JP2001278972A - 改質ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
改質ポリカーボネートの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリカーボネートの溶融特性(ニュートン粘
性)、溶融流動性、耐薬品性、難燃性などを要求性状に
対応して、簡便、容易に改質することができ、しかも反
応性、品質に優れる改質ポリカーボネートの製造方法を
提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート溶液にポリカーボネー
トと反応性を有する化合物を混合、溶媒を除去後、加熱
溶融下反応させることを特徴とする改質ポリカーボネー
トの製造方法。反応性を有する化合物が活性水素を2個
以上含有する化合物を用いて、分岐ポリカーボネート、
共重合ポリカーボネートを製造する。触媒として四級ホ
スホニウム塩化合物が好ましく用いられる。
性)、溶融流動性、耐薬品性、難燃性などを要求性状に
対応して、簡便、容易に改質することができ、しかも反
応性、品質に優れる改質ポリカーボネートの製造方法を
提供する。 【解決手段】 ポリカーボネート溶液にポリカーボネー
トと反応性を有する化合物を混合、溶媒を除去後、加熱
溶融下反応させることを特徴とする改質ポリカーボネー
トの製造方法。反応性を有する化合物が活性水素を2個
以上含有する化合物を用いて、分岐ポリカーボネート、
共重合ポリカーボネートを製造する。触媒として四級ホ
スホニウム塩化合物が好ましく用いられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質ポリカーボネ
ートの製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリカーボネ
ートに反応性の化合物を反応させ分岐や共重合などの構
造を導入する改質ポリカーボネートの製造方法に関す
る。
ートの製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリカーボネ
ートに反応性の化合物を反応させ分岐や共重合などの構
造を導入する改質ポリカーボネートの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性、耐熱性、透明性などに優れており、各種電気
・電子部品、機械部品、自動車用部品、光ディスクなど
の情報記録媒体用基板など巾広い分野で用いられてい
る。しかしながら、用途によっては、溶融粘性(ニュー
トン粘性)、溶融流動性、耐薬品性、難燃性などにおい
てより優れた樹脂が求められる場合がある。
械的特性、耐熱性、透明性などに優れており、各種電気
・電子部品、機械部品、自動車用部品、光ディスクなど
の情報記録媒体用基板など巾広い分野で用いられてい
る。しかしながら、用途によっては、溶融粘性(ニュー
トン粘性)、溶融流動性、耐薬品性、難燃性などにおい
てより優れた樹脂が求められる場合がある。
【0003】ポリカーボネートとしては、一般にビスフ
ェノールAポリカーボネートが多用されており、比較的
溶融粘度が高く、薄肉成形品の射出成形が困難であった
り、また溶融粘度が高い割りには溶融張力が低く、ブロ
ー成形時にドローダウンが生じ易く、大型ブロー成形品
の製造が困難であるなどの問題がある。
ェノールAポリカーボネートが多用されており、比較的
溶融粘度が高く、薄肉成形品の射出成形が困難であった
り、また溶融粘度が高い割りには溶融張力が低く、ブロ
ー成形時にドローダウンが生じ易く、大型ブロー成形品
の製造が困難であるなどの問題がある。
【0004】これらの問題の解決方法としては、他の樹
脂とのブレンドによる方法も数多く提案されているが、
ポリカーボネートの本質的な物性が低下する場合があ
る。このため、ポリカーボネートの製造時、たとえば重
合時または縮合時に反応性の化合物を用いて分岐ポリカ
ーボネート、共重合ポリカーボネートを製造することが
行なわれている。
脂とのブレンドによる方法も数多く提案されているが、
ポリカーボネートの本質的な物性が低下する場合があ
る。このため、ポリカーボネートの製造時、たとえば重
合時または縮合時に反応性の化合物を用いて分岐ポリカ
ーボネート、共重合ポリカーボネートを製造することが
行なわれている。
【0005】たとえば、3官能性化合物(分岐剤)を反
応することにより、分岐構造を導入して、溶融張力を高
める改良方法やビスフェノールA以外の芳香族ジヒドロ
キシ化合物、脂肪族ジヒドロキシ化合物、その他のジヒ
ドロキシ化合物、ジカルボン酸などの反応性化合物を共
重合させることが行われている。
応することにより、分岐構造を導入して、溶融張力を高
める改良方法やビスフェノールA以外の芳香族ジヒドロ
キシ化合物、脂肪族ジヒドロキシ化合物、その他のジヒ
ドロキシ化合物、ジカルボン酸などの反応性化合物を共
重合させることが行われている。
【0006】ポリカーボネートは、通常、ビスフェノー
ルAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの反
応による界面重合方法により製造されている。また、ジ
フェニルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを
溶融重縮合させる方法も知られている。しかしながら、
溶融重縮合方法では、反応が高温・長時間にわたること
に加えて、触媒残留物などの不純物の影響により、耐熱
性、耐スチーム性、耐候性などにおいて、満足できない
場合がある。したがって、用途にもよるが界面重合方法
により得られたものが多用されているのが実情である。
ルAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの反
応による界面重合方法により製造されている。また、ジ
フェニルカーボネートと芳香族ジヒドロキシ化合物とを
溶融重縮合させる方法も知られている。しかしながら、
溶融重縮合方法では、反応が高温・長時間にわたること
に加えて、触媒残留物などの不純物の影響により、耐熱
性、耐スチーム性、耐候性などにおいて、満足できない
場合がある。したがって、用途にもよるが界面重合方法
により得られたものが多用されているのが実情である。
【0007】界面重合方法によるポリカーボネートの製
造において、分岐剤や共重合モノマーを反応させること
によりポリカーボネートの特性を改良することは良く知
られている。しかしながら、汎用グレードであるビスフ
ェノールAポリカーボネートの製造と特殊グレードであ
る分岐ポリカーボネートや共重合ポリカーボネートの製
造は、通常同一製造装置を用いて製造される。界面重合
方法では、ホスゲン化工程、縮合工程、洗浄工程、フレ
ーク(粉末)化工程、ペレット化工程などの各工程を経
てポリカーボネートは製造される。
造において、分岐剤や共重合モノマーを反応させること
によりポリカーボネートの特性を改良することは良く知
られている。しかしながら、汎用グレードであるビスフ
ェノールAポリカーボネートの製造と特殊グレードであ
る分岐ポリカーボネートや共重合ポリカーボネートの製
造は、通常同一製造装置を用いて製造される。界面重合
方法では、ホスゲン化工程、縮合工程、洗浄工程、フレ
ーク(粉末)化工程、ペレット化工程などの各工程を経
てポリカーボネートは製造される。
【0008】ポリカーボネートの製造において、汎用グ
レードの製造の後に分岐グレードなどの特殊グレードの
製造を行い、次いで汎用グレードの製造に切り換えて
も、切り替え途中において、完全にグレード変更が完了
するまでに、両グレードの混合物、すなわち、製品化が
難しい移行グレードが発生する。この移行グレードは、
生産性の高い、連続重合方法において顕著である。した
がって、この移行グレードの低減は、ポリカーボネート
の生産コストの低減、省資源の観点から重要な課題とな
っている。
レードの製造の後に分岐グレードなどの特殊グレードの
製造を行い、次いで汎用グレードの製造に切り換えて
も、切り替え途中において、完全にグレード変更が完了
するまでに、両グレードの混合物、すなわち、製品化が
難しい移行グレードが発生する。この移行グレードは、
生産性の高い、連続重合方法において顕著である。した
がって、この移行グレードの低減は、ポリカーボネート
の生産コストの低減、省資源の観点から重要な課題とな
っている。
【0009】このため、予め製造されたポリカーボネー
トに、分岐剤をドライブレンドして加熱溶融下反応する
ことも考えられる。たとえば、特開平2−245023
号公報には、触媒量のカーボネート平衡化触媒の存在下
で、線状芳香族ポリカーボネートを、分子あたり2個よ
り多いヒドロキシ基を有する多価フェノールと反応させ
ることからなる熱可塑性枝分かれ鎖ポリカーボネートの
製造法が提案されている。しかしながら、この方法で
は、本発明者の検討によると、触媒が必須で、その使用
量も比較的高いこと、原料ポリカーボネートの粒子径な
どにより反応が均一に行われず、反応性が低く得られた
改質ポリカーボネートもゲルの生成、品質などの点で十
分でなく、実用化が困難であることが明らかとなった。
トに、分岐剤をドライブレンドして加熱溶融下反応する
ことも考えられる。たとえば、特開平2−245023
号公報には、触媒量のカーボネート平衡化触媒の存在下
で、線状芳香族ポリカーボネートを、分子あたり2個よ
り多いヒドロキシ基を有する多価フェノールと反応させ
ることからなる熱可塑性枝分かれ鎖ポリカーボネートの
製造法が提案されている。しかしながら、この方法で
は、本発明者の検討によると、触媒が必須で、その使用
量も比較的高いこと、原料ポリカーボネートの粒子径な
どにより反応が均一に行われず、反応性が低く得られた
改質ポリカーボネートもゲルの生成、品質などの点で十
分でなく、実用化が困難であることが明らかとなった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ポリカーボネートの溶
融特性(ニュートン粘性)、溶融流動性、耐薬品性、難
燃性などを要求性状に対応して、簡便、容易に改質する
ことができ、しかも反応性、品質に優れる改質ポリカー
ボネートの製造方法を提供するものである。
融特性(ニュートン粘性)、溶融流動性、耐薬品性、難
燃性などを要求性状に対応して、簡便、容易に改質する
ことができ、しかも反応性、品質に優れる改質ポリカー
ボネートの製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ポリカーボ
ネートのポリカーボネートとの反応性を有する化合物に
よる改質について鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネ
ートと反応性を有する化合物との溶融反応において、反
応性化合物をポリカーボネートの溶液状態で混合した場
合に、溶融反応時の反応率が著しく向上するとともに、
品質、性能に優れた改質ポリカーボネートが効率良く得
られることを見いだした。本発明は、これらの知見をも
とになされたものである。
ネートのポリカーボネートとの反応性を有する化合物に
よる改質について鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネ
ートと反応性を有する化合物との溶融反応において、反
応性化合物をポリカーボネートの溶液状態で混合した場
合に、溶融反応時の反応率が著しく向上するとともに、
品質、性能に優れた改質ポリカーボネートが効率良く得
られることを見いだした。本発明は、これらの知見をも
とになされたものである。
【0012】すなわち、本発明は、 (1) ポリカーボネート溶液にポリカーボネートと反
応性を有する化合物を混合した後、溶媒を除去し、加熱
溶融下にポリカーボネートと前記化合物を反応させるこ
とを特徴とする改質ポリカーボネートの製造方法。 (2) 反応性を有する化合物が活性水素を2個以上含
有する化合物である(1)記載の改質ポリカーボネート
の製造方法。 (3) 触媒の存在下に反応させる(1)または(2)
に記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 (4) 触媒が四級ホスホニウム塩化合物である(3)
に記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 (5) 触媒量がポリカーボネート中の2価フェノール
ユニットに対して、10 -8〜10-4モル/モルの範囲で
ある(3)または(4)に記載の改質ポリカーボネート
の製造方法に関するものである。
応性を有する化合物を混合した後、溶媒を除去し、加熱
溶融下にポリカーボネートと前記化合物を反応させるこ
とを特徴とする改質ポリカーボネートの製造方法。 (2) 反応性を有する化合物が活性水素を2個以上含
有する化合物である(1)記載の改質ポリカーボネート
の製造方法。 (3) 触媒の存在下に反応させる(1)または(2)
に記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 (4) 触媒が四級ホスホニウム塩化合物である(3)
に記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 (5) 触媒量がポリカーボネート中の2価フェノール
ユニットに対して、10 -8〜10-4モル/モルの範囲で
ある(3)または(4)に記載の改質ポリカーボネート
の製造方法に関するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリカーボネート(PC)としては、特
に制限はなく種々のものが挙げられる。通常、2価フェ
ノールとカーボネート前駆体との反応により製造される
芳香族ポリカーボネートを用いることができる。すなわ
ち、2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法あ
るいは溶融法、すなわち、2価フエノールとホスゲンの
反応、2価フエノールとジフェニルカーボネートなどと
のエステル交換反応により製造されたものを使用するこ
とができる。
本発明で用いるポリカーボネート(PC)としては、特
に制限はなく種々のものが挙げられる。通常、2価フェ
ノールとカーボネート前駆体との反応により製造される
芳香族ポリカーボネートを用いることができる。すなわ
ち、2価フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法あ
るいは溶融法、すなわち、2価フエノールとホスゲンの
反応、2価フエノールとジフェニルカーボネートなどと
のエステル交換反応により製造されたものを使用するこ
とができる。
【0014】2価フェノールとしては、様々なものが挙
げられるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパンなどのビス(ヒド
ロキシフェニル)アルカン系、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロア
ルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げ
られる。これらの2価フェノールは、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。特に
好ましい2価フエノールとしては、ビス(ヒドロキシフ
ェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料と
したものである。
げられるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)プロパンなどのビス(ヒド
ロキシフェニル)アルカン系、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロア
ルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール等が挙げ
られる。これらの2価フェノールは、それぞれ単独で用
いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。特に
好ましい2価フエノールとしては、ビス(ヒドロキシフ
ェニル)アルカン系、特にビスフェノールAを主原料と
したものである。
【0015】また、本発明では種々のポリカーボネート
樹脂の混合物を用いることもできる。本発明において用
いられるポリカーボネートの粘度平均分子量は、3,0
00〜100,000、好ましくは、5,000〜4
0,000である。この分子量は、後記の、ポリカーボ
ネートとの反応性を有する化合物の種類、混合量など、
ポリカーボネートの改質条件により選択でき、その分子
量範囲は比較的広い範囲から選択できる。
樹脂の混合物を用いることもできる。本発明において用
いられるポリカーボネートの粘度平均分子量は、3,0
00〜100,000、好ましくは、5,000〜4
0,000である。この分子量は、後記の、ポリカーボ
ネートとの反応性を有する化合物の種類、混合量など、
ポリカーボネートの改質条件により選択でき、その分子
量範囲は比較的広い範囲から選択できる。
【0016】本発明で用いられるポリカーボネートは、
その製造方法は特に限定されるものではない。しかしな
がら、反応性化合物は通常ポリカーボネートの有機溶剤
溶液に添加、混合されるため、通常は、ビスフェノール
Aとホスゲンの直接反応による界面重合法によって製造
されたものが用いられる。この界面重合法による製造方
法では、重合(重縮合)後の反応粗生成物は一般に、ポ
リカーボネートのジクロルメタンなどの溶液として得ら
れる。ついで、ポリカーボネートは、アルカリ洗浄、酸
洗浄、水洗などにより不純物が除去され精製ポリカーボ
ネート溶液として得られる。
その製造方法は特に限定されるものではない。しかしな
がら、反応性化合物は通常ポリカーボネートの有機溶剤
溶液に添加、混合されるため、通常は、ビスフェノール
Aとホスゲンの直接反応による界面重合法によって製造
されたものが用いられる。この界面重合法による製造方
法では、重合(重縮合)後の反応粗生成物は一般に、ポ
リカーボネートのジクロルメタンなどの溶液として得ら
れる。ついで、ポリカーボネートは、アルカリ洗浄、酸
洗浄、水洗などにより不純物が除去され精製ポリカーボ
ネート溶液として得られる。
【0017】本発明では、この精製ポリカーボネートの
ジクロルメタン溶液を好ましく用いることができる。本
発明では、ポリカーボネートの分子量にもよるが、通常
ポリカーボネート濃度が5〜60質量%、好ましくは8
〜30質量%の範囲であるジクロルメタン溶液が用いら
れる。なお、ポリカーボネートの他の溶剤としては、ジ
クロルエタン、トリクロルエタン、テトラクロルエタ
ン、ペンタクロルエタン、ヘキサクロルエタン類などで
あってもよいが、好ましくはジクロルメタンである。
ジクロルメタン溶液を好ましく用いることができる。本
発明では、ポリカーボネートの分子量にもよるが、通常
ポリカーボネート濃度が5〜60質量%、好ましくは8
〜30質量%の範囲であるジクロルメタン溶液が用いら
れる。なお、ポリカーボネートの他の溶剤としては、ジ
クロルエタン、トリクロルエタン、テトラクロルエタ
ン、ペンタクロルエタン、ヘキサクロルエタン類などで
あってもよいが、好ましくはジクロルメタンである。
【0018】ポリカーボネートとの反応性を有する化合
物としては特に制限はなく各種化合物が用いられる。活
性水素含有化合物、特に2個以上の活性水素含有化合物
が好ましく用いられる。活性水素含有化合物としては、
アルコール、フェノール、カルボン酸、スルホン酸、ア
ミンなどを例示でき、中でも、反応性の観点からフェノ
ール類、カルボン酸が好ましい。
物としては特に制限はなく各種化合物が用いられる。活
性水素含有化合物、特に2個以上の活性水素含有化合物
が好ましく用いられる。活性水素含有化合物としては、
アルコール、フェノール、カルボン酸、スルホン酸、ア
ミンなどを例示でき、中でも、反応性の観点からフェノ
ール類、カルボン酸が好ましい。
【0019】これらの化合物は、ポリカーボネートの改
質の目的に応じて適宜選択できる。具体的には、ポリカ
ーボネートの溶融特性として非ニュートン粘性を付与す
るためには、3官能性化合物を用いて、分岐構造を導入
することで改質することができる。この分岐構造の導入
によって、溶融樹脂の溶融張力が高くなり、ブロー成形
やシートからの熱成形時のドローダウンが改良され、良
好に成形品の製造が可能となる。
質の目的に応じて適宜選択できる。具体的には、ポリカ
ーボネートの溶融特性として非ニュートン粘性を付与す
るためには、3官能性化合物を用いて、分岐構造を導入
することで改質することができる。この分岐構造の導入
によって、溶融樹脂の溶融張力が高くなり、ブロー成形
やシートからの熱成形時のドローダウンが改良され、良
好に成形品の製造が可能となる。
【0020】ここで、分岐剤としては、1,1,1−ト
リス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2’,
2''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ジイソプロピ
ルベンゼン、α−メチル−α,α’,α' −トリス(4
−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、
α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログルシ
ン、トリメリット酸、ピロメリット酸などを挙げること
がてきる。これらの分岐剤は、ポリカーボネート中の2
価フェノール(ビスフェノールA)ユニットに対して、
好ましくは0.01〜10モル%、より好ましくは0.
05〜1モル%の範囲である。
リス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2’,
2''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ジイソプロピ
ルベンゼン、α−メチル−α,α’,α' −トリス(4
−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジエチルベンゼン、
α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、フロログルシ
ン、トリメリット酸、ピロメリット酸などを挙げること
がてきる。これらの分岐剤は、ポリカーボネート中の2
価フェノール(ビスフェノールA)ユニットに対して、
好ましくは0.01〜10モル%、より好ましくは0.
05〜1モル%の範囲である。
【0021】次に、ポリカーボネートにポリエステル構
造を導入しポリエステルカーボネート共重合体を得るた
めには、耐熱性、強度の向上のために、アジピン酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられるが、芳香族
ジカルボン酸が耐熱性などから好ましい。また、溶融流
動性の改良のためには、ハイドロキノン、レゾルシンな
どのビスフェノールA以外の芳香族ジヒドロキシ化合
物、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなど
の脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。ここで、前
記の芳香族ジヒドロキシ化合物を用いる場合には、十分
精製されたものを実質的に酸素不存在下あるいは不活性
ガス雰囲気下で取り扱い、反応に供することが好まし
い。
造を導入しポリエステルカーボネート共重合体を得るた
めには、耐熱性、強度の向上のために、アジピン酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられるが、芳香族
ジカルボン酸が耐熱性などから好ましい。また、溶融流
動性の改良のためには、ハイドロキノン、レゾルシンな
どのビスフェノールA以外の芳香族ジヒドロキシ化合
物、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなど
の脂肪族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。ここで、前
記の芳香族ジヒドロキシ化合物を用いる場合には、十分
精製されたものを実質的に酸素不存在下あるいは不活性
ガス雰囲気下で取り扱い、反応に供することが好まし
い。
【0022】また、離型性、ガラス繊維などとの複合性
などのために末端フェノール含有ののポリジメチルシロ
キサンなどのシロキサンが用いられる。また、難燃性の
改良のためには、トリフェニルホスフィン、ビスフェノ
ールA−リン酸エステル、これらのオリゴマーなど末端
フェノール含有リン酸エステルなどを例示することがで
きる。
などのために末端フェノール含有ののポリジメチルシロ
キサンなどのシロキサンが用いられる。また、難燃性の
改良のためには、トリフェニルホスフィン、ビスフェノ
ールA−リン酸エステル、これらのオリゴマーなど末端
フェノール含有リン酸エステルなどを例示することがで
きる。
【0023】これらの反応性化合物の混合割合は、反応
性化合物の種類、ポリカーボネートの改質の程度、改質
前のポリカーボネートの分子量などにより異なり、適宜
選定できる。たとえば、分岐剤、モノマー類など反応性
化合物の分子量が500未満の場合には、ポリカーボネ
ート中の2価フェノール(ビスフェノールA)ユニット
に対して、通常、0.01〜30モル%、好ましくは
0.05〜10モル%の範囲である。
性化合物の種類、ポリカーボネートの改質の程度、改質
前のポリカーボネートの分子量などにより異なり、適宜
選定できる。たとえば、分岐剤、モノマー類など反応性
化合物の分子量が500未満の場合には、ポリカーボネ
ート中の2価フェノール(ビスフェノールA)ユニット
に対して、通常、0.01〜30モル%、好ましくは
0.05〜10モル%の範囲である。
【0024】また、ポリジメチルシロキサンなどのよう
に、分子量が500以上の場合には、改質前のポリカー
ボネートに対して、通常0.01〜20質量%、好まし
くは0.05〜10質量%の範囲である。
に、分子量が500以上の場合には、改質前のポリカー
ボネートに対して、通常0.01〜20質量%、好まし
くは0.05〜10質量%の範囲である。
【0025】これらのポリカーボネートとの反応性の化
合物は、反応性を有すれば特に限定されるものではなく
単官能性化合物でもよいが、通常は、2官能、3官能化
合物が用いられる。これらの反応性化合物、特に活性水
素含有化合物は必要に応じて、二種以上併用することも
できる。
合物は、反応性を有すれば特に限定されるものではなく
単官能性化合物でもよいが、通常は、2官能、3官能化
合物が用いられる。これらの反応性化合物、特に活性水
素含有化合物は必要に応じて、二種以上併用することも
できる。
【0026】本発明では、通常、ポリカーボネートのジ
クロルメタン溶液に前記のポリカーボネートとの反応性
を有する化合物を所定量添加し、攪拌混合する。この場
合、反応性化合物は、そのまま添加することもできる。
しかし、反応性化合物の形態によっては、分散性を向上
するために、水またはアルコール類などに溶解して添加
することが好ましい場合がある。すなわち、反応性化合
物がジクロルメタンに溶解しないか、相溶性がないか、
あるいは低い場合があるからである。
クロルメタン溶液に前記のポリカーボネートとの反応性
を有する化合物を所定量添加し、攪拌混合する。この場
合、反応性化合物は、そのまま添加することもできる。
しかし、反応性化合物の形態によっては、分散性を向上
するために、水またはアルコール類などに溶解して添加
することが好ましい場合がある。すなわち、反応性化合
物がジクロルメタンに溶解しないか、相溶性がないか、
あるいは低い場合があるからである。
【0027】この十分に均一に混合分散されたポリカー
ボネート溶液は、ついで、ジクロルメタンを除去し、固
体化される。この場合、反応性化合物をポリカーボネー
トに一体的に取り込む必要があり、濃縮法が好ましく採
用される。すなわち、反応性化合物を含有するポリカー
ボネートのジクロルメタン溶液を加熱しながらジクロル
メタンを除去し、溶液がゲル状(結晶化)の状態で攪拌
しながらジクロルメタンを除去し、フレーク(粉・粒
状)化する。このフレーク化工程では、必要により、ア
セトン、ヘキサン、石油エーテルなどのポリカーボネー
トに対する貧溶媒をジクロルメタン溶液に共存させるこ
ともできる。このフレーク化工程では、反応性化合物が
均一に分散しているので、フレークの形状、サイズに制
限されず任意の形状にできる特徴がある。得られたフレ
ークは、残留する水分、ジクロルメタンを除去するため
に100℃以上で乾燥される。
ボネート溶液は、ついで、ジクロルメタンを除去し、固
体化される。この場合、反応性化合物をポリカーボネー
トに一体的に取り込む必要があり、濃縮法が好ましく採
用される。すなわち、反応性化合物を含有するポリカー
ボネートのジクロルメタン溶液を加熱しながらジクロル
メタンを除去し、溶液がゲル状(結晶化)の状態で攪拌
しながらジクロルメタンを除去し、フレーク(粉・粒
状)化する。このフレーク化工程では、必要により、ア
セトン、ヘキサン、石油エーテルなどのポリカーボネー
トに対する貧溶媒をジクロルメタン溶液に共存させるこ
ともできる。このフレーク化工程では、反応性化合物が
均一に分散しているので、フレークの形状、サイズに制
限されず任意の形状にできる特徴がある。得られたフレ
ークは、残留する水分、ジクロルメタンを除去するため
に100℃以上で乾燥される。
【0028】次いで、原料としてのフレークは加熱溶融
下に反応される。反応温度としては、通常200〜38
0℃、好ましくは250〜350℃の範囲である。ここ
で、反応温度が200℃未満であると反応時間が長くな
り、生産性が低くなり、また380℃を越えるとポリカ
ーボネートの分解が起こり好ましくない。また、反応時
間は、反応温度にもよるが、通常3秒〜60分、好まし
くは5秒〜30分である。
下に反応される。反応温度としては、通常200〜38
0℃、好ましくは250〜350℃の範囲である。ここ
で、反応温度が200℃未満であると反応時間が長くな
り、生産性が低くなり、また380℃を越えるとポリカ
ーボネートの分解が起こり好ましくない。また、反応時
間は、反応温度にもよるが、通常3秒〜60分、好まし
くは5秒〜30分である。
【0029】なお、この加熱溶融反応時には、必要によ
り酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤とし
ては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、イ
オウ系酸化防止剤などがあり、中でも、リン系酸化防止
剤が好ましい。リン系酸化防止剤としては、例えばトリ
アルキルホスファイト、トリシクロアルキルホスファイ
ト、トリアリールホスファイト、モノアルキルジアリー
ルホスファイト、トリアルキルホスフェート、トリシク
ロアルキルホスフェート、トリアリールホスフェートな
どが挙げられる。
り酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤とし
ては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、イ
オウ系酸化防止剤などがあり、中でも、リン系酸化防止
剤が好ましい。リン系酸化防止剤としては、例えばトリ
アルキルホスファイト、トリシクロアルキルホスファイ
ト、トリアリールホスファイト、モノアルキルジアリー
ルホスファイト、トリアルキルホスフェート、トリシク
ロアルキルホスフェート、トリアリールホスフェートな
どが挙げられる。
【0030】また、加熱溶融反応時の気相中の酸素濃度
は低いほどよく、2ppm以下が好ましい。また、水分
量も少ない方がよく、3000ppm以下が好ましい。
また、反応を、減圧下に行い反応副生成物を除去しなが
ら行うこともできる。
は低いほどよく、2ppm以下が好ましい。また、水分
量も少ない方がよく、3000ppm以下が好ましい。
また、反応を、減圧下に行い反応副生成物を除去しなが
ら行うこともできる。
【0031】また、加熱溶融反応は、反応性化合物含有
ポリカーボネートを加熱溶融できれば、特に制限はな
く、各種態様が採用できる。すなわち、後記の実施例で
も明らかなように、単に溶融加圧した条件においても、
十分の反応率を達成できる。したがって、溶融混練押出
方法においても、通常の押出混練装置、すなわち、一般
のフレークからのペレット製造のための、ベント付押出
成形機での反応ができる。さらに、薄膜状態での反応も
可能であり、広い範囲の加熱溶融(混練)装置から用い
る反応性化合物などに応じて適宜選択することができ
る。
ポリカーボネートを加熱溶融できれば、特に制限はな
く、各種態様が採用できる。すなわち、後記の実施例で
も明らかなように、単に溶融加圧した条件においても、
十分の反応率を達成できる。したがって、溶融混練押出
方法においても、通常の押出混練装置、すなわち、一般
のフレークからのペレット製造のための、ベント付押出
成形機での反応ができる。さらに、薄膜状態での反応も
可能であり、広い範囲の加熱溶融(混練)装置から用い
る反応性化合物などに応じて適宜選択することができ
る。
【0032】本発明の改質ポリカーボネートの製造方法
では、反応性化合物の種類、すなわちポリカーボネート
との反応性が良好である。たとえば前記分岐剤などの化
合物による改質の場合には、特に触媒を用いなくても、
効率よく反応させることができる。しかし、少量の触媒
を用いることによって反応効率を更に高めることができ
る。
では、反応性化合物の種類、すなわちポリカーボネート
との反応性が良好である。たとえば前記分岐剤などの化
合物による改質の場合には、特に触媒を用いなくても、
効率よく反応させることができる。しかし、少量の触媒
を用いることによって反応効率を更に高めることができ
る。
【0033】本発明で用いられる触媒としては、アル
カリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合
物。含窒素塩基性化合物、 四級ホスホニウム塩化合
物、これらの組み合わせ触媒を挙げることができる。
カリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合
物。含窒素塩基性化合物、 四級ホスホニウム塩化合
物、これらの組み合わせ触媒を挙げることができる。
【0034】ここで、のアルカリ金属化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、安息
香酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどを挙げる
ことができる。
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、安息
香酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどを挙げる
ことができる。
【0035】また、のアルカリ土類金属化合物として
は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸
水素マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、ステ
アリン酸カルシウムなどを挙げることができる。
は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸
水素マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、ステ
アリン酸カルシウムなどを挙げることができる。
【0036】の含窒素有機塩基性化合物としては、特
に制限はなく、脂肪族第三級アミン化合物、芳香族第三
級アミン化合物、含窒素複素環化合物などが挙げられ
る。具体的には、各種四級アンモニウム塩化合物,トリ
メチルアミン,トリエチルアミン,ジメチルベンジルア
ミン,トリフェニルアミンなどの三級アミン、ジメチル
アミン,ジフェニルアミンなどの二級アミン、メチルア
ミン,フェニルアミンなどの一級アミン、ピリジン,2
−メチルイミダゾール等、特に四級アンモニウム塩化合
物を好ましく挙げることができる。
に制限はなく、脂肪族第三級アミン化合物、芳香族第三
級アミン化合物、含窒素複素環化合物などが挙げられ
る。具体的には、各種四級アンモニウム塩化合物,トリ
メチルアミン,トリエチルアミン,ジメチルベンジルア
ミン,トリフェニルアミンなどの三級アミン、ジメチル
アミン,ジフェニルアミンなどの二級アミン、メチルア
ミン,フェニルアミンなどの一級アミン、ピリジン,2
−メチルイミダゾール等、特に四級アンモニウム塩化合
物を好ましく挙げることができる。
【0037】ここで、四級アンモニウム塩化合物として
は、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド,テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルア
ンモニウムヒドロキシド,トリメチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキシドなどのアルキル基、アリール基、アル
アリール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類、
テトラメチルアンモニウムボロハイドライド,テトラブ
チルアンモニウムボロハイドライド,テトラブチルアン
モニウムテトラフェニルボレート,テトラメチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレートなどの塩基性塩が挙げら
れる。
は、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド,テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルア
ンモニウムヒドロキシド,トリメチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキシドなどのアルキル基、アリール基、アル
アリール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類、
テトラメチルアンモニウムボロハイドライド,テトラブ
チルアンモニウムボロハイドライド,テトラブチルアン
モニウムテトラフェニルボレート,テトラメチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレートなどの塩基性塩が挙げら
れる。
【0038】これらの含窒素有機塩基性化合物の中で、
触媒活性が高く、かつ熱分解が容易でポリカーボネート
中に残留しにくいなどの点から、具体的にはテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシド,テトラメチルアンモニウムボロハイド
ライド,テトラブチルアンモニウムボロハイドライドが
好ましく、特にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
が好適である。
触媒活性が高く、かつ熱分解が容易でポリカーボネート
中に残留しにくいなどの点から、具体的にはテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルアンモニウ
ムヒドロキシド,テトラメチルアンモニウムボロハイド
ライド,テトラブチルアンモニウムボロハイドライドが
好ましく、特にテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
が好適である。
【0039】の四級ホスホニウム塩化合物としては、
例えばテトラフェニルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラナフチルホスホニウムヒドロキシド,テトラ(クロロ
フェニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラ(ビフェ
ニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラトリルホスホ
ニウムヒドロキシド,テトラメチルホスホニウムヒドロ
キシド,テトラエチルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラ(アリ
ール又はアルキル)ホスホニウムヒドロキシド類、さら
にはテトラメチルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト,テトラフェニルホスホニウムブロミド,テトラフェ
ニルホスホニウムフェノラート,テトラフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,メチルトリフェニルホ
スホニウムテトラフェニルボレート,ベンジルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ビフェニル
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,テ
トラトリルホスホニウムテトラフェニルボレート,テト
ラフェニルホスホニウムフェノレート,テトラ(p−t
−ブチルフェニル)ホスホニウムジフェニルホスフェー
ト,トリフェニルブチルホスホニウムフェノレート,ト
リフェニルブチルホスホニウムテトラフェニルボレート
などが挙げられる。
例えばテトラフェニルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラナフチルホスホニウムヒドロキシド,テトラ(クロロ
フェニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラ(ビフェ
ニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラトリルホスホ
ニウムヒドロキシド,テトラメチルホスホニウムヒドロ
キシド,テトラエチルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラ(アリ
ール又はアルキル)ホスホニウムヒドロキシド類、さら
にはテトラメチルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト,テトラフェニルホスホニウムブロミド,テトラフェ
ニルホスホニウムフェノラート,テトラフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,メチルトリフェニルホ
スホニウムテトラフェニルボレート,ベンジルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ビフェニル
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,テ
トラトリルホスホニウムテトラフェニルボレート,テト
ラフェニルホスホニウムフェノレート,テトラ(p−t
−ブチルフェニル)ホスホニウムジフェニルホスフェー
ト,トリフェニルブチルホスホニウムフェノレート,ト
リフェニルブチルホスホニウムテトラフェニルボレート
などが挙げられる。
【0040】四級ホスホニウム塩化合物の中でも、触媒
活性が高く、かつ熱分解が容易でポリカーボネート中に
残留しにくいなどの点から、アルキル基を有するホスホ
ニウム塩、具体的には、テトラメチルホスホニウムメチ
ルトリフェニルボレート,テトラエチルホスホニウムエ
チルトリフェニルボレート,テトラプロピルホスホニウ
ムプロピルトリフェニルボレート,テトラブチルホスホ
ニウムブチルトリフェニルボレート,テトラブチルホス
ホニウムテトラフェニルボレート,テトラエチルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,トリメチルエチルホス
ホニウムトリメチルフェニルボレート,トリメチルベン
ジルホスホニウムベンジルトリフェニルボレート等が好
適である。
活性が高く、かつ熱分解が容易でポリカーボネート中に
残留しにくいなどの点から、アルキル基を有するホスホ
ニウム塩、具体的には、テトラメチルホスホニウムメチ
ルトリフェニルボレート,テトラエチルホスホニウムエ
チルトリフェニルボレート,テトラプロピルホスホニウ
ムプロピルトリフェニルボレート,テトラブチルホスホ
ニウムブチルトリフェニルボレート,テトラブチルホス
ホニウムテトラフェニルボレート,テトラエチルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,トリメチルエチルホス
ホニウムトリメチルフェニルボレート,トリメチルベン
ジルホスホニウムベンジルトリフェニルボレート等が好
適である。
【0041】また、テトラメチルホスホニウムヒドロキ
シド,テトラエチルホスホニウムヒドロキシド,テトラ
ブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラアルキル
ホスホニウム塩は、分解温度が比較的低いので、容易に
分解し、製品ポリカーボネートに不純物として残る恐れ
が小さい。また、炭素数が少ないので、ポリカーボネー
トの製造における原単位を低減でき、コスト的に有利で
あるという点で好ましい。
シド,テトラエチルホスホニウムヒドロキシド,テトラ
ブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラアルキル
ホスホニウム塩は、分解温度が比較的低いので、容易に
分解し、製品ポリカーボネートに不純物として残る恐れ
が小さい。また、炭素数が少ないので、ポリカーボネー
トの製造における原単位を低減でき、コスト的に有利で
あるという点で好ましい。
【0042】なお、本発明で用いられる触媒は、前記触
媒の中から少なくとも1種以上を選択して、反応性、反
応温度、反応時間に応じて適宜量を配合することができ
る。しかしながら、のアルカリ金属および/またはア
ルカリ土類金属は、最終製品中に残存し易く、耐熱性、
耐スチーム性などに悪影響を及ぼす恐れがあるので好ま
しくなく、の含窒素塩基性化合物は、耐熱性が低く、
溶融反応温度を高くできない問題点がある。したがっ
て、好ましくはの四級ホスホニウム塩化合物が好適で
ある。これらのことより、これらの四級ホスホニウム塩
化合物は、金属不純物の含有量ができるだけ少ないもの
が好ましく、特にアルカリ金属及びアルカリ土類金属化
合物の含有量が50ppm以下のものが特に好適であ
る。
媒の中から少なくとも1種以上を選択して、反応性、反
応温度、反応時間に応じて適宜量を配合することができ
る。しかしながら、のアルカリ金属および/またはア
ルカリ土類金属は、最終製品中に残存し易く、耐熱性、
耐スチーム性などに悪影響を及ぼす恐れがあるので好ま
しくなく、の含窒素塩基性化合物は、耐熱性が低く、
溶融反応温度を高くできない問題点がある。したがっ
て、好ましくはの四級ホスホニウム塩化合物が好適で
ある。これらのことより、これらの四級ホスホニウム塩
化合物は、金属不純物の含有量ができるだけ少ないもの
が好ましく、特にアルカリ金属及びアルカリ土類金属化
合物の含有量が50ppm以下のものが特に好適であ
る。
【0043】本願の改質ポリカーボネートの製造方法で
は、必要により前記触媒を適宜量添加することができ
る。具体的には、本願で好ましく用いられる触媒であ
る、四級ホスホニウム塩化合物は、ポリカーボネート中
の2価フェノール(ビスフェノールA)ユニットに対し
て、10-8〜10-4モル/モル、好ましくは10-7〜1
0 -4モル/モルの範囲で用いられる。ここで、四級ホス
ホニウム塩化合物の使用量が10-8モル/モル未満では
反応での触媒活性が不充分となり、また10-4モルを超
えるとコストアップに繋がり好ましくない。
は、必要により前記触媒を適宜量添加することができ
る。具体的には、本願で好ましく用いられる触媒であ
る、四級ホスホニウム塩化合物は、ポリカーボネート中
の2価フェノール(ビスフェノールA)ユニットに対し
て、10-8〜10-4モル/モル、好ましくは10-7〜1
0 -4モル/モルの範囲で用いられる。ここで、四級ホス
ホニウム塩化合物の使用量が10-8モル/モル未満では
反応での触媒活性が不充分となり、また10-4モルを超
えるとコストアップに繋がり好ましくない。
【0044】本発明にかかる改質ポリカーボネートの製
造においては、加熱溶融反応時に、可塑剤,顔料,潤滑
剤,離型剤,安定剤,無機充填剤などのような周知の添
加剤を同時に配合して溶融混練することもできる。ま
た、添加剤の他、ポリオレフィン,ポリスチレン,ポリ
エステル,ポリスルホネート,ポリアミド,ポリフェニ
レンエーテルなどの重合体、エラストマーなどを同時配
合することが可能である。
造においては、加熱溶融反応時に、可塑剤,顔料,潤滑
剤,離型剤,安定剤,無機充填剤などのような周知の添
加剤を同時に配合して溶融混練することもできる。ま
た、添加剤の他、ポリオレフィン,ポリスチレン,ポリ
エステル,ポリスルホネート,ポリアミド,ポリフェニ
レンエーテルなどの重合体、エラストマーなどを同時配
合することが可能である。
【0045】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら
限定されるものではない。
【0046】実施例1 ビスフェノールAポリカーボネート(粘度平均分子量:
22,400)30gをジクロルメタン150mlに溶
解させた。次いで、この溶液に反応性化合物としての分
岐剤、1,1,1−トリス(4−ビドロキシフェニル)
エタン〔以下、THPEと略記〕0.121gを添加
し、30分間攪拌混合した。次いで、エバポレーターを
用い、攪拌しながらジクロルエタンを徐々に除去、濃縮
結晶化し、フレーク〔8メッシュ未満〕状のポリカーボ
ネートを得た。得られたフレークを300℃で加圧加熱
溶融し、3分間加熱反応を行い改質ポリカーボネートを
得た。
22,400)30gをジクロルメタン150mlに溶
解させた。次いで、この溶液に反応性化合物としての分
岐剤、1,1,1−トリス(4−ビドロキシフェニル)
エタン〔以下、THPEと略記〕0.121gを添加
し、30分間攪拌混合した。次いで、エバポレーターを
用い、攪拌しながらジクロルエタンを徐々に除去、濃縮
結晶化し、フレーク〔8メッシュ未満〕状のポリカーボ
ネートを得た。得られたフレークを300℃で加圧加熱
溶融し、3分間加熱反応を行い改質ポリカーボネートを
得た。
【0047】反応性化合物の反応率、得られた改質ポリ
カーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第1
表に示す。なお、評価方法は下記に基づいて行った。 反応率:得られた改質ポリカーボネート5gをジクロ
ルメタン100mlに溶解し、ジクロルメタンを徐々に
除去し、濃縮結晶化しフレークを得た。このフレークを
アセトンによりソックスレー抽出を行い、未反応分、低
分子成分を除去精製した。この精製ポリカーボネートを
120℃、8時間以上真空乾燥し測定用サンプルを調製
した。調製サンプルを、13C−NMR(125.65M
Hz、積算回数:24回、溶媒:CD2 Cl2 )、ある
いは 1H−NMR(400MHz、積算回数:128
回、CD2 Cl2 )測定により、ポリカーボネートに取
り込まれた反応性化合物量を定量し、仕込み量に対する
割合を算出した。
カーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第1
表に示す。なお、評価方法は下記に基づいて行った。 反応率:得られた改質ポリカーボネート5gをジクロ
ルメタン100mlに溶解し、ジクロルメタンを徐々に
除去し、濃縮結晶化しフレークを得た。このフレークを
アセトンによりソックスレー抽出を行い、未反応分、低
分子成分を除去精製した。この精製ポリカーボネートを
120℃、8時間以上真空乾燥し測定用サンプルを調製
した。調製サンプルを、13C−NMR(125.65M
Hz、積算回数:24回、溶媒:CD2 Cl2 )、ある
いは 1H−NMR(400MHz、積算回数:128
回、CD2 Cl2 )測定により、ポリカーボネートに取
り込まれた反応性化合物量を定量し、仕込み量に対する
割合を算出した。
【0048】ゲル量:改質ポリカーボネートフレーク
3gをジクロルメタン97gに加え攪拌した。この溶液
を100メッシュの金網で濾過し、120℃、24時間
乾燥し、固形分の重量を測定して求めた。
3gをジクロルメタン97gに加え攪拌した。この溶液
を100メッシュの金網で濾過し、120℃、24時間
乾燥し、固形分の重量を測定して求めた。
【0049】耐スチーム性:改質ポリカーボネートフ
レークの280℃での加圧成形品(厚み:1mm)を、
121℃のスチームに48時間暴露させた。暴露後の粘
度平均分子量を測定し、暴露前の粘度平均分子量:2
2,400からの低下した分子量(ΔMv)を求めた。
なお、粘度平均分子量Mvは、20℃のジクロルメタン
中での極限粘度 [η] を求め、式、 [η] =1.23×
10-5M0.83より算出した。
レークの280℃での加圧成形品(厚み:1mm)を、
121℃のスチームに48時間暴露させた。暴露後の粘
度平均分子量を測定し、暴露前の粘度平均分子量:2
2,400からの低下した分子量(ΔMv)を求めた。
なお、粘度平均分子量Mvは、20℃のジクロルメタン
中での極限粘度 [η] を求め、式、 [η] =1.23×
10-5M0.83より算出した。
【0050】実施例2 実施例1において、分岐剤(THPE)0.121gの
添加混合の際に、触媒として、テトラフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート(以下、TPTBと略記)
0.00078g〔ポリカーボネート中のビスフェノー
ルAユニットに対して、1×10-5モル/モル〕を添加
した以外は、実施例1に準じて加熱反応を行い改質ポリ
カーボネートを得た。反応性化合物の反応率、得られた
改質ポリカーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結
果を第1表に示す。
添加混合の際に、触媒として、テトラフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート(以下、TPTBと略記)
0.00078g〔ポリカーボネート中のビスフェノー
ルAユニットに対して、1×10-5モル/モル〕を添加
した以外は、実施例1に準じて加熱反応を行い改質ポリ
カーボネートを得た。反応性化合物の反応率、得られた
改質ポリカーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結
果を第1表に示す。
【0051】比較例1 ビスフェノールAポリカーボネート(粘度平均分子量:
22,400)フレーク〔40メッシュ未満〕30g、
分岐剤(THPE)0.121gおよび触媒として、T
PTBを0.00078g〔ポリカーボネート中のビス
フェノールAユニットに対して、1×10-5モル/モ
ル〕を十分に乾式混合した。次いで、混合物を300℃
で加熱溶融し、3分間加熱反応を行い改質ポリカーボネ
ートを得た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポリ
カーボネート中のゲル量、耐スチーム性の評価結果を第
1表に示す。
22,400)フレーク〔40メッシュ未満〕30g、
分岐剤(THPE)0.121gおよび触媒として、T
PTBを0.00078g〔ポリカーボネート中のビス
フェノールAユニットに対して、1×10-5モル/モ
ル〕を十分に乾式混合した。次いで、混合物を300℃
で加熱溶融し、3分間加熱反応を行い改質ポリカーボネ
ートを得た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポリ
カーボネート中のゲル量、耐スチーム性の評価結果を第
1表に示す。
【0052】比較例2 ビスフェノールAポリカーボネート(粘度平均分子量:
22,400)フレーク30g、分岐剤(THPE)
0.121gおよび触媒として、TPTB0.0078
g〔ポリカーボネート中のビスフェノールAユニットに
対して、1×10 -4モル/モル〕を十分に乾式混合し
た。次いで、混合物を300℃で加熱溶融し、3分間加
熱反応を行い改質ポリカーボネートを得た。反応性化合
物の反応率、得られた改質ポリカーボネートのゲル量、
耐スチーム性の評価結果を第1表に示す。
22,400)フレーク30g、分岐剤(THPE)
0.121gおよび触媒として、TPTB0.0078
g〔ポリカーボネート中のビスフェノールAユニットに
対して、1×10 -4モル/モル〕を十分に乾式混合し
た。次いで、混合物を300℃で加熱溶融し、3分間加
熱反応を行い改質ポリカーボネートを得た。反応性化合
物の反応率、得られた改質ポリカーボネートのゲル量、
耐スチーム性の評価結果を第1表に示す。
【0053】実施例3 実施例2において、反応性化合物として、THPEに代
えて、テレフタル酸2.19g〔ポリカーボネート中の
ビスフェノールAユニットに対して、10モル%〕を用
いた以外は実施例2に準じて改質ポリカーボネートを得
た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポリカーボネ
ートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第1表に示
す。
えて、テレフタル酸2.19g〔ポリカーボネート中の
ビスフェノールAユニットに対して、10モル%〕を用
いた以外は実施例2に準じて改質ポリカーボネートを得
た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポリカーボネ
ートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第1表に示
す。
【0054】実施例4 実施例2において、反応性化合物として、THPEに代
えて、1,4−ブタンジオール1.19g〔ポリカーボ
ネート中のビスフェノールAユニットに対して、10モ
ル%〕を用いた以外は実施例2に準じて改質ポリカーボ
ネートを得た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポ
リカーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第
1表に示す。
えて、1,4−ブタンジオール1.19g〔ポリカーボ
ネート中のビスフェノールAユニットに対して、10モ
ル%〕を用いた以外は実施例2に準じて改質ポリカーボ
ネートを得た。反応性化合物の反応率、得られた改質ポ
リカーボネートのゲル量、耐スチーム性の評価結果を第
1表に示す。
【0055】実施例5 実施例2において、反応性化合物として、THPEに代
えて、末端フェノールポリジメチルシロキサン0.6g
〔ポリカーボネートに対して2質量%〕を用いた以外は
実施例2に準じて改質ポリカーボネートを得た。反応性
化合物の反応率、得られた改質ポリカーボネートのゲル
量、耐スチーム性の評価結果を第1表に示す。
えて、末端フェノールポリジメチルシロキサン0.6g
〔ポリカーボネートに対して2質量%〕を用いた以外は
実施例2に準じて改質ポリカーボネートを得た。反応性
化合物の反応率、得られた改質ポリカーボネートのゲル
量、耐スチーム性の評価結果を第1表に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、反応性化合物を無触媒
ないしは少量の触媒使用により、高い反応率で反応し、
ポリカーボネートを改質できる。また、得られた改質ポ
リカーボネートは、ゲル量が少なく、スチーム暴露での
分子量の低下もすくなく優れた品質の改質ポリカーボネ
ートを提供することができる。また、従来の界面重合法
による重合時の反応に較べ、グレードの切り替えが容易
で、移行ロスも大幅に低減できる。
ないしは少量の触媒使用により、高い反応率で反応し、
ポリカーボネートを改質できる。また、得られた改質ポ
リカーボネートは、ゲル量が少なく、スチーム暴露での
分子量の低下もすくなく優れた品質の改質ポリカーボネ
ートを提供することができる。また、従来の界面重合法
による重合時の反応に較べ、グレードの切り替えが容易
で、移行ロスも大幅に低減できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリカーボネート溶液にポリカーボネー
トと反応性を有する化合物を混合した後、溶媒を除去
し、加熱溶融下にポリカーボネートと前記化合物を反応
させることを特徴とする改質ポリカーボネートの製造方
法。 - 【請求項2】 反応性を有する化合物が活性水素を2個
以上含有する化合物である請求項1記載の改質ポリカー
ボネートの製造方法。 - 【請求項3】 触媒の存在下に反応させる請求項1また
は2に記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 - 【請求項4】 触媒が四級ホスホニウム塩化合物である
請求項3記載の改質ポリカーボネートの製造方法。 - 【請求項5】 触媒量がポリカーボネート中の2価フェ
ノールユニットに対して、10-8〜10-4モル/モルの
範囲である請求項3または4に記載の改質ポリカーボネ
ートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000091696A JP2001278972A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 改質ポリカーボネートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000091696A JP2001278972A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 改質ポリカーボネートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001278972A true JP2001278972A (ja) | 2001-10-10 |
Family
ID=18607133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000091696A Pending JP2001278972A (ja) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | 改質ポリカーボネートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001278972A (ja) |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000091696A patent/JP2001278972A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20041124 |