JP2001278646A - 焼成発泡微細粒の製造方法 - Google Patents

焼成発泡微細粒の製造方法

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JP2001278646A
JP2001278646A JP2000093368A JP2000093368A JP2001278646A JP 2001278646 A JP2001278646 A JP 2001278646A JP 2000093368 A JP2000093368 A JP 2000093368A JP 2000093368 A JP2000093368 A JP 2000093368A JP 2001278646 A JP2001278646 A JP 2001278646A
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JP2000093368A
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Yoshikatsu Harada
至克 原田
Yoshimori Kawaguchi
義守 川口
Takeshi Mochinaga
毅 持永
Naoko Tanaka
尚子 田中
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/02Treatment
    • C04B20/04Heat treatment
    • C04B20/06Expanding clay, perlite, vermiculite or like granular materials
    • C04B20/065Expanding clay, perlite, vermiculite or like granular materials in fluidised beds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密度のばらつきの小さい焼成発泡体の微細粒
を連続的に製造することのできる焼成発泡微細粒の製造
方法を提供する。 【解決手段】 原料混合物を混練造粒後、連続式媒体流
動層1で焼成発泡させる。連続式媒体流動層1は、多孔
平板であるガス分散板3を介して上部に媒体流動層部
2、下部に整流帯4を備える構成とすることができ、整
流帯4は、水平断面が多角状のユニット化した部屋の集
合体より形成され、媒体流動層部2は、全体が一つの空
間とすることが好適である。整流帯4を形成する個々の
ユニット4aは、角錐状からなり、各部屋には整流体4
bが充填することが好ましい。原料造粒物をガスととも
に整流帯4の下方部から整流帯4に導入しても良く、媒
体流動層部2の側面部から媒体流動層部2に導入しても
良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量コンクリート
の軽量細骨材としても使用できる焼成発泡微細粒の製造
方法に関し、特に、造粒した原料混合物を連続式媒体流
動層で焼成発泡させ、微細で密度のばらつきの小さい発
泡体を安定して安価に得ることのできる焼成発泡微細粒
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工軽量骨材等の焼成発泡体を連
続的に製造する方法は、鉱物破砕物をそのまま焼成炉で
加熱する方法と、造粒した原料混合物を焼成炉で焼成す
る方法とに大別され、造粒した原料混合物を焼成するた
めの装置としては、回転炉、気流炉等が一般的に用いら
れている。
【0003】回転炉を用いる方法は、図10に示すよう
に、回転炉61を回転させながら、回転炉61内に燃焼
用空気Aを導入し、円筒状の回転炉61の原料入口部6
1aより造粒した原料Mを供給し、原料出口部61b側
から加熱バーナ62によって燃料を燃焼させて原料出口
部61bより発泡体Pを得るものである。
【0004】また、気流炉を用いる方法は、図11に示
すように、円筒状の気流炉71に原料供給管72から造
粒した原料Mを供給し、気流炉71の燃焼室71aにお
いて燃料を燃焼し、発泡して密度の小さくなった発泡体
Pを気流炉71の上部より回収するものである。
【0005】一方、上記焼成発泡体を連続的ではなく、
バッチ式で製造する方法として、特開平10−2979
77号公報に、フライアッシュに近い化学組成において
マグネシウムを適宜添加し、造粒後流動層焼成炉で焼成
することによりフライアッシュ、パルプスラッジ等の産
業廃棄物から低比重、高強度の発泡セラミックスを得る
方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、造粒した原料
混合物を回転炉を用いて焼成して連続的に焼成発泡微細
粒を製造しようとすると、回転炉内を燃焼用空気が通過
するため、発泡体の微粒分が飛散し、微粒分を含む発泡
体を得ることが困難であった。また、回転炉を用いる
と、個々の発泡体同士の接触割合が大きくなり、融着防
止剤を使用したとしても、発泡体が融着を起こし易いと
いう問題があった。
【0007】一方、造粒した原料混合物を気流炉を用い
て連続的に焼成し、発泡微細粒を製造しようとすると、
(1)燃焼室におけるバーナフレームが不均一であるこ
と、(2)原料混合物の炉内への投入量の変動のために
原料の焼成帯への滞留時間が変化し、発泡体個々の密度
のばらつきが大きくなるという問題があった。
【0008】そして、一定量の発泡体中に密度の著しく
小さい発泡体が存在すると、その発泡体は他と比較して
脆弱なため、セメント硬化等に用いた場合には、その部
分が欠陥となり強度が弱くなるという問題があった。
【0009】更に、特開平10−297977号公報に
開示されている媒体流動層を用いたセラミックス発泡体
の製造方法は、バッチ式であるため、連続的に焼成発泡
微細粒を製造する際の参考にならず、したがって、これ
まで焼成発泡微細粒を工業的に安定して得ることは非常
に困難であった。
【0010】そこで、本発明は上記従来の技術における
問題点に鑑みてなされたものであって、密度のばらつき
の小さい焼成発泡体の微細粒を連続的に安定して製造す
ることのできる焼成発泡微細粒の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、焼成発泡微細粒の製造方法
であって、原料混合物を混練造粒後、連続式媒体流動層
で焼成発泡させることを特徴とする。
【0012】そして、請求項1記載の発明によれば、原
料混合物の造粒物を焼成発泡させることにより、発泡体
の密度の制御が容易となるとともに、表面からの連通気
泡が少なくなるため、強度の大きい発泡体を得ることが
できる。また、連続して焼成発泡させることにより、焼
成発泡微細粒を工業的に安価に得ることができる。更
に、媒体流動層を用いることにより、微粒分が飛散した
り、個々の発泡体が融着することもなく、均一な焼成帯
を保持することが可能となるため、密度のばらつきの小
さい発泡体を製造することができる。
【0013】ここで、焼成発泡微細粒とは、原料粒を焼
成して製造した焼成発泡体であって粒径5mm以下のも
のをいう。また、連続式媒体流動層とは、原料粒と燃料
を略々連続して供給し、流動化した媒体を介して燃料を
燃焼させて原料を発泡させ、得られた発泡体を略々連続
して取り出す焼成炉をいう。
【0014】請求項2記載の発明は、上記連続式媒体流
動層が、多孔平板であるガス分散板を介して上部に媒体
流動層部、下部に整流帯を備えたことを特徴とする。
【0015】整流帯と媒体流動層部との間に介在するガ
ス分散板によって、媒体流動層部内を流動する流動媒体
が整流帯へ落下するのを防止することができるととも
に、原料造粒物を整流帯を経て媒体流動層部へ導入する
場合は、ガス分散板に穿設された孔及びその孔径、ある
いは開孔比によって媒体流動層部への原料供給速度を調
整することができる。
【0016】ここで、開孔比とは、非開孔とした場合の
ガス分散板の面積に対する上記孔の合計開孔面積の百分
率である。ガス分散板の孔の孔径、及び開孔比は、前述
した原料供給速度の調整や、上記流動媒体の落下防止に
よって設定されるが、小さな孔径の孔を多数設けるよう
にすることが好ましく、例えば、本発明の焼成発泡微細
粒を製造する場合は孔径を0.5〜5mm、開孔比を1
〜10%とすると良い。そして、この範囲で、原料造粒
物の粒度により孔径と開孔比を変えれば良い。孔径は、
通過できる原料造粒物の大きさを支配し、開孔比は、孔
からの原料造粒物及びガス吐出速度を支配する。これら
の範囲を外れると焼成発泡微細粒を安定して得ることが
困難となる。
【0017】また、ガス分散板により、原料造粒物の焼
成時における媒体流動層部内の圧力よりも整流帯内の圧
力を大きくすることができ、整流帯からの原料造粒物及
びガスの供給速度が媒体流動層部内でのガス燃焼速度を
相殺し、原料造粒物の焼成時における整流帯への燃焼炎
の伝播を防止することができる。
【0018】請求項3記載の発明は、上記整流帯は、水
平断面が多.角状のユニット化した部屋の集合体より形
成され、上記媒体流動層部は、全体が一つの空間になっ
ていることを特徴とする。
【0019】整流帯は、水平断面が多角状のユニット化
した部屋(以下、「整流帯ユニット」と称する)の集合
体で形成されることから、原料造粒物を整流帯を経て媒
体流動層部へ導入する場合は、上記媒体流動層部への原
料造粒物の供給面は、各整流帯ユニットの出口の集合体
で形成される。したがって、個々の整流帯ユニットにお
いて、整流帯ユニット出口での原料供給速度が適切かつ
均一になるように整流帯ユニットを形成し、上記整流帯
ユニットを集合させることで上記媒体流動層部の水平断
面全域における原料供給速度及び製品(得られた発泡
体)排出速度を均一にすることができる。
【0020】また、整流帯を複数の整流帯ユニットで構
成したため、整流帯ユニットを追加することで前述した
原料供給速度及び製品排出速度を均一状態を維持しなが
ら連続式媒体流動層のスケールアップを行うことができ
る。
【0021】請求項4記載の発明は、上記整流帯を形成
する個々のユニットは、角錐状からなり、上記各部屋に
は整流体が充填されていることを特徴とする。
【0022】整流帯ユニットの水平断面形状としては、
正三角形、正方形、正六角形等の多角状が良い。これら
例示した水平断面形状の中でも、整流帯出口の水平断面
におけるデッドスペースの最小化等を考慮すると、整流
帯ユニットの水平断面形状は正六角形が最も好ましい。
【0023】また、上記整流帯ユニットの出口の大きさ
は、小さいと整流帯ユニットを多く必要とするのでイニ
シャルコストが高くなり、大きいと整流帯ユニット出口
において原料供給速度に偏りが生じてしまう。したがっ
て整流帯ユニットの出口における最大開口距離は、50
0〜1500mmが望ましい。
【0024】尚、上記最大開口距離は、整流帯ユニット
出口の水平断面形状において、最も離れている距離(正
六角形、正方形であれば対角間の距離、正三角形であれ
ば一頂角とこの一頂角に対向する辺との間の距離)をい
うものとする。
【0025】また、上記各整流帯ユニットが角錘状に形
成され、頂点を入口、底面を出口とすることから、原料
造粒物を搬送する気流の流入による整流帯ユニット内の
圧力が損失し、整流帯ユニット出口における原料供給速
度が低下する。
【0026】そこで、上記整流帯ユニットには、整流帯
ユニットの形状に起因する原料供給速度の低下を補正す
る手段として、整流体が充填される。整流体は、上記整
流帯ユニットの内部空間容積を減らすことで、整流帯ユ
ニット内の原料供給速度を増加させる。この整流体に
は、原料に対する耐摩耗性等の性状の優れる磁性ボール
等を使用することが望ましい。
【0027】請求項5記載の発明は、原料造粒物をガス
とともに上記整流帯の下方部から該整流帯に導入するこ
とを特徴とする。
【0028】そして、請求項5記載の発明によれば、原
料造粒物は整流帯を介して媒体流動層部へ供給されるの
で、原料造粒物とガスとが均一な混合状態となるため、
原料造粒物を均一に加熱することができ、得られる発泡
体の密度のばらつきを小さくすることができる。
【0029】請求項6記載の発明は、原料造粒物をガス
とともに上記媒体流動層部の側面部から該媒体流動層部
に導入することを特徴とする。
【0030】請求項6記載の発明によれば、原料造粒物
をガス分散板を通過させる必要がないため、原料造粒物
の粒径が制限されない。したがって、粒径1〜3mm程
度の比較的大きい粒径のものを多量に含む原料造粒物を
焼成する場合に用いられる。
【0031】請求項7記載の発明は、本発明にかかる焼
成発泡微細粒の製造方法の好ましい一形態として、原料
混合物の主体が流紋岩系鉱物、廃ガラス、石灰灰、頁岩
のいずれかであることを特徴とする。これらを用いれ
ば、比較的強度の高い発泡体が安定して得られやすい。
【0032】請求項8記載の発明は、本発明にかかる焼
成発泡微細粒の製造方法の好ましい一形態として、得ら
れる焼成発泡微細粒は、平均密度が1.5g/cm3
下であることを特徴とする。尚、密度は、JIS A
1134「構造用軽量細骨材の密度及び吸水率試験方
法」5.1「密度」に準拠して測定する。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる焼成発泡微
細粒の製造方法の実施の形態の具体例を図面を参照しな
がら説明する。
【0034】まず、本発明にかかる焼成発泡微細粒の製
造方法を実施するための装置の一例について図面を参照
しながら説明する。
【0035】図1は、焼成発泡微細粒製造装置の全体を
示し、この装置は、連続式媒体流動層1と、粉砕機10
と、造粒機12と、乾燥機13等で構成される。
【0036】連続式媒体流動層1は、多孔平板であるガ
ス分散板3を介して上部(下流側)に媒体流動層部2
と、下部(上流側)に整流帯4とを備え、整流帯4の上
流側には、原料(流紋岩粉末を主体とした造粒物)及び
燃料(LPガス)の整流帯4への供給路である原料供給
管5と、原料供給管5へ原料を供給する原料供給装置6
と、原料供給管5へLPガスを供給する燃料供給管7
と、原料供給管5に連続式媒体流動層1へ向かう気流を
発生させる送風機16aとが備えられている。
【0037】連続式媒体流動層1の下流側には、連続式
媒体流動層1から気流によって排出される発泡微細粒を
気流から分離・回収するサイクロン集塵装置14と、サ
イクロン集塵装置14からの気流中に残存する発泡微細
粒を捕集するバグフィルタ11cと、サイクロン集塵装
置14及びバグフィルタ11cで分離・回収あるいは捕
集された発泡微細粒を収容する製品タンク15と、バグ
フィルタ11cを通過した気流を外部へ排出する送風機
16bとが配置されている。
【0038】媒体流動層部2は、筒状に形成されてお
り、その水平断面形状は図2〜図4に示されるように、
ガス分散板3の周縁部では略円形の多角形状で、ガス分
散板3から離れるにつれて完全な円形になる。そして、
媒体流動層部2は、その内部に流動媒体2aを収容する
とともに、上部(下流側)には熱交換器2bを備えてい
る。この熱交換器2bは、回収した熱量を上記乾燥機1
3へ供給するように構成されている。尚、流動媒体2a
には、けい砂が使用されている。
【0039】ガス分散板3は、孔径2.0mmの孔が、
開口比2.2%となるように設けられている。尚、ガス
分散板3の孔は、図3における正六角形の集合部分内側
に均等になるように設けられている。
【0040】整流帯4は、図2、図5、図6に示される
ように、水平断面形状が六角状の角錐体である7体の整
流帯ユニット4aの集合体で構成されている。整流帯ユ
ニット4aの出口はガス分散板3に当接するとともに、
互いの整流帯ユニット4aがガス分散板3の下面で隣接
するように配置されている。また、個々の整流帯ユニッ
ト4aの入口には、分岐した原料供給管5が接続されて
いる。尚、整流帯ユニット4aの出口における水平断面
形状である正六角形の対角間距離(最大開口距離)は、
所定の距離(500〜1500mm)となっている。そ
して、個々の整流帯ユニット4aの各部屋には、磁性ボ
ールである整流体4bが充填されている。
【0041】次に、上記装置の動作について、原料であ
る流紋岩の粉砕から製品である発泡微細粒の回収までの
流れに沿って説明する。尚、図1中において、実線の矢
印は原料または製品の流れ方向を示し、破線の矢印はガ
スの流れ方向を示している。
【0042】まず、流紋岩は粉砕機10に投入されて粉
砕された後、造粒機12によって発泡剤(SiC)とともに
混練造粒されて粒径0.1〜3.5mm程度の流紋岩造
粒物となる。造粒機は、パンペレタイザーなどが挙げら
れ、微粒原料は、一度10mm程度に造粒したものを破
砕することで得られる。一方で、原料供給管5には、送
風機16aから空気が送られている。この空気は媒体流
動層部2内の流動媒体2aを流動させるとともに、供給
される流紋岩造粒物が流動媒体2aを瞬時(例えば1秒
程度)に通過するように送風される。
【0043】また、原料供給管5には燃料供給管7から
LPガスが供給される。そして、LPガスと空気との混
合気は媒体流動層部2で燃焼し、媒体流動層部2内は所
定の温度(例えば900〜1050℃)に保たれてい
る。
【0044】次に、原料供給装置6から原料供給管5へ
上記流紋岩造粒物が供給される。流紋岩造粒物は、上記
混合気とともに原料供給管5から各整流帯ユニット4a
へ供給される(以下、流紋岩造粒物を含む混合気を「原
料ガス」と称する)。
【0045】原料ガスは整流帯ユニット4aでの圧力損
失による失速と、整流体4bの充填による空間の減少に
よる増速とのバランスによって、適度な速度で整流帯ユ
ニット4aを通過する。
【0046】また、整流帯ユニット4aの出口における
開口面積が原料ガスを均一に放出可能な面積に設定され
ていることから、各整流帯ユニット4aの出口における
原料ガスの気流速度は均一になっている。そして、個々
の整流帯ユニット4aにおける原料ガスの気流速度は整
流体4bの充填によって統一されている。
【0047】整流帯ユニット4aを通過した原料ガス
は、ガス分散板3の孔を通って媒体流動層部2へ供給さ
れ、原料ガス中の混合気が燃焼する。ガス分散板3には
所定の孔径及び開口比で孔が設けられているため、この
孔から原料ガスが勢いよく媒体流動層部2へ吹き出され
る。このため媒体流動層部2内における混合気の燃焼炎
が整流帯ユニット4a内まで伝播せず、整流帯ユニット
4a内は常温に保たれる。
【0048】ガス分散板3の孔から媒体流動層部2へ吹
き出された原料ガス中の流紋岩造粒物は、混合気の燃焼
により瞬時に焼成されて発泡微細粒になる。また、発泡
微細粒は流紋岩造粒物に比べて比重が小さいことから、
気流に乗って流動状態の流動媒体2aを瞬時に通過す
る。
【0049】その後、発泡微細粒は気流に乗って熱交換
器2bを通過しサイクロン集塵装置14で上記気流から
分離される。サイクロン集塵装置14で分離された発泡
微細粒は製品タンク15へ回収される。
【0050】また、発泡微細粒の中でも、サイクロン集
塵装置14において気流とともに排出された比較的軽い
発泡微細粒は、バグフィルタ11cに捕集される。バグ
フィルタ11cに捕集された発泡微細粒も、製品タンク
15へ回収される。
【0051】上記連続式媒体流動層1は、整流帯4を整
流帯ユニット4aの集合体で構成するとともに、この整
流帯ユニット4aは、整流帯ユニット4a出口における
水平断面全域において原料ガスの気流速度が均一になる
ように構成されているため、整流帯4出口の水平断面に
おける原料ガスの気流速度を均一にすることができる。
【0052】また、上記連続式媒体流動層1は、整流帯
ユニット4aを水平断面が正六角形の角錐体に構成した
ことから、ガス分散板3において整流帯ユニット4aが
互いに隣接するので、ガス分散板3の水平断面における
整流帯ユニット4a間にデッドスペースを生じない。し
たがって、ガス分散板3における開口面積の大きい整流
帯4を形成することができる。
【0053】更に、上記連続式媒体流動層1は整流帯ユ
ニット4aに整流体4bを充填することにより、整流帯
ユニット4a内における流紋岩造粒物及び混合気の流速
を適切に制御することができる。
【0054】図7は、上記焼成発泡微細粒製造装置に使
用される連続式媒体流動層のもう一つの例を示し、この
連続式媒体流動層17は、多孔平板であるガス分散板1
9を介して上部(下流側)に媒体流動層部18と、下部
(上流側)に整流帯20とを備える。
【0055】連続式媒体流動層17の側面部には、原料
の流紋岩造粒物を供給するための原料供給管21が備え
られ、整流帯20の上流側には、燃料(LPガス)Fの
整流帯20への供給のための燃料供給管23が備えられ
る。また、連続式媒体流動層17の上部側面部には、発
泡体Pを排出するための排出管22が接続されている。
【0056】そして、このように構成することによっ
て、原料Mがガス分散板19を通過することがないた
め、原料造粒物の粒径の制限がなく、比較的大きい粒径
のものを多量に含む原料造粒物を焼成する場合に好適で
ある。
【0057】尚、上記図1〜図7に示すような焼成発泡
微細粒製造装置を使用して、高強度で、表面からの連通
気泡が少ない発泡体を製造するには、主原料にガラス化
率が65%以上、好ましくは80%以上のものを使用す
るのが好ましい。また、原料混合物の粉末度は、20μ
m通過分80%が望ましい。
【0058】もし、流動層内において、発泡体同士また
は発泡体と媒体が融着するようであれば、アルミナ粉等
の高融点粉末を原料ガス中に原料造粒物に対して3%〜
10%重量%添加すると良い。また、上記原料造粒物は
燃焼排ガス等による廃熱、回収熱により乾燥及び予熱し
ておくのが好ましい。
【0059】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例によって、
本発明にかかる焼成発泡微細粒の製造方法について説明
する。
【0060】表1に示した流紋岩、廃ガラス、石炭灰、
頁岩を原料として、同表に記載の発泡剤と混合して造粒
し、各種焼成炉で焼成して得られた発泡体を比較した。
【0061】
【表1】
【0062】図8は、本実施例における流動媒体層炉の
設備の概要を示し、連続式媒体流動層1の直径は、50
0mmであり、ガス分散板3の開孔比は2.2%及び孔
径は2.0mmである。流動媒体2aは珪砂であり、流
動媒体2aの静止圧は100mmである。尚、ガス分散
板3の下の整流帯4が置かれている室内は常温である。
【0063】本実施例及び比較例において、媒体中に吹
き込まれる空気風量は、2500〜4500L/分であ
り、燃料ガスはLPGであって、その使用量は、45〜
55L/分である。原料供給量は、14〜40kg/時
間である。本媒体流動層を用いることによって、原料は
常温から焼成温度域まで瞬時に加熱される。
【0064】図10は、本発明の比較例を得るために使
用した内熱型キルン焼成炉の設備概要を示し、キルン焼
成帯長さ×キルン径は、20m×1.3mであり、周速
は、0.1m/秒、キルン傾斜は、3%で、原料供給量
は、2.0t/時間である。
【0065】図11は、本発明の比較例を得るために使
用した気流炉の設備概要を示し、炉体長×径は、850
mm×89mmであり、LPG使用量は、10〜15リ
ットル/minである。また、原料造粒物の投入量は、
100g/minとした。
【0066】表1に、実施例と比較例の焼成物の物性を
示す。尚、密度のばらつきの測定方法は、1m3の袋に
発泡体を入れ、揺らした後、上部と下部より3L採取
し、JIS A 1134に準じて密度及びこの密度の
ばらつきの評価を行った。尚、密度のばらつきは、 ばらつき(%)=(平均密度−測定密度)/平均密度 によって計算した。また、粒度は、JISぶるいにより
測定した。
【0067】No.1〜5は、原料として流紋岩を使用
した場合、No.6〜8は、廃ガラスを、No.9〜1
1は、石炭灰を、No.12〜14は、頁岩を各々使用
した場合を示し、上記媒体流動層炉、気流炉、回転炉を
使用して焼成した。
【0068】この表で明らかなように、媒体流動層炉を
使用した本発明の実施例の場合には、いずれの原料を使
用した場合でも、発泡体の微粒分までが得られるととも
に、気流炉、回転炉を使用した場合に比較して、重量部
分、軽量部分とも密度のばらつきが小さいことが判る。
【0069】気流炉を使用した場合には、得られる発泡
体の粒度の範囲は、媒体流動層炉と比較して遜色ない
が、密度のばらつきが媒体流動層炉と比較して大きいこ
とが判る。
【0070】また、回転炉を使用した場合には、流紋岩
を原料とした場合(No.5)、石炭灰を原料とした場
合(No.11)、頁岩を原料とした場合(No.1
4)とも発泡体の微粒分を得ることができず、廃ガラス
を原料とした場合(No.6)には微粒分が融着した。
【0071】表2は、表1のNo.1(流紋岩を媒体流
動層炉で焼成した実施例)と、No.4(流紋岩を気流
炉で焼成した比較例)におけるJISぶるいによる区間
残留率と、密度を示し、図9はこれをグラフ化したもの
である。尚、同図において、棒グラフが区間残留率を、
折れ線グラフが密度を示す。
【0072】
【表2】
【0073】図9より明らかなように、No.1(実施
例)の場合には、粒度全体にわたって密度のばらつきが
小さいのに対し、No.4(比較例)では、粒度の中間
帯においては、密度のばらつきが小さいものの、粒度の
小さい領域と大きい領域において密度のばらつきが大き
いことが判る。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる焼
成発泡微細粒の製造方法によれば、密度のばらつきの小
さい焼成発泡体の微細粒を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる焼成発泡微細粒の製造方法を実
施するための装置の一例を示す全体構成図である。
【図2】図1に示される連続式媒体流動層の要部側面図
である。
【図3】図2に示される連続式媒体流動層をA−A線に
沿って切断して示す横断面図である。
【図4】図2に示される連続式媒体流動層をB−B線に
沿って切断して示す横断面図である。
【図5】図2に示される連続式媒体流動層をC−C線に
沿って切断して示す横断面図である。
【図6】図2に示される連続式媒体流動層をD−D線に
沿って切断して示す横断面図である。
【図7】図1の焼成発泡微細粒製造装置に使用される連
続式媒体流動層の他の例を示す概略図である。
【図8】焼成発泡微細粒の製造方法の実施例において使
用される流動媒体層炉を示す概略図である。
【図9】本発明にかかる焼成発泡微細粒の製造方法の実
施例における焼成発泡微細粒の密度のばらつきを、従来
の気流炉を使用して得られた焼成発泡微細粒のばらつき
と比較した例を示すグラフであって、(a)は実施例、
(b)は比較例を示す。
【図10】従来の内熱型キルン焼成炉の一例を示す概略
図である。
【図11】従来の気流炉の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 連続式媒体流動層 2 媒体流動層部 2a 流動媒体 2b 熱交換器 3 ガス分散板 4 整流帯 4a 整流帯ユニット 4b 整流体 5 原料供給管 6 原料供給装置 7 燃料供給管 10 粉砕機 11a、11b、11c バグフィルタ 12 造粒機 13 乾燥機 14 サイクロン集塵装置 15 製品タンク 16a、16b 送風機 17 連続式媒体流動層 18 媒体流動層部 19 ガス分散板 20 整流帯 21 原料供給管 22 排出管 23 燃料供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持永 毅 東京都江東区清澄一丁目2番23号 太平洋 セメント株式会社清澄研究所内 (72)発明者 田中 尚子 東京都江東区清澄一丁目2番23号 太平洋 セメント株式会社清澄研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料混合物を混練造粒後、連続式媒体流
    動層で焼成発泡させることを特徴とする焼成発泡微細粒
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記連続式媒体流動層が、多孔平板であ
    るガス分散板を介して上部に媒体流動層部、下部に整流
    帯を備えたことを特徴とする請求項1に記載の焼成発泡
    微細粒の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記整流帯は、水平断面が多角状のユニ
    ット化した部屋の集合体より形成され、上記媒体流動層
    部は、全体が一つの空間になっていることを特徴とする
    請求項2に記載の焼成発泡微細粒の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記整流帯を形成する個々のユニット
    は、角錐状からなり、上記各部屋には整流体が充填され
    ていることを特徴とする請求項3に記載の焼成発泡微細
    粒の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料造粒物をガスとともに上記整流帯の
    下方部から該整流帯に導入することを特徴とする請求項
    2、3または4に記載の焼成発泡微細粒の製造方法。
  6. 【請求項6】 原料造粒物をガスとともに上記媒体流動
    層部の側面部から該媒体流動層部に導入することを特徴
    とする請求項2、3または4に記載の焼成発泡微細粒の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 原料混合物の主体が流紋岩系鉱物、廃ガ
    ラス、石炭灰、頁岩のいずれかであることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の焼成発泡微細粒の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 焼成発泡微細粒は、平均密度が1.5g
    /cm3以下であることを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれかに記載の焼成発泡微細粒の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020013950A (ko) * 2002-01-23 2002-02-21 윤병문 퍼얼라이트 발포장치
JP2007292379A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Satoshi Kimura 熱処理粒子の製造方法並びに熱処理粒子の製造装置
JP2011126762A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Taiheiyo Materials Corp パーライト並びに無機質発泡材の製造方法、及び流動層焼成炉

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