JP7054045B2 - 便座装置 - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的に、便座装置に関する。
人体を検知するための電波センサを有する便座装置が知られている。電波センサは、送信波(電波)を送信し、被検知体によって跳ね返された反射波を受信する。送信波及び反射波に基づく検知信号から、便座装置の使用者を検知することができる(特許文献1、2)。例えば、便座装置は、人体の検知結果に基づいて、便蓋の自動開閉、自動便器洗浄などの機能を実行することができる。
特許第6041253号公報 特許第6041254号公報
便座装置の機能の動作中には、その動作によって電波センサの検知信号が変化することがある。例えば、便座装置が便蓋を開閉させると、電波センサからの電波が動いている便蓋によって反射されるため、検知信号が変化する。また、便座装置には、使用者の局部に向けて洗浄水を吐出するノズルが設けられる。便座装置がノズルを動かすと、電波センサからの電波が動いているノズルによって反射されるため、検知信号が変化する。また、例えば、便座装置がノズルに水を供給したり、便器洗浄を実行したりすると、水の動きによって検知信号が変化する。
電波センサの検知信号が変化すると、人体の検知精度が低下し、人体の誤検知が生じる恐れがある。例えば、トイレ室内に使用者が入室していないにも拘わらず人体有りと判定される誤検知や、トイレ室内から使用者が退室したにも拘わらず人体有りと判定される誤検知などが考えられる。
人体の誤検知は、便座装置の機能の誤動作を招く恐れがある。例えば、便座装置は、トイレ室内に使用者がいなくても、洗浄などの目的で水を流すことがある。この際、水の動き等によって使用者が入室したと誤って検知され、不要な便蓋の開動作などが実行される場合がある。また、例えば、使用者がトイレ室から退室したときに、退室を検知できないと、便蓋の閉動作が実行されなかったり、自動便器洗浄が実行されなかったりする場合がある。
これに対して、例えば、便座装置の機能の実行に伴って動く部材や水から離れた位置に電波センサを配置する方法が考えられる。これにより、部材や水の動きによる検知信号への影響を抑えることができる。しかし、この場合には、便座装置が大きくなり、コンパクトな製品デザインが実現できなくなってしまう恐れがある。
また、例えば、便座装置の機能の動作中に、検知信号をマスクするソフト制御によって、人体検知を行わない方法も考えられる。しかし、この場合には、マスク中に入室した使用者を検知することができないため、便蓋が開かないなど、使い勝手が悪くなってしまう。
また、例えば、周波数フィルタなどを用いて、検知信号にフィルター処理を行う方法も考えられる。これにより、検知する被検知体の速度(周波数)を選択することができ、検知精度を向上させることができる。しかし、便座装置の機能の実行に伴って動く部材や水の速度が、使用者の動く速度と近い場合には、判別することが難しい。
また、例えば、使用者を検知するための検知信号の閾値を大きくすることで、便座装置の機能が動作しても、人体有りと誤検知されにくくする方法もある。しかし、単純に閾値を大きくすると、人体を検知する感度も低下し、使い勝手が悪くなってしまう。例えば、子供が検知できなかったり、検知距離が短くなったりする。使用者が入室しても、人体無しと誤って検知される恐れがあるため、便座装置の使い勝手が悪くなってしまう。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、便座装置の機能の動作中に、人体の誤検知を抑制することができる便座装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、便器の上に設けられる本体部と、前記本体部に対して回動可能に支持された便座と、前記本体部の内部に設けられ、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、前記被検知体に関する検知信号を取得する電波センサと、前記検知信号に基づく前記被検知体の移動距離に関する情報を取得し、前記情報に基づいて人体の有無を判定する判定部と、を備えた便座装置であって、前記判定部は、前記便座装置の第1機能の停止中には前記情報が第1条件を満たすと人体有りと判定し、前記第1機能の動作中には前記情報が第2条件を満たすと人体有りと判定し、前記情報は、前記第1機能が動作することで、前記第1条件を満たし、前記第2条件を満たさないことを特徴とする便座装置である。
この便座装置によれば、便座装置の第1機能が動作すると、判定部の判定の条件を第1条件から第2条件に変更することで、便座装置の第1機能の動作によって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。また、誤検知を抑制するだけでなく、便座装置の第1機能の停止中には、判定部の判定の条件を変更しないため、人体を検知しやすくすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1条件は、使用者が、前記電波センサと前記使用者とを結ぶ直線と交差する方向に移動しながら前記便座装置に近づいたときに、前記判定部が人体有りと判定可能な条件であることを特徴とする便座装置である。
この便座装置によれば、便座装置の機能の停止中には、より確実に人体を検知することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記電波センサが放射する電波の一部が前記便座装置の一部によって遮断されている状態においても、使用者が前記便座装置に近づいたときに、前記判定部が人体有りと判定可能な条件であることを特徴とする便座装置である。
この便座装置によれば、電波センサからの電波の一部が遮断された状態においても、便座装置の機能の停止中に、より確実に人体を検知することができる。
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、前記第1機能は、前記便器と前記便座装置との少なくともいずれかに水を流すことを特徴とする便座装置である。
この便座装置によれば、便座装置の機能によって便器や便座装置に水が流れている際に、判定部の判定条件を変更することで、水の流れによって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記便座装置は、使用者の人体局部に向けて水を吐出するノズルをさらに備え、前記第1機能は、前記ノズルを前後方向に移動させることを特徴とする便座装置である。
この便座装置によれば、便座装置の機能によってノズルが動いている際に、判定部の判定条件を変更することで、ノズルの動きによって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。
本発明の態様によれば、便座装置の機能の動作中に、人体の誤検知を抑制することができる便座装置が提供される。
実施形態に係る便座装置が設けられたトイレ装置を例示する斜視図である。 実施形態に係る便座装置の一部を例示する平面図である。 実施形態に係る便座装置を例示するブロック図である。 図4(a)~図4(e)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する模式図である。 図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するタイミングチャートである。 図6(a)~図6(c)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するタイミングチャートである。 実施形態に係る便座装置が設けられたトイレ室を例示する平面図である。 図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する平面図及び断面図である。 図9(a)~図9(e)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る便座装置が設けられたトイレ装置を例示する斜視図である。
トイレ装置200は、実施形態に係る便座装置100と、洋式腰掛便器(以下、単に「便器」と称する)150と、を有する。便座装置100は、便器150の上に設けられている。
便座装置100は、便座10と、便蓋15と、本体部20と、を有する。本体部20は、便座10及び便蓋15の後方に設けられている。便座10及び便蓋15のそれぞれは、本体部20に対して回動可能に軸支されている。図1は、便座10が閉じた状態(下げられた状態)、かつ、便蓋15が開いた状態(上げられた状態)を示す。
本願明細書の説明において、「上方」「下方」「前方」「後方」「右側方」及び「左側方」などの方向を用いる。これらの方向は、開いた状態の便蓋15に背を向けて閉じた状態の便座10に座った使用者から見た方向である。
本体部20は、ケーシング21(筐体)を有し、ケーシング21の内部に、使用者の局部(例えば「おしり」等)を洗浄する局部洗浄機能や、便座10及び便蓋15を電動で開閉する電動開閉機能などを有する。
図2は、実施形態に係る便座装置の一部を例示する平面図である。
図2は、本体部20のケーシング21の内部の様子を模式的に示す。また、破線により便座10を示す。図2に示すように、本体部20の内部には、温水ヒータ30、回路部32、第1ノズル34、ノズルモータ35、第2ノズル36、流路切替ユニット38、送風ユニット40、便座開閉部50、便蓋開閉部60、及び、電波センサ70などが設けられている。
回路部32には、マイコンなどを含む電気回路が用いられる。回路部32は、制御部321を有する。制御部321は、電波センサ70、及びリモコン(不図示)等からの信号に基づいて、電磁弁23、温水ヒータ30、ノズルモータ35、流路切替ユニット38、送風ユニット40、便座開閉部50、便蓋開閉部60等の動作を制御する。
本体部20には、水道や貯水タンクなどと接続された給水管13から、給水部22を介して水が供給される。給水部22の下流側には、電磁弁23が設けられている。電磁弁23は、制御部321からの信号に基づいて、その下流への給水と止水とを切り替える。
電磁弁23の下流には、温水ヒータ30が設けられている。温水ヒータ30は、供給された水を加熱して、温水に変換する。温水ヒータ30は、例えばセラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器である。貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器が用いられてもよい。
温水ヒータ30の下流には、流路切替ユニット38が設けられている。流路切替ユニット38は、第1ノズル34や第2ノズル36、ノズル洗浄室39へ流れる水の流路の切り替えや開閉を行う。また、この例では、流路切替ユニット38は、その下流における流量を調整する流量調整ユニットとしても機能する。ただし、流路切替ユニットと流量切替ユニットとは別々に設けられてもよい。
流路切替ユニット38の下流には、第1ノズル34、ノズル洗浄室39、及び第2ノズル36が設けられている。
第1ノズル34は、ノズルモータ35からの駆動力を受け、便器150のボウル151内に進出したり、ケーシング21の内部に後退することができる。つまり、ノズルモータ35は、回路部32からの信号に基づいて第1ノズル34を進退させることができる。
第1ノズル34の先端部には、複数の吐水口が設けられている。複数の吐水口は、おしり洗浄に用いられるおしり洗浄吐水口や、ビデ洗浄に用いられるビデ洗浄吐水口などである。流路切替ユニット38の下流には、これら複数の吐水口に水を導く複数の流路37(おしり洗浄流路やビデ洗浄流路)が設けられている。
第1ノズル34は、ケーシング21から進出した状態で、流路切替ユニット38から供給された水をいずれかの吐水口から吐水し、便座10に座った使用者の局部(例えば「おしり」など)を洗浄することができる。流路切替ユニット38が、流路を切り替えることで、吐水を行う吐水口が切り替えられる。例えば、流路切替ユニット38が、流路をおしり洗浄流路に切り替えることで、おしり洗浄吐水口から水が吐水され、流路をビデ洗浄流路に切り替えることで、ビデ洗浄吐水口から水が吐水される。
また、流路切替ユニット38の下流には、ノズル洗浄室39へ水を導く流路(表面洗浄流路)が設けられる。流路切替ユニット38が、流路を表面洗浄流路に切り替えることで、ノズル洗浄室39に水が供給される。ノズル洗浄室39は、その内部に設けられた吐水部から水を噴射し、第1ノズル34の外周表面(胴体)を洗浄する。
また、流路切替ユニット38の下流には、第2ノズル36へ水を導く流路(噴霧流路)が設けられる。流路切替ユニット38が、流路を噴霧流路に切り替えることで、第2ノズル36に水が供給される。第2ノズルは、供給された水をミスト状にして便器150のボウル151内に向けて吐水する。
便座開閉部50は、便座10を軸支する回転軸51を有する。また、便座開閉部50の内部には、回転軸51と係合する機構(モータやギア等)が設けられている。便座開閉部50の内部のモータが、制御部321からの信号に基づいて動作することにより、便座10を開閉することができる。
同様に、便蓋開閉部60は、便蓋15を軸支する回転軸61を有する。また、便蓋開閉部60の内部には、回転軸61と係合する機構(モータやギア等)が設けられている。便蓋開閉部60の内部のモータが、制御部321からの信号に基づいて動作することにより、便蓋15を開閉することができる。
送風ユニット40の内部には、ファンやヒータが設けられている。ファンは、便座10に座った使用者の局部に風を吹き付ける。ヒータは、ファンによって送風ユニット40の内部を通過する空気を暖める。これにより、使用者の局部に向けて温風を吹き付けることができる。
また、便座装置100は、便座暖房ユニット11、照明ユニット12、及び便器洗浄ユニット14などを有する(図3参照)。
便座暖房ユニット11は、便座10の着座面を温めるヒータとして便座10の内部に設けられた金属部材11aを有する(図1参照)。金属部材11aは、便座の開口の周りに沿って設けられている。使用者が便座10に着座する際に、金属部材11aに通電が行われることで、便座10が温められる。便座10に設けられるヒータとしては、例えば、チュービングヒータや、シーズヒータ、ハロゲンヒータ、カーボンヒータなどが用いられる。金属部材11aは、例えば、アルミニウムや銅などで構成される。また、金属部材11aの形状は、シート状やワイヤ状、メッシュ状など、種々の形状を採用することができる。
照明ユニット12は、例えば、本体部20に設けられ、トイレ室の床などを照らす照明である。照明ユニット12は、本体部20とは別体としてトイレ室内に設置された照明であってもよい。
便器洗浄ユニット14は、例えば、便器150のボウル内に洗浄水を供給可能なバルブを有する。便器洗浄ユニット14は、ボウル内に洗浄水を供給する便器洗浄を実行する。便器洗浄によって、ボウル内の汚物が便器外へ排出され、ボウル表面が洗浄される。
図3は、実施形態に係る便座装置を例示するブロック図である。
電波センサ70は、所定の検知領域に向かって電波を放射し、検知領域内に入った人体などの対象物(位置など)を検知する。また、電波センサ70は、ドップラー効果を利用し、被検知体の動き(移動した距離や速度など)を検知することができる。電波センサ70は、例えば、マイクロ波の周波数帯域を利用したマイクロ波センサである。あるいは、電波センサ70は、ミリ波帯域の電波を利用したミリ波センサであってもよい。電波は、木材や樹脂、陶器等の比誘電率が比較的低い物質を透過する。このため、電波センサ70は、樹脂製のケーシング21の内部に配置されていても、ケーシング21を透過した電波によって人体の移動状態を検知することができる。
電波センサ70から放射された電波は、電波センサ70を中心として同心円状に広がる。または、電波センサ70は、放射する電波に指向性を持たせることもできる。例えば、前方に向けて放射される電波の強度は、他の方向に向けて放射される電波の強度よりも高くてもよい。
図3に示すように、電波センサ70から放射された電波(送信波TW)が、人体などの被検知体により反射されると、反射波RWが形成される。電波センサ70は、放射した電波の被検知体からの反射波RWを受信して、被検知体に関する検知信号S1を取得する。検知信号S1は、送信波TWと反射波RWとにより形成される定在波信号およびドップラー信号を含む。
図3に示す例では、電波センサ70は、送信部71と、受信部72と、検出部73と、を有する。送信部71は、便座装置100の前方に向けて電波を放射するために、例えば10.5GHzまたは24.1GHzの電気信号である送信信号を生成する発振回路と、発振回路から出力される送信信号を10.5GHzまたは24.1GHzなどの電波として放射するアンテナと、を有する。
受信部72は、送信部71から放射された送信波TWが使用者などの被検知体によって反射された反射波RWを受信し、これを電気信号に変換した受信信号を出力する。検出部73は、送信信号と受信信号とを混合して、検知信号S1を回路部32へ出力する。
回路部32は、受信出力部324、周波数フィルタ323、判定部322、及び制御部321を有する。検知信号S1は、A/D変換手段である受信出力部324によってデジタル信号に変換される。周波数フィルタ323は、デジタル化された信号の、例えば人体検知に必要な帯域以外の周波数成分を除去し、信号S2を判定部322へ出力する。
信号S2には、被検知体の移動距離に関する情報が含まれている。言い換えれば、判定部322は、被検知体の移動距離に関する情報(以下、「移動距離情報J」と称する場合がある)を取得する。判定部322は、移動距離情報Jに基づいて被検知体(人体)の有無を判定し、判定結果(信号S3)を制御部321へ出力する。
制御部321は、信号S3や、使用者が便座装置100の各機能を操作するための操作部500(リモコン)からの信号S4に基づいて、便座装置100の各機能を動作させる。例えば、制御部321は、使用者がトイレ室に入室して、人体有りと判定されると、便蓋開閉部60を制御して便蓋15を開いたり、便座暖房ユニット11を制御して座面を暖めたり、照明ユニット12を制御して照明をオンにしたりする。また、例えば、制御部321は、人体有りの状態から使用者がトイレ室から退室して、人体無しと判定されると、便蓋開閉部60を制御して便蓋15を閉じたり、便器洗浄ユニット14を制御して便器洗浄を実行したりする。
便座装置の部材(便座、便蓋、ケーシング、ノズル等)には、誘電体である樹脂が用いられる。そのため、電波センサからの電波は、便座装置の部材を完全には透過しない。電波センサからの電波の一部は、便座装置の部材(樹脂)で反射する。また、電波センサからの電波の一部は、水で反射する。
便座装置の機能によっては、その動作によって、便座装置の部材や水が動く。その動きによって、反射波の状態が変化するため、電波センサの検知信号が変化する。これにより、検知精度が低下し、人体の誤検知が生じる恐れがある。例えば、便座装置の機能の動作と、人体の動きと、を判別できず、使用者がいないにも拘わらず人体有りと判定する誤検知が生じる。また、例えば、検知感度を調整して、便座装置の機能の影響を抑えようとすると、使用者がいるにも拘わらず人体無しと判定してしまう誤検知が生じる。人体の誤検知は、便座装置の機能の誤動作を招くことがある。
これに対して、実施形態においては、判定部322は、便座装置100の機能の動作に応じて、人体の有無を判定する判定条件を変更する。すなわち、判定部322は、便座装置100の第1機能の停止中には、移動距離情報Jが第1条件を満たすと人体有りと判定する。一方、判定部322は、便座装置100の第1機能の動作中には、移動距離情報Jが第2条件を満たすと人体有りと判定する。
第1機能は、便座装置100の機能(例えば、温水ヒータ30、第1ノズル34、ノズルモータ35、第2ノズル36、流路切替ユニット38、送風ユニット40、便座開閉部50、便蓋開閉部60、及び便器洗浄ユニット14の少なくともいずれかの動作)のうち、電波センサ70の検知信号S1に影響を与える機能である。第1機能の動作は、従来の便座装置において判定部の判定結果に影響を与え、人体の誤検知を招く恐れがある動作である。
また、移動距離情報Jは、第1機能が動作することで、第1条件を満たし、第2条件を満たさない。すなわち、第1機能の動作中に用いられる第2条件は、第1機能の停止中に用いられる第1条件に比べて、判定部322が人体有りと判定しにくい条件である。
例えば、使用者が存在せず、便座装置100の第1機能のみが動作している場合に、第1条件は満たされる。一方、このときに、第2条件は満たされない。
このように、便座装置100の第1機能が動作すると、判定部322の判定の条件を第1条件から第2条件に変更することで、便座装置100の第1機能の動作によって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。また、誤検知を抑制するだけでなく、便座装置100の第1機能の停止中には、判定部322の判定の条件を変更しないため、人体を検知しやすくすることができる。
例えば、第1機能は、便器150と便座装置100との少なくともいずれかに水を流す機能である。具体的には、第1機能は、便器洗浄ユニット14を制御して便器洗浄を実行する機能である。または、第1機能は、本体部20内の電磁弁や流路切替ユニット38を制御して、本体部20内の流路、第1ノズル34、または第2ノズル36に水を流す機能である。便座装置100の機能によって便器150や便座装置100に水が流れている際に、判定部322の判定条件を変更することで、水の流れによって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。
または、第1機能は、第1ノズル34を前後方向に移動させる機能である。具体的には、第1機能は、ノズルモータ35を制御して第1ノズル34を動かし、人体の局部洗浄を実行する機能である。便座装置100の機能によって第1ノズル34が前後に動いている際に、判定部322の判定条件を変更することで、第1ノズル34の動きによって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。
なお、図3に示すブロック図は一例であり、実際のモジュール構成は、この例に限定されない。例えば、受信出力部324、周波数フィルタ323、判定部322などは、電波センサモジュールの一部であってもよい。
図4(a)~図4(e)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する模式図である。 図4(a)に示すように、電波センサ70が電波(送信波TW)を前方に向けて放射しているときに、使用者Mが便座装置100に近づくと、判定部322が、人体有りと判定し、便蓋15が開く。図4(b)~図4(e)は、図4(a)の状況における、人体検知を例示している。図4(b)~図4(e)の横軸は、時間T(秒)を表す。
図4(c)は、判定部322に入力される信号S2の電圧Vs(ボルト:V)を表す。 図4(b)は、電圧Vsの振幅Va(V)を表す。振幅Vaは、使用者Mが電波センサ70に近いほど、大きい値となる。言い換えれば、振幅Vaは、使用者Mと便座装置100との間の距離に関する情報を含む。
図4(d)は、電圧Vsの波数kを表す。波数kは、電圧Vsにおける波の数の累積値に対応し、この例では、極大値の数と極小値の数との和である。波数kは、使用者Mが電波センサ70に近づくにつれて、大きい値となる。言い換えれば、波数kは、使用者Mの移動距離に関する情報(移動距離情報J)を含む。波数kの値が大きいほど、使用者Mが便座装置に対して移動した距離が長いことを意味する。
図4(e)は、判定部322による判定結果を表す。
時刻T0においては、使用者Mが電波センサ70の検知範囲外にいるため、図4(e)に示すように、判定部322は、人体無しと判定している。このとき、波数kは、例えばゼロであり、振幅Vaは例えばゼロである。その後、使用者Mが便座装置100に近づくにつれて、振幅Va及び波数kは、それぞれ大きくなる。
図4(d)に示すように、時刻T1において、波数kが閾値THk以上となる。また、図4(b)に示すように、時刻T2において、振幅Vaが閾値THv以上となる。このとき、図4(e)に示すように、判定部322が人体有りと判定する。これにより、例えば、制御部321によって便蓋開閉部60が制御され、便蓋15が開く。
この例では、判定部322が人体有りと判定する条件は、振幅Vaが閾値THv以上であり、かつ、波数kが閾値THk以上であることである。すなわち、判定部322は、使用者と便座装置100との間の距離(振幅Va)と、使用者の便座装置100に対する移動距離(波数k)と、に基づいて人体の有無を判定している。これにより、人体の検知精度を向上させることができる。ただし、実施形態においては、振幅Vaによらず、波数k(すなわち移動距離情報J)のみに基づいて、人体の有無を判定してもよい。
本願明細書において、「判定部は、移動距離に関する情報が判定条件(第1条件、第2条件など)を満たすと人体有りと判定する」という範囲は、移動距離情報J(例えば波数k)のみに基づいて人体の有無を判定する場合だけでなく、移動距離情報Jと他の情報(例えば振幅Va)とに基づいて人体の有無を判定する場合を含む。
なお、図4(c)に示す信号は、図3に関して説明した周波数フィルタ323によって、フィルタ処理された信号である。フィルタ処理によって、使用者の動きにおいて想定される速度(例えば0.1m/s)以下の速度に対応する周波数の成分が取り除かれている。これにより、人体の誤検知を抑制することができる。
図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するタイミングチャートである。
図5(a)は、便座装置100の第1機能が動作中であること(ON)、または、第1機能が停止中であること(OFF)を示す。図5(b)は、波数kの閾値THkを表す。
時刻T3と時刻T4の間において、第1機能は停止中である。このとき、波数kの閾値THkは、第1閾値Tk1である。判定部322は、第1機能の停止中には、波数kが第1閾値Tk1以上の場合に人体有りと判定する。すなわち、第1機能の停止中に用いられる判定部322の判定条件(第1条件)は、波数kが第1閾値Tk1以上であることである。
第1機能が動作すると、その動きによって、使用者Mが便座装置100に近づかなくても波数kが増え、人体の誤検知が生じる恐れがある。そこで、実施形態においては、時刻T4において、第1機能が動作中となると、波数kの閾値THkが、第1閾値Tk1から第2閾値Tk2に変更される。第2閾値Tk2は、第1閾値Tk1よりも大きい値である。時刻T4と時刻T5の間において、判定部322は、波数kが第2閾値Tk2以上の場合に人体有りと判定する。すなわち、第1機能の動作中に用いられる判定部322の判定条件(第2条件)は、波数kが第2閾値Tk2以上であることである。
このように、便座装置100の第1機能が動作すると、波数kの閾値THkを第1閾値Tk1から第2閾値Tk2に変更することで、便座装置100の第1機能の動作によって人体の誤検知が生じることを抑制することができる。また、誤検知を抑制するだけでなく、便座装置100の第1機能の停止中には、小さい第1閾値Tk1を用いることで、人体を検知しやすくすることができる。
例えば、第1機能の停止中に、使用者Mが便座装置100に真っ直ぐに近づいたときには、使用者Mと電波センサ70との間の距離が第1距離L1(図4(a)参照)以下になると、判定部322が人体有りと判定し、便蓋15が開く。一方、第1機能の動作中に、使用者Mが便座装置100に真っ直ぐ近づいたときには、使用者Mと電波センサとの間の距離が第2距離L2(図4(a)参照)以下になると、判定部322が人体有りと判定し、便蓋15が開く。第2距離L2は、第1距離L1よりも短い。
また、第1閾値Tk1を定める際には、例えば、第1機能の停止中において、使用者Mがトイレ室に入室して便座装置100に近づいたときの波数kを算出し、算出した波数kよりも小さい値を第1閾値Tk1とする。このようにして、第1条件は、使用者Mが便座装置100に近づいたときに、判定部322が人体有りと判定可能な条件として定められる。第1閾値Tk1を小さく設定することにより、人体を検知しやすくすることができる。
また、第1機能の動作中において、使用者Mがトイレ室に入室して便座装置100に近づいたときの波数kを算出する。算出した波数kよりも小さい値を第2閾値Tk2とする。また、第2閾値Tk2は、使用者Mがいない場合に第1機能が動作したときの波数kよりも大きい値とする。このようにして、第2条件は、第1条件に比べて、判定部322が人体有りと判定しにくい条件として定められ、人体の誤検知を抑制することができる。
また、例えば、閾値THkの設定は、便座装置100をトイレ室に設置した後に行われる。すなわち、現場設置後に第1機能を動作させ、その際に得られた信号に基づいて、閾値THkを設定する。これにより、便座装置100の製造ばらつきや、設置現場ごとの水圧のばらつきによる影響を考慮した最適な閾値THkを設定することができる。
なお、閾値THkを現場で設定する場合には、便座装置100を現場に設置する施工者が設定モードを起動することで、閾値THkの設定を行う方法が考えられる。しかし、この場合、施工者が便座装置100の周辺に存在する可能性があるため、人の動きが含まれた信号によって、閾値THkを設定してしまい、最適な閾値を設定できない可能性がある。そこで、便座装置100が使用される頻度が少ない時間帯(例えば深夜など)に、自動で第1機能を動作させ、その際に得られた信号に基づいて、閾値THkを設定する。これにより、より精度良く閾値THkを設定することができる。なお、この場合には、施工後すぐに閾値THkを設定することができないため、初期段階では仮の閾値THkを設定する。例えば、便座装置100の製造ばらつきや、設置現場による環境のばらつきを考慮した上で、第1機能によって人体の誤検知が生じない値を仮の閾値THkとする。
また、第2閾値Tk2を、便座装置100の機能ごとに定めてもよい。例えば、第1機能が便器洗浄機能である場合の第2閾値Tk2や、第1機能が局部洗浄機能である場合の第2閾値Tk2など、想定される第1機能に応じて、複数の第2閾値Tk2を定めることができる。これにより、便座装置100の機能ごとに最適な閾値を設定することができ、人体の検知精度を向上させることができる。
なお、上述した移動距離情報Jに基づく人体検知だけでなく、振幅Vaのみに基づいて人体検知を行うことも可能である。このような人体検知は、例えば、より遠方にいる使用者を検知するために用いられる。判定部322は、振幅Vaが所定の閾値以上となると、波数kによらず、遠方に人体有りと判定する。このように複数の距離で人体を検知することにより、便座装置100の使い勝手をより向上させることができる。例えば、移動距離情報Jに基づいて人体有りと判定されていなくても、振幅Vaに基づいて遠方の人体が検知された場合に、照明ユニット12の照明をオンにする。これにより、使用者がトイレ室に入室した際、すぐにトイレ室内を照らすことができる。ただし、このような遠方検知(振幅Vaのみに基づく人体検知)においては、第1機能が動作すると、人体の誤検知が生じてしまう恐れがある。そこで、実施形態においては、第1機能の動作中には、遠方検知を禁止する。これにより、人体の誤検知をより抑制することができる。
図6(a)~図6(c)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示するタイミングチャートである。
図6(b)は、便座装置100の第1機能が動作中であること(ON)、または、第1機能が停止中であること(OFF)を示す。図6(a)は、検知信号の電圧Vsのうち、第1機能のON/OFFによる成分を示す。図6(c)は、波数kを表す。
時刻T7においては、第1機能は停止しており、波数kはゼロである。このとき、波数kの閾値THkは、第1閾値Tk1に設定されている。
時刻T8において、第1機能の動作が開始すると、波数kの閾値THkは、第2閾値Tk2に変更される。また、図6(c)に示すように、第1機能の動作に伴って、波数kが増大していく。
時刻T9において、第1機能が停止する。これにより、第1機能の動作による波数kの増大も止まる。なお、図6(c)では、時刻T8と時刻T9との間(例えば時刻T9の直前)において、使用者Mがトイレ室に入室し、時刻T9の後においても便座装置100に近づいている場合を示している。このため、時刻T9の後においても、使用者Mの接近に伴って波数kが増大している。
その後、時刻T10において、波数kが第2閾値Tk2に達する。すると、判定部322が、人体有りと判定する。また、時刻T10において、波数kがゼロにリセットされ、閾値THkが第2閾値Tk2から第1閾値Tk1に変更される。
例えば、閾値THkを第1閾値Tk1に変更した後に、波数kをゼロにリセットする方法も考えられる。しかし、この場合には、閾値THkを第1閾値Tk1に変更した時点で波数kが第1閾値Tk1以上であると、判定部322は、誤って人体有りと判定してしまう。これに対して、図6(c)に示す例では、波数kのリセットと閾値THkの変更とを同じタイミング(時刻T10)に行う。これにより、人体の誤検知を抑制することができる。
また、例えば、第1機能が停止したタイミング(時刻T9)において、波数kをリセットし、閾値THkを第1閾値Tk1に戻す方法も考えられる。しかし、時刻T9以前に使用者Mがトイレ室に入室し便座装置100に近づいている場合、時刻T9までに使用者Mの接近に伴って増大した波数kも、同時にリセットされる。このため、人体検知の感度が低下する恐れがある。これに対して、図6(c)に示す例では、波数kが第2閾値Tk2に達したタイミングで、波数kのカウントをリセットし、閾値THkを第1閾値Tk1に戻す。これにより、使用者Mの入室のタイミングによらず、人体検知の感度を確保することができる。
図7は、実施形態に係る便座装置が設けられたトイレ室を例示する平面図である。
図7に示すように、トイレ室TRは、便座装置100の左前方に位置する入口Eを有する。便座装置100の電波センサ70は、前方に向けて電波(送信波TW)を放射している。
図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する平面図及び断面図である。
図8(a)は、図7における便座装置100の周辺を拡大した平面図であり、送信波TWが放射される範囲を表す。図8(b)は、図8(a)に示すA-A線における断面図である。
図8(a)に示すように、電波センサ70は、便座開閉部50よりも後方、かつ、便蓋開閉部60よりも前方に位置する。例えば、便座開閉部50及び便蓋開閉部60は、それぞれ、モータ、ギア、バネなどを内部に有する。これらのモータ、ギア及びバネのそれぞれには、金属部材を用いることができる。この金属は、アルミニウムや銅など任意の金属でよい。なお、モータ、ギア及びバネの一部には樹脂等が用いられてもよい。
図8(b)に示すように、電波センサ70の少なくとも一部の高さ(上下方向における位置)は、便座開閉部50の少なくとも一部の高さと略同じである。すなわち、電波センサ70の少なくとも一部は、水平方向において、便座開閉部50の少なくとも一部と重なる。
電波センサ70が放射する電波(送信波TW)の一部は、便座装置100の一部(金属部材)によって遮断されることがある。この例では、便座開閉部50が金属を有するため、送信波TWの一部が便座開閉部50によって遮断される。図8(a)に示すように、便座開閉部50は、電波センサ70の左前方に位置するため、電波センサ70の左前方においては、電波強度が弱い。すなわち、送信波TWが放射される範囲は、比較的電波強度が強い領域R1と、比較的電波強度が弱い領域R2と、を有する。領域R1は、電波センサ70の真正面及び右前方に位置し、領域R2は、電波センサ70の左前方に位置する。
便座開閉部50の一部は、電波センサ70と、トイレ室TRの入口Eの一部と、の間に位置する。この場合、図7に示すように、入口Eの少なくとも一部は、電波強度が弱い領域R2に位置する。このとき、トイレ室TRに入室しようとして入口E付近にいる使用者Mに放射される電波の強度が弱いため、使用者Mからの反射波の強度も小さくなり、電波センサ70の検知信号も小さくなる。このため、移動距離情報Jが検出しにくくなり、電波が遮断されていない場合に比べて、トイレ室TRに入室する使用者Mが検知しにくくなる。
これに対して、実施形態においては、判定部322の判定に用いられる第1条件は、電波センサ70が放射する電波の一部が便座装置100の一部によって遮断されている状態においても、使用者Mが近づいたときに判定部322が人体有りと判定可能な条件として定められる。すなわち、図7、8に示した例では、送信波TWの一部が便座開閉部50によって遮断されている状態において、第1機能の停止中に使用者Mが入口Eからトイレ室TRに入室したときの波数kを算出する。算出した波数kよりも小さい値を、第1閾値Tk1とする。このように、電波センサ70からの電波の一部が遮断された状態においても、第1閾値Tk1を小さく設定することで、第1機能の停止中により確実に人体を検知することができる。なお、電波センサ70からの電波を遮断する部材は、便座開閉部50に限らず、便座装置100が有する他の金属部材であってもよい。
すでに述べた通り、実施形態においては、第1機能の動作中には、波数kの閾値THkが第2閾値Tk2に変更される。このため、第1機能の動作によって人体の誤検知が生じることを抑制しつつも、第1閾値Tk1を小さくすることが可能である。
また、図7に示すように、トイレ室TRの入口Eが便座装置100の左前方に位置する場合、トイレ室TRに入室する使用者Mは、正面から真っ直ぐに便座装置100に近づかず、側方から便座装置100に近づくこととなる。これにより、使用者Mが検知しにくくなることがある。これについて、図9を参照して説明する。
図9(a)~図9(e)は、実施形態に係る便座装置の動作を例示する模式図である。 図9(e)は、便座装置100の電波センサ70が電波を放射しているときに、使用者Mが便座装置100に近づく様子を表す平面図である。図9(e)は、使用者Mが方向D1に移動する場合(以下「ケース1」と称する)と、使用者Mが方向D2に移動する場合(以下「ケース2」と称する)と、を表す。
ケース1では、使用者Mは、正面から真っ直ぐに便座装置100に近づく。ケース1は、トイレ室TRの入口Eが便座装置100の正面に設けられた場合に対応する。
一方、ケース2では、上方から見た使用者Mは、使用者Mと便座装置100とを結ぶ直線SLに対して交差する方向(方向D2)に移動しながら便座装置100に近づく。ケース2は、図7のように、トイレ室TRの入口が便座装置100の側方に設けられた場合に対応する。この例では、方向D2は、便座装置100の前後方向に対して垂直な方向である。
図9(a)及び図9(b)は、ケース1における波数k及び電圧Vsを表すグラフである。図9(c)及び図9(d)は、ケース2における波数k及び電圧Vsを表すグラフである。これらのグラフの横軸は、使用者Mの移動距離Dである。
図9(a)~図9(d)に示すように、ケース2における波数kは、ケース1における波数kよりも小さい。すなわち、ケース2においては、ケース1に比べて波数kが増大しにくい。このため、ケース2では人体検知の感度が低くなりやすい。
これに対して、実施形態においては、判定部322の判定に用いられる第1条件は、ケース2において使用者Mが便座装置100に近づいたときに、判定部322が人体有りと判定可能な条件として定められる。すなわち、第1機能の停止中に使用者が方向D2に移動しながら便座装置100に近づいたときの波数kを算出する。算出した波数kよりも小さい値を、第1閾値Tk1とする。これにより、トイレ室TRの入口Eが便座装置100の正面に位置しない場合であっても、便座装置の機能の停止中に、より確実に人体を検知することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便座装置が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 便座、 11 便座暖房ユニット、 11a 金属部材、 12 照明ユニット、 13 給水管、 14 便器洗浄ユニット、 15 便蓋、 20 本体部、 21 ケーシング、 22 給水部、 23 電磁弁、 30 温水ヒータ、 32 回路部、 34 第1ノズル、 35 ノズルモータ、 36 第2ノズル、 37 流路、 38 流路切替ユニット、 39 ノズル洗浄室、 40 送風ユニット、 50 便座開閉部、 51 回転軸、 60 便蓋開閉部、 61 回転軸、 70 電波センサ、 71 送信部、 72 受信部、 73 検出部、 100 便座装置、 150 便器、 151 ボウル、 200 トイレ装置、 321 制御部、 322 判定部、 323 周波数フィルタ、 324 受信出力部、 500 操作部、 M 使用者、 RW 反射波、 SL 直線、 THk 閾値、 THv 閾値、 TR トイレ室、 TW 送信波、 Tk1 第1閾値、 Tk2 第2閾値、 Va 振幅、 Vs 電圧、 k 波数

Claims (5)

  1. 便器の上に設けられる本体部と、
    前記本体部に対して回動可能に支持された便座と、
    前記本体部の内部に設けられ、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、前記被検知体に関する検知信号を取得する電波センサと、
    前記検知信号に基づく前記被検知体の移動距離に関する情報を取得し、前記情報に基づいて人体の有無を判定する判定部と、
    を備えた便座装置であって、
    前記判定部は、前記便座装置の第1機能の停止中には前記情報が第1条件を満たすと人体有りと判定し、前記第1機能の動作中には前記情報が第2条件を満たすと人体有りと判定し、
    前記第1条件は、前記被検知体の移動距離に関する情報を含む値が第1閾値以上であることであり、前記第2条件は、前記値が第2閾値以上であることであり、
    前記第2閾値は、前記第1閾値よりも大きいことを特徴とする便座装置。
  2. 前記第1条件は、使用者が、前記電波センサと前記使用者とを結ぶ直線と交差する方向に移動しながら前記便座装置に近づいたときに、前記判定部が人体有りと判定可能な条件であることを特徴とする請求項1記載の便座装置。
  3. 前記第1条件は、前記電波センサが放射する電波の一部が前記便座装置の一部によって遮断されている状態においても、使用者が前記便座装置に近づいたときに、前記判定部が人体有りと判定可能な条件であることを特徴とする請求項1または2に記載の便座装置。
  4. 前記第1機能は、前記便器と前記便座装置との少なくともいずれかに水を流すことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の便座装置。
  5. 前記便座装置は、使用者の人体局部に向けて水を吐出するノズルをさらに備え、
    前記第1機能は、前記ノズルを前後方向に移動させることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の便座装置。
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