JP2001277079A - トランスファー型切削加工機 - Google Patents

トランスファー型切削加工機

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JP2001277079A
JP2001277079A JP2000098627A JP2000098627A JP2001277079A JP 2001277079 A JP2001277079 A JP 2001277079A JP 2000098627 A JP2000098627 A JP 2000098627A JP 2000098627 A JP2000098627 A JP 2000098627A JP 2001277079 A JP2001277079 A JP 2001277079A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来必要とした昇降装置を省略することで移
送時間の短縮とコストを低減し、基準面とパレットの間
への切粉等の噛み込みのおそれをなくして加工精度の悪
化の発生を防止するようにしたトランスファー型切削加
工機を提供する。 【解決手段】 第一加工機10aや第二加工機10b等
の複数の加工機にわたって第一レール20を敷設し、パ
レット16を第一レール20に沿って移動させるように
する。各加工機にはパレット16を保持するための保持
装置36を備え、各加工機において保持装置36でパレ
ット16を保持する。サーボモータ等の移送手段によっ
て保持装置36を移動させ、各加工機においてパレット
16の位置を加工に最も適した位置まで移動させる。こ
れによって、パレット16を水平方向にのみ移動させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを載せたパ
レットを複数の加工機へ順に移動させるためのトランス
ファー型切削加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークを載せたパレットを複数種類の切
削等の加工を行うための加工機に移送させるトランスフ
ァー型切削加工機が、従来から知られている。ここで従
来のトランスファー型切削加工機の例を図5に示す。ト
ランスファー型切削加工機は、それぞれ異なる切削加工
を行う第一加工機10aと第二加工機10bとを有す
る。それら第一加工機10aと第二加工機10bの上面
に、パレット固定治具12と位置決めピン14とを備え
る。加工を行うためのワーク(図示せず)はパレット1
6の上に載せられ、図示しない固定装置でパレット16
の上に固定される。ワークを固定したパレット16は、
第一加工機10aに備えられた基準面としてのパレット
固定治具12の上に載せられ、位置決めピン14によっ
てパレット16の位置が水平方向にずれないようにす
る。そして、クランプ装置18によってパレット16を
第一加工機10aに固定し、その後、第一加工機10a
によってワークに所定の加工を行う。
【0003】第一加工機10aによるワークへの加工が
終了した後には、クランプ装置18を操作してパレット
16を第一加工機10aから外し、図示しない昇降移送
手段を使用してパレット16を第一加工機10aの上方
まで垂直に持ち上げ、次に、第二加工機10bの上方ま
でパレット16を横方向に移動し、その後、パレット1
6を下降させて第二加工機10bのパレット固定治具1
2の上にパレット16を載せる。パレット16を第二加
工機10bのパレット固定治具12の上に載せた際に
は、位置決めピン14によってパレット16の位置が水
平方向にずれないようにする。その後、クランプ装置1
8によってパレット16を第二加工機10bに固定し、
第二加工機10bによるワークへの加工を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のトランスファー
型切削加工機では、パレット16が第一加工機10aか
ら第二加工機10bへ移動する際に、パレット16は基
準面としてのパレット固定治具12から離れる。このた
め、パレット16の下面と基準面としてのパレット固定
治具12の上面との間に切粉等が入るおそれがあり、こ
の間に切粉等が入り込むと、その切粉等の噛み込みによ
ってワークの位置がずれて加工精度が悪くなるという不
具合があった。
【0005】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
で、従来必要とした昇降装置を省略することで移送時間
の短縮とコストを低減し、基準面とパレットの間への切
粉等の噛み込みのおそれをなくして加工精度の悪化の発
生を防止するようにしたトランスファー型切削加工機を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のトランスファー
型切削加工機は、パレットの上に載せられたワークを複
数の加工機で加工するトランスファー型切削加工機にお
いて、前記パレットを移送させるためのものであって前
記複数の加工機にわたって敷設する第一レールと、前記
各加工機に備えられるものであって前記パレットを保持
したり保持を解除したりするための保持装置と、前記各
加工機に備えられるものであって前記保持装置を前記第
一レールと平行に移動させるための送り装置とから成る
ようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は本発明に係るトランスファー型切削加工
機の一実施形態を示す平面図、図2は図1の断面図で、
パレットが加工機に保持されていない状態を示すもので
ある。図1及び図2において、図5と同一符号は同一部
材を示す。本発明のトランスファー型切削加工機は、第
一加工機10aの上面と第二加工機10bの上面とにわ
たって2本の第一レール20を敷設する。パレット16
の下面には、第一レール20と係合するレールガイド2
2を備える。これによって、パレット16は第一レール
20に沿って水平にしかも一方の軸方向に、第一加工機
10aから第二加工機10bへと簡単に移動できる。パ
レット16の第一レール20に沿って水平にしかも一方
の軸方向に移動させる移送装置は図示しないが、その移
送装置はパレット16を上昇下降させる昇降装置のつい
た従来の移送装置と比べて構造が簡単で安価なものとす
ることができる。
【0008】パレット16の下面中央には、第一レール
20に沿った方向に貫通する溝24が形成される。パレ
ット16の下面には、第一嵌合手段としての位置決め用
嵌合穴26を備えた被保持部材としての第一板材28
と、その第一板材と同じ厚さの被保持部材としての第二
板材30とが固定される。被保持部材としての第一板材
28と第二板材30とは、パレット16に一体に形成さ
れるものであっても良い。第一板材28と第二板材30
とは、パレット16の下側から溝24を見たときに、そ
れぞれ溝24の一部を隠すように配置される。また、第
一板材28と第二板材30との間には隙間空間32が形
成され、その隙間空間32は溝24と通じている。
【0009】第一加工機10a並びに第二加工機10b
の上面内部には凹部34a並びに凹部34bが形成され
ており、それら凹部34a並びに凹部34b内に、パレ
ット16を保持したり保持を解除したりする保持装置3
6が備えられる。保持装置36は、基部38を有し、そ
の基部38の下面にレールガイド40が固定されてい
る。第一加工機10aの凹部34a並びに第二加工機1
0bの凹部34b内には第一レール20に平行な第二レ
ール42が備えられ、その第二レール42とレールガイ
ド40が係合している。これによって、保持装置36の
基部38は第二レール42(第一レール20)に沿った
方向に移動可能となっている。第二レール42は、各加
工機10ごとに備える。
【0010】図2及び図3に示すように、基部38の下
面には、レールガイド40の位置と反対側の位置にナッ
ト44が固定され、そのナット44にボールネジ46が
螺合している。ボールネジ46は、その軸方向が第二レ
ール42と平行になるように配置されている。このボー
ルネジ46は、軸中心に回転するが軸方向には移動しな
いように、両端付近がベアリング48によって支持され
ている。このボールネジ46の一端には回転駆動手段と
してのサーボモータ50が連結されている。このサーボ
モータ50が駆動することにより、ボールネジ46が回
転して保持装置36の基部38が第二レール42に沿っ
た方向に自由に移動できるように設定する。
【0011】サーボモータ50を駆動することよって、
パレット16を連結保持した保持装置36は、第一レー
ル20(第二レール42)に沿って移動する。この保持
装置36は、各加工機10においてパレット16が加工
し易い位置まで任意に移動することができるように設定
されている。ナット44とボールネジ46とサーボモー
タ50とで移動手段を形成し、その移動手段と第二レー
ル42とで送り装置を形成する。但し、移動手段は、各
加工機10において保持装置36を加工し易い位置まで
任意に移動することができるものであれば、前述の構成
に限るものではない。
【0012】保持装置36には、基部38に対して上下
方向に移動自在な可動部材52が備えられている。この
可動部材52には、例えばシリンダ部材54とシリンダ
ロッド56とから成る駆動手段58が備えられる。その
駆動手段58のシリンダ部材54は可動部材52の下側
に固定され、シリンダロッド56は可動部材52の上方
に伸び、そのシリンダロッド56の先端に上下挟持手段
としての上部挟持部材60が固定される。可動部材52
の一部分は基部38を貫通してその下方まで伸び、その
下方の先端に固定板59を固定し、その固定板59と基
部38との間にスプリング61を装着する。このスプリ
ング61は、基部38に対して駆動手段58を常に下方
に向かうように付勢するものである。
【0013】パレット16が第一レール20に沿って保
持装置36の上に移動してきた状態において、上部挟持
部材60はパレット16に形成された溝24と係合する
ように設定される。また、シリンダロッド56は第一部
材28と第二部材30との間の隙間空間32に位置する
ように設定される(図2)。可動部材52の上面には上
下挟持手段としての下部第一挟持部材62と上下挟持手
段としての下部第二挟持部材64とが固定され、パレッ
ト16が第一レール20に沿って保持装置36の上に移
動してきた状態において、下部第一挟持部材62が前記
第一板材28と対向する位置に配置され、下部第二挟持
部材64が前記第二板材30と対向する位置に配置され
る。また、下部第一挟持部材62には、それより上方に
突出する第二嵌合手段としての位置決めピン66が固定
される。
【0014】パレット16が第一レール20に沿って第
一加工機10a(10b)の保持装置36の上に移動し
てきた時に、上部挟持部材60はパレット16の溝24
と係合し、シリンダロッド56は第一部材28と第二部
材30との間の隙間空間32に位置する(図2)。この
状態においては、上部挟持部材60はパレット16に固
定した第一板材28や第二板材30とは接触していな
い。その後、シリンダロッド56をシリンダ部材54内
に収容するよう駆動手段58を駆動させる。これによっ
て、先ず上部挟持部材60が下降して、上部挟持部材6
0がパレット16に固定した第一板材28並びに第二板
材30と接触する。その後、可動部材52並びにシリン
ダ部材54がスプリング61に抗して上昇し、下部第一
挟持部材62が第一板材28と接触すると共に下部第二
挟持部材64が第二板材30と接触する。その際に、下
部第一挟持部材62に固定した位置決めピン66が、第
一板材28に形成した位置決め用嵌合穴26と嵌合する
(図4)。
【0015】この結果、パレット16に固定した第一板
材28並びに第二板材30は、保持装置36の上部挟持
部材60と下部第一挟持部材62並びに下部第二挟持部
材64とによって上下方向を挟持されるので、パレット
16はレール20やレールガイド22に負荷をかけずに
保持された状態となる。また、パレット16の第一板材
28に形成した位置決め用嵌合穴26に、保持装置36
の下部第一挟持部材62に固定した位置決めピン66が
嵌合するので、パレット16と保持装置36は移動方向
(移動方向とは紙面と垂直な方向である)にずれない状
態となる。即ち、パレット16は保持装置36にしっか
りと連結保持された状態になる。その後、サーボモータ
50を駆動させて、各加工機10a,10bにおいてパ
レット16を加工に最も適した位置まで移動させて加工
を行う。
【0016】第一加工機10aや第二加工機10bでの
加工が終了した後、シリンダロッド56をシリンダ部材
54の内部から外部に突出するよう駆動手段58を駆動
させる。これによって、可動部材52並びにシリンダ部
材54がスプリング61によって下降させられ、下部第
一挟持部材62が第一板材28から離れると共に下部第
二挟持部材64が第二板材30から離れ、下部第一挟持
部材62に固定した位置決めピン66が、第一板材28
に形成した位置決め用嵌合穴26から離れる。可動部材
52が下降して基部38と接触すると、可動部材52並
びにシリンダ部材54の下降が停止する。その後更に駆
動手段58が駆動すると、上部挟持部材60が上昇し
て、上部挟持部材60が第一板材28並びに第二板材3
0から離れる。上部挟持部材60が第一板材28並びに
第二板材30から所定の距離だけ離れると、駆動手段5
8の駆動が停止する(図2の状態)。この図2の状態で
は、パレット16は第一レール20に沿って自由に移動
することができる。
【0017】なお、前記実施形態においては、加工機を
第一加工機10aと第二加工機10bの2台としたが、
3台以上として、それらの加工機に第一レール20を敷
設するものであっても構わない。また、第一レール20
の本数を2本としたが、それ以外の本数としても良い。
更に、第二レール42の本数を1本としたが、それ以上
の本数であっても良い。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るトランスフ
ァー型切削加工機によれば、複数の加工機の間におい
て、パレットをレールに沿って一方の軸方向に水平に移
動できるようにしたものである。これによって、従来の
ようなパレットを加工機の基準面から上方に離さずに済
ますことができ、パレットとその支持部材との間に切粉
等が噛み込むことを無くして、加工精度が悪くなるとい
う従来の不具合を防止することができる。また、パレッ
トをレールに沿って一方の加工機から次の加工機へ水平
に移動させることができるので、パレットを上昇や下降
させる昇降装置のついた従来のような移送装置と比べ
て、簡単で小型なものにでき、コストを大幅に低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトランスファー型切削加工機の一
実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明に係るトランスファー型切削加工機の一
実施形態を示す断面図であり、パレットが加工機に連結
保持されていない状態を示すものである。
【図3】本発明に使用する基部送り装置の要部平面図で
ある。
【図4】パレットが加工機に連結保持された状態を示す
図2相当図である。
【図5】従来のトランスファー型切削加工機におけるパ
レットの移動状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10a 第一加工機 10b 第二加工機 16 パレット 20 レール 22 レールガイド 26 位置決め用嵌合穴 28 第一板材 30 第二板材 36 保持装置 38 基部 44 ナット 46 ボールネジ 50 サーボモータ 52 可動部材 58 駆動手段 60 上部挟持部材 62 下部第一挟持部材 64 下部第二挟持部材 66 位置決めピン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パレットの上に載せられたワークを複数
    の加工機で加工するトランスファー型切削加工機におい
    て、前記パレットを移送させるためのものであって前記
    複数の加工機にわたって敷設する第一レールと、前記各
    加工機に備えられるものであって前記パレットを保持し
    たり保持を解除したりするための保持装置と、前記各加
    工機に備えられるものであって前記保持装置を前記第一
    レールと平行に移動させるための送り装置とから成るこ
    とを特徴とするトランスファー型切削加工機。
  2. 【請求項2】 前記送り装置が、前記加工機に備えられ
    るものであって前記第一レールと平行に配置される第二
    レールと、前記各加工機に備えられるものであって前記
    保持装置を前記第二レールに沿って移動させる移動手段
    とから成ることを特徴とする請求項1記載のトランスフ
    ァー型切削加工機。
  3. 【請求項3】 前記移動手段が、前記保持装置に備えた
    ナットと、そのナットに螺合するものであってその位置
    で軸方向に移動しないで回転するネジと、そのネジを回
    転させるための回転駆動手段とから成ることを特徴とす
    る請求項2記載のトランスファー型切削加工機。
  4. 【請求項4】 前記パレットに第一嵌合手段を備え、前
    記保持装置に前記第一嵌合手段と嵌合する第二嵌合手段
    を備え、前記保持装置で前記パレットを保持した際に、
    前記第一嵌合手段と前記第二嵌合手段とを嵌合させて前
    記パレットの水平方向の位置がずれないようにすること
    を特徴とする請求項1乃至3記載のトランスファー型切
    削加工機。
  5. 【請求項5】 前記保持装置が、前記加工機に上下方向
    に移動自在に備えられる可動部材と、その可動部材に備
    えられるものであって前記パレットの一部を上下方向か
    ら挟持するための上下挟持手段と、その上下挟持手段で
    前記パレットの一部を挟持するために前記上下挟持手段
    を駆動させるための駆動手段とから成ることを特徴とす
    る請求項1乃至4記載のトランスファー型切削加工機。
  6. 【請求項6】 前記上下挟持手段がパレットの一部を挟
    持するための上側挟持部材と下側挟持部材とから成り、
    前記駆動手段が駆動することによって、上側挟持部材と
    下側挟持部材とが互いに近接してそれらで前記パレット
    の一部を挟持することを特徴とする請求項5記載のトラ
    ンスファー型切削加工機。
  7. 【請求項7】 前記パレットの一部がパレットの下側に
    固定される被保持部材から成り、その被保持部材に前記
    第一嵌合手段を備え、前記下側挟持部材に前記第二嵌合
    手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のトランス
    ファー型切削加工機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1932635A2 (en) 2006-12-11 2008-06-18 Nissan Motor Co., Ltd. Apparatus and method for trimming
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