JP2001278334A - 小部品包装用帯材および小部品包装帯体 - Google Patents

小部品包装用帯材および小部品包装帯体

Info

Publication number
JP2001278334A
JP2001278334A JP2000102613A JP2000102613A JP2001278334A JP 2001278334 A JP2001278334 A JP 2001278334A JP 2000102613 A JP2000102613 A JP 2000102613A JP 2000102613 A JP2000102613 A JP 2000102613A JP 2001278334 A JP2001278334 A JP 2001278334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage recess
tape
step surface
band
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000102613A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiko Asao
由紀彦 浅尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissho Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Nissho Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissho Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nissho Corp
Priority to JP2000102613A priority Critical patent/JP2001278334A/ja
Publication of JP2001278334A publication Critical patent/JP2001278334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリアテープのカバーテープを剥がし易く
し、その際にキャリアテープの一部までが剥がされてし
まうことを防止するとともに、カバーテープを剥がす際
に電子部品の浮き上がりや飛び出しを防止する。 【解決手段】 長手方向に沿って配置された多数の収納
凹部22に小部品Tを収納し、収納凹部22を被覆テー
プ30で覆って小部品Tを包装する帯材20である。帯
材20の表面から厚み方向に凹入形成され、小部品Tを
収納する収納凹部22と、収納凹部22の周りを囲み、
帯材20の表面よりも低く、その外周の一部が被覆テー
プ30の被覆領域よりも外側に配置される段差面26と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小部品包装用帯材
および小部品包装帯体に関し、詳しくは、キャリアテー
プとも呼ばれ、チップ抵抗などの微小な電子部品その他
の小部品を輸送保管等のために搬送するのに利用され、
多数の小部品をまとめて包装しておくための包装用帯材
と、このような小部品包装用帯材に小部品を包装してな
る包装帯体とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】電子部品、特に、数mm程度あるいはそれ
以下の大きさしかないチップ抵抗などの微小な電子部品
を搬送する技術として、キャリアテープがある。キャリ
アテープとして、焼却や埋立などの廃棄処分が容易な紙
材料を用いたものがある。ある程度の厚みがある紙から
なる帯材に、長手方向に沿って電子部品の収納凹部をプ
レス成形したものがある。収納凹部に電子部品を収容し
てから、帯材の表面にカバーテープを貼着することで、
電子部品を保持する。具体的には、実開平4−3897
5号公報や特開平10−338208号公報に開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなプレス成
形型の紙製キャリアテープは、電子部品の取り出し時に
収納凹部に蓋をしているカバーテープを剥がすのが難し
いという問題がある。カバーテープは、合成樹脂テープ
の裏面に接着剤や粘着剤などが塗布されている。このカ
バーテープを、紙製キャリアテープの表面に貼着したあ
と、再び剥がそうとすると、キャリアテープを構成する
紙の表層部分がカバーテープのほうに固着したままにな
って、キャリアテープの表層部分の一部が剥がれてしま
ったり捲くれてしまったりする。キャリアテープの表面
には、剥がれた紙層の一部が突き出たり、収納凹部の中
に入り込んだり、キャリアテープの外側にはみ出したり
し、紙の繊維が毛羽立ったり、紙粉が発生したりするこ
ともある。
【0004】キャリアテープを構成する紙は、複数層の
紙材を積層することで必要な厚みを維持しているので、
層状に剥がれ易くなっており、カバーテープとともに表
層部分だけが剥がれてしまう。キャリアテープからの電
子部品の取り出しは、ロボット装置などを用いて高精度
に機械化されているのが一般的であり、前記したキャリ
アテープの表面、特に収納凹部の近傍に発生した剥がれ
などの欠陥が、真空吸着パッドなどからなる電子部品の
取り出し機構の動作を阻害して、動作不良や故障を発生
させる原因になってしまう。
【0005】特に、収納凹部の周辺において、前記のよ
うな紙層の剥がれや紙粉、毛羽立ちの発生があると、電
子部品の取り出しが行えなくなったり、取り出した電子
部品の品質性能や次工程での利用に問題が生じる。カバ
ーテープとともにキャリアテープの一部が剥がされると
きに、収納凹部内の微小な電子部品までもが、剥がされ
た紙層に引っ掛かって収納凹部から浮き上がってしまっ
たり、取り出されてしまったりすることも起こる。カバ
ーテープを剥がす際に電子部品が収納凹部から浮き上が
ったり飛び出したりする問題には、別の原因も考えられ
る。カバーテープで密封された状態の収納凹部から、カ
バーテープを引き剥がす動作によって、収納凹部の内部
の空気がカバーテープとともに吸いだされ収納凹部の内
部が一時的に真空あるいは減圧状態になり、そのあとで
外界から空気が流れ込むという現象が起こり、この収納
凹部からの空気の吸い出しや吹き込みによって極めて軽
量な電子部品が気流で動かされてしまうのである。
【0006】本発明の課題は、前記した従来のキャリア
テープにおいて、カバーテープを剥がし易くし、その際
にキャリアテープの一部までが剥がされてしまうことを
防止するとともに、カバーテープを剥がす際に電子部品
の浮き上がりや飛び出しを防止することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる小部品包
装用帯材は、長手方向に沿って配置された多数の収納凹
部に小部品を収納し、収納凹部を被覆テープで覆って小
部品を包装する帯材であって、前記帯材の表面から厚み
方向に凹入形成され、前記小部品を収納する収納凹部
と、前記収納凹部の周りを囲み、前記帯材の表面よりも
低く、その外周の一部が前記被覆テープの被覆領域より
も外側に配置される段差面とを備える。 〔小部品〕従来キャリアテープ方式で包装されていた各
種部品が適用できる。
【0008】大量の部品を十分な保護状態で搬送する必
要がある電子部品その他の精密部品に好適に利用され
る。電子部品としては、チップ抵抗やチップコンデン
サ、各種センサチップなどが挙げられる。小部品の形状
としては、特に限定されず、直方体状その他の多角立方
体状、円柱や半球状などの曲面部分を有する立体形状、
外周にピンその他の突起部を有するものなどに適用でき
る。 〔帯材〕帯材の材料は、搬送時にリール状に巻き取るな
どの取り扱いが可能な程度の可撓性を有していること
と、プレス成形で収納凹部が形成できる程度の圧縮成形
性を有している材料であれば、基本的には既知のキャリ
アテープに用いられているテープ材料と同様の材料を用
いることができる。70〜95%の圧縮成形が可能な材
料が好ましい。具体的には、合成樹脂、発泡樹脂、セラ
ミック、紙、繊維などからなるフィルム材またはシート
材を単層あるいは複層にして用いることができる。天然
繊維と合成繊維とが組み合わせられた紙材も用いられ
る。焼却等の廃棄処理が行い易い材料を用いるのが好ま
しい。複数層の紙層が積層された積層紙が、本発明の効
果を良好に発揮する。
【0009】帯材として、導電性材料を用いたり、表面
に導電処理や帯電防止処理を施しておけば、電子部品な
どの包装に好ましい。帯材を構成する合成樹脂や紙に、
カーボンブラックなどの導電性材料を配合しておくこと
もできる。帯材の表面に貼着する被覆テープの貼着性お
よび剥離性の良い材料が好ましい。帯材の表面に粗面加
工を施しておくことで、被覆テープの剥離性を向上させ
ることができる。帯材の幅および厚みは、収納する小部
品の寸法に合わせて設定される。特に、帯材の厚みは、
少なくとも小部品の高さ寸法よりも少し分厚い程度に設
定しておく必要がある。具体的には、例えば電子部品の
包装に用いる場合、JIS等で規格化されたキャリアテ
ープの幅および厚みの寸法値の何れかを採用することが
できる。具体的には、帯材の厚みは、0.35〜0.9
5mmが好ましい。帯材の幅は、4〜8mmが好ましい。帯
材の長さは、1000〜5000mが好ましい。帯材と
して、坪量335〜730g/m2の紙材料を用いるのが好
ましい。
【0010】帯材には、機械的に走行させる際に利用す
る送り孔等の送り手段を設けておくことができる。送り
手段は、孔あるいはスリット、切り欠き、突起など、通
常の帯状材料を走行させる機構構造が採用される。送り
手段は、通常、電子部品の保持の邪魔になり難い帯材の
両側端に設けられるが、片側端でもよいし、小部品の収
納の邪魔にならなければ中央に設けてもよい。帯材とし
て、予め送り手段が形成されたものを用いてもよいし、
送り手段を有しない帯材を用いて、収納凹部などをプレ
ス成形する際に送り手段の加工工程を同時に行うことも
できる。
【0011】帯材として、多数の収納凹部を並べて配置
できる広幅の帯材を用いることができる。この場合、帯
材の幅方向に多数の収納凹部を並べてプレス成形したあ
とで、帯材を収納凹部の中間で幅方向に裁断すれば、1
列あるいは任意の列数の収納凹部が配置された帯材を得
ることができる。 〔収納凹部〕小部品を収納して保護しておけるだけの面
積と深さが必要である。収納凹部の深さが、収納凹部に
収納される小部品の高さよりも深いことが好ましい。収
納凹部の形状は、小部品の形状に合わせるとともにプレ
ス成形が可能な形状を採用する。具体的には、平面形が
多角形や円形、楕円形その他の形状で深さ方向につづく
筒状を有するものが好ましい。小部品の凹凸形状に対応
する凹凸形状を収納凹部の内面に形成しておくこともで
きる。収納凹部の内側壁のうち、少なくとも一方の側壁
が、表面側よりも奥側にかけて狭くなるテーパ状の凹部
であってもよい。
【0012】収納凹部の深さは、帯材の表面からの深さ
が帯材の厚みよりも少し浅くなるように設定される。収
納凹部の深さが帯材の厚みの1/2以上を有するものが
好ましい。収納凹部の深さが0.35〜0.90mmであ
ることが好ましい。収納凹部の深さの許容誤差が、±
1.5%以内であることが好ましい。好ましい許容誤差
の具体値は、収納凹部の深さによって異なり、最大が深
さ0.85mmの場合で許容誤差±0.1mm、最小が深さ
0.30mmの場合で許容誤差±0.03mmである。帯材
の厚みと収納凹部の深さとの差が、収納凹部の底部分の
厚みになる。小部品の保護を十分にするには、収納凹部
の底の厚みを分厚くするのが好ましい。
【0013】段差面から収納凹部の底までの深さは、上
記した帯材の表面からの深さよりも少し小さくなる。収
納凹部に収容された小部品の上端は、段差面よりも下に
配置されるのが好ましい。但し、被覆テープに貼り付い
てしまうことがなく、外力からの保護が十分に行えれ
ば、小部品の上端が段差面と帯材の表面との間に存在し
ていても構わない。収納凹部が形成された個所で、帯材
の裏面側に凹みを設けておけば、収納凹部の底面が上げ
底構造になる。これによって、収納凹部に収容された小
部品に底面側から外力が加わるのを防いだり、底面が衝
撃力や振動を吸収し易くなる。さらに、収納凹部をプレ
ス加工したときに帯材の裏面に不可避的に突出する膨ら
みが無くなるので、コンベアなどで帯材を走行させたと
きに裏面の膨らみによって帯材が上下動したり跳ねたり
する問題も解消できる。
【0014】〔段差面〕段差面は、帯材に被覆テープを
接合したときに、収納凹部の周りでは、帯材の表面に直
接に被覆テープが接合されないようにする。段差面と帯
材の表面との段差は、被覆テープが段差面に接合されな
い程度に設定しておく。具体的には、段差部の寸法形状
によっても異なるが、通常は、0.01〜0.05mmに
設定できる。段差面は、収納凹部の内部空間と外部空間
とを連通させる通気路の機能をも有している。そのため
に、段差面の外周の一部を、被覆テープで帯材の表面を
覆う範囲すなわち被覆領域よりも外側に配置しておく。
【0015】被覆テープの内側の領域における段差面の
面積が広いほど、帯材と被覆テープとの接合面積が狭く
なり、被覆テープの引き剥がしが容易になる。但し、収
納凹部からの電子部品の脱落が生じない程度の面積で、
被覆テープが帯材と接合されている必要がある。段差面
は、個々の収納凹部の全周を囲んでいることが好まし
い。収納凹部の外周縁から帯材の表面すなわち段差面の
外周縁までの距離が長くとるほど、被覆テープと帯材と
の接合部分が収納凹部から離れ、帯材の剥がれや紙粉な
どが収納凹部の小部品に悪影響を与え難くなる。通常、
収納凹部の外周縁から段差面の外周縁までの最小距離を
0.2〜0.5mmに設定しておくことができる。
【0016】段差面の平面形状は、収納凹部よりも一回
り大きな相似形に設定できる。段差面は、個々の収納凹
部毎に分離して配置しておいてもよいし、隣接する収納
凹部を囲む段差面同士が連結されていてもよい。段差面
は全面が同じ高さであってもよいし、段差面の内部にさ
らに段差や傾斜があっても構わない。例えば、段差面の
うち収納凹部の外周縁に近い部分を高くそこから外周に
向かって低くなるテーパーをつけておくことができる。
これによって、段差面よりも下で小部品が収容される収
納凹部の深さを十分に確保することができる。
【0017】〔当接支持面〕段差面の内側に、段差面よ
りも高く突出し、被覆テープが当接する当接支持面を備
えておけば、広い面積の段差面であっても、当接支持面
の分だけ被覆テープの支持面積あるいは接合面積を十分
に確保することができる。隣接する収納凹部の中間に当
接支持面を備えておけば、収納凹部の中間部分で被覆テ
ープが段差面に貼り付いたり、収納凹部に垂れ下がった
りしてしまうことが防げる。当接支持面の高さ位置は、
帯材の表面位置と同じであってもよいし、帯材よりも少
し低い位置であってもよい。
【0018】〔被覆テープ〕通常のキャリアテープにお
ける被覆テープあるいはフィルムと同様の材料および構
造が採用できる。被覆テープの材料は、合成樹脂、紙な
どが用いられる。透明なテープであれば、収納凹部に収
納された小部品の状態を包装状態でも観察することがで
きる。被覆テープの裏面には、接着剤や粘着剤を塗工し
て、接着層を設けておくことができる。被覆テープを、
熱接着によって帯材に接合する場合には、被覆テープに
熱接着性の材料を用いることができる。
【0019】〔プレス成形〕収納凹部および段差面、突
出面は、帯材に対してプレス成形で形成することができ
る。プレス成形の成形条件については、通常のプレス成
形と同様の条件が採用できる。プレス成形と同時に加熱
したり、温度や湿度を管理したりすることができる。2
度打ちプレスや、プレス後のシェービング加工、レーザ
光によるケバや微粉の焼却除去加工などを採用すること
もできる。プレス成形装置として、ナックル機構プレス
を使用すると、プレス型の作動位置を正確に制御でき
る。
【0020】プレス成形では、帯材から切断粉や切削粉
が出ることはない。プレス成形された収納凹部の底部分
は、帯材の厚み分の材料が薄く圧縮されることになるた
め、強度的に優れたものとなる。 〔パンチ加工〕プレス成形装置には、プレス成形を行う
構造部分に加えて、パンチ加工を行う構造部分を設けて
おくことができる。これによって、プレス成形とパンチ
加工による送り孔加工とを同時に行うことが可能にな
る。 〔小部品包装帯体〕小部品包装用帯材に小部品が包装さ
れた形態の物品である。
【0021】前記した小部品包装用帯材の収納凹部に小
部品が収容される。小部品が収容された収納凹部を覆っ
て被覆テープが配置される。被覆テープは帯材の表面あ
るいは突出面に接合される。このとき、被覆テープを段
差面には貼り付かないようにするのが好ましい。被覆テ
ープの片側もしくは両側の側辺が、段差面の外側縁より
も内側に配置されるようにする。但し、後述する通気路
が構成されていれば、部分的に被覆テープが段差面に貼
り付いても構わない。これによって、収納凹部の内部か
ら段差面と被覆テープとの間の隙間を経て外部に連通す
る通気路が構成される。この通気路を有することで、小
部品を取り出すために、被覆テープを引き剥がす操作の
際に、通気路を通じて収納凹部と外気との間で自由に空
気が流通することになり、一時的な真空状態や減圧状態
が生じ難く、強い気流が生じることもない。その結果、
小部品が浮き上がったり飛び出したりする問題が起こり
難くなる。
【0022】通気路は、収納凹部が極端な真空状態や減
圧状態にならない程度に空気が流通できれば十分であ
る。通気路が広すぎると、外部から収納凹部に塵埃など
が流入する問題が発生する。そのために、被覆テープの
外側辺と段差面の外周縁との間の間隔が0.05〜0.
2mm程度、被覆テープの下面と段差面との間隔が0.0
1〜0.05mm程度になるようにしておくのが好まし
い。
【0023】
【発明の実施の形態】〔小部品包装帯体〕図1〜図3に
示す実施形態は、チップ抵抗などの電子部品を包装した
小部品包装帯体10を表している。小部品包装帯体10
は、帯材20と被覆テープ30と小部品Tとで構成され
ている。帯材20は、複数の紙層を積層してなる圧縮成
形性のある厚紙からなり、長さ方向に連続する長尺の帯
状をなしている。帯材20はある程度の可撓性を有して
おり、長尺の帯材20をリール状に巻回して輸送保管に
供することができる。
【0024】帯材20の表面には、長さ方向に沿って等
間隔で多数の直方体状をなす収納凹部22が設けられて
いる。収納凹部22の片側で帯材20の側辺に沿って、
多数の円形状の送り孔24が等間隔で貫通形成されてい
る。帯材20の表面で収納凹部22の周囲には、帯材2
0の表面よりもわずかに低くなった段差面26が配置さ
れている。段差面26の平面形は、収納凹部22よりも
一回り大きな矩形状をなしている。収納凹部22には、
収納凹部22よりも一回り小さな直方体状をなす電子部
品Tが収容される。電子部品Tが収容された収納凹部2
2の開口は、合成樹脂からなる被覆テープ30で覆われ
て、電子部品Tの脱落を防ぐ。
【0025】被覆テープ30は、PET樹脂などの合成
樹脂フィルムに粘着剤が塗工されており、被覆テープ3
0を帯材20の表面に圧着することで貼着される。被覆
テープ30は収納凹部22の上方に沿って配置され、隣
接する段差面26同士の中間に存在する帯材20の表面
に接合される。被覆テープ30の幅は、段差面26の幅
よりも少し狭く設定されている。その結果、平面形状に
おいて、帯材20の表面に貼着された被覆テープ30の
両側辺の外側に、段差面26の両側の外周縁が張り出し
ている。図2に詳しく示すように、収納凹部22の内部
空間から、被覆テープ30と段差面26との間の隙間を
経て、被覆テープ30の両側辺の外側から外部空間へと
至る通気路が構成されている。
【0026】このような構造の小部品包装帯体10にお
いて、電子部品Pを取り出すために被覆テープ30を剥
がす際には、帯材20の表面に対する被覆テープ30の
接合個所と収納凹部22との間が、段差面26によって
隔離されているので、帯材20の表面の紙層が部分的に
剥がれたり、繊維の毛羽立ちや紙粉が発生したりして
も、収納凹部22とその中に収容された小部品には影響
が及ばない。段差面26が存在する分だけ、被覆テープ
30と帯材20との接合面積が少なくなるので、被覆テ
ープ30の引き剥がし力が少なくて済む。被覆テープ3
0を剥がしたあとの帯材20の表面のうち、少なくとも
収納凹部22の近傍には、剥がれて捲くれ上がったり紙
の繊維が毛羽立ったりする欠陥が生じ難いので、収納凹
部14からの電子部品Pの取り出し作業が容易になる。
【0027】さらに、収納凹部22と外部空間とが通気
路で連通されているので、被覆テープ30を勢い良く引
き剥がしたとしても、収納凹部22が一時的に真空状態
や減圧状態になることがなく、瞬間的に強い気流が発生
して小部品Tを浮き上がらせたり飛び出させたりするこ
とが防止できる。 〔段差面のテーパー〕図4に示す小部品包装帯体10
は、基本的な形状および構造は前記した実施形態と共通
しているが、段差面26が水平面ではない点が異なる。
段差面26が、収納凹部22の外周縁から段差面26の
外周縁へと低くなるテーパー面になっている。図は、小
部品包装帯体10の幅方向の断面を示すが、小部品包装
帯体10の長さ方向の断面についても、同様にして、収
納凹部22の外周縁から段差面26の外周縁へと低くな
るテーパー面になっている。
【0028】このようなテーパー面からなる段差面26
を備えておくことで、段差面26の内周縁から収納凹部
22の底までの深さ寸法を十分に確保して、小部品Tを
良好に保護することができる。被覆テープ30が垂れ下
がってきても、テーパーの最高位置である収納凹部22
の外周縁が当接して支持することで、被覆テープ30が
小部品Tに当接するのを防ぐことができる。収納凹部2
2の外周縁と被覆テープ30との間隔が狭くなるので、
外部からの塵埃などが侵入し難くなる。〔段差面の連
結〕前記実施形態では、各収納凹部22毎に独立した段
差面26が配置されているのに対し、図5、6に示す実
施形態では、隣接する段差面26同士が連結して一体化
されている。その以外の基本的な構造は、前記した実施
形態と共通している。
【0029】図5に示すように、段差面26は、各収納
凹部22の周りを囲む矩形状の部分に加えて、帯材20
の長さ方向で隣接する収納凹部22の中間になる部分
も、帯材20の表面よりも低くなった段差面26になっ
ている。この収納凹部22の中間部分における段差面2
6の幅は、収納凹部22の個所における段差面26の幅
よりも狭く、収納凹部22の幅と同じかわずかに広くな
っている。その結果、帯材20の全長にわたって連続し
た帯状をなす段差面26は、収納凹部22の個所では幅
が広くなり、収納凹部22の中間個所では幅が狭くなる
ことを交互に繰り返すパターンを有している。
【0030】このような構造の帯材20を被覆テープ3
0で覆うと、収納凹部22の中間個所で帯材20の表面
が被覆テープ30の両幅よりも内側に入り込んでいる個
所で、断続的に被覆テープ30と帯材20とが接合され
ることになる。上記実施形態では、被覆テープ30と帯
材20との接合面積が少なくなり、個々の接合個所の面
積も小さくなるので、被覆テープ30を引き剥がすのが
容易になる。被覆テープ30と帯材20との接合個所は
収納凹部22が並んでいる領域よりも外側に配置されて
いるので、被覆テープ30を引き剥がしたときに繊維や
紙粉が発生しても、それが収納凹部22に入り込むこと
が防げる。隣接する収納凹部22同士の間でも通気が可
能になるので、被覆テープ30の引き剥がしの際におけ
る収納凹部22での圧力変化や気流発生がより少なくな
る。
【0031】〔当接支持面〕図7、8に示す実施形態で
は、基本的な形状構造は前記した実施形態と共通してい
るが、段差面26の内側に当接支持面28を備えている
点が異なる。図7に示すように、段差面26の平面形状
は、収納凹部22の幅よりも広い幅の帯状をなしてい
る。そして、隣接して配置された収納凹部22同士の中
間個所に、矩形状の当接支持面28が設けられている。
当接支持面28と収納凹部22とは段差面26で隔離さ
れている。当接支持面28の幅は、収納凹部22の幅よ
りも広く、被覆テープ30の幅よりも狭く設定されてい
る。図8示すように、当接支持面28の高さ位置は、帯
材20の表面位置と同じになっている。
【0032】帯材20の表面を被覆テープ30で覆う
と、被覆テープ30は当接支持面28に当接して貼着さ
れることになる。隣接する収納凹部22の中間位置毎に
当接支持面28が配置されていれば、被覆テープ30が
収納凹部22およびその近傍の段差面26に垂れ下がっ
たり貼り付いてしまうことはない。収納凹部22の内部
空間は、被覆テープ30の外側で段差面26から外部空
間へと連通しているとともに、隣接する収納凹部22同
士も、当接支持面28の外側で段差面26と被覆テープ
30の間の空間を通じて連通しているので、一部の収納
凹部22で極端な減圧状態が発生し難くなる。
【0033】被覆テープ30は、個々に独立した当接支
持面28に貼着されているだけなので、被覆テープ30
の引き剥がしが容易になる。被覆テープ30とともに当
接支持面28の紙層が剥がれても、帯材20の送り孔2
4の部分まで紙層の剥がれが及ぶことがない。
【0034】
【発明の効果】本発明にかかる小部品包装用帯材および
小部品包装帯体は、収納凹部の周りを囲む段差面を備え
ていることで、収納凹部を覆って帯材に接合された被覆
テープを剥がす際に、収納凹部の近傍で帯材の部分的な
剥がれが発生したり、繊維の毛羽立ちや紙粉が発生した
りすることが防止される。その結果、小部品の取り出し
作業が行い易く、小部品に紙粉などの異物が付着するこ
とも防止できる。段差面が存在する分だけ、被覆テープ
と帯材との接合面積が少なくなるので、被覆テープの引
き剥がし力が小さくて済み、迅速で能率的な被覆テープ
の除去および小部品の取り出しが可能になる。
【0035】さらに、段差面の一部が被覆テープの被覆
領域よりも外側に配置されていることで、収納凹部と外
部空間とを連通する通気路を構成することができる。そ
の結果、被覆テープを剥がす際に、収納凹部が一時的に
真空状態や減圧状態になって、小部品が浮き上がったり
飛び出したりすることが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す小部品包装用帯体の
平面図
【図2】 幅方向における拡大断面図
【図3】 長さ方向における拡大断面図
【図4】 別の実施形態を表す幅方向の拡大断面図
【図5】 別の実施形態を表す平面図
【図6】 長さ方向における拡大断面図
【図7】 別の実施形態を表す平面図
【図8】 幅方向における拡大断面図
【符号の説明】
10 帯材 22 収納凹部 24 送り孔 26 段差面 28 当接支持面 30 被覆テープ T 電子部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA12 AB41 AC04 AC11 BA15A BC04A EB27 EE59 FA01 FC01 GD08 3E096 AA06 BA08 BB03 CA15 CB02 DA17 DC02 FA27 GA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向に沿って配置された多数の収納凹
    部に小部品を収納し、収納凹部を被覆テープで覆って小
    部品を包装する帯材であって、 前記帯材の表面から厚み方向に凹入形成され、前記小部
    品を収納する収納凹部と、 前記収納凹部の周りを囲み、前記帯材の表面よりも低
    く、その外周の一部が前記被覆テープの被覆領域よりも
    外側に配置される段差面とを備える小部品包装用帯材。
  2. 【請求項2】前記段差面と前記帯材の表面との段差が、
    0.01〜0.05mmである請求項1に記載の小部品包
    装用帯材。
  3. 【請求項3】前記収納凹部の外周縁から前記段差面の外
    周縁までの最小距離が0.2〜0.5mmである請求項1
    または2に記載の小部品包装用帯材。
  4. 【請求項4】前記段差面が、個々の収納凹部毎に分離し
    て配置されている請求項1〜3の何れかに記載の小部品
    包装用帯材。
  5. 【請求項5】前記段差面は、隣接する収納凹部を囲む段
    差面同士が連結されている請求項1〜4の何れかに記載
    の小部品包装用帯材。
  6. 【請求項6】前記段差面の内側に、段差面よりも高く突
    出し、前記被覆テープに当接する突出支持面をさらに備
    える請求項1〜5の何れかに記載の小部品包装用帯材。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の何れかに記載の小部品包装
    用帯材と、 前記帯材の収納凹部に収納された小部品と、 前記帯材の収納凹部を覆い、前記段差面の外側縁よりも
    内側に側辺が配置され、前記帯材に接合された被覆テー
    プと、 前記収納凹部の内部から前記段差面と前記被覆テープと
    の間を経て外部に連通する通気路とを備える小部品包装
    帯体。
JP2000102613A 2000-04-04 2000-04-04 小部品包装用帯材および小部品包装帯体 Pending JP2001278334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000102613A JP2001278334A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 小部品包装用帯材および小部品包装帯体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000102613A JP2001278334A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 小部品包装用帯材および小部品包装帯体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001278334A true JP2001278334A (ja) 2001-10-10

Family

ID=18616460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000102613A Pending JP2001278334A (ja) 2000-04-04 2000-04-04 小部品包装用帯材および小部品包装帯体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001278334A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020132239A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 太陽誘電株式会社 電子部品包装体、電子部品包装体の製造方法、及び電子部品の実装方法
CN113195373A (zh) * 2018-12-20 2021-07-30 株式会社村田制作所 电子部件串
WO2023023983A1 (en) * 2021-08-25 2023-03-02 3M Innovative Properties Company Carrier tape and carrier tape assembly

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113195373A (zh) * 2018-12-20 2021-07-30 株式会社村田制作所 电子部件串
CN113195373B (zh) * 2018-12-20 2023-01-10 株式会社村田制作所 电子部件串
JP2020132239A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 太陽誘電株式会社 電子部品包装体、電子部品包装体の製造方法、及び電子部品の実装方法
JP7245668B2 (ja) 2019-02-22 2023-03-24 太陽誘電株式会社 電子部品包装体、電子部品包装体の製造方法、及び電子部品の実装方法
WO2023023983A1 (en) * 2021-08-25 2023-03-02 3M Innovative Properties Company Carrier tape and carrier tape assembly

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100339858B1 (ko) 소부품의포장용밴드,포장방법및포장장치와전자부품의설치방법
US8132673B1 (en) Method and apparatus for retention of small components on adhesive backed carrier tape
JP3486102B2 (ja) 小部品の包装用帯材、包装方法および包装装置ならびに電子部品の実装方法
JP2001278334A (ja) 小部品包装用帯材および小部品包装帯体
JP2012081997A (ja) キャリアテープ、それを用いた電子部品の梱包体及び梱包方法、並びにそれを用いて梱包された電子部品の実装方法
US20040124119A1 (en) Carrier tape for use in the automated parts-implanting machine for carrying parts therewith
JP2000185766A (ja) エンボスキャリアテープ
JP2001348009A (ja) 小部品包装用帯材の製造方法、装置および小部品包装用帯材
JP2001348007A (ja) 小部品包装用帯材
JP5965154B2 (ja) エンボスキャリアテープ、および部品収納体
JP2005035636A (ja) 電子部品用包装体
JP3360551B2 (ja) 角形チップ部品の搬送容器
JP2005035637A (ja) シート状電子部品の包装方法および取出し方法
JP2989772B2 (ja) チップ状電子部品のエンボスキャリアテープ及びその製造方法
WO1998052845A1 (fr) Bande transporteuse pour composants electroniques
JP5192989B2 (ja) 電子部品の巻き取り用リール
JP2004099096A (ja) キャリアテープ及びその製造方法
JP6405852B2 (ja) 電子部品包装用包材、電子部品包装体、電子部品包装体の製造方法および電子部品の取り出し方法
JP2008120436A (ja) 小型電子部品のキャリアテープ
KR100612248B1 (ko) 커버 테이프를 사용하지 않는 반도체 패키지용 캐리어테이프
JPH11165786A (ja) 電子部品用テープ状包装体の構造
JP6592252B2 (ja) 搬送包装テープ
JP2004331171A (ja) 部品の包装体
JP2016034849A (ja) テーピング包装体、その製造方法およびその使用方法
JP2021138399A (ja) キャリアテープ、包装体、包装体の製造方法及びテーピング装置