局部を洗浄する局部洗浄ノズル
と、給水された水に銀イオンを溶解させる銀イオン電解
装置とを具備する銀イオン電解装置付局部洗浄装置にお
いて、銀イオン電解装置により生成した銀イオン電解水
で、局部洗浄ノズルを洗浄する銀イオン電解装置付局部
洗浄装置を提供せんとするものである。
【0008】特に、局部洗浄ノズルの洗浄は、ノズル洗
浄用吐水口から吐水した銀イオン電解水で行うこと、ノ
ズル洗浄用吐水口は、銀イオン電解装置及び加熱装置の
下流において、水路切換弁を介して分岐させたノズル洗
浄用分岐水路に連通させていること、局部洗浄装置の使
用または局部洗浄装置への接近を検知する人体検知手段
を具備し、同人体検知手段が、局部洗浄装置の使用の終
了または局部洗浄装置からの離反を検知した後に、銀イ
オン電解水で局部洗浄ノズルを洗浄することにも特徴を
有するものである。
【0009】また、請求項5に記載した発明では、水の
供給を制御する給水制御装置と、給水された水を加熱す
る加熱装置と、加熱された水を噴射して局部を洗浄する
局部洗浄ノズルと、給水された水に銀イオンを溶解させ
る銀イオン電解装置とを具備する銀イオン電解装置付局
部洗浄装置において、銀イオン電解装置により生成した
銀イオン電解水を便器本体に向かって吐水し、便器本体
の洗浄を行う便器洗浄用吐水口を具備している銀イオン
電解装置付局部洗浄装置を提供せんとするものである。
【0010】特に、便器洗浄用吐水口を配設した便器洗
浄用吐水ノズルを、伸縮及び移動可能としていること、
銀イオン電解装置を加熱装置よりも上流側に配設し、同
銀イオン電解装置と加熱装置との間で分岐した便器洗浄
用分岐水路に便器洗浄用吐水口を連通させていること、
便器洗浄を行う場合には、加熱装置の下流側に設けた水
路切換弁によって、加熱装置に流れる局部洗浄水の流量
を減殺すること、局部洗浄装置の使用または局部洗浄装
置への接近を検知する人体検知手段を具備し、同人体検
知手段が、局部洗浄装置の使用の終了または局部洗浄装
置からの離反を検知した後に、便器洗浄用吐水口より銀
イオン電解水を吐水し、便器本体を洗浄すること、所定
時間の間、局部洗浄装置を作動させなかった場合に、所
定時間の経過後に銀イオン電解装置を作動させ、便器洗
浄用吐水口から銀イオン電解水を吐水することにも特徴
を有するものである。
【0011】さらに、請求項11に記載した発明によれ
ば、水の供給を制御する給水制御装置と、給水された水
を加熱する加熱装置と、加熱された水を噴射して局部を
洗浄する局部洗浄ノズルと、給水された水に銀イオンを
溶解させる銀イオン電解装置とを具備する銀イオン電解
装置付局部洗浄装置において、銀イオン電解装置により
生成した銀イオン電解水による局部洗浄ノズルの洗浄
と、同銀イオン電解水の便器洗浄用吐水口からの吐水に
よる便器本体の洗浄とを、同時に行う銀イオン電解装置
付局部洗浄装置を提供せんとするものである。
【0012】上記の銀イオン電解装置付局部洗浄装置
は、加熱装置を瞬間式加熱装置としていること、銀イオ
ン電解装置を通過する水量を一定量に調整すべく水量調
整手段を具備していることにも特徴を有するものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の銀イオン電解装置付局部
洗浄装置は、加熱装置よって加熱した水を吐水口から吐
水させて局部を洗浄する局部洗浄装置であり、銀イオン
電解装置を配設して銀イオン電解水の生成を可能とし、
同銀イオン電解水の銀イオンによる細菌の繁殖の抑制力
を利用しながら局部洗浄ノズルの洗浄及び便器本体の洗
浄を行い、細菌の繁殖を抑制することを基本とする。
【0014】特に、局部洗浄ノズルを洗浄し、細菌の繁
殖を抑制すべく、銀イオン電解装置によって生成された
銀イオン電解水をノズル洗浄用吐水口から吐水して洗浄
するようにしており、局部洗浄ノズルをほぼ均一に洗浄
して洗浄ムラが生じることを防止するように構成してい
る。
【0015】ノズル洗浄用吐水口は、銀イオン電解装置
及び加熱装置の下流において、水路切換弁を介して分岐
させたノズル洗浄用分岐水路に連通させており、加熱装
置によって加温された銀イオン電解水をノズル洗浄用吐
水口から吐水することができるように構成している。従
って、局部洗浄ノズルに付着した汚物を加熱された銀イ
オン電解水によって柔らかくして、流し落としやすくす
ることができる。
【0016】局部洗浄装置には、利用者の局部洗浄装置
の使用または局部洗浄装置へ利用者の接近を検知する人
体検知手段を配設しており、同人体検知手段が、利用者
による局部洗浄装置の使用終了または局部洗浄装置から
の利用者の離反を検知した後に、銀イオン電解水で局部
洗浄ノズルを洗浄するように構成している。
【0017】従って、局部洗浄ノズルに汚物が付着した
直後に直ちに洗浄を行うことによって汚物を容易に流し
落とすことができるとともに、細菌の繁殖の少ないうち
に局部洗浄ノズル表面に銀イオン電解水の水膜を形成し
て、効果的に細菌の繁殖を抑制することができる。
【0018】ここで、人体検知手段とは、赤外線セン
サ、光電センサ、焦電センサ、マイクロ波センサなどの
センサであり、洗浄装置の利用者が同洗浄装置から離れ
去ったことを検知することによって洗浄が終了したと認
識するようにしている。これ以外にも、洗浄装置の利用
者が同洗浄装置から離れ去ったことを検知する手段とし
て、扉がある場合には扉の開閉を検知することによって
検知したり、CCDカメラや、個人認識用のマイクロチ
ップや、ISM帯域を用いた近距離無線などを用いて検
知したりするようにしてもよい。また、同人体検知手段
は洗浄装置の利用者の接近も検知するようにしている。
【0019】また、銀イオン電解装置付局部洗浄装置に
は、便器本体を洗浄し、細菌の繁殖を抑制すべく便器洗
浄用吐水口を設け、銀イオン電解装置によって生成され
た銀イオン電解水を同便器洗浄用吐水口から吐水して洗
浄するようにしており、便器本体を洗浄するとともに、
便器ボウルの水たまり部に溜まる水を銀イオン電解水と
して、便器ボウルの壁面に細菌が繁殖することを抑制す
るように構成している。
【0020】便器洗浄用吐水口は、便器洗浄用吐水ノズ
ルに配設しており、同便器洗浄用吐水ノズルを伸縮及び
移動可能として、汚物および汚水の付着しやすい便器本
体のリム部にも便器洗浄用吐水口を向けて洗浄を行うよ
うにしている。
【0021】特に、便器洗浄用吐水ノズルには赤外線セ
ンサなどのようなセンサを配設することによって、便器
洗浄用吐水ノズルの便器洗浄用吐水口から便器本体まで
の距離を測りながら吐水を行うようにすることもでき、
便器洗浄用吐水口からの吐水量に応じて便器洗浄用吐水
口から便器本体までの距離を所定の距離に調整すること
により、少ない水量でも効率よく洗浄を行うことができ
る。使用するセンサとしては赤外線センサに限らず、光
電センサ、焦電センサ、マイクロ波センサなど、対象物
との距離を検知できるものであればよい。
【0022】または、予め便器洗浄用吐水ノズルの動き
をプログラムによって設定しておき、同プログラムに基
づいて便器洗浄用吐水ノズルを伸縮及び移動させるよう
にし、さらに、必要に応じて便器洗浄用吐水口からの吐
水量を増減させることによって、効率よく洗浄を行うよ
うにすることもできる。
【0023】便器洗浄用吐水口から吐水される銀イオン
電解水は、銀イオン電解装置と同銀イオン電解装置の下
流側に配設した加熱装置との間に設けた便器洗浄用分岐
水路を通して給水され、同便器洗浄用分岐水路に連通し
た便器洗浄用吐水口から吐水されるように構成してい
る。同便器洗浄用分岐水路は銀イオン電解装置と加熱装
置との間に通常設けられている捨て水用水路を兼用して
おり、装置の構成をシンプルにすることができ、さらに
小型化及び低コスト化することができる。
【0024】加熱装置の下流側には止水機能を有する水
路切換弁を設け、同水路切換弁によって便器洗浄用分岐
水路に送水される水の送水量と、加熱装置に送水される
水の送水量とを調整するように構成しており、便器洗浄
を行う場合には、水路切換弁によって加熱装置に送水さ
れる水の水量を減量することにより、あるいは、加熱装
置に送水される水を止水することにより、便器洗浄用分
岐水路に送水される水の送水量を増加させるようにして
いる。
【0025】従って、便器洗浄用吐水ノズルの便器洗浄
用吐水口から噴射される洗浄水の水勢を強くすることが
できるので洗浄力を向上させることができ、さらに、遠
くまで洗浄水を噴射することができるので広範囲にわた
って確実に洗浄を行うことができる。
【0026】便器洗浄用吐水口からの銀イオン電解水の
吐水による便器本体の洗浄は、局部洗浄装置に配設した
上記の人体検知手段が利用者の局部洗浄装置の使用終了
または局部洗浄装置からの利用者の離反を検知した後に
行うように構成しており、局部洗浄装置が使用された直
後に、または所定の短時間が経過した後に、銀イオン電
解水による洗浄を行うことによって、便器ボウルやリム
に付着して間もない汚物を容易に除去することができ、
さらに、細菌の繁殖量が少ないうちに銀イオンによる細
菌の繁殖の抑制力を作用させることができるので、細菌
の繁殖の抑制効果を高めることができる。
【0027】局部洗浄装置の使用後に行われる便器本体
の洗浄と、同じく局部洗浄装置の使用後に行われる上記
した局部洗浄ノズルの洗浄とは同時に行うようにしてお
り、洗浄操作の操作シーケンスを簡易化して、洗浄作業
時間を短縮させるようにしている。
【0028】また、局部洗浄装置の作動後にはタイマー
などの時間計測装置を作動させ、所定時間の間、局部洗
浄装置が作動しなかった場合に、所定時間の経過後に銀
イオン電解装置を自動的に作動させ、便器洗浄用吐水口
から銀イオン電解水を吐水するように構成している。こ
こで、所定時間とは24時間とか48時間などの長時間
であり、長時間不使用状態が続くことによって、便器ボ
ウルの水たまり部に溜めた銀イオン電解水による細菌の
繁殖の抑制力が弱まることを防止すべく、定期的に銀イ
オン電解水を吐水して便器本体を洗浄するとともに、水
たまり部に銀イオン電解水を補給して細菌の繁殖を防止
している。
【0029】また、所定時間ごとに便器洗浄用吐水口か
ら銀イオン電解水を吐水して便器本体を洗浄するだけで
なく、同時にノズル洗浄用吐水口から銀イオン電解水を
吐水して局部洗浄ノズルも洗浄することによって、同局
部洗浄ノズルに細菌が繁殖することを抑制することがで
きる。
【0030】便器本体及び局部洗浄ノズルを洗浄する際
には、銀イオン電解装置を作動させて銀イオン電解水を
生成し、便器洗浄用吐水口及びノズル洗浄用吐水口から
銀イオン電解水を吐水して洗浄を行っているために、洗
浄終了時には、銀イオン電解装置よりも下流側の水路は
銀イオン電解水で満たされており、同水路内での細菌の
繁殖を抑制することができる。
【0031】しかし、この状態から局部洗浄装置を使用
した場合、銀イオン電解装置よりも下流側の水路を満た
している銀イオン電解水は、同水路への局部洗浄用の水
の給水にともなって便器内に排水されるが、便器内に排
水される銀イオン電解水は便器本体または局部洗浄ノズ
ルへの細菌の繁殖を抑制することには何らの寄与もせ
ず、そのまま便器に連通した排水管に排水されることと
なる。
【0032】特に、局部の洗浄においては、局部を洗浄
する洗浄水は銀イオン電解水である必要がないので、銀
イオン電解装置の銀供給体の消耗を抑制すべく銀イオン
電解装置の作動を停止させ、銀イオンの溶解されていな
い洗浄水を加熱装置で加温し、局部洗浄ノズルから噴射
するようにしているので、銀イオン電解装置よりも下流
側の水路を満たしている銀イオン電解水の水量が多い
と、便器本体または局部洗浄ノズルの細菌の繁殖を抑制
することには何らの寄与しない多量の銀イオン電解水が
排水されることとなり、非常に不経済である。
【0033】従って、銀イオン電解装置付局部洗浄装置
の加熱装置は、貯湯式の加熱装置ではなく、瞬間式加熱
装置としており、銀イオン電解装置よりも下流側の水路
の全容量を少なくして、便器本体または局部洗浄ノズル
の細菌の繁殖を抑制することなく排水される銀イオン電
解水の量を少なくして、銀イオン電解装置の銀供給体の
消耗を抑制するようにしている。
【0034】また、銀イオン電解水中の銀成分濃度をで
きるかぎり均一として、細菌の繁殖を抑制する力を均質
化するために、銀イオン電解装置の上流側には定流量弁
や減圧弁または調圧弁などの水量調節手段を配設して銀
イオン電解装置を通過する水量を一定量に調整し、水量
変動を抑制して銀成分濃度の変動を防止するようにして
いる。従って、水量を検出するための装置を不要とする
ことができるので、システムを簡素化することができ
る。
【0035】以下、実施例を示しながら本発明の銀イオ
ン電解装置付局部洗浄装置について詳説する。
【0036】
【実施例】図1は、本実施例の銀イオン電解装置付局部
洗浄装置Aの局部洗浄ユニットBの説明図であり、図2
はその全体構成を説明する全体ブロック図であって、同
局部洗浄ユニットBは、局部洗浄、便器洗浄、銀イオン
電解水の生成、洗浄水の加熱を行うことができるユニッ
トとして、便器本体48の後端部に配設している。同局部
洗浄ユニットBの給水管接続部1に給水管2を接続する
ことによって、局部洗浄及び便器洗浄を行う水を給水す
るようにしている。
【0037】局部洗浄ユニットBの最上流部分には給水
制御装置3を配設して給水を制御するようにしており、
同給水制御装置3の下流側に銀イオン電解装置4を配設
して銀イオン電解水を生成可能とし、さらにその下流側
に加熱装置5を設けて局部を洗浄する洗浄水を加熱可能
とし、加熱した洗浄水を局部洗浄ノズル6の吐水口7か
ら噴射して局部を洗浄するように構成している。
【0038】銀イオン電解装置4と加熱装置5との間に
おいて便器洗浄用分岐水路9が分岐されており、同便器
洗浄用分岐水路9に連通した便器洗浄用吐水ノズル10の
便器洗浄用吐水口11から、銀イオン電解装置4で生成さ
れた銀イオン電解水を吐水して便器本体を洗浄するとと
もに、細菌の繁殖を抑制するようにしている。
【0039】一方、給水配管12を介して加熱装置5に給
水された水は、同加熱装置5の図示していない瞬間式加
熱装置に通水された後、加熱水配管13を介して噴射用脈
動装置14に給水され、同噴射用脈動装置14によって所用
の圧力状態に加圧された後、脈動水配管15を介して水路
切換弁16に送水され、局部洗浄ノズル6内に通水して吐
水口7から局部に向けて洗浄水を噴射するようにしてい
る。
【0040】また、水路切換弁16にはノズル洗浄用分岐
水路17を接続して分岐路を形成し、同ノズル洗浄用分岐
水路17にノズル洗浄用吐水口18を連通させ、同ノズル洗
浄用吐水口18より銀イオン電解水を吐水して局部洗浄ノ
ズル6を洗浄するとともに、細菌の繁殖を抑制するよう
にしている。
【0041】また、局部洗浄ノズル6は進退操作モータ
19によって伝動ベルト20を回転させて進退可能に構成し
ており、使用時には局部洗浄ノズル6を前進させ、不使
用時には後退させておくようにしている。
【0042】局部洗浄ユニットBには脱臭乾燥ユニット
21を配設しており、さらに、利用者が局部洗浄装置Aに
接近及び離反したことを検知する人体検知手段22を局部
洗浄ユニットBの後端部に配設している。本実施例では
人体検知手段22を赤外線センサとしているが、それ以外
にも、光電センサ、焦電センサ、マイクロ波センサなど
のセンサなどを使用してもよい。符号23は、便座49、弁
蓋50を回動自在に枢支する枢支ユニットである。また、
脱臭乾燥ユニット21の後背部分に制御部Sを配設して、
局部洗浄ユニットBを制御している。
【0043】給水管接続部1に接続した給水管2には、
図2に示すようにストレーナ24を介設している。また、
必要に応じて活性炭、アスコルビン酸、コーラルサン
ド、亜硫酸カルシウムなどの脱塩素用浄化カートリッジ
を配設してもよく、同脱塩素用浄化カートリッジによっ
て浄水中の残留塩素分を予め除去しておくことにより、
局部の肌荒れを防止することができる。
【0044】給水制御装置3では、上流側より逆止弁2
5、定流量弁26、電磁弁27を順次配設することにより、
下流側に一定流量の浄水を給水できるようにしている。
電磁弁27は制御部Sと電気的に接続しており、制御部S
からの制御信号に基づいて開閉を行い、給水の制御を行
っている。
【0045】銀イオン電解装置4では、制御部Sの制御
によって、給水制御装置3から導水された水の水質を検
知するとともに、生成される銀イオン電解水の銀成分濃
度を、かかる検知結果に基づいて1〜50μg/L、好適
には、1〜10μg/Lとするように、銀イオンの電解量
を調整するようにしている。銀イオン電解水の銀成分濃
度を1〜50μg/Lに調整することによって、ハロゲン
化銀の生成を抑制することができ、特に、1〜10μg/
Lで制御することによってハロゲン化銀の生成をより確
実に抑制することができる。ハロゲン化銀の生成を抑制
することによって、同ハロゲン化銀の銀鏡反応による付
着物の生起を防止しているものである。
【0046】銀イオン電解装置4で生成された銀イオン
電解水の一部または全部は、便器洗浄用分岐水路9を介
して便器洗浄用吐水ノズル10に送水するようにしてい
る。
【0047】便器洗浄用吐水ノズル10は、局部洗浄ユニ
ットBに垂設しており、さらに、図示していない駆動モ
ータと図示していない連動機構によって下方向に向かっ
て伸縮自在に、かつ、周辺回動自在に配設している。
【0048】後述するように、人体検知手段22が利用者
の便器本体48からの離反を検知すると、制御部Sは駆動
モータを作動させ、連動機構を介して便器洗浄用吐水ノ
ズル10を伸縮・回動させることによって、便器洗浄用吐
水口11を上下方向に昇降させるとともに回動させなが
ら、同便器洗浄用吐水口11から銀イオン電解水を吐水し
て便器本体を洗浄するようにしている。
【0049】また、他の実施例として、便器洗浄用吐水
ノズル10に、便器洗浄用吐水口11からリムまでの距離を
測るセンサを配設しておき、同センサによってリムまで
の距離を一定に保ちながら便器洗浄用吐水ノズル10を移
動させて、洗浄するように構成することもできる。セン
サとしては赤外線センサや光電センサ、焦電センサ、マ
イクロ波センサなどを使用することができる。または、
センサによって汚れの付着した領域を検知して、同領域
のみに吐水して洗浄するようにすることもできる。
【0050】また、便器洗浄用ノズル10を固定ノズルに
変更することにより、低コスト化が図れる。かかる構成
においても、便器ボウルの水たまり部の喫水面と接触し
ている壁面等に生起する細菌の繁殖を抑制する効果は、
上記した実施例と同等である。
【0051】給水配管12を介して加熱装置5に給水され
る水は、同給水配管12に配設した第1サーミスタ28によ
って水温が測定され、測定結果に基づいて制御部Sが加
熱装置5の瞬間式加熱装置をフィードフォワード制御し
て、局部の洗浄を行う洗浄水を所定温度に加熱するよう
にしている。
【0052】また、加熱装置5に通水された水を噴射用
脈動装置14に送水する加熱水配管13には第2サーミスタ
29を配設しており、局部洗浄ノズル6に送水される加熱
された洗浄水の水温を測定し、測定結果に基づいて制御
部Sが加熱装置5の瞬間式加熱装置をフィードバック制
御し、局部洗浄ノズル6より噴射される洗浄水の温度を
所定の温度に調整している。図1中の符号30は、加熱装
置5の水抜きを行うために設けた水抜き配管である。
【0053】噴射用脈動装置14では、局部洗浄ノズル6
の吐水口7からの洗浄水の噴射を行うべく所定の圧力に
加圧しており、特に局部洗浄ノズル6から噴射される洗
浄水の水勢を、噴射量を変えることなく適宜の水勢に変
えることができるようにしている。あるいは、洗浄水を
脈動させながら噴射することができるようにもしてい
る。
【0054】同噴射用脈動装置14によって加圧された洗
浄水は、脈動水配管15を介して水路切換弁16に送水さ
れ、同水路切換弁16によって送水方向を、ノズル洗浄用
分岐水路17方向と局部洗浄ノズル6方向のどちらか一方
を選択して送水するようにしている。同水路切換弁16は
ボールバルブや、ディスクバルブ、あるいは、複数個の
電磁弁を用いるなどして、水路を切り換えられるように
している。
【0055】水路切換弁16によってノズル洗浄用分岐水
路17側に送水された水は、ノズル洗浄用吐水口18に通水
される。
【0056】ノズル洗浄用吐水口18は、収納状態に後退
させた局部洗浄ノズル6の吐水口7に対向させて配設す
べく、収納状態の局部洗浄ノズル6の吐水口7の斜め上
方に設け、上方から銀イオン電解水を噴射しながら上方
を向いた局部洗浄ノズル6の吐水口7を洗浄するように
している。必要に応じて、局部洗浄ノズル6の洗浄時
に、同局部洗浄ノズル6を前後方向に進退させ、局部洗
浄ノズル全体を洗浄し、細菌の繁殖を抑制するようにし
てもよい。
【0057】また、銀イオン電解装置4で生成された銀
イオン電解水を加熱装置5で加熱して吐水することもで
き、加熱された銀イオン電解水で局部洗浄ノズル6を洗
浄することによって、局部洗浄ノズル6に付着した汚物
を柔らかくして洗い落とすことができ、洗浄効果を高め
ることができる。
【0058】他の実施例として、ノズル洗浄用吐水口18
を設けず、局部洗浄ノズル6の吐水口7より銀イオン電
解水を徐々に吐水して、局部洗浄ノズル6先端を洗浄す
ることもできる。
【0059】この時、局部洗浄ノズル6の吐水口7は上
方を向いているので、水があふれる状態で吐水すると、
局部洗浄ノズル6の吐水口7から銀イオン電解水があふ
れて吐水口7及びその周辺を洗浄することができ、さら
に細菌の繁殖を抑制することができる。
【0060】上記した給水制御装置3及び銀イオン電解
装置4は、図3に示すように、一体的に構成してバルブ
ユニット31としており、給水制御装置3は、上流側より
逆止弁25、定流量弁26、電磁弁27を順次配設し、下流側
に一定流量の水を給水できるようにしている。
【0061】また、銀イオン電解装置4は、図4に示す
ように、円筒基台32の端面に固設したフランジ33の中央
部から円筒基台32他端面にかけて、左右2個の電極体挿
入孔34,34を穿設し、各電極体挿入孔34,34にそれぞれ電
解用電極となる丸棒状の銀含有電極体35,35を挿入し
て、円筒基台32の他端面より2本の銀含有電極体35,35
の先端を突出することにより構成している。なお、円筒
基台32の他端面より突出した丸棒状の銀含有電極体35,3
5の先端部を保護すべく、銀含有電極体35,35先端部の半
外側周面を覆うように電極体保護壁36,36を円筒基台32
他端面に突設し、かつ、電極体保護壁36,36で覆われて
いない銀含有電極体35,35の半内側周面は露出状態とす
ることにより、銀含有電極体35,35の破損を防止するよ
うにしている。
【0062】円筒基台32の周面略中央には、図2に示す
ように、Oリング37を嵌着するための環状溝38を刻設し
ており、また、フランジ33の裏面にはソケット取付部39
を突設して、フランジ33裏面から突出した銀含有電極体
35,35に電解用電力の給電を行うためのソケット40を着
脱自在としている。
【0063】銀含有電極体35,35への給電においては、
定期的に正極と負極とを入れ替えるようにしており、負
極側にスケールが吸着することを防止するとともに、両
方の銀含有電極体35,35が均等に消耗されるようにして
いる。銀含有電極体35,35は、銀イオン電解装置4の取
り替え頻度を減らすべく長寿命にするという点で純銀で
あることが望ましいが、銀を含む合金、あるいは、銀メ
ッキしてあるものであってもよい。
【0064】本実施例では、円筒基台32に2つの電極体
挿入孔34,34を穿設し、2本の丸棒状の銀含有電極体35
を挿入して銀イオン電解装置4としているが、かかる電
解用電極の形態に限定するものではなく、負極用電極に
は銀を含有していない金属または合金を用いてもよい。
また、1対のみならず複数対の電解用電極を用いてもよ
い。さらに銀含有電極体35の形状も丸棒形状に限定する
ものではなく、角棒状や平板状としてもよいが、銀含有
電極体35の形状を丸棒形状とする方が電極体の成形が容
易で、かつ、低コストで製造することができる。
【0065】上記した給水制御装置3及び銀イオン電解
装置4よりなるバルブユニット31中には、さらに流入口
41と流出口42とを有する空洞の電解槽43を形成してお
り、同電解槽43には流通する浄水が常時充填されてお
り、銀イオン電解装置4の円筒基台32他端面より露出し
た電極先端部分を浄水に浸漬させるように構成してい
る。従って、同電解槽43においては銀イオン電解装置4
によって電解された銀イオンと浄水とを均一に混合して
銀イオン電解水を生成することができ、生成された銀イ
オン電解水を下流側の送出口44に送水し、同送出口44と
給水配管12とを連結して、図1に示すように給水配管12
によってさらに下流の加熱装置5に送水している。
【0066】本実施例では、銀含有電極体35,35は、電
解用電極と、水質を検知するための検知用電極とを兼用
しており、電解のための電極と水質を検知するための電
極とを別途に設ける必要はなく、銀イオン電解装置4を
コンパクトとすることができる。
【0067】バルブユニット31にはリリーフ弁45を配設
しており、バルブユニット31内の圧力が高まった場合に
は、リリーフ弁45を開いてリリーフ水排出口46よりバル
ブユニット31外に排水するようにしている。また、バル
ブユニット31には第1サーミスタ28を配設しており、同
第1サーミスタ28によって加熱装置5に給水される水の
温度を検知するようにしている。図3中の符号47は、便
器洗浄用分岐水路9を接続する連結部である。
【0068】本実施例では、水路切換弁16の開度を調整
することによって、加熱装置5への水の送水量と、便器
洗浄用吐水ノズル10への水の送水量とを制御するように
している。
【0069】本実施例の銀イオン電解装置付局部洗浄装
置Aは以上のように構成されている。かかる局部洗浄装
置Aは制御部Sにより管理制御されており、以下、局部
洗浄装置Aの各種作動を説明する。
【0070】図5に示すように、上記のように構成した
銀イオン電解装置付局部洗浄装置Aの局部洗浄ユニット
Bを便器本体48の後端部分に配設しており、さらに、便
器本体48には、便座49、便蓋50、止水栓51、電源コード
52、便座49に配設したヒーターに電気を給電するための
配線コード53などが設けられている。局部洗浄ユニット
Bには給水管2を接続し、洗浄水となる水を給水してい
る。
【0071】局部洗浄を行う際には、利用者による洗浄
開始の操作にともなって、制御部Sは、水路切換弁16を
切り換えて局部洗浄ノズル6側に水を送水するように
し、電磁弁27を開弁して給水を行うとともに、瞬間式加
熱装置を作動させて給水された水を加熱し、噴射用脈動
装置14を作動させることによって、局部洗浄ノズル6の
吐水口7,7から所定温度に加熱された洗浄水を噴射して
局部の洗浄を行う。
【0072】局部を洗浄する場合には、洗浄水に銀イオ
ンを含んでいる必要がないので、銀含有電極体35,35の
消耗を防止すべく、銀イオン電解装置4への通電を行わ
ないようにしている。
【0073】局部の洗浄が終了して電磁弁27が閉弁さ
れ、利用者が局部洗浄装置Aから離反すると、人体検知
手段22がそれを検知し、制御部Sは、ノズル洗浄用分岐
水路17に水を送水できるように水路切換弁16を切り換
え、銀イオン電解装置4を作動させながら電磁弁27を開
弁する。この時、便器洗浄用分岐水路9とノズル洗浄用
分岐水路17との両方に水を給水することができる。
【0074】あるいは、水路切換弁16を切り換えて給水
配管1 2への水の送水を止めることにより、便器洗浄用
分岐水路9のみに送水されるようにしてもよい。
【0075】水路切換弁16の切換操作によって、銀イオ
ン電解装置4によって生成された銀イオン電解水は、一
部は便器洗浄用分岐水路9に送水されて便器洗浄用吐水
口11より吐水され、上記したように便器洗浄用吐水ノズ
ル10を移動及び伸縮させながら便器本体48、特にリム部
の洗浄を行うとともに、残りの銀イオン電解水は加熱装
置5に送水され、さらに、水路切換弁16を通ってノズル
洗浄用分岐水路17に送水され、ノズル洗浄用吐水口18か
ら吐水して局部洗浄ノズル6を洗浄する。
【0076】この時、加熱装置5を作動させて銀イオン
電解水を加熱することによって、加熱された銀イオン電
解水を吐水しながら局部洗浄ノズル6を洗浄することが
でき、同局部洗浄ノズル6に付着した汚物を柔らかくし
て、容易に洗い落とすことができる。
【0077】加熱装置5の作動は洗浄途中で停止し、最
終的には加熱されていない銀イオン電解水を吐水するよ
うにし、電磁弁27を閉弁して便器本体及び局部洗浄ノズ
ルの洗浄を終了した際に、銀イオン電解装置4の下流側
水路全体を加熱されていない銀イオン電解水で満たすよ
うにすることが望ましい。細菌の繁殖活動が活発な温度
よりも低温の銀イオン電解水で水路を満たすことによっ
て細菌の繁殖を抑制することができるとともに、銀イオ
ンとの相乗効果によって同水路内で細菌が繁殖すること
を確実に抑制することができる。
【0078】銀イオン電解装置4では、電解用電極であ
る銀含有電極体35,35に初期検知用電流または初期検知
用電圧を印加して、かかる電流または電圧の初期印加に
より、銀含有電極体35,35の電解反応を開始させるとと
もに、初期検知用電流または初期検知用電圧の印加時の
電圧値、電流値、抵抗値、あるいは、通水される水の電
気伝導度などを、電解用電極兼検知用電極である銀含有
電極体35,35で検知・測定し、銀イオン電解装置4で生
成される銀イオン電解水の銀成分濃度が1〜50μg/
L、好適には1〜10μg/Lとなるように、銀含有電極
体35,35へ印加する電流または電圧を制御する。
【0079】また、銀イオン電解装置4では、定期的に
銀含有電極体35,35の正極と負極とを逆転させ、負極側
にスケールが吸着することを防止するとともに、両方の
銀含有電極体35,35が均等に消耗されるようにしてい
る。さらに、銀含有電極体35,35に給電した総給電時間
及び給電電力をカウントし、銀含有電極体35,35の銀の
消費量を算出して、同銀含有電極体35,35の取り替え時
期を警告することができるようにしてもよい。
【0080】電磁弁27の閉弁後には時間計測手段を作動
させ、予め設定しておいた所定の時間の間に局部洗浄装
置Aが使用されなかった場合には、同所定時間の経過後
に制御部Sは電磁弁27を開弁し、銀イオン電解装置4を
作動させて銀イオン電解水を生成し、便器洗浄用吐水口
11及びノズル洗浄用吐水口18から銀イオン電解水を吐水
して便器本体48及び局部洗浄ノズル6を洗浄し、便器本
体48及び局部洗浄ノズル6に細菌が繁殖することを抑制
するようにしている。
【0081】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、銀イ
オン電解水により局部洗浄ノズルを洗浄することによっ
て、局部洗浄ノズル表面に付着した汚物を除去すること
ができるとともに、局部洗浄ノズル表面に銀イオン電解
水の水膜を形成することができるので、細菌の繁殖にと
もなう汚れの生起を防止することができ、衛生的とする
ことができる。
【0082】また、請求項2に記載した発明によれば、
局部洗浄ノズルの洗浄において、銀イオン電解水をノズ
ル洗浄用吐水口から吐水することによって洗浄を行うこ
とにより、必要最小限の水量で洗浄ムラを生じることな
く確実に洗浄を行うことができ、効率よく洗浄作業を行
うことができる。
【0083】また、請求項3に記載した発明によれば、
加熱装置によって加温された銀イオン電解水を吐水して
局部洗浄ノズルを洗浄することができるので、局部洗浄
ノズルに付着した汚物を柔らかくすることができ、容易
に洗い落とすことができるので、洗浄効果を高めること
ができる。
【0084】また、請求項4に記載した発明によれば、
局部洗浄装置が使用された直後、または所定の短時間が
経過した後に、局部洗浄ノズルを洗浄することによっ
て、局部洗浄ノズルに付着して間もない汚物を容易に除
去することができ、また、細菌の繁殖の少ないうちに局
部洗浄ノズル表面に銀イオン電解水の水膜を形成するこ
とができるので、局部洗浄ノズルでの細菌の繁殖を効果
的に抑制することができる。
【0085】また、請求項5に記載した発明によれば、
便器本体の洗浄を行う便器洗浄用吐水口から銀イオン電
解水を吐水することによって、便器本体表面の洗浄を行
うことができ、特に、洗浄に用いた銀イオン電解水が便
器ボウルの水たまり部に溜まることによって、水たまり
部の喫水面部分において細菌が繁殖して汚が生起される
ことを防止することができる。
【0086】また、請求項6に記載した発明によれば、
便器洗浄用吐水口を配設した便器洗浄用吐水ノズルを、
伸縮及び移動可能としていることによって、汚物の付着
しやすい便器本体のリム部に便器洗浄用吐水口を向けて
洗浄を行うことができ、効率よく洗浄を行うことができ
る。
【0087】また、請求項7に記載した発明によれば、
銀イオン電解装置と加熱装置との間で分岐させた便器洗
浄用分岐水路を設けることによって、同便器洗浄用分岐
水路を捨て水用水路として兼用することができ、省スペ
ース設計及び低コスト設計が可能であって、局部洗浄装
置を小型化することができるとともに、低コスト化する
ことができる。
【0088】また、請求項8に記載した発明によれば、
便器洗浄を行う場合に、加熱装置に流れる局部洗浄水を
減量あるいは止水し、便器洗浄用分岐水路に通水する水
量を相対的に多くすることによって、便器洗浄用吐水ノ
ズルから噴射される洗浄水の水勢を強くすることができ
るので洗浄力を向上させることができ、さらに、遠くま
で洗浄水を噴射することができるので広範囲にわたって
洗浄を行うことができる。
【0089】また、請求項9に記載した発明によれば、
局部洗浄装置の使用終了を検知した直後、または所定の
短時間が経過した後に、銀イオン電解水による洗浄を行
うことによって、便器ボウルやリムに付着して間もない
汚物を容易に洗い落とすことができ、さらに、細菌の繁
殖量が少ないうちに銀イオンによる細菌の繁殖の抑制力
を作用させることができるので、細菌の繁殖の抑制効果
を高めることができる。
【0090】また、請求項10に記載した発明によれ
ば、定期的に銀イオン電解装置を作動させて、便器洗浄
用吐水口から銀イオン電解水を吐水することによって、
便器ボウルを洗浄しながら水たまり部に銀イオン電解水
を補給し、水たまり部に細菌が繁殖することを抑制して
喫水面部分に細菌の繁殖にともなう汚れが生起されるこ
と防止することができる。
【0091】また、請求項11に記載した発明によれ
ば、銀イオン電解装置により生成した銀イオン電解水に
よる局部洗浄ノズルの洗浄と、銀イオン電解水の便器洗
浄用吐水口からの吐水による便器本体の洗浄とを、同時
に行うことによって、操作シーケンスを簡易化すること
ができ、洗浄作業に要する時間を短縮させることができ
る。
【0092】また、請求項12に記載した発明によれ
ば、加熱装置を瞬間式加熱装置としていることによっ
て、加熱装置を小型化して、加熱装置内に貯留される水
の容量を少なくすることができるので、同加熱装置内で
の細菌の繁殖を抑制すべく通水される銀イオン電解水の
量を少なくすることができ、銀イオン電解装置の銀含有
電極の消耗を抑制して長寿命化をはかることができる。
【0093】また、請求項13に係る発明では、銀イオ
ン電解装置を通過する水量を一定量に調整する水量調整
手段を具備していることによって、供給水量の変動を防
止することができるので、供給水量の変動にともなう銀
イオン濃度の変動の生起を防止することができ、均一な
銀イオン濃度とした銀イオン電解水の生成を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る銀イオン電解装置付き局部洗浄装
置の局部洗浄ユニットの説明図である。
【図2】本発明に係る銀イオン電解装置付き局部洗浄装
置の全体構成ブロック図である。
【図3】バルブユニットの説明図である。
【図4】銀イオン電解装置の斜視図である。
【図5】本発明に係る局部洗浄装置を配設した状態の斜
視図である。
【符号の説明】
A 銀イオン電解装置付局部洗浄装置 B 局部洗浄ユニット S 制御部 1 給水管接続部 3 給水制御装置 4 銀イオン電解装置 5 加熱装置 6 局部洗浄ノズル 7 吐水口 9 便器洗浄用分岐水路 10 便器洗浄用吐水ノズル 11 便器洗浄用吐水口 12 給水配管 13 加熱水配管 14 噴射用脈動装置 15 脈動水配管 16 水路切換弁 17 ノズル洗浄用分岐水路 18 ノズル洗浄用吐水口 19 進退操作モータ 20 伝動ベルト 21 脱臭乾燥ユニット 22 人体検知手段
フロントページの続き (72)発明者 西山 修二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 豊田 綾子 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 豊田 弘一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北本 英二 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 木下 崇 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柳瀬 理典 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 輪島 尚人 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柳川 恭廣 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 AA00 JB02 JF06 JH12 KA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の供給を制御する給水制御装置(3)
    と、給水された水を加熱する加熱装置(5)と、加熱され
    た水を噴射して局部を洗浄する局部洗浄ノズル(6)と、
    給水された水に銀イオンを溶解させる銀イオン電解装置
    (4)とを具備する銀イオン電解装置付局部洗浄装置にお
    いて、 銀イオン電解装置により生成した銀イオン電解水で、局
    部洗浄ノズル(6)を洗浄することを特徴とする銀イオン
    電解装置付局部洗浄装置。
  2. 【請求項2】 局部洗浄ノズル(6)の洗浄は、ノズル洗
    浄用吐水口(18)から吐水した銀イオン電解水で行うこと
    を特徴とする請求項1記載の局部洗浄装置。
  3. 【請求項3】 銀イオン電解装置(4)及び加熱装置(5)の
    下流において、水路切換弁(16)を介して分岐させたノズ
    ル洗浄用分岐水路(17)にノズル洗浄用吐水口(18)を連通
    させたことを特徴とする請求項2記載の銀イオン電解装
    置付局部洗浄装置。
  4. 【請求項4】 局部洗浄装置の使用または局部洗浄装置
    への接近を検知する人体検知手段(22)を具備し、同人体
    検知手段(22)が、局部洗浄装置の使用終了または局部洗
    浄装置からの離反を検知した後に、銀イオン電解水で局
    部洗浄ノズル(6)を洗浄することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の銀イオン電解装置付局部洗
    浄装置。
  5. 【請求項5】 水の供給を制御する給水制御装置(3)
    と、給水された水を加熱する加熱装置(5)と、加熱され
    た水を噴射して局部を洗浄する局部洗浄ノズル(6)と、
    給水された水に銀イオンを溶解させる銀イオン電解装置
    (4)とを具備する銀イオン電解装置付局部洗浄装置にお
    いて、 銀イオン電解装置(4)により生成した銀イオン電解水を
    便器本体(48)に向かって吐水し、便器本体(48)の洗浄を
    行う便器洗浄用吐水口(11)を具備していることを特徴と
    する銀イオン電解装置付局部洗浄装置。
  6. 【請求項6】 便器洗浄用吐水口(11)を有する便器洗浄
    用吐水ノズル(10)を、伸縮及び移動可能としていること
    を特徴とする請求項5記載の銀イオン電解装置付局部洗
    浄装置。
  7. 【請求項7】 銀イオン電解装置(4)を加熱装置(5)より
    も上流側に配設し、同銀イオン電解装置(4)と加熱装置
    (5)との間で分岐した便器洗浄用分岐水路(9)に便器洗浄
    用吐水口(11)を連通させていることを特徴とする請求項
    5または請求項6記載の銀イオン電解装置付局部洗浄装
    置。
  8. 【請求項8】 便器洗浄を行う場合には、加熱装置(5)
    の下流側に設けた水路切換弁(16)によって、加熱装置
    (5)に流れる局部洗浄水を減量あるいは止水することを
    特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の銀イオ
    ン電解装置付局部洗浄装置。
  9. 【請求項9】 局部洗浄装置の使用または局部洗浄装置
    への接近を検知する人体検知手段(22)を具備し、同人体
    検知手段( 22)が、局部洗浄装置の使用終了または局部
    洗浄装置からの離反を検知した後に、便器洗浄用吐水口
    (11)より銀イオン電解水を吐水し、便器本体(48)を洗浄
    することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記
    載の銀イオン電解装置付局部洗浄装置。
  10. 【請求項10】 所定時間の間、局部洗浄装置を作動さ
    せなかった場合に、所定時間の経過後に銀イオン電解装
    置(4)を作動させ、便器洗浄用吐水口(11)から銀イオン
    電解水を吐水することを特徴とする請求項5〜9のいず
    れか1項に記載の銀イオン電解装置付局部洗浄装置。
  11. 【請求項11】 水の供給を制御する給水制御装置(3)
    と、給水された水を加熱する加熱装置(5)と、加熱され
    た水を噴射して局部を洗浄する局部洗浄ノズル(6)と、
    給水された水に銀イオンを溶解させる銀イオン電解装置
    (4)とを具備する銀イオン電解装置付局部洗浄装置にお
    いて、 銀イオン電解装置(4)により生成した銀イオン電解水に
    よる局部洗浄ノズル(6)の洗浄と、同銀イオン電解水の
    便器洗浄用吐水口(11)からの吐水による便器本体(48)の
    洗浄とを、同時に行うことを特徴とする銀イオン電解装
    置付局部洗浄装置。
  12. 【請求項12】 前記加熱装置(5)を瞬間式加熱装置と
    していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1
    項に記載の銀イオン電解装置付局部洗浄装置。
  13. 【請求項13】 前記銀イオン電解装置を通過する水量
    を一定量に調整すべく水量調整手段を具備していること
    を特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の銀
    イオン電解装置付局部洗浄装置。
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